JP2010145576A - レンズカバー機構及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズカバーを閉じたときのガタツキや異音の発生を防止できるようにする。
【解決手段】フロントパネル12の開口部の中央部分を開閉できるように対称に配置された一対のメインレンズカバー21と、メインレンズカバー21によって閉じることができない開口部の周辺部分を開閉できるように対称に配置された一対のサブレンズカバー22と、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22を閉じる方向に回転させるための駆動リング31と、駆動リング31によってメインレンズカバー21を閉じたときに、メインレンズカバー21を閉じる方向に付勢する線バネと、駆動リング31によってサブレンズカバー22を閉じたときに、サブレンズカバー22を閉じる方向に付勢するガイド穴31aとを有する。
【選択図】図10

Description

本発明は、撮像レンズの前部を開閉できるようにしたレンズカバー機構及び撮像装置に関する。詳しくは、一対のメインレンズカバー及び一対のサブレンズカバーを有するレンズカバー機構及び撮像装置において、レンズカバーを閉じたときのガタツキや異音の発生を防止できるようにした技術に関する。
デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像装置は、従来から、撮像レンズによって被写体像を結像させ、撮像レンズの後部に配置されたCCD(Charge Coupled Device Image Sensor)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor )イメージセンサ等の撮像素子によって被写体像を撮像している。そして、最近の撮像装置では、撮像レンズを保護するため、撮像レンズの前部にレンズカバー機構が設けられるようになっている。
ここで、レンズカバー機構は、撮影しないときにレンズカバーを閉じて撮像レンズを保護し、撮影するときだけレンズカバーを開いて撮像レンズに光を入射させる。そして、このようなレンズカバー機構として、撮像レンズの中央部分を開閉するための一対のメインレンズカバーと、撮像レンズの周辺部分を開閉するための一対のサブレンズカバーとを有する4枚羽根のレンズカバー機構が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−152066号公報
しかし、上記した特許文献1の技術は、メインレンズカバーを閉じる過程において、サブレンズカバーも閉じるように連係させ、サブレンズカバーを閉じ位置で停止させると、メインレンズカバーも連係して停止する構成となっている。そのため、メインレンズカバー及びサブレンズカバーが閉じ位置で停止するだけであり、閉じた状態でのガタツキが避けられない(部品精度を考慮して設けられたクリアランスがガタツキの原因となる)。その結果、撮像装置を振ったりしたときに、ガタツキに起因した衝突音(異音)が発生してしまう。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、メインレンズカバー及びサブレンズカバーを閉じたときのガタツキや異音の発生を防止できるようにすることである。
本発明は、以下の解決手段により、上述の課題を解決する。
本発明の請求項1に記載の発明は、撮像レンズの前部に配置され、前記撮像レンズに光を入射させるための開口部が形成されたフロントパネルと、前記フロントパネルに対して回転可能に設けられ、前記開口部の中央部分を開閉できるように対称に配置された一対のメインレンズカバーと、前記フロントパネルに対して回転可能に設けられ、前記メインレンズカバーによって閉じることができない前記開口部の周辺部分を開閉できるように対称に配置された一対のサブレンズカバーと、前記メインレンズカバー及び前記サブレンズカバーを閉じる方向に回転させるための駆動リングと、前記駆動リングによって前記メインレンズカバーを閉じたときに、前記メインレンズカバーを閉じる方向に付勢する第1付勢手段と、前記駆動リングによって前記サブレンズカバーを閉じたときに、前記サブレンズカバーを閉じる方向に付勢する第2付勢手段とを有するレンズカバー機構である。
また、本発明の請求項6に記載の発明は、撮像レンズと、前記撮像レンズの前部に配置され、前記撮像レンズに光を入射させるための開口部が形成されたフロントパネルと、前記撮像レンズの後部に配置され、前記撮像レンズによって結像された被写体像を撮像するための撮像素子と、前記フロントパネルに対して回転可能に設けられ、前記開口部の中央部分を開閉できるように対称に配置された一対のメインレンズカバーと、前記フロントパネルに対して回転可能に設けられ、前記メインレンズカバーによって閉じることができない前記開口部の周辺部分を開閉できるように対称に配置された一対のサブレンズカバーと、前記メインレンズカバー及び前記サブレンズカバーを閉じる方向に回転させるための駆動リングと、前記駆動リングによって前記メインレンズカバーを閉じたときに、前記メインレンズカバーを閉じる方向に付勢する第1付勢手段と、前記駆動リングによって前記サブレンズカバーを閉じたときに、前記サブレンズカバーを閉じる方向に付勢する第2付勢手段とを有する撮像装置である。
(作用)
上記の請求項1及び請求項6に記載の発明は、駆動リングによってメインレンズカバーを閉じたときに、メインレンズカバーを閉じる方向に付勢する第1付勢手段と、駆動リングによってサブレンズカバーを閉じたときに、サブレンズカバーを閉じる方向に付勢する第2付勢手段とを有している。そのため、メインレンズカバー及びサブレンズカバーは、閉じ位置で停止した後も、第1付勢手段及び第2付勢手段により、閉じる方向に付勢される。
上記の発明によれば、メインレンズカバー及びサブレンズカバーは、閉じ位置で停止した後も、閉じる方向に付勢されている。したがって、メインレンズカバー及びサブレンズカバーを閉じたときのガタツキや異音の発生を防止できる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態とする)について説明する。
ここで、本発明における撮像装置は、以下の実施の形態では、デジタルビデオカメラ10であるとする。また、本発明のレンズカバー機構は、以下の実施の形態では、デジタルビデオカメラ10に組み込まれたレンズカバー機構20であるとする。
[撮像装置の外観例]

図1は、本発明の撮像装置の一実施形態としての、デジタルビデオカメラ10を示す斜視図である。なお、このデジタルビデオカメラ10には、本発明のレンズカバー機構の一実施形態としての、レンズカバー機構20が組み込まれている。
図1に示すように、デジタルビデオカメラ10は、外装を構成する直方体状のカメラボディ11を備えている。そして、カメラボディ11の前部には、フロントパネル12が取り付けられている。
また、図1(a)に示すように、カメラボディ11の内部には、撮像レンズ13が配置されている。そして、撮像レンズ13の前部に配置されたフロントパネル12には、撮像レンズ13に光を入射させるための開口部12aが形成されている。さらにまた、撮像レンズ13の後部には、撮像レンズ13によって結像された被写体像を撮像するための撮像素子(図示せず)が配置されている。なお、撮像素子には、例えば、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor )イメージセンサ等が使用される。
ここで、本実施形態のデジタルビデオカメラ10には、図1(b)に示すように、フロントパネル12の内部にレンズカバー機構20が組み込まれている。このレンズカバー機構20は、開口部12a(図1(a)参照)の中央部分を開閉できるように対称に配置された一対のメインレンズカバー21と、メインレンズカバー21によって閉じることができない開口部12aの周辺部分を開閉できるように対称に配置された一対のサブレンズカバー22とを有する4枚羽根の構成となっている。
これらのメインレンズカバー21及びサブレンズカバー22は、フロントパネル12に往復移動可能に設けられた開閉スイッチ14によって開閉する。具体的には、図1(a)に示すように、撮像レンズ13の光軸13aを水平方向に向けたときに、開閉スイッチ14を上に移動させると、図1(b)に示すように、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22が閉じる。そのため、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22によって撮像レンズ13が保護される。
逆に、図1(b)に示す状態から開閉スイッチ14を下に移動させると、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22が開き、図1(a)に示すように、撮像レンズ13の前部が開放される。そのため、フロントパネル12の開口部12aから撮像レンズ13に光が入射し、撮像レンズ13によって結像された被写体像を撮像素子(図示せず)で撮像できるようになる。また、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22を開くときは、開閉スイッチ14を下に移動させればよいので、開けるときの動作が軽くなる。さらにまた、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22が撮影中に不意に閉じてしまうことを防止できる。
[レンズカバー機構の構成例]

図2は、本発明のレンズカバー機構の一実施形態としての、レンズカバー機構20を示す分解背面図であり、レンズカバー機構20を構成するフロントパネル12と、メインレンズカバー21(閉じた状態)とを示す。
図2に示すように、レンズカバー機構20は、フロントパネル12及びメインレンズカバー21を有している。そして、フロントパネル12には、撮像レンズ13(図1(a)参照)に光を入射させるための略方形の開口部12aが形成されている。
また、レンズカバー機構20を構成するメインレンズカバー21は、フロントパネル12に対して回転可能に設けられている。具体的には、メインレンズカバー21は、開口部12aの中央部分を開閉できるように対称に配置された一対の上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bの2枚羽根によって構成されている。そして、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bは、フロントパネル12の背面に設けられた回転軸23を中心にそれぞれ回転可能となっている。
ここで、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bを閉じる方向(本実施形態のレンズカバー機構20では、時計回りの方向)に回転させると、図2(b)に示すように、開口部12aの中央部分が閉じられる。そのため、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bにより、撮像レンズ13(図1(a)参照)の中央部分を保護できる。なお、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bにはそれぞれ、これらを開閉させるための開閉突起24、これらを閉じる方向に付勢する第1付勢手段(バネ)を取り付けるためのバネ受け25、及びサブレンズカバー22(図1(b)参照)を開く方向に回転させるための開放片26(本発明における開放部に相当するもの)が設けられている。
図3は、本発明のレンズカバー機構の一実施形態としての、レンズカバー機構20を示す分解背面図であり、レンズカバー機構20を構成するメインレンズカバー21及びサブレンズカバー22(閉じた状態)と、押さえ板28及び線バネ29とを示す。
図3(a)に示すように、レンズカバー機構20は、撮像レンズ13(図1(a)参照)を保護するため、メインレンズカバー21だけでなく、サブレンズカバー22を有している。
このサブレンズカバー22は、メインレンズカバー21によって閉じることができない開口部12a(図2(b)参照)の周辺部分を開閉する。そのため、サブレンズカバー22は、フロントパネル12に対して回転可能に設けられている。具体的には、サブレンズカバー22は、メインレンズカバー21によって閉じることができない開口部12aの周辺部分を開閉できるように対称に配置された一対の上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bの2枚羽根によって構成されている。そして、上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bは、フロントパネル12の背面に設けられた回転軸23を中心にそれぞれ回転可能となっている。
したがって、上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bを閉じる方向(本実施形態のレンズカバー機構20では、時計回りの方向)に回転させると、メインレンズカバー21によって閉じることができない開口部12a(図2(b)参照)の周辺部分が閉じられる。そのため、上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bにより、撮像レンズ13(図1(a)参照)の周辺部分を保護できる。その結果、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bを合わせた合計4枚羽根により、撮像レンズ13が全面的に保護されることとなる。なお、上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bにはそれぞれ、これらを閉じる方向に付勢できるようにするための押圧突起27が形成されている。
また、図3(b)に示すように、レンズカバー機構20は、フロントパネル12の反対側からメインレンズカバー21及びサブレンズカバー22を押さえる押さえ板28を有している。そして、押さえ板28の切欠き部から開閉突起24、バネ受け25、及び押圧突起27が露出するようになっている。
さらにまた、レンズカバー機構20は、メインレンズカバー21を閉じたときに、メインレンズカバー21を閉じる方向に付勢する第1付勢手段として、線バネ29を有している。そして、線バネ29は、一端が押さえ板28に取り付けられ、他端がメインレンズカバー21のバネ受け25に取り付けられている。なお、押さえ板28には、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22の開閉状態を維持するための板バネ30が設けられている。
図4は、本発明のレンズカバー機構の一実施形態としての、レンズカバー機構20を示す分解背面図であり、レンズカバー機構20を構成する駆動リング31と、背面板33とを示す。
図4(a)に示すように、レンズカバー機構20は、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22を閉じる方向に回転させるための駆動リング31を有している。また、駆動リング31は、メインレンズカバー21を開く方向にも回転させることができるように形成されている。そのため、駆動リング31は、開閉スイッチ14(図1参照)の往復移動に連動して回転するようになっており、メインレンズカバー21の開閉突起24が駆動リング31にはまり合う。
また、駆動リング31には、ガイド穴31a(本発明における第2付勢手段である押圧部に相当するもの)が形成されており、このガイド穴31aにサブレンズカバー22の押圧突起27が挿入されている。さらにまた、駆動リング31の下部は、保持部32となっており、この保持部32に板バネ30がはまり込むようになっている。
このように、本実施形態のレンズカバー機構20は、メインレンズカバー21(上メインレンズカバー21a、下メインレンズカバー21b)、サブレンズカバー22(上サブレンズカバー22a、下サブレンズカバー22b)、駆動リング31等を有している。そして、これらの後部は、図4(b)に示すように、背面板33によって覆われ、フロントパネル12と背面板33との間に収容される。
このようなレンズカバー機構20において、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22の開閉状態は、駆動リング31の回転位置によって決定される。具体的には、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22を閉じた状態(図3(a)に示す状態)とするには、開閉スイッチ14(図1参照)を下に移動させることにより、駆動リング31を図4(a)に示す回転位置とする。この回転位置では、駆動リング31にはまり合った開閉突起24によって上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bが閉じられる。また、駆動リング31のガイド穴31aに挿入された押圧突起27によって上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bが閉じられる。逆に、開閉スイッチ14を下に移動させれば、駆動リング31を介してメインレンズカバー21及びサブレンズカバー22が開く。
図5は、本発明のレンズカバー機構の一実施形態としての、レンズカバー機構20を示す分解背面図であり、レンズカバー機構20を構成するメインレンズカバー21及びサブレンズカバー22(開いた状態)と、駆動リング31とを示す。
図5(a)に示すように、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22が開いた状態になると、開口部12aが開放される。なお、メインレンズカバー21及びサブレンズカバー22は、開閉スイッチ14(図1参照)を往復移動させることにより、駆動リング31を介して開閉する。
ここで、メインレンズカバー21が開き、開口部12aの外側のフロントパネル12内に隠れると、サブレンズカバー22も開き、開口部12aの外側のフロントパネル12内に隠れる。具体的には、上メインレンズカバー21aが開く方向(本実施形態のレンズカバー機構20では、反時計回りの方向)に回転すると、開放片26が上サブレンズカバー22aに当接し、上サブレンズカバー22aを開く方向に回転させる。そのため、上メインレンズカバー21a及び上サブレンズカバー22aが開口部12aの上側に引っ込む。同様にして、下メインレンズカバー21bが開く方向に回転すると、開放片26が下サブレンズカバー22bに当接し、下サブレンズカバー22bを開く方向に回転させる。したがって、下メインレンズカバー21b及び下サブレンズカバー22bが開口部12aの下側に引っ込む。
このように、本実施形態のレンズカバー機構20は、メインレンズカバー21を開く方向に回転させると、開放片26により、サブレンズカバー22も開く方向に回転する。そして、メインレンズカバー21を開くには、駆動リング31を図5(b)に示す回転位置にする。具体的には、駆動リング31には、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bの開閉突起24がそれぞれはまり合っている。そのため、駆動リング31は、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bを閉じる方向に回転させることができるだけでなく、開く方向にも回転させることができる。したがって、開閉スイッチ14(図1参照)により、図5(b)に示す位置まで駆動リング31を回転させれば、開閉突起24によって上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bが開かれる。
図6は、レンズカバー機構20のメインレンズカバー21を開いた状態を示す説明図(背面図)である。
また、図7は、レンズカバー機構20のメインレンズカバー21を閉じた状態を示す説明図(背面図)である。
さらにまた、図8は、メインレンズカバー21が閉方向に付勢されている状態を示す説明図(背面図)である。
図6(a)に示すように、開閉スイッチ14を開にする(下に動かす)と、駆動リング31が矢印のように時計回りに回転する。そのため、メインレンズカバー21の開閉突起24も時計回りに回転する。なお、駆動リング31の後部には、図6(b)に示す押さえ板28が配置されているが、開閉突起24は、押さえ板28の切欠き部内に位置しているので、開閉突起24と押さえ板28とが干渉することはない。
ここで、メインレンズカバー21は、図2(b)に示すように、フロントパネル12に対して回転軸23を中心に回転するようになっている。そのため、開閉突起24の時計回りの回転により、上メインレンズカバー21aは、上向き(開く方向)に回転し、下メインレンズカバー21bは、下向き(開く方向)に回転する。したがって、図6(a)に示すように、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bが開いて開口部12aが開放される。そして、駆動リング31のこの回転位置(メインレンズカバー21を開く位置)は、板バネ30(図6(b)参照)と保持部32の右側部分とがはまり合うことによって保持される。
逆に、図7(a)に示すように、開閉スイッチ14を閉にする(上に動かす)と、駆動リング31が矢印のように反時計回りに回転する。そのため、メインレンズカバー21の開閉突起24も反時計回りに回転する。その結果、上メインレンズカバー21aは、下向き(閉じる方向)に回転し、下メインレンズカバー21bは、上向き(閉じる方向)に回転する。したがって、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bが閉じて開口部12aの中央部分が閉鎖される。そして、駆動リング31のこの回転位置(メインレンズカバー21を閉じる位置)は、板バネ30(図7(b)参照)と保持部32の左側部分とがはまり合うことによって保持される。
また、図7(b)に示すように、メインレンズカバー21のバネ受け25と押さえ板28との間には、線バネ29が取り付けられている。この線バネ29は、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bに対称に設けられている。そして、開閉スイッチ14(図7(a)参照)により、駆動リング31(図7(a)参照)を介して上メインレンズカバー21aを閉じたとき、線バネ29は、上メインレンズカバー21aを下向き(閉じる方向)に付勢するように作用する。同様に、下メインレンズカバー21bを閉じたとき、線バネ29は、下メインレンズカバー21bを上向き(閉じる方向)に付勢するように作用する。
図8は、このような線バネ29による付勢状態を示している。例えば、図8(b)に示す下メインレンズカバー21bで考えると、線バネ29は、一端が押さえ板28に取り付けられ、他端がバネ受け25に取り付けられている。そして、閉じた状態の下メインレンズカバー21bに対して、矢印で示す閉方向の付勢力が生じるように作用する。同様に、上メインレンズカバー21aに対しても、線バネ29は、閉方向の付勢力を生じるように作用する。そのため、上メインレンズカバー21a及び下メインレンズカバー21bは、駆動リング31(図7(a)参照)によって閉じたとき、線バネ29によってさらに閉じる方向に付勢される。その結果、上メインレンズカバー21aや下メインレンズカバー21bのガタツキが防止されるので、デジタルビデオカメラ10(図1参照)を振ったりしても衝突音(異音)が発生することはなく、品位が向上する。
図9は、レンズカバー機構20のサブレンズカバー22の開閉状態を示す説明図(背面図)であり、図9(a)は、サブレンズカバー22を開いた状態を示し、図9(b)は、サブレンズカバー22を閉じた状態を示す。
また、図10は、サブレンズカバー22が閉方向に付勢されている状態を示す説明図(背面図)である。
図9(a)に示すように、開閉スイッチ14を開にする(下に動かす)と、駆動リング31が矢印のように時計回りに回転する。そのため、図5に示すメインレンズカバー21が開く方向に回転し、メインレンズカバー21の開放片26により、サブレンズカバー22も開く方向に回転する。したがって、上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bが開いて開口部12aが開放される。そして、駆動リング31のこの回転位置(サブレンズカバー22を開く位置)は、板バネ30(図6(b)参照)と保持部32の右側部分とがはまり合うことによって保持される。
ここで、駆動リング31の時計回りの回転では、ガイド穴31aの周縁がサブレンズカバー22の押圧突起27に当接しない。そのため、駆動リング31を時計回りに回転させても、押圧突起27は、ガイド穴31a内を移動するだけである。したがって、サブレンズカバー22は、駆動リング31によるメインレンズカバー21の開く方向の回転を介して間接的に開く方向に回転する。
一方、図9(b)に示すように、開閉スイッチ14を閉にする(上に動かす)と、駆動リング31が矢印のように反時計回りに回転し、サブレンズカバー22は、駆動リング31によって直接的に閉じる方向に回転する。具体的には、サブレンズカバー22は、図5(a)に示す回転軸23により、フロントパネル12に対して回転可能となっている。そして、駆動リング31を反時計回りに回転させたときは、ガイド穴31aの周縁がサブレンズカバー22の押圧突起27に当接する。
したがって、開閉スイッチ14によって駆動リング31を反時計回りに回転させれば、押圧突起27がガイド穴31aの周縁に押圧されるようになり、押圧突起27は、ガイド穴31aの周縁にガイドされながら移動する。そのため、上サブレンズカバー22aが下向き(閉じる方向)に回転し、下サブレンズカバー22bが上向き(閉じる方向)に回転する。その結果、上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bが閉じ、開口部12aの周辺部分が閉鎖される。そして、駆動リング31のこの回転位置(サブレンズカバー22を閉じる位置)は、板バネ30(図7(b)参照)と保持部32の左側部分とがはまり合うことによって保持され、押圧突起27は、ガイド穴31aによって押圧された状態が維持される。
図10は、このようなガイド穴31aによる押圧突起27の押圧状態を示している。例えば、図10(b)に示す下サブレンズカバー22bで考えると、駆動リング31によって下サブレンズカバー22bを閉じたとき、駆動リング31は、ガイド穴31aの周縁が押圧突起27を押圧しつづける状態で保持される。そのため、押圧突起27には、矢印のように、下サブレンズカバー22bを閉じる方向の付勢力が作用する。
また、ガイド穴31a及び押圧突起27は、上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bに対して、対称に設けられている。そのため、駆動リング31を反時計回りに回転させて上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bを閉じれば、押圧突起27を介して上サブレンズカバー22a及び下サブレンズカバー22bがさらに閉じる方向に付勢される。具体的には、ガイド穴31aは、押圧突起27を介して上サブレンズカバー22aを下向き(閉じる方向)に付勢し、下サブレンズカバー22bを上向き(閉じる方向)に付勢する。その結果、上サブレンズカバー22aや下サブレンズカバー22bのガタツキが防止されるので、デジタルビデオカメラ10(図1参照)を振ったりしても衝突音(異音)が発生することはなく、品位が向上する。
このようなメインレンズカバー21及びサブレンズカバー22は、図1に示すように、フロントパネル12と撮像レンズ13との間に配置されている。また、開いたときにメインレンズカバー21とサブレンズカバー22とが全面的に重複し、閉じたときには、周縁のみが重複する。そして、本実施形態のデジタルビデオカメラ10では、メインレンズカバー21がフロントパネル12に近い側に配置されており、サブレンズカバー22が撮像レンズ13に近い側に配置されている。
図11は、このような本実施形態のデジタルビデオカメラ10と、参考例のデジタルビデオカメラ110とを示す縦断面図である。
図11(a)に示すように、本実施形態のデジタルビデオカメラ10は、開口部12aの中央部分を開閉するメインレンズカバー21をフロントパネル12に近い側に配置している。また、メインレンズカバー21によって閉じることができない開口部12aの周辺部分を開閉するサブレンズカバー22を撮像レンズ13に近い側に配置している。
一方、図11(b)に示すように、参考例のデジタルビデオカメラ110は、本実施形態のデジタルビデオカメラ10とは逆に、メインレンズカバー121を撮像レンズ13に近い側に配置している。そして、サブレンズカバー122をフロントパネル12に近い側に配置している。
ここで、撮像レンズ13を損傷させないように、撮像レンズ13とメインレンズカバー21(メインレンズカバー121)との間には、所定の間隔が必要となる。そのため、この間隔が同じでも、図11(a)に示す本実施形態のデジタルビデオカメラ10は、メインレンズカバー21がフロントパネル12に近い側に配置されているので、撮像レンズ13とフロントパネル12との距離が短くなる。具体的には、本実施形態のデジタルビデオカメラ10では、撮像レンズ13の曲面形状を利用して、サブレンズカバー22との干渉を避けながら、サブレンズカバー22の厚み分だけ撮像レンズ13をメインレンズカバー21に近づけることができる。したがって図11(a)に示す本実施形態のデジタルビデオカメラ10は、図11(b)に示す参考例のデジタルビデオカメラ110よりも、小型化(全長の短縮)を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、以下のような種々の変形が可能である。例えば、
(1)実施形態では、撮像装置として、デジタルビデオカメラ10を例に挙げている。しかし、これに限らず、デジタルスチルカメラ等の撮像装置にも広く適用可能である。
(2)実施形態では、第1付勢手段として、押さえ板28とメインレンズカバー21との間に線バネ29を取り付けている。また、第2付勢手段として、駆動リング30のガイド穴31aによってサブレンズカバー22の押圧突起27を押圧するようにしている。しかし、これに限らず、第1付勢手段として、駆動リングのガイド穴でメインレンズカバーを付勢したり、第2付勢手段として、線バネでサブレンズカバーを付勢してもよい。さらにまた、線バネに限らず、板バネ等の各種の弾性体によってメインレンズカバーやサブレンズカバーを付勢してもよい。
(3)実施形態では、開閉スイッチ14の手動操作によってメインレンズカバー21及びサブレンズカバー22を開閉させている。しかし、開閉スイッチを用いず、デジタルビデオカメラに備えられた液晶パネルの開閉等に連動して、自動的にメインレンズカバー及びサブレンズカバーが開閉するようにしてもよい。
本発明の撮像装置の一実施形態としての、デジタルビデオカメラを示す斜視図である。 本発明のレンズカバー機構の一実施形態としての、レンズカバー機構を示す分解背面図であり、レンズカバー機構を構成するフロントパネルと、メインレンズカバー(閉じた状態)とを示す。 本発明のレンズカバー機構の一実施形態としての、レンズカバー機構を示す分解背面図であり、レンズカバー機構を構成するメインレンズカバー及びサブレンズカバー(閉じた状態)と、押さえ板及び線バネとを示す。 本発明のレンズカバー機構の一実施形態としての、レンズカバー機構を示す分解背面図であり、レンズカバー機構を構成する駆動リングと、背面板とを示す。 本発明のレンズカバー機構の一実施形態としての、レンズカバー機構を示す分解背面図であり、レンズカバー機構を構成するメインレンズカバー及びサブレンズカバー(開いた状態)と、駆動リングとを示す。 レンズカバー機構のメインレンズカバーを開いた状態を示す説明図(背面図)である。 レンズカバー機構のメインレンズカバーを閉じた状態を示す説明図(背面図)である。 メインレンズカバーが閉方向に付勢されている状態を示す説明図(背面図)である。 レンズカバー機構のサブレンズカバーの開閉状態を示す説明図(背面図)である。 サブレンズカバーが閉方向に付勢されている状態を示す説明図(背面図)である。 本実施形態のデジタルビデオカメラと、参考例のデジタルビデオカメラとを示す縦断面図である。
符号の説明
10 デジタルビデオカメラ(撮像装置)
12 フロントパネル
12a 開口部
13 撮像レンズ
13a 光軸
14 開閉スイッチ
21 メインレンズカバー
22 サブレンズカバー
26 開放片(開放部)
28 押さえ板
29 線バネ(第1付勢手段、バネ)
31 駆動リング
31a ガイド穴(第2付勢手段、押圧部)

Claims (6)

  1. 撮像レンズの前部に配置され、前記撮像レンズに光を入射させるための開口部が形成されたフロントパネルと、
    前記フロントパネルに対して回転可能に設けられ、前記開口部の中央部分を開閉できるように対称に配置された一対のメインレンズカバーと、
    前記フロントパネルに対して回転可能に設けられ、前記メインレンズカバーによって閉じることができない前記開口部の周辺部分を開閉できるように対称に配置された一対のサブレンズカバーと、
    前記メインレンズカバー及び前記サブレンズカバーを閉じる方向に回転させるための駆動リングと、
    前記駆動リングによって前記メインレンズカバーを閉じたときに、前記メインレンズカバーを閉じる方向に付勢する第1付勢手段と、
    前記駆動リングによって前記サブレンズカバーを閉じたときに、前記サブレンズカバーを閉じる方向に付勢する第2付勢手段と
    を有するレンズカバー機構。
  2. 請求項1に記載のレンズカバー機構において、
    前記駆動リングは、前記メインレンズカバーを開く方向にも回転させることができるように形成されており、
    前記メインレンズカバーは、前記駆動リングによって開く方向に回転したときに、前記サブレンズカバーも開く方向に回転させるための開放部を有する
    レンズカバー機構。
  3. 請求項1に記載のレンズカバー機構において、
    前記フロントパネルの反対側から前記メインレンズカバー及び前記サブレンズカバーを押さえる押さえ板を有しており、
    前記第1付勢手段は、一端を前記押さえ板に取り付け、他端を前記メインレンズカバーに取り付けたバネであり、
    前記第2付勢手段は、前記サブレンズカバーを押圧するように前記駆動リングに形成された押圧部である
    レンズカバー機構。
  4. 請求項1に記載のレンズカバー機構において、
    前記メインレンズカバーは、前記フロントパネルと前記撮像レンズとの間の前記フロントパネルに近い側に配置されており、
    前記サブレンズカバーは、前記フロントパネルと前記撮像レンズとの間の前記撮像レンズに近い側に配置されている
    レンズカバー機構。
  5. 請求項1に記載のレンズカバー機構において、
    前記フロントパネルに往復移動可能に設けられ、前記駆動リングを介して前記メインレンズカバー及び前記サブレンズカバーを開閉させるための開閉スイッチを有しており、
    前記開閉スイッチは、前記撮像レンズの光軸を水平方向に向けたときに、上に移動させると前記メインレンズカバー及び前記サブレンズカバーを閉じ、下に移動させると前記メインレンズカバー及び前記サブレンズカバーを開くように設けられている
    レンズカバー機構。
  6. 撮像レンズと、
    前記撮像レンズの前部に配置され、前記撮像レンズに光を入射させるための開口部が形成されたフロントパネルと、
    前記撮像レンズの後部に配置され、前記撮像レンズによって結像された被写体像を撮像するための撮像素子と、
    前記フロントパネルに対して回転可能に設けられ、前記開口部の中央部分を開閉できるように対称に配置された一対のメインレンズカバーと、
    前記フロントパネルに対して回転可能に設けられ、前記メインレンズカバーによって閉じることができない前記開口部の周辺部分を開閉できるように対称に配置された一対のサブレンズカバーと、
    前記メインレンズカバー及び前記サブレンズカバーを閉じる方向に回転させるための駆動リングと、
    前記駆動リングによって前記メインレンズカバーを閉じたときに、前記メインレンズカバーを閉じる方向に付勢する第1付勢手段と、
    前記駆動リングによって前記サブレンズカバーを閉じたときに、前記サブレンズカバーを閉じる方向に付勢する第2付勢手段と
    を有する撮像装置。
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