JP2010142937A - マイクロマシンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロマシン製品の精度向上及び小型軽量化による製品品質の向上を図ることを目的とする。
【解決手段】マイクロ可動構造体12を有する本体13と、蓋体11とを有するマイクロマシンであり、本体13及び蓋体11に補強梁17及び14を有するマイクロマシンの製造方法であって、本体13と蓋体11とを、真空雰囲気内で封止する真空封止工程と、本体13を薄板化する本体薄板化工程と、本体13の裏面に補強梁17を形成する補強梁形成工程とを有するマイクロマシン10の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems;微少電気機械システム)を使用するマイクロマシンの製造方法に関する。
従来から、MEMS素子を搭載したデバイスを、ウエハレベルパッケージの技術を用いて機密封止するパッケージ技術が知られている。例えば、特許文献1には、シリコン基板上にMEMS素子が形成されたシリコン基板とウエハとが、超音波接合等により接合された電子デバイスの技術が開示されている。特許文献2には、ウエハレベルにおいて、はんだ溶融接続等の機密封止を行ったパッケージの技術が開示されている。特許文献3には、MEMSデバイスがシリコンピンを有する1組のウエハに密封シールされたデバイスが開示されている。また、特許文献4には、MEMS素子を被う金属製の蓋の天板部の中央部付近及び側壁部に補強部を有するMEMSデバイスの技術が開示されている。
特開2004−209585号公報 特開2008−218811号公報 特開2008−132587号公報 特開2008−183636号公報
微細な可動構造を有するMEMSデバイスが種々の目的に使用され、自動車の加速度センサ、ハードディスクのピックアップの用途の他に、圧力センサ、レゾネータ、イメージセンサ等の様々な形態により、産業における利用が進んでいる。特に、レゾネータ等への使用に際しては、周囲の気体の粘性による振動の減衰を抑制する必要があり、また、熱測定等への利用に際しては、気体による熱伝導の影響を防ぐ必要がある。更に、ダストによる可動構造体への影響を防止しなければならない。これらの問題の対処には、デバイスのパッケージの真空封止が不可欠である。一方、MEMSデバイスの小型化、薄型化及び軽量化が求められているため、真空封止に伴う内外圧力差による歪みへ十分な強度を有し、かつデバイスの薄型化・軽量化を実現させることを両立させる手段が必要である。従来のMEMSデバイスのパッケージ技術においては、これらの解決策は開示されていない。
そこで、本発明は、真空封止に対する強度向上と小型軽量化とを両立させた製造方法を提供して、マイクロマシン製品の精度向上及び小型軽量化による製品品質の向上を図ることを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、マイクロ可動構造体を有する本体と、蓋体とを有するマイクロマシンであり、前記本体及び前記蓋体に補強梁を有するマイクロマシンの製造方法であって、前記本体と前記蓋体とを、真空雰囲気内で封止する真空封止工程と、前記本体を薄板化する本体薄板化工程と、前記本体の裏面に補強梁を形成する補強梁形成工程とを有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、第2の発明は、マイクロ可動構造体を有する本体と、窒化膜で形成された蓋体とを有するマイクロマシンの製造方法であって、前記マイクロ可動構造体を有する本体に犠牲層酸化膜を形成する犠牲層酸化膜形成工程と、前記犠牲層酸化膜の表面に窒化膜である封止膜を形成する第1の封止膜形成工程と、前記封止膜を穿孔し、該穿孔箇所を通じて前記犠牲層酸化膜をエッチング除去する犠牲層酸化膜エッチング工程と、真空雰囲気において、前記穿孔箇所の封止及び窒化膜である封止膜の形成を行う第2の封止膜形成工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、真空封止に対する強度向上と小型軽量化とを両立させた製造方法を提供して、マイクロマシン製品の精度向上及び小型軽量化による製品品質の向上を図ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
(第1の実施の形態)
本発明に係る第1の実施の形態は、補強梁が蓋体の上側及びMEMS本体の下側に形成された形状の、マイクロマシンの製造方法についての例示である。
図1(a)及び(b)は、本発明に係るマイクロマシン10を例示する図である。図1(a)はマイクロマシンの上面を例示する図であり、図1(b)は、マイクロマシンの切断線A−Aによる断面を例示する図である。蓋体11と、マイクロ可動構造体12を有する本体13とが接合されて、マイクロマシン全体を構成している。
図1(a)において、蓋体11は、紙面の縦方向に配置された3本の補強梁14と、紙面の横方向に配置された1本の補強梁15とを有しており、これらの補強梁が、薄板化された面16の部分を補強している。
図1(b)において、本体13は、補強梁17を有し、補強梁17が、面18の部分を補強している。蓋体11と本体13とで封止され形成された空間19は、所要の真空度に保たれる。真空度は、例えば、マイクロ可動構造体がレゾネータ(共振子)である場合、10−2Pa程度を要し、IRイメージセンサの場合には、10−2Pa未満であることを要する。
第1の実施の形態に係る製造方法を、以下、順を追って説明する。
(ステップ1.準備)
蓋体に使用するウエハについて、補強梁の形成を行う。補強梁の断面形状、本数、大きさ及び高さは、目標の厚さ、必要な真空度及び薄板化、軽量化の設計値に基づき設計する。補強梁の断面形状は、図1(b)に示すような三角形に限らず、長方形、台形又は波形等の形状を使用することができる。シリコンウエハにおける梁の形成は、フォトリソグラフィ法による加工において、マスクの種類を選択することによって実現することができる。必要に応じて、シリコンウエハの裏面研削により、薄板化を行う。なお、蓋体のマイクロ可動構造体を有する本体との接合面を、平坦化しておくことが必要である。
マイクロ可動構造体を有する本体については、シリコンウエハ等の材料を用い、フォトリソグラフィ法による加工によって、マイクロ可動構造体が設けられる空間の形成と、マイクロ可動構造体の加工形成を行う。更に、本体には、マイクロ可動構造体に通じる信号の中継機能が必要であるので、ビア穿孔、めっき層等によるビア充填、信号配線層及び接続端子を形成する。
(ステップ2.真空封止)
真空雰囲気を形成して、その雰囲気中において、ウエハの蓋体と、マイクロ可動構造体を有する本体との接合を行う。ウエハの蓋体に設けられた補強梁が、マイクロマシン全体の外側を向く配置となるように、組合わせる。
図2の(a)は、ウエハの蓋体11と、マイクロ可動構造体12を有する本体13との接合前の準備状態を例示する図である。蓋体と本体との接合(ボンディング)については、例えば、酸化可能な膜をコーティングして行う陽極ボンディング、共晶材料を形成して行う共晶ボンディング、はんだ層を利用する金属ハーメチックシール等の様々な方法を使用することができる。
(ステップ3.本体薄板化)
本体の裏面を研磨して、小型軽量化の目的のための、本体薄板化を行う。
図2の(b)は、本体薄板化を例示する図である。マイクロマシン全体をバックグラインディング装置に載置して裏面研磨を行うため、研磨時に保持する蓋体11の、表面を平坦化して面21を形成する。表面の平坦化には、塗布成膜のためのSOG(Spin on Glass)膜を空間22に充填して平坦化する。SOG膜は、液体のSOGをスピンコーティングにより塗布し、ベーキングを行って形成する。平坦化した蓋体をチャックテーブル面に対向させ、固定して、本体の裏面研磨による本体薄板化を行う。裏面研磨の研磨代d1は、本体の裏面23から、次に示すステップ4.にて形成する補強梁の頂点の高さ位置の面24までの厚さ相当分である。
(ステップ4.補強梁形成)
図2の(c)は、本体の補強梁が形成された状態を例示する図である。蓋体11の補強梁14及び補強梁14の間にある谷部の領域25が形成する空間(図2の(b)の22)は、ステップ3.において、SOG26により充填されている。
ステップ3.において面24の位置まで本体薄板化を進めているが、更に、補強梁の部分17を残して、面18の位置まで本体の薄板化を進めることができる。補強梁17及び面18の深さに形成されている谷部20は、蓋体における補強梁の形成と同様に、フォトリソグラフィ法により、形成することができる。補強梁17の形状、本数、大きさ及び高さ等の仕様は、マイクロマシンの設計仕様に基づき決定する。
(ステップ5.仕上げ)
本体の補強梁17の形成後、梁形成に使用したレジスト膜27の除去及び蓋体の平坦化のため充填したSOG26のエッチング除去を行う。以上により、マイクロマシン全体の製造工程が完了し、図1(b)に示したマイクロマシン10が得られる。
(第1の実施の形態による効果)
真空封止に対する強度向上のための補強梁形成と、小型軽量化のための本体薄板化等による製造方法により、内外圧力差による歪みに対し十分な強度を有する製品の精度向上及び小型軽量化による製品品質の向上を図ることができる。
補強梁を蓋体と本体の両方に有しているので、必要な強度を確保することができる。また、補強梁をマイクロマシンの外部に有する構成とすることにより、補強梁の間の谷部の平面に電子部品を搭載するができるので、マイクロマシンの高さ等の外形の寸法を増加させることなく、IC等の電子部品を搭載することができる。従って高密度実装化及び製品の小型化に貢献できる。
(第1の実施の形態の変形例)
先に説明した第1の実施の形態においては、ウエハの蓋体の補強梁の向きを、マイクロ可動構造体のある内部と逆の、外側に設けたが、マイクロ可動構造体の側に補強梁の向きを設けることが可能である。
図3の(d)は、ウエハの蓋体の補強梁が、マイクロ可動構造体のある内側に形成されているマイクロマシンを例示する図である。
以下、第1の実施の形態の変形例に係るマイクロマシンの製造方法を、順を追って例示する。
(ステップ1.準備)
図3の(a)は、本発明の第1の実施の形態の変形例に係る、ウエハの蓋体11とマイクロ可動構造体12を有する本体13との接合前の準備状態を例示する図である。ウエハの蓋体11の補強梁14側の平坦部分31が、本体13の平坦部分32と接合されるべく対向している。補強梁の形成及びマイクロ可動構造体の形成に関する準備は、第1の実施の形態における(ステップ1.準備)と同様であるので、説明を省く。
(ステップ2.真空封止)
真空雰囲気におけるウエハの蓋体11とマイクロ可動構造体を有する本体13との接合は、ウエハの蓋体の補強梁14側がマイクロ可動構造体のある内側に向いている点のみが、第1の実施の形態の場合と異なっている。補強梁14が内側に向いているので、マイクロ可動構造体が置かれた空間を、第1の実施の形態の場合と比べて広くとることができる。蓋体と本体との接合(ボンディング)の実施は、第1の実施の形態の同ステップで示したように、陽極ボンディング、共晶ボンディング等種々の方法を用いることができる。
(ステップ3.本体薄板化)
本体の裏面を研磨して、小型軽量化の目的のための、本体薄板化を行う。
図3の(b)は、第1の実施の形態の変形例に係る、本体薄板化を例示する図である。マイクロマシン全体をバックグラインディング装置に載置して裏面研磨を行うため、研磨時には、蓋体をチャックテーブルによって保持する。第1の実施の形態の変形例においては、蓋体の表面33は、補強梁14と反対の面であるので、保持される面は平坦である。従って、SOG等を充填する平坦化の工程は不要であり、ステップ2.の真空封止の直後のそのままの形態で裏面研磨を実施することができる。裏面研磨の研磨代d2は、本体の裏面34から、次に示すステップ4.にて形成する補強梁の頂点の高さ位置の面35までの厚さ相当分である。
(ステップ4.補強梁形成)
図3の(c)は、本体の補強梁が形成された状態を例示する図である。当ステップ4における補強梁の形成工程の内容は、前出の第1の実施の形態における(ステップ4.補強梁形成)と同様であるので、説明を省く。
(ステップ5.仕上げ)
本体13の補強梁17の形成後、補強梁形成に使用したレジスト膜36を除去して、マイクロマシン全体の製造工程が完了し、図3の(d)に例示したマイクロマシン30を得る。
なお、蓋体11は、表面33が平坦であるため、第1の実施の形態の場合のようなSOG等の酸化膜除去の工程が不要である。
(第1の実施の形態の変形例による効果)
蓋体の補強梁を有する面を、マイクロ可動構造体がある側に向けて設定することにより、マイクロ可動構造体とマイクロマシンを構成する筐体との空間を広くとることができるので、マイクロ可動構造体の作動範囲を拡張することができ、マイクロマシンの高感度化を図ることができる。
また、本体薄板化の工程において、本体の裏面研磨を行う際、チャックテーブルに固定するために蓋体の外面が平坦であることを要するが、第1の実施の形態の変形例においては、シリコンウエハ材料の仕上げ面をそのまま使用することができるので、SOG等による段差の埋め込みの工程と、薄板化終了時のSOG等の除去の工程を省くことができ、工程を簡素化することができる。
(第1の実施の形態の応用例1)
フォトリソグラフィの技術の応用によって、様々な形態のマイクロ可動構造体を、本発明のマイクロマシンの本体に形成することができる。
例えば、櫛歯の要素の組合わせによって素子を形成することができる。係る素子は、マイクロレゾネータ(共振子)又は可変マイクロフィルタ等に使用される。その構造は、固定電極と可動電極とが噛み合わされた構造で、交流電圧を印加することによって静電引力を発生させ、この静電引力により、櫛歯の長さ方向に可動電極が平面的に引き押しされて平面的に振動が生じる。
その他、カンチレバー型センサ等、様々な構造のマイクロ可動構造体を、フォトリソグラフィの技術によって、マイクロマシンの本体に設けることができる。また、以下に示す第2の実施の形態においても、これらの様々な構造のマイクロ可動構造体を使用することができる。
(第1の実施の形態の応用例1の効果)
様々な形態のマイクロ可動構造体について、そのマイクロマシンを製造することができ、真空に対する強度と軽量小型化を実現して、製品品質の向上を図ることができる。
(第1の実施の形態の応用例2)
マイクロマシンの蓋体について、蓋体の有する補強梁を外側の向きにして設けることにより、高さ方向等の外形寸法を増加させることなく、補強梁の間に形成される谷部の平面に、IC等の電子部品を搭載することができる。この応用例2においては、蓋体に、IC等の電子部品及び内部に有するマイクロ可動構造体に通じる信号の中継機能をもたせるため、蓋体の補強梁の形成時に、フォトリソグラフィ法を用いて、ビア穿孔、めっき層等によるビア充填、信号配線層及び接続端子の形成を行う。
(第1の実施の形態の応用例2の効果)
マイクロマシンの外形の寸法を増加させることなく、IC等の電子部品を搭載することによって、マイクロマシンの高密度実装化及び製品の小型化を実現して、製品品質の向上を図ることができる。
(第2の実施の形態)
図4の(d)は、本発明の第2の実施の形態に係るマイクロマシン40の断面を例示する図である。マイクロ可動構造体41を有する本体42及び蓋体としての、第1の封止膜43と更に真空封止において形成された第2の封止膜44とによって、マイクロマシン40が構成されている。係る封止膜の蓋体には窒化膜を使用し、また、真空における構造強度を確保するため、外側に凸の曲面の形状、特に凸レンズ状の形状が適している。薄板容器の内外圧力差に対する強度は、薄板の形状が、平面の場合に比較して外側に凸の曲面の場合に、高い強度を有するからである。
以下、第2の実施の形態に係る製造方法を、順を追って説明する。
(ステップA.準備)
マイクロ可動構造体を有する本体について、例えばシリコンウエハ等の材料を用い、フォトリソグラフィ法の加工によって、マイクロ可動構造体の加工形成と、マイクロ可動構造体用の空間の形成を行う。また、本体には、マイクロ可動構造体に通じる信号の中継機能が必要であるので、ビア穿孔、めっき層等によるビア充填、信号配線層及び接続端子を形成する。本体に関しては、前出の第1の実施の形態に係る(ステップ1.準備)の内容に準じるので、説明を省く。
(ステップB.犠牲層酸化膜形成)
マイクロマシンの蓋体を窒化膜によって形成するため、その形状の基礎となる犠牲層酸化膜層を形成する。SOG等の液体を使用したプロセスを使用する。
図4の(a)は、犠牲層酸化膜が形成された状態を例示する図である。犠牲層酸化膜45が、本体42のマイクロ可動構造体41のある空間に充填されている。表面の形状は、蓋体として次ステップにおいて形成される窒化膜が、内外圧力差、即ち真空度に耐え得るように、凸レンズ状をなしている。凸レンズ状の構造は、例えば、材料のSOG等の液体が有する粘性を利用して、積層して段差を形成する方法、スピンコーティングによって周囲に向けて塗布厚を徐々に薄くしていく方法等を使用することができる。
(ステップC.表面封止膜形成)
蓋体の封止膜としての窒化膜層を形成する。
図4の(b)は、蓋体の第1の封止膜としての窒化膜が形成された状態を例示する図である。犠牲層酸化膜45を、蓋体形成のための基礎として使用し、その表面に例えば熱処理又はプラズマ処理等により窒化処理を施すことによって、第1の封止膜43を形成する。
(ステップD.犠牲層酸化膜除去)
マイクロ可動構造体の作動空間を形成するため、犠牲層酸化膜を除去する。
図4の(c)は、犠牲層酸化膜の全材料のエッチング除去が終了した状態を例示する図である。係るエッチング除去のため、図4の(b)の段階で第1の封止膜43の窒化膜に穿孔箇所を設け、犠牲層酸化膜の全材料(図4の(b)の45)について、穿孔箇所46(図4の(c))を通してエッチングを行い、犠牲層酸化膜の全材料を除去し、マイクロ可動構造体の作動空間47を形成して、図4の(c)の状態が得られる。
係る犠牲層酸化膜除去のステップにおいては、所定の期間、SOG等の犠牲層酸化膜がマイクロ可動構造体に接触し、またはその付近に滞留した後に、エッチングにより除去されるため、液体の有する粘性及び液体と固体との界面に生じる接着性等に起因して、マイクロ可動構造体に変形が生じたり、マイクロ可動構造体の作動空間に犠牲層酸化膜の残渣が生じたりするおそれがある。そこで、ドライエッチングの方法等を実施することによって、マイクロ可動構造体の変形を防止し、残渣のない状態を実現することができる。ドライエッチングには、例えばHFガス又はXeF2ガス等を用いることができる。
(ステップE.表面封止膜真空封止)
前ステップD.においてマイクロ可動構造体の作動空間が形成されたので、係る形状を保って、蓋体となる封止膜による真空封止を行う。
図4の(d)は、表面封止膜真空封止が完了した状態を例示する図である。真空雰囲気を形成して、その雰囲気中において、第2の封止膜44の窒化膜を、既に形成されている第1の封止膜43の表面上に重ねて形成することにより、蓋体を形成する。ステップDにおいてエッチングのために使用した穿孔箇所46を封止し、更に全体を封止して、蓋体の封止膜の強度向上を図る。封止膜としての窒化膜の形成は、真空蒸着法、プラズマ化学蒸着法等により行う。
なお、封止膜は、窒化膜に限定するものでなく、半導体製造における他の技術を有効に活用して他の材質を用いて形成することが可能である。
(ステップF.仕上げ)
蓋体と本体との接合部における平滑性の確保のための表面仕上げその他、外表面の仕上げを経て、マイクロマシン40の製造が完了する。
(第2の実施の形態による効果)
ウエハの蓋体の代わりに、封止膜としての窒化膜の蓋体を、犠牲層酸化膜を用いることにより形成することができるので、マイクロ可動構造体又はマイクロマシンが複雑な形状の場合であっても、容易に製造することができ、製品品質の向上を図ることができる。
なお、第2の実施の形態においては、蓋体の表面が曲面形状をなしているため、本体の裏面を薄板化する際のチャック保持が難しい。従って、第1の実施の形態におけるような、工程の最終段階での裏面の薄板化は困難である。しかし、準備のステップにおいて、マイクロ可動構造体を本体に加工するときに、その加工前後において、本体をチャックテーブルにより保持して、裏面研磨を行い、薄板化することが可能である。また、設計条件に応じて、フォトリソグラフィ法により補強梁を予め形成しておくことができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、本発明の第1の実施の形態においては、マイクロマシンを構成する蓋体及びマイクロ可動構造体を有する本体の両方に補強梁を設ける方法を提案しているが、マイクロマシンの作動環境及び必要な真空度等の設計条件に応じて、補強梁の構造を蓋体又は本体の片方の側のみに設けることが可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るマイクロマシンの製造方法によるマイクロマシンの上面及び断面を例示する図である。 本発明の第1の実施の形態に係るマイクロマシンの製造方法を、順を追って例示した図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例に係るマイクロマシンの製造方法を、順を追って例示した図である。 本発明の第2の実施の形態に係るマイクロマシンの製造方法を、順を追って例示した図である。
符号の説明
11 蓋体
12,41 マイクロ可動構造体
13,42 マイクロ可動構造体を有する本体
14,15,17 補強梁
16 薄板化された面
19 形成された空間
20 谷部
22 空間
23,34 本体の裏面
24,35 補強梁の頂点の高さ位置の面
25 谷部の領域
26 SOG
27,36 レジスト膜
43 第1の封止膜
44 第2の封止膜
45 犠牲層酸化膜
46 穿孔箇所

Claims (3)

  1. マイクロ可動構造体を有する本体と、蓋体とを有するマイクロマシンであり、前記本体及び前記蓋体に補強梁を有するマイクロマシンの製造方法であって、
    前記本体と前記蓋体とを、真空雰囲気内で封止する真空封止工程と、
    前記本体を薄板化する本体薄板化工程と、
    前記本体の裏面に補強梁を形成する補強梁形成工程とを有するマイクロマシンの製造方法。
  2. 前記蓋体の有する前記補強梁が、前記マイクロマシンの前記マイクロ可動構造体の存する内部側に存するように形成される請求項1記載のマイクロマシンの製造方法。
  3. マイクロ可動構造体を有する本体と、窒化膜で形成された蓋体とを有するマイクロマシンの製造方法であって、
    前記マイクロ可動構造体を有する本体に犠牲層酸化膜を形成する犠牲層酸化膜形成工程と、
    前記犠牲層酸化膜の表面に窒化膜である封止膜を形成する第1の封止膜形成工程と、
    前記封止膜を穿孔し、該穿孔箇所を通じて前記犠牲層酸化膜をエッチング除去する犠牲層酸化膜エッチング工程と、
    真空雰囲気において、前記穿孔箇所の封止及び窒化膜である封止膜の形成を行う第2の封止膜形成工程とを有するマイクロマシンの製造方法。
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