JP2010143142A - 共押出積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶表示パネルの衝撃吸収材等として好適なアクリル系粘着性樹脂フィルムを、表面の汚染無く、ブロッキング等の障害を防止して、より簡便に製造し、かつ、前記アクリル系粘着性樹脂フィルムを液晶表示パネル等に容易に実装することが可能な手段を提供する。
【解決手段】第1層に少なくとも1種のポリエチレンからなる樹脂層2、第2層にアクリル系ブロック共重合体からなる粘着性柔軟層3、第3層に少なくとも1種のポリプロピレン4からなる樹脂層を順次積層したフィルム1を共押出成形することにより、前記課題を解決する。実装の際には、第3層4、続いて第1層2を剥離して、第2層を液晶表示パネル等に装着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示パネル、タッチパネル等の表面の衝撃吸収材として好適なアクリル系粘着性柔軟材を、剥離容易な樹脂層で保護した共押出積層フィルムに関するものである。
従来、携帯電話等の液晶表示パネルにおいては、当該表示パネルの保護板として、ポリカーボネート製又はアクリル製等の透明樹脂板が設けられていた。これは、液晶表示パネルを構成するガラス板等の基層は薄く作ることが求められ、かつ、無アルカリガラスを使用する必要があるために強度が低く、押圧や衝撃によって、容易に破損してしまうという問題があるためである。
ここで、保護板として透明樹脂板を設ける場合には、該透明樹脂板の歪みが、前記液晶表示パネルの基層に伝わって該基層を破損してしまうことを防止するために、または、ペン入力式の液晶表示装置における入力時の押圧力で液晶表示パネルが撓んで表示が乱れることを防止するために、前記透明樹脂板と前記液晶表示パネルの基層との間に空隙を設ける必要があった。
しかし、前記空隙を設けた場合には、屈折率の違いにより、空隙と透明樹脂板との界面や、空隙と液晶表示パネルの基層との界面で、光が反射して二重映り等を起こし、表示が見にくくなるという問題を生じていた。
また、携帯電話等、携行を目的とする製品は、出来るだけ薄く作られることが好ましく、前記保護板自体の厚さを薄くすること、並びに、前記保護板と前記液晶表示パネル間の空隙を排除する手段が望まれていた。
そこで、空隙を排除して、剛性層としての透明樹脂層とガラス製の液晶表示パネルの基層との間に、ガラスとの屈折率の近いアクリル系粘着材料からなる積層シートを設けることや、硬質の樹脂による保護板の代わりに、アクリル系ゴム等からなる透明の衝撃吸収層を液晶表示パネルの基層上に設けることが提案されている。(例えば、特許文献1、2)
特開2005−179481号公報 特開2005−134841号公報
上述のとおり、液晶表示パネルやタッチパネル等の保護層として、柔軟性が高く、組立時に積層して貼り合わせることが容易な粘着性を有し、かつ、ガラスやアクリルとの屈折率が近いアクリル系フィルムの需要が高まっている。
しかしながら、これまでアクリル系粘着性柔軟フィルムの実用例は少なく、また、その製造方法は、コーティング法により基材上にアクリル系樹脂層を形成する方法や、更に前記アクリル系樹脂層の表面に粘着層をコーティングする方法が主流であり、より簡便に、かつ、表面の汚染なく製造できる方法が望まれていた。
また、Tダイ法、インフレーション法等により、アクリル系樹脂フィルムを製膜することも行われているが、粘着性の高いアクリル系樹脂を単層でフィルム状に製膜し、該フィルムをロール状に巻き取ると、フィルム同士の密着により強いブロッキングが発生し、巻き取ったフィルムが剥がれなくなるという問題があった。
また、製膜フィルムを巻き取るまでの過程でも、各ガイドロール等に巻きついたり、表面に埃等の異物が粘着して製品の価値を著しく損なったりするという問題がある。
さらには、押出し樹脂の表面が粘着性のアクリル系樹脂となるために、押出しダイス内部の流路に前記アクリル系樹脂が付着残留してしまい、ポリエチレン等、他の樹脂に切り替えた際のパージ時間が多く必要となり、コストの増加に繋がるという問題もある。
本発明は上記事情に対処してなされたものであり、ブロッキング等の障害を防止し、粘着性樹脂表面への異物付着を無くし、より簡便に製造でき、かつ、液晶表示パネル等への実装も容易にできるアクリル系粘着性柔軟層を有する共押出積層フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究した結果、アクリル系粘着性柔軟層を、特定のポリエチレン樹脂からなる剥離層と、特定のポリプロピレン樹脂からなる剥離層で挟んだ積層フィルムとして、共押出成形した共押出積層フィルムであれば、より簡便に製造でき、ブロッキング等粘着性樹脂が付着することにより生じる障害を防止でき、粘着性柔軟層表面に異物が付着することも防止でき、かつ、液晶表示パネル等への実装時には、前記剥離層を容易に剥離して、前記アクリル系粘着性柔軟層を前記パネル等に装着することができることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、第1層に少なくとも1種のポリエチレンからなる樹脂層、第2層にアクリル系ブロック共重合体からなる粘着性柔軟層、第3層に少なくとも1種のポリプロピレンからなる樹脂層が、共押出成形により順次積層されていることを特徴とする、共押出積層フィルムである。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記第1層の樹脂層が、直鎖状低密度ポリエチレンを80重量%以上含むことを特徴とする、請求項1に記載の共押出積層フィルムである。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記第2層のアクリル系ブロック共重合体からなる粘着性柔軟層が、メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸アルキルエステルからなるトリブロック共重合体、または、メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステルからなるトリブロック共重合体を含むものであることを特徴とする、請求項1〜2に記載の共押出積層フィルムである。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記メタクリル酸アルキルエステル重合体ブロック、およびアクリル酸アルキルエステル重合体ブロックが炭素数1〜4のアルキル基を有するものであることを特徴とする、請求項3に記載の共押出積層フィルムである。
また、本発明の請求項5に係る発明は、前記メタクリル酸アルキルエステル重合体ブロックが、メタクリル酸メチル重合体ブロックであり、前記アクリル酸アルキルエステル重合体ブロックが、アクリル酸ブチル重合体ブロックであることを特徴とする、請求項4に記載の共押出積層フィルムである。
また、本発明の請求項6に係る発明は、前記第3層の樹脂層が、ランダムポリプロピレン樹脂からなることを特徴とする、請求項1〜5に記載の共押出積層フィルムである。
また、本発明の請求項7に係る発明は、前記第3層のポリプロピレン樹脂層が、融点140℃以下のポリプロピレン樹脂であることを特徴とする、請求項1〜6に記載の共押出積層フィルムである。
また、本発明の請求項8に係る発明は、前記第3層を構成する樹脂のループスティフネスが30mN/15mm以上であることを特徴とする、請求項1〜7に記載の共押出積層フィルムである。
また、本発明の請求項9に係る発明は、前記第3層のポリプロピレン樹脂層が、メタロセン触媒を使用して重合したポリプロピレン樹脂であることを特徴とする、請求項1〜8に記載の共押出積層フィルムである。
また、本発明の請求項10に係る発明は、前記第1層の厚みが、第3層の厚み以下であり、該第1層の厚みが30μm以上50μm以下であることを特徴とする、請求項1〜9に記載の共押出積層フィルムである。
本発明によれば、ガラスやPETフィルム等に適度な粘着性を有し、液晶表示パネルやタッチパネル等の衝撃吸収材として好適なアクリル系粘着性柔軟層を、特定のポリエチレン層からなる剥離層と、特定のポリプロピレン層からなる剥離層で挟んだ積層フィルムとして共押出成形しているため、前記ブロッキング等の障害や、粘着性柔軟層表面への異物付着を回避し、簡便に、前記共押出積層フィルムを製造することができる。また、液晶表示パネル等への実装時には、前記共押出積層フィルム表裏の前記剥離層を容易に剥離して、前記アクリル系粘着性柔軟層を液晶表示パネル等へ装着することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る共押出積層フィルムの層構成の一例を示す断面図であり、図2は本発明に係る共押出積層フィルムのアクリル系粘着性柔軟層を液晶表示パネルに実装した一例を示す断面図である。
本発明に係る共押出積層フィルムは、図1に示すように、第1層に少なくとも1種のポリエチレンからなる樹脂層、第2層にアクリル系ブロック共重合体からなる粘着性柔軟層、第3層に少なくとも1種のポリプロピレンからなる樹脂層が、この順で設けられて共押出成形された積層体であり、液晶表示パネル等への実装時には、第3層、続いて第1層を剥離して、表面に異物付着等が無いアクリル系粘着性柔軟層を、図2に示すように、液晶表示パネルのガラスや、透明保護板のPETフィルム等に装着することが出来るものである。
次に、本発明に係る共押出積層フィルムを構成する材料、および製造方法等について説明する。
まず、本発明に係る共押出積層フィルムを構成する第1層の樹脂については、熱によって溶融し、押出機等の押出ダイ等から押出可能であり、相溶し得る熱可塑性樹脂の1種ないし2種以上の混合物を使用することができ、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α−オレフィン共重合体、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)を使用することができる。
上記の中でも、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンが好ましく、特に直鎖状低密度ポリエチレンが好ましく、更には80重量%以上の直鎖状低密度ポリエチレンに、低密度ポリエチレンを20重量%以下添加した樹脂組成物が特に好ましい。これは当該樹脂組成物の表面の凹凸が少ないため、共押成形されるアクリル系粘着性柔軟層の表面も、より平滑となるためである。
次に、本発明に係る共押出積層フィルムを構成する第2層のアクリル系粘着性柔軟層については、粘着性と柔軟性を併せ持つアクリル系ブロック共重合体からなる樹脂が使用できる。
例えば、式A−B−A、または式A−B−B(式中、AおよびBはそれぞれ異なる重合体ブロックを表し、Aはメタクリル酸アルキルエステル単位からなり、Bはアクリル酸アルキルエステル単位からなる)で表されるトリブロック共重合体を含むものが使用できる。好ましくは上記重合体ブロックA、およびBが炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単位、およびアクリル酸アルキルエステル単位から主としてなるアクリル系樹脂が好ましい。さらには、上記重合体ブロックAがメタクリル酸メチル重合体ブロックであり、上記重合体ブロックBがアクリル酸ブチル重合体ブロックであるアクリル系樹脂が好ましい。
特に好ましいアクリル系トリブロック共重合体の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル−b−ポリアクリル酸n−ブチル−b−ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル−b−ポリアクリル酸n−ブチル−b−ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル−b−ポリアクリル酸n−ブチル−b−ポリアクリル酸エチルなどのトリブロック共重合体を挙げることができる。
トリブロック共重合体中の重合体ブロックA、重合体ブロックBの重量平均分子量は、必ずしも限定されないが、一般的にはそれぞれ3,000〜500,000の範囲であることが好ましく、3,000〜300,000の範囲であることがより好ましい。またトリブロック共重合体全体の重量平均分子量は、必ずしも限定されないが、一般的には10,000〜1,000,000の範囲であることが好ましく、40,000〜200,000の範囲であることがより好ましい。
上記条件を満たす樹脂としては,例えば、株式会社クラレ製のLAポリマーがある。
次に、本発明に係る共押出積層フィルムを構成する第3層のポリプロピレン樹脂には、例えば、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ホモポリプロピレン等が使用できるが、特に、融点が低い点で、ランダムポリプロピレンが好ましい。
当該第3層を構成する樹脂の融点は、低い方が好ましく、特に140℃以下であることが好ましい。これは、前記に例示した第2層のアクリル系樹脂は高温で急激に粘度が低下するため、第3層の融点が高い場合、第3層が良好に加工できる温度域では、前記アクリル系樹脂の粘度は低いものとなり、目的の厚みまで厚くすることが難しくなるからである。また、インフレーション成形の場合は吹き上げることが難しくなる。さらには、各層間の粘度が大きく異なることにより流れムラが発生し、得られる共押出積層フィルムは、表面凹凸の多いフィルムになってしまうからである。
また、前記第3層を構成する樹脂のループスティフネスは、30mN/15mm以上であることが好ましく、さらには80mN/15mm以上であることが好ましい。
第3層を構成する樹脂のループスティフネスが、30mN/15mm未満では、当該樹脂の腰が弱く、該第3層から第1層と第2層の積層体を剥離する場合に、剥離が容易ではなくなるからである。一方、第3層を構成する樹脂のループスティフネスが、80mN/15mm以上であれば、腰強度は十分強く、該第3層から第1層と第2層の積層体を剥離する場合に、容易に剥離することが出来ることが確認された。
なお、ループスティフネスとは、テープ状のフィルム試験片の両端を挟持固定し、円又は楕円のループを形成してから、ループの頂点を圧子で押圧して、その応力を検出することにより得られる値であり、この値が大きいほど試験フィルムの腰強度が強いと評価されるものである。
本発明におけるループスティフネスの測定は、(株)東洋精機製作所製のループスティフネステスタを用いて、積層フィルムを15mm×150mmの帯状に切断し、その帯状片の中央付近で直径80mmの円形ループを作り、この円形ループを外側から15mm押し込んだ時にかかる荷重をループスティフネスとして測定した。
また、メタロセン触媒を使用して重合したポリプロピレン樹脂であることが好ましい。これは樹脂表面の凹凸を低減させる効果が得られるためである。
なお、本発明に係る共押出積層フィルムは、液晶表示パネル等への実装に当たり、使用するアクリル系粘着性柔軟層の大きさに合わせてカットされる。その際は、例えば、該積層フィルムの第1層側からハーフカットを施して、第1層と第2層を切り抜き、第3層は切り抜かない状態としてから、まず第1層と第2層を積層したまま、ハーフカット部分より第3層から剥がして、装着するガラス等に貼付する。次に、粘着テープを第1層の表面に貼付し、粘着テープごと第1層を引き剥がすことにより、第2層のみが、所定の大きさで液晶表示パネル等に装着される。
ここで、第3層の厚みは、50μm以上が好ましく、更には100μm以上が好ましい。50μm未満では、第2層のアクリル系粘着性柔軟層から剥離しにくくなり、実装時の作業性が低下するからである。
また、第1層の厚みは、第3層の厚み以下であることが好ましく、更には30μm以上50μm以下が好ましい。その理由は、第1層の厚みが、第3層の厚みより大きいと、第1層と第2層の積層体の第3層からの剥離性が低下し、コストアップにもつながるためである。また、第1層の厚みが、30μm未満であると第2層からの剥離の際に、第1層が伸びてしまい、剥離性が低下するため好ましくないからである。
本発明に係る共押出積層フィルムは、Tダイ共押出機、インフレ−ション共押出機等を使用して共押出成形することができる。
次に、本発明に係る共押出積層フィルムの製膜条件としては、製膜フィルムの引取り速度が速い方が好ましく、成形方法がインフレーション成形の場合はブロー比が大きいと、表面平滑性が高くなり、好ましいものである。ただし、目的とするアクリル系粘着性柔軟層の厚みや、押出機の押出能力、製膜安定性、装置の仕様等から、引取り速度やブロー比の大きさには限界があるため、可能な範囲で大きくすることが望ましいものである。
製膜温度は、使用する樹脂の融点や粘度等により左右されるが、180℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明に係る共押出積層フィルムは、液晶表示パネル、タッチパネル等の衝撃吸収材として好適であり、主にこれらの用途を想定しているが、本発明はこれら用途に限定されるものではない。
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
[実施例1]
(1)樹脂組成物の調製
各層の樹脂として、下記の樹脂組成物を調製した。
(第1層)
直鎖状低密度ポリエチレン(商品名:ユメリット(登録商標)1540F、宇部丸善ポリエチレン株式会社製、密度:0.9131g/cm3、MFR:4.0g/10分)95重量部と、低密度ポリエチレン(商品名:ノバテック(登録商標)LF547、日本ポリエチレン株式会社製、密度:0.924g/cm3、MFR:3.5g/10分)5重量部とからなる樹脂組成物(表1においてL−1と示す)を調製した。
(第2層)
アクリルエラストマ(商品名:LAポリマーLA2250、株式会社クラレ製、MFR(190℃)=25g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
(第3層)
メタロセン触媒を使用して重合したランダムポリプロピレン(商品名:ウィンテック(登録商標)WFX4、日本ポリプロ株式会社製、密度:0.90g/cm3、MFR:7.0g/10分、融点:125℃)100重量部からなる樹脂組成物(表1においてP−1と示す)を調製した。
(2)製膜
次に、調製した前記樹脂組成物を使用し、3種3層のTダイ共押出製膜機を用いて、第1層の膜厚を30μm、第2層の膜厚を150μm、第3層の膜厚を100μmにそれぞれ190℃で共押出製膜して、本発明の積層フィルムを製造したところ、安定した製膜が可能であった。
(3)剥離性
製造した積層フィルムの第1層側からハーフカットを施し、第1層と第2層を、ハーフカット部分より第3層から剥がしたところ、剥離性は良好であった。
なお、引張試験機テンシロンSTA−1150(オリエンテック社製)を用いて、第3層と第2層の層間剥離強度を測定したところ、0.31N/25mmであった。また、第3層のみを剥離して、ループスティフネステスタ(東洋精機製作所製)によりループスティフネスを測定したところ、98mN/15mmであった。
その後、第2層側の表面をガラス板に粘着し、粘着テープを第1層の表面に貼付し、粘着テープを剥がすことにより、第1層を容易に剥離することが可能であった。
なお、前記と同様に測定した結果、第1層と第2層の層間剥離強度は、0.18N/25mmであった。また、第1層のみを剥離して、ループスティフネスを測定した結果は、1mN/15mmであった。
結果を表1に示す。
[実施例2]
(1)樹脂組成物の調製
各層の樹脂として、第2層は実施例1と同じものを調整し、第1層および第3層は下記の樹脂組成物を調製した。
(第1層)
直鎖状低密度ポリエチレン(商品名:ユメリット(登録商標)1520F、宇部丸善ポリエチレン株式会社製、密度:0.913g/cm3、MFR:2.0g/10分)95重量部と、低密度ポリエチレン(商品名:ノバテック(登録商標)LF547、日本ポリエチレン株式会社製、密度:0.924g/cm3、MFR:3.5g/10分)5重量部とからなる樹脂組成物(表1においてL−2と示す)を調製した。
(第3層)
メタロセン触媒を使用して重合したランダムポリプロピレン(商品名:ウィンテック(登録商標)WFX6、日本ポリプロ株式会社製、密度:0.90g/cm3、MFR:2.0g/10分、融点:125℃)100重量部からなる樹脂組成物(表1においてP−2と示す)を調製した。
(2)製膜
次に、調製した前記樹脂組成物を使用し、3種3層の上吹き空冷インフレ−ション共押出製膜機を用いて、第1層の膜厚を30μm、第2層の膜厚を150μm、第3層の膜厚を100μmにそれぞれ190℃で共押出製膜して、本発明の積層フィルムを製造したところ、安定した製膜が可能であった。
(3)剥離性
製造した積層フィルムの第1層側からハーフカットを施し、第1層と第2層を、ハーフカット部分より第3層から剥がしたところ、剥離性は良好であった。
なお、実施例1と同様に測定した結果、第3層と第2層の層間剥離強度は0.23N/25mmであり、第3層のみを剥離して、ループスティフネスを測定した結果は、87mN/15mmであった。
その後、第2層側の表面をガラス板に粘着し、粘着テープを第1層の表面に貼付し、粘着テープを剥がすことにより、第1層を容易に剥離することが可能であった。
なお、前記と同様に測定した結果、第1層と第2層の層間剥離強度は、0.23N/25mmであった。また、第1層のみを剥離して、ループスティフネスを測定した結果は、1mN/15mmであった。
結果を表1に示す。
[比較例1]
(1)樹脂組成物の調製
まず、各層の樹脂として、第1層と第2層は実施例2と同じものを調整し、第3層は第1層と同じ樹脂組成物(表1においてL−2と示す)を調製した。
(2)製膜
次に、調製した前記樹脂組成物を使用し、実施例2と同様に、第1層の膜厚を30μm、第2層の膜厚を150μm、第3層の膜厚を100μmにそれぞれ共押出製膜して、積層フィルムを製造したところ、安定した製膜が可能であった。
(3)剥離性
製造した積層フィルムの第1層側からハーフカットを施し、第1層と第2層を、ハーフカット部分より第3層から剥がしたところ、第3層の腰が弱いため、容易に剥離することはできなかった。
なお、実施例1と同様に測定した結果、第3層と第2層の層間剥離強度は0.21N/25mmであった。また、第3層のみを剥離して、ループスティフネスを測定した結果は、26mN/15mmであった。
結果を表1に示す。
[比較例2]
(1)樹脂組成物の調製
まず、各層の樹脂として、第1層と第2層は実施例2と同じものを調整し、第3層は下記の樹脂組成物を調製した。
(第3層)
低密度ポリエチレン(商品名:ノバテック(登録商標)LF547、日本ポリエチレン株式会社製、密度:0.924g/cm3、MFR:3.5g/10分)100重量部とからなる樹脂組成物(表1においてL−3と示す)を調製した。
(2)製膜
次に、調製した前記樹脂組成物を使用し、実施例2と同様に、第1層の膜厚を30μm、第2層の膜厚を150μm、第3層の膜厚を100μmにそれぞれ共押出製膜して、積層フィルムを製造したところ、安定した製膜が可能であった。
(3)剥離性
製造した積層フィルムの第1層側からハーフカットを施し、第1層と第2層を、ハーフカット部分より第3層から剥がしたところ、第3層の腰が弱いため、容易に剥離することはできなかった。
なお、実施例1と同様に測定した結果、第3層と第2層の層間剥離強度は0.10N/25mmであった。また、第3層のみを剥離して、ループスティフネスを測定した結果は、23mN/15mmであった。
結果を表1に示す。
[比較例3]
(1)樹脂組成物の調製
まず、各層の樹脂として、第1層から第3層とも実施例1と同じ樹脂組成物を調製した。
(2)製膜
次に、調製した前記樹脂組成物を使用し、3種3層のTダイ共押出製膜機を用いて、第1層の膜厚を100μm、第2層の膜厚を150μm、第3層の膜厚を30μmにそれぞれ190℃で共押出製膜して、本発明の積層フィルムを製造したところ、安定した製膜が可能であった。
(3)剥離性
製造した積層フィルムの第1層側からハーフカットを施し、第1層と第2層を、ハーフカット部分より第3層から剥がしたところ、第3層が薄いため,容易に剥離することはできなかった。
なお、実施例1と同様に測定した結果、第3層と第2層の層間剥離強度は0.28N/25mmであった。また、第3層のみを剥離して、ループスティフネスを測定した結果は、3mN/15mmであった。
結果を表1に示す。
[比較例4]
(1)樹脂組成物の調製
まず、各層の樹脂として、第1層と第2層は実施例2と同じものを調整し、第3層は下記の樹脂組成物を調製した。
(第3層)
ホモポリプロピレン(商品名:プライムポリプロ(登録商標)F−300SV、株式会社プライムポリマー製、融点:160℃、密度:0.9g/cm3、MFR:3.0g/10分)100重量部とからなる樹脂組成物(表1においてP−3と示す)を調製した。
(2)製膜
次に、調製した前記樹脂組成物を使用し、3種3層のTダイ共押出製膜機を用いて、第1層の膜厚を30μm、第2層の膜厚を150μm、第3層の膜厚を100μmにそれぞれ共押出製膜して、積層フィルムを製造したところ、適性製膜温度が230℃と高いために、第2層の粘度が低くなり、第2層の厚みを150μmに安定させることが出来なかった。
また、流れムラが顕著であり、第1層および第3層を剥離して第2層の表面状態を確認したところ、凹凸の多いことが確認された。
以上の結果を表1に示す。表中、剥離性の評価は、第3層を容易に剥離できたものを○で示し、剥離可能ではあったが容易とは認められなかったものを△で示す。
なお、比較例4は安定した製膜が出来なかったため、ループスティフネス等の測定は行っていない。
本発明に係る実施例1〜2は、ループティフネスが80〜100mN/15mmの範囲にあり、ループティフネスが30mN/15mm未満の比較例1〜3に比べ、第3層の腰強度が強く、剥離性は良好であった。
Figure 2010143142
本発明に係る共押出積層フィルムの層構成の一例を示す断面図である。 本発明に係る共押出積層フィルムのアクリル系粘着性柔軟層を液晶表示パネルに実装した一例を示す断面図である。
符号の説明
1 共押出積層フィルム
2 ポリエチレン樹脂層
3 アクリル系粘着性柔軟層
4 ポリプロピレン樹脂層
5 透明保護板
6 液晶表示パネル

Claims (10)

  1. 第1層に少なくとも1種のポリエチレンからなる樹脂層、第2層にアクリル系ブロック共重合体からなる粘着性柔軟層、第3層に少なくとも1種のポリプロピレンからなる樹脂層が、共押出成形により順次積層されていることを特徴とする、共押出積層フィルム。
  2. 前記第1層の樹脂層が、直鎖状低密度ポリエチレンを80重量%以上含むことを特徴とする、請求項1に記載の共押出積層フィルム。
  3. 前記第2層のアクリル系ブロック共重合体からなる粘着性柔軟層が、メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸アルキルエステルからなるトリブロック共重合体、または、メタクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸アルキルエステルからなるトリブロック共重合体を含むものであることを特徴とする、請求項1〜2に記載の共押出積層フィルム。
  4. 前記メタクリル酸アルキルエステル重合体ブロック、およびアクリル酸アルキルエステル重合体ブロックが炭素数1〜4のアルキル基を有するものであることを特徴とする、請求項3に記載の共押出積層フィルム。
  5. 前記メタクリル酸アルキルエステル重合体ブロックが、メタクリル酸メチル重合体ブロックであり、前記アクリル酸アルキルエステル重合体ブロックが、アクリル酸ブチル重合体ブロックであることを特徴とする、請求項4に記載の共押出積層フィルム。
  6. 前記第3層の樹脂層が、ランダムポリプロピレン樹脂からなることを特徴とする、請求項1〜5に記載の共押出積層フィルム。
  7. 前記第3層のポリプロピレン樹脂層が、融点140℃以下のポリプロピレン樹脂であることを特徴とする、請求項1〜6に記載の共押出積層フィルム。
  8. 前記第3層を構成する樹脂のループスティフネスが30mN/15mm以上であることを特徴とする、請求項1〜7に記載の共押出積層フィルム。
  9. 前記第3層のポリプロピレン樹脂層が、メタロセン触媒を使用して重合したポリプロピレン樹脂であることを特徴とする、請求項1〜8に記載の共押出積層フィルム。
  10. 前記第1層の厚みが、第3層の厚み以下であり、該第1層の厚みが30μm以上50μm以下であることを特徴とする、請求項1〜9に記載の共押出積層フィルム。

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