JP2010136884A - 皮膚状態測定ツール - Google Patents

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Abstract

【課題】測定具と専用の清掃具とを組み合わせ、測定に先立って上記測定具の測定面を機械的に、簡単かつ確実に清掃することのできる皮膚状態測定ツールを提供する。
【解決手段】センサ部18の測定面18aを皮膚に当てて測定を行う測定具11と、上記測定具11の測定面18aを清掃するための清掃具とを組み合わせてなるツール10であって、上記清掃具が、上記測定具11の測定面18aを含む所定部分を差し込んで保持する清掃用凹部21を有するケーシング12aと、上記測定面18aに少なくともその一部が当接するよう配設される清掃部材と、上記清掃部材をスライドさせ測定面18aに対する清掃動作を与えるスライド手段と、上記スライド手段に作動指示を与える指示手段とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、化粧品販売員等が顧客の皮膚状態をカウンセリングする場合や、顧客が自分で自分の皮膚状態を調べる場合等に用いられる皮膚状態測定ツールに関するものである。
人の肌の状態は、その人の年齢、環境、手入れ方法等によって千差万別であり、その人その人の肌の状態に適した化粧品と手入れ方法を選択することが、美容上重要である。そこで、従来から、化粧品販売店の店頭や訪問販売先で、化粧品販売員やカウンセラー等が、各種測定具を用いて、顧客の皮膚状態(水分量、皮膚温度、皮脂量等)を測定し、その結果に応じて、肌の手入れ方法についてカウンセリングしたり、顧客に適した化粧品を推奨したりすることが多く行われている。
このような測定具としては、例えば、皮膚温度、皮膚水分量、皮脂量を測定する測定具と、肌を観察する拡大カメラとを組み合わせた装置(特許文献1等を参照)があげられる。
また、上記特許文献1の装置では、皮脂量の測定に、使い捨ての皮脂採取用チップを用いるようになっているが、最近は、このようなチップを用いることなく、測定具の先端を皮膚に接触させて、その接触面に設けられた皮脂サンプリング板や光学系によって皮脂量を直接測定するようにした装置も多く提案されている(特許文献2〜4を参照)。
特開2000−51153公報 特開2001−46344公報 特開2003−210416公報 特開2004−77332公報
しかしながら、皮脂量等を、測定具の先端で直接測定するタイプの場合、その測定面に皮脂が付着した状態のままつぎの測定を行うと、付着した皮脂の影響で、正しい測定結果が得られないという問題がある。また、測定開始前に基準点を校正する機能(キャリブレーション機能)を備えた装置もあるが、上記校正可能な範囲は限られているため、汚れの程度が大きすぎると、エラー表示がなされ、操作できなくなるものもある。
そこで、このようなタイプの装置において、測定具の操作画面上で、測定開始に先立ち「測定面を清浄に拭いて下さい」等の指示がなされるようにしたものが提案され、実用化されている。この装置によれば、上記指示を受けて、皮膚状態の測定を行おうとする者(化粧品販売店の店員、顧客等)が測定具の測定面を、別途用意される清掃クロス等で拭き取ると測定面の汚れ度が自動計測され、その汚れ度が許容範囲内になった時点で測定を開始できるようになっている。そして、拭き取り等の清浄化が不充分の場合は、再度「測定面を清浄に拭いて下さい」等の指示が繰り返されるようになっている。
ところが、上記拭き取り等の作業を行う者が、この装置の取り扱いに慣れていないと、「清浄化」の程度がわからず、例えば拭き取り作業を行う場合に、その拭き取り方が慎重になって、繰り返し「拭き直し」の指示を受けて測定開始までに時間がかかり、負担感、不快感を受けやすいという問題がある。また、大胆に拭きすぎて、測定面を傷つけるおそれもある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、測定具と専用の清掃具とを組み合わせ、測定に先立って上記測定具の測定面を機械的に、簡単かつ確実に清掃することのできる、優れた皮膚状態測定ツールの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、センサ部の測定面を皮膚に当てることによりその部分における所定の皮膚特性が測定できるよう構成された測定具と、上記測定具の測定面を清掃するための清掃具とを組み合わせてなる皮膚状態測定ツールであって、上記清掃具が、上記測定具の測定面を含む所定部分を差し込んで保持する凹部を有するケーシングと、上記凹部内に差し込まれた測定具の測定面に少なくともその一部が当接するよう配設される清掃部材と、上記清掃部材の測定面当接部をスライドさせ測定面に対する清掃動作を与えるスライド手段と、上記スライド手段に作動指示を与える指示手段とを備えている皮膚状態測定ツールを第1の要旨とする。
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記清掃具に、そのケーシングの凹部内に測定具の所定部分が差し込まれた状態を認識する検知手段が設けられており、上記検知手段によって差し込まれた測定具が認識されると、上記指示手段からスライド手段に作動指示がなされ、上記測定具の測定面が自動的に清掃されるようになっている皮膚状態測定ツールを第2の要旨とする。
さらに、本発明は、それらのなかでも、特に、上記清掃部材が、繰り出し部から繰り出されて巻き取り部に巻き取られるよう配設された帯状体からなり、上記帯状体の走行途中に、ケーシング凹部内に差し込まれた測定具の測定面が当接するようになっている皮膚状態測定ツールを第3の要旨とし、上記清掃部材が、ガイドロールを介して同一経路を繰り返し走行するよう配設された無端ベルト状の帯状体からなり、上記帯状体の走行途中に、ケーシング凹部内に差し込まれた測定具の測定面が当接するようになっている皮膚状態測定ツールを第4の要旨とする。
本発明の皮膚状態測定ツールによれば、測定開始前に測定面を清浄化する作業を、その測定面を専用の清掃具に差し込むだけで、機械的に、簡単かつ確実に行うことができるようになっている。したがって、人が、その清浄化の程度を気にしながら繰り返し測定面を拭き取ったり、強く拭きすぎて測定面を損傷したりすることがなく、効率よく皮膚測定作業を開始することができる。
なお、上記皮膚状態測定ツールにおいて、特に、上記清掃具に、そのケーシングの凹部内に測定具の所定部分が差し込まれた状態を認識する検知手段が設けられており、上記検知手段によって差し込まれた測定具が認識されると、上記指示手段からスライド手段に作動指示がなされ、上記測定具の測定面が自動的に清掃されるようになっているものは、清掃具の作動を、いちいち人が手動でオン、オフする必要がなく、便利である。
また、上記皮膚状態測定ツールにおいて、特に、上記清掃部材が、繰り出し部から繰り出されて巻き取り部に巻き取られるよう配設された帯状体からなり、上記帯状体の走行途中に、ケーシング凹部内に差し込まれた測定具の測定面が当接するようになっているものは、空になった繰り出し部に、新しい帯状体を補充することを定期的に繰り返すだけで、常にセンサ測定面を、機械的に清掃することができ、好適である。
さらに、上記皮膚状態測定ツールにおいて、特に、上記清掃部材が、ガイドロールを介して同一経路を繰り返し走行するよう配設された無端ベルト状の帯状体からなり、上記帯状体の走行途中に、ケーシング凹部内に差し込まれた測定具の測定面が当接するようになっているものは、一定期間使用した帯状体を、定期的に新しい帯状体と交換するだけで、、常にセンサ測定面を、機械的に清掃することができ、好適である。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施の形態である皮膚状態測定ツール(以下単に「ツール」という)を示している。このツール10は、化粧品販売店等の店頭に用意され、化粧品販売員や専門のカウンセラー等(以下、単に「店員」という)が顧客の皮脂量を測定して評価する場合や、顧客が自分で自分の皮脂量を測定する場合等に用いられるもので、充電式の測定具11と、上記測定具11の充電を行う充電台12とを備えている。
より詳しく説明すると、上記測定具11は、全体が略棒状で、一端側(図における下側)が相対的に細くなっており、この部分が把持部13になっている。また、相対的に太く設定された他端側(図における上側)の正面には、この測定具11の選択メニューや測定のための動作手順、測定結果等を表示するための画面表示部として、液晶画面14が設けられている。また、液晶画面14の下には、この測定具11を操作するための十字キー15と決定キー16と「戻る」キー17とが設けられている。
そして、上記測定具11の上面には、上からみた輪郭が正方形状に突出するセンサ部18が設けられており、その最上面である測定面18aを皮膚に当てることによって、皮脂量が測定されるようになっている。この皮脂量の測定には、例えば皮膚表面からの反射光強度によって皮脂量の多少を読み取る光学系センサ等が用いられる。
さらに、上記センサ部18の内側近傍には、上記センサ部18の測定面18aの汚れ度を計測する汚れ度計測手段が設けられており、測定開始に先立ち、その測定面18aの汚れ度が計測されるようになっている。なお、上記汚れ度計測手段としては、例えば光学系センサが用いられる。
そして、上記測定具11の内部には、上記センサ部18と汚れ度計測手段の動作制御と、液晶画面14における表示制御とを行うための制御手段(図示せず)が設けられている。また、上記液晶画面14に表示させる画像データ、各測定値を演算処理するための処理式、後述する汚れ度の許容範囲等を記憶する記憶手段、それらデータの取出、更新等を行う処理手段等(図示せず)が設けられている。
一方、上記測定具11を充電するための充電台12は、図1のX−X′断面図である図2に示すように、ケーシング12aとベース板12bとで構成されており、上記ケーシング12aに、上記測定具11の下部を差し込んで充電を行う充電用凹部20と、上記測定具11のセンサ部18を下向きにして差し込んで測定面18aの清掃を行う清掃用凹部21とが設けられている(図1参照)。
上記充電用凹部20は、充電台12の上面から上方に突出する角筒状のガイド壁20aによって形成されており、その内側の立ち上がり部奥側に、測定具11側の端子(測定具11の背面側下部にあり、図1では隠れてみえない)と接触して充電を行う充電用端子22が設けられている。
また、上記清掃用凹部21は、充電台12の上面に形成された凹状の段差部によって形成されており、その底面に設けられた開口に、センサ部18の測定面18aを入り込ませた状態で保持できるようになっている。
そして、上記充電台12の内部には、清掃用の帯状体30を巻回してなる巻装体31が取り付けられた繰り出し用ロール32と、上記巻装体31から繰り出されて走行する帯状体30を巻き取る巻き取り用ロール33とが設けられており、ガイドロール34、35を経由させることにより、この間を走行する帯状体30に、上記清掃用凹部21内に保持された測定具11の測定面18aが当接するようになっている。なお、上記帯状体30としては、従来から清掃用テープ、清掃用クロスとして用いられている各種の織編地や不織布、弾性シート等が用いられる。また、上記帯状体30の走行開始と停止は、巻き取り用ロール33に接続されたモータ(図示せず)に駆動制御を与えることによって行われる。また、図2において、各ロール32等の支受手段等の図示は省略している。
40は、測定面18aを清浄に清掃するための洗浄液(アルコール等)が充填されたミニボトルで、上記充電台12のケーシング12aの上面開口にその口部を差し込んだ状態で取り付けられている。そして、上記ミニボトル40の口部には電磁弁41が嵌合されており、帯状体30が走行を開始すると同時に電磁弁41が開き、帯状体30に洗浄液を少量滴下した後、閉じるようになっている。
したがって、上記帯状体30は、洗浄液を含んだ状態で測定面18aを擦りながら走行し、つぎに、洗浄液を含んでいない、乾燥した部分で測定面18aを擦って上記洗浄液とともに汚れを拭き取って走行し、巻き取り用ロール33に巻き取られるようになっており、この一連の動作によって、測定面18aが清浄に清掃されるようになっている。
なお、上記清掃作業を何回も繰り返すことにより、繰り出し用ロール32に取り付けられた巻装体31が残り少なくなると、ケーシング12aの側面に取り付けられた警告ランプ(図示せず)が点滅して、新しい巻装体31との交換を要求するようになっている。
つぎに、このツール10の機能について説明する。このツール10を、充電台12の充電用凹部20内に差し込んで充電した後、側面に設けられた電源スイッチ(図示せず)を入れてオンにすると、液晶画面14に、図3(a)に示すようなメニューが表示され、「年齢」、「皮脂」、「結果一覧」の三つの項目51〜53を選択できるようになっている。
上記「年齢」の項目51を選択すると、顧客(被測定者)の年齢を入力する画面に変わり、その該当する年代(例えば「40代」)を、画面上で選択して入力することができる。このように、予め顧客の年代を入力しておくと、皮脂量の測定データの基準値が、その年代に応じた基準値に、自動的に補正されるようになっている。この機能は、特になくてもよいが、より適正な測定データを得るには、この機能を備えていることが好ましい。
また、「皮脂」の項目52を選択すると、画面が、図3(b)に示すように変わり、「センサーを拭いてください」の指示文54と、皮脂量測定に用いるセンサ部18の位置を示すイラスト55とが表示されるようになっており、測定開始に先立って、まずセンサ部18の測定面18aを清浄に拭き取る作業が必要であることがわかるようになっている。
そこで、皮脂量を測定しようとする店員もしくは顧客は、上記の指示にしたがって、センサ部18の測定面18aの拭き取りを行う。拭き取りは、測定具11を下向きにして、センサ部18を清掃用凹部21内に差し込み、充電台12に設けられた清掃用スイッチ(図示せず)をオンにすることによって自動的に行われる。上記スイッチがオンになると、充電台12内において帯状体30(図2参照)が走行を開始するとともに、電磁弁41が開いて帯状体30に洗浄液が適量滴下され、洗浄液が付いた部分とこれに続く部分が測定具11の測定面18aを擦りながら走行するため、汚れが拭き取られ、測定面18aが清浄に清掃される。なお、上記一連の拭き取り動作が終了すると、清掃用スイッチは自動的にオフの状態に戻るようになっている。
そして、拭き取り終了後、図3(b)の画面右下の「Cal」ボタン56を押すと、測定具11に内蔵された前記汚れ度計測手段が作動して、測定面18aの汚れ度の計測がなされ、その計測値が予め設定された汚れ度の許容範囲内であるか否かの対比処理がなされる。なお、上記許容範囲内とは、このツール10に備えられた校正処理機能(キャリブレーションシステム)にもとづき、測定開始時の汚れ度に応じてゼロ点調整を行う際の、調整可能な汚れ度の範囲である。汚れ度がこの範囲を超える場合は、上記校正処理を実行することができない。
そして、上記計測値が許容範囲内である場合は、画面が図4(a)に示すように変わり、「センサーを額に当ててください」の指示文57と、センサーを当てる部分(額)を示す女性の顔のイラスト58とが表示される。そこで、センサ部18の測定面18aを額に押し当てて測定を行うと、同図(b)に示すように画面が変わり、測定された皮脂量の測定値が表示されるようになっている。この値は、「確定」のボタン59を押すと記憶され、所定のデータ処理に用いられるようになっている。
なお、上記値は、キャリブレーション機能によって校正された値である。また、環境温度、被測定者の年齢による補正もなされた上で、基準値が設定され、その基準値からの偏りとして数値化されている。
また、前記汚れ度計測手段による計測の結果、その測定値が依然として許容範囲を超えている場合は、「センサーをもう一度拭いてからCalボタンを押してください」の指示文と、前回と同様のイラストとが表示される。ただし、従来のように、人が手作業で拭き取りを行うと、この表示が出やすいが、上記の例によれば、清掃用の帯状体30によって、測定面18aが機械的に清掃されるため、上記表示が繰り返されることはほぼ皆無である。
このように、この皮膚状態測定ツールによれば、皮脂量の測定開始前に、センサ部18の測定面18aを清掃用凹部21内に差し込むだけで、機械的に、簡単かつ確実にその清掃を行うことができるようになっている。したがって、人が、その清浄化の程度を気にしながら繰り返し測定面を拭き取ったり、強く拭きすぎて測定面を損傷したりすることがなく、効率よく皮脂量測定作業を開始することができる。
なお、上記の例では、帯状体30への洗浄液の供給を、ケーシング12aの上面から下向きに配置したミニボトル40によって行うようにしたが、洗浄液の供給は、これに限らず、例えば別に用意される洗浄液供給ボトルからチューブを帯状体30の近傍に延ばし、チューブによる供給路を電磁弁で開閉することによって、同様の供給を行うことができる。また、ケーシング12a内に、洗浄液を溜める貯槽を設け、帯状体30を断続的に、洗浄液に漬けて走行させるようにしてもよい。さらに、洗浄液で湿潤した弾性ロールを、走行する帯状体30に断続的に圧接することにより、帯状体30に部分的に洗浄液を供給することもできる。
ただし、上記帯状体30への洗浄液の供給は、必ずしも必要ではなく、測定面18aに要求される清浄化の程度によっては、乾燥した帯状体30による拭き取りだけであってもよい。また、全体に湿潤させた帯状体30による拭き取りだけであってもよい。
そして、上記帯状体30の走行経路も、上記の例に限らず、洗浄液による供給手段の有無やその配置、駆動用のモータとの位置取り等に応じて、適宜に設定することができる。ただし、必ずセンサ部18の測定面18aを擦って汚れを拭き取りながら走行できるようにすることが重要である。
また、上記の例では、帯状体30を、巻装体31として繰り出し用ロール32に取り付けて繰り出すことによって走行させるようにしたが、それ以外に、例えば図5(a)に模式的に示すように、無端ベルト状の帯状体30を繰り返し走行させ、その途中で測定面18aに接するようにしてもよい。そして、この例では、上記測定面18aを拭き取った後に、アルコールや洗剤を含有する弾性ロール60と清浄な弾性ロール61の間を通過させて、帯状体30に付着した油性汚れを除去し、さらにその下流側の、水で湿潤されたロール62と乾燥ロール63とを順次通過させることによって、帯状体30に付着した水性汚れを除去し、さらに水分を除去するようになっている。この構成によれば、拭き取り後の帯状体30を清浄な状態に戻してから、つぎの拭き取り動作に備えさせることができる。
さらに、本発明において、測定面18aの清掃は、走行する帯状体30に限らず、測定面18aに対してスライド接触して拭き取り動作を行う態様であれば、どのようなものであっても差し支えない。例えば、図5(b)に模式的に示すように、スライダ機構やボールネジ機構、チェーンやワイヤ機構等によって水平方向に往復運動が与えられるスライドベース64上に、清掃用のパッド65を取り付け、拭き取り用の電源がオンになった状態で、水平方向に1回または複数回往復運動させることにより、測定面18aを清浄にするものであってもよい。なお、上記パッド65としては、一定の厚みと弾力性を備えた清掃用パッドであれば、どのようなものであっても差し支えない。ただし、この場合は、別途、拭き取り後のパッド65を清浄にする手段を設けることが、パッド65の交換周期を長くする上で好ましい。
また、上記の例と同様のパッド65を、図6(a)に示すように、水平に配置された円板66上の一個所に取り付け、円板66を回動させて上記パッド65で測定面18aを擦ることにより清掃を行うようにしてもよい。この場合も、別途、拭き取り後のパッド65を清浄にする手段を設けることが、パッド65の交換周期を長くする上で好ましい。
さらに、測定面18aの清掃における拭き取り動作は、水平方向に擦る動作に限らず、円弧を描くように擦る動作であっても差し支えない。例えば、図6(b)に示すように、垂直方向に配置されたドラム状のベース67の外周面に清掃用部材(例えばスポンジや不織布等)からなる弾性層68を取り付け、このベース67を周方向に回転させることによって、上記弾性層68の外周部で測定面18aを擦ることにより、清掃を行ってもよい。この場合も、別途、拭き取り後の弾性層68を清浄にする手段を設けることが、弾性層68の交換周期を長くする上で好ましい。
また、上記の例では、測定面18aの清掃を行う場合、その都度充電台12に設けられた清掃用スイッチをオンしなければならないが、測定具11のセンサ部18を差し込む清掃用凹部21の内部かその近傍に、センサ部18の差込みを認識する検知手段(重量センサや光電スイッチ等)を設け、センサ部18の差込みを認識すると、自動的に清掃動作が開始されるようにしても差し支えない。
また、充電式の測定具11において、その充電用の端子を、センサ部18の近傍に設けることにより、充電用凹部20と清掃用凹部21とを一つの凹部にまとめ、充電のために測定具11を凹部内に差し込んだ状態のまま、清掃動作を行うことができるようにしてもよい。
さらに、上記の例では、充電台12に清掃機能を組み込むようにしたが、別個に、同様の構成を備えた清掃具を用意して、上記測定具11と組み合わせて用いるようにしても差し支えない。その場合、測定具11は、充電式でなくてもよい。
なお、上記皮膚状態測定ツール10は、皮脂量の測定において、キャリブレーションシステムにより、汚れ度の校正処理が自動的になされるよう設定されているが、上記校正処理を、キャリブレーションシステムによらず、例えば店員が、測定開始時の汚れ度の多少に応じて切り替えスイッチを選択することにより、手動で測定基準の調整を行うようにしてもよい。また、測定時の環境温度、被測定者の年代によって、その測定の基準値が補正されるようになっているが、これらの調整機能は、測定結果の客観性を高める上で好適であるが、必ずしも必要ではなく、場合によってはこれらの機能の少なくとも一つは備えていなくてもよい。
さらに、上記の例は、本発明の皮膚状態測定ツールが、ハンディタイプのものであり、その本体に液晶画面14を備えたものであるが、本体とは別に画面表示部を備えたものや、本体と、センサ測定部と、画面表示部とがそれぞれ分離しているもの等、その構成は特に限定するものではない。また、皮膚状態に対する測定項目の数や種類も、上記の例に限らず、特に限定するものではない。
なお、皮膚状態測定ツールの測定項目によっては、測定開始前に、特に測定面を清浄化する必要がない場合もあるが、店頭等において、不特定の顧客が繰り返し上記測定面を皮膚に当てるものであることから、測定項目の内容にかかわらず、これを使用する前には、測定面を清浄化することが望まれるのであり、その場合には、本発明を適用した皮膚状態測定ツールを用いることが好適である。
本発明は、化粧品販売員等が顧客の皮膚状態をカウンセリングする場合や、顧客が自分で自分の皮膚状態を調べる場合等に用いられる皮膚状態測定ツールに利用することができる。
本発明の一実施例を示す外観斜視図である。 図1のX−X′断面を示す模式的な説明図である。 (a)、(b)は、ともに上記実施例における画面表示の説明図である。 (a)、(b)は、ともに上記実施例における画面表示の説明図である。 (a)、(b)は、ともに他の実施例を示す模式的な説明図である。 (a)、(b)は、ともにさらに他の実施例を示す模式的な説明図である。
符号の説明
10 ツール
11 測定具
12a ケーシング
18 センサ部
18a 測定面
21 清掃用凹部

Claims (4)

  1. センサ部の測定面を皮膚に当てることによりその部分における所定の皮膚特性が測定できるよう構成された測定具と、上記測定具の測定面を清掃するための清掃具とを組み合わせてなる皮膚状態測定ツールであって、上記清掃具が、上記測定具の測定面を含む所定部分を差し込んで保持する凹部を有するケーシングと、上記凹部内に差し込まれた測定具の測定面に少なくともその一部が当接するよう配設される清掃部材と、上記清掃部材の測定面当接部をスライドさせ測定面に対する清掃動作を与えるスライド手段と、上記スライド手段に作動指示を与える指示手段とを備えていることを特徴とする皮膚状態測定ツール。
  2. 上記清掃具に、そのケーシングの凹部内に測定具の所定部分が差し込まれた状態を認識する検知手段が設けられており、上記検知手段によって差し込まれた測定具が認識されると、上記指示手段からスライド手段に作動指示がなされ、上記測定具の測定面が自動的に清掃されるようになっている請求項1記載の皮膚状態測定ツール。
  3. 上記清掃部材が、繰り出し部から繰り出されて巻き取り部に巻き取られるよう配設された帯状体からなり、上記帯状体の走行途中に、ケーシング凹部内に差し込まれた測定具の測定面が当接するようになっている請求項1または2記載の皮膚状態測定ツール。
  4. 上記清掃部材が、ガイドロールを介して同一経路を繰り返し走行するよう配設された無端ベルト状の帯状体からなり、上記帯状体の走行途中に、ケーシング凹部内に差し込まれた測定具の測定面が当接するようになっている請求項1または2記載の皮膚状態測定ツール。
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