JP2010145800A - 位相シフトマスクおよびその製造方法、ならびに集積回路の製造方法 - Google Patents

位相シフトマスクおよびその製造方法、ならびに集積回路の製造方法 Download PDF

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    • G03F1/26Phase shift masks [PSM]; PSM blanks; Preparation thereof
    • G03F1/30Alternating PSM, e.g. Levenson-Shibuya PSM; Preparation thereof

Abstract

【課題】新規な構造を有する位相シフトマスクを提供する。
【解決手段】照射光に対して透明な基板上に、ラインパターンが形成された遮蔽領域と、前記遮蔽領域の両側にそれぞれ配置された第一の透明領域および第二の透明領域とを有し、前記第一の透明領域の下方には位相シフタが形成されており、前記位相シフタの側壁が、外側に凸の湾曲部を有している位相シフトマスクを提供する。この位相シフタは、例えば、前記基板上からフェムト秒パルスレーザーを照射しつつ走査することで、形成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明の一実施形態は、位相シフトマスクおよびその製造方法、ならびに集積回路の製造方法に関する。
半導体集積回路(以下LSI)、中でもDRAM等メモリデバイスに代表される高密度にトランジスタが配置されたデバイスでは、その集積度を高めるため、近年トランジスタサイズの縮小化が加速的に進んでいる。半導体プロセス技術では、ウエハ上に積層した多層膜上にLSIパターンを形成する際、フォトマスク上に描いたLSIパターンをウエハ上に転写するリソグラフィ技術の転写忠実度を如何に高めるかが、重要になる。
リソグラフィ技術における転写忠実度を表す露光装置の解像度Rは、露光装置の露光波長λ、投影レンズの開口数NA、プロセス定数k1という3パラメータから、R=k1×λ/NAで定義される。一般に解像度Rを小さくするには、露光波長λを小さくするか、投影レンズの開口数NAを大きくすることが望ましいが、いずれも露光装置の大規模な改造が必要になり、一朝一夕により高解像度を有する露光装置を入手することは難しい。そこで、露光装置のλおよびNAを変えずに、プロセス定数k1のみを小さくすることで、解像度を向上させる技術が用いられている。この技術を、一般に超解像技術と称する。
超解像技術の中でも、フォトマスクを透過する光のうち、特定のパターンを透過する光の位相を他のパターンを透過する光に対して180°ずらすことで、両パターン間の分離解像性を飛躍的に高めることができる位相シフトマスク技術は、他の超解像技術に比較して最もk1を下げることができることで知られている。具体的には、マスクの開口部の1つおきに位相シフタを設けることで、隣接する開口部を透過した透過光の位相を反転させる。位相シフタとしては、現在、基板を掘り込んだ掘り込み型が主流である。掘り込み型位相シフタでは、屈折率nの媒質(n>1)を透過する光が大気中を透過する場合に比べ波長が1/nとなり光路差が生じる特性を利用し、掘り込み部の厚さをλ/(2(n−1))とする(λ:照射光の波長)。光強度は位相差の2乗に等しく、位相反転境界部で光の分離性解像性が最大となるのが特徴である。
ところが、掘り込み型位相シフタの底部の角においては、透過してきた光が屈折するとともに外側に向けて散乱する現象がみられるので、位相シフタを形成した部分においてはその散乱成分を除いた透過光のみがパターンの解像に寄与する。すなわち、特許文献1の図42〜43に記載されているように、位相シフタを形成した部分を透過した透過光の光強度は、位相シフタを形成していない部分を透過した透過光に比較して低いものとなり、その光強度の不均衡が原因で転写パターンに寸法差が生じる場合がある。
この光強度の不均衡を解消する方法としては、以下の方法が提案されている。
(1)位相シフタの開口部において遮蔽膜が庇状に張り出した構造とする方法(特許文献1の図45〜46参照)。
(2)位相シフタを形成した部分と形成していない部分を入れ替えた2種類のマスクを重ねる方法(特許文献1の図1〜3参照)。
(3)位相シフタの開口部の幅を広げて散乱成分に相当する光強度を補う方法(特許文献2の図7参照)。
(4)位相シフタの開口部の幅を広げた上で、さらに側壁に傾斜角αを設ける方法(特許文献2の図1参照)。
(5)位相シフタの開口部において遮蔽膜が突き出した突出部を形成し、その突出部を支える支持部を基板に形成する方法(特許文献3の図1〜2参照)。
特開2005−129805号公報 特開2007−298546号公報 特開2005−321641号公報
本発明の一実施形態では、新規な構造を有する位相シフトマスクを提供する。
本発明の一実施形態では、照射光に対して透明な基板上に、ラインパターンが形成された遮蔽領域と、前記遮蔽領域の両側にそれぞれ配置された第一の透明領域および第二の透明領域とを有し、前記第一の透明領域の下方には位相シフタが形成されており、前記位相シフタの側壁が、外側に凸の湾曲部を有している位相シフトマスクを提供する。
本発明の一実施形態では、照射光に対して透明な基板上に、ラインパターンを有する遮蔽領域を形成する工程と、前記遮蔽領域の片側に配置された第一の透明領域に、前記基板上からフェムト秒パルスレーザーを照射しつつ走査することで、外側に凸の湾曲部を有している側壁を持つ位相シフタを形成する工程とを有する位相シフトマスクの製造方法を提供する。
本発明の一実施形態では、本発明の一実施形態に係る位相シフトマスクを用いて、前記位相シフトマスクに形成されているラインパターンを転写する工程を有する集積回路の製造方法を提供する。
本発明の一実施形態によれば、新規な構造を有する位相シフトマスクを提供できる。
〔第一の実施形態〕
本実施形態に係る位相シフトマスクのラインパターンに垂直な方向の断面構造を図1に示す。
この位相シフトマスクは、照射光に対して透明な基板1上に、ラインパターンが形成された遮蔽領域30を有している。遮蔽領域30は、位相シフトマスクに形成されているラインアンドスペースパターンのライン部分を構成している。基板1は、照射光に対して透明なものであり、例えばガラス製である。基板1上の遮蔽領域30には、例えばクロムからなる遮蔽導電膜2が基板1の表面に形成されている。基板1上には、1本のラインパターンとなる遮蔽領域30が形成されていてもよいが、複数本の平行に配列したラインパターンとなる複数の遮蔽領域30が形成されていてもよい。
遮蔽領域30の両側には、それぞれ第一の透明領域10および第二の透明領域20が配置されている。複数本の平行に配列したラインパターンとなる複数の遮蔽領域30が形成されている場合には、その間が1つおきに第一の透明領域10および第二の透明領域20となる。
第一の透明領域10の下方には、位相シフタ3として、基板1の表面から掘り込まれた溝が形成されている。そして、図1の断面において、位相シフタ3の側壁は、外側に凸の半円をなしている。この実施形態のように、外側に凸の湾曲部を有している側壁を持つ位相シフタが形成されていることで、透過光強度低下を効果的に抑制でき、マスクパターンサイズによらず汎用的に適用できる。なお、図1の断面においては、位相シフタ3の側壁全体が半円をなしているが、側壁が外側に凸の湾曲部を有していればよく、例えば、弧と直線で構成されていてもよい。
この位相シフタ3となる溝の深さは、所望とする量の位相がシフトするように適宜決定できる。例えば、第一の透明領域を透過する透過光の位相を180°シフトさせて、第二の透明領域を透過する透過光との位相差を180°とするためには、溝の深さをλ/(2(n−1))〔λ:照射光の波長、n:基板の屈折率〕とすればよい。位相シフタ3の側壁全体が半円をなしている場合には、図1の断面において位相シフタ3の側壁に形成されている半円の半径がλ/(4(n−1))であればよい。
この位相シフトマスクを透過する透過光の波形イメージを図2に示す。第一の透明領域10においては、照射光5は、第一の透明領域を透過する透過光の波形イメージ11のように、基板1の位相シフタ3が形成されている部分までは波長λ/nで透過し、位相シフタ3が形成されている部分からは大気中になるので波長λで進行する。それに対し、第二の透明領域10においては、照射光5は、第二の透明領域を透過する透過光の波形イメージ21のように、基板1の表面まで波長λ/nで透過し、基板1の表面から波長λで進行する。そして、位相シフタの溝の深さがλ/(2(n−1))となっている場合には、第一の透明領域を透過する透過光と、第二の透明領域を透過する透過光との位相は180°ずれることになる。
そして、このときの透過光の回折像イメージを図3に示す。(a)は、第一の透明領域を透過した透過光の位相差イメージ12と、第二の透明領域を透過した透過光の位相差イメージ22のそれぞれを示し、(b)はそれらを合成した位相差イメージ32を示している。前述のとおり、光強度は位相差の2乗に等しいので、位相反転境界部33で光強度(すなわち分離性解像性)が最大となる。
なお、位相シフタの側壁(基板/大気界面)が半径λ/(4(n−1))の緩やかな凸レンズ形状をなしているので、基板1の内部から位相シフタ3内(大気)に入射する光はその凸面部で光軸より外側に屈折し、この光が位相シフタから再び基板1との境界凹面部に入射する際、遮蔽導電膜裏面側に屈折して終端される。そのため、軸外屈折光による二次的な干渉が、第一の透明領域を透過する透過光と第二の透明領域を透過する透過光との結像特性に及ぼす影響は小さい。
特に、特許文献2の図7に記載されている構造では、パターンの微細化が進むにつれて、位相シフタ部における導波管効果に起因した透過光強度低下が顕在化し、光学像が劣化する。ウエハスケールハーフピッチ36nmパターンを有するフォトマスクでは、位相シフタ部において、解像するのに必要な最低限度の光学コントラストすら得ることが難しくなる。それに対し、本実施形態では、位相シフタ部における導波管効果に起因した透過光強度低下を最小限に抑えることができ、解像するのに十分な光学コントラストを得ることができる。
図1の断面において、位相シフタ3の側壁に形成されている半円の中心は、基板1の上面からみて、第一の透明領域10と遮蔽領域30との界面に位置している。こうすることで、遮蔽領域30において庇状に突き出した部分の突き出し長は、半円の半径であるλ/(4(n−1))を確保することができる。一方で、その庇状に突き出した部分は、遮蔽導電膜と基板の二層構造になっているため、機械的強度が低下することもない。
特に、特許文献1の図45〜46に記載されている構造では、ほぼ完全に散乱成分に起因した光強度低下を抑制するに足る位相シフタ掘り込み部側壁のシフト量(=遮蔽領域において庇状に突き出した部分の長さ)は、248nm波長のKrFエキシマレーザーでマスクスケール150nm程度以上、193nm波長のArFエキシマレーザーでマスクスケール80nm程度以上必要となる。一方で、ArFエキシマレーザーを用いた露光によりウエハ上ハーフピッチ65nm、45nm、36nmのパターンを転写する場合、マスク上遮蔽導電膜の幅は260nm、180nm、144nmとなり、遮蔽導電膜の幅に占める庇状に突き出した部分の長さの割合は、それぞれ38%、56%、69%と大きくなる。一般に、庇状に突き出した部分の長さの割合が50%を超える場合、遮蔽導電膜が製造プロセス段階で破損することが知られており、50%を超えるハーフピッチ45nm以細の位相シフトマスクについては、特許文献1の図45〜46に記載されている構造を適用することはできないことになる。
それに対し、本実施形態では、庇状に突き出した部分は、遮蔽導電膜と基板の二層構造になっており、機械的強度が低下することもないため、遮蔽導電膜のパターンサイズが小さくなっても破損等の問題は生じない。すなわち、本実施形態の位相シフトマスクは、ArFエキシマレーザー露光においてウエハスケールハーフピッチ45nm以細の微細パターン領域にまで適用することが可能である。
本実施形態に係る位相シフトマスクの製造方法の一例を図4に示す。
まず、照射光に対して透明な基板1上に、ラインパターンを有する遮蔽領域30を形成する。例えば、まず、基板1上に遮蔽導電膜2および有機感光膜4を形成し、電子ビーム描画により有機感光膜4にラインパターンを形成する(図4(a))。次いで、有機感光膜4をマスクにして遮蔽導電膜2をエッチングし、有機感光膜4を除去することで、ラインパターンを有する遮蔽領域30を形成することができる(図4(b))。
次いで、遮蔽領域30の片側に配置された第一の透明領域10に、基板1上からフェムト秒パルスレーザー40を照射しつつ走査する(図4(c))。このとき、フェムト秒パルスレーザー40の焦点深さを維持しながら、フェムト秒パルスレーザー40を走査することで、ラインパターンに垂直な方向の断面における位相シフタ3の側壁が、半円となる。こうすることで、外側に凸の湾曲部を有している側壁を持つ位相シフタ3を形成することができる(図4(d))。例えば、基板1の表面からλ/(4(n−1))の深さの位置にフェムト秒パルスレーザー40の焦点41を合わせ、それを維持しながら、形成する溝の深さ3aがλ/(2(n−1))となるようにフェムト秒パルスレーザー40の照射条件を調整することができる。
基板1の上面からみて第一の透明領域10と遮蔽領域30との境界を、フェムト秒パルスレーザー40の走査領域の輪郭とすることができる。こうすることで、図4の断面において、位相シフタ3の側壁に形成されている半円の中心は、基板1の上面からみて、第一の透明領域10と遮蔽領域30との界面に位置することとなる。
〔第二の実施形態〕
本実施形態に係る位相シフトマスクの断面構造を図10に示す。以下では、第一の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図10の位相シフトマスクでは、第一の透明領域10の下方には、位相シフタ3として、基板1の内部に空洞が形成されている。そして、図10の断面において、位相シフタ3の側壁は、外側に凸の半円をなしている。このように、外側に凸の湾曲部を有している側壁を持つ位相シフタとすることで、透過光強度低下を効果的に抑制でき、マスクパターンサイズによらず汎用的に適用できる。しかも、遮蔽領域30において庇状に突き出した部分は、表面部に残存している基板1で常に補強されることになる。なお、図10の断面においては、位相シフタ3の側壁全体が半円をなしているが、側壁が外側に凸の湾曲部を有していればよく、例えば、弧と直線で構成されていてもよい。
この位相シフタ3となる空洞の高さは、所望とする量の位相がシフトするように適宜決定できる。例えば、第一の透明領域を透過する透過光の位相を180°シフトさせて、第二の透明領域を透過する透過光との位相差を180°とするためには、空洞の高さをλ/(2(n−1))〔λ:照射光の波長、n:基板の屈折率〕とすればよい。位相シフタ3の側壁全体が半円をなしている場合には、図10の断面において位相シフタ3の側壁に形成されている半円の半径はλ/(4(n−1))となる。
この位相シフトマスクを透過する透過光の波形イメージを図11に示す。第一の透明領域10においては、照射光5は、第一の透明領域を透過する透過光の波形イメージ11のように、基板1の位相シフタ3が形成されている部分までは波長λ/nで透過し、位相シフタ3が形成されている部分では大気中になるので波長λで進行する。その後、再度基板1の内部に入って波長λ/nで透過して、基板1の表面からは波長λで進行する。それに対し、第二の透明領域10においては、照射光5は、第二の透明領域を透過する透過光の波形イメージ21のように、基板1の表面まで波長λ/nで透過し、基板1の表面から波長λで進行する。そして、位相シフタの空洞の深さがλ/(2(n−1))となっている場合には、第一の透明領域を透過する透過光と、第二の透明領域を透過する透過光との位相は180°ずれることになる。
本実施形態に係る位相シフトマスクの製造方法の一例を図12に示す。
まず、照射光に対して透明な基板1上に、ラインパターンを有する遮蔽領域30を形成する。例えば、まず、基板1上に遮蔽導電膜2および有機感光膜4を形成し、電子ビーム描画により有機感光膜4にラインパターンを形成する(図12(a))。次いで、有機感光膜4をマスクにして遮蔽導電膜2をエッチングし、有機感光膜4を除去することで、ラインパターンを有する遮蔽領域30を形成することができる(図12(b))。
次いで、遮蔽領域30の片側に配置された第一の透明領域10に、基板1上からフェムト秒パルスレーザー40を照射しつつ走査する(図12(c))。このとき、フェムト秒パルスレーザー40の焦点深さを維持しながら、フェムト秒パルスレーザー40を走査することで、ラインパターンに垂直な方向の断面における位相シフタ3の側壁が、半円となる。こうすることで、外側に凸の湾曲部を有している側壁を持つ位相シフタ3を形成することができる(図12(d))。例えば、基板1の表面からλ/(4(n−1))+Δd〔Δd:基板表面から空洞までの距離1a〕の深さの位置にフェムト秒パルスレーザー40の焦点41を合わせ、それを維持しながら、形成する空洞の高さ3bがλ/(2(n−1))となるようにフェムト秒パルスレーザー40の照射条件を調整することができる。
本実施形態に係る位相シフトマスクの製造方法の他の一例を図13に示す。
まず、照射光に対して透明な基板1の上からフェムト秒パルスレーザー40を照射しつつ走査する(図13(a))。このとき、フェムト秒パルスレーザー40の焦点深さを維持しながら、フェムト秒パルスレーザー40を走査することで、ラインパターンに垂直な方向の断面における位相シフタ3の側壁が、半円となるこうすることで、外側に凸の湾曲部を有している側壁を持つ位相シフタ3を形成することができる(図13(b))。例えば、基板1の表面からλ/(4(n−1))の深さの位置にフェムト秒パルスレーザー40の焦点41を合わせ、それを維持しながら、形成する溝の深さ3aがλ/(2(n−1))となるようにフェムト秒パルスレーザー40の照射条件を調整することができる。
次いで、基板1上に、ラインパターンを有する遮蔽領域30を形成する。例えば、まず、基板1上に遮蔽導電膜2および有機感光膜4を形成する(図13(c))。次いで、先に形成した位相シフタ3をアライメントターゲットとして、電子ビーム50描画により有機感光膜4にラインパターンを形成する(図13(d))。そして、有機感光膜4をマスクにして遮蔽導電膜2をエッチングし、有機感光膜4を除去することで、遮蔽領域30を形成することができる(図13(e))。
〔その他の実施形態〕
本発明の実施形態に係る位相シフトマスクを用いて、位相シフトマスクに形成されているラインパターンを転写することで、集積回路を製造することができる。
(実施方法)
フェムト秒パルスレーザー加工装置を用いてガラス基板を加工して、第一の実施形態に係る位相シフトマスクと作製する。
まず、設計データより位相シフタの配置データのみを抽出し、フェムト秒パルスレーザー走査領域の輪郭部を、位相シフタの配置データの最外周部に設定する。そして、フェムト秒パルスレーザーの焦点は、基板の表面からλ/(4(n−1))の深さの位置に設定し、フェムト秒パルスレーザーの照射条件は、パルス幅200〜400fs、繰り返し周波数100kHz、パルスエネルギー100μJ前後を中心値として最適化する。最適化は、光吸収長領域を脱しないガウス分布のピーク密度範囲において照射フォーカス部を中心とした完全球型空孔(空孔径=λ/(4(n−1)))が形成されるように、キャリブレーションする。
その後、フェムト秒パルスレーザー走査領域内(位相シフタ輪郭抽出領域)を、焦点深さを維持しながら全面走査して、位相シフタを形成する。
(シミュレーションによる予測)
ウエハスケール72nmピッチのラインアンドスペースパターン(ウエハスケールハーフピッチ36nm)を想定した第一の実施形態に係る位相シフトマスクを仮想的に作製し、そのウエハ転写特性をマスク3次元厳密電磁場シミュレーションによって予測した。露光シミュレーション条件は、以下のとおりとした。
・光源波長193nm(ArF)
・投影レンズ最終下面レンズ(LuAG)の屈折率n_lens=1.8
・液浸媒体(第3世代高屈折液体)の屈折率n_liquid=1.8
・投影光学系レンズ開口数NA=1.7 (実効NA=0.944)
・照明光学絞りσ=0.3(小σ)
・マスクパターン態様:288nmピッチのラインアンドスペースパターン
(ウエハ上換算ピッチ:72nm)
・マスク3次元厳密電磁場シミュレーション
このウエハ転写像シミュレーション(パラメータ:フォーカスオフセット量)の結果を図5に示すように、第一の透明領域(位相シフタ有り部)および第二の透明領域(位相シフタ無し部)ともに同等の光強度と同等の光学コントラスト[=(最大光強度−最小光強度)/(最大光強度+最小光強度)]が得られることを確認した。
さらに、フォーカス変動に対する露光特性のロバスト性をシミュレーション(パラメータ:光強度の逆数)によって検証した。その結果、転写寸法に対して許容幅±10%を見込んだ場合における、遮蔽領域(位相シフタ有り無し分離ライン部)のフォーカス変動裕度(以下、DOF:Depth of Focus)は200nm以上(図6)、第二の透明領域(位相シフタ無し部)のDoFは180nm(図7)、第一の透明領域(位相シフタ有り部)のDoFは180nmであった(図8)。さらに、LSI製品要求を想定して、許容幅をウエハスケールで±2nm以内とした場合のフォーカス変動裕度は、およそ90nm程度得られることが示唆された(図9)。
以上のとおり、本発明の実施形態によれば、次々世代向けの微細加工において、高い解像性能を有し、プロセス変動に対するロバスト性の高いリソグラフィプロセスを構築することが可能になった。
第一の実施形態に係る位相シフトマスクの断面構造を示す図である。 第一の実施形態に係る位相シフトマスクを透過する透過光の波形イメージを示す図である。 第一の実施形態に係る位相シフトマスクを用いた場合における透過光の回折像イメージを示す図であり、(a)は合成前の位相差を示し、(b)は合成後の位相差を示し、(c)は光強度を示す。 第一の実施形態に係る位相シフトマスクの製造方法の一例を示す図である。 第一の実施形態に係る位相シフトマスクのウエハ転写像シミュレーションの結果を示す図である。 第一の実施形態に係る位相シフトマスクの遮蔽領域におけるウエハ転写プロセスマージンシミュレーションによる光学寸法の結果を示す図である。 第一の実施形態に係る位相シフトマスクの第二の透明領域におけるウエハ転写プロセスマージンシミュレーションによる光学寸法の結果を示す図である。 第一の実施形態に係る位相シフトマスクの第一の透明領域におけるウエハ転写プロセスマージンシミュレーションによる光学寸法の結果を示す図である。 第一の実施形態に係る位相シフトマスクのウエハ転写プロセスマージンシミュレーションによる光学寸法差の結果を示す図である。 第二の実施形態に係る位相シフトマスクの断面構造を示す図である。 第二の実施形態に係る位相シフトマスクを透過する透過光の波形イメージを示す図である。 第二の実施形態に係る位相シフトマスクの製造方法の一例を示す図である。 第二の実施形態に係る位相シフトマスクの製造方法の一例を示す図である。
符号の説明
1 基板
1a 基板表面から空洞までの距離
2 遮蔽膜
3 位相シフタ
3a 溝の深さ
3b 空洞の高さ
3c 半径
4 有機感光膜
5 照射光
10 第一の透明領域
11 第一の透明領域を透過する透過光の波形イメージ
12 第一の透明領域を透過した透過光の位相差イメージ
20 第二の透明領域
21 第二の透明領域を透過する透過光の波形イメージ
22 第二の透明領域を透過した透過光の位相差イメージ
30 遮蔽領域
32 合成した位相差イメージ
33 位相反転境界部
40 フェムト秒パルスレーザー
41 フェムト秒パルスレーザーの焦点
50 電子ビーム

Claims (19)

  1. 照射光に対して透明な基板上に、ラインパターンが形成された遮蔽領域と、前記遮蔽領域の両側にそれぞれ配置された第一の透明領域および第二の透明領域とを有し、
    前記第一の透明領域の下方には位相シフタが形成されており、
    前記位相シフタの側壁が、外側に凸の湾曲部を有している位相シフトマスク。
  2. 前記ラインパターンに垂直な方向の断面における前記位相シフタの側壁が、半円をなしている請求項1に記載の位相シフトマスク。
  3. 前記半円の半径が、λ/(4(n−1))〔λ:照射光の波長、n:基板の屈折率〕である請求項2に記載の位相シフトマスク。
  4. 前記半円の中心が、前記基板の上面からみて前記第一の透明領域と前記遮蔽領域との境界に位置している請求項3に記載の位相シフトマスク。
  5. 前記位相シフタは、前記基板の表面から掘り込まれた溝である請求項1に記載の位相シフトマスク。
  6. 前記溝の深さが、λ/(2(n−1))〔λ:照射光の波長、n:基板の屈折率〕である請求項5に記載の位相シフトマスク。
  7. 前記位相シフタは、前記基板の内部に形成された空洞である請求項1に記載の位相シフトマスク。
  8. 前記空洞の高さが、λ/(2(n−1))〔λ:照射光の波長、n:基板の屈折率〕である請求項7に記載の位相シフトマスク。
  9. 前記基板上の前記遮蔽領域には、遮蔽導電膜が形成されている請求項1に記載の位相シフトマスク。
  10. 照射光に対して透明な基板上に、ラインパターンを有する遮蔽領域を形成する工程と、
    前記遮蔽領域の片側に配置された第一の透明領域に、前記基板上からフェムト秒パルスレーザーを照射しつつ走査することで、外側に凸の湾曲部を有している側壁を持つ位相シフタを形成する工程と
    を有する位相シフトマスクの製造方法。
  11. 前記フェムト秒パルスレーザーの焦点深さを維持しながら、前記フェムト秒パルスレーザーを走査する請求項10に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  12. 前記焦点深さを、前記基板の表面からλ/(4(n−1))〔λ:照射光の波長、n:基板の屈折率〕の深さに設定する請求項11に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  13. 前記基板の上面からみて前記第一の透明領域と前記遮蔽領域との境界を、前記フェムト秒パルスレーザーの走査領域の輪郭とする請求項12に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  14. 前記位相シフタとして、前記基板の表面から掘り込まれた溝を形成する請求項10に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  15. 前記溝の深さがλ/(2(n−1))〔λ:照射光の波長、n:基板の屈折率〕となるように、前記フェムト秒パルスレーザーの照射条件を調整する請求項14に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  16. 前記位相シフタとして、前記基板の内部に空洞を形成する請求項10に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  17. 前記空洞の高さがλ/(2(n−1))〔λ:照射光の波長、n:基板の屈折率〕となるように、前記フェムト秒パルスレーザーの照射条件を調整する請求項16に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  18. 前記基板上に遮蔽導電膜を成膜する工程と、
    前記遮蔽導電膜をパターニングして前記遮蔽領域とする工程と
    をさらに有する請求項10に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  19. 請求項1に記載の位相シフトマスクを用いて、前記位相シフトマスクに形成されているラインパターンを転写する工程を有する集積回路の製造方法。
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