JP2010141392A - 固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定パターンノイズの状態が変わった場合でも、その変化を即時に反映させた状態で固定パターンノイズの補正を行うことができる固体撮像装置を提供する。
【解決手段】切り換え部5は、撮像画像信号の1フレーム期間内の有効期間にアナログゲイン部2が用いるゲイン値に応じて、複数の固定パターンノイズ検出部4の出力のいずれかを選択して出力する。固定パターンノイズ補正部6は、切り換え部5の出力に基づいて、撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。コントローラ7は、垂直ブランキング期間に、アナログゲイン部2に対して複数のゲイン値を設定し、当該垂直ブランキング期間に、複数の固定パターンノイズ検出部4に対して、複数のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させる制御を行う。
【選択図】図1
【解決手段】切り換え部5は、撮像画像信号の1フレーム期間内の有効期間にアナログゲイン部2が用いるゲイン値に応じて、複数の固定パターンノイズ検出部4の出力のいずれかを選択して出力する。固定パターンノイズ補正部6は、切り換え部5の出力に基づいて、撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。コントローラ7は、垂直ブランキング期間に、アナログゲイン部2に対して複数のゲイン値を設定し、当該垂直ブランキング期間に、複数の固定パターンノイズ検出部4に対して、複数のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させる制御を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する固体撮像装置に関する。
今日のエリアイメージセンサの分野においては多画素化、高速撮像の需要がさらに拡大し、高速な信号処理が要求されるようになってきている。このため、画素から出力されたアナログ信号を処理する回路の高速化が課題となっている。そこで、通常、画素からの信号を列毎に同時に読み出したり、またその後の水平転送を1本に集約せず、出力段にアンプを複数備えたりするなど、いろいろな並列読み出し処理技術によって、多画素、高速撮像に対応している。
しかしながら、これら並列読み出し処理技術を適用した並列処理回路をレイアウト設計上では同じように設計しても、製造工程におけるばらつきなどが原因で、それら各々の特性にばらつきが生じる。この特性のばらつきは、出力画像においてはスジ状の固定パターンノイズとして見えてくる。
固定パターンノイズは、そのノイズパターンを記憶することができれば、補正することが可能である。そこで、後段にラインメモリ等を用いてノイズパターンを記憶し、デジタル信号処理にて、その補正を行う方法が用いられる。
上記のように各画素信号を列毎に並列に読み出しているので、列読み出し回路の特性がばらつくことによって出力信号がばらついてしまう。この列毎の入出力特性のばらつきを要因毎に分離すると、おもにオフセット性、ゲイン性、非線形性の3つに大別できる。これらばらつきのうち、出力画像で一番目につきやすく、またデジタル補正も容易なオフセット性のばらつきを抑え込むことが第一に要求される。
オフセット性のばらつきをデジタル値として認識させるには、一度、各並列回路のすべてに一定の同レベルの入力信号を与える期間を、有効画素を処理する期間とは別に設け、その出力のばらつきを記憶すればよい。そして、有効画素の撮像画像信号から、その記憶したばらつき量を減算すれば、オフセット性の縦スジ固定パターンノイズを補正することができる。
ただし、通常、出力信号には、熱雑音や1/f雑音などといったアナログ回路特有のランダムノイズがのっているため、それを抑圧するフィルタリング処理も不可欠となる。そこで、特許文献1では、加算平均法を用いてランダムノイズを抑圧しており、また、補正値の精度を向上させるために、複数フレームにわたって加算平均したものを補正値としている。
ところが、複数フレームにわたって補正値を求める場合、システムの状態変化などによって固定パターンノイズの状態が変わった時に、その変化を補正値に反映させるためにも複数フレームが必要となる。このため、固定パターンノイズの状態が変わってから複数フレームの間は、固定パターンノイズの補正効果が見られないという問題があった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、固定パターンノイズの状態が変わった場合でも、その変化を即時に反映させた状態で固定パターンノイズの補正を行うことができる固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、入射光に応じた信号を出力する複数の光電変換素子を有する画素アレイと、前記画素アレイから出力される信号のゲインを調整し、撮像画像信号として出力するゲイン調整部と、前記ゲイン調整部から出力される前記撮像画像信号をA/D変換するA/D変換部と、前記撮像画像信号の1フレーム期間内のブランキング期間に、遮光された前記光電変換素子から出力された信号に基づき、前記A/D変換部から出力される前記撮像画像信号から固定パターンノイズを検出し保持する複数の固定パターンノイズ検出部と、前記撮像画像信号の1フレーム期間内の有効期間に前記ゲイン調整部が用いるゲイン値に応じて、前記複数の固定パターンノイズ検出部の出力のいずれかを選択して出力する選択部と、前記選択部の出力に基づいて、前記A/D変換部から出力される前記撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する固定パターンノイズ補正部と、前記ブランキング期間に、前記ゲイン調整部に対して複数のゲイン値を設定し、当該ブランキング期間に、前記複数の固定パターンノイズ検出部に対して、前記複数のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させる制御を行う制御部と、を有することを特徴とする固体撮像装置である。
また、本発明の固体撮像装置において、前記複数の固定パターンノイズ検出部は、第1の固定パターンノイズ検出部と第2の固定パターンノイズ検出部を有し、前記制御部は、前記ゲイン調整部が第1のゲイン値を用いている前記有効期間と同じ1フレーム期間内の前記ブランキング期間に、前記ゲイン調整部に対して前記第1のゲイン値と第2のゲイン値を設定し、当該ブランキング期間に、前記第1の固定パターンノイズ検出部に対して、前記第1のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させ、当該ブランキング期間に、前記第2の固定パターンノイズ検出部に対して、前記第2のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させ、前記第2のゲイン値に応じた固定パターンノイズの検出および保持が完了したのち、前記有効期間に前記ゲイン調整部が用いている前記第1のゲイン値を前記第2のゲイン値に変更する制御を行うことを特徴とする。
また、本発明の固体撮像装置において、前記複数の固定パターンノイズ検出部は、第1の固定パターンノイズ検出部と、第2の固定パターンノイズ検出部と、第3の固定パターンノイズ検出部とを有し、前記制御部は、前記ゲイン調整部が第1のゲイン値を用いている前記有効期間と同じ1フレーム期間内の前記ブランキング期間に、前記ゲイン調整部に対して、前記第1のゲイン値と、当該第1のゲイン値よりも大きな第2のゲイン値と、当該第1のゲイン値よりも小さな第3のゲイン値とを設定し、当該ブランキング期間に、前記第1の固定パターンノイズ検出部に対して、前記第1のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させ、当該ブランキング期間に、前記第2の固定パターンノイズ検出部に対して、前記第2のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させ、当該ブランキング期間に、前記第3の固定パターンノイズ検出部に対して、前記第3のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させ、前記有効期間に前記ゲイン調整部が用いている前記第1のゲイン値を前記第2のゲイン値に変更する場合、前記第2のゲイン値に応じた固定パターンノイズの検出および保持が完了したのち、前記ゲイン値を変更する制御を行い、前記有効期間に前記ゲイン調整部が用いている前記第1のゲイン値を前記第3のゲイン値に変更する場合、前記第3のゲイン値に応じた固定パターンノイズの検出および保持が完了したのち、前記ゲイン値を変更する制御を行うことを特徴とする。
また、本発明の固体撮像装置において、前記制御部は、前記第1の固定パターンノイズ検出部に対して、毎フレームにおいて、固定パターンノイズを検出および保持させ、前記第2の固定パターンノイズ検出部と前記第3の固体パターンノイズ検出部に対して、1フレーム毎に交互に、固定パターンノイズを検出および保持させることを特徴とする。
本発明によれば、ブランキング期間に、複数のゲイン値に応じた固定パターンノイズが複数の固定パターンノイズ検出部で予め検出および保持される。また、有効期間にゲイン調整部が用いるゲイン値に応じて、複数の固定パターンノイズ検出部の出力のいずれかに基づいて、撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズが補正される。これによって、固定パターンノイズの状態が変わった場合でも、その変化を即時に反映させた状態で固定パターンノイズの補正を行うことができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。本実施形態は、後述する第2〜第4の実施形態の前提となる。図1は、本実施形態による固体撮像装置の構成を示している。図1に示す固体撮像装置は、画素アレイ1、アナログゲイン部2、A/D変換部3、複数の固定パターンノイズ検出部4、切り換え部5、固定パターンノイズ補正部6、およびコントローラ7を備える。
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。本実施形態は、後述する第2〜第4の実施形態の前提となる。図1は、本実施形態による固体撮像装置の構成を示している。図1に示す固体撮像装置は、画素アレイ1、アナログゲイン部2、A/D変換部3、複数の固定パターンノイズ検出部4、切り換え部5、固定パターンノイズ補正部6、およびコントローラ7を備える。
画素アレイ1は、入射光に応じた信号を出力する複数の光電変換素子を有する。画素アレイ1は、所定時間、光を受けて光電荷を蓄積して光電変換を行い、光電荷に応じた信号(画素信号)を出力する。アナログゲイン部2は、画素アレイ1から出力される信号を増幅あるいは減衰させることによって信号のゲインを調整し、撮像画像信号として出力する。A/D変換部3は、アナログゲイン部2から出力された撮像画像信号のA/D変換を行う。
固定パターンノイズ検出部4は、A/D変換部3から出力された撮像画像信号に基づいて、縦スジ状の固定パターンノイズを検出し、検出した固定パターンノイズを保持する。固定パターンノイズ検出部4の個数は2以上であればよく、特に限定しない。固定パターンノイズ検出部4による固定パターンノイズの検出は、撮像画像信号の1フレーム期間内の垂直ブランキング期間に行われる。また、遮光された画素の光電変換素子から出力された信号に対応した撮像画像信号から固定パターンノイズが検出される。遮光された画素とは、常時遮光されたオプティカルブラック画素であってもよいし、メカニカルシャッターが閉じているときの有効画素であってもよい。
切り換え部5は複数の固定パターンノイズ検出部4の出力を切り換える。固定パターンノイズ補正部6は、切り換え部5の出力に基づいて、A/D変換部3から出力される撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。コントローラ7は固体撮像装置全体を制御する。
図1に示す固体撮像装置の概略動作は以下のようになる。画素アレイ1には、図示しないレンズ系によって被写体からの光が入射される。画素アレイ1は、コントローラ7により制御される駆動パルスで駆動し、被写体光を光電変換により電気信号に変換する。画素アレイ1で変換された電気信号は順次読み出され、アナログゲイン部2のアナログゲイン処理により適当な振幅の撮像画像信号となる。アナログゲイン部2においては、コントローラ7により、撮像画像信号の1フレーム期間内の有効期間では、アナログゲインの調整に用いるアナログゲインの設定値(以下、ゲイン値とする)が1つ設定される。また、垂直ブランキング期間には、複数のゲイン値が設定される。
アナログゲイン部2から出力された撮像画像信号は、A/D変換部3によりデジタル画像信号に変換される。一方、複数の固定パターンノイズ検出部4は、コントローラ7からの制御によって、垂直ブランキング期間に、複数のゲイン値に応じた固定パターンノイズの検出および保持を行う。
コントローラ7が、アナログゲイン部2に対して、有効期間の撮像画像信号のアナログゲインの調整に用いるゲイン値の変更を行うと、切り換え部5は、コントローラ7からの制御により、変更後のゲイン値に対応した補正データを予め取得しておいた固定パターンノイズ検出部4の出力を選択する。固定パターンノイズ補正部6は、撮像画像信号から固定パターンノイズを減算することで、縦スジ状の固定パターンノイズの補正を行う。予め複数のゲイン値に対応した固定パターンノイズを取得しておくことで、コントローラ7がゲイン値を変更した直後でも、適切な固定パターンノイズの補正を行うことができる。
図2は固定パターンノイズ検出部4の構成を示している。図2に示す固定パターンノイズ検出部4は、乗算器8A,8B,8C、加算器9、およびラインメモリ10を備える。乗算器8Aは、入力信号に対して、コントローラ7により設定された係数αを乗算して出力する。乗算器8Bは、ラインメモリ10に記憶されている補正値に対して、コントローラ7により設定された係数1−αを乗算して出力する。
加算器9は、乗算器8Aの出力と乗算器8Bの出力を加算し、新しい固定パターンノイズの補正値を算出する。ラインメモリ10は、コントローラ7からのメモリ制御信号に応じて、加算器9の出力を補正値として記憶する。乗算器8Cは、ラインメモリ10に記憶されている補正値に対して、コントローラ7によって設定された係数βを乗算して出力する。ここで係数βは、ラインメモリ10の出力のレベルと固定パターンノイズ補正部6のビット精度とのレベルを合わせるためのものである。
乗算器8A,8B、加算器9、およびラインメモリ10は、以下の(A)式に示す演算によって、いわゆる巡回型ローパスフィルタを構成している。
新補正値 = 入力信号×α + 旧補正値 ×(1−α) ・・・(A)
ここで、0<α≦1であり、αの値が大きくなると入力信号の割合が増えるため、現フレームの固定パターンノイズの値が、新しく生成される補正値に大きく反映されることとなる。αの値が小さくなると今までの補正値の割合が増えるため、ランダムノイズが抑圧された補正値が、新しく生成される補正値に大きく反映されることになる。
新補正値 = 入力信号×α + 旧補正値 ×(1−α) ・・・(A)
ここで、0<α≦1であり、αの値が大きくなると入力信号の割合が増えるため、現フレームの固定パターンノイズの値が、新しく生成される補正値に大きく反映されることとなる。αの値が小さくなると今までの補正値の割合が増えるため、ランダムノイズが抑圧された補正値が、新しく生成される補正値に大きく反映されることになる。
なお、初期動作時には、コントローラ7によりαに1が設定され、入力信号が直接ラインメモリ10に記憶される。以降は、0<α≦1となる値がαに設定され、巡回型ローパスフィルタの動作が行われる。
上述したように、本実施形態によれば、垂直ブランキング期間に、複数のゲイン値に応じた固定パターンノイズが複数の固定パターンノイズ検出部4で予め検出および保持される。また、有効期間にアナログゲイン部2が用いるゲイン値に応じて、複数の固定パターンノイズ検出部4の出力のいずれかに基づいて、撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズが補正される。これによって、固定パターンノイズの状態が変わった場合でも、その変化を即時に反映させた状態で固定パターンノイズの補正を行うことができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。図3は、本実施形態による固体撮像装置の構成を示している。図1に示した固体撮像装置との相違点は、複数の固定パターンノイズ検出部4の代わりに2つの固定パターンノイズ検出部4A,4Bを設けた点である。固定パターンノイズ検出部4A,4Bの構成は、図2に示した構成と同一である。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。図3は、本実施形態による固体撮像装置の構成を示している。図1に示した固体撮像装置との相違点は、複数の固定パターンノイズ検出部4の代わりに2つの固定パターンノイズ検出部4A,4Bを設けた点である。固定パターンノイズ検出部4A,4Bの構成は、図2に示した構成と同一である。
以下、図4を用いて、本実施形態による固体撮像装置の動作を説明する。図4において、垂直ブランキングパルスは、撮像画像信号の1フレーム期間内の垂直ブランキング期間を示している。垂直ブランキングパルスがLowの期間は垂直ブランキング期間を示し、垂直ブランキング期間がHighの期間は有効期間を示している。ゲイン値m,n,oはアナログゲイン部2のゲイン設定値を示しており、実際の動作においては、+3dBや+6dBといったゲイン処理が行われる。(1)〜(6)は説明のためのフレームの番号を示している。
以下では、現在適応中のゲイン値がnであり、次に設定する予定のゲイン値がmの場合の動作を説明する。この動作は、予めゲイン値の変化がプログラムとして設定されており、その設定に応じてゲインを変化させながら撮像を行う場合の動作に対応する。
各フレームにおいて、垂直ブランキング期間に2種類の縦スジ検出期間(縦スジ検出期間1および縦スジ検出期間2)が設けられている。フレーム(1)〜(4)においては、コントローラ7により、縦スジ検出期間1のゲイン値にmが設定され、縦スジ検出期間2と有効期間のゲイン値にnが設定される。また、コントローラ7からの制御により、縦スジ検出期間1においては、ゲイン値がmの時の固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4Bによって取得され、縦スジ検出期間2においては、ゲイン値がnの時の固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4Aによって取得される。
フレーム(1)〜(4)においては、有効期間のゲイン値にnが設定されているため、切り換え部5は、コントローラ7からの制御により、ゲイン値がnの時の固定パターンノイズが保持されている固定パターンノイズ検出部4Aの出力を選択する。固定パターンノイズ補正部6は、固定パターンノイズ検出部4Aからの補正値に基づいて、A/D変換部3から出力される撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。
フレーム(5)において、コントローラ7は、切り換え部5に固定パターンノイズ検出部4Bの出力を選択させるとともに、アナログゲイン部2の有効期間のゲイン値をmに変更する。固定パターンノイズ補正部6は、固定パターンノイズ検出部4Bからの補正値に基づいて、A/D変換部3から出力される撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。このような動作により、有効期間のゲイン値を変更した直後にも、そのゲイン値に対応した補正値を用いることが可能となるので、ゲイン値の変化を即時に補正値に反映させ、常に精度良く補正を行うことができる。
なお、図4において、フレーム(5)以降は、次に設定する予定のゲイン値をoとして、固定パターンノイズ検出部4Aで固定パターンノイズの検出および保持が行われる。また、フレーム(5)以降は、固定パターンノイズ検出部4Bで、現在適応中のゲイン値mに対応した固定パターンノイズの検出および保持が行われる。
上述したように、本実施形態によれば、垂直ブランキング期間に、2種類のゲイン値に応じた固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4A,4Bで予め検出および保持される。また、有効期間にアナログゲイン部2が用いるゲイン値に応じて、固定パターンノイズ検出部4A,4Bの出力のいずれかに基づいて、撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズが補正される。これによって、固定パターンノイズの状態が変わった場合でも、その変化を即時に反映させた状態で固定パターンノイズの補正を行うことができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。図5は、本実施形態による固体撮像装置の構成を示している。図3に示した固体撮像装置との相違点は、2つの固定パターンノイズ検出部4A,4Bの代わりに3つの固定パターンノイズ検出部4A,4B,4Cを設けた点である。固定パターンノイズ検出部4A,4B,4Cの構成は、図2に示した構成と同一である。
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。図5は、本実施形態による固体撮像装置の構成を示している。図3に示した固体撮像装置との相違点は、2つの固定パターンノイズ検出部4A,4Bの代わりに3つの固定パターンノイズ検出部4A,4B,4Cを設けた点である。固定パターンノイズ検出部4A,4B,4Cの構成は、図2に示した構成と同一である。
以下、図6および図7を用いて、本実施形態による固体撮像装置の動作を説明する。図4に示した動作との相違点は、現在適応中のゲイン値がnであり、次に設定する予定のゲイン値がmになるかoになるか分からない点である。以下では、m,n,oの大小関係がm<n<oであるものとして説明を行う。
一般的なカメラの動画撮像では、ゲインを瞬時に極端に変化させず、ゆっくりと上げたり、下げたりする動作を行う。このゲイン調整は、現在の露出情報をもとに行う場合が多いので、固定パターンノイズの検出に必要な数フレーム前に、ゲインを上げるか、下げるかの判断を行えない場合が多い。
図6および図7の各フレームにおいて、垂直ブランキング期間に3種類の縦スジ検出期間(縦スジ検出期間1、縦スジ検出期間2、および縦スジ検出期間3)が設けられている。フレーム(1)〜(4)においては、コントローラ7により、縦スジ検出期間1のゲイン値にoが設定され、縦スジ検出期間2のゲイン値にmが設定され、縦スジ検出期間3と有効期間のゲイン値にnが設定される。また、コントローラ7からの制御により、縦スジ検出期間1においては、ゲイン値がoの時の固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4Cによって取得され、縦スジ検出期間2においては、ゲイン値がmの時の固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4Bによって取得され、縦スジ検出期間3においては、ゲイン値がnの時の固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4Aによって取得される。
図6および図7のフレーム(1)〜(4)においては、有効期間のゲイン値にnが設定されているため、切り換え部5は、コントローラ7からの制御により、ゲイン値がnの時の固定パターンノイズが保持されている固定パターンノイズ検出部4Aの出力を選択する。固定パターンノイズ補正部6は、固定パターンノイズ検出部4Aからの補正値に基づいて、A/D変換部3から出力される撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。
図6のフレーム(5)において、コントローラ7は、切り換え部5に固定パターンノイズ検出部4Cの出力を選択させるとともに、アナログゲイン部2の有効期間のゲイン値をoに変更する。固定パターンノイズ補正部6は、固定パターンノイズ検出部4Cからの補正値に基づいて、A/D変換部3から出力される撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。
また、図7のフレーム(5)において、コントローラ7は、切り換え部5に固定パターンノイズ検出部4Bの出力を選択させるとともに、アナログゲイン部2の有効期間のゲイン値をmに変更する。固定パターンノイズ補正部6は、固定パターンノイズ検出部4Bからの補正値に基づいて、A/D変換部3から出力される撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。このような動作により、有効期間のゲイン値をnからoまたはmに変更した直後にも、そのゲイン値oまたはmに対応した補正値を用いることが可能となるので、ゲイン値の変化を即時に補正値に反映させ、常に精度良く補正を行うことができる。
なお、図6において、フレーム(5)以降は、次に設定する可能性があるゲイン値をn,p(o<p)として、固定パターンノイズ検出部4A,4Bで固定パターンノイズの検出および保持が行われる。また、フレーム(5)以降は、固定パターンノイズ検出部4Cで、現在適応中のゲイン値oに対応した固定パターンノイズの検出および保持が行われる。
同様に、図7において、フレーム(5)以降は、次に設定する可能性があるゲイン値をl(l<m),nとして、固定パターンノイズ検出部4C,4Aで固定パターンノイズの検出および保持が行われる。また、フレーム(5)以降は、固定パターンノイズ検出部4Bで、現在適応中のゲイン値mに対応した固定パターンノイズの検出および保持が行われる。
上述したように、本実施形態によれば、垂直ブランキング期間に、3種類のゲイン値に応じた固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4A,4B,4Cで予め検出および保持される。また、有効期間にアナログゲイン部2が用いるゲイン値に応じて、固定パターンノイズ検出部4A,4B,4Cの出力のいずれかに基づいて、撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズが補正される。これによって、固定パターンノイズの状態が変わった場合でも、その変化を即時に反映させた状態で固定パターンノイズの補正を行うことができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。本実施形態による固体撮像装置の構成は、図5に示した構成と同一であるので、図示および説明を省略する。
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。本実施形態による固体撮像装置の構成は、図5に示した構成と同一であるので、図示および説明を省略する。
以下、図8および図9を用いて、本実施形態による固体撮像装置の動作を説明する。図6および図7に示した動作との相違点は、現在適応中のゲイン値nに対応する固定パターンノイズの検出は毎フレーム行い、次に設定する可能性があるゲイン値mおよびoの固定パターンノイズの検出は1フレーム毎に交互に行う点である。以下では、m,n,oの大小関係がm<n<oであるものとして説明を行う。
図8および図9の各フレームにおいて、垂直ブランキング期間に2種類の縦スジ検出期間(縦スジ検出期間1および縦スジ検出期間2)が設けられている。フレーム(1)〜(4)においては、コントローラ7により、縦スジ検出期間1のゲイン値にmとoが交互に設定され、縦スジ検出期間2と有効期間のゲイン値にnが設定される。また、コントローラ7からの制御により、縦スジ検出期間1においては、ゲイン値がmの時の固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4Bによって取得され、ゲイン値がoの時の固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4Cによって取得され、縦スジ検出期間2においては、ゲイン値がnの時の固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4Aによって取得される。
フレーム(1)〜(4)においては、有効期間のゲイン値にnが設定されているため、切り換え部5は、コントローラ7からの制御により、ゲイン値がnの時の固定パターンノイズが保持されている固定パターンノイズ検出部4Aの出力を選択する。固定パターンノイズ補正部6は、固定パターンノイズ検出部4Aからの補正値に基づいて、A/D変換部3から出力される撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。
図8のフレーム(5)において、コントローラ7は、切り換え部5に固定パターンノイズ検出部4Cの出力を選択させるとともに、アナログゲイン部2の有効期間のゲイン値をoに変更する。固定パターンノイズ補正部6は、固定パターンノイズ検出部4Cからの補正値に基づいて、A/D変換部3から出力される撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。
また、図9のフレーム(5)において、コントローラ7は、切り換え部5に固定パターンノイズ検出部4Bの出力を選択させるとともに、アナログゲイン部2の有効期間のゲイン値をmに変更する。固定パターンノイズ補正部6は、固定パターンノイズ検出部4Bからの補正値に基づいて、A/D変換部3から出力される撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する。このような動作により、有効期間のゲイン値をnからoまたはmに変更した直後にも、そのゲイン値oまたはmに対応した補正値を用いることが可能となるので、ゲイン値の変化を即時に補正値に反映させ、常に精度良く補正を行うことができる。さらに、垂直ブランキング期間を第3の実施形態よりも短縮できるので、フレームレートを速くすることができる。
なお、図8において、フレーム(5)以降は、次に設定する可能性があるゲイン値をn,p(o<p)として、固定パターンノイズ検出部4A,4Bで固定パターンノイズの検出および保持が行われる。また、フレーム(5)以降は、固定パターンノイズ検出部4Cで、現在適応中のゲイン値oに対応した固定パターンノイズの検出および保持が行われる。
同様に、図9において、フレーム(5)以降は、次に設定する可能性があるゲイン値をl(l<m),nとして、固定パターンノイズ検出部4C,4Aで固定パターンノイズの検出および保持が行われる。また、フレーム(5)以降は、固定パターンノイズ検出部4Bで、現在適応中のゲイン値mに対応した固定パターンノイズの検出および保持が行われる。
上述したように、本実施形態によれば、垂直ブランキング期間に、3種類のゲイン値に応じた固定パターンノイズが固定パターンノイズ検出部4A,4B,4Cで予め検出および保持される。また、有効期間にアナログゲイン部2が用いるゲイン値に応じて、固定パターンノイズ検出部4A,4B,4Cの出力のいずれかに基づいて、撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズが補正される。これによって、固定パターンノイズの状態が変わった場合でも、その変化を即時に反映させた状態で固定パターンノイズの補正を行うことができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、アナログゲイン部2を、画素アレイ1のカラム毎に対応させて増幅を行ういわゆるカラムアンプなどの構成としたり、A/D変換部3を、画素アレイ1のカラム毎に対応させてA/D変換する構成としたりしても同等の効果が得られるのは言うまでもない。また、固定パターンノイズ検出部4、切り換え部5、固定パターンノイズ補正部6、コントローラ7などが画素アレイ1と同一基板上にあっても別基板上であっても同等の効果が得られるのは言うまでもない。
1・・・画素アレイ、2・・・アナログゲイン部(ゲイン調整部)、3・・・A/D変換部、4,4A,4B,4C・・・固定パターンノイズ検出部、5・・・切り換え部(選択部)、6・・・固定パターンノイズ補正部、7・・・コントローラ(制御部)、8A,8B,8C・・・乗算器、9・・・加算器、10・・・ラインメモリ
Claims (4)
- 入射光に応じた信号を出力する複数の光電変換素子を有する画素アレイと、
前記画素アレイから出力される信号のゲインを調整し、撮像画像信号として出力するゲイン調整部と、
前記ゲイン調整部から出力される前記撮像画像信号をA/D変換するA/D変換部と、
前記撮像画像信号の1フレーム期間内のブランキング期間に、遮光された前記光電変換素子から出力された信号に基づき、前記A/D変換部から出力される前記撮像画像信号から固定パターンノイズを検出し保持する複数の固定パターンノイズ検出部と、
前記撮像画像信号の1フレーム期間内の有効期間に前記ゲイン調整部が用いるゲイン値に応じて、前記複数の固定パターンノイズ検出部の出力のいずれかを選択して出力する選択部と、
前記選択部の出力に基づいて、前記A/D変換部から出力される前記撮像画像信号に含まれる固定パターンノイズを補正する固定パターンノイズ補正部と、
前記ブランキング期間に、前記ゲイン調整部に対して複数のゲイン値を設定し、当該ブランキング期間に、前記複数の固定パターンノイズ検出部に対して、前記複数のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させる制御を行う制御部と、
を有することを特徴とする固体撮像装置。 - 前記複数の固定パターンノイズ検出部は、第1の固定パターンノイズ検出部と第2の固定パターンノイズ検出部を有し、
前記制御部は、
前記ゲイン調整部が第1のゲイン値を用いている前記有効期間と同じ1フレーム期間内の前記ブランキング期間に、前記ゲイン調整部に対して前記第1のゲイン値と第2のゲイン値を設定し、
当該ブランキング期間に、前記第1の固定パターンノイズ検出部に対して、前記第1のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させ、
当該ブランキング期間に、前記第2の固定パターンノイズ検出部に対して、前記第2のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させ、
前記第2のゲイン値に応じた固定パターンノイズの検出および保持が完了したのち、前記有効期間に前記ゲイン調整部が用いている前記第1のゲイン値を前記第2のゲイン値に変更する制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記複数の固定パターンノイズ検出部は、第1の固定パターンノイズ検出部と、第2の固定パターンノイズ検出部と、第3の固定パターンノイズ検出部とを有し、
前記制御部は、
前記ゲイン調整部が第1のゲイン値を用いている前記有効期間と同じ1フレーム期間内の前記ブランキング期間に、前記ゲイン調整部に対して、前記第1のゲイン値と、当該第1のゲイン値よりも大きな第2のゲイン値と、当該第1のゲイン値よりも小さな第3のゲイン値とを設定し、
当該ブランキング期間に、前記第1の固定パターンノイズ検出部に対して、前記第1のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させ、
当該ブランキング期間に、前記第2の固定パターンノイズ検出部に対して、前記第2のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させ、
当該ブランキング期間に、前記第3の固定パターンノイズ検出部に対して、前記第3のゲイン値に応じた固定パターンノイズを検出および保持させ、
前記有効期間に前記ゲイン調整部が用いている前記第1のゲイン値を前記第2のゲイン値に変更する場合、前記第2のゲイン値に応じた固定パターンノイズの検出および保持が完了したのち、前記ゲイン値を変更する制御を行い、
前記有効期間に前記ゲイン調整部が用いている前記第1のゲイン値を前記第3のゲイン値に変更する場合、前記第3のゲイン値に応じた固定パターンノイズの検出および保持が完了したのち、前記ゲイン値を変更する制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記制御部は、
前記第1の固定パターンノイズ検出部に対して、毎フレームにおいて、固定パターンノイズを検出および保持させ、
前記第2の固定パターンノイズ検出部と前記第3の固体パターンノイズ検出部に対して、1フレーム毎に交互に、固定パターンノイズを検出および保持させる
ことを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装置。
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