JP2010144908A - クリップ、衝撃吸収材、衝撃吸収材成形用金型及び衝撃吸収材取付構造 - Google Patents

クリップ、衝撃吸収材、衝撃吸収材成形用金型及び衝撃吸収材取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】衝撃吸収材などの副部材をトリム等の主部材に取り付けるために該副部材に設けられるクリップにおいて、副部材の主部材への取り付け作業を容易に行うことができるようにすることを目的とする。
【解決手段】クリップ10の貫通孔11の一端側はテーパ面11aであり、他端側が筒状面11bである。筒状面11bの内周面に凸条16が周設されている。衝突エネルギー吸収パッド20の張出部22にクリップ10が一体に設けられており、一端側が取付面22aに臨み、他端側が反対面22bに臨んでいる。トリム30から突設された突起31を貫通孔11に差し込み、突起31の先端側を拡径変形させて衝突エネルギー吸収パッド20をトリム30に取り付ける。
【選択図】図5

Description

本発明は衝撃吸収材などの部材の取り付けに用いられるクリップに関する。また、本発明は、このクリップを備えた衝撃吸収材と、その成形用金型に関する。さらに、本発明は、衝撃吸収材の取付構造に係り、特に自動車のトリムに適用するのに好適な衝突エネルギー吸収パッドの取付構造に関する。
衝撃吸収材として、自動車のドアトリムに取り付けられる衝突エネルギー吸収パッドがある。この衝突エネルギー吸収パッドは、硬質ウレタンフォームよりなり、自動車の側面衝突(側突)時の衝突エネルギー吸収(Energy
Absorption:EA)のためにドアトリムに取り付けられる。
このドアトリムに対し、硬質ウレタンフォーム製衝突エネルギー吸収パッドを取り付けた構造の一例(特開2006−21614号の従来技術に記載。なお、同号では、この衝突エネルギー吸収パッドをEA材と称している。)を第14図に示す。この従来例では、硬質ウレタンフォームよりなる衝突エネルギー吸収パッド1Aがトリム2に取り付けられている。衝突エネルギー吸収パッド1Aから突設された張出部5に筒形のクリップ3が一体に設けられている。トリム2から突設された柱状の突起4が該クリップ3に挿入され、突起4の先端が拡径されてフランジ状押え部4aが形成され、これにより衝突エネルギー吸収パッド1Aがトリム2に固定されている。
通常、人体や車両、飛来物などの物体が自動車の側面に衝突した際に、ドアの外側を変形させ車内へトリムや鋼板が飛び出し、乗員に当る。この際、ドアの外側の鋼板とトリムの間に衝突エネルギー吸収パッド1Aがあることで、衝突エネルギー吸収バッド1Aが変形し、ドアの変形を起こす衝突エネルギーが吸収され、乗員に過大なエネルギー負荷が与えられることが防止される。
この第14図の衝突エネルギー吸収パッド取付構造では、クリップ3は直筒形の貫通孔となっており、突起4とクリップ3との位置が若干でもずれていると、突起4をクリップ3に差し込むことができない。そのため衝突エネルギー吸収パッド1Aをトリム2に取り付けるのに手間がかかる。
特開2005−48928には、トリムの突起が一端側から差し込まれる穴を有したクリップにおいて、この穴は、該一端側及び他端側がそれぞれ大口径部となっており、これらの大口径部同士の間に小口径部が形成されており、この小口径部と該一端側の大口径部との間の段部がテーパ形となっているものが記載されている。
しかしながら、この特開2005−48928のクリップは、該一端側が衝突エネルギー吸収パッド(同号ではEA材と称している。)の取付面に露呈しているが、他端側が衝突エネルギー吸収パッド内に埋没している。従って、衝突エネルギー吸収パッドをトリムに取り付ける際にクリップの位置を視認することができず、衝突エネルギー吸収パッドのトリムへの取り付け作業に手間がかかる。また、仮にクリップの他端側が衝突エネルギー吸収パッドの取付面と反対面に露呈していても、小口径部が穴の奥に位置しているので、作業者からこの穴を通してトリムの突起が見にくい。
特開2006−21614 特開2005−48928
本発明は、上記衝突エネルギー吸収パッド等の衝撃吸収材などの副部材をトリム等の主部材に取り付けるために該副部材に設けられるクリップにおいて、副部材の主部材への取り付け作業を容易に行うことができるようにすることを目的とする。
また、本発明は、このクリップを用いた衝撃吸収材及び衝撃吸収材取付構造を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)のクリップは、主部材に対し副部材を取り付けるために該副部材に設けられるクリップであって、一端側から他端側にまで貫通する貫通孔を有し、該主部材に設けられた突起が該貫通孔に挿入されることにより該副部材が主部材に取り付けられるクリップにおいて、該貫通孔は、該一端側が大径であり、他端側が小径であり、該一端側から他端側近傍にかけて径が減少していることを特徴とするものである。
請求項2のクリップは、請求項1において、該クリップは、該貫通孔の該一端側が前記副部材の前記主部材への取付面に露呈し、他端側が該取付面と反対面に露呈するように該副部材に設けられることを特徴とするものである。
請求項3のクリップは、請求項1又は2において、該貫通孔の該他端側の内周面は略円筒形の筒状面となっており、主部材から突設された取付用突起が該筒状面に挿入されるよう構成されており、該筒状面には、該取付用突起と係合する係合部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項4のクリップは、請求項3において、該係合部は該内周面の周方向に延在する凸条であることを特徴とするものである。
請求項5のクリップは、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記他端側の外周にフランジ部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項6のクリップは、請求項1ないし5のいずれか1項において、合成樹脂の成形品よりなることを特徴とするものである。
請求項7のクリップは、請求項1ないし6のいずれか1項において、副部材である衝撃吸収材を主部材に取り付けるためのクリップであることを特徴とするものである。
本発明(請求項8)の衝撃吸収材は、合成樹脂の発泡体よりなる衝撃吸収材本体と、該衝撃吸収材本体に一体化された請求項1ないし7のいずれか1項に記載のクリップとを備えてなり、該クリップの一端側が衝撃吸収材本体の取付面に露呈し、他端側が該取付面と反対面に露呈しているものである。
本発明(請求項9)の衝撃吸収材成形用金型は、請求項8の衝撃吸収材を成形するための金型であって、該クリップを保持するためのクリップ保持ピンがねじ込みにより取り付けられており、該ピンには、該クリップの前記係合部と係合するための被係合部が設けられており、該ピンには、ねじ込み用工具を係合させるための工具係合部が設けられていることを特徴とするものである。
本発明(請求項10)の衝撃吸収材取付構造は、主部材に副部材である衝撃吸収材を取り付ける取付構造において、該衝撃吸収材は請求項8に記載の衝撃吸収材であり、該部材に衝撃吸収材取付用突起が突設されており、該突起が該クリップ内に差し込まれて該クリップに係合することを特徴とするものである。
請求項11の衝撃吸収材取付構造請求項10において、前記主部材は自動車のトリムであることを特徴とするものである。
本発明のクリップでは、貫通孔が一端側から他端側近傍にかけて径が減少するものとなっている。そのため、主部材の突起を貫通孔に差し込む際に少々の位置ずれがあっても、突起が貫通孔の一端側に入り込みさえすれば、突起を貫通孔に差し込むことができる。
また、本発明では、この貫通孔は、該他端側近傍が小径となっており、それよりも一端側の大部分は、該他端側から離隔するほど径が大きくなっているため、作業者が該他端側から貫通孔内を覗いたときに、この貫通孔を介して主部材の突起を視認し易い。これにより、該貫通孔に主部材の突起を差し込む際の作業性が向上する。
本発明では、請求項2のように、貫通孔の該他端側が副部材の取付面と反対面に露呈するようにクリップを副部材に設けることにより、副部材を主部材に取り付けるに際し、この貫通孔を直接視認しながら該貫通孔に主部材の突起を差し込むことができる。これにより、副部材を主部材に容易に取り付けることができる。
請求項3のクリップによると、主部材に設けられた突起とクリップの係合部とを係合させることにより、クリップを主部材に保持することができる。
請求項4の通り、係合部として筒状面の内周面の周方向に延在する凸条を設けた場合、このクリップ付き副部材を主部材に取り付けるに際し、クリップの貫通孔に該主部材の突起を差し込んだときに、この凸条が該突起の外周面に当接する。これにより、該突起が貫通孔から抜けにくくなり、副部材の主部材からの脱落が防止されるため、突起の先端側のカシメ作業等を行う際の作業性が高い。また、この凸条は突起に当接しているだけなので、作業者がクリップを突起から抜き取る場合には、さほど大きな力を必要としない。そのため、仮にクリップの主部材への取付位置を間違えた場合でも、簡単に付け直すことができる。
なお、この係合部として、筒状面の内周面の周方向に延在する凹条を設けることも考えられるが、この場合、クリップの成形用金型の構成が複雑になる。また、この凹条の分だけ筒状面の肉厚が小さくなるので、クリップの強度が低下するおそれがある。これらの理由から、この係合部としては、筒状面の内周面の周方向に延在する凸条が好適である。
請求項5のようにクリップの他端側にフランジ部を設けることにより、クリップと衝撃吸収材等の副部材との一体性を高めることができる。
請求項6の通り、クリップは合成樹脂の成形品よりなることが好ましい。
請求項7の通り、このクリップは衝撃吸収材の取り付けに用いるのに好適である。
請求項8の衝撃吸収材及びその取付構造(請求項10)によると、衝撃吸収材をトリム(請求項11)等に対し容易に取り付けることができる。
請求項9の金型によれば、この金型のクリップ保持ピンに設けられた被係合部とクリップの係合部とを係合させることにより、クリップを金型に保持することができる。また、請求項9の金型にあっては、このクリップ保持ピンを金型に対し容易に着脱することができる。
なお、請求項4のようにクリップの係合部として筒状面の内周面の周方向に延在する凸条を設けた場合、クリップを金型のピンに容易に着脱することができ、且つクリップのピンからの脱落を確実に防止することができる。また、クリップの周方向の向きにかかわりなくクリップとピンとを係合させることができる。また、このようにクリップをピンに容易に着脱することができることにより、クリップの取付位置を間違えた場合でも、簡単に付け直すことができる。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
以下の各実施の形態では、衝撃吸収材として、自動車のトリムに取り付けられる衝突エネルギー吸収パッドが例示されている。ただし、本発明は、これ以外の衝撃吸収材にも適用可能である。
[第1の実施の形態]
第1図は第1の実施の形態に係る衝突エネルギー吸収パッド取付用クリップの斜視図、第2図は第1図のII−II線に沿う断面図、第3図は衝突エネルギー吸収パッドのトリムへの取り付けを示す斜視図、第4図は第3図のIV−IV線断面図、第5図は衝突エネルギー吸収パッドの取付構造を示す断面図である。
この実施の形態のクリップ10は、本願請求項1に係る最も基本的な構成を有したクリップである。
このクリップ10は、一端側(図の下端側)から他端側(図の上端側)にまで貫通する貫通孔11を有している。このクリップ10は、該一端側から他端側まで、該他端側ほど径が小さくなるテーパ形状(テーパ部12)となっている。このクリップ10の該一端側及び他端側の端面は、それぞれ平坦面15,17となっている。
第2図の通り、このクリップ10を貫通する貫通孔11の内周面は、テーパ部12に沿って該一端側から他端側近傍にかけて径が小さくなるテーパ面11aと、このテーパ面11aの該他端側に連なる円筒状の筒状面11bとによって構成されている。なお、この実施の形態では、該テーパ面11aは、筒状面11b側ほど小径となる切頭円錐形であるが、三角錐や四角錐等の角錐形であってもよい。
このクリップ10を備えた衝撃吸収材としての衝突エネルギー吸収パッド20は、第3図の通り、本体部21と、該本体部21のトリム取付面(トリム対向面)側から張り出す張出部22とを有する。本体部21は厚みの大きい盤状であり、張出部22は該本体部21の取付面と面一状に張り出す板状である。
第4図の通り、クリップ10は、その一端側すなわち平坦面15側が張出部22のトリム30への取付面22aに露呈し、他端側すなわち平坦面17側が反対面22bに露呈するように衝突エネルギー吸収パッド20と一体化される。
トリム30からは突起31が突設されており、この突起31を貫通孔11に差し込み、次いで、第5図の通り突起31の先端側をカシメなどにより拡径変形させてフランジ状押え部31aを形成する。これにより、衝突エネルギー吸収パッド20がトリム30に固定される。
このクリップ10にはテーパ面11aが設けられているので、クリップ10の軸心位置と突起31の軸心位置とが多少ずれていても、突起31を貫通孔11に貫通させることができる。特に、このクリップ10にあっては、貫通孔11の大部分がテーパ面11aとなっているので、一端側すなわち平坦面15側の開口径が大きく、突起31とクリップ10との位置の許容誤差が大きい。
また、貫通孔11は、他端側近傍すなわち平坦面17近傍の筒状面11bが小径となっており、それよりも一端側すなわち平坦面15側の大部分は、該筒状面11bから離隔するほど径が大きくなっているため、作業者が該他端側から貫通孔11内を覗いたときに、この貫通孔11を介して突起31を視認し易い。そのため、該貫通孔11に突起31を差し込む際の作業性が高い。
また、クリップ10の他端側すなわち平坦面17側が張出部22のトリム30と反対面22bに露呈しているので、クリップ10の位置を目視により確認することができる。このため衝突エネルギー吸収パッド20をトリム30に対し容易に取り付けることができる。
このトリム30に設けられた衝突エネルギー吸収パッド20に側突時のドアが当った場合、衝突エネルギー吸収パッド20が変形することにより、衝撃(衝突エネルギー)が吸収される。この実施の形態では、貫通孔11がクリップ10を貫通しているので、クリップ10は衝突エネルギー吸収パッド20の潰れ方向への変形の邪魔とならない。そのため、吸収エネルギー量が多い。
なお、クリップ10のテーパ面11aにスリット又は衝撃吸収時に割れる溝を設け、衝突物受承時にクリップ10を変形させ易くしてもよい。
[クリップの第2の実施の形態]
第6図は第2の実施の形態に係る衝突エネルギー吸収パッド取付用クリップの斜視図、第7図は第6図のVII−VII線に沿う断面図、第8図は第7図の一部の拡大図、第9図はこのクリップ付き衝突エネルギー吸収パッドの該クリップ部分の縦断面図、第10図はこのクリップ付き衝突エネルギー吸収パッドの取付構造を示す断面図、第11図はこのクリップと金型のピンとの係合関係を示す斜視図、第12図はこのクリップとピンとの係合関係を示す断面図、第13図は該ピンの金型への取り付けを示す断面図である。
この実施の形態のクリップ10Aは、一端側(図の下端側)から他端側(図の上端側)近傍まで、該他端側ほど径が小さくなるテーパ部12となっており、このテーパ部12の該他端側に対しフランジ部13が連なっている。テーパ部12の該一端側には外向きの鍔部14が設けられており、クリップ10Aの該一端側の端面からこの鍔部14にかけて平坦面15が形成されている。
このクリップ10Aにおいても、前述の第1,2図のクリップ10と同様に、貫通孔11の内周面は、テーパ部12に沿うテーパ面11aと、このテーパ面11aに連なる円筒状の筒状面11bとで構成されている。なお、この実施の形態でも、該テーパ面11aは切頭円錐形であるが、三角錐や四角錐等の角錐形であってもよい。
この実施の形態では、筒状面11bの筒軸心線方向の途中に、係合部としての凸条16が該筒状面11bの全周にわたって設けられている。この凸条16は、第8図の通り、略半円形断面形状となっているが、この凸条16の断面形状は、三角形や四角形等の角形などでもよい。
このクリップ10Aのその他の構成は、第1,2図のクリップ10と同様である。
第9,10図の通り、このクリップ10Aも、その一端側すなわち平坦面15側が衝突エネルギー吸収パッド20の張出部22のトリム30への取付面22aに露呈し、他端側すなわちフランジ部13側がこれと反対面22bに露呈するように該衝突エネルギー吸収パッド20と一体化される。
このクリップ10A付き衝突エネルギー吸収パッド20のトリム30への取付手順も、前述の実施の形態と同様である。すなわち、第10図の通り、トリム30の突起31を貫通孔11に差し込み、次いで、該突起31の先端側をカシメなどにより拡径変形させてフランジ状押え部31aを形成する。これにより、衝突エネルギー吸収パッド20がトリム30に固定される。
このクリップ10Aにあっても、該貫通孔11の内周面は、その一端側ほど径が大きくなるテーパ面11aとなっているので、クリップ10Aの軸心位置と突起31の軸心位置とが多少ずれていても、突起31を貫通孔11に貫通させることができる。また、このクリップ10Aにあっても、貫通孔11の大部分がテーパ面11aとなっているので、一端側すなわち平坦面15側の開口径が大きく、突起31とクリップ10Aとの位置の許容誤差が大きい。
また、このクリップ10Aにあっても、貫通孔11は、他端側近傍すなわちフランジ部13近傍の筒状面11bが小径となっており、それよりも一端側すなわち鍔部14側の大部分は、該筒状面11bから離隔するほど径が大きくなっているため、作業者が該他端側から貫通孔11内を覗いたときに、この貫通孔11を介して突起31を視認し易い。そのため、該貫通孔11に突起31を差し込む際の作業性が高い。
また、クリップ10Aのフランジ部13が張出部22のトリム30と反対面22bに露呈しているので、クリップ10Aの位置を目視により確認することができる。このため衝突エネルギー吸収パッド20をトリム30に対し容易に取り付けることができる。
なお、この実施の形態では、貫通孔11の筒状面11bの内面から凸条16が突設されているので、貫通孔11に突起31を差し込んだときに、この凸条16が該突起31の外周面に当接する。これにより、該突起31が貫通孔11から抜けにくくなり、衝突エネルギー吸収パッド20のトリム30からの脱落が防止されるため、突起31の先端側のカシメ作業等を行う際の作業性が高い。また、この凸条16は突起31に当接しているだけなので、作業者がクリップ10Aを突起31から抜き取る場合には、さほど大きな力を必要としない。そのため、仮にクリップ10Aの取付位置を間違えた場合でも、簡単に付け直すことができる。
この実施の形態でも、貫通孔11がクリップ10Aを貫通しているので、クリップ10Aは衝突エネルギー吸収パッド20の潰れ方向への変形の邪魔とならない。そのため、このトリム30に設けられた衝突エネルギー吸収パッド20に衝突物が当った際に、該衝突エネルギー吸収パッド20が変形することにより吸収される衝突エネルギー量が多い。
なお、このクリップ10Aにおいても、テーパ面11aにスリット又は衝撃吸収時に割れる溝を設け、衝突物受承時にクリップ10Aを変形させ易くしてもよい。
このクリップ10A付き衝突エネルギー吸収パッド20を成形する方法及びそのための金型について第11図〜第13図を参照して説明する。
この衝突エネルギー吸収パッド20は、金型40を用いた発泡成形により成形される。金型40のキャビティ面に、クリップ10Aを保持するためのピン41が取り付けられている。
このピン41は、クリップ10Aの貫通孔11に嵌合するようにテーパ面41aと筒状面41bとを有している。筒状面41bの外周面には、凸条16が係合する凹条41cが周設されている。ピン41の先端面には、ねじ込み用工具を係合させるための工具係合部41dが設けられている。この実施の形態では、該工具係合部41dは、角型レンチが係合する角穴(この実施の形態では六角穴)となっているが、工具係合部41dの形状はこれに限定されるものではなく、プラスドライバーやマイナスドライバーが係合するプラス溝又はマイナス溝など、ねじ込み用工具の形状に合わせて種々の形状とすることができる。ピン41の底面中央には雌ねじ穴41eが設けられている。
金型40のキャビティ面には、ピン41の基端側(底面側)が嵌合する座ぐり状の円形凹所42が設けられており、この凹所42の中央にボルト43が立設されている。雌ねじ穴41eをボルト43にねじ込むことによりピン41が金型40に固定される。このピン41の先端面には、ねじ込み用工具を係合させるための工具係合部41dとして六角穴が設けられているので、六角レンチ等の工具をこの六角穴に係合させてピン41を容易に回すことができる。そのため、ピン41の着脱が容易であり、金型40のメンテナンスも容易となる。
このピン41に対しクリップ10Aを係合させると、凸条16と凹条41cとが係合する。このため、型閉め時等にクリップ10Aがピン41から脱落することが防止される。
クリップ10Aをピン41に係合させた後、金型内にウレタン原液などの発泡原液を供給し、型閉めし、発泡成形する。その後、脱型することにより、クリップ10A付きの衝突エネルギー吸収パッド20が得られる。
なお、クリップ10Aの板状のフランジ部13に、板厚み方向に貫通する小孔を設けてもよい。この小孔を設けることにより、ウレタン等の樹脂とクリップ10Aとの一体性が高くなる。
自動車トリムに装着される衝突エネルギー吸収パッドに用いられるクリップの好適な寸法は次の通りである。
一端側(平坦面15側)の外径は10〜60mm特に20〜50mmが好ましい。
一端側の内径は8〜58mm特に18〜48mmが好ましい。
高さ(貫通孔11の軸心線方向における高さ)は4〜20mm特に8〜16mmが好ましい。
テーパ面11aの平坦面15に対するテーパ角は10〜80°特に30〜60°が好ましい。
テーパ部12の肉厚は0.1〜5mm特に1〜2mmが好ましい。
筒状面11bの直径は5〜20mm特に8〜15mmが好ましい。
筒状面11bの幅(高さ)は3〜20mm特に5〜15mmが好ましい。
フランジ部13の直径(外径)は8〜60mm特に10〜40mmが好ましい。
凸条16の高さは0.05〜2mm特に0.1〜1mmが好ましい。
凸条16の幅は0.1〜3mm特に0.25〜1.5mmが好ましい。
クリップ10,10Aは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンなどの合成樹脂とりわけポリプロピレンよりなることが好ましく、特に射出成形品であることが好ましい。
衝突エネルギー吸収パッド20の発泡合成樹脂としては硬質ポリウレタンフォームが好ましい。
上記の各実施の形態は、いずれも本発明の一例であり、本発明は図示の構成に限定されない。
上記の各実施の形態では、衝撃吸収材として、自動車のトリムに取り付けられる衝突エネルギー吸収パッドが例示されているが、本発明は、これ以外の種々の用途の衝撃吸収材及びその取付構造にも適用可能である。
本発明は、衝撃吸収材以外の副部材の主部材への取付用クリップにも適用可能である。
第1の実施の形態に係る衝突エネルギー吸収パッド取付用クリップの斜視図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 衝突エネルギー吸収パッドのトリムへの取り付けを示す斜視図である。 図3のIV−IV線断面図である。 衝突エネルギー吸収パッドの取付構造を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る衝突エネルギー吸収パッド取付用クリップの斜視図である。 図6のVII−VII線に沿う断面図である。 図7の一部の拡大図である。 図6のクリップ付き衝突エネルギー吸収パッドの該クリップ部分の縦断面図である。 衝突エネルギー吸収パッドの取付構造を示す断面図である。 クリップと金型のピンとの係合関係を示す斜視図である。 クリップとピンとの係合関係を示す断面図である。 ピンの金型への取り付けを示す断面図である。 従来例を示す断面図である。
符号の説明
1A,20 衝撃吸収材としての衝突エネルギー吸収パッド
2,30 トリム
3,10,10A クリップ
4,31 突起
11 貫通孔
11a テーパ面
11b 筒状面
12 テーパ部
13 フランジ部
14 鍔部
15,17 平坦面
16 凸条
40 金型
41 ピン
41d 六角穴(工具係合部)

Claims (11)

  1. 主部材に対し副部材を取り付けるために該副部材に設けられるクリップであって、
    一端側から他端側にまで貫通する貫通孔を有し、該主部材に設けられた突起が該貫通孔に挿入されることにより該副部材が主部材に取り付けられるクリップにおいて、
    該貫通孔は、該一端側が大径であり、他端側が小径であり、該一端側から他端側近傍にかけて径が減少していることを特徴とするクリップ。
  2. 請求項1において、該クリップは、該貫通孔の該一端側が前記副部材の前記主部材への取付面に露呈し、他端側が該取付面と反対面に露呈するように該副部材に設けられることを特徴とするクリップ。
  3. 請求項1又は2において、該貫通孔の該他端側の内周面は略円筒形の筒状面となっており、
    前記主部材の突起と係合する係合部が該筒状面に設けられていることを特徴とするクリップ。
  4. 請求項3において、該係合部は該内周面の周方向に延在する凸条であることを特徴とするクリップ。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記他端側の外周にフランジ部が設けられていることを特徴とするクリップ。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、合成樹脂の成形品よりなることを特徴とするクリップ。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記副部材は衝撃吸収材であることを特徴とするクリップ。
  8. 前記副部材は、合成樹脂の発泡体よりなる衝撃吸収材であり、該衝撃吸収材に一体化された請求項1ないし7のいずれか1項に記載のクリップを備えてなり、
    該クリップの一端側が衝撃吸収材の取付面に露呈し、他端側が該取付面と反対面に露呈している衝撃吸収材。
  9. 請求項8の衝撃吸収材を成形するための金型であって、該クリップを保持するためのクリップ保持ピンがねじ込みにより取り付けられており、
    該ピンには、該クリップの前記係合部と係合するための被係合部が設けられており、
    該ピンには、ねじ込み用工具を係合させるための工具係合部が設けられていることを特徴とする衝撃吸収材成形用金型。
  10. 主部材に請求項8に記載の衝撃吸収材を取り付ける取付構造において、
    該主部材には衝撃吸収材取付用突起が突設されており、
    該突起が該クリップ内に差し込まれて該クリップに係合することを特徴とする衝撃吸収材取付構造。
  11. 請求項10において、前記主部材は自動車のトリムであることを特徴とする衝撃吸収材取付構造。
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