JP2010145746A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
レーザープロジェクタを用いることで高解像度の映像を形成可能とするヘッドアップディスプレイ装置において、車室内などでの配置の自由度を高める。
【解決手段】
レーザー光を光源とし、複数画素の配列で形成された映像を投影するレーザープロジェクタ1と、レーザープロジェクタ1が形成する映像が投影されるスクリーン2と、スクリーン2に投影された映像を、実像あるいは虚像による投影像として伝達する光学系伝達素子3と、光学系伝達素子3が伝達する投影像を拡大して透過性反射板に投影する光学系拡大素子4とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図4
レーザープロジェクタを用いることで高解像度の映像を形成可能とするヘッドアップディスプレイ装置において、車室内などでの配置の自由度を高める。
【解決手段】
レーザー光を光源とし、複数画素の配列で形成された映像を投影するレーザープロジェクタ1と、レーザープロジェクタ1が形成する映像が投影されるスクリーン2と、スクリーン2に投影された映像を、実像あるいは虚像による投影像として伝達する光学系伝達素子3と、光学系伝達素子3が伝達する投影像を拡大して透過性反射板に投影する光学系拡大素子4とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
本発明は、レーザープロジェクタを用いて複数画素の配列で形成される映像を投影する画像形成装置を利用し、自動車などの操縦者に対して計器情報などの各種情報を提供するヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。
従来より、自動車などの移動体において、液晶ディスプレイなどにより形成された計器情報、ナビゲーション装置における地図情報などの各種情報映像を、フロントウィンドウに投影し、操縦者に情報を伝達するヘッドアップディスプレイ装置が知られている。特許文献1〜特許文献3には、車両に各種ヘッドアップディスプレイ装置を用いることが開示されている。
特許文献1には、グラフィック表示可能な透過型ドットマトリックス液晶表示パネルの背後に配置される調光用スクリーンと、該調光用スクリーンの背後に配置されたバックライト光源とを備え、フロントガラス又はフロントガラス手前に設けた透光性反射板に情報表示を反射させる表示器を備えたヘッドアップディスプレー装置が開示されている。このヘッドアップディスプレー装置によれば、表示器の表示像を運転席の前方視野内に配設された透光性反射板(コンバイナ)に投影表示する車両用ヘッドアップ装置における表示器のウォッシュアウト現象を防ぐとともに、その表示器を透過照明するのに用いられるバックライトの耐久性の向上を図ることができる。
また、特許文献2には、運転席上方に位置するルーフパネルの車室内側に、各種走行データ等の表示像を放射する放射機構を含んだ発光表示源を配し、インストルメントパネルの所定部位に、発光表示源から放射される表示像を運転席前方のフロントウインドパネルに投影するミラーを配設した車両用ヘッドアップディスプレイが開示されている。この車両用ヘッドアップディスプレイによれば、車両のインストルメントパネル内方に大きな設置スペースを必要とせずレイアウトが容易となる。
そして、特許文献3には、半透過反射面に計器表示源の情報を光学的に投射する車両用ヘッドアップディスプレイにおいて、計器表示源と半透過反射面との間に計器表示源からの透光を複数回反射させる反射鏡を設けることが開示されている。この開示によれば、反射鏡で計器表示源と半透過反射面までの距離をかせぐことで、運転者により視認される表示源の反射像を車両から遠ざけることが可能となる。
図17、図18を用いて、ヘッドアップディスプレイ装置の一実施形態を簡単に紹介する。図17はヘッドアップディスプレイ装置の各種構成をインストルメントパネル内に組み込んだ場合の実施形態である。液晶表示パネル(LCD)上には、車両の計器情報や、ナビゲーション装置からの地図情報などの映像情報が出力表示される。LCD背面には光源としてのバックライトが設置され、LCDを背面から照射することで、光学系拡大素子としての凹面ミラーにLCDに形成される映像を照射する。凹面ミラーで反射、拡大された映像はフロントウィンドウ又はフロントウィンドウ上に設けた透過性反射板の内側に投影される。操縦者は、フロントウィンドウから前方に位置する表示像(虚像)を視認することができる。また、表示像までの距離(距離L)をできるだけ遠方にすることで、操縦者は少ない焦点位置の移動量で計器情報や地図情報などの映像情報を確認することができる。
図18は、車両運転席背後からの様子を示した図であり、フロントウィンドウの破線で
囲んだ表示範囲内に各種の映像情報が映し出され、運転者はインストルメントパネル内に配置されている各種計器類などに視線を落とさなくても、車両の運転に注意を払いながら映像による各種情報を取得することができる。
特開2000−131642号公報
実公平6−29095号公報
実開平1−59740号公報
囲んだ表示範囲内に各種の映像情報が映し出され、運転者はインストルメントパネル内に配置されている各種計器類などに視線を落とさなくても、車両の運転に注意を払いながら映像による各種情報を取得することができる。
以上のように、長い光路が必要となるヘッドアップディスプレイ装置を狭い車室内に配置するには、特許文献2、3にみられるように数々の工夫がなされている。本発明は、このヘッドアップディスプレイ装置に、高い解像度を実現できるレーザープロジェクタを採用する場合における配置の自由度を高めることを目的としている。
そのため、請求項1に係るヘッドアップディスプレイ装置は、レーザー光を光源とし、複数画素の配列で形成された映像を投影するレーザープロジェクタと、前記レーザープロジェクタが形成する映像が投影されるスクリーンと、前記スクリーンに投影された映像を、実像あるいは虚像による投影像として伝達する光学系伝達素子と、前記光学系伝達素子が伝達する投影像を拡大して透過性反射板に投影する光学系拡大素子とを備えることを特徴とするものである。
また、請求項2に係るヘッドアップディスプレイ装置は、レーザー光を光源とし、複数画素の配列で形成された映像を投影するレーザープロジェクタと、複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイと、各マイクロレンズに入射するレーザー光の入射角が、当該マイクロレンズの開口角に収まるように補正して投影する光学系補正素子と、前記マイクロレンズアレイに投影された映像を、実像あるいは虚像による投影像として伝達する光学系伝達素子と、前記光学系伝達素子が伝達する投影像を拡大して透過性反射板に投影する光学系拡大素子とを備えることを特徴とするものである。
また、請求項3に係るヘッドアップディスプレイ装置は、請求項1または請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、前記光学系伝達素子と前記光学系拡大素子の間の光路が操縦者の視界を通過するように配置されたことを特徴とするものである。
また、請求項4に係るヘッドアップディスプレイ装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のヘッドアップディスプレイ装置において、検出した周囲光に応じてレーザープロジェクタのレーザー光出力を補正することを特徴とするものである。
本発明によれば、レーザープロジェクタをヘッドアップディスプレイ装置の一構成として車内などに実装する際、光学系伝達素子を採用することで光路長を拡張することができ、配置の自由度を高めることができる。特に、拡張した光路が操縦者の視界を通過するようにすることで、操縦者の視認性を保持した上で配置の自由度を高めることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態に係るレーザープロジェクタの主要構成を説明するための図である。本実施形態で使用するレーザープロジェクタ1は、制御部11と、各色のレーザー光源12と、ダイクロイックミラー群13と、水平走査ミラー14と、垂直走査ミラー15とで構成されている。
制御部11は、入力される映像信号に基づいて、レーザー光源12を変調制御するコントローラ機能、並びに、水平走査ミラー14、垂直走査ミラー15を制御してレーザー光源12からのレーザー光を偏向し映像を形成するコントローラ機能を備えている。
本実施形態のレーザー光源12は、R、G、Bの各色毎に設けられ、制御部11による制御によりレーザー光の出力が制御される。出力されたレーザー光は、ダイクロイックミラー群13にて1つのビーム光として合成される。このような3原色を用いた本実施形態の構成では、フルカラー色のレーザー光を生成することが可能である。ダイクロイックミラー群13にて合成されたレーザー光は、水平走査ミラー14、垂直走査ミラ−15にて偏向されて投影面7に映像を形成する。この水平ミラー14、垂直ミラー15による走査には、ガルバノメータやポリゴンミラー、プリズム、音響光学素子等複雑な機構を用いてもよいが、MEMS(micro electro mechanical system)技術を利用することで、小型
化、集積化が可能となる。
化、集積化が可能となる。
また、レーザープロジェクタ1では、水平走査ミラー14、垂直走査ミラー15を適宜制御することで、LCDのような矩形のみならず、適宜形状にて映像を投射することが可能である。ヘッドアップディスプレイ装置では、フロントウィンドウなどの平面でない投射面に投影することとなるため、矩形映像をそのまま投射すると視認される映像に歪みが生じることになるが、フロントウィンドウの形状、配置などを考慮した映像を投射することにより歪みのない映像として視認することが可能となる。また、水平・垂直走査ミラーの制御によって映像形状を変形することができるため、車種によって異なるフロントウィンドウの形状による歪みなどに柔軟に対処することができる。さらに、各種センサーにて周囲光を検出し、レーザープロジェクタのレーザー光出力を補正する構成を採用することで、周囲光に適した輝度の映像を提供できると共に、消費電力を低減することが可能となる。また、水平走査ミラー14、垂直走査ミラー15は図中においてはそれぞれ1軸のミラーを使用した別体としているが、2軸のミラーを用いて1ユニット化し更に小型化を図ることが可能である。
なお、本実施形態のレーザープロジェクタ1は、R、G、B、3色を利用してフルカラー映像を生成可能とするものであるが、これに限らず、適宜数のレーザー光源12にて構成することとしてもよい。単一のレーザー光源12にて単色の映像を投射する場合には、必要に応じてダイクロイックミラー13は省略できる。以上がレーザープロジェクタ1の概略について説明を行ったが、次に、図2、図3を用い、このレーザープロジェクタ1を用いたヘッドアップディスプレイ設置の際の問題点について説明する。
図2は、ヘッドアップディスプレイ装置にて使用する画像形成装置の光路モデルを示したものである。レーザープロジェクタ1から放射されたレーザー光はスクリーン2に投影される。投影像は、投影像上に焦点を置く拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4にて拡大された後、図示しないフロントウィンドウを介して操縦者に視認されることとなる。このように、レーザープロジェクタ1を採用した場合には、光源となるレーザープロジェクタ1と拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4の間にスクリーン2を配置する必要があり、スクリーン2と拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4の間の距離aは拡大レンズ(もしくは凹面鏡)の焦点距離に限定されてしまう。
このように構成されるヘッドアップディスプレイ装置を実装した場合の形態を図3に示す。ヘッドアップディスプレイ装置では、狭い室内において、フロントウィンドウまでの光路長を長く取るため各種の手法が採用されている。特許文献2もみられるように、発光表示源をルーフパネルの車室内側に設置して視認者の視界内に光路を配置することで光路長を稼ぐこともしばしば行われる。本発明の実施形態に係る画像形成装置をこのように車
室内に配置する場合には、図3に示すように、レーザープロジェクタ1、スクリーン2が視認者(操縦者)の視界を妨げる位置となってしまい視界上の不都合を生じてしまう。また、図のような配置においては表示像自体の妨げにもなってしまう。
室内に配置する場合には、図3に示すように、レーザープロジェクタ1、スクリーン2が視認者(操縦者)の視界を妨げる位置となってしまい視界上の不都合を生じてしまう。また、図のような配置においては表示像自体の妨げにもなってしまう。
図4は、このような配置上の不都合を解消するため、スクリーン2の後段に投影レンズ3を配置したものとなっている。図4に示すように、スクリーン2の後段に配置される投影レンズ3は、その背後に、実像、あるいは、虚像としての投影像を生成する。拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4は、この投影像上に焦点を置き、投影像を拡大することで視認者に拡大された映像を提供する。この構成によれば、図2における拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4からスクリーン2までの距離aを、図4における拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4から投影レンズ3までの距離bに拡大することが可能となる。この拡大された距離bの光路が視認者の視界を通過するよう各構成を配置することで、視認者の視界を妨げることなく画像形成装置を設置することができる。また、距離bは、拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4の焦点距離のみならず、投影レンズ3の選択でも調整できるため画像形成装置のレイアウトの自由度を高めることができる。なお、本実施形態における投影レンズ3、拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4は、それぞれ本発明でいう光学系伝達素子、光学的拡大素子に相当するものである。
次に図5を用いて、他の実施形態について説明を行う。図4の実施形態では、スクリーン2上に投影されたレーザープロジェクタからのレーザー光を拡大することとしたが、本実施形態ではこのスクリーン2に代え、マイクロレンズアレイ6(MLA)に投影することとしている。その際には、マイクロレンズアレイ6を構成するマイクロレンズに入射するレーザー光の入射角が、当該マイクロレンズの開口角に収まるように補正を行う光学的補正素子としてのコンデンサーレンズ5が併せて用いられることとなる。
本実施形態では、レーザープロジェクタ1から出力されたレーザー光は、コンデンサーレンズ5に入射される。このコンデンサーレンズ5は、マイクロレンズアレイ6を構成するマイクロレンズに入射するレーザー光の入射角が、その開口角に収まるように補正を行う。マイクロレンズアレイ6は、複数のマイクロレンズの配列にて構成されている。各マイクロレンズは、コンデンサーレンズ5にて補正されたレーザー光を入射し、その裏面にて像を形成する。本発明では、このようにマイクロレンズアレイ6にて像を形成するため、スクリーン2を使用して像を形成する場合と比較して、視認方向に有効に光を伝達することが可能となり、輝度の増加を図ることが可能となる。また、少ない光量でも十分な輝度を得ることが可能となるため、レーザー光源12の出力を抑制して小電力化を図ることができる。マイクロレンズアレイ6上に形成された映像は、拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4にて拡大され、透過性反射板としてのフロントウィンドウなどに投影される。
図6は、図5で説明した画像形成装置を車室内に実装した場合の図を示したものである。レーザープロジェクタ1と、コンデンサーレンズ5と、マイクロレンズアレイ6と、投影レンズ3は車内天井付近に取り付けられる。特に、その取り付け位置を車内前方付近とすることで、通常、物を載置することのないフロントウィンドウに近接して光路を確保することができ、画像形成装置の光路も妨げられることがない。また設置の際、これらの構成を適宜単位にてまとめ、かつ、まとめた構成間での光路を予め調整した上でユニット化しておけば、各構成間での光路調整が不要となり取り付けが簡単となる。
一方、拡大レンズ(この場合、凹面鏡)4は、各種計器などを収納するインストルメントパネル上に配設、あるいは、画像形成装置の光路を妨げないよう窓が設けられたインストルメントパネル内に配設される。このように投影レンズ6を利用することで、拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4までの距離を延長した本実施形態では、視認者の視界を妨げることなく車室内に実装することが可能となる。また、投影レンズ6の選択により、拡大レン
ズ(もしくは凹面鏡)4までの距離を調整することも可能となり、実装の際の自由度も向上する。なお、図4で説明したスクリーン2を用いる画像形成装置については、レーザープロジェクタ1と、スクリーン2と、投影レンズ3とを同様に車内天井付近に取り付けることで、同様に視界を妨げることのない実装が可能となる。
ズ(もしくは凹面鏡)4までの距離を調整することも可能となり、実装の際の自由度も向上する。なお、図4で説明したスクリーン2を用いる画像形成装置については、レーザープロジェクタ1と、スクリーン2と、投影レンズ3とを同様に車内天井付近に取り付けることで、同様に視界を妨げることのない実装が可能となる。
以上、本実施形態のヘッドアップディスプレイ装置は、スクリーン2に代えてコンデンサーレンズ5とマイクロレンズアレイ6を採用するものである。なお、本実施形態のコンデンサーレンズ5は、本発明における光学系補正素子に相当している。
では、マイクロレンズアレイ6について図7〜図9を用いて説明する。図7はマイクロレンズアレイの一実施形態を示した図であり、多数のマイクロレンズ61が、ピッチ間隔dにて格子状に配置されている。このマイクロレンズ61は円形であり、各マイクロレンズ61間には縁部62が形成されている。図8は、実際のマイクロレンズアレイ6の拡大写真であり、マイクロレンズ61が規則的に配列されている様子が見て取れる。
図9は、別実施形態のマイクロレンズアレイ6の構成を示した図であり、マイクロレンズ61は六方格子状に配列されている。この配列によれば、縁部62の面積を抑え、マイクロレンズ61を密に配列することができる。なお、図7〜図9の実施形態では、マイクロレンズ61は円形としたが、この形状に限ること無く適宜形状とすることができる。例えば、図7のマイクロレンズ61の形状を正方形として縁部62の無い配列としてもよい。
では、次に、図10、図11を用いて、マイクロレンズアレイ6の放射特性について、スクリーン2を用いた場合と比較して説明を行う。スクリーン2は、透明な材料の中に散乱体を拡散した、通常リアプロジェクタに用いられるものが利用される。このようなスクリーン2の放射面での指向特性を図10に示す。この指向特性は視認方向を0°とし、その利得を1として描いたものであり、散乱体で光を反射させて像を形成するというスクリーン2の性質上、その指向特性は鈍いものとなる。このようにスクリーン2を用いた場合には、視認方向以外の方向に光が拡散してしまうため、視認方向への利得は低くなってしまう。
これに対し、レーザープロジェクタ1からコンデンサーレンズ5を介してマイクロレンズアレイ6に照射された像は、拡大レンズ(もしくは凹面鏡)4を介して視認される。このようなマイクロレンズ61の放射面での指向特性を図11に示す。0°で示される視認方向と角度をなすに従って急峻に利得が減衰する、すなわち、鋭い指向特性を有することがよく分かる。このようにマイクロレンズアレイ6を用いる場合には視認方向に対して有効に光を伝達することが可能となり、マイクロレンズアレイ6の放射面において輝度の高い像を形成することが可能となる。
では、次に、本実施形態での構成要素となる光学系補正素子について図12、図13を用いて説明する。図12は、光学系補正素子を用いない場合を示した図であり、図13は、光学系補正素子としてコンデンサーレンズ5を用いた本発明の実施形態を示した図である。
レーザープロジェクタ1は点光源として機能するため、水平、垂直走査により、振れ角αを生じる。一方、マイクロレンズ61は、入射した光を効率よく放射するための開口角βを有する。図12に示すように直接、マイクロレンズアレイ6に照射した場合には、マイクロレンズアレイ6の周辺部のマイクロレンズ61では、レーザープロジェクタ1からの入射光は、振れ角αのために開口角βに収まらず、入射したレーザ光を効率よく放射することができなくなってしまう。そのため、マクロレンズアレイ6の周辺部では輝度低下
が発生することとなる。
が発生することとなる。
本実施形態では、このようなレーザープロジェクタ1とマイクロレンズアレイ6を組み合わせた場合の輝度低下を抑えるため、両者の間にコンデンサーレンズ5などの光学系補正素子を利用することを特徴とするものである。このコンデンサーレンズ5は、入射する光を平行、あるいは略並行に整える機能を有するものであり、1乃至複数のレンズで構成される。本実施形態においては、マイクロレンズアレイ6の周囲に位置するマイクロレンズ61の開口角β内に収まるようにレーザー光を補正する。このように、コンデンサーレンズ5にてマイクロレンズアレイ6に入射するレーザー光を補正することで、マイクロレンズアレイ6の放射面において輝度の高い像を生成することが可能となる。
では、次に、図14〜図16を用いて、レーザープロジェクタ1がマイクロレンズアレイ6の入射面に形成する画素と、マイクロレンズ61の配置関係について説明する。図14は、マイクロレンズアレイ6入射面上での画素形成の様子を示した図であり、図15、図16は、他の実施形態の画素形成の様子を示した図となっている。
図14に示すように、レーザープロジェクタ1は、レーザー光源を変調、偏向することで複数画素の配列で形成された映像をマイクロレンズアレイ6上に投影する。図のマイクロレンズアレイ6上には、水平方向、及び、垂直方向への走査に従って形成される画素が示されている。下の図はマイクロレンズアレイ6の一部を拡大した図であり、マイクロレンズ61と画素の配置関係が示されている。説明のため破線で囲まれた、2つのマイクロレンズA、Bを例にとって説明する。また、画素についても図のように1から10の番号を割り当てて説明を行う。この配置関係では、マイクロレンズAには画素1のみが入射している。すなわち、マイクロレンズAには1つの画素のみが入射することとなるため、マイクロレンズAでは隣り合う画素との混色の心配はない。
一方、この配置においてマイクロレンズBには、画素4、5、9、10の4つの画素の部分が入射され、マイクロレンズBでは隣接する画素間での混色が発生する。隣接する画素間での混色は、画素混合状態となり映像の解像度低下の原因となる。また、縁部62にかかる画素の部分は、縁部62の表面で反射、散乱を起こすため、視認方向に有効に光を伝達することができず輝度効率低下の原因となる。
図15は、隣接する画素間での混色に対処した実施形態を示した図であり、4つのマイクロレンズ61毎に1つの画素が入射する配置となっている。この配置によれば、各マイクロレンズ61には複数の画素が入射することなく、隣接画素での混色を防ぐことができる。
図16では、1つのマイクロレンズ61に1つの画素が入射する配置となっている。更に本配置では、マイクロレンズ61内に画素が収まるような配置となっている。このような配置によれば、隣接画素での混色を防ぐことができる。また、マイクロレンズ61内に画素が収まっているため、縁部62での反射、散乱による損失を抑え、より効率的に入射光を放射面に伝達することが可能となる。
以上、レーザープロジェクタ1がマイクロレンズアレイ6の入射面に形成する画素と、マイクロレンズ61の配置関係を考慮することで、高輝度化を実現することが可能となる。
さらに本発明の各種実施形態に加えて、周囲光の強度によりレーザー光源12の強度を補正することとしてもよい。このような補正は、図1にて説明したレーザープロジェクタ1の制御部11に、周囲光を検出するセンサーからの信号を入力することで実現できる。
周囲光強度が強い場合にはレーザー光源12の強度を上げ、周囲光強度が弱い場合には強度を下げることで周囲光に適した強度の映像を投影し、視認性が高い映像を提供することが可能となると共に、小電力化を実現することができる。また、周囲光の強度のみならず、周囲光の色調を検出することで、レーザー光の色調を変化させて視認性の高い映像を提供することとしてもよい。例えば、夕方、あるいは、トンネル内など赤みの強い周囲光の場合には、緑、または、青のレーザー光源12の強度を上げることで映像の視認性を高めることができる。
周囲光強度が強い場合にはレーザー光源12の強度を上げ、周囲光強度が弱い場合には強度を下げることで周囲光に適した強度の映像を投影し、視認性が高い映像を提供することが可能となると共に、小電力化を実現することができる。また、周囲光の強度のみならず、周囲光の色調を検出することで、レーザー光の色調を変化させて視認性の高い映像を提供することとしてもよい。例えば、夕方、あるいは、トンネル内など赤みの強い周囲光の場合には、緑、または、青のレーザー光源12の強度を上げることで映像の視認性を高めることができる。
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
1…レーザープロジェクタ、11…制御部、12…レーザー光源、13…ダイクロイックミラー群、14…水平走査ミラー、15…垂直走査ミラー、2…スクリーン、3…投影レンズ、4…拡大レンズ(もしくは凹面鏡)、5…コンデンサーレンズ、6…マイクロレンズアレイ(MLA)、61…マイクロレンズ、62…縁部、7…投影面
Claims (4)
- レーザー光を光源とし、複数画素の配列で形成された映像を投影するレーザープロジェクタと、
前記レーザープロジェクタが形成する映像が投影されるスクリーンと、
前記スクリーンに投影された映像を、実像あるいは虚像による投影像として伝達する光学系伝達素子と、
前記光学系伝達素子が伝達する投影像を拡大して透過性反射板に投影する光学系拡大素子とを備える
ヘッドアップディスプレイ装置。 - レーザー光を光源とし、複数画素の配列で形成された映像を投影するレーザープロジェクタと、
複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイと、
各マイクロレンズに入射するレーザー光の入射角が、当該マイクロレンズの開口角に収まるように補正して投影する光学系補正素子と、
前記マイクロレンズアレイに投影された映像を、実像あるいは虚像による投影像として伝達する光学系伝達素子と、
前記光学系伝達素子が伝達する投影像を拡大して透過性反射板に投影する光学系拡大素子とを備える
ヘッドアップディスプレイ装置。 - 前記光学系伝達素子と前記光学系拡大素子の間の光路が操縦者の視界を通過するように配置された
請求項1または請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。 - 検出した周囲光に応じてレーザープロジェクタのレーザー光出力を補正する
請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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