JP2010136848A - 化粧料容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】中皿内の化粧料容器内の化粧料の揮発を防止することができる化粧料容器を提供することである。
【解決手段】化粧料容器100においては、中皿200、蓋体110および容器本体120からなる。また、中皿200は中皿容器220と中皿蓋210とを係合することにより形成されている。また、中皿200の中皿蓋210には、突起部211が形成されている。蓋体110が開動作した場合、蓋体110の蝶着軸118周りに設けられた偏心部119により容器本体120の突出ピース160が従動し、当該突出ピース160が突起部211に接触して、中皿容器220および中皿蓋210の係合を解除する。
【選択図】図3

Description

本発明は、化粧料を充填した中皿を収容する化粧料容器に関する。
近年、化粧料容器においては、需要者(使用者)のニーズに応えるべく日々改良および研究開発が行われている。
例えば、特許文献1および特許文献2には、外蓋と内蓋とを一度の操作で開けられるようにして、二重構造となった蓋体の開動操作性を容易化することができる化粧料容器を提供することを目的とする化粧料容器について開示されている。
特許文献1記載の化粧料容器においては、容器本体と、この容器本体を開閉する外蓋と、容器本体内を隔壁によって2つの収納部に隔成し、一方の収納部を開閉する内蓋と、外蓋から突設されて容器本体に係脱される第1フックと、内蓋から突設されて容器本体に係脱される第2フックとを備え、これら第1フックと第2フックの係合を解除するためのプッシュピースを容器本体に移動可能に配置し、このプッシュピースに容器本体の前端部から突出する操作部と、第1フックおよび第2フックの係合をそれぞれ解除する第1解除部および第2解除部とを設けたことを特徴とするものである。
特許文献2記載の化粧料容器においては、容器本体と、この容器本体を開閉する外蓋と、容器本体内を隔壁によって2つの収納部に隔成し、一方の収納部内に脱着自在に収納される中皿と、この中皿に設けられてこれを開閉する内蓋と、外蓋から突設されて容器本体に係脱される第1フックと、内蓋から突設されて中皿に係脱される第2フックとを備え、これら第1フックと第2フックの係合を解除するためのプッシュピースを容器本体に回動可能に取付け、このプッシュピースに、これを回動させるべく操作される操作部と、このプッシュピースの回動により第1フックおよび第2フックの係合をそれぞれ解除する第1解除部および第2解除部とを設けたことを特徴とするものである。
特許第3579175号公報 特許第3778308号公報
このように、特許文献1および特許文献2記載の化粧料容器においては、外蓋と中蓋とを一度の操作で開けられるという効果を奏する。しかしながら、特許文献1および特許文献2記載の化粧料容器においては、使用者が、化粧料容器を鞄等に収納して運搬する場合、他の物品により操作部が押され、第1フックおよび第2フックが解除されたままの状態が生じる。
このような状態が長時間継続すると、化粧料容器の内部または中皿に収容された化粧料が空気に触れ、揮発成分が分散し、使用者の予期しない状態で、化粧料が使用できなくなることとなる。
本発明の目的は、中皿内の化粧料の揮発を防止することができる化粧料容器を提供することである。
本発明の他の目的は、使用時に化粧料の気密性を保持する中皿の中皿蓋を容易に開放するとともに、不使用時に中皿蓋が不用意に開状態となり中皿内の化粧料が揮発してしまうことを防止することができる化粧料容器を提供することである。
(1)
本発明に係る化粧料容器は、中皿と、中皿を収容する収容凹部を有する容器本体と、容器本体に開閉自在に蝶着された蓋体と、を有する化粧料容器であって、中皿は、化粧料を充填した中皿容器と、中皿容器と係合する中皿蓋とからなり、中皿蓋は、突起部を含み、蓋体は、蝶着軸周りに押出し部を含み、容器本体は、押出し部により従動する作動部を含み、作動部は、押出し部の動きにより突起部に接触して、中皿容器および中皿蓋の係合を解除するものである。
本発明に係る化粧料容器においては、中皿、蓋体および容器本体からなる。また、中皿は中皿容器と中皿蓋とを係合することにより形成されている。また、中皿の中皿蓋には、突起部が形成されている。蓋体が開動作した場合、蓋体の蝶着軸周りに設けられた押出し部により容器本体の作動部が従動し、当該作動部が突起部に接触して、中皿容器および中皿蓋の係合を解除する。
この場合、蓋体の開動作時にのみ中皿の開動作が行われるので、化粧料容器の蓋体を開動作させない限り、中皿の化粧料の気密性を保持することができる。したがって、化粧ポーチまたは鞄等に収納して持ち運ぶ際、誤って化粧料容器の中皿の蓋体が開状態となり、化粧料の揮発成分が消失して乾燥、収縮、ひび割れ等の問題が発生することを防止できる。
また、蓋体の開動作時にのみ中皿の開動作が行われるので、使用者に開動作を容易に認識させることができる。すなわち、使用時に化粧料の気密性を保持する中皿の中皿蓋を容易に開放するとともに、不使用時に中皿蓋が不用意に開状態となり中皿内の化粧料が揮発してしまうことを防止することができる。
(2)
中皿の中皿蓋および中皿容器の少なくとも一方には、1または複数の凹部が形成され、中皿蓋および中皿容器の少なくとも他方には、凹部と係合する1または複数の凸部が形成され、中皿蓋および中皿容器の凹部と凸部とが係合し、中皿の一端側に開閉軸が設けられ、中皿の他端側に突起部が設けられてもよい。
この場合、中皿の中皿蓋および中皿容器は、凹部と凸部とにより係合され、中皿の一端側に開閉軸が設けられ、中皿の他端側に突起部が設けられるので、開閉軸から最も離れた位置に簡易な力を与えることにより、中皿の中皿蓋を押し上げることができ、中皿の係合を解除することができる。
(3)
押出し部は、蓋体の蝶着軸に設けた突起部からなってもよい。
この場合、押出し部は、蓋体の蝶着軸に設けた突起部からなるので、蓋体が開動作されることにより蝶着軸に設けた突起部が、作動部を移動させる。その結果、簡易な構造および低コストで、蓋体の開動作時以外の中皿の化粧料の気密性を保持することができる。
(4)
押出し部は、蓋体の蝶着軸の周囲に設けた偏心部材からなってもよい。
この場合、押出し部は、蓋体の蝶着軸の周囲に設けた偏心部材からなるので、蓋体が開動作されることにより蝶着軸に設けた偏心部材が、作動部を移動させる。その結果、簡易な構造および低コストで、蓋体の開動作時以外の中皿の化粧料の気密性を保持することができる。
(5)
作動部は、突起部に対して進退移動するように設けられ、かつ進方向に対して第1傾斜部を有し、突起部は、第1傾斜部に対向した第2傾斜部を有してもよい。
この場合、作動部の第1傾斜部と中皿蓋の突起部の第2傾斜部とが、接触し、第1傾斜部が進方向に移動することにより、第2傾斜部が鉛直上方向に移動される。その結果、押出し部により作動部が移動しない限り、蓋体の係合が解除されないので、蓋体の開動作時以外の中皿の化粧料の気密性を保持することができる。
(6)
作動部は、退方向に付勢する弾性部を有し、かつ蓋体の押出し部により進方向に移動し、弾性部により退方向に移動してもよい。
この場合、作動部は、蓋体の押出し部により進方向に移動され、弾性部により退方向に移動されるので、蓋体を閉動作することにより、中皿の中皿蓋と中皿容器との係合を再度、行うことができる。
(7)
容器本体は、複数の収容凹部と複数の収容凹部を区分する壁とを含み、作動部が進動作した場合のみ第1傾斜部が壁から露出するように設けられてもよい。
この場合、作動部の大部分が、壁に内蔵されているので、外観上好ましい。また、作動部が進動作した場合のみ、第1傾斜部が壁から露出し、第2傾斜部に接触する。その結果、作動部が移動しない限り、蓋体の係合が解除されないので、中皿の化粧料の気密性を保持することができる。
(8)
容器本体は、複数の収容凹部と複数の収容凹部を区分する壁とを含み、作動部は、壁に沿って設けられてもよい。
この場合、作動部は、壁に沿って進退動作するので、使用者が中皿の係合の解除を認識することができ、安心して化粧料を使用することができる。その結果、蓋体の開動作時以外の中皿の化粧料の気密性を保持することができる。
以下、本発明に係る化粧料容器について図面を用いて説明する。なお、本実施の形態においては、化粧料容器としてファンデーション化粧料が充填された中皿および化粧用パフを並列させて収容可能な化粧料容器を例に挙げて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る化粧料容器の構成の一例を示す模式的外観図であり、図2は、図1に示す化粧料容器の使用状態を説明するための模式的外観図であり、図3は、図2のA−A断面の一例を示す模式的断面図である。
まず、図1および図2に示すように、化粧料容器100は、合成樹脂製の蓋体110および合成樹脂製の容器本体120からなる。また、蓋体110の内側には、鏡112が設けられており、蓋体110は、容器本体120と蝶着軸118により開閉可能に配設されている。また、化粧料容器100は、平面視略直方体形状に形成されている。
また、図1に示すように、容器本体120には、化粧用パフ300を収容可能な収容凹部180および中皿200を収容可能な収容凹部130が形成されている。これらの収容凹部180および収容凹部130は、仕切り板133により仕切られている。例えば、図2に示すように、収容凹部180に化粧用パフ300が収容され、収容凹部130に中皿200が収容される。また、収容凹部180内の仕切り板133近傍には、突出ピース160が設けられている。
また、図1に示すように、中皿200は、中皿蓋210、中皿容器220およびヒンジ部230からなり、ヒンジ部230を中心に中皿蓋210が中皿容器220から開閉可能に設けられている。また、中皿容器220の内部に化粧料400が収容されている。中皿蓋210には、凹部212が形成されており、中皿容器220には、凸部222が形成されている。凹部212および凸部222は、パッキン(図示せず)を介して係合することにより、中皿200内の気密性を保持するようになっている。ヒンジ部230に対して中皿蓋210の逆側端部には、突起部211が形成されている。
また、図3に示すように、使用者が容器本体120に設けられたフックピース190を押すことにより、蓋体110に設けられたフック(係合爪)115が係止部191から外れる。そして、使用者は、蓋体110を蝶着軸118に沿って矢印R1の方向に回転させる。それにより、化粧料容器100の開動作が行われる。また、この場合、突出ピース160が突出動作を行う。この突出ピース160の詳細動作については、後述する。
一方、使用者が蓋体110を押して、蝶着軸118に沿って蓋体110を矢印R1と逆の方向に回転させる。この場合、後述するように、突出ピース160は突出動作と逆方向に移動する。そして、蓋体110に設けられたフック(係合爪)115が係止部191に係止される。それにより、化粧料容器100の閉動作が行われる。
続いて、図4は、中皿200と係合する化粧料容器100の固定係止部151を説明するための模式的拡大図であり、図5は、中皿200と係合する化粧料容器100の弾性係止部150を説明するための模式的拡大図である。
図4に示すように、収容凹部130の側壁131には、2個の固定係止部151が設けられ、図5に示すように、収容凹部130の側壁に対向する側壁132には、2個の弾性係止部150が設けられる。また、収容凹部130の底部には、貫通した孔部135が設けられている。孔部135は、固定係止部151側の側壁131の近傍に設けられる。また、収容凹部130の側壁131に隣接する側壁には、切欠き部140が設けられている。切欠き部140は、後述する中皿200のヒンジ部230が収容可能なサイズで形成される。
図4に示すように、中皿200に設けられた係止部240は、凹形状からなり、化粧料容器100に中皿200が収容された場合、係止部240に破線の方向に沿って凸形状からなる固定係止部151が係合する。なお、図4においては、係止部240は、凹形状からなることとしたが、これに限定されず、係止部240は、固定係止部151との間で係合する形状であれば、他の任意の形状であってもよい。また、図4においては、2個の固定係止部151からなることとしているが、これに限定されず、1個の固定係止部であってもよく、他の任意の数、3個、4個の固定係止部であってもよい。さらに、係止部240は、固定係止部151に係合する形状であればよい。
また、図5に示すように、中皿200に設けられた係止部241は、凹形状からなり、化粧料容器100に中皿200が収容された場合、係止部241に破線の方向に沿って凸形状を有する弾性係止部150が係合する。ここで、弾性係止部150は、側壁132にスリット155を設けることにより弾性を有するように形成されている。なお、図5においては、係止部241は、凹形状からなることとしたが、これに限定されず、係止部241は、弾性係止部150との間で係合する形状であれば、他の任意の形状であってもよい。また、図5においては、2個の弾性係止部150からなることとしているが、これに限定されず、1個の弾性係止部であってもよく、他の任意の数、3個、4個の弾性係止部であってもよい。さらに、係止部241は、弾性係止部150に係合する形状であればよい。
これにより、中皿200の中皿容器220は、容器本体120に堅固に固定される。それにより、後述する突出ピース160の働きを確実に発揮させることができる。
次いで、図6は、突出ピース160の詳細を示す模式的平面図である。
図6に示すように、突出ピース160は、先端部161、細肉部162、本体部163および後端部164からなる。細肉部162の厚みはL1からなり、本体部163の厚みはL2(L1<L2)からなる。後端部164は、凸状の湾曲面からなる。
突出ピース160の先端部161は、傾斜面を有する三角形状からなり、細肉部162は、厚みを薄くすることにより弾性を有する形状となっている。
次いで、図7から図9は図3の化粧料容器100の断面の一部を拡大した模式的拡大図である。図7から図9は、順に化粧料容器100の蓋体110を開動作させた状態を示す。
図7に示すように、化粧料容器100の蓋体110を回転させた場合、蝶着軸118に偏心して設けられた偏心部119が突出ピース160の後端部164に接触する。さらに、図8に示すように、化粧料容器100の蓋体110をさらに回転させた場合、蝶着軸118に偏心して設けられた偏心部119が後端部164をさらに押し、突出ピース160が矢印S1の方向に移動する。この場合、突出ピース160は、先端部161が容器本体120の突起部121に乗り上げ、弾性変形し始める。同時に先端部161の傾斜面と突起部211の傾斜面とが接触し、先端部161が、容器本体120に固定された中皿200に対して、中皿蓋210の突起部211を鉛直上方向に押し上げる。
さらに、図9に示すように、化粧料容器100の蓋体110を回転させた場合、蝶着軸118に偏心して設けられた偏心部119が後端部164をさらに押し、突出ピース160がさらに矢印S1の方向に移動し、先端部161が、中皿200の中皿蓋210に設けられた突起部211をさらに鉛直上方向に押し上げ、中皿200の中皿蓋210と中皿容器220との係合を解除する。すなわち、中皿蓋210の凹部212と中皿容器220の凸部222との係合深さ以上に、突起部211が押し上げられる。
(第2の実施の形態)
以下、第2の実施の形態に係る化粧料容器100aについて図を用いて説明する。なお、第2の実施の形態に係る化粧料容器100aにおいては、第1の実施の形態に係る化粧料容器100と異なる点について説明を行う。図10は、第2の実施の形態に係る化粧料容器100aの一例を示す模式的概観図である。
図10に示す化粧料容器100aは、突出ピース160の代わりに突出ピース160aを有し、中皿200の代わりに中皿200aを有する。なお、突出ピース160aは、突出ピースと同じ形状であり、配置が異なる。
図1の化粧料容器100においては、突出ピース160が、収容凹部180内の仕切り板133に沿って設けられているが、図10の化粧料容器100aにおいては、突出ピース160aが収容凹部130内の仕切り板133近傍に設けられる。
また、図1に示すように、中皿200では、中皿蓋210のヒンジ部230から最も離れた位置に突起部211が形成されているが、図10の中皿200aにおいては、中皿蓋210aのヒンジ部230から離れた位置に突起部211aが形成される。
この場合、化粧料容器100aの蓋体110を蝶着軸118に沿って矢印R1の方向に回転させ、開動作を行うことにより、突出ピース160aが移動し、突起部211aを鉛直上方向に押し上げることにより、中皿200の中皿蓋210と中皿容器220との係合を解除する。
(第3の実施の形態)
続いて、第3の実施の形態に係る化粧料容器100bについて図を用いて説明する。なお、第3の実施の形態に係る化粧料容器100bにおいては、第1および第2の実施の形態に係る化粧料容器100,100aと異なる点について説明を行う。図11は、第3の実施の形態に係る化粧料容器100bの一例を示す模式的外観図である。
図11に示すように、化粧料容器100bにおいては、突出ピース160bが仕切り板133bの内部に設けられている。この場合、仕切り板133bは、第1の実施の形態および第2の実施の形態の仕切り板133と相違し、突出ピース160bの厚み幅よりも厚い幅を有する。仕切り板133bは、突出ピース160bが移動することにより、仕切り板133bに設けられた凹部から突出ピース160bの先端が突出するように設けられている。
次に、図12は、突出ピース160bの構造の一例を示すための模式的平面図である。図12(a)は、突出ピース160bの側面図を示し、図12(b)は、突出ピース160bの上面図を示す。
図12(a),(b)に示すように、突出ピース160bは、先端部161、細肉部162、本体部163、後端部164、戻り部165およびスライド部166からなる。先端部161は、図6の突出ピース160と異なり斜め上方に傾斜して設けられる。後端部164は、突出部を有し、かつ本体部163よりも太い幅を有する。また、戻り部165は、容器本体120に設けられた係合部(図13〜図15参照)と係合し、突出ピース160bを矢印S1の方向と逆方向に押し戻す。したがって、蓋体110bの開動作により偏心部119bが後端部164を押さない場合、戻り部165は、突出ピース160bを矢印S1の方向と逆方向に押し戻す。
次いで、図13から図15は図11の化粧料容器100bの断面の一部を拡大した模式的拡大図である。図13から図15は、順に化粧料容器100bの蓋体110bを開動作させた状態を示す。
図13に示すように、化粧料容器100bの蓋体110bを回転させた場合、蝶着軸118bに偏心して設けられた偏心部119bが突出ピース160bの後端部164に接触する。ここで、図13に示すように、蓋体110bは、突起形状の偏心部119bを有する。
さらに、図14に示すように、化粧料容器100bの蓋体110bをさらに回転させた場合、蝶着軸118bに設けられた偏心部119bが後端部164をさらに押し、突出ピース160bが矢印S1の方向に移動する。この場合、突出ピース160bの先端部161が容器本体120の突起部121に沿って移動する。同時に先端部161の傾斜面と突起部211の傾斜面とが接触し、先端部161が、中皿蓋210の突起部211を鉛直上方向に押し上げる。また、この場合、突出ピース160bの戻り部165が、容器本体120の仕切り板133b内に設けられた突起と接触する。
続いて、図15に示すように、化粧料容器100bの蓋体110bをさらに回転させた場合、蝶着軸118bに設けられた偏心部119bが後端部164をさらに押し、突出ピース160bがさらに矢印S1の方向に移動し、先端部161が、中皿200の中皿蓋210に設けられた突起部211をさらに鉛直上方向に押し上げ、中皿200の中皿蓋210と中皿容器220との係合を解除する。すなわち、中皿蓋210の凹部212と中皿容器220の凸部222との係合深さ以上に、突起部211が押し上げられる。また、突出ピース160bの戻り部165が、容器本体120の仕切り板133b内に設けられた突起と接して弾性変形し、突出ピース160bが矢印S1の方向と逆方向に移動する。
次いで、図16は、突出ピース160,160a,160bの他の例を示す模式的平面図である。
図16に示すように、突出ピース160cは、後端部164の代わりに後端部164cを有する。後端部164cは、凹状の湾曲面からなる。
続いて、図17は、突出ピース160,160a,160b,160cのさらに他の例を示す模式的平面図である。
図17に示すように、突出ピース160dは、後端部164の代わりに後端部164dを有する。後端部164dは、直線状の傾斜面からなる。
最後に、図18は、突出ピース160,160a,160b,160c,160dのさらに他の例を示す模式的平面図である。
図18に示すように、突出ピース160eは、先端部161、細肉部162、本体部163、後端部164および戻り部165eからなる。戻り部165eは、容器本体120に設けられた係合部(図示せず)と係合し、突出ピース160eを矢印S1の方向と逆方向に押し戻す。したがって、蓋体110の開動作により偏心部119が後端部164を押さない場合、戻り部165eは、突出ピース160を矢印S1の方向と逆方向に押し戻す。
図19は、第1乃至第3の実施の形態に係る蓋体110の蝶着軸118の偏心部119の他の例を示す模式的断面図である。
図19に示すように、蓋体110fの偏心部119fは、突起状部材からなる。この場合、偏心部119fの突起状部材により、面ではなく、点の力で突出ピース160を作動させることができる。
なお、上記の実施の形態においては、偏心部119,119b,119fが、面形状、突起形状、円形状、切り欠き形状からなることとしているが、これに限定されず、蓋体110,110bの開動作に基づいて、突出ピース160,〜,160eを移動させる形状であればよく、線形状、リブ形状、円筒形状、円錐形状、他の任意の形状からなることとしてもよい。
また、蓋体110,110bの閉動作時に、中皿蓋210および中皿容器220を係合させるため、突出ピース160,〜,160dの後端部164に複数面を形成し、当該閉動作時に、偏心部119,119b,119fが一方の面を沿って移動し、開動作時に、偏心部119,119b,119fが他方の面を沿って移動するようにしてもよい。
さらに、蓋体110の閉動作終了時に、中皿蓋210および中皿容器220の凹部212および凸部222の係合を行うよう蓋体110の内面に突起を設けて、中皿蓋210を押す構造を設けてもよい。
以上のように化粧料容器100,100a,100bにおいては、化粧料容器100,100a,100bの蓋体110,110a,110b,110fを開動作させない限り、中皿200,200aが開動作をしないので、中皿200,200aの化粧料400の気密性を保持することができる。したがって、化粧ポーチまたは鞄等に収納して持ち運ぶ際、誤って化粧料容器100,100a,100bのフックピース190を操作しても、中皿200,200aの中皿蓋210,210aが開状態とならず、化粧料400が乾燥することを防止できる。また、蓋体110,110a,110b,110fの開動作時に中皿200,200aの開動作が行われるので、使用者に開動作を容易に認識させることができる。
また、中皿200,200aの中皿蓋210,210aおよび中皿容器220は、凹部212と凸部222とにより係合され、中皿200の一端側にヒンジ部230が設けられ、中皿200の他端側に突起部211,211aが設けられるので、ヒンジ部230から最も離れた位置に簡易な力を与えることにより、中皿200の中皿蓋210,210aを押し上げることができ、中皿200,200aの係合を解除させることができる。
また、蓋体110,110a,110b,110fの蝶着軸118,118b,118fに偏心部119,119b,119fが設けられている場合、蓋体110,110a,110b,110fが開動作されることにより蝶着軸118,118b,118fに設けられた偏心部119,119b,119fが、突出ピース160,160a,160b,160c,160d,160eを動作させる。その結果、簡易な構造および低コストで、蓋体蓋体110,110a,110b,110fの開動作時以外の中皿200,200aの化粧料400の気密性を保持することができる。
さらに、突出ピース160,160a,160b,160c,160d,160eの先端部161の傾斜面と中皿蓋210,210aの突起部211,211aの傾斜面とが、接触し、先端部161が進方向に移動することにより、突起部211,211aが鉛直上方向に移動される。その結果、偏心部119,119b,119fにより突出ピース160,160a,160b,160c,160d,160eが移動しない限り、中皿200,200aの係合が解除されないので、蓋体110,110a,110b,110fの開動作時以外の中皿200,200aの化粧料400の気密性を保持することができる。また、突出ピース160b,160eは、蓋体110の偏心部119bにより進方向に移動され、戻り部165により退方向に移動されるので、蓋体110bの動作により、中皿200の中皿蓋210と中皿容器220との係合を再度、行うことができる。
また、突出ピース160,160aは、仕切り板133に沿って進退動作するので、使用者が中皿200,200aの係合の解除を認識することができ、安心して化粧料400を使用することができる。さらに、突出ピース160bが仕切り板133bに内蔵されるので、突出ピース160bが進動作した場合のみ、先端部161が仕切り板133bから露出し、突起部211に接触する。その結果、突出ピース160bが移動しない限り、中皿200の係合が解除されないので、中皿200の化粧料400の気密性を保持することができる。
上記の実施の形態においては、中皿200,200aが中皿に相当し、容器本体120,120aが容器本体に相当し、蓋体110,110a,110b,110fが蓋体に相当し、中皿容器220が中皿容器に相当し、中皿蓋210,210aが中皿蓋に相当し、突起部211,211aが突起部に相当し、蝶着軸118,118bが蝶着軸に相当し、偏心部119,119b,119fが押出し部に相当し、突出ピース160,160a,160b,160c,160d,160eが作動部に相当し、凹部212が凹部に相当し、凸部222が凸部に相当し、化粧料容器100,100a,100bが化粧料容器に相当し、突起部211が突起部に相当し、偏心部119a,119b,偏心部119fが偏心部材に相当し、矢印S1の方向が進方向に相当し、細肉部162が弾性部に相当し、矢印S1と逆の方向が退方向に相当し、仕切り板133,133bが区分する壁に相当し、先端部161の傾斜面が第1傾斜部に相当し、中皿蓋210,210aの突起部211,211aの傾斜面が第2傾斜部に相当する。
本発明の好ましい実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。例えば、上記の実施の形態においては、化粧用の容器にのみ特化して説明したが、容易に他の収納容器等にも適用することができる。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
本発明の第1の実施の形態に係る化粧料容器の構成の一例を示す模式的外観図 図1に示す化粧料容器の使用状態を説明するための模式的外観図 図2のA−A断面の一例を示す模式的断面図 中皿と係合する化粧料容器の固定係止部を説明するための模式的拡大図 中皿と係合する化粧料容器の弾性係止部を説明するための模式的拡大図 突出ピースの詳細を示す模式的平面図 図3の化粧料容器の断面の一部を拡大した模式的拡大図 図3の化粧料容器の断面の一部を拡大した模式的拡大図 図3の化粧料容器の断面の一部を拡大した模式的拡大図 第2の実施の形態に係る化粧料容器の一例を示す模式的概観図 第3の実施の形態に係る化粧料容器の一例を示す模式的外観図 突出ピースの構造の一例を示す模式的平面図 図12の化粧料容器の断面の一部を拡大した模式的拡大図 図12の化粧料容器の断面の一部を拡大した模式的拡大図 図12の化粧料容器の断面の一部を拡大した模式的拡大図 突出ピースの他の例を示す模式的平面図 突出ピースのさらに他の例を示す模式的平面図 突出ピースのさらに他の例を示す模式的平面図 第1乃至第3の実施の形態に係る蓋体の蝶着軸の偏心部の他の例を示す模式的断面図
符号の説明
100,100a,100b 化粧料容器
110,110a,110b,110f 蓋体
112 鏡
115 フック(係合爪)
118,118b 蝶番
119,119b,119f 偏心部
120,120a 容器本体
130,180 収容凹部
133,133b 仕切り板
135 孔部
140 切欠き部
150 弾性係止部
151 固定係止部
155 スリット
160,160a,160b,160c,160d,160e 突出ピース
161 先端部
162 細肉部
163 本体部
164,164a,164b,164c,164d,164e 後端部
165,165e 戻り部
190 フックピース
191 係止部
200,200a 中皿
210,210a 中皿蓋
211,211a 突起部
212 凹部
220 中皿容器
222 凸部
230 ヒンジ部
240 係止部
241 係止部
300 化粧用パフ
400 化粧料

Claims (8)

  1. 中皿と、
    前記中皿を収容する収容凹部を有する容器本体と、
    前記容器本体に開閉自在に蝶着された蓋体と、を有する化粧料容器であって、
    前記中皿は、前記化粧料を充填した中皿容器と、前記中皿容器と係合する中皿蓋とからなり、前記中皿蓋は、突起部を含み、
    前記蓋体は、蝶着軸周りに押出し部を含み、
    前記容器本体は、前記押出し部により従動する作動部を含み、
    前記作動部は、前記押出し部の動きにより前記突起部に接触して、前記中皿容器および前記中皿蓋の係合を解除することを特徴とする化粧料容器。
  2. 前記中皿の中皿蓋および中皿容器の少なくとも一方には、1または複数の凹部が形成され、前記中皿蓋および前記中皿容器の少なくとも他方には、前記凹部と係合する1または複数の凸部が形成され、前記中皿蓋および前記中皿容器の前記凹部と前記凸部とが係合し、
    前記中皿の一端側に開閉軸が設けられ、前記中皿の他端側に前記突起部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の化粧料容器。
  3. 前記押出し部は、前記蓋体の蝶着軸に設けた突起部からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧料容器。
  4. 前記押出し部は、前記蓋体の蝶着軸の周囲に設けた偏心部材からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧料容器。
  5. 前記作動部は、前記突起部に対して進退移動するように設けられ、かつ前記進方向に対して第1傾斜部を有し、
    前記突起部は、前記第1傾斜部に対向した第2傾斜部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の化粧料容器。
  6. 前記作動部は、前記退方向に付勢する弾性部を有し、かつ前記蓋体の押出し部により進方向に移動し、前記弾性部により退方向に移動することを特徴とする請求項5記載の化粧料容器。
  7. 前記容器本体は、複数の収容凹部と前記複数の収容凹部を区分する壁とを含み、
    前記作動部は、前記壁に内蔵され、前記作動部が進動作した場合のみ前記第1傾斜部が前記壁から露出するように設けられたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の化粧料容器。
  8. 前記容器本体は、複数の収容凹部と前記複数の収容凹部を区分する壁とを含み、
    前記作動部は、前記壁に沿って設けられたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の化粧料容器。
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