JP2010137472A - ポリウレタン発泡体及びその成形方法 - Google Patents

ポリウレタン発泡体及びその成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、車両の軽量断熱材として用いることが可能なポリウレタン発泡体を提供することにあり、更に車両のボディー等の内面形状に沿って成形されたポリウレタン発泡体を提供することにある。
【解決手段】基材51に一体となって成形された硬質ポリウレタンの発泡体2の表面部2aはルーフ鋼板の内面形状に沿って形成されており、発泡体2の見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にあるため、成形天井1は断熱性に優れ且つ剛性を有していながら、軽量化が図られている。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形型で成形され、車両に用いられる軽量のポリウレタン発泡体及びその製造方法に係り、詳しくは車両のボディー等の内面形状に沿うように成形された軽量のポリウレタン発泡体及びその製造方法に関する。
近年、自動車の車室の天井には成形天井が採用されている場合が多い。その成形天井は吸音性或いは断熱性が付与されているものが一般的である。一方、エネルギー消費の低減化に対する強い要求があり、車室内の空調においてもエネルギー消費の高度な効率化が図られている。そのため、図14に示すように、成形天井の基材51と車両のルーフを構成するルーフ鋼板52との間の断熱のために、不織布等からなるシート材53を配置することが行われている。この基材51は、成形天井として単独で用いられることもあり、車室内を向く表面が不織布等の表面材で覆われ、ガラス繊維で補強された心材を中間層とし、裏面にホットメルトを介して樹脂製のシートが積層された積層体となっている。
このシート材53は、板厚が一様な材料から、所定の大きさとなるようにカットされて用いられている。そのため、基材51とルーフ鋼板52との間の隙間の変化(場所の違いによる)に対応させるために、最大隙間に合わせた板厚のシート材53を用い、隙間の小さな部分ではシート材53を圧縮することも行われている。すると、シート材53が圧縮された部分は見掛け密度が必要以上に高まり、軽量化を重要視する自動車としては、重量が不要に嵩むという問題が生じる。従って、基材51及びルーフ鋼板52とシート材53との間に隙間が生じることを是認して、圧縮しなくてもよい程度の厚さのシート材53を用いざるを得ないが、隙間の存在は断熱性の点から好ましいものではない。
また、電気配線やダクト類の配管の為に、それらを支持するブラケット52aがルーフ鋼板52の内側の複数箇所に設けられている。ところが、それらのブラケット52aを避けてシート材53を配置しなければならないため、シート材53が配置されない空間54が生じてしまう。この空間54のために、断熱が不十分となる部分ができることになる。
特許文献1の「自動車の本体部構造」においては、シリカ繊維を充填し内部を真空引きした真空断熱材を、屋根部外面の鉄板部と車室の天井面との間に配設した本体部構造が開示されている。そして、この真空断熱材によって断熱性が高められた結果、夏場の駐車時の温度上昇が効果的に抑えられるようになり、車内空調が省エネルギーにより行われるようになっている。
特許文献2に開示されている「内装材の製造方法」は、ソフト感を有する内装材の製造方法であって、断熱材の製造方法ではないが、成形型を用いる成形が可能であることから、ルーフ鋼板の内面形状に沿わせて成形することが可能と思われる。
特開2002−240740号公報([特許請求の範囲][発明の効果]を参照) 特開昭63−109016号公報(4頁左欄上段8〜17行目を参照)
特許文献1の真空断熱材は、真空バリア性をもたせるために金属箔を間に挟み込んで積層された樹脂材からなる被覆材を用いているが、その被覆材には伸縮性が殆どない。加えて、シリカ繊維が内部に充填されて真空引きされているので、シリカ繊維どうしが圧着されてシリカ繊維の互いのずれが制限されるため、真空断熱材は可撓性に乏しくなる。従って、真空断熱材を成形天井とルーフ鋼板との間で撓ませたり、その一部を凹ませたりしながら配置することは容易ではない。また、この真空断熱材は軽量で優れた断熱性を有しているものの高価であり、コストが嵩む問題がある。
特許文献2の製造方法によれば、芯材の表面にポリウレタン原料をスプレーして発泡させ、発泡体が形成されて硬化する前に、芯材を上向きにして上型に取り付け、表皮材が配置された下型に上型を型閉めして、成形型内で発泡体を硬化させるようになっている。このように、芯材の表面でポリウレタンを自然発泡させる場合、形成される発泡体の見掛け密度は一般的に10〜12kg/mとなる。ちなみに、閉じた成形型内でポリウレタン原料を発泡させた場合、発泡圧が作用するため、その見掛け密度は15kg/m前後となるのが一般的である。
ところが、特許文献2においては、発泡体を下型の表皮材へ押し付けるようにして、上型を型閉めするようになっているので、発泡体の見掛け密度は10〜12kg/mの範囲よりも更に高まることになる。従って、この製造方法を用いて、成形天井とルーフ鋼板との間の空間を隙間なく充填できるようにポリウレタン発泡体を成形し、その発泡体を断熱材として用いるようにしても、その断熱材は重量が嵩むという問題を内在することになる。また、ソフト感を有する内装材の製造には軟質ポリウレタン原料が用いられるが、成形された発泡体は、連続気泡を有するものであるため断熱材には適さない。
なお、従来技術の不織布に替えて、断熱性に優れた硬質ポリウレタン発泡体よりなるシート材を用いることも考えられるが、硬質ポリウレタン発泡体のシート材は可撓性に乏しく、そのスラブを基材51とルーフ鋼板52との間に配置する自由度は、不織布を用いる場合よりも小さい。そのため、前記スラブと基材51及びルーフ鋼板52との間には多くの隙間が生じることとなる。また、基材51とルーフ鋼板52との間を隙間なく埋めることが可能なように、成形型により硬質ポリウレタン原料を発泡成形すれば、その発泡体の見掛け密度は、上記のように15kg/m前後となる。従って、硬質ポリウレタンの成形発泡体を用いることは車両の軽量化に反することとなり好ましくない。
本発明は、このような問題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、車両の軽量断熱材として用いることが可能なポリウレタン発泡体及びその製造方法を提供することにあり、更に車両のボディー等の内面形状に沿って成形されたポリウレタン発泡体及びその製造方法を提供することにある。
上記問題を解決するために請求項1に記載のポリウレタン発泡体の発明は、成形型のキャビティ内で成形されたポリウレタン発泡体であって、JIS A 9511に準拠して測定された見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にあることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のポリウレタン発泡体において、基材と一体に積層されたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のポリウレタン発泡体において、硬質ウレタン発泡体であることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のポリウレタン発泡体において、前記基材は車両の成形天井であり、その成形天井と車両のルーフとの間を断熱する断熱材であることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のポリウレタン発泡体において、前記ルーフの内面に沿う形状に形成されていることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のポリウレタン発泡体において、前記基材の裏面には不織布シートが積層され、その不織布シートを介して前記基材と一体に積層されていることを特徴とするものである。
請求項7に記載のポリウレタン発泡体の成形方法の発明は、JIS A 9511に準拠して測定された見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にあるポリウレタン発泡体の成形方法であって、上向きにされた上型のキャビティ面にポリウレタン原料を塗布し、そのポリウレタン原料のクリームタイムが終了する前に前記上型の姿勢を下向きとして、前記ポリウレタン原料を発泡させると共に下向きに成長させ、前記ポリウレタン原料のライズタイムが終了する前に、前記上型を下型に閉合して、上型と下型とにより形成されるキャビティ内で成形することを特徴とするものである。
請求項8に記載のポリウレタン発泡体の成形方法の発明は、JIS A 9511に準拠して測定された見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にあるポリウレタン発泡体の成形方法であって、上型のキャビティ面にポリウレタン原料を塗布し、そのポリウレタン原料を発泡させると共に下向きに成長させ、前記ポリウレタン原料のライズタイムが終了する前に、前記上型を下型に閉合して、上型と下型とにより形成されるキャビティ内で成形することを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載のポリウレタン発泡体の成形方法において、前記上型のキャビティ面には、その上型の開閉方向に平行な向きに複数の係止部材が立設され、その係止部材により前記ポリウレタン発泡体の変形及び上型からの脱落が防止されることを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、請求項7ないし9のうちいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体の成形方法において、前記下型には基材が配置されており、前記上型を下型に閉合して、上型と下型とにより形成されるキャビティ内で発泡体を成形すると共に、発泡体と基材とを一体に積層することを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明は、請求項7ないし10のうちいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体の成形方法において、前記上型のキャビティ面に、硬質ポリウレタン原料が塗布されることを特徴とするものである。
(作用)
本発明のポリウレタン発泡体によれば、成形型のキャビティ内で所定形状に成形されているにも関わらず、ポリウレタン発泡体の見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にある。従って、車両において、ポリウレタン発泡体を、断熱材或いは吸音材を必要とする空間に配置する場合、その空間の形状に対応する形状とすることができるので、その空間を隙間なく充填することができる。
このポリウレタン発泡体が、硬質ポリウレタン原料を用いてルーフ鋼板の内面形状に沿った形状に成形されると共に、成形天井の裏面で一体化されたものとすれば、ルーフ鋼板に成形天井を取り付けることにより、成形天井とルーフ鋼板との間をポリウレタン発泡体で隙間なく充填することができる。すると、この発泡体は、重量が嵩張らない優れた断熱材となり、且つ成形天井を支持するために十分な剛性をもったものとなる。
本発明のポリウレタン発泡体の成形方法においては、上向きにされた上型のキャビティ面にポリウレタン原料を塗布し、そのポリウレタン原料のクリームタイムが終了する前に上型の姿勢を下向きとして、ポリウレタン原料を発泡させると共に、引力を利用して下向きに成長させるようにした。そして、ポリウレタン原料のライズタイムが終了する前に、上型を下型に閉合して、上型と下型とにより形成されるキャビティ内で発泡体を成形し、所定形状が得られるようにした。従って、所定形状に成形された、見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にあるポリウレタン発泡体の成形方法を提供することができる。
このとき、上型のキャビティ形状を車両のルーフ鋼板の内面形状に沿ったものとし、そのキャビティ面に硬質ポリウレタン原料を塗布すると共に、下型に成形天井を配置するようにすれば、成形天井裏面において一体化されて、重量が嵩張らないポリウレタン発泡体を成形することができる。
本発明によれば、成形型のキャビティ内で成形された軽量の発泡体として、車両等に用いられることが可能なポリウレタン発泡体を提供することができる。また、その軽量の発泡体を得ることが可能な成形方法を提供することができる。
(実施形態)
以下、本発明を具体化したポリウレタン発泡体及びその製造方法の実施形態を図1〜10を用いて説明する。なお、従来技術と同一の構成については、その説明において用いた同一の符号を用いるものとする。
図1及び図2に示すように、本実施形態のポリウレタン発泡体としての成形天井1は、基材51と、基材51と一体に成形され、ルーフ鋼板52の内面52bの形状に沿った形状の表面部2aを有するポリウレタンの発泡体2とより構成されている。この発泡体2は、硬質ポリウレタンにより形成されており、その見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲になるように調整されているので、成形天井1は、断熱性に優れていると共に、軽量化が実現されている。また、発泡体2は硬質ポリウレタン発泡体としての剛性を有するので、基材51のバックアップ材として優れたものとなる。この発泡体2の見掛け密度が5kg/mを下回れば、基材51のバックアップ材としては剛性が不足し、発泡体2の見掛け密度が10kg/mを超えれば、車両の軽量化に反して重量が嵩むことになる。
なお、ここに示す硬質ポリウレタン発泡体は、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネートとヒドロキシル基を2個以上有するポリオールを、触媒、発泡剤、整泡剤等と共に混合して、泡化反応と樹脂化反応とを同時に行わせて得られる発泡体である。この発泡体は、独立した気泡により形成されているため、優れた断熱性を有するものである。そして、復元性はないが、独立気泡が硬いために、発泡体の剛性は、連続気泡からなる軟質ポリウレタン発泡体に比べて高い。
また、基材51の裏面には図示しない不織布シートが積層され、基材51と発泡体2とは、その不織布シートを介して一体化されている。そのため、発泡体2は、発泡体として固化する前に不織布に含浸するので、発泡体2と基材51とは強固に一体化する。
そして、成形天井1がルーフ鋼板52に取り付けられた時、ルーフ鋼板52と発泡体2との間には隙間が殆どない状態となる。ただし、発泡体2の端部が、取り付けの際にブラケット52aと干渉しないような形状になっているため、ブラケット52aの上部にわずかな空間54が存在する。
次に、図3〜10を用いて、成形天井1の製造方法を説明する。
図3に示すように、先ず、上型11及び下型13よりなる成形型において、ルーフ鋼板52の内面52bの形状に相似した形状のキャビティ面11aを有する上型11を、キャビティ面11aが上向きとなるように配置する。このとき、キャビティ面11aには複数の板状体よりなる係止部材11bが立設されている。この係止部材11bは2mm程度の厚さを有している。
そして、キャビティ面11aに対して、スプレーガン10から硬質ポリウレタン原料12をスプレーし、図4に示すように、キャビティ面11aの所定個所に塗布された硬質ポリウレタン原料12のクリームタイムが終了しない間に、図5に示すように、キャビティ面11aが下向きとなるように上型11の姿勢を変更する。
すると、硬質ポリウレタン原料12のクリームタイムが終了して、硬質ポリウレタン原料12はライズタイムに入り発泡を開始する。このとき、図6に示すように、上型11が下向きの姿勢をとっているので、硬質ポリウレタン原料12は、下向きに発泡しながら成長する。このように発泡成長する成長発泡体12aのセルは、発泡圧と共に重力の作用を受けるので下向きに成長し易くなり、縦長状の形状となって、上向きに自然発泡するときよりも大きくなる。即ち、成長発泡体12aの見掛け密度は、上向き状態における自然発泡の見掛け密度よりも小さくなる。
なお、下向き状態で発泡成長するライズタイム中の成長発泡体12aが崩れ落ちないように、予め硬質ポリウレタン原料12の配合が調節されて、適正な範囲の粘度が得られるようになっている。また、複数の係止部材11bにより成長発泡体12aが支持されるようになっている。
そして、図7に示すように、硬質ポリウレタン原料12のライズタイムが終了する前、即ち、成長発泡体12aが成長途中にあり、未だ接着性が十分にある時、成形天井を構成する基材51がセットされた下型13に対して、上型11を型閉めする。基材51の裏面(図7における上面)は図示しない不織布シートが積層一体化されている。この時、成長発泡体12aは、係止部材11bにより支持されているので、キャビティ面11aに沿った方向に収縮変形せずに基材51に当接される。更に、図8に示すように、成長発泡体12aは、上型11のキャビティ面11aと基材51との間で軽く圧縮された状態で所定時間経過後に硬化する。従って、この硬化完了した発泡体2の見掛け密度は、図6に示す状態の成長発泡体12aの見掛け密度よりもわずかに高くなって、5kg/m以上10kg/m以下の範囲にある。
図9に示すように、上型11を型開きするとき、発泡体2は、基材51と強固に接着しているので、下型13に仮固定されている基材51と共に、下型13に残る。そして、図10に示すように、下型13から基材51と発泡体2とが一体化された成形天井1を脱型することができる。なお、上型11のキャビティ面11a及び下型13のキャビティ面13aは、硬質ポリウレタン原料12に対する適度な離型性を有するように離型処理が施されている。
この発泡体2の表面部2aは、上型11のキャビティ面11aの形状を転写した形状となっているため、図2に示したように、成形天井1をルーフ鋼板52に対して隙間がないように取り付けることができる。
次に、図11〜13を用いて、発泡体2とルーフ鋼板52との間に凹部或いは凹溝を形成する場合を説明する。図11〜13に示すように、キャビティ面11aに凹部形成部14を設け、凹部形成部14を含むキャビティ面11aに硬質ポリウレタン原料12をスプレーして塗布することにより、発泡体2の一部に凹部12bが形成される。このようにすることで、例えば、サンルーフ取付部位からのドレーンパイプを、凹部12bを経由してブラケット52a内へ配管することが可能となる。
従って、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、下向きとなった上型11のキャビティ面11aにおいて発泡成長させた発泡体2を、上型11のキャビティ面11a及び下型13のキャビティ面13aで形成されたキャビティ内で所定形状に成形してポリウレタン発泡体を得た。そのため、所定形状に成形され、JIS A 9511に準拠して測定された見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にある軽量のポリウレタン発泡体を提供することができる。
(2)上記実施形態では、基材51と硬質ポリウレタン原料12による発泡体2とを一体化して成形天井1を形成したので、この成形天井1は、優れた断熱性を有すると共に、発泡体2のバックアップにより剛性を有することができる。
(3)上記実施形態では、発泡体2の表面部2aを、ルーフ鋼板52の内面52bの形状に沿うように形成した。そのため、成形天井1がルーフ鋼板52に取り付けられたとき、発泡体2とルーフ鋼板52との間に隙間が形成されることを防止することができる。
(4)上記実施形態では、基材51の裏面に不織布シートを積層し、その不織布シートを介して基材51と発泡体2とを一体化した。そのため、発泡体2は、発泡体として固化する前に不織布に含浸するので、発泡体2と基材51とは強固に一体化することができる。
(5)上記実施形態では、上向きにされた上型11のキャビティ面11aに硬質ポリウレタン原料12を塗布し、その硬質ポリウレタン原料12のクリームタイムが終了する前に上型11の姿勢を下向きとした。そして、硬質ポリウレタン原料12を発泡させると共に下向きに成長させ、硬質ポリウレタン原料12のライズタイムが終了する前に、上型11を下型13に閉合して、上型11と下型13とにより形成されるキャビティ内で所定形状の発泡体2を成形するようにした。このようにすることにより、JIS A 9511に準拠して測定された見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にあるポリウレタン発泡体の成形方法を提供することができる。
(6)上記実施形態では、上型11のキャビティ面11aに、上型11の開閉方向に平行な向きに複数の係止部材11bを立設した。そのため、硬質ポリウレタン原料12が下向きに発泡成長して成長発泡体12aとなるとき、その成長発泡体12aが上型11から脱落しないように、係止部材11bにより成長発泡体12aを支持することができる。
(7)上記実施形態では、基材51を配置した下型13に、硬質ポリウレタン原料12が発泡成長して成長発泡体12aとなった上型11を閉合して、上型11と下型13とにより形成されるキャビティ内で発泡体2を成形すると共に、発泡体2と基材51とを一体に積層するようにした。そのため、所定形状に形成された表面部2aを有する発泡体2と基材51とが硬質ポリウレタン原料12の接着力により一体化された成形天井1としてのポリウレタン発泡体の成形方法を提供することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 係止部材11bを板状体としたが、柱状体とすること。
・ 上向きにされた上型11のキャビティ面11aに硬質ポリウレタン原料12を塗布し、その硬質ポリウレタン原料12のクリームタイムが終了する前に上型11の姿勢を下向きとしたが、下向きのキャビティ面11aに硬質ポリウレタン原料12を塗布し、そのまま硬質ポリウレタン原料12を発泡させると共に下向きに成長させること。
・ 下型13に基材51を配置して発泡体2と一体化したが、基材51を配置することなく、上型11及び下型13により形成されるキャビティで発泡体2の単体を成形すること。
・ 硬質ポリウレタン原料を用いることなく、軟質ポリウレタン原料を用いること。
本発明の実施形態によるポリウレタン発泡体を示す断面図。 本発明の実施形態による成形天井をルーフ鋼板に取り付けた状態を示す模式図。 本発明の実施形態における成形方法の工程の一部を示し、上型のキャビティ面にポリウレタン原料をスプレーする状態を示す模式図。 ポリウレタン原料が塗布された上型を示す模式図。 上型の姿勢を下向きに変更した状態を示す模式図。 ポリウレタン原料が下向きに発泡成長する状態を示す模式図。 上型が下型に対して型閉めされる直前の状態を示す模式図。 型閉めされて発泡体の硬化を待つ状態を示す模式図。 下型から上型を型開きした状態を示す模式図。 下型から成形天井を脱型する状態を示す模式図。 変形例における上型のキャビティ面にポリウレタン原料をスプレーする状態を示す模式図。 変形例におけるポリウレタン原料が塗布された上型を示す模式図。 変形例における成形天井をルーフ鋼板に取り付けた状態を示す模式図。 従来技術の成形天井をルーフ鋼板に取り付けた状態を示す模式図。
符号の説明
1…成形天井、2…発泡体、11…上型、11a,13a…キャビティ面、11b…係止部材、12…硬質ポリウレタン原料、13…下型、51…基材、52b…内面。

Claims (11)

  1. 成形型のキャビティ内で成形されたポリウレタン発泡体であって、JIS A 9511に準拠して測定された見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にあることを特徴とするポリウレタン発泡体。
  2. 基材と一体に積層されたことを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
  3. 硬質ポリウレタン発泡体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリウレタン発泡体。
  4. 前記基材は車両の成形天井であり、その成形天井と車両のルーフとの間を断熱する断熱材であることを特徴とする請求項3に記載のポリウレタン発泡体。
  5. 前記ルーフの内面に沿う形状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のポリウレタン発泡体。
  6. 前記基材の裏面には不織布シートが積層され、その不織布シートを介して前記基材と一体に積層されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のポリウレタン発泡体。
  7. JIS A 9511に準拠して測定された見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にあるポリウレタン発泡体の成形方法であって、上向きにされた上型のキャビティ面にポリウレタン原料を塗布し、そのポリウレタン原料のクリームタイムが終了する前に前記上型の姿勢を下向きとして、前記ポリウレタン原料を発泡させると共に下向きに成長させ、前記ポリウレタン原料のライズタイムが終了する前に、前記上型を下型に閉合して、上型と下型とにより形成されるキャビティ内で成形することを特徴とするポリウレタン発泡体の成形方法。
  8. JIS A 9511に準拠して測定された見掛け密度が5kg/m以上10kg/m以下の範囲にあるポリウレタン発泡体の成形方法であって、上型のキャビティ面にポリウレタン原料を塗布し、そのポリウレタン原料を発泡させると共に下向きに成長させ、前記ポリウレタン原料のライズタイムが終了する前に、前記上型を下型に閉合して、上型と下型とにより形成されるキャビティ内で成形することを特徴とするポリウレタン発泡体の成形方法。
  9. 前記上型のキャビティ面には、その上型の開閉方向に平行な向きに複数の係止部材が立設され、その係止部材により前記ポリウレタン発泡体の変形及び上型からの脱落が防止されることを特徴とする請求項7又は8に記載のポリウレタン発泡体の成形方法。
  10. 前記下型には基材が配置されており、前記上型を下型に閉合して、上型と下型とにより形成されるキャビティ内で発泡体を成形すると共に、発泡体と基材とを一体に積層することを特徴とする請求項7ないし9のうちいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体の成形方法。
  11. 前記上型のキャビティ面に、硬質ポリウレタン原料が塗布されることを特徴とする請求項7ないし10のうちいずれか一項に記載のポリウレタン発泡体の成形方法。
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