JP2010147128A - シート及び太陽光発電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光発電モジュール用の封止材として好適に用いられるポリビニルアセタール樹脂製のシート及びこのシートを用いた太陽光発電モジュールを提供する。
【解決手段】水酸基価が150以下のポリビニルアセタール樹脂100質量部と、プロピレングリコール構造を少なくとも50質量%以上含有するポリプロピレングリコール10〜1000質量部からなるシート。シートの厚さは、0.1〜10mmであることが好ましい。シートは、太陽光発電モジュールの光電変換素子やその配線の封止材として好適に用いられる。
【選択図】なし

Description

本発明は、主に、太陽光発電モジュールの光電変換素子や配線を保護するために用いられるシート及びこのシートを用いた太陽光発電モジュールに関する。
炭素エネルギー枯渇や地球温暖化対策の観点から、持続可能な代替エネルギー技術が開発されている。この一つとして、太陽光エネルギーを直接電気エネルギーに変換して利用する太陽光発電が注目され実用化されている。太陽光発電は、一般に直射日光が当たる屋外で用いられるため、光電変換素子や発生させた電気エネルギーを取り出す配線を各種の封止材で保護した構造をしている。この一体化した構造を太陽光発電モジュールと呼んでいる。
太陽光発電モジュールは、強力な太陽光だけでなく、氷点下から100℃以上といった過酷な温度と温度変化、砂漠から熱帯雨林、海上などの湿度環境、氷霰や粉塵を伴う風雨にさらされるものである。さらに、人的または自然的な応力なども長期間に渡って加えられるものであり、このような過酷な条件下で安定して作動する高い信頼性が要求されている。
太陽光発電モジュールに用いられる封止材は、その心臓部にあたる光電変換素子と配線に直接接してこれらを外部環境から保護する役割を果たすものである。このため、多岐に渡って高いレベルの特性を要求される。しかしながら、要求特性の全てを満足することは実質的に困難であり、太陽光発電モジュールの外側にさらに保護部材を積層させてその機能を分担させることが多い。
太陽光発電モジュールの封止材に求められる機能は、第一に光電変換素子や配線を封止する際の応力や使用時の温度変化によって生じる変形力を抑制することであり、第二に外部環境に存在する酸素や水などの侵入を遮断し封止した部材が腐食することを防止することである。これらの直接的な機能に加え、太陽光に対する耐久性が要求される他、外層の保護部材との安定した密着性も必要である。
太陽光発電モジュールの封止材は、エチレンと酢酸ビニルを共重合した樹脂(以下、EVA樹脂という)が用いられることが多い。しかしながら、エチレンと酢酸ビニルの単純な共重合体では要求特性を満足することができないため、EVA樹脂に架橋結合を導入することが一般的に行われている(例えば、非特許文献1参照)。
EVA樹脂に架橋結合を導入するには長時間を要するため、太陽光発電モジュールの生産性を落とす要因となっている。また、架橋結合を導入するには、EVA樹脂に架橋性モノマーと過酸化物を添加する必要がある。架橋性モノマーは、封止材の耐光性や強度を低下させる原因となり、過酸化物に由来する分解生成物は、光電変換素子や配線を腐食させる原因となる。さらに、封止材中に分解性の過酸化物が残存するため、貯蔵や品質の安定性が課題となることが多い。
また、EVA樹脂と並行してポリビニルブチラール樹脂(以下、PVB樹脂という)を封止材として用いる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
PVB樹脂はガラス転移温度が高いため、光電変換素子や配線を封止するために高温で成形する必要がある。また室温ではガラス状で硬いものであり、光電変換素子や配線を保護する効果は乏しい。PVB樹脂は、これに可塑剤を添加して軟化させる技術(例えば、特許文献2参照)が知られている。この軟化させたPVB樹脂を封止材として用いることが考えられる。
特許文献2に記載された技術によれば、PVB樹脂に十分な柔軟性を保たせ、光電変換素子や配線を変形や衝撃などの力学的なエネルギーに対して保護することは可能となる。しかしながら、PVB樹脂に添加する可塑剤は、一般にトリエチレングリコールジー2エチルブチレートなど、親水性が極めて高い構造を有するものであり、これを配合した可塑化PVB樹脂は透湿性や吸湿性が高いものとなる。つまり、酸素や水などの侵入を遮断し光電変換素子や配線の腐食を防止するという特性が不足してしまう。
ここで、PVB樹脂に配合する可塑剤を親水性が低いものにすることで、可塑化PVB樹脂の透湿性や吸水性を低減できると考えられる。一般にPVB樹脂はその製造法的な制約から水酸基価で50以上の水酸基を含むため高極性の樹脂となる。このため、配合できる低極性の可塑剤は非常に制限される。PVB樹脂との相溶性を保つ可塑剤として、プロピレングリコールを単位構造とする可塑剤が知られている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、この可塑剤を配合したPVB樹脂は、吸水性や透湿性を有するものであり、太陽光発電モジュール用の封止材にそのまま適用しても、封止した光電変換素子や配線の腐植を防止できない。
ジェット推進研究所研究報告書、Photovoltaic Module Encapsulation. Design and Materials Selection : Volume I(1982年) 特開2000−91611号公報 特許第3201778号 特開2006−28382号公報
本発明は、太陽光発電モジュール用の封止材として好適に用いられるポリビニルアセタール樹脂製のシート及びこのシートを用いた太陽光発電モジュールを提供することを課題とする。
本発明は、水酸基価が150以下のポリビニルアセタール樹脂100質量部と、プロピレングリコール構造を少なくとも50質量%以上含有するポリプロピレングリコール10〜1000質量部からなるシートである。シートの厚さは0.1〜10mmが好ましく、得られたシートは太陽光発電モジュールの光電変換素子やその配線の封止材として好適に用いられる。また、本発明は、このシートによって光電変換素子を封止して得られる太陽光発電モジュールである。
太陽光発電モジュール用の封止材として好適に用いられるポリビニルアセタール樹脂製のシート及びこのシートを用いた太陽光発電モジュールが得られる。シートは、柔軟性や水蒸気遮断性に優れ、これを封止材とした太陽光発電モジュールは、モジュール製造時の変形力や外部保護部材との密着性に優れるばかりでなく、架橋構造を導入しなくても耐光性や高温高湿条件での長期安定性にも優れる。
ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールとアルデヒド類との反応で得られる環状アセタール構造を有する樹脂である。一般的には、アルデヒドとしてブチルアルデヒドを用いて製造されるポリビニルブチラール樹脂が良く使用されるが、これに限定されるものではない。
ポリビニルアセタール樹脂の製造法は、特に限定されるものではないが、例えば、水媒法や、溶媒法が知られている。水媒法は、ポリビニルアルコールを熱水に溶解し、得られた水溶液を所定の温度、例えば0〜95℃に保持しておいて、酸触媒及びアルデヒドを加え、攪拌しながらアセタール化反応を進行させ、次いで反応温度を上げて熟成することにより反応を完結させ、その後、中和、水洗及び乾燥を行って粉末樹脂を得る製造方法である。溶媒法は、メタノールやエタノール等の有機溶媒に粉体ポリビニルアルコールを懸濁させ、0〜50℃で酸触媒及びアルデヒドを加え、攪拌しながらアセタール化反応を進行させて溶液化し、次いで反応温度を上げて反応を完結させた後に中和し、ここに水等の析出溶媒を添加して、樹脂を析出させ、水洗及び乾燥を行って粉末樹脂を得る製造方法である。
ポリビニルアセタール樹脂の製造に用いられるポリビニルアルコールの平均重合度は、特に限定されるものではないが、好ましくは300〜3000であり、より好ましくは500〜2500である。ポリビニルアルコールの平均重合度が小さいと最終的に得られるシートの強度が不足し、光電変換素子や配線の保護効果が乏しくなる。一方、ポリビニルアルコールの平均重合度が大きいと、シートの製造が難しくなるおそれがある。
ポリビニルアルコールの平均重合度及び鹸化度は、JIS K−6726「ポリビニルアルコール試験方法」に準拠して測定することが出来る。また、本発明において用いられる水酸基価は、JIS K−1557に準拠して測定される。また、ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度は、JIS K−6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠して測定することが出来る。
ポリビニルアセタール樹脂の水酸基価は、150以下、好ましくは130以下、特に好ましくは100以下である。ここで、一般に合わせガラスに用いられるポリビニルアセタール樹脂は、水酸基価が200以上のものであり、本発明にかかるポリビニルアセタール樹脂は水酸基価が小さいことが特徴の一つである。このため、水酸基価が小さすぎることは得られるシートの物性に影響はないが、ポリビニルアセタール樹脂の製造が困難になり、製造コストが高くなる。一方、水酸基価が大きいとポリプロピレングリコールとの親和性が悪くなってポリプロピレングリコールをブリードさせたり、最終的に得られるシートが吸水性や透湿性を有するものになってしまう。
水酸基価が小さいポリビニルアセタール樹脂を得るには、ポリビニルアルコールをアセタール化させるさいに添加するアルデヒドの量を増やしたり、アセタール化反応における反応時間を長くしたり、反応温度を高くするなどの方法があり、通常はこれらを組み合わせて調整する。
ポリプロピレングリコールは、ポリビニルアセタール樹脂の可塑剤として用いられるものであり、さらに、最終的に得られるシートが水蒸気遮断性を有するものにするために配合するものである。ポリプロピレングリコールは、プロピレングリコール構造を少なくとも50質量%以上、好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上含有するものである。ここで、プロピレングリコール構造とは、酸化プロピレンが開環付加反応をして生成する−O−CH(−CH)−CH−単位を示し、ポリプロピレングリコール構造とはこの単位の繰り返し構造を言う。ポリプロピレングリコールは、これに含まれるプロピレングリコール構造が多ければ低極性のものとなりポリビニルアセタール樹脂との相溶性が低下する。一方、プロピレングリコール構造が少なくなるとポリビニルアセタール樹脂を可塑化する効果が乏しくなる。
ここで、一般にポリプロピレングリコールは、ポリウレタン樹脂の原料や不凍液の成分として製造されており、特に分子量と分岐度によって多種類のものが供給されている。本発明では、このようなポリプロピレングリコールを、あえてポリビニルアセタール樹脂の可塑剤として用いることによって、柔軟性や水蒸気遮断性に優れたポリビニルアセタール樹脂製のシートが得られることを見出したものである。ポリプロピレングリコールは、プロピレングリコール構造の含有量の限定を満たすものであれば、従来のポリプロピレングリコールから選択して使用することができる。ポリプロピレングリコールの分子量は、特に限定されないが、好ましくは100〜20,000、より好ましくは200〜15,000、特に好ましくは300〜10,000である。分岐度も単純に両末端に水酸基を持つ2官能のポリプロピレングリコールの他、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール及びソルビタン等3つ以上の水酸基をもつ開始剤を用いて製造される多官能のポリプロピレングリコールを使用することができる。又、これらのポリプロピレングリコールは単独でも2種類以上を併用することも可能である。
ポリプロピレングリコールは、プロピレングリコール構造以外の成分を特に限定されるものではないが、プロピレングリコール構造と同様の開環付加反応によって製造されるものがあり、例えば、酸化エチレンから得られるポリエチレングリコール構造、ラクトン類から得られるポリアルキレンエステル構造、ラクタム類から得られるポリアルキレンアミド構造などがあげられる。ポリプロピレン構造の含有量が少なすぎると耐水性、柔軟性、透明性等のバランスが低下する。
ポリプロピレングリコールの水酸基価は、特に限定されないが10〜700、好ましくは30〜600、特に50〜500のものが好ましく。ここで、水酸基価が低いと低極性となり、ポリビニルアセタール樹脂の選択範囲が狭くなり、高いと耐水性が低下するおそれがある。
ポリビニルアセタール樹脂組成物中には、必須成分以外の可塑剤、接着力調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、微粉シリカ等の無機充填剤、着色剤等の各種添加剤の1種又は2種以上が含有されていても良い。
接着力調整剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、エーテル変性シリコーンオイル、エステル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル及びアミン変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイル等が挙げられる。又、紫外線吸収剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、チバガイギー社製の商品名「チヌビンP」、「チヌビン320」、「チヌビン326」及び「チヌビン328」等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が挙げられる。光安定剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、旭電化工業社製の商品名「アデカスタブLA−57」等のヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。酸化防止剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、住友化学工業社製の商品名「スミライザーBHT」やチバガイギー社製の商品名「イルガノックス1010」等のフェノール系酸化防止剤等が挙げられる。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムやアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。これらはいずれも、1種又は2種以上の併用で用いることができる。
シートは、ポリビニルアセタール樹脂とポリプロピレングリコールとの混合物(以下ポリビニルアセタール樹脂組成物という)を製膜して得られるものである。本発明におけるシートの膜厚は、0.1〜10mm、好ましくは0.2〜5mm、特に0.3〜2mmが好ましい。ここで膜が厚ければ高コストになり、薄ければ変形や衝撃に対する保護特性が低下する。
シートの製膜方法は、特に限定されるものではなく、例えば、本発明にかかるポリビニルアセタール樹脂組成物を均一に混練した後、押出法、カレンダー法、プレス法、キャスティング法及びインフレーション法等により製膜してシート状にすれば良い。シートは、単層で用いられても良いし、2枚以上が積層された状態で使用しても良い。
太陽光発電モジュールは、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子と発生した電気を外部に導く配線を中心に、受光面の透明な表面保護部材と遮光性が多い裏面保護部材で密封して得られるものである。表面保護部材と裏面保護部材の間は、光電変換素子や配線を固定する軟質樹脂で封止された構造が一般的である。光電変換素子は1つのモジュール内に通常複数個装着され、これを直列に配線することが多い。
本発明における太陽光発電モジュールは、表の受光面保護部材、封止材、光電変換素子及び内部配線、裏面保護部材などを積層し、熱圧着して製造される。本発明ではこれらの保護部材や光電変換素子や積層及び熱圧着の方法は特に限定されない。
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
ポリビニルアセタール樹脂の製造
ポリビニルアルコールとして、平均重合度1700、ケン化度98.5モル%のポリビニルアルコール(デンカポバールB1700、電気化学工業株式会社)を室温で純水中に投入し、90℃で加熱溶解させて冷却し、10重量%ポリビニルアルコール水溶液を作製した。
攪拌機を付けた容積2Lの筒型ガラス製密閉反応器内に10重量%ポリビニルアルコール水溶液1000gと35%塩酸5gを秤量し、液温を20℃に保ってブチルアルデヒド(純度99.5%)100gを2時間で投入し、更に20℃で2時間、40℃で4時間攪拌して反応を進行させた。更にスラリー状反応物に水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pH7で安定するように調整した。
スラリー状反応物を常温まで冷却した後、遠心分離器により含水率48重量%に脱水し、樹脂分に対して10倍量の水を添加して希釈し、30分間撹拌して遠心分離器で脱水した。水洗と脱水の操作を二回繰り返した後、乾燥して白色粉粒状のポリビニルアセタール樹脂1Rを得た。この樹脂の水酸基価は100mg−KOH/gで、ガラス転移温度は68℃だった。
ポリビニルアセタール樹脂組成物シートの作製
製造したポリビニルアセタール樹脂1Rを100g、水酸基価160mg−KOH/gで分子量700のポリプロピレングリコール(エクセノール720,旭硝子株式会社)100gを混合し、小型押出機(ラボプラストミル、東洋精機)にTダイを装着し、押出温度80〜180℃、金型出口温度200℃で製膜成形し、幅10cm×長さ100cm、平均厚さ0.5mmのシート1Sを作成した。
酸素透過量、水蒸気透過量の測定
差圧式ガス・蒸気透過率測定装置(GTR−30XATS、GTRテック株式会社)で40℃/90%における酸素と水蒸気の透過量を測定した。
模擬太陽光発電モジュールの作成
10cm×20cm×厚さ3mmのガラス板の上に、同じ大きさのシート1S、中央に太さ0.1mmの銅線を両側に2cmずつ出るように通し、中心部に太さ1mm×長さ5cmの銅線を直交させた。この上に、同じ大きさのシート1S、10cm×15cmの二軸延伸PETフィルム(厚さ190μm、ルミラーT60、東レ株式会社)とポリフッ化ビニリデン樹脂とポリメチルメタクリレート樹脂の8:2混合物のフッ素系樹脂膜(デンカDXフィルム、平均厚さ20μm、電気化学工業株式会社製)を順次重ね、120℃で15分真空脱泡した後、大気圧プレスで150℃×30分圧着した。
模擬太陽光発電モジュールの評価
(製造時の変形応力からの保護性)銅線のはみ出し部間の初期通電性を確認した。
(初期密着性)90度剥離試験機(株式会社アマダ)で、ガラス/封止材とPET/フッ素樹脂フィルム間の90度剥離強度を測定した。
(耐久劣化性)模擬太陽光発電モジュールを温度85℃×相対湿度85%で1000時間保持した後、保持前の評価と同様に通電性と90℃剥離強度を測定した。
実施例1と同様にして、ポリビニルアセタール樹脂1Rとポリプロピレングリコール(エクセノール720,旭硝子株式会社)で平均厚さが1.2mmのシート2Sを作成し、実施例1と同様にして評価した。
実施例1と同様にして、ポリビニルアセタール樹脂1Rとポリプロピレングリコール(エクセノール720,旭硝子株式会社)で平均厚さが0.2mmのシート3Sを作成し、模擬モジュールを作成して評価し、実施例1と同様にして評価した。
実施例1と同様にして、ポリビニルアセタール樹脂1Rとポリプロピレングリコール(エクセノール720,旭硝子株式会社)で平均厚さが5.0mmのシート4Sを作成し、実施例1と同様にして評価した。
(比較例1)
実施例1と同様にして、ポリビニルアセタール樹脂1Rとポリプロピレングリコール(エクセノール720,旭硝子株式会社)で平均厚さが0.07mmのシート5Sを作成し、実施例1と同様にして評価した。
実施例1において、用いたポリビニルアルコールを低重合度のポリビニルアルコール(デンカポバールB500,電気化学工業株式会社)に替えて、他は同様にしてポリビニルアセタール樹脂2Rを得た。この樹脂の水酸基価は95mg−KOH/gで、ガラス転移温度は66℃だった。更に、ポリビニルアセタール樹脂2Rと水酸基価56mg−KOH/gで分子量3000のグリセリン開始剤ポリプロピレングリコール(エクセノール230,旭硝子株式会社)を用いて、実施例1と同様にして平均厚さ0.5mmのシート6Sを作成し、実施例1と同様にして評価した。
実施例1において、ポリビニルアルコールを高重合度ポリビニルアルコール(デンカポバールB2400,電気化学工業株式会社)に替えて、他は同様にしてポリビニルアセタール樹脂3Rを得た。この樹脂の水酸基価は103mg−KOH/gで、ガラス転移温度は69℃だった。更に、ポリビニルアセタール樹脂3Rと水酸基価358mg−KOH/gで分子量500のソルビトール開始剤のポリプロピレングリコール(エクセノール385SO,旭硝子株式会社)を用いて、実施例1と同様にして平均厚さ0.5mmのシート7Sを作成し、実施例1と同様にして評価した。
実施例1において、ポリビニルアセタール樹脂1R100gに対し、実施例5で用いたポリプロピレングリコール(エクセノール230,旭硝子株式会社)200g用いて平均厚さ0.5mmのシート8Sを作成し、実施例1と同様にして評価した。
実施例1において、ポリビニルアセタール樹脂1R100gに対し、実施例6で用いたポリプロピレングリコール(エクセノール385SO,旭硝子株式会社)50gを用いて平均厚さ0.5mmのシート9Sを作成し、実施例1と同様にして評価した。
(比較例2)
実施例1において、ブチルアルデヒド量を75gに減量してポリビニルアセタール樹脂3Rを作成した。この樹脂の水酸基価は330mg−KOH/gであり、ガラス転移温度は71℃だった。この樹脂を用いて実施例1と同様にシートを作成したが、プロピレングリコールが分離して均一なシートが得られなかったので、それ以上の評価は行わなかった。
(比較例3)
比較例2で作成したポリビニルアセタール樹脂3Rに実施例6で用いたポリプロピレングリコール(エクセノール385SO,旭硝子株式会社)100gを用いて平均厚さ0.5mmのシート10Sを作成し、実施例1と同様にして評価した。
(比較例4)
実施例1において、ポリプロピレングリコールに替えて、トリエチレングリコール2−エチルヘキサノエートを用いて平均厚さ05mmのシート11Sを作成し、実施例1と同様にして評価した。
(比較例5)
実施例1において、シート1Sに替えて平均厚みが0.5mmのEVAシート(SOLAR EVA、三井ファブロ株式会社)を用いて模擬太陽光発電モジュールを作成し、評価した。
Figure 2010147128
Figure 2010147128

Claims (4)

  1. 水酸基価が150以下のポリビニルアセタール樹脂100質量部と、プロピレングリコール構造を少なくとも50質量%以上含有するポリプロピレングリコール10〜1000質量部からなるシート。
  2. 厚さが0.1〜10mmであることを特徴とする請求項1記載のシート。
  3. 太陽光発電モジュールの光電変換素子やその配線の封止材として用いられる、請求項1または請求項2記載のシート。
  4. 請求項1または請求項2記載のシートによって光電変換素子を封止して得られる太陽光発電モジュール。
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