JP2010144333A - ドア開閉検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成の簡略化を図り、コストダウンおよび重量軽減を図ることを可能とし、かつ、組付作業の手間の削減を図ることを可能なドア開閉検出装置を提供すること。
【解決手段】ドアガラス1の昇降方向に延びて、ドアガラス1の昇降をガイドする昇降レール21を備え、ドアガラス1を昇降させるドアガラス昇降装置と、ドア開口部3の周縁に沿って設けられ、サイドドアSDを閉じたときにドアガラス1と圧接されてドアガラス1と車体BDとの間のシールを行うウエザストリップ4と、ドアガラス1がウエザストリップ4に圧接されたときの昇降レール21の傾きとドアガラス1がウエザストリップ4に圧接されないときの昇降レール21の傾きとの違いを検出可能に設けられたレール傾きセンサ27と、を備えていることを特徴とするドア開閉検出装置とした。
【選択図】図1
【解決手段】ドアガラス1の昇降方向に延びて、ドアガラス1の昇降をガイドする昇降レール21を備え、ドアガラス1を昇降させるドアガラス昇降装置と、ドア開口部3の周縁に沿って設けられ、サイドドアSDを閉じたときにドアガラス1と圧接されてドアガラス1と車体BDとの間のシールを行うウエザストリップ4と、ドアガラス1がウエザストリップ4に圧接されたときの昇降レール21の傾きとドアガラス1がウエザストリップ4に圧接されないときの昇降レール21の傾きとの違いを検出可能に設けられたレール傾きセンサ27と、を備えていることを特徴とするドア開閉検出装置とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両用ドアの開閉を検出するドア開閉検出装置に関するものである。
従来、車両用ドアの開閉を検出し、ドアの開閉時にドアガラスを僅かに昇降させるようにしたものが、例えば、特許文献1などで知られている。
この従来技術は、ウエザストリップに、ドアガラスの全閉状態で、ドアガラスの車外方向に重なる車外側シールリップが設けられ、ドアガラスの車外側でもシールが行われるようになっている。しかしながら、ドアを開く際には、ドアガラスが全閉位置のままでは車外側シールリップに干渉する。
この従来技術は、ウエザストリップに、ドアガラスの全閉状態で、ドアガラスの車外方向に重なる車外側シールリップが設けられ、ドアガラスの車外側でもシールが行われるようになっている。しかしながら、ドアを開く際には、ドアガラスが全閉位置のままでは車外側シールリップに干渉する。
そこで、ドア開閉検出装置によりドアの開閉が検出された際には、ドアガラスを所定量だけ下降させ、ドアガラスとウエザストリップの車外側シールリップとが干渉するのを防止するようにしている。
この従来技術に示されているドア開閉検出装置は、フロントドアの車内側取っ手および車外側取っ手に設けられ、ドアの開放操作が行われたことを検出する車内側ドアオープニングセンサおよび車外側オープニングセンサを備えている。
特開2004−82808号公報
この従来技術に示されているドア開閉検出装置は、フロントドアの車内側取っ手および車外側取っ手に設けられ、ドアの開放操作が行われたことを検出する車内側ドアオープニングセンサおよび車外側オープニングセンサを備えている。
しかしながら、上述の特許文献1に記載のドア開閉検出装置では、ドアの開閉を、車外側取っ手および車内側取っ手に設けられた車外側オープニングセンサおよび車内側オープニングセンサにより行うようにしている。
このように、従来技術では、ドアの開閉操作を検出するセンサが2個必要であるため、部品点数が多いとともに、両センサと制御装置とを接続する配線も長く必要で、コストアップおよび重量増を招き、かつ、組付時の作業の手間も要する。
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、構成の簡略化を図り、コストダウンおよび重量軽減を図ることを可能とし、かつ、組付作業の手間の削減を図ることを可能なドア開閉検出装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するため本発明のドア開閉検出装置は、ドアガラスの昇降をガイドする昇降レールの、ドアガラスがウエザストリップに圧接しているときの傾きと、ドアガラスがウエザストリップに圧接されていないときの傾きと、の違いを検出する傾きセンサの出力に基づいてドアの開閉状態を判断するようにした。
ドアが閉じられてドアガラスがウエザストリップに圧接しているときには、ウエザストリップが弾性変形する反力が、ドアガラスを介して昇降レールに入力される。このため、昇降レールは、このドアガラスからの反力に入力に応じた傾きとなる。
一方、ドアが開いてドアガラスがウエザストリップから離反したきには、ドアガラスにウエザストリップの反力が作用せず、昇降レールは、反力が入力されている状態とは異なる傾きとなる。
一方、ドアが開いてドアガラスがウエザストリップから離反したきには、ドアガラスにウエザストリップの反力が作用せず、昇降レールは、反力が入力されている状態とは異なる傾きとなる。
本発明のドア開閉検出装置では、レール傾き検出手段が、ドアガラスがウエザストリップに圧接されたときの昇降レールの傾きと、ドアガラスがウエザストリップに圧接されないときの昇降レールの傾きとの違いを検出することができる。したがって、レール傾き検出手段の検出に基づいて、ドアの開閉状態を判断することができる。
このように、本発明のドア開閉検出装置では、1個のレール傾き検出手段によりドアの開閉状態を検出可能であり、従来のように2個のセンサを用いるものと比較して、部品点数および必要な配線の長さを削減可能であり、構成を簡略化できる。よって、コストダウンおよび重量軽減を図ることが可能であり、かつ、組付作業の手間の削減を図ることが可能である。
加えて、レール傾き検出手段は、ドア内部に設置されることから、ドア内部に設けられドアガラスを昇降させるドアガラス昇降装置の駆動を制御する制御装置との距離も短くでき、両者の接続に必要な配線の長さも短くすることができる。よって、さらにコストダウンおよび重量軽減を図るとともに、組付作業の手間の削減を図ることができる。
このように、本発明のドア開閉検出装置では、1個のレール傾き検出手段によりドアの開閉状態を検出可能であり、従来のように2個のセンサを用いるものと比較して、部品点数および必要な配線の長さを削減可能であり、構成を簡略化できる。よって、コストダウンおよび重量軽減を図ることが可能であり、かつ、組付作業の手間の削減を図ることが可能である。
加えて、レール傾き検出手段は、ドア内部に設置されることから、ドア内部に設けられドアガラスを昇降させるドアガラス昇降装置の駆動を制御する制御装置との距離も短くでき、両者の接続に必要な配線の長さも短くすることができる。よって、さらにコストダウンおよび重量軽減を図るとともに、組付作業の手間の削減を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態のドア開閉検出装置は、車体(BD)に設けられたドア開口部(3)を開閉可能に設けられたドア(SD)と、このドア(SD)に昇降可能に設けられたドアガラス(1)と、前記ドアガラス(1)の昇降方向に延びて、前記ドアガラス(1)の昇降をガイドする昇降レール(21)を備え、前記ドアガラス(1)を昇降させるドアガラス昇降装置(2)と、前記ドア開口部(3)の周縁に沿って設けられ、前記ドア(SD)を閉じたときに前記ドアガラス(1)と圧接されて前記ドアガラス(1)と車体(BD)との間のシールを行うウエザストリップ(4)と、前記ドアガラス(1)が前記ウエザストリップ(4)に圧接されたときの前記昇降レール(21)の傾きと前記ドアガラス(1)が前記ウエザストリップ(4)に圧接されないときの前記昇降レール(21)の傾きとの違いを検出可能に設けられたレール傾き検出手段(27)と、を備えていることを特徴とするドア開閉検出装置である。
本実施の形態のドア開閉検出装置は、車体(BD)に設けられたドア開口部(3)を開閉可能に設けられたドア(SD)と、このドア(SD)に昇降可能に設けられたドアガラス(1)と、前記ドアガラス(1)の昇降方向に延びて、前記ドアガラス(1)の昇降をガイドする昇降レール(21)を備え、前記ドアガラス(1)を昇降させるドアガラス昇降装置(2)と、前記ドア開口部(3)の周縁に沿って設けられ、前記ドア(SD)を閉じたときに前記ドアガラス(1)と圧接されて前記ドアガラス(1)と車体(BD)との間のシールを行うウエザストリップ(4)と、前記ドアガラス(1)が前記ウエザストリップ(4)に圧接されたときの前記昇降レール(21)の傾きと前記ドアガラス(1)が前記ウエザストリップ(4)に圧接されないときの前記昇降レール(21)の傾きとの違いを検出可能に設けられたレール傾き検出手段(27)と、を備えていることを特徴とするドア開閉検出装置である。
図1〜図9に基づき、この発明の最良の実施の形態の実施例1のドア開閉検出装置について説明する。
この実施例1のドア開閉検出装置は、図2に示す車両MBの側面に設けられたサイドドアSDに設けられたドアガラス1の昇降を制御するドアガラス昇降装置2(図4参照)において、サイドドアSDの開閉を検出するのに用いられている。
この実施例1のドア開閉検出装置は、図2に示す車両MBの側面に設けられたサイドドアSDに設けられたドアガラス1の昇降を制御するドアガラス昇降装置2(図4参照)において、サイドドアSDの開閉を検出するのに用いられている。
まず、車体構造について説明する。
車体BDの側面にドア開口部3(図1参照)が形成されており、このドア開口部3を開閉可能に、サイドドアSDが、車両前方(矢印FR方向)の端部を、車体BDに回動可能に支持されている。
車体BDの側面にドア開口部3(図1参照)が形成されており、このドア開口部3を開閉可能に、サイドドアSDが、車両前方(矢印FR方向)の端部を、車体BDに回動可能に支持されている。
サイドドアSDは、図3に示すように、ドアガラス1の上方に窓枠を有しないいわゆるサッシュレスタイプのものである。そこで、ドア開口部3の上縁には、図1に示すようにドアガラス1に当接してドアガラス1と車体BDとの間をシールするウエザストリップ4が設けられている。
すなわち、ドア開口部3の上縁を形成するルーフサイドレール部5には、車両下方を向く取付面51が形成されており、この取付面51にウエザストリップ4が複数のビス41により取り付けられている。
ウエザストリップ4は、取付面51に当接して支持される基部42と、基部42から車両下方に延びる車内側リップ部43とを備えている。また、基部42の矢印OUTで示す車外方向側には、ドアガラス1の上端部を包むように弾性変形して圧接される上部圧接部44が設けられ、この上部圧接部44には、弾性変形を容易とする車外側中空部44aが設けられている。
また、車内側リップ部43は、サイドドアSDを閉じたときに、弾性変形してドアガラス1の上部内側面に圧接してシールするもので、この弾性変形を容易とする車内側中空部43a,43bが形成されている。
さらに、ウエザストリップ4の上部圧接部44の車外側を覆ってルーフサイドレール部5に沿って、装飾用のフィニッシャ6が取り付けられている。本実施例1では、図5に示すように、ドアガラス1を最も高く上昇させた位置である全閉位置の高さhsが、フィニッシャ6の下端の高さhfよりも高い位置に配置されている。
ドアガラス1は、図3に示すドアガラス昇降装置2に昇降可能に支持されている。
このドアガラス昇降装置2は、サイドドアSDの内部に1つのアッセンブリとして設置されており、昇降レール21,22、ケーブル23、モータ24、モータコントローラ25(図4参照)を備えている。
このドアガラス昇降装置2は、サイドドアSDの内部に1つのアッセンブリとして設置されており、昇降レール21,22、ケーブル23、モータ24、モータコントローラ25(図4参照)を備えている。
昇降レール21,22は、ドアガラス1の昇降方向である車両上下方向に延在され、図6に示すように、上下端部をサイドドアSDのドアインナパネル7に支持されている。
すなわち、昇降レール21,22の下端部は、ドアインナパネル7に下側固定ボルト71で固定されている。なお、この固定は、昇降レール21,22が、下側固定ボルト71を支点として車幅方向に揺動可能な固定構造となっている。
一方、昇降レール21,22の上端部は、ドアインナパネル7にレール固定用ボルト72で固定されている。このレール固定用ボルト72による固定は、昇降レール21,22の上端部の車幅方向の位置を調節して、ドアガラス1の車体BDに対する車幅方向であって面直交方向の位置を調節可能な固定構造となっている。
すなわち、昇降レール21,22の下端部は、ドアインナパネル7に下側固定ボルト71で固定されている。なお、この固定は、昇降レール21,22が、下側固定ボルト71を支点として車幅方向に揺動可能な固定構造となっている。
一方、昇降レール21,22の上端部は、ドアインナパネル7にレール固定用ボルト72で固定されている。このレール固定用ボルト72による固定は、昇降レール21,22の上端部の車幅方向の位置を調節して、ドアガラス1の車体BDに対する車幅方向であって面直交方向の位置を調節可能な固定構造となっている。
この調節可能な固定構造について説明する。
図1に示すように、レール固定用ボルト72は、軸方向を車幅方向(矢印OUTが車幅方向で車外方向を示す)に向けてドアインナパネル7を貫通し、支持ナット73でドアインナパネル7に固定されている。
図1に示すように、レール固定用ボルト72は、軸方向を車幅方向(矢印OUTが車幅方向で車外方向を示す)に向けてドアインナパネル7を貫通し、支持ナット73でドアインナパネル7に固定されている。
昇降レール21(および22)は、上端部にレール側ナット74が設けられ、このレール側ナット74にレール固定用ボルト72のねじが噛み合わされて挿通されている。したがって、レール固定用ボルト72を回転させたときには、下端を下側固定ボルト71に固定されて回転を規制された昇降レール21(22)は、その上端部位置を、車幅方向に変位させる。これにより、昇降レール21,22に支持されたドアガラス1も車幅方向に変位し、車体BDに対する車幅方向位置を調節することができる。
なお、ドアガラス1の下端部には、図3に示すように、一対のドアガラスホルダ11,12が固定されており、各ドアガラスホルダ11,12が、各昇降レールに上下にスライド可能である一方、車幅方向には、変位量を制限された状態で取り付けられている。
ドアガラスホルダ11,12は、ドアガラス1の保持を確実にするために、図1に示すように、昇降レール21,22において車両上下方向に離れて設定された上側支持部111と下側支持部112とが昇降レール21,22に支持されている。
ケーブル23は、図3に示すように、両ドアガラスホルダ11,12に連結され、かつ、8の字を描くようにループ状に配索されている。モータ24は、このケーブル23の中間部に駆動力を伝達可能に連結されている。したがって、モータ24を回転させたときには、各ドアガラスホルダ11,12が同期して上下にスライドし、これによりドアガラス1が昇降される。
モータコントローラ25は、図4に示すウインドウスイッチ26、レール傾きセンサ27、モータ回転センサ28からの入力に基づいて、モータ24の駆動を制御する。
ウインドウスイッチ26は、サイドドアSDの内側あるいは図外のコンソールボックスなどの車室内に配置され、乗員の操作に応じて、ドアガラス1の上昇指令信号および下降指令信号を出力する。本実施例1では、ウインドウスイッチ26は、オートモードと手動モードとの2種類の動作を選択できるようになっている。例えば、オートモードは、ウインドウスイッチ26を、設定位置よりも深く押したり、設定時間内に2回押ししたりすることで選択するものが知られている。
オートモードでは、ドアガラス1を上昇させる場合、自動的にドアガラス1を最も上昇させた位置(これを全閉位置とする)まで上昇させる。一方、ドアガラス1を下降させる場合は、自動的にドアガラス1を最も下降させた位置(これを、全開位置とする)まで下降させる。
手動モードでは、ウインドウスイッチ26の操作がなされている間、ドアガラス1の上昇あるいは下降が成され、操作が解除されると停止される。
手動モードでは、ウインドウスイッチ26の操作がなされている間、ドアガラス1の上昇あるいは下降が成され、操作が解除されると停止される。
モータ回転センサ28は、モータ24の回転部分に設けられ、回転数に応じたパルスを出力する。したがって、モータコントローラ25では、モータ回転センサ28の出力に応じて、ドアガラス1の位置を検出することができる。
レール傾きセンサ27は、ドアガラス昇降装置2内に搭載されている。すなわち、図1に示すように、レール傾きセンサ27は、センサ取付用ブラケット76に支持されており、このセンサ取付用ブラケット76に設けられたブラケット側ナット75を、レール固定用ボルト72に噛み合わせて取り付けられている。また、センサ取付用ブラケット76下端部に設けられた穴(図示省略)に、サイドドアSDから突出された回転防止ロッド77が緩く挿通されており、レール固定用ボルト72を回転させたときに、センサ取付用ブラケット76が連れ回るのが防止される。
ブラケット側ナット75は、レール側ナット74と同ピッチのねじが形成されており、レール固定用ボルト72を回転させたときに、回転を規制されたセンサ取付用ブラケット76は、昇降レール21と共にレール固定用ボルト72に沿って軸方向に移動する。
ブラケット側ナット75は、レール側ナット74と同ピッチのねじが形成されており、レール固定用ボルト72を回転させたときに、回転を規制されたセンサ取付用ブラケット76は、昇降レール21と共にレール固定用ボルト72に沿って軸方向に移動する。
さらに、レール傾きセンサ27は、接触子27aを押圧する圧力を検出するセンサである。このレール傾きセンサ27は、図1に示すようにドアガラス1を全閉位置としたときにドアガラスホルダ11の上側支持部111と車幅方向に重なる位置で、昇降レール21の車内側に当接あるいは近接して配置されている。
上側支持部111は、ドアガラス1の上部がウエザストリップ4に圧接状態となって矢印FWに示す車外方向のウエザストリップ反力を受け、その回転モーメントとして矢印F1で示す車内方向の反力を受ける。なお、このとき下側支持部112は、矢印F2で示す車外方向の反力を受けることになる。これら反力(FW,F1,F2)のうち、車内方向の反力は、上側支持部111のみで受けるため、上側支持部111の反力は最大となる。そこで、レール傾きセンサ27は、ドアガラス1を全閉位置に配置して、ドアガラス1にウエザストリップ反力に作用したときに、ドアガラスホルダ11の上側支持部111が昇降レール21を押圧する押圧力の押圧方向に沿う位置に配置されている。
レール傾きセンサ27は、接触子27aに入力される荷重が設定荷重を超えるときにOFFとなり、入力荷重が設定荷重以下でONとなる。
この設定荷重は、サイドドアSDを閉じてドアガラス1がウエザストリップ4に圧接され、上側支持部111に矢印F1方向の反力が作用し、昇降レール21が図1において二点鎖線で示す傾きが生じたときに接触子27aに入力される荷重よりも低く設定されている。一方、設定荷重は、サイドドアSDを開いて、ドアガラス1がウエザストリップ4から離れ、上側支持部111に作用する反力が無くなり、昇降レール21が、接触子27aを押圧しない状態となったときの荷重よりも高く設定されている。
この設定荷重は、サイドドアSDを閉じてドアガラス1がウエザストリップ4に圧接され、上側支持部111に矢印F1方向の反力が作用し、昇降レール21が図1において二点鎖線で示す傾きが生じたときに接触子27aに入力される荷重よりも低く設定されている。一方、設定荷重は、サイドドアSDを開いて、ドアガラス1がウエザストリップ4から離れ、上側支持部111に作用する反力が無くなり、昇降レール21が、接触子27aを押圧しない状態となったときの荷重よりも高く設定されている。
次に、モータコントローラ25によるドアガラス1の昇降制御について説明する。簡単に説明すると、本実施例1では、モータコントローラ25は、ウインドウスイッチ26の操作に応じてドアガラス1を昇降させる制御と、サイドドアSDの開閉に応じてドアガラス1を僅かに昇降させるパーシャル制御を実行する。
すなわち、前述したように、ドアガラス1を全閉位置に配置させたときに、ドアガラス1の上端部は、フィニッシャ6と車幅方向でラップする位置に配置されており、ドアガラス1を全閉位置に配置していると、サイドドアSDの開閉時に、両者が干渉する。
そこで、ドアガラス1が全閉位置に配置された状態で、サイドドアSDの開閉を行なう際には、ドアガラス1がフィニッシャ6と干渉しない高さである、図5においてhpで示す高さ(この位置を、パーシャル位置と称する)までドアガラス1を下降させる。また、サイドドアSDを閉じたときには、ドアガラス1を全閉位置に戻す。このように、サイドドアSDの開閉に伴って、ドアガラス1を昇降させる制御をパーシャル制御と称する。
すなわち、前述したように、ドアガラス1を全閉位置に配置させたときに、ドアガラス1の上端部は、フィニッシャ6と車幅方向でラップする位置に配置されており、ドアガラス1を全閉位置に配置していると、サイドドアSDの開閉時に、両者が干渉する。
そこで、ドアガラス1が全閉位置に配置された状態で、サイドドアSDの開閉を行なう際には、ドアガラス1がフィニッシャ6と干渉しない高さである、図5においてhpで示す高さ(この位置を、パーシャル位置と称する)までドアガラス1を下降させる。また、サイドドアSDを閉じたときには、ドアガラス1を全閉位置に戻す。このように、サイドドアSDの開閉に伴って、ドアガラス1を昇降させる制御をパーシャル制御と称する。
以下に、モータコントローラ25によるドアガラス1の昇降制御の流れを図7〜9のフローチャートに基づいて順を追って説明する。
このドアガラス1の昇降制御は、図外のイグニッションスイッチのONで実行が開始される。
最初のステップS1では、ウインドウスイッチ26の操作が成されて上昇指令信号あるいは下降指令信号の入力が有るか否かを判定する。そして、ウインドウスイッチ26の操作が成された場合には、ステップS2に進み、操作が成されない場合には、図9に示すステップS41に進む。このステップS41以降の処理については後述する。
最初のステップS1では、ウインドウスイッチ26の操作が成されて上昇指令信号あるいは下降指令信号の入力が有るか否かを判定する。そして、ウインドウスイッチ26の操作が成された場合には、ステップS2に進み、操作が成されない場合には、図9に示すステップS41に進む。このステップS41以降の処理については後述する。
ステップS2では、ウインドウスイッチ26からの指令信号が上昇方向であるか否かを判定する。そして、上昇方向の指令信号である場合には、ステップS3に進み、上昇方向でない場合、すなわち、下降方向の指令である場合には、ステップS31以降の処理に進む。なお、このステップS31以降の処理については後述する。
ステップS3では、ウインドウスイッチ26の上昇指令がオートモードであるか否か判定し、オートモードの場合はステップS21に進み、オートモードでない場合、すなわち手動モードの場合は、ステップS4に進む。なお、ステップS21以降の処理については後述する。
ステップS4以降の処理は、手動モードでドアガラス1を上昇させるときの処理で、ステップS4では、レール傾きセンサ27がON(すなわちドア開)であるか否か判定する。そして、レール傾きセンサ27のONの場合には、ステップS5に進み、レール傾きセンサ27がOFFの場合には、ステップS11に進む。なお、ステップS11以降の処理については後述する。
レール傾きセンサ27がON(ドア開)の場合に進むステップS5では、レール傾きセンサ27のON状態が、あらかじめ設定された確定判断時間Tk(ms)以上継続されたか否か判定する。そして、確定判断時間Tk以上成されて、ドア開と確定された場合には、次のステップS6に進み、確定判断時間Tkに満たない場合は、ステップS4に戻る。
ステップS6では、モータ回転センサ28の出力に基づいて、ドアガラス1の位置がパーシャル位置よりも低い位置であるか否かを判定する。そして、パーシャル位置よりも低い場合には、ステップS7に進んでモータ24を、ドアガラス1を上昇させる駆動、すなわち上昇駆動を実行させる。
その後、さらにステップS8に進んで、ウインドウスイッチ26が非操作状態であるか否か判定し、操作状態の場合は、ステップS9に進み、非操作状態である場合には、ステップS10に進んで、モータ24の駆動を停止させる。
また、ステップS6において、NOと判定された場合は、ステップS10に進んで、モータ24の駆動を停止させる。
また、ステップS8において、ウインドウスイッチ26の操作が成されている場合に進むステップS9では、ドアガラス1の位置がパーシャル位置であるか否か判定し、パーシャル位置である場合はステップS10に進んで、モータ24の駆動を停止させる。一方、ドアガラス1の位置がパーシャル位置でない場合には、ステップS7に戻ってモータ24の上昇駆動を継続させる。
また、ステップS8において、ウインドウスイッチ26の操作が成されている場合に進むステップS9では、ドアガラス1の位置がパーシャル位置であるか否か判定し、パーシャル位置である場合はステップS10に進んで、モータ24の駆動を停止させる。一方、ドアガラス1の位置がパーシャル位置でない場合には、ステップS7に戻ってモータ24の上昇駆動を継続させる。
次に、ステップS4において、レール傾きセンサ27がONではないこと(ドア閉)でステップS11に進んだ場合の処理について説明する。
この場合、ステップS11では、確定判断時間Tk以上レール傾きセンサ27がOFFとなっているか否か判定する。そして、確定判断時間Tk以上OFFで、ドア閉状態が確定された場合はステップS12に進み、確定判断時間Tkに満たない場合はステップS4に戻る。
この場合、ステップS11では、確定判断時間Tk以上レール傾きセンサ27がOFFとなっているか否か判定する。そして、確定判断時間Tk以上OFFで、ドア閉状態が確定された場合はステップS12に進み、確定判断時間Tkに満たない場合はステップS4に戻る。
ステップS12では、モータ24を上昇駆動させた後、ステップS13に進んでウインドウスイッチ26の操作が成されていない状態であるか否か判定する。そして、操作が成されていない場合には、ステップS10に進む。一方、ステップS13において、ウインドウスイッチ26の操作が成されている場合には、ステップS14に進んでドアガラス1の位置が、パーシャル位置であるか否か判定する。このステップS14において、ドアガラス1がパーシャル位置の場合は、ステップS10に進んでモータ24の駆動を停止させ、パーシャル位置でない場合には、ステップS12に戻って、モータ24の上昇駆動を継続する。
次に、ステップS3において、オートモードでドアガラス1を上昇させる場合に進むステップS21以降の処理について説明する。
ステップS21では、レール傾きセンサ27がONであるか否か、すなわち、サイドドアSDが開いているか否か判定する。そして、レール傾きセンサ27がONである場合はステップS22に進み、一方、レール傾きセンサ27がONで無い場合は、ステップS26に進む。
ステップS22では、レール傾きセンサ27のON時間が、確定判断時間Tkを越えているか判定する。ここで、確定判断時間Tkを越えている場合は、ステップS23に進んで、ドアガラス1がパーシャル位置よりも低いか否か判定し、パーシャル位置よりも低い場合はステップS24に進んで、モータ24を上昇駆動させる。
その後、ステップS25に進んで、ドアガラス1がパーシャル位置であるか否か判定し、パーシャル位置の場合、ステップS10に進み、パーシャル位置ではない場合は、ステップS24に戻る。
また、ステップS21において、レール傾きセンサ27がONではない場合、ステップS26に進んで、レール傾きセンサ27の非ON時間が、確定判断時間Tkを越えているか判定し、確定判断時間Tkを越えている場合は、ステップS27に進んで、モータ24を上昇駆動させる。
その後、ステップS28に進んで、ドアガラス1が全閉位置であるか否か判定し、全閉位置の場合、ステップS10に進み、全閉位置ではない場合は、ステップS27に戻る。
次に、ステップS2において、ドアガラス1の上昇指令が成されていない場合、すなわち下降指令が成されている場合に進むステップS31以降の処理について説明する。
この場合、まず、オートモードか手動モードかを判定する。
すなわち、ステップS31では、オートモードであるか否か判定し、オートモードではない手動モード場合はステップS32に進み、オートモードの場合はステップS34に進む。
この場合、まず、オートモードか手動モードかを判定する。
すなわち、ステップS31では、オートモードであるか否か判定し、オートモードではない手動モード場合はステップS32に進み、オートモードの場合はステップS34に進む。
手動モードの場合に進むステップS32では、モータ24をドアガラス1下降させる方向の駆動である下降駆動を実行させ、ステップS33に進む。
次のステップS33では、手動モードのウインドウスイッチ26の操作が解除されたか否か判定し、操作解除の場合はステップS10に進んでモータ24の駆動を停止させ、一方、操作が続行されている場合は、ステップS32に戻って、モータ24の駆動を続行させる。
次のステップS33では、手動モードのウインドウスイッチ26の操作が解除されたか否か判定し、操作解除の場合はステップS10に進んでモータ24の駆動を停止させ、一方、操作が続行されている場合は、ステップS32に戻って、モータ24の駆動を続行させる。
すなわち、手動モードの場合、ウインドウスイッチ26の操作が解除されるまでモータ24が駆動される。
次に、ステップS31において、オートモードの場合に進むステップS34では、まず、モータ24を下降駆動させる。
次のステップS35では、モータ回転センサ28の出力に基づいて、ドアガラス1が全開位置であるか否か判定し、全開位置の場合は、ステップS10に進んでモータ24の駆動を停止させる。
一方、ドアガラス1が全開位置でない場合は、ステップS34に戻り、モータ24の下降駆動を継続させる。
このように、オートモードで下降させる場合は、ドアガラス1が全開位置に達するまで、モータを下降方向に駆動させる。
次のステップS35では、モータ回転センサ28の出力に基づいて、ドアガラス1が全開位置であるか否か判定し、全開位置の場合は、ステップS10に進んでモータ24の駆動を停止させる。
一方、ドアガラス1が全開位置でない場合は、ステップS34に戻り、モータ24の下降駆動を継続させる。
このように、オートモードで下降させる場合は、ドアガラス1が全開位置に達するまで、モータを下降方向に駆動させる。
次に、ステップS1において、ウインドウスイッチ26の操作が無かった場合、すなわち、パーシャル制御の処理の流れについて説明する。
ステップS1において、ウインドウスイッチ26の操作信号が入力されない場合、ステップS41に進んで、レール傾きセンサ27の出力のON⇔OFFの切換があったか否か判定し、切換があった場合はステップS42に進み、切換がない場合は、このパーシャル制御を実行せずにステップS10に進んで、モータ24を駆動停止状態とする。
ステップS1において、ウインドウスイッチ26の操作信号が入力されない場合、ステップS41に進んで、レール傾きセンサ27の出力のON⇔OFFの切換があったか否か判定し、切換があった場合はステップS42に進み、切換がない場合は、このパーシャル制御を実行せずにステップS10に進んで、モータ24を駆動停止状態とする。
ちなみに、レール傾きセンサ27のON、OFFが切り換わる場合というのは、ドアガラス1が全閉付近でサイドドアSDを開閉したことを意味する。すなわち、サイドドアSDを閉状態から開いた場合、レール傾きセンサ27はウエザストリップ4の反力による荷重を受けた状態から、この反力が無くなった状態に変化するため、レール傾きセンサ27の出力はOFFからONに切り換わる。
一方、サイドドアSDを開状態から閉状態に切り換えた場合、レール傾きセンサ27では、反力による荷重が無い状態から、反力を受ける状態に変化し、レール傾きセンサ27の出力はONからOFFに切り換わる。ちなみに、詳細は後述するが、サイドドアSDを開いた状態では、ドアガラス1は、パーシャル位置に配置されており、サイドドアSDを閉じたときには、ドアガラス1は、フィニッシャ6に干渉することなく、ウエザストリップ4に圧接され、その反力による荷重がレール傾きセンサ27により検出される。
ステップS42では、レール傾きセンサ27の現在の出力がONであるか否か(ドア開であるか否か)判定し、レール傾きセンサ27の出力がONの場合はステップS43に進み、OFFの場合はステップS47に進む。
レール傾きセンサ27がON(ドア開)の場合に進むステップS43では、確定判断時間Tkが経過したかを判定し、次のステップS44では、モータ回転センサ28の出力に基づいてドアガラス1がパーシャル位置よりも高いか否か判定する。
ドアガラス1の位置がパーシャル位置よりも高い場合、ドアガラス1とフィニッシャ6との干渉を避けるために、ステップS45以降のパーシャルダウン処理を実行する。
すなわち、ステップS45では、モータ24を下降駆動させる。そして、次のステップS46では、ドアガラス1がパーシャル位置であるか否か判定し、パーシャル位置に達していない場合、ステップS45に戻ってモータ24の下降駆動を続行させる。
一方、ドアガラス1がパーシャル位置に達したら、ステップS10に進んで、モータ24の駆動を停止させる。
なお、ステップS44において、ドアガラス1の位置がパーシャル位置以下である場合、ドアガラス1とフィニッシャ6との干渉のおそれがないため、ステップS10に進み、モータ24の駆動は行なわない。
すなわち、ステップS45では、モータ24を下降駆動させる。そして、次のステップS46では、ドアガラス1がパーシャル位置であるか否か判定し、パーシャル位置に達していない場合、ステップS45に戻ってモータ24の下降駆動を続行させる。
一方、ドアガラス1がパーシャル位置に達したら、ステップS10に進んで、モータ24の駆動を停止させる。
なお、ステップS44において、ドアガラス1の位置がパーシャル位置以下である場合、ドアガラス1とフィニッシャ6との干渉のおそれがないため、ステップS10に進み、モータ24の駆動は行なわない。
ステップS42において、レール傾きセンサ27の出力がOFFの場合、すなわち、ドア開からドア閉に変化した場合、ステップS47以降のパーシャルアップ処理に進む。ちなみに、パーシャルアップ処理とは、サイドドアSDを開くのに伴って、パーシャル位置に下降させていたドアガラス1を、ドア閉に伴って全閉位置まで上昇させる処理である。
ステップS47では、レール傾きセンサ27の出力がOFFの状態が、確定判断時間Tkが経過するまで維持されたか判定し、確定判断時間Tkが経過したら、ステップS48に進む。
ステップS48では、モータ回転センサ28の出力に基づいて、ドアガラス1の位置がパーシャル位置であるか判定し、パーシャル位置の場合には、ステップS49以降のドアガラス1を上昇させる処理を行ない、パーシャル位置でない場合は、ステップS10に進んで、モータ24は駆動させない。
ステップS49では、モータ24を上昇駆動させ、次のステップS50では、モータ回転センサ28の出力に基づいて、ドアガラス1の位置が全閉位置であるか判定し、全閉位置ではない場合は、ステップS49に戻ってモータ24の上昇駆動を継続させる。また、ステップS50においてドアガラス1が全閉位置である場合は、ステップS10に進んでモータ24の駆動を停止させる。
以下に、実施例1の作用を説明する。
(組付時)
あらかじめ一体的にアッセンブリしたドアガラス昇降装置2を、サイドドアSDに組み付ける際には、ドアガラス1の位置を車体BDに合わせて調節する。すなわち、 一般的に、サッシュレスドア構造のサイドドアSDでは、ドアガラス1は、車体側のウエザストリップ4に圧接されてシールが成されるため、このシールが良好に成されるように、ドアガラス1の位置を車体BDに合わせて調整する必要が有る。
(組付時)
あらかじめ一体的にアッセンブリしたドアガラス昇降装置2を、サイドドアSDに組み付ける際には、ドアガラス1の位置を車体BDに合わせて調節する。すなわち、 一般的に、サッシュレスドア構造のサイドドアSDでは、ドアガラス1は、車体側のウエザストリップ4に圧接されてシールが成されるため、このシールが良好に成されるように、ドアガラス1の位置を車体BDに合わせて調整する必要が有る。
この場合、ドアガラス1の面直方向の調整は、レール固定用ボルト72を回転させて行う。すなわち、レール固定用ボルト72は、昇降レール21,22に取り付けられているレール側ナット74と噛み合っているので、レール固定用ボルト72を回転させると昇降レール21,22が車幅方向に移動し、ドアガラス1の面直方向の位置を調整することができる。
また、ドアガラス昇降装置2のアッセンブリ時には、センサ取付用ブラケット76は、あらかじめ昇降レール21に対して、レール傾きセンサ27が荷重を検出するのに最適な相対位置に設置されている。
センサ取付用ブラケット76に設けられたブラケット側ナット75には、レール側ナット74と同じピッチのナットが付いており、レール固定用ボルト72に噛み合っている。そのため、ドアガラス1の位置調整の際に、レール固定用ボルト72を回転させると、センサ取付用ブラケット76が、昇降レール21と平行に移動する。
したがって、ドアガラス1の位置を調整するために昇降レール21の位置調整を行った際には、昇降レール21とセンサ取付用ブラケット76とが平行移動して、レール傾きセンサ27と昇降レール21との位置を調整する必要は無い。
センサ取付用ブラケット76に設けられたブラケット側ナット75には、レール側ナット74と同じピッチのナットが付いており、レール固定用ボルト72に噛み合っている。そのため、ドアガラス1の位置調整の際に、レール固定用ボルト72を回転させると、センサ取付用ブラケット76が、昇降レール21と平行に移動する。
したがって、ドアガラス1の位置を調整するために昇降レール21の位置調整を行った際には、昇降レール21とセンサ取付用ブラケット76とが平行移動して、レール傾きセンサ27と昇降レール21との位置を調整する必要は無い。
(ドアガラス1を手動モードで上昇させる場合)
ドアガラス1を手動モードで上昇させる場合、乗員は、ドアガラス1が所望の位置に上昇するまでウインドウスイッチ26を操作して上昇指令信号を出力させる。
この場合、サイドドアSDが開状態であるか閉状態であるかで動作が異なり、ドア閉状態では、ウインドウスイッチ26が操作されている間、ドアガラス1は全閉位置に向けて上昇される。
ドアガラス1を手動モードで上昇させる場合、乗員は、ドアガラス1が所望の位置に上昇するまでウインドウスイッチ26を操作して上昇指令信号を出力させる。
この場合、サイドドアSDが開状態であるか閉状態であるかで動作が異なり、ドア閉状態では、ウインドウスイッチ26が操作されている間、ドアガラス1は全閉位置に向けて上昇される。
一方、ドア開状態では、ドアガラス1は、パーシャル位置を越えて上昇することはない。すなわち、手動モードでドア上昇操作を行なった場合、フローチャートにおいて、ステップS1→S2→S3→S4の流れで処理がなされ、ステップS4で、レール傾きセンサ27がONであるか否かが判定される。
ここで、レール傾きセンサ27のONが、確定判断時間Tkを越えてドア開判定が確定すると、ステップS5→S6の処理により、ドアガラス1の位置がパーシャル位置よりも低いか判定され、パーシャル位置よりも低い場合、モータ24が上昇駆動される。このモータ24の上昇駆動は、ウインドウスイッチ26が非操作状態となるか(ステップS8においてYES判定)、ドアガラス1の位置がパーシャル位置となるか(ステップS9においてYES判定)まで実行された後、モータ24の駆動が停止される(ステップS10)。
一方、サイドドアSDが閉じている場合には、ステップS4においてNOと判定され、確定判断時間Tkの経過の後、モータ24の上昇駆動が成される(ステップS11→S12)。このモータ24の上昇駆動は、ウインドウスイッチ26が非操作状態となるか(ステップS13においてYES判定)、ドアガラス1が全閉位置に達するか(ステップS14においてYES判定)で停止される(ステップS10)。
(ドアガラス1をオートモードで上昇させる場合)
ウインドウスイッチ26を操作して、オートモードの上昇指令信号が出力された場合も、ドア閉状態では、ドアガラス1は全閉位置に向けて上昇される一方、ドア開状態では、ドアガラス1は、パーシャル位置で停止される。
ウインドウスイッチ26を操作して、オートモードの上昇指令信号が出力された場合も、ドア閉状態では、ドアガラス1は全閉位置に向けて上昇される一方、ドア開状態では、ドアガラス1は、パーシャル位置で停止される。
すなわち、オートモードの上昇指令が出力された場合、フローチャートにおいて、ステップS1→S2→S3→S21の流れの処理がなされ、ステップS21では、レール傾きセンサ27がONであるか否かが判定される。
ここで、レール傾きセンサ27のONが、確定判断時間Tkを越えてドア開判定が確定すると、ステップS22→S23と進み、ドアガラス1の位置がパーシャル位置よりも低いか判定され、パーシャル位置よりも低い場合は、モータ24が上昇駆動される。このモータ24の駆動は、ドアガラス1の位置がパーシャル位置となる(ステップS25においてYES判定)まで実行された後、停止される(ステップS10)。
一方、サイドドアSDが閉じている場合には、ステップS21においてNOと判定され、確定判断時間Tkの経過の後、モータ24の上昇駆動が実行される(ステップS26→S27)。このモータ24の上昇駆動は、ドアガラス1が全閉位置に達する(ステップS14においてYESと判定される)まで実行された後、停止される(ステップS10)。
(ドアガラス1を手動モードで下降させる場合)
ウインドウスイッチ26により、手動モードの下降指令信号が出力された場合、ステップS31〜S33の処理に基づいて、ウインドウスイッチ26の操作が解除されるまでモータ24は下降駆動される。
ウインドウスイッチ26により、手動モードの下降指令信号が出力された場合、ステップS31〜S33の処理に基づいて、ウインドウスイッチ26の操作が解除されるまでモータ24は下降駆動される。
(ドアガラス1をオートモードで下降させる場合)
ウインドウスイッチ26によりオートモードの下降指令信号が出力された場合、ステップS31→S34,S35の処理に基づいて、ドアガラス1の位置が全閉位置に達するまで、モータ24が下降方向に駆動させる。
ウインドウスイッチ26によりオートモードの下降指令信号が出力された場合、ステップS31→S34,S35の処理に基づいて、ドアガラス1の位置が全閉位置に達するまで、モータ24が下降方向に駆動させる。
(サイドドアSDの開閉に伴うパーシャル制御)
サイドドアSDを、全閉状態から開いたときに、ドアガラス1がパーシャル位置よりも高い場合は、モータ24を、下降駆動させる(S1→S41→S42→S43→S44→S45の流れの処理に基づく)。
そして、ドアガラス1がパーシャル位置まで下降すると、モータ24の駆動を停止させる(S45→S46→S10の流れの処理に基づく)。
したがって、サイドドアSDを開いたときには、ドアガラス1がパーシャル位置に下がるため、ドアガラス1の上端部とフィニッシャ6とが干渉するのを防止できる。
サイドドアSDを、全閉状態から開いたときに、ドアガラス1がパーシャル位置よりも高い場合は、モータ24を、下降駆動させる(S1→S41→S42→S43→S44→S45の流れの処理に基づく)。
そして、ドアガラス1がパーシャル位置まで下降すると、モータ24の駆動を停止させる(S45→S46→S10の流れの処理に基づく)。
したがって、サイドドアSDを開いたときには、ドアガラス1がパーシャル位置に下がるため、ドアガラス1の上端部とフィニッシャ6とが干渉するのを防止できる。
このように、ドアガラス1をパーシャル位置まで下降させて、サイドドアSDを開いた状態からサイドドアSDを閉じたときには、モータ24を上昇駆動させる(S1→S41→S42→S47→S48→S49の流れの処理に基づく)。
そして、ドアガラス1が全閉位置まで上昇すると、モータ24の駆動が停止される(S49→S50→S10の処理に基づく)。
したがって、ドアガラス1をパーシャル位置まで下降させてサイドドアSDを閉じた際には、自動的にドアガラス1が全閉位置まで上昇して気密性が得られる。
以上説明したように、本実施例1のドア開閉検出装置では、以下に列挙する効果が得られる。
a)サイドドアSDの開閉検出を、昇降レール21の傾きを検出するレール傾きセンサ27のON,OFFに基づいて行うようにした。
したがって、従来のように2個のセンサを用いるものと比較して、部品点数および必要な配線の長さを削減可能であり、構成を簡略化できる。よって、コストダウンおよび重量軽減を図ることが可能であり、かつ、組付作業の手間の削減を図ることが可能である。
a)サイドドアSDの開閉検出を、昇降レール21の傾きを検出するレール傾きセンサ27のON,OFFに基づいて行うようにした。
したがって、従来のように2個のセンサを用いるものと比較して、部品点数および必要な配線の長さを削減可能であり、構成を簡略化できる。よって、コストダウンおよび重量軽減を図ることが可能であり、かつ、組付作業の手間の削減を図ることが可能である。
b)昇降レール21の傾きの変化は、ドアガラス1がウエザストリップ4の反力を受ける状態になったとき、および反力を受けない状態になったときに、同時に生じるため、早期に検出が可能であり、応答性に優れる。
加えて、サイドドアSDを閉じる際に、ドアハンドルを握らずにサイドドアSDやドアガラス1を押して閉じた場合でも、ドア閉を検出することができる。
加えて、サイドドアSDを閉じる際に、ドアハンドルを握らずにサイドドアSDやドアガラス1を押して閉じた場合でも、ドア閉を検出することができる。
c)レール傾きセンサ27は、ドアガラス1の昇降レール21の傾きを検出するものでありサイドドアSDの内部に設置される。
したがって、サイドドアSDの内部に設けられてドアガラス1を昇降させるモータ24の駆動を制御するモータコントローラ25との距離を短くでき、このモータコントローラ25とレール傾きセンサ27との接続に必要な配線の長さも短くすることができる。これにより、コストダウン、重量軽減、組付作業の手間の削減を図ることができる。
したがって、サイドドアSDの内部に設けられてドアガラス1を昇降させるモータ24の駆動を制御するモータコントローラ25との距離を短くでき、このモータコントローラ25とレール傾きセンサ27との接続に必要な配線の長さも短くすることができる。これにより、コストダウン、重量軽減、組付作業の手間の削減を図ることができる。
d)レール傾きセンサ27は、ドアガラス昇降装置2にアッセンブリ状態で組み付けるようにしたため、サイドドアSDへの組付の際に、昇降レール21,22やモータ24などの他の部品と一体に組み付けられ、組付作業性に優れる。
e)レール傾きセンサ27の取付位置は、ドアガラス1を全閉位置に配置してサイドドアSDを閉じたときにドアガラスホルダ11から、ウエザストリップ反力による押圧力の押圧方向に沿う位置に配置した。このため、他の部位に配置したものよりも、サイドドアSDを閉じたときの昇降レール21の傾きの検出精度を高くすることができる。
f)レール傾きセンサ27は、昇降レール21の車内側に配置するようにした。このため、センサ取付用ブラケット76や回転防止ロッド77を、車外に現れないドアインナパネル7で支持して車外側のアウタパネルで支持しない構造とでき、アウタパネルで指示した場合と比較して、安価に外観品質を高く保持できる。
g)レール傾きセンサ27を支持するセンサ取付用ブラケット76を、レール固定用ボルト72に、昇降レール21の固定用のレール側ナット74と同じピッチの、ブラケット側ナット75で締結し、レール固定用ボルト72を回転させると、センサ取付用ブラケット76が、昇降レール21と一緒に移動するようにした。
このため、ドアガラス昇降装置2のアッセンブリを、サイドドアSDに組み付けるときに、ドアガラス1の車体BDに対する位置を調整する際に、レール固定用ボルト72を回転させたときには、センサ取付用ブラケット76と昇降レール21との位置関係は、一定に維持される。
したがって、ドアガラス昇降装置2のアッセンブリ時に、センサ取付用ブラケット76、すなわちレール傾きセンサ27と昇降レール21との位置を最適に調整していれば、その後、レール傾きセンサ27の位置調整のために、センサ取付用ブラケット76を移動させる必要が無く、作業性に優れる
このため、ドアガラス昇降装置2のアッセンブリを、サイドドアSDに組み付けるときに、ドアガラス1の車体BDに対する位置を調整する際に、レール固定用ボルト72を回転させたときには、センサ取付用ブラケット76と昇降レール21との位置関係は、一定に維持される。
したがって、ドアガラス昇降装置2のアッセンブリ時に、センサ取付用ブラケット76、すなわちレール傾きセンサ27と昇降レール21との位置を最適に調整していれば、その後、レール傾きセンサ27の位置調整のために、センサ取付用ブラケット76を移動させる必要が無く、作業性に優れる
h)レール傾きセンサ27は、サイドドアSDを閉じて昇降レール21に押されたときにOFFとなり、サイドドアSDを開いて昇降レール21が離れたときにONとなるようにした。車両MBのサイドドアSDは、通常、ドア開状態よりドア閉状態の時間の方が圧倒的に長いため、レール傾きセンサ27の出力も、ON状態よりもOFF状態の時間が圧倒的に長くなり、消費電流を抑えることができる。
i)サイドドアSDの開閉状態の判定を行う際には、レール傾きセンサ27のON,OFFが確定判断時間Tk継続したか否か確かめるため、走行時やドア開閉時などの振動でレール傾きセンサ27の出力が変化することによる誤判定を防止できる。
i)サイドドアSDの開閉状態の判定を行う際には、レール傾きセンサ27のON,OFFが確定判断時間Tk継続したか否か確かめるため、走行時やドア開閉時などの振動でレール傾きセンサ27の出力が変化することによる誤判定を防止できる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および各実施例1に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
実施例1では、レール傾きセンサ27を、ドアガラスホルダ11の上側支持部111において、ウエザストリップ4の反力が昇降レール21に入力される位置に配置した例を示したがこれに限定されるものではない。レール傾きセンサは、ドアガラスがウエザストリップに圧接されたときの昇降レールの傾きと、ドアガラスがウエザストリップに圧接されないときの昇降レールの傾きとの違いを検出可能であればよい。よって、例えば、昇降レールの支持を行う部分、実施例1では、レール固定用ボルト72や下側固定ボルト71における荷重を検出するようにしてもよい。
また、実施例1では、レール傾き検出手段として、昇降レール21に入力される荷重で傾きを検出するものを示したが、これに限定されず、例えば、上述のように昇降レールの支持部分に設けるものの場合には、昇降レールの傾斜角度を接触子により直接計測するものを用いてもよい。
また、実施例1では、ドア開閉検出装置を、ドアガラス昇降装置2においてパーシャル制御を実行するものに用いたが、その用途は、これに限定されるものではない。
また、ドアとして、実施例1では、サイドドアSDを示したが、これに限定されるものではなく、サッシュレスタイプのドアであれば、車両後部のサイドドアやバックドアにも適用することができる。
また、ドアとして、実施例1では、サイドドアSDを示したが、これに限定されるものではなく、サッシュレスタイプのドアであれば、車両後部のサイドドアやバックドアにも適用することができる。
1 ドアガラス
2 ドアガラス昇降装置
3 ドア開口部
4 ウエザストリップ
11 ドアガラスホルダ
12 ドアガラスホルダ
21 昇降レール
22 昇降レール
24 モータ
27 レール傾きセンサ(レール傾き検出手段)
72 レール固定用ボルト
74 レール側ナット
75 ブラケット側ナット
76 センサ取付用ブラケット
BD 車体
SD サイドドア
2 ドアガラス昇降装置
3 ドア開口部
4 ウエザストリップ
11 ドアガラスホルダ
12 ドアガラスホルダ
21 昇降レール
22 昇降レール
24 モータ
27 レール傾きセンサ(レール傾き検出手段)
72 レール固定用ボルト
74 レール側ナット
75 ブラケット側ナット
76 センサ取付用ブラケット
BD 車体
SD サイドドア
Claims (3)
- 車体に設けられたドア開口部を開閉可能に設けられたドアと、
このドアに昇降可能に設けられたドアガラスと、
前記ドアガラスの昇降方向に延びて、前記ドアガラスの昇降をガイドする昇降レールを備え、前記ドアガラスを昇降させるドアガラス昇降装置と、
前記ドア開口部の周縁に沿って設けられ、前記ドアを閉じたときに前記ドアガラスと圧接されて前記ドアガラスと車体との間のシールを行うウエザストリップと、
前記ドアガラスが前記ウエザストリップに圧接されたときの前記昇降レールの傾きと前記ドアガラスが前記ウエザストリップに圧接されないときの前記昇降レールの傾きとの違いを検出可能に設けられたレール傾き検出手段と、
を備えていることを特徴とするドア開閉検出装置。 - 前記ドアガラスを保持するドアガラスホルダが、前記昇降レールに沿ってスライド可能に支持され、
前記レール傾きセンサは、前記ドアガラスが前記ウエザストリップに圧接されたときの反力によって発生する前記ドアガラスホルダが前記昇降レールを押圧する押圧力の押圧方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項1に記載のドア開閉検出装置。 - 前記ドアの内部に、車幅方向に軸方向を向けて回転可能に支持されたレール固定ボルトが設けられ、
前記昇降レールは、前記レール固定ボルトに噛み合わされたレール側ナットを備え、前記レール固定ボルトの回転に伴って軸方向に移動可能に支持され、
前記レール傾きセンサを支持するセンサ取付用ブラケットが、前記レール固定用ボルトに噛み合わされたブラケット側ナットを備え、前記レール固定用ボルトの回転に伴って前記昇降レールと共に軸方向に移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のドア開閉検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008319328A JP2010144333A (ja) | 2008-12-16 | 2008-12-16 | ドア開閉検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008319328A JP2010144333A (ja) | 2008-12-16 | 2008-12-16 | ドア開閉検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010144333A true JP2010144333A (ja) | 2010-07-01 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2010144333A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108533118A (zh) * | 2017-03-06 | 2018-09-14 | 福州明芳汽车部件工业有限公司 | 车用玻璃升降机的装车调整结构 |
CN109162572A (zh) * | 2018-11-05 | 2019-01-08 | 宁波南星汽车部件有限公司 | 一种智能防夹无框车门玻璃升降器 |
-
2008
- 2008-12-16 JP JP2008319328A patent/JP2010144333A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108533118A (zh) * | 2017-03-06 | 2018-09-14 | 福州明芳汽车部件工业有限公司 | 车用玻璃升降机的装车调整结构 |
CN109162572A (zh) * | 2018-11-05 | 2019-01-08 | 宁波南星汽车部件有限公司 | 一种智能防夹无框车门玻璃升降器 |
CN109162572B (zh) * | 2018-11-05 | 2024-01-16 | 宁波南星汽车部件有限公司 | 一种智能防夹无框车门玻璃升降器 |
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