JP2010146793A - 燃料電池の活性化装置および活性化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池に損傷を与えることなく、再現性よく燃料電池を活性化できる燃料電池の活性化装置および活性化方法を提供する。
【解決手段】燃料電池セル1を活性化させる活性化装置である。燃料電池セル1に形成された参照極(分割電極12a)および作用極(カソード11)間の電位に基づいて燃料電池セル1の内部の活性化状態を検知する(ステップS4、ステップS6)。また、上記検知結果に応じて、燃料電池セル1に水分を供給し(ステップS7)、または燃料電池セル1から水分を排出する(ステップS5)。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池セル1を活性化させる活性化装置である。燃料電池セル1に形成された参照極(分割電極12a)および作用極(カソード11)間の電位に基づいて燃料電池セル1の内部の活性化状態を検知する(ステップS4、ステップS6)。また、上記検知結果に応じて、燃料電池セル1に水分を供給し(ステップS7)、または燃料電池セル1から水分を排出する(ステップS5)。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池を活性化させる活性化装置および活性化方法に関する。
固体高分子電解膜を挟んでカソードおよびアノードを対向した配置とした燃料電池が知られている。カソードおよびアノードには、それぞれ燃料ガスを供給するガス流路が形成されカソードおよびアノードに所定のガスを供給することで発電を行う。
特開2006−278038号公報
特開2007−273460号公報
燃料電池本来の性能を発揮させるためには、燃料電池内部の水分分布を適切に制御する必要がある。燃料電池内部の水分は燃料ガスの流量や相対湿度等を制御することで調整される。このため、例えば、燃料電池の作動開始直後には水分分布が適切でないために、電池本来の出力特性を得ることができない。また、燃料電池の特性を測定する場合にも、内部の水分分布を予め調整しておく、すなわち燃料電池を活性化しておかなければ、本来の特性を測定することができない。
本発明の目的は、燃料電池に損傷を与えることなく、再現性よく燃料電池を活性化できる燃料電池の活性化装置および活性化方法を提供することにある。
本発明の燃料電池の活性化装置は、燃料電池を活性化させる活性化装置において、燃料電池に形成された参照極および作用極間の電位に基づいて前記燃料電池内部の活性化状態を検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果に応じて、前記燃料電池に水分を供給し、または前記燃料電池から水分を排出する水分調整手段と、を備えることを特徴とする。
この燃料電池の活性化装置によれば、燃料電池内部の活性化状態を検知するとともに、その検知結果に応じて燃料電池に水分を供給し、または燃料電池から水分を排出するので、燃料電池に損傷を与えることなく、再現性よく燃料電池を活性化できる。
この燃料電池の活性化装置によれば、燃料電池内部の活性化状態を検知するとともに、その検知結果に応じて燃料電池に水分を供給し、または燃料電池から水分を排出するので、燃料電池に損傷を与えることなく、再現性よく燃料電池を活性化できる。
前記検知手段は、前記電位と前記燃料電池における電流との関係に基づいて前記活性化状態を検知してもよい。
前記検知手段は、前記参照極および前記作用極間の自然電位に基づいて前記活性化状態を検知してもよい。
前記検知手段は、サイクリックボルタメントリにより前記活性化状態を検知してもよい。
本発明の燃料電池の活性化方法は、燃料電池を活性化させる活性化方法において、燃料電池に形成された参照極および作用極間の電位に基づいて前記燃料電池内部の活性化状態を検知するステップと、前記検知するステップによる検知結果に応じて、前記燃料電池に水分を供給し、または前記燃料電池から水分を排出するステップと、を備えることを特徴とする。
この燃料電池の活性化方法によれば、燃料電池内部の活性化状態を検知するとともに、その検知結果に応じて燃料電池に水分を供給し、または燃料電池から水分を排出するので、燃料電池に損傷を与えることなく、再現性よく燃料電池を活性化できる。
この燃料電池の活性化方法によれば、燃料電池内部の活性化状態を検知するとともに、その検知結果に応じて燃料電池に水分を供給し、または燃料電池から水分を排出するので、燃料電池に損傷を与えることなく、再現性よく燃料電池を活性化できる。
本発明の燃料電池の活性化装置によれば、燃料電池内部の活性化状態を検知するとともに、その検知結果に応じて燃料電池に水分を供給し、または燃料電池から水分を排出するので、燃料電池に損傷を与えることなく、再現性よく燃料電池を活性化できる。
本発明の燃料電池の活性化方法によれば、燃料電池内部の活性化状態を検知するとともに、その検知結果に応じて燃料電池に水分を供給し、または燃料電池から水分を排出するので、燃料電池に損傷を与えることなく、再現性よく燃料電池を活性化できる。
以下、本発明による活性化装置の実施形態について説明する。
図1は、実施例1の活性化装置の構成を示すブロック図、図2はその制御系の構成を示す制御ブロック図である。
図1に示すように、燃料電池セル1は、それぞれガス流路が形成されたカソード11およびアノード12を、固体電解質膜13を介して積層することで構成される。アノード12には、アノード12の一部を分割して形成された分割電極12aが含まれている。カソード11およびアノード12は白金電極として構成されている。
図1に示すように、窒素供給源21からの窒素ガスは、加湿器23を介してカソード11に供給される。窒素供給源21の出口近傍にはバルブ31が、加湿器23からカソード11に至る管路25にはバルブ32が、カソード11からの排出管路にはバルブ33が、それぞれ設けられている。
一方、水素供給源22からの水素ガスは、加湿器24を介してアノード12に供給される。水素供給源22の出口近傍にはバルブ34が、加湿器24からアノード12に至る管路26にはバルブ35が、アノード12からの排出管路にはバルブ36が、それぞれ設けられている。
また、管路25の近傍には管路25を加熱するためのヒータ41が、管路26の近傍には管路26を加熱するためのヒータ42が、燃料電池セル1の近傍には燃料電池セル1を加熱するためのヒータ43が、それぞれ設けられている。
また、管路25の近傍には、管路25内部のガスの湿度および温度を計測するための露点計51および温度計53が設けられ、管路26の近傍には、管路26内部のガスの湿度および温度を計測するための露点計52および温度計54が設けられている。さらに、燃料電池セル1の近傍には、燃料電池セル1の温度を計測するための温度計55が設けられている。
図1に示すように、カソード11およびアノード12にはポテンショスタット61が接続されている。ポテンショスタット61はカソード11−アノード12間の電位を制御しつつ、燃料電池セル1に流れる負荷電流と、参照極としての分割電極12aを基底とした作用極としてのカソード11の電位とを取得する。
燃料電池の状態を検知する方法として、サイクリックボルタンメトリを用いる方法が知られている。この方法は、作用極に窒素ガスを、対極および参照極に水素ガスを、それぞれ供給した半電池状態での計測を行うものであるが、本実施例では、このようなサイクリックボルタンメトリ測定が可能とされている。本実施例では、カソード11が作用極に、アノード12が対極および参照極に、分割電極12aが参照極に、それぞれ相当している。
サイクリックボルタンメトリ測定により、以下の各式で示される白金電極特有の酸化還元挙動を確認することができる。
図2に示すように、ポテンショスタット61および記録計62は制御装置7に接続されている。また、露点計51、露点計52、温度計53および温度計54からの計測値は制御装置7に与えられ、加湿器23、加湿器24、バルブ31〜36およびヒータ41〜43は制御装置7により制御される。後述するように、制御装置7は本発明における検知手段および水分調整手段として機能する。
図3は、制御装置7における処理を示すフローチャートである。
図3のステップS1では、窒素ガスおよび水素ガスの供給を開始する。
窒素供給源21からの窒素ガスは加湿器23で必要な加湿を与えられながら、カソード11へと供給される。窒素ガスの流量は最適な湿度が保たれる範囲で極力大きな流量とすることが望ましい。同様に、水素供給源22からの水素ガスは加湿器24で必要な加湿を与えられながら、アノード12へと供給される。水素ガスの流量は後述する手順において、分割電極12aが参照極として機能する範囲の流量に設定される。
次にステップS2では、窒素ガスおよび水素ガスの相対湿度の管理を開始する。ステップS1およびステップS2における処理では、窒素ガスの流量はバルブ31を介して、水素ガスの流量はバルブ32を介してそれぞれ調整される。燃料電池セル1内の窒素ガスの圧力はバルブ32およびバルブ33等を介して、燃料電池セル1内の水素ガスの圧力はバルブ35およびバルブ36等を介して、それぞれ調整される。窒素ガスの湿度は露点計51を介して、水素ガスの湿度は露点計52を介して、それぞれ監視される。窒素ガス温度は温度計53を介して、水素ガス温度は温度計54を介して、燃料電池セル1の温度は温度計55を介して、それぞれ監視される。制御装置7は、上記の温度あるいは湿度の監視結果に応じてバルブの制御等を行うことで、ガスの流量や相対湿度を管理する。
次に、ステップS3では、ポテンショスタット61を燃料電池セル1の各電極(カソード11、アノード12、および分割電極12a)に接続する。
次に、ステップS4では、記録計62を介して燃料電池セル1の自然電位(参照極に対する作用極の電位)を取得し、自然電位が適正な値(80mV前後)まで下がった状態にあるか否か判断する。この判断が肯定されればステップS6へ進み、否定されればステップS5のドライ処理へ進む。自然電位が上記の適正な値よりも増大している(例えば0.5V程度になる)場合、燃料電池セル1の内部がフラッディング状態であることが判る。
図4のステップS51〜ステップS54は、ドライ処理(ステップS5)の手順を示すフローチャートである。
図4のステップS51では、温度計53で監視しながらヒータ41を制御することで、管路25内の窒素ガスの温度を100℃に制御する。また、温度計54で監視しながらヒータ42を制御することで、管路26内の水素ガスの温度を100℃に制御する。
次に、ステップS52では、温度計55で監視しながらヒータ43を制御することで、燃料電池セル1の温度を80℃に制御する。
次に、ステップS53では、80℃に制御された燃料電池セル1の湿度を適度に保持するように、露点計51および温度計53での監視結果に基づいて燃料電池セル1に供給される窒素ガスの露点を70℃に制御する。
ステップS54では、ステップS51〜ステップS53による制御状態を保った状態でステップS4にリターンする。
このように、ドライ処理では、燃料電池セル1に供給されるガスの状態等を一定に保つことで、フラッディング状態が解消されるまで燃料電池セル1内部の水分を減少させる。
一方、ステップS6では、ポテンショスタット61により、参照極に対して0〜0.8Vの範囲で作用極を電位走査するサイクリックボルタンメトリ測定を行い、記録計62に白金電極特有の電位−電流波形が記録されているか否か判断する。ここでは、例えば、特有の電位−電流波形に現れる特徴点における電位/電流値に基づいて、上記特有の電位−電流波形が得られているか否か判断することができる。特徴点は特有の電位−電流波形の有無を判定するのに必要な数だけ選択されればよい。特有の電位−電流波形が得られない場合には、燃料電池セル1の内部がドライアップ状態であることが判る。
ステップS6の判断が肯定されれば処理を終了する。この場合には、燃料電池セル1が活性化された状態、すなわち燃料電池セル1内の水分が適切な状態にあるため、その後、燃料電池セル1の特性計測等に移行することができる。この状態では、三相界面にガスを効率よく供給でき、燃料電池セル1の本来の性能が発揮される。
一方、ステップS6の判断が否定されればステップS7のウェット処理へ進む。
図4のステップS71〜ステップS74は、ウェット処理(ステップS7)の手順を示すフローチャートである。
図4のステップS71では、温度計53で監視しながらヒータ41を制御することで、管路25内の窒素ガスの温度を80℃に制御する。また、温度計54で監視しながらヒータ42を制御することで、管路26内の水素ガスの温度を80℃に制御する。
次に、ステップS72では、温度計55で監視しながらヒータ43を制御することで、燃料電池セル1の温度を25℃に制御する。
次に、ステップS73では、25℃に制御された燃料電池セル1において効率的な結露が起きるように、露点計51および温度計53での監視結果に基づいて燃料電池セル1に供給される窒素ガスの温度(=露点)を80℃に制御する。
ステップS74では、ステップS71〜ステップS73による制御状態を維持したままステップS4にリターンする。
このように、ウェット処理では、燃料電池セル1に供給されるガスの状態等を一定に保つことで、ドライアップ状態が解消されるまで燃料電池セル1内部の水分を増加させる。
以上のように、本実施例の活性化装置によれば、燃料電池セル1のカソード11の活性化処理の必要性を判断し、必要に応じてドライ処理またはウェット処理を実行するので、再現性よく常に最適な活性状態を確保できる。このため、客観性のある燃料電池セルの評価が可能となる。また、自然電位およびサイクリックボルタンメトリ測定によって燃料電池セル内部の状態を把握できるため、過度のドライ処理またはウェット処理によるセルの損傷を防止できる。さらに、非発電かつ非劣化方式での活性化と活性化状態の確認が可能なため、燃料電池セルの熱劣化あるいは起動直後の高電圧に起因するセルの損傷を防止できる。
なお、ドライ処理において、ガス流量を増大させるとともに管路温度を低めに設定することで、燃料電池セル1の熱劣化をさらに低減することができる。
また、ウェット処理において燃料電池セル1の内部で結露と固体電解質膜13への湿潤が促進されるように、凍結および固体電解質膜13の相転移が起こらない温度範囲において、燃料電池セル1を冷却してもよい。
なお、活性化状態を確認する際(ステップS6)には、水素波の有無を確認すれば足りるため、広い電位走査をしなくても、特定の電位領域、具体的には0.075〜0.40V(対参照極電圧)における(式1−1)および(式1−2)で表される水素波由来の電流値を調べても良い。以降の確認方法は、同様のメリットを備える。
また、活性化状態を確認する際(ステップS6)には、広い電位窓におよぶ白金特有の水素波を調べなくても、0.4〜0.45Vという狭い電位窓において、電気二重層の充電電流の回復を調べても良い。この電気二重層形成は、作用極(カソード11)表面の三相界面へのプロトン供給パスの回復と同値の言い換えである。
また、活性化状態を確認する際(ステップS6)には、広い電位窓にわたる白金特有の水素波を調べなくても、0〜0.050Vという狭い電位窓において、(式2−1)および(式2−2)の反応による電流が回復するのを確認してもよい。これは三相界面へのプロトン供給パスの形成により認められるものである。
上記各電位領域は、0.5〜1.0V(対参照極電圧)における白金表面の酸化還元を受けないため、白金溶出による量的劣化と白金内部への酸素潜り込みによる質的劣化を受けないメリットもある。
また、活性化終了を確認する非発電的手段として、上記のサイクリックボルタンメトリだけでなく、ポテンシャルステップ法を用いても良い。この場合、0.001〜30秒、望ましくは0.05〜0.2秒における電流量または電荷量の充電傾向を調べることにより、より正確で秒レベルの短時間確認方法が期待できる。
上記ポテンシャルステップ法において、確認電位として、電気二重層由来の0.35〜0.50Vにおける5〜100mV幅、望ましくは10〜50mV幅のステップによる電流または電荷量特性を調べてもよい。
上記ポテンシャルステップ法において、確認電位として、水素吸脱着由来の0.10〜0.30Vにおける5〜100mV幅、望ましくは10〜50mV幅のステップによる電流または電荷量特性を調べてもよい。
上記ポテンシャルステップ法において、確認電位として、白金特有な(式2−1)および(式2−2)由来の0〜0.10Vにおける5〜100mV幅、望ましくは10〜50mV幅のステップによる電流または電荷量特性を調べてもよい。
活性化終了を確認する非発電的手段は、上記のサイクリックボルタンメトリだけでなく、パルスボルタンメトリ法でもよい。
上記パルスボルタンメトリ法において、2〜20mVのパルスを1〜100ミリ秒の印加後初期電位に戻し、0.5〜180秒インターバル置く工程を数回実施し、サンプリングした電流値Iを1/t0.5に対してプロットすることで(Cottrelプロット)、傾き(∝拡散係数)の値が増大、飽和する特性を捉えることにより、活性化の終了を見極めることができる。このような処理を実行するためのプログラムを組むことにより、容易かつ正確に短時間での確認が可能となる。
さらに活性化終了のための確認時間を短縮する方法として、活性化中に0〜0.5V(対参照極電圧)のどこか一点での定電位制御によって、電流値の増大および飽和に達するのを見届けるだけの処理としてもよい。この場合、所定の形態での電流値の増大および飽和が認められる場合には、燃料電池セルが活性化されていると判断される。
図5は、実施例2の活性化装置の構成を示すブロック図である。実施例1と同一構成要素には同一符合を付している。
本実施例の活性化装置では、カソード11に水素供給源21Aからの水素ガスを、アノード12に窒素供給源22Aからの窒素ガスを、それぞれ導入している。また、カソード11には、カソード11の一部を分割することで形成される分割電極11aが含まれる。
ポテンショスタット61はカソード11−アノード12間の電位を制御するとともに、燃料電池セル1に流れる負荷電流と、参照極としての分割電極11aを基底とした作用極としてのアノード12の電位とを取得する。本実施例では、カソード11を対極および参照極(分割電極11a)として使用する。
このように、本実施例では、カソード11に水素ガスを、アノード12に窒素ガスをそれぞれ導入することで、アノードの活性化状態を確認するとともに、実施例1と同様の動作により、その活性化状態を確保することができる。
図6は、実施例3の活性化装置の構成を示すブロック図である。実施例1と同一構成要素には同一符合を付している。
図6に示すように、本実施例の活性化装置では、管路25に沿ってヒータ41a、ヒータ41bおよびヒータ41cが設けられている。ヒータ41a、ヒータ41bおよびヒータ41cの設定温度を順次、低くしていくことで管路25に熱勾配を与えることができる。このため、実施例1よりも高い露点の窒素ガスを投入しても、燃料電池セル1に到達するガスの温度は緩和され、熱に弱い固体電解質膜13の熱劣化を防止しつつ燃料電池セル1内に結露水を蓄えることが可能となる。
同様に、管路26に沿ってヒータ42a、ヒータ42bおよびヒータ42cが設けられているので、ヒータ42a、ヒータ42bおよびヒータ421cの設定温度を順次、低くしていくことで管路26に熱勾配を与えることができる。このため、燃料電池セル1に到達する水素ガスの温度は緩和され、熱に弱い固体電解質膜13の熱劣化を防止しつつ燃料電池セル1内に結露水を蓄えることが可能となる。
図7は、実施例4の活性化装置の構成を示すブロック図である。図1と同一構成要素には同一符合を付している。
図7に示すように、本実施例の活性化装置では、カソード11の側にヒータ44が、アノード12の側にヒータ45が、それぞれ増設されている。これにより、カソード11−アノード12間に温度勾配を与えることができる。
具体的には、例えば、室温に設定したアノード12に対し、カソード11を10℃以上高温に設定すると、その温度勾配により、カソード11−固体電解質膜13間において、ガス流路、ガス拡散層、膜電極接合体の順に温度が低下する。結露は高温蒸気が低温側で液化する現象であるため、カソード11に供給された蒸気は固体電解質膜13を湿潤させるように作用し、効果的に結露を生成することができる。
以上説明したように、本発明の燃料電池の活性化装置および活性化方法によれば、燃料電池内部の活性化状態を検知するとともに、その検知結果に応じて燃料電池に水分を供給し、または燃料電池から水分を排出するので、燃料電池に損傷を与えることなく、再現性よく燃料電池を活性化できる。
本発明の適用範囲は上記実施形態に限定されることはない。本発明は、燃料電池を活性化させる活性化装置および活性化方法に対し、広く適用することができる。
7 制御装置(検知手段、水分調整手段)
11 カソード(実施例1における作用極、実施例2における対極および参照極)
11a 分割電極(実施例2における参照極)
12 アノード(実施例1における対極および参照極、実施例2における作用極)
12a 分割電極(実施例1における参照極)
11 カソード(実施例1における作用極、実施例2における対極および参照極)
11a 分割電極(実施例2における参照極)
12 アノード(実施例1における対極および参照極、実施例2における作用極)
12a 分割電極(実施例1における参照極)
Claims (5)
- 燃料電池を活性化させる活性化装置において、
燃料電池に形成された参照極および作用極間の電位に基づいて前記燃料電池内部の活性化状態を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知結果に応じて、前記燃料電池に水分を供給し、または前記燃料電池から水分を排出する水分調整手段と、
を備えることを特徴とする燃料電池の活性化装置。 - 前記検知手段は、前記電位と前記燃料電池における電流との関係に基づいて前記活性化状態を検知することを特徴とする請求項1に記載の活性化装置。
- 前記検知手段は、前記参照極および前記作用極間の自然電位に基づいて前記活性化状態を検知することを特徴とする請求項1または2に記載の活性化装置。
- 前記検知手段は、サイクリックボルタメントリにより前記活性化状態を検知することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の活性化装置。
- 燃料電池を活性化させる活性化方法において、
燃料電池に形成された参照極および作用極間の電位に基づいて前記燃料電池内部の活性化状態を検知するステップと、
前記検知するステップによる検知結果に応じて、前記燃料電池に水分を供給し、または前記燃料電池から水分を排出するステップと、
を備えることを特徴とする燃料電池の活性化方法。
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