JP2010137170A - クリーンローラ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】粘着ラバーローラにワークが接触しても、ワークの温度を所定以上に維持可能なクリーンローラ装置を提供すること。
【解決手段】ワークWを搬送しつつ、当該ワークWに付着している塵埃を除去するためのクリーンローラ装置10であって、駆動源31の作動によりワークWを搬送する搬送機構30と、ワークWの少なくとも一方の面に、ワークWの移動に伴って転動しつつ接触して、当該ワークWの一方の面に付着している塵埃を吸着保持すると共に、ヒータ512を内蔵する塵埃吸着ローラ体51と、粘着テープが巻回されている粘着テープロール532を保持する粘着テープ保持部531を有する粘着テープ保持ユニットと、
を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】ワークWを搬送しつつ、当該ワークWに付着している塵埃を除去するためのクリーンローラ装置10であって、駆動源31の作動によりワークWを搬送する搬送機構30と、ワークWの少なくとも一方の面に、ワークWの移動に伴って転動しつつ接触して、当該ワークWの一方の面に付着している塵埃を吸着保持すると共に、ヒータ512を内蔵する塵埃吸着ローラ体51と、粘着テープが巻回されている粘着テープロール532を保持する粘着テープ保持部531を有する粘着テープ保持ユニットと、
を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワークに付着した塵埃を除去するためのクリーンローラ装置に関する。
例えば、プリント配線基板等のワークに付着した塵埃を取り除くために、クリーンローラ装置が用いられている。このクリーンローラ装置は、ワークに接触するクリーンローラと、クリーンローラに接触する粘着ローラとを具備している。粘着ローラには、ロール状に巻回されている粘着テープが設けられていて、クリーンローラに付着している塵埃は、粘着テープに転写される。そして、粘着テープが汚れてくると、粘着ローラから粘着テープを引き出して切断し、新たな粘着テープが、クリーンローラに接触するように設けられている。なお、このようなクリーンローラに関する先行技術としては、特許文献1に開示のものがある。
ところで、製造ラインの中には、ワークを所定の温度に熱した後にクリーンローラ装置に受け渡すと共に、ワークの温度を維持した状態で次工程にワークを受け渡すものがある。そのような製造ラインに設定されるクリーンローラ装置では、粘着ラバーローラにワークが接触する際に、当該ワークの温度を低下させずに維持することが望まれている。
しかしながら、現状のクリーンローラ装置では、粘着ラバーローラにワークが接触すると、当該ワークの温度を低下させてしまう。そのため、粘着ラバーローラにワークが接触しても、当該ワークの温度が低下しないことが望まれている。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、粘着ラバーローラにワークが接触しても、ワークの温度を所定以上に維持可能なクリーンローラ装置を提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、ワークを搬送しつつ、当該ワークに付着している塵埃を除去するためのクリーンローラ装置であって、駆動源の作動によりワークを搬送する搬送機構と、ワークの少なくとも一方の面に、ワークの移動に伴って転動しつつ接触して、当該ワークの一方の面に付着している塵埃を吸着保持すると共に、ヒータを内蔵する塵埃吸着ローラ体と、粘着テープが巻回されている粘着テープロールを保持する粘着テープ保持部と、を備えるものである。
このように構成する場合、塵埃吸着ローラ体は、ヒータを内蔵している。そのため、ワークに対して、熱を与えつつ、当該ワークから塵埃を除去することが可能となる。このように、ワークに熱を与えることにより、ワークの温度の低下を防ぐことも可能となる。
また、本発明の他の側面は、上述の発明において、塵埃吸着ローラ体は、中空孔を有する中空形状に形成されていて、ヒータは、長尺状に設けられて中空孔に挿通されていると共に、回り止め部材によって塵埃吸着ローラ体の回転時に当該塵埃吸着ローラ体と共に回転しないようにすることが好ましい。
このように構成する場合、塵埃吸着ローラ体が回転しても、ヒータは回り止め部材によって塵埃吸着ローラ体の回転に伴う回転が阻止される。そのため、ヒータに良好に通電させることが可能となる。
さらに、本発明の他の側面は、上述の発明において、塵埃吸着ローラ体は、その外周側に塵埃を吸着保持可能な吸着保持層を備えると共に、ヒータは、少なくとも吸着保持層に対応する部分が放熱パイプと接触する状態で覆われていることが好ましい。
このように構成する場合、ヒータのうち、少なくとも吸着保持層に対応する部分が、放熱パイプと接触する状態で覆われているので、その部分で熱の伝達効率が良好となる。また、吸着保持層は、ワークと接触して塵埃を吸着する部分であるが、ヒータのうち少なくとも吸着保持層に対応する部分が放熱パイプと接触する状態で覆われているので、吸着保持層における熱の分布の均一化を図ることが可能となる。
また、本発明の他の側面は、上述の発明において、ヒータの発熱による加熱部位の温度を計測する温度センサを備えると共に、この温度センサによる温度の計測結果に基づいて、ヒータの作動をフィードバック制御する制御部を備えることが好ましい。
このように構成する場合、ヒータの発熱による加熱部位の温度は、フィードバック制御により所定の温度に制御することができる。それにより、ワークを一定の温度で保温することが可能となる。
さらに、本発明の他の側面は、加熱部位は、吸着保持層であり、制御部は、温度センサに基づいて比例制御を行うことが好ましい。
このように構成する場合、ワークに直接接触する吸着保持層の温度を一定に保つことが可能となる。また、制御部は、温度センサに基づいて比例制御されるので、吸着保持層の温度を一定に保つことが可能となる。
本発明によると、粘着ラバーローラにワークが接触しても、ワークの温度を所定以上に維持可能となる。
以下、本発明の一実施の形態に係るクリーンローラ装置10について、図1から図7に基づいて説明する。なお、以下の実施の形態においては、上下方向とは、図1におけるZ方向を指すものとする。
<クリーンローラ装置の概略構成>
図1から図3に、クリーンローラ装置10の全体構成を示す。図1は、クリーンローラ装置10の左側面図であり、図2は、クリーンローラ装置10の正面図である。また、図3は、クリーンローラ装置10の右側面図である。なお、図1および図2では、クリーンローラ装置10のうち、ワークWを搬送する部位が分かるように、当該ワークWの搬送にかかわる部分を透視して示している。
図1から図3に、クリーンローラ装置10の全体構成を示す。図1は、クリーンローラ装置10の左側面図であり、図2は、クリーンローラ装置10の正面図である。また、図3は、クリーンローラ装置10の右側面図である。なお、図1および図2では、クリーンローラ装置10のうち、ワークWを搬送する部位が分かるように、当該ワークWの搬送にかかわる部分を透視して示している。
このクリーンローラ装置10は、基体部11と、この基体部11の上部に設けられる上部洗浄部12とを具備している。また、上部洗浄部12は、フレーム部20(図2参照)と、搬送機構30と、クリーンユニット40と、制御部80(図7参照)と、を主要な構成要素としている。
これらのうち、フレーム部20は、基体部11から上方側に向かって延伸しており、上部洗浄部12の種々のユニットを支持可能としている。なお、このフレーム部20は、側板21を具備しており、この側板21には、後述するような溝部22(図5参照)が設けられている。また、搬送機構30は、モータ31と、駆動プーリ32と、不図示のベルトと、従動プーリ33(図4参照)と、不図示のギヤ輪列と、搬送ローラ34と、を具備している。
これらのうち、モータ31(駆動源に対応)は、例えばハウジングの内部にギヤを内蔵するギヤードモータであり、所定の減速比で減速させられた回転が、出力軸31aに与えられている。また、この出力軸31aには、駆動プーリ32が取り付けられていて、当該出力軸31aと同期して回転する。また、この駆動プーリ32には、無端のベルト(図示省略)が掛け渡されている。ベルトは、従動プーリ33にも掛け渡されている。この従動プーリ33は、図4に示すように、粘着ラバーローラ体51の中空軸511の一端側に取り付けられていて、当該従動プーリ33を介して、粘着ラバーローラ体51が回転可能となっている。
なお、本実施の形態では、下方に位置する合計2つの粘着ラバーローラ体51の中空軸511の一端側に、従動プーリ33が設けられている。
また、従動プーリ33が取り付けられている中空軸511には、伝達ギヤ35も取り付けられている。伝達ギヤ35は、搬送ローラ34の回転軸34aに取り付けられている不図示のギヤと噛み合い、当該搬送ローラ34に駆動力を伝達可能としている。
また、図2に示すように、搬送ローラ34を構成する回転軸34aには、その軸方向に沿って所定ピッチ間隔で、ガイド車輪34bが取り付けられている。このガイド車輪34bは、ワークWの下面側に接触し、当該ワークWに対して、送り方向に向かって移動する駆動力を与える。
<クリーンローラ装置10のクリーンユニット40の構成の詳細>
図1、図2および図6等に示すように、クリーンローラ装置10が具備するクリーンユニット40には、上ロール対50Aと、下ロール対50Bとが設けられている。これら上ロール対50Aおよび下ロール対50Bは、粘着ラバーローラ体51と、粘着テープロール体53とから構成されている。
図1、図2および図6等に示すように、クリーンローラ装置10が具備するクリーンユニット40には、上ロール対50Aと、下ロール対50Bとが設けられている。これら上ロール対50Aおよび下ロール対50Bは、粘着ラバーローラ体51と、粘着テープロール体53とから構成されている。
粘着ラバーローラ体51は、塵埃吸着ローラ体に対応しており、中空軸511と、シーズヒータ512と、粘着ラバー層513とを有している。
図4に、粘着ラバーローラ体51の内部構成を示す。粘着ラバーローラ体51は、中空軸511を有していて、この中空軸511には、軸線方向に沿う中空孔511aが設けられている。中空孔511aには、シーズヒータ512が挿通される。このシーズヒータ512は、ヒータに対応している。しかしながら、ヒータは、シーズヒータ512には限られず、石英管ヒータ、コイル式ヒータ、IHヒータ等、各種のヒータを用いることが可能である。
また、シーズヒータ512は、粘着ラバー層513の全体に均一に熱を与えるべく、中空孔511aの全体に亘るように挿入(配置)されている。また、シーズヒータ512は、その全長の一部分が放熱パイプ514で覆われている。放熱パイプ514は、例えば銅といった熱伝導性に優れた材質から形成されている。
また、粘着ラバー層513は、吸着保持層に対応し、中空軸511の外側に、所定の長さ範囲に亘って設けられている。この粘着ラバー層513は、塵埃を付着可能な粘着ラバーを材質として形成されている。なお、かかる粘着ラバー層513は、その表面側に吸着層(図示省略)が設けられていて、この吸着層はシリコンゴム等のような、塵埃の吸着性に優れる材質から構成されている。また、吸着層の下層側には、例えばニトリルゴムやカーボンゴム等のような導電層を設けるように構成しても良い。
また、シーズヒータ512のうち、放熱パイプ514で覆われていない部分は、カラー515で覆われている。カラー515は、放熱パイプ514よりも熱伝導性の悪い材質(例えば、SUS等)から形成されていて、しかも放熱パイプ514よりも薄肉に形成されている。そのため、カラー515の外周側に存在する空気層516は、放熱パイプ514の外側に存在する空気層516よりも、当該空気層516の厚みが大きく設けられている。このように、放熱パイプ514の外側に存在する空気層516の厚みが薄いため、シーズヒータ512の発熱が粘着ラバー層513に良好に伝達されるようになっている。
なお、放熱パイプ514は、銅以外の材質から形成されていても良く、例えば銀やカーボンナノチューブといった、熱伝導率に優れた材質を用いるようにしても良い。また、カラー515は、放熱パイプ514よりも熱伝導率が悪い材質であれば、どのような材質でも良いが、カラー515と放熱パイプ514とで、10倍以上熱伝導率が異なる材質を用いるのが好ましい。その具体例としては、SUS以外に、ガラス、エポキシ樹脂等の各種樹脂等が挙げられる。
また、中空軸511の一端部および他端部には、ベアリング517が取り付けられている。ベアリング517は、側板21に設けられている支持ブロック518によって支持されている。そのため、中空軸511に取り付けたベアリング517は、この支持ブロック518によって支持される。
また、中空軸511の一端側のうち、支持ブロック518よりも端部よりの部位には、さらにベアリング受け部519が設けられていて、このベアリング受け部519にはベアリング520が取り付けられている。また、ベアリング受け部519に近接して、回り止め部材521が設けられている。シーズヒータ512は回り止め部材521に固定されている。そして、回り止め部材521は、ベアリング520の外輪に取り付けられているので、中空軸511に直接取り付けられていない。従って、シーズヒータ512は、回り止め部材521にて押えられ、中空軸511が回転しても共に回転しない。
また、粘着テープロール体53は、回転保持部531と、粘着テープロール532とから構成されている。回転保持部531は、粘着テープ保持部に対応していて、粘着テープロール532の両端側を保持しつつ、粘着テープロール532を回転させる部分である。この回転保持部531は、回転軸531aを有していて、この回転軸531aの端部には、略円盤形状のロール保持部531bが設けられている。このロール保持部531bは、粘着テープロール532が取り付けられる部分であり、当該粘着テープロール532の巻芯筒の筒孔に挿入される。なお、ロール保持部531bには、フランジ531cが設けられていて、このフランジ531cにて筒孔への挿入が規制される。
この回転保持部531は、本実施の形態では、粘着テープロール532を取り付けた状態で、一方側に引き出し可能に設けられている。そして、この一方側への引き出しの際に、粘着テープロール532を交換することを可能としている。
また、粘着テープロール体53は、側板21に対して不図示の支持スライダを介して取り付けられている。そして、この支持スライダを介して、不図示のアクチュエータによる押圧力を受け止めることが可能となり、粘着テープロール532を適切な押圧力で粘着ラバー層513に押し付けることが可能となっている。
また、回転保持部531に取り付けられる粘着テープロール532は、図6に示すように、巻芯筒532aと、テープ巻回構造532bと、から構成されている。巻芯筒532aは、円筒状の巻芯部分であり、軸方向に挿通する筒孔(図示省略)を具備している。また、テープ巻回構造532bは、巻芯筒532aに粘着テープを多数巻回させたものである。また、粘着テープロール532においては、粘着テープは、巻回の外周側が粘着面となっており、この粘着面が粘着ラバー層513で吸着されている塵埃を保持可能となっている。そのため、粘着面の塵埃に対する粘着力は、粘着ラバー層513の塵埃に対する粘着力よりも大きくなっている。なお、粘着テープは、例えば紙、プラスチック等の基材に対して、例えばゴム系、アクリル系等の粘着剤を塗布し、粘着剤層を形成することによって構成されている。
また、図1、図5等に示すように、クリーンローラ装置10は、粘着ラバーローラ体51の個数に対応する数(本実施の形態では4つ)の温度センサ60を備えている。温度センサ60は、粘着ラバー層513の表面温度を検出するものであり、本実施の形態では非接触方式を採用している。そのため、図5に示すように、温度センサ60は、粘着ラバー層513に接触しないものの、当該粘着ラバー層513に対して近接対向する配置となっている。なお、本実施の形態の温度センサ60は上述のように非接触方式の温度センサ60であるが、その代表例としては、熱型/量子型の赤外線センサがある。また、本実施の形態では、温度センサ60は、粘着ラバー層513の長手方向の略中央部分の温度を計測する配置となっている。
なお、温度センサ60は、非接触方式には限られず、接触方式であっても良い。接触方式の温度センサ60としては、熱電対、サーミスタ、IC温度センサ等があり、これらを用いるようにしても良い。
また、図1に示すように、クリーンローラ装置10のワークWの搬送経路における入口近傍には、基板感知センサ61が設けられている。基板感知センサ61は、ワークWのクリーンローラ装置10への搬入を検知するセンサである。また、クリーンローラ装置10のワークWの搬送経路における入口近傍および出口近傍には、静電除電バー62が設けられている。静電除電バー62は、ワークWの搬送経路の上下にそれぞれ設けられている。この静電除電バー62により、ワークWの静電気が除去される。
また、図1に示すように、基体部11の側面には、操作パネル70が設けられている。この操作パネル70には、受電していることを示す受電ランプ71、シーズヒータ512のオン/オフを切り替えるためのスイッチ72、表面温度を設定するための温度調節用操作部73等が設けられている。温度調節用操作部73で温度が設定されると、その設定温度に関する信号は、制御部80に入力される。また、図1に示すように、クリーンローラ装置10は、タッチパネル74を具備していて、各種操作をこのタッチパネル74を介して行うことが可能となっている。
<クリーンローラ装置の制御系統の構成>
続いて、クリーンローラ装置10が具備する制御部80について、図7に基づいて説明する。制御部80には、基板感知センサ61および温度センサ60からの検出信号が入力される。また、制御部80は、不図示のCPU、メモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリ等)、バス、タイマ、インターフェース等を有していて、上述のメモリの中の、所定のシーケンス制御に関するプログラムおよびデータがCPUで実行され、制御部80の各構成が協働することにより、機能的には、図7のブロック図に示すような構成が実現される。
続いて、クリーンローラ装置10が具備する制御部80について、図7に基づいて説明する。制御部80には、基板感知センサ61および温度センサ60からの検出信号が入力される。また、制御部80は、不図示のCPU、メモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリ等)、バス、タイマ、インターフェース等を有していて、上述のメモリの中の、所定のシーケンス制御に関するプログラムおよびデータがCPUで実行され、制御部80の各構成が協働することにより、機能的には、図7のブロック図に示すような構成が実現される。
図7に示すように、制御部80は、機能的には、主制御部81と、モータ制御部82と、ヒータ制御部83とを有していて、その他、モータドライバ84と、ヒータドライバ85とを有している。主制御部81は、クリーンローラ装置10の全体の制御を司る部分であり、操作パネル70等からの指令、またはクリーンローラ装置10に接続される不図示のコンピュータ等からの指令が入力される。そして、入力された指令に基づいて、モータ制御部82および/またはヒータ制御部83に対して、所定の駆動指令に関する信号を出力する。
モータ制御部82は、不図示の速度調整ツマミの操作に基づいて、モータ31に印加する電力を制御する指令を、モータドライバ84側に与える。そして、モータドライバ84では、モータ31に所定の電力を与えて、モータ31を回転駆動させる。なお、このモータ制御部82には、不図示のロータリエンコーダが具備するロータリセンサからの検出信号が供給され、モータ31の回転数が、速度調整ツマミによって与えられる回転数を保持するように、フィードバック制御を行うように構成しても良い。
また、ヒータ制御部83は、シーズヒータ512に与える電力を制御する指令をヒータドライバ85側に与える。そして、温度センサ60で検出される温度が所定の目標温度となる場合には、粘着ラバー層513の温度が一定となる電力に制御するか、またはシーズヒータ512への通電を停止させる。そして、温度センサ60で検出される温度が、常に目標温度となるように、フィードバック制御を行う。
なお、フィードバック制御としては、本実施の形態では、比例制御を行うようにしているが、その他、PI制御、PID制御を行うようにしても良い。また、ヒータ制御部83(主制御部81)は、ワークWの搬送速度が速くなるとワークWの搬送層度が遅い場合と比較して、温度センサ60によって検出される温度がより高くなるように制御しても良い。
<クリーンローラ装置の動作>
以上のような構成を具備するクリーンローラ装置10の動作に関して、以下に説明する。最初に、クリーンローラ装置10に粘着テープロール532を取り付けて、クリーンローラ装置10が作動可能な状態とする。
以上のような構成を具備するクリーンローラ装置10の動作に関して、以下に説明する。最初に、クリーンローラ装置10に粘着テープロール532を取り付けて、クリーンローラ装置10が作動可能な状態とする。
また、粘着テープロール532の取り付けに前後して、電源スイッチをオン側に切り替えると共に、温度調節用操作部73を操作して、粘着ラバー層513の温度が所望の温度となるように設定する。この温度の設定は、前工程で所定の温度に加熱されたワークWが、その温度を維持して後工程に受け渡されるような温度とされる。そのため、ワークWの冷却等を加味すると、粘着ラバー層513は、前工程におけるワークWの温度(加熱された温度)よりも高い温度に設定されるのが通常である。
しかしながら、粘着ラバー層513の温度の設定は、これには限られず、前工程における所定の温度と同じ温度となるように設定しても良く、また前工程における所定の温度よりも低い温度となるように設定しても良い。
以上のような温度の設定を行い、暫くして粘着ラバー層513の温度が所定の温度となることが温度センサ60によって検出されると、ワークWのクリーンローラ装置10に対する搬入を開始する。すなわち、モータ31を作動させて、粘着ラバーローラ体51および搬送ローラ34を回転駆動させる。その状態で、ワークWがクリーンローラ装置10に差し掛かると、当該ワークWは、粘着ラバー層513に接触する。ここで、粘着ラバー層513は、ワークWの上面と下面とにそれぞれ位置しているので、ワークWの上面側に付着している塵埃、およびワークWの下面側に付着している塵埃は、それぞれ粘着ラバー層513に吸着される。
また、それぞれの粘着ラバー層513に吸着された塵埃は、粘着テープロール532と粘着ラバー層513との間の押圧部分を通過するため、当該塵埃は、それぞれの粘着テープに転写され、粘着ラバー層513からは除去される。ここで、上ロール対50Aと下ロール対50Bは、本実施の形態では、それぞれ2つ存在するので、ワークWの上下両面からの塵埃の除去は、2回行われることになる。
ところで、粘着ラバー層513は、温度センサ60によって温度が検出され、この温度センサ60による検出に基づいて、温度管理が為されている。そのため、ワークWが粘着ラバー層513に接触すると、当該ワークWは、粘着ラバー層513から熱が伝達されるが、図1に示すそれぞれ2つの上ローラ対50A、下ローラ対50Bを通過した後には、所望の温度となる。それにより、クリーンローラ装置10をワークWが通過して塵埃が除去されても、その際にワークWに温度低下を来たさず、あたかも前工程から直接後工程にワークWが受け渡されるかのように、ワークWが保温された状態で、後工程にワークWを受け渡すことが可能となる。
なお、粘着ラバー層513がワークWへ接触する等して、当該粘着ラバー層513の温度が変動した場合には、温度センサ60により当該温度の変動が検出される。そして、この温度変動の検出に基づいて、制御部80は、シーズヒータ512の作動を制御する。すなわち、温度センサ60による温度の検出結果が、所定の目標温度を下回る場合、そのときシーズヒータ512に供給される電力が増加するように、制御部80はシーズヒータ512への電力の供給量を制御する。逆に、温度センサ60による温度の検出結果が、所定の目標温度と同等であるか、または所定の目標温度を上回る場合、制御部80は、シーズヒータ512に供給される電力を増加させず、そのままとするか、または低下させるように制御部80はシーズヒータ512への電力の供給量を制御する。
また、粘着テープに徐々に塵埃が転写されていくと、粘着テープの塵埃の吸着性能が悪化する。そのため、例えば所定の時間だけ粘着テープによる塵埃の吸着を行わせた後に、粘着テープロール体53を引き出して、外周に露出している粘着テープを粘着テープロール体53から剥がして切り取る。それにより、新たな粘着テープが外周に露出する状態となり、粘着テープの塵埃の吸着性能を回復させることが可能となる。
<本発明の適用による効果>
以上のような構成を有するクリーンローラ装置10によると、粘着ラバー層513にワークWが接触しても、ワークWの温度を所定以上に維持可能となる。
以上のような構成を有するクリーンローラ装置10によると、粘着ラバー層513にワークWが接触しても、ワークWの温度を所定以上に維持可能となる。
また、粘着ラバーローラ体51は、シーズヒータ512を内蔵している。そのため、ワークWに対して、熱を与えつつ、当該ワークWから塵埃を除去することが可能となる。このように、ワークWに熱を与えることにより、ワークWの温度の低下を防ぐことも可能となる。
また、粘着ラバーローラ体51は、中空孔511aが形成されている中空軸511を有していて、シーズヒータ512は、長尺状に設けられて中空孔511aに挿通されている。加えて、シーズヒータ512は、回り止め部材521によって粘着ラバーローラ体51の回転時に当該粘着ラバーローラ体51と共に回転しないように構成されている。そのため、シーズヒータ512は、回り止め部材521によって粘着ラバーローラ体51の回転に伴う回転が阻止される。そのため、シーズヒータ512に良好に通電させることが可能となる。
さらに、粘着ラバーローラ体51は、その外周側に塵埃を吸着保持可能な粘着ラバー層513を備えると共に、シーズヒータ512は、粘着ラバー層513に対応する部分が放熱パイプ514と接触する状態で覆われている。このため、放熱パイプ514と接触する状態で覆われているの部分で熱の伝達効率が良好となる。また、粘着ラバー層513は、シーズヒータ512のうち粘着ラバー層513に対応する部分が放熱パイプ514と接触する状態で覆われているので、粘着ラバー層513における熱の分布の均一化を図ることが可能となる。
また、本実施の形態では、シーズヒータ512の発熱による粘着ラバー層513の温度を計測する温度センサ60を備えると共に、この温度センサ60による温度の計測結果に基づいて、シーズヒータ512の作動をフィードバック制御する制御部80を備えている。このため、シーズヒータ512の発熱による粘着ラバー層513の温度は、フィードバック制御により所定の温度に制御することができる。それにより、ワークWを一定の温度で保温することが可能となる。
さらに、本実施の形態では、制御部80は、温度センサ60に基づいて粘着ラバー層513の温度を制御し、しかもその制御に際して比例制御を行っている。このため、ワークWに直接接触する部分である、粘着ラバー層513の温度を一定に保つことが可能となる。また、制御部80は、温度センサ60に基づいて比例制御されるので、粘着ラバー層513の温度を一定に保つことが可能となる。
<変形例>
以上、本発明の一実施の形態に係るクリーンローラ装置10について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
以上、本発明の一実施の形態に係るクリーンローラ装置10について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態においては、ワークWの上面側に上ロール対50Aが配置されていると共に、ワークWの下面側に下ロール対50Bが配置されている構成について述べている。しかしながら、上ロール対50Aまたは下ロール対50Bのいずれか一方のみを備える構成を採用しても良い。
また、上述の実施の形態では、粘着テープロール体53については、特段温度の制御が為されていない。しかしながら、粘着テープロール体53についても、粘着ラバーローラ体51と同様に、シーズヒータ512等のヒータを内蔵して、温度制御するように構成しても良い。
また、上述の実施の形態では、上ロール対50Aと下ロール対50Bとが、それぞれ2つずつ存在する構成について述べられている。しかしながら、上ロール対50Aおよび下ロール対50Bの個数は特には限定されず、幾つ設けられていても良い。
さらに、上述の実施の形態では、温度センサ60は、それぞれの粘着ラバー層513に、1つずつ設けられている。しかしながら、4つの粘着ラバー層513のうち1〜3個の粘着ラバー層513に、温度センサ60を設けるように構成しても良い。また、1つの粘着ラバー層513の長手方向に沿って、複数の温度センサ60を配置するように構成しても良い。
また、上述の実施の形態では、それぞれの粘着ラバー層513における温度を変えるように制御しても良い。例えば、ワークWの搬入側の粘着ラバー層513の温度よりも、ワークWの搬出側の粘着ラバー層513の温度の方が、若干高くなるように制御しても良い。
また、上述の実施の形態において、一度ワークWがクリーンユニット40を通過した後に、再びクリーンユニット40を通過するように、制御部80でモータ31の駆動を制御するようにしても良い。この場合、搬送機構30の下流側にも、ワーク検出センサが設けられるのが好ましい。また、上述の実施の形態では、塵埃吸着ローラ体としては、粘着ラバーローラ体を用いているが、塵埃の吸着性に優れる材質が表面を覆っていれば、その材質は、シリコンゴム等には限られず、種々の材質を利用可能である。
本発明のクリーンローラ装置は、基板洗浄の分野において利用することができる。
10…クリーンローラ装置、11…基体部、12…上部洗浄部、20…フレーム部、30…搬送機構、31…モータ(駆動源に対応)、40…クリーンユニット、50A…上ロール対、50B…下ロール対、51…粘着ラバーローラ体(塵埃吸着ローラ体に対応)、53…粘着テープロール体、60…温度センサ、61…基板感知センサ、62…静電除電バー、70…操作パネル、80…制御部、81…モータ制御部、82…ヒータ制御部、511…中空軸、511a…中空孔、512…シーズヒータ(ヒータに対応)、513…粘着ラバー層(吸着保持層に対応)、514…放熱パイプ、531…回転保持部(粘着テープ保持部に対応)、532…粘着テープロール
Claims (5)
- ワークを搬送しつつ、当該ワークに付着している塵埃を除去するためのクリーンローラ装置であって、
駆動源の作動により上記ワークを搬送する搬送機構と、
上記ワークの少なくとも一方の面に、上記ワークの移動に伴って転動しつつ接触して、当該ワークの一方の面に付着している塵埃を吸着保持すると共に、ヒータを内蔵する塵埃吸着ローラ体と、
粘着テープが巻回されている粘着テープロールを保持する粘着テープ保持部と、
を備えることを特徴とするクリーンローラ装置。 - 請求項1記載のクリーンローラ装置において、
前記塵埃吸着ローラ体は、中空孔を有する中空形状に形成されていて、
前記ヒータは、長尺状に設けられて上記中空孔に挿通されていると共に、回り止め部材によって前記塵埃吸着ローラ体の回転時に当該塵埃吸着ローラ体と共に回転しない、
ことを特徴とするクリーンローラ装置。 - 請求項2記載のクリーンローラ装置において、
前記塵埃吸着ローラ体は、その外周側に前記塵埃を吸着保持可能な吸着保持層を備えると共に、
前記ヒータは、少なくとも上記吸着保持層に対応する部分が放熱パイプと接触する状態で覆われている、
ことを特徴とするクリーンローラ装置。 - 請求項3記載のクリーンローラ装置において、
前記ヒータの発熱による加熱部位の温度を計測する温度センサを備えると共に、この温度センサによる上記温度の計測結果に基づいて、前記ヒータの作動をフィードバック制御する制御部を備える、
ことを特徴とするクリーンローラ装置。 - 請求項4記載のクリーンローラ装置において、
前記加熱部位は、前記吸着保持層であり、
前記制御部は、前記温度センサに基づいて比例制御を行う、
ことを特徴とするクリーンローラ装置。
Priority Applications (1)
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-
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- 2008-12-11 JP JP2008316270A patent/JP2010137170A/ja active Pending
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