JP2010135970A - 画像読取装置及びそのキャリブレーション方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像読取装置において、特に低輝度階調で原稿を忠実に再現できるキャリブレーションを実現する。
【解決手段】イメージスキャナ装置は、パッチ階調値取得部と、補正関数取得部と、階調補正部と、を備える。パッチ階調値取得部は、テストチャートのグレーパッチを読み取ったRGB各成分における読取階調値xiを求める。補正関数取得部は、グレーパッチについて定められているRGBの各成分の目標階調値yiを入力とし、前記読取階調値xiを出力として、入出力の関係(両階調値xi,yiの関係)を近似する曲線関数をRGBの各成分について求める。階調補正部は、原稿を読み取った画像のRGB階調値を、前記曲線関数に基づいて補正する。補正関数取得部は、RGBの各成分についての前記曲線関数を、前記出力値yがゼロを保持する前記入力値xの範囲の上限値としての入力値切片cがRGB間で等しくなるように定める。
【選択図】図8

Description

本発明は、原稿を3つのカラー成分(例えば、赤、緑、青のRGB成分)に色分解して読み取って読取画像を得ることが可能な画像読取装置に関する。
特許文献1は、この種の画像読取装置を備えた画像形成装置を開示する。この特許文献1のデジタルカラー複写機は、画像取得手段としてのCCD(電荷結合素子)を備え、原稿からの反射光像を、RGBにより表現される表色系のアナログ信号として読み取るように構成されている。CCDが読み取ったアナログ信号による画像データは、AFE(アナログフロントエンド)に送られ、デジタルデータに変換される。AFEから出力される画像データは、各画素のR成分、G成分、及びB成分のそれぞれを8ビットのデータで表した多値の画像データとされている。
この特許文献1のデジタルカラー複写機はキャリブレーションモードを有している。このキャリブレーションモードにおいて複写機は、当該複写機でプリントされたテスト画像が記録された記録シートをCCDで読み取り、AFEでA/D変換することで、RGB表色系のテスト画像データを取得する。このテスト画像データは、行列変換処理等が施されることにより、Lab表色系のテスト画像データに変換される。その後、得られたテスト画像データをテスト画像プリント時のデータと比較することにより、読み取った画像データを補正するための補正パラメータを算出する。
特開2004−88494号公報
このようなキャリブレーション作業で用いられる原稿(キャリブレーション用原稿、テストチャート)は、画像読取装置の間での個体差を無くすために、正確な濃度で印刷される必要がある。しかしながら、特に低輝度階調において適切な色味及び濃度のキャリブレーション用原稿を作成しようとすると、高濃度を印刷する必要があり、コストが増大してしまう。
この点、特許文献1に示すようにテスト画像を記録シートに複写機でプリントしてキャリブレーションに用いる場合、記録シートに記録された低輝度階調の部分を正確に意図どおりの濃度とすることが極めて困難である。従って、キャリブレーションモードにおいて輝度を考慮することなく補正パラメータを算出するだけでは、特に低輝度階調の再現性(グレーバランス)が悪くなり易く、読取画質の観点から改善の余地が残されていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、画像読取装置において、特に低輝度階調の再現性に優れる階調補正機能を実現することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の画像読取装置が提供される。即ち、この画像読取装置は、読取部と、パッチ階調値取得部と、補正関数取得部と、補正部と、を備える。前記読取部は、原稿を読取可能である。前記パッチ階調値取得部は、階調を異ならせた複数のパッチを有するキャリブレーション用原稿を前記読取部で読み取らせたときに、3つのカラー成分それぞれにおける前記パッチの読取階調値を求める。前記補正関数取得部は、前記パッチについて定められている3つの前記カラー成分それぞれの目標階調値と、前記読取階調値と、に基づいて、前記読取階調値を入力とし前記目標階調値を出力として入出力の関係を近似する曲線関数を3つの前記カラー成分それぞれについて求める。前記補正部は、前記読取部によって原稿を読み取った画像の前記カラー成分それぞれの階調値を前記曲線関数に基づいて補正する。そして、前記補正関数取得部は、3つの前記カラー成分それぞれについての前記曲線関数を、前記出力値がゼロを保持する前記入力値の範囲の上限値としての入力値切片が3つのカラー成分の間で等しくなるように定める。
この構成により、3つのカラー成分についての曲線関数の入力値切片が共通となっているので、特に画像の低輝度階調の部分を、グレーバランスを含めて忠実に再現することができる。また、低輝度階調の部分でパッチの数を特に増加させなくても良好なキャリブレーションを得ることができる。更には、滑らかな曲線関数によって読取部の曲線的な出力特性を精度良く補正することができるので、パッチの数が少ない場合でも良好な階調補正を行うことができる。
前記の画像読取装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この画像読取装置は曲線関数決定部を備える。この曲線関数決定部は、3つの前記カラー成分のうち何れか1つの成分である特定カラー成分に関して前記曲線関数を決定するとともに、決定された曲線関数の入力値切片を入力値切片とするように、前記特定カラー成分以外のカラー成分についての曲線関数を求める。
この構成により、入力値切片同士が3つのカラー成分の間で一致している曲線関数を、簡単な計算処理で得ることができる。
前記の画像読取装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記補正関数取得部は、曲線関数候補取得部と、乖離度取得部と、曲線関数決定部と、を備える。前記曲線関数候補取得部は、複数の入力値切片候補のそれぞれについて、当該入力値切片候補を入力値切片とする曲線関数候補を、3つの前記カラー成分のうち何れか1つの成分である特定カラー成分に関して求める。前記乖離度取得部は、複数の入力値切片候補のそれぞれについて、前記パッチの前記読取階調値と前記目標階調値との関係を前記曲線関数候補で近似した場合の乖離度を前記特定カラー成分について求める。前記曲線関数決定部は、前記乖離度が最も小さくなる入力値切片候補を選択し、当該入力値切片候補に対応する前記曲線関数候補を前記特定カラー成分についての前記曲線関数として決定する。また、前記曲線関数決定部は、選択された入力値切片候補を入力値切片とするように、前記特定カラー成分以外のカラー成分についての曲線関数を求める。
この構成により、特定カラー成分については最良の近似精度を与える曲線関数を得ることができる。また、3つのカラー成分を総合的に考慮した場合でも、入力値切片同士が3つのカラー成分の間で一致している良好な色再現性(グレーバランス等)の曲線関数を、簡単な計算処理で得ることができる。
前記の画像読取装置においては、以下の構成とすることもできる。即ち、前記補正関数取得部は、曲線関数候補取得部と、乖離度取得部と、曲線関数決定部と、を備える。前記曲線関数候補取得部は、複数の入力値切片候補のそれぞれについて、当該入力値切片候補を入力値切片とする曲線関数候補を3つの前記カラー成分それぞれについて求める。前記乖離度取得部は、複数の入力値切片候補のそれぞれについて、前記パッチの前記読取階調値と前記目標階調値との関係を前記曲線関数候補で近似した場合の乖離度を3つの前記カラー成分それぞれについて求める。前記曲線関数決定部は、3つの前記カラー成分総合での前記乖離度が最も小さくなる入力値切片候補を選択し、当該入力値切片候補に対応する曲線関数候補を前記曲線関数として決定する。
この構成により、3つのカラー成分の間で入力値切片を一致させつつ、3つのカラー成分を総合的に考慮して、最良の近似精度を与える曲線関数を得ることができる。この結果、読取画像の画質を一層向上させることができる。また、曲線関数として累乗関数を用いた場合でも、低輝度階調部分の再現性を考慮した近似式を求めることができる。
前記の画像読取装置においては、前記乖離度取得部は、前記パッチについての前記読取階調値を前記曲線関数候補に入力したときの出力値と、当該パッチについての目標階調値と、の誤差の二乗和を前記乖離度として求めることが好ましい。
この構成により、パッチを読み取って得られたデータに対する曲線関数候補の近似精度を適切に評価することができるので、最適な入力値切片候補(曲線関数候補)を確実に選択でき、原稿を忠実に再現した読取画像を得ることができる。
前記の画像読取装置においては、前記曲線関数候補取得部は、前記パッチについて前記パッチ階調値取得部で求められた前記読取階調値と、当該パッチについての前記目標階調値と、に基づいて、前記曲線関数候補を最小二乗法によって求めることが好ましい。
この構成により、精度の良好な曲線関数を得ることができるので、原稿を忠実に再現した読取画像を得ることができる。
本発明の第2の観点によれば、原稿を読み取って3つのカラー成分それぞれの階調値を取得することが可能な読取部を備える画像読取装置において、以下のようなキャリブレーション方法が提供される。即ち、この画像読取装置のキャリブレーション方法は、読取ステップと、パッチ階調値取得ステップと、補正関数取得ステップと、を含む。前記読取ステップでは、階調を異ならせた複数のパッチを有するキャリブレーション用原稿を前記読取部によって読み取る。前記パッチ階調値取得ステップでは、前記キャリブレーション用原稿の前記パッチについて、3つの前記カラー成分それぞれにおける読取階調値を求める。前記補正関数取得ステップでは、前記パッチについて定められている3つの前記カラー成分それぞれの目標階調値と、前記読取階調値と、に基づいて、前記読取階調値を入力とし前記目標階調値を出力として入出力の関係を近似する曲線関数を3つの前記カラー成分それぞれについて求める。そして、前記補正関数取得ステップでは、RGBの各成分についての前記曲線関数を、前記出力値がゼロを保持する前記入力値の範囲の上限値としての入力値切片が3つの前記カラー成分の間で等しくなるように定める。
この方法により得られた3つのカラー成分についての曲線関数は、その入力値切片が3つのカラー成分の間で共通となっているので、特に画像の低輝度階調の部分をグレーバランスを含めて忠実に再現することができる。また、低輝度階調の部分でパッチの数を特に増加させなくても良好なキャリブレーションを得ることができる。更には、滑らかな曲線関数によって読取部の曲線的な出力特性を精度良く補正することができるので、パッチの数が少ない場合でも良好な階調補正を行うことができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るイメージスキャナ装置101の全体的な構成を示す正面断面図である。
図1に示すように、画像読取装置としてのイメージスキャナ装置101は、オートドキュメントフィーダ部及びフラットベッド部からなる画像読取部115を備えている。
以下、イメージスキャナ装置101の構成を具体的に説明する。即ち、このイメージスキャナ装置101は、読取原稿を載置するプラテンガラス102が配設された原稿台103と、この読取原稿を前記プラテンガラス上に押圧した状態で保持するための原稿台カバー104と、を備えている。また、イメージスキャナ装置101には、原稿の読取開始等を指示するための図略の操作パネルが備えられている。
前記原稿台カバー104には、オートドキュメントフィーダ(自動原稿送り装置)107が配置されている。このオートドキュメントフィーダ107は、原稿台カバー104の上部に設けられた原稿トレイ111と、この原稿トレイ111の下方に設けられた排紙トレイ112と、を備える。
図1に示すように、前記原稿台カバー104の内部には、原稿トレイ111と排紙トレイ112とを繋ぐ湾曲状の原稿搬送経路113が構成されている。この原稿搬送経路113には、ピックアップローラ51と、分離ローラ52と、分離パッド53と、搬送ローラ55と、排紙ローラ58と、が配置されている。
ピックアップローラ51は原稿トレイ111上の読取原稿を繰り込み、分離ローラ52及び分離パッド53は、繰り込まれた原稿を1枚ずつ分離するように構成されている。搬送ローラ55は、分離された原稿を原稿読取位置25に向けて搬送し、排紙ローラ58は、読取後の原稿を排紙トレイ112へ排出するように構成されている。
上記の構成で、原稿トレイ111に重ねてセットされた読取原稿は、1枚ずつ分離されて湾曲状の前記原稿搬送経路113に沿って搬送され、原稿読取位置25を通過して後述のスキャナユニット21によって読み取られた後、排紙トレイ112へ排出される。
図1に示すように、前記原稿台103の内部にはスキャナユニット(読取部)21が備えられる。このスキャナユニット21は、原稿台103の内部で移動可能なキャリッジ30を備えている。
このキャリッジ30は、光源としての蛍光ランプ22と、反射ミラー23,23・・・と、集光レンズ27と、読取センサ(CCDセンサ)28と、を備える。蛍光ランプ22は読取原稿に対して光を照射し、読取原稿からの反射光は、複数の反射ミラー23,23・・・で反射した後、集光レンズ27を通過して収束して読取センサ28の表面に結像する。前記読取センサ28は、入射された収束光を電気信号に変換して出力する。
本実施形態において前記読取センサ28は3ライン式のカラーCCDセンサとされている。この読取センサ28は、主走査方向(原稿の幅方向)に細長く延びる一次元ラインセンサが赤、緑、青(RGB)の各色について設けられるとともに、各ラインセンサに対応して異なるカラーフィルタを備えた構成となっている。これにより、原稿の画像情報をRGBの3色に色分解して読み取ることができる。
前記原稿台103の内部には、駆動プーリ47及び従動プーリ48が回転可能に支持される。そして、駆動プーリ47及び従動プーリ48の間に無端状の駆動ベルト49が巻き掛けられ、この駆動ベルト49の適宜箇所に前記キャリッジ30が固定されている。この構成で、前記駆動プーリ47を図略の電動モータで正逆駆動することにより、キャリッジ30を副走査方向に沿って水平に走行させることができる。
以上の構成で、前記原稿読取位置25に対応する位置に前記キャリッジ30を予め移動させた状態で、オートドキュメントフィーダ107を駆動する。すると、原稿搬送経路113を搬送される読取原稿が原稿読取位置25において走査され、蛍光ランプ22から照射されて読取原稿で反射した反射光はキャリッジ30内へ導入され、反射ミラー23,23・・・により集光レンズ27を通して読取センサ28へ導かれて結像する。この結果、読取センサ28は読取内容に応じた電気信号を出力することができる。
また、イメージスキャナ装置101をフラットベッドスキャナとして使用する場合は、キャリッジ30をプラテンガラス102に沿って一定の速度で移動させながら、当該プラテンガラス102上に載置された読取原稿を走査する。原稿からの反射光は、上記と同様にキャリッジ30内の読取センサ28へ導かれて結像する。
図2はイメージスキャナ装置101のブロック図である。図2に示すように、イメージスキャナ装置101は前記スキャナユニット21のほか、演算部としてのCPU41と、記憶部としてのROM42及びRAM43と、を備えている。
また、イメージスキャナ装置101は、階調補正テーブル生成部44と、階調補正テーブル記憶部45と、階調補正部(補正部)46と、イメージメモリ66と、符号変換部69と、出力制御部70と、キャリブレーション部81と、を備えている。
CPU41は、イメージスキャナ装置101に備えられるスキャナユニット21、階調補正部46、出力制御部70、キャリブレーション部81等を制御するための制御部として設けられている。この制御のためのプログラム及びデータ等は、記憶部としてのROM42に格納されている。また、前記RAM43は、上記プログラムを実行する際に必要となるデータを一時的に記憶するため等に用いられる。
前記スキャナユニット21はアナログフロントエンド(AFE)63を備えており、このAFE63は読取センサ28に接続されている。原稿読取時において、読取センサ28が備えるRGB各色の前記ラインセンサは、原稿内容を主走査方向に走査して1ライン分を読み取り、各ラインセンサの信号は前記AFE63によってアナログ信号からデジタル信号に変換される。この主走査により、1ライン分の画素のデータがRGB各色の階調値としてAFE63から出力される。以上の処理を、原稿又はキャリッジ30を副走査方向に微小距離ずつ送りながら反復することで、原稿全体の画像データをデジタル信号として得ることができる。
スキャナユニット21は画像処理部65を備えており、前記AFE63が出力する画像データのデジタル信号は、この画像処理部65に入力される。この画像処理部65は、主走査ごとに1ラインずつ入力される画素データに対しシェーディング補正を行って、スキャナユニット21の光学系に起因する読取ムラの補正を行う。また画像処理部65は、前記画素データに対し、読取センサ28におけるRGB各色のラインセンサの配置間隔(ラインギャップ)を原因とする色ズレを矯正する補正を行う。
前記イメージメモリ66は、スキャナユニット21で読み取った画像(それぞれの画素におけるRGB各色の階調値)を保存するためのものである。
階調補正テーブル生成部44は、スキャナユニット21で読み取られた画像データに対して階調補正を行うときに用いられる階調補正テーブルのデータを生成するように構成されている。この階調補正テーブルの生成の際は、前記キャリブレーション部81で求められた曲線関数(補正関数、詳細は後述)が用いられる。この階調補正テーブル生成部44で生成されたテーブルの内容は、階調補正テーブル記憶部45に記憶される。
階調補正部46は、スキャナユニット21から出力された画像データを前記階調補正テーブルに基づいて補正する。これにより、入力光の強度変化に対する読取センサ28の出力の非直線性を補正すること等により、元の読取原稿を忠実に再現した読取画像を得ることができる。この階調補正部46によって補正された画像は、イメージメモリ66に入力されて記憶される。
符号変換部69は、イメージメモリ66に保存された画像データに対し、例えばJPEG等の公知の圧縮処理を行って符号化する。
出力制御部70は、符号化された画像データを、イメージスキャナ装置101と接続される上位装置としてのパーソナルコンピュータ(図略)に送信する。送信方法は任意であるが、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)を用いる方法、及びユニバーサルシリアルバス(USB)を用いる方法等が考えられる。
キャリブレーション部81は、キャリブレーション用原稿としての所定のテストチャート(後述)をスキャナユニット21で読み取って得られた画像に基づいて、階調補正のための関数である曲線関数を作成し、そのパラメータを保存(更新)できるように構成されている。このキャリブレーション部81は、パッチ階調値取得部82と、補正関数取得部83と、補正関数パラメータ記憶部87と、を備えている。
パッチ階調値取得部82は、前記テストチャートが有する複数のグレーパッチ(パッチ)のそれぞれを読み取ったRGBの各成分値(読取階調値)を、計算により取得する。
補正関数取得部83は、パッチ階調値取得部82によって取得された読取階調値と、当該グレーパッチについて定められている目標階調値と、の関係を近似する曲線関数(補正関数)を計算により求める。この補正関数取得部83は、曲線関数候補取得部84と、乖離度取得部85と、曲線関数決定部86と、を備えている。
曲線関数候補取得部84は、RGBの各色成分について、グレーパッチを読み取った読取階調値と当該グレーパッチの目標階調値との関係を近似する曲線関数を、曲線関数候補(補正関数候補)として生成する。この曲線関数候補は、詳細は後述するが、所定のパラメータを種々異ならせて複数生成される。
乖離度取得部85は、実際の読取階調値と目標階調値の関係を曲線関数候補によって近似した場合の当該近似精度を評価した値(乖離度)を、計算により取得する。この近似精度の評価値は、曲線関数候補のそれぞれについて、かつ、RGBの各色成分について個別に計算される。
曲線関数決定部86は、RGBの各色成分における近似精度を総合的に考慮して、実際の階調値と目標階調値の関係を最も精度良く近似できる曲線関数候補を選択する。そして、曲線関数決定部86は、選択された曲線関数候補を、補正に使用すべき曲線関数(補正関数)として決定する。
補正関数パラメータ記憶部87は、補正関数取得部83によって求められた曲線関数(補正関数)のパラメータを記憶する。この補正関数のパラメータは、前記階調補正テーブル生成部44によって階調補正テーブルが生成されるときに参照される。
本実施形態において、画像処理部65、階調補正テーブル生成部44、階調補正部46、キャリブレーション部81及び符号変換部69等は、例えばASIC、FPGA等のハードウェアを用いて実現されている。スキャナキャリブレーション処理(その詳細は後述する)を行う画像処理プログラムがASIC等に書き込まれることにより、キャリブレーション部81のスキャナキャリブレーション機能が実現される。ただし、このキャリブレーション部81等は、CPU41とプログラムの組合せ等により実現しても良い。
次に、前記キャリブレーション部81によるスキャナキャリブレーション処理について、図3を参照して説明する。この図3は、ユーザがイメージスキャナ装置101の操作パネルを適宜操作し、キャリブレーションを行う旨を指示した場合に実行されるメインフローである。
図3のメインフローが開始されると、テストチャートをセットすべき旨のメッセージが、前記操作パネルに適宜表示される。ユーザはこれに従い、予め用意されているテストチャートを、イメージスキャナ装置101の原稿トレイ111又はプラテンガラス102上にセットする。
このテストチャートの一例が図4に示されている。このテストチャート90には、矩形のグレーパッチ91が所定の場所に複数並べて配置されている。このグレーパッチ91は濃度を正確に管理して印刷されているので、このテストチャート90を使用してキャリブレーションを行うことにより、読取階調値に関するイメージスキャナ装置101の個体差を小さくすることができる。図4の例では、計16個のグレーパッチ91が8個ずつ上下2段に配置されている。なお、以後では、グレーパッチ91の番号を図4の左から右、上段から下段の順に、0番、1番、2番、・・・と番号を付して説明する場合がある。
これら複数のグレーパッチ91は、階調が最も暗いもの(0番)から最も明るいもの(15番)まで、階調が段階的に異なっており、番号順にその階調(濃度)が徐々に明るくなるように配置されている。なお、図面での説明の都合上、図4では、グレーパッチ91の灰色の階調はハッチングの間隔で表現されている。
このテストチャート90については、それぞれのグレーパッチ91を読み取ったときに得られるべき階調値(以下、目標階調値と称する)が、RGBの各成分について予め定められている。例えば、0番のグレーパッチ91を読み取った場合の目標階調値は(R,G,B)=(0,0,0)であり、1番のグレーパッチ91については目標階調値が(R,G,B)=(10,10,10)である、といったようにである。この目標階調値は、テストチャート90の各グレーパッチ91を測色した測色値(L*a*b*、XYZ)に基づいて決定される。それぞれのグレーパッチ91とその目標階調値の関係は、イメージスキャナ装置101が備えるROM42等の記憶手段に予め記憶されている。
ユーザは図4に示すテストチャート90をイメージスキャナ装置101にセットし、読取開始を指示する。すると、当該テストチャート90がスキャナユニット21によって読み取られる(読取ステップ、図3のS101)。
テストチャート90の読取画像が得られると、前記パッチ階調値取得部82は当該読取画像を解析することにより、各グレーパッチ91の読取階調値をRGB成分それぞれについて求める(パッチ階調値取得ステップ、S102)。具体的には、前記パッチ階調値取得部82は、テストチャート90の読取画像から、それぞれのグレーパッチ91が位置している領域内において複数の画素を代表して抽出し、その画素の階調値の平均をRGBそれぞれについて計算し、得られた平均値を当該グレーパッチ91の実際の読取階調値とする。
以上の処理により、0番から15番までの16個のグレーパッチ91について、かつRGB成分のそれぞれについて、実際の読取階調値xiと目標階調値yiの組(xi,yi)を得ることができる。
次に、S103〜S107の処理により、上記の(xi,yi)の関係を近似する曲線関数(補正関数)を、RGBの色成分それぞれについて求める。この曲線関数の算出は、具体的には以下のように行う。
即ち、まず、RGBの色成分で共通である入力値切片の候補c0,c1,c2,・・・,cnを予め複数定めておき、ASIC等が備える適宜の記憶部等に記憶しておく。なお、入力値切片とは、曲線関数y=f(x)において出力値yがゼロを保持する入力値xの範囲の上限値である。即ち、本実施形態で定められる曲線関数は、入力値xがゼロのときは出力値yもゼロであり、入力値xをゼロから増大していったとしても、入力値xが所定の値(上限値)c以下であるときは出力値yがゼロを保持するようになっている。入力値切片cとは、そのときの所定の上限値である。
そして、RGB成分のそれぞれについて、かつ、上記のように定められている複数の入力値切片候補c0,c1,c2,・・・,cnのそれぞれについて、当該入力値切片候補を入力値切片とする曲線関数候補を最小二乗法により求める。そして、求めた曲線関数候補で前記(xi,yi)の関係を近似した場合の乖離度(本実施形態においては、誤差の二乗和)を計算する。以上がS103〜S105の処理である(R成分についてS103、G成分についてS104、B成分についてS105)。
続いて、前記(xi,yi)の関係を曲線関数候補で近似した場合の乖離度(誤差の二乗和)をRGB成分で合計したものが最小となる入力値切片候補を求め(S106)、得られた入力値切片候補に対応する曲線関数候補を曲線関数として採用する(補正関数取得ステップ、S107)。
以下、R成分について、曲線関数候補を求めて当該候補による近似精度を評価する処理(S103)について、具体的に説明する。
テストチャート90のi番目のグレーパッチ91を読み取ったときのR成分読取値(パッチ階調値取得部82が取得したR成分の読取階調値)がxiであり、当該グレーパッチ91におけるR成分の目標階調値がyiであった場合を考える。グレーパッチの番号が0番からm番までだった場合、R成分についての(xi,yi)のデータの組は(m+1)個得られる。なお、図4のテストチャート90の場合、グレーパッチ91の最大の番号は15であるので、m=15になる。
そして、この(m+1)個の(xi,yi)のデータ(i=0,1,2,・・・,m)を、図5の式(1)で示すような曲線関数(累乗関数)で近似する場合を考える。この式(1)における入力値切片cjは、c0からcnまでの(n+1)通りの候補が与えられ、本実施形態では、それぞれの切片の候補について曲線関数候補を求めている。なお、曲線関数候補を求めるとは、式(1)に示す曲線関数候補のパラメータaj,bjを求めることを意味する。
本実施形態では、以下のような考え方によって、前記パラメータaj,bjを算出している。即ち、最初に式(1)の下側の式に対し、式(2)に示す変数tiを導入して変形する。この結果、式(1)は式(3)のように、yiとtiの簡単な関係に置き換えることができる。そして、この式(3)の自然対数をとると式(4)のようになり、更に式を簡単化するために式(5)の関係をそれぞれ代入することで、式(6)のように表現することができる。
上述したように、本実施形態では、各曲線関数候補を最小二乗法によって求める。ここで、自然対数は単調増加関数であるため、ln(P)とln(Q)との差Δが最小となるとき、PとQの差δも最小となる。従って、本実施形態では、データ(xi,yi)のそれぞれについて自然対数をとり、自然対数間の誤差Δの二乗和が最小となるaj,bjを求めることで、累乗関数による最小二乗近似を簡単な計算で実現している。
具体的には、以下の考え方で計算が行われる。即ち、データ(xi,yi)のそれぞれに対応する(Ti,Y)を式(2)及び式(5)に基づいて計算し、この(Ti,Y)を式(6)で近似する。このとき、その誤差Δの二乗和は図5の式(7)で与えられる。
この式(7)においてA,bを変数としたときに、当該式(7)が極値を有すると考えると、式(7)の値が最小となるときは、当該式(7)を各変数について偏微分したものをゼロとおくことで、式(8)、式(9)が同時に成り立つ。この式(8)及び式(9)を行列式の形でまとめて整理し、式(5)の関係を適用して変数を元に戻したものが、図6のS207に示されている。そして、bj及びln(aj)は、この行列式において左辺のbj,ln(aj)に乗じられる行列の逆行列を計算することで求めることができる。
上記の計算は、図6から図7に示すサブルーチンを実行する過程で行われるものであり、以下、このフローを詳細に説明する。このサブルーチンは、図3のメインルーチンのS103〜S105から共通で呼出し可能なサブルーチンとして構成されている。
以下、メインルーチンのS103から呼び出された場合(即ち、RGBの色成分のうちR成分について処理する場合)の当該サブルーチンの処理について説明する。図6のフローが開始されると、最初にループ変数jの値がゼロに初期化され(S201)、続いてループ変数iの値がゼロに初期化される(S202)。なお、このループ変数の名前は図5の式(1)に対応しており、iはグレーパッチ91の番号、jは入力値切片候補の番号を意味する。
次に、ループ変数iの値を0からmになるまで1ずつ増やしていきながら、R成分に関する実際の読取階調値xiと目標階調値yiについて、ln(ti),{ln(ti)}2,ln(yi),ln(ti)ln(yi)をそれぞれ計算し、適宜の記憶部に記憶する(S203〜S205)。これにより、グレーパッチ91のそれぞれについて、目標階調値yiの自然対数等、後述の計算に必要な値を得ることができる。続いて、上記の計算結果を利用して、S207の行列式を解くのに必要な所定の合計値をそれぞれ計算する(S206)。
そして、前述の最小二乗法の方程式を行列計算により解くことで、ln(aj),bjの値をそれぞれ求め(S207)、更にajの値を計算する(S208)。以上により、R成分について、1つの入力値切片候補cjに対応する曲線関数候補のパラメータaj,bjを求めることができる。こうして得られたパラメータaj,bjは、適宜の記憶部に保存される。
本サブルーチンでは、次に、パラメータaj,bj及び入力値切片候補cjによって定義された曲線関数候補で、R成分のデータ(xi,yi)を近似したときの誤差の二乗和を求める(図7のS209〜S212)。
具体的には、ループ変数iの値をゼロに初期化するとともに(S209)、当該ループ変数iの値を0からmまで1ずつ増やしていきながら、i番目のグレーパッチ91に関する目標階調値yiと、当該グレーパッチ91の実際の読取階調値xiを曲線関数候補に入力したときの出力値と、の誤差の二乗(δi,j 2)をそれぞれ計算し、適宜の記憶部に記憶する(S210〜S212)。その後、各グレーパッチについて計算した誤差の二乗を合計し、得られた値SjをRAMに記憶する(S213)。以上により、S202〜S208の処理で求められたR成分の曲線関数候補でデータを近似した場合における、R成分の誤差の二乗和Sjを求めることができる。こうして得られた二乗和Sjの値は、適宜の記憶部に保存される。
次に、ループ変数jの値を1増加させ(S214)、jの値がn(即ち、入力値切片候補の最大番号)を上回らない場合はS202に戻る。この反復により、ループ変数jの値を0からnまで1ずつ増やしながら、j番目の入力値切片候補cjについてR成分の曲線関数候補(パラメータaj,bj)を求めるとともに、当該曲線関数候補を用いて近似した場合の誤差の二乗和Sjを求めることができる。上記の反復処理が完了すると、図3のメインルーチンに戻る。
次に、G成分について、入力値切片候補c0,c1,c2,・・・,cnに対応する曲線関数候補と、その誤差の二乗和Sjをそれぞれ計算する処理が行われる(S104)。また、B成分について、入力値切片候補c0,c1,c2,・・・,cnに対応する曲線関数候補と、その誤差の二乗和Sjをそれぞれ計算する処理が行われる(S105)。
上記のG成分、B成分の処理は、R成分の処理(S103)で呼び出した共通のサブルーチン(図6〜図7)を再び呼び出すことにより行う。ただし、S103〜S105のうちどの処理から呼び出される場合においても、当該サブルーチンにおいて用いられる入力値切片候補c0,c1,c2,・・・,cnのそれぞれは変化しない。以上に説明したS103〜S105の処理により、入力値切片候補c0,c1,c2,・・・,cnのそれぞれについて、かつRGB成分それぞれについて、曲線関数候補と、当該曲線関数候補で近似した場合の誤差の二乗和を取得することができる。
以上に説明した曲線関数候補を取得して誤差を計算する考え方について、図8を参照して説明する。この図8においては、RGB成分それぞれについてグラフが描かれるとともに、複数のグレーパッチ91を読み取ったときのRGB各成分における実際の読取階調値と目標階調値の組(xi,yi)がそれぞれプロットされている。そして、RGBの色成分のそれぞれにつき、j=0,j=1,j=2の3通りの曲線関数候補が例示されている。
この3通りの曲線関数候補は、何れも最小二乗法によって求められたものである。実際の読取階調値と目標階調値のデータ(xi,yi)はRGB各成分で異なるので、それを近似する曲線関数候補もRGBの各成分で異なることになる。
ただし、その入力値切片に着目すると、j=0,j=1,j=2のどの場合においても、曲線関数候補の切片値はRGBの各成分間で一致している。具体的には、j=0のときの曲線関数候補は入力値切片c0を有しており、この切片c0の値はRGBの各グラフで等しい値となっている。j=1のときの入力値切片c1、j=2のときの入力値切片c2についても、同様にRGBの色成分間で一致している。これにより、どの曲線関数候補が曲線関数として採用された場合でも、当該曲線関数が有する入力値切片cは、RGBの色成分間で共通の値に揃えられることになる。この結果、特に低輝度階調の色味を忠実に再現できるような階調補正が実現でき、画質の良好な読取画像を得ることができる。
以上のようにして曲線関数候補と誤差の二乗和を求めた後は、入力値切片候補c0,c1,c2,・・・,cnについて、求められた誤差の二乗和SjのRGBでの合計Tjを求め、当該合計値が最小となるj(即ち、RGBを総合的に考慮した場合に曲線関数候補の乖離度が最も小さくなる入力値切片候補の番号)を求める(図3のS106)。
この処理は、具体的には、図9に示すサブルーチンがS106から呼び出されることによって実現される。このフローを説明すると、最初にループ変数jの値が0に初期化される(S301)。次に、jの値を0からnになるまで1ずつ増やしていきながら、j番目の入力値切片候補cjを用いた場合の誤差の二乗和SjのRGB総計値Tjを求め、得られた総計値Tjを適宜の記憶部に記憶する(S302〜S304)。この反復処理により、j=0,1,2,・・・,nのそれぞれの場合について、誤差の二乗和のRGB総計値Tjが求められる。次に、Tjの値同士を比較することにより、Tjが最小値となるjを求める(S305)。
以上の集計及び比較処理により、(n+1)個の入力値切片候補c0,c1,c2,・・・,cnのうち、RGBの色成分全体を総合的に考慮したときにデータ近似の精度が最も良いものを採用することができる。最良の近似精度を与える入力値切片候補の値cjは、上記のS305の処理で、前記補正関数パラメータ記憶部87に記憶される。この記憶された入力値切片の値は、実際に階調補正で使用される曲線関数(補正関数)の入力値切片cとして使用される。S305の処理が完了すると、当該サブルーチンが終了する。
次に、メインルーチン(図3)のS107において、データ近似の精度が最も良いとして定められた入力値切片候補cjに対応する曲線関数候補のパラメータaj,bjを、補正関数パラメータ記憶部87に記憶する。このパラメータは、実際に階調補正で使用される曲線関数のパラメータa,bとして使用される。以上で、キャリブレーション処理のメインルーチンが終了する。
次に、上記のキャリブレーション処理が完了した後の通常の原稿読取処理について、図10を参照して説明する。図10のメインフローが開始されると、イメージスキャナ装置101の制御部は、原稿の読取開始がユーザから指示されるのを待機する(S401)。ユーザが所望の読取原稿をイメージスキャナ装置101にセットし、操作パネル等によって読取開始の指示がされると、R成分についての階調補正テーブルが生成される(S402)。
この階調補正テーブルの生成処理には、図11の式(10)に示す曲線関数が使用される。なお、この曲線関数における入力値切片c及びパラメータa,bとしては、図3のキャリブレーション処理において最良の近似精度を有するものとして決定された入力値切片候補、及び当該候補に対応する曲線関数候補のパラメータが用いられることは言うまでもない。また、入力値切片cとしてはRGBで共通の値が用いられる一方、他のパラメータa,bはRGBの色成分それぞれで個別の値が用いられることも前述したとおりである。
また、本実施形態では、スキャナユニット21から出力される読取階調値がRGB各8ビットとなっているので、その実際の読取階調値(入力値)としては、0から255の整数が想定される。従って、本実施形態では、xi=iであり、pは255(即ち、xi=0,1,2,・・・,255)となるように設定される。
更に、出力可能な読取階調値としては所定の範囲があり、式(10)においてはその点が考慮されている。本実施形態のイメージスキャナ装置101はカラー画像をRGB各8ビットで出力する構成となっており、この場合、読取階調値は、RGB成分それぞれについて0から255までの範囲に制限される。従って、式(10)に示す上限値qは255に設定される。
R成分についての階調補正テーブルの生成処理は、具体的には、S402から図12に示すサブルーチンが呼び出されることによって行われる。以下、図12のサブルーチンを詳細に説明する。このサブルーチンは、図10のメインルーチンのS402〜S404から共通で呼出し可能なサブルーチンとして構成されている。
以下、メインルーチンのS402から呼び出された場合(即ち、読取階調値のR成分についての階調補正テーブルを生成する場合)の当該サブルーチンの処理について説明する。図12のフローが開始されると、最初にループ変数iの値がゼロに初期化される(S501)。
次に、読取階調値xiと、曲線関数(補正関数)の入力値切片cとが比較される(S502)。読取階調値xiが曲線関数の入力値切片c以下である場合は、当該読取階調値xiに対応する出力値yiとして0を保存する(S503)。
読取階調値xiが曲線関数の入力値切片cを上回る場合は、図11の式(10)に示される曲線関数の下側の式にxiを当てはめた場合の値vを計算する(S504)。そして、得られた値vが出力上限値qより大きいか否かが調べられる(S505)。この比較の結果、計算値vが出力上限値qを上回っていた場合は、当該読取階調値xiに対応する出力値yiとして前記出力上限値qが保存される(S506)。一方、計算値vが出力上限値q以下だった場合は、当該読取階調値xiに対応する出力値yiとして当該計算値vが保存される(S507)。
その後、ループ変数iの値に1が加算され(S508)、S509の判断でループ変数iの値が読取階調値の個数pを上回ると判定されるまで、S502〜S508の処理が反復される。ループ変数iの値が読取階調値の個数pを上回ると判定された場合、当該サブルーチンは終了する。
以上の処理により、R成分について、元の値(入力値)xiと階調補正後の値(出力値)yiの組を保存した階調補正テーブルが生成される。生成された階調補正テーブルの内容は、階調補正テーブル記憶部45に記憶される。
次に、メインルーチン(図10)のS403が実行され、G成分についての階調補正テーブルが生成される。この処理はS402と同様に図12のサブルーチンを呼び出すものであるので、詳細な説明は省略する。更に、B成分についても、同様に階調補正テーブルが生成される(S404)。以上により、RGBの色成分のそれぞれについて階調補正テーブルが生成され、階調補正テーブル記憶部45に記憶される。
その後、スキャナユニット21で実際に原稿を読み取り、スキャナユニット21から出力された画像データのRGBの階調値が、階調補正テーブルに基づいて補正される(S405)。
このように、本実施形態において前記階調補正テーブルの元となる曲線関数(補正関数)は、RGBの各色成分で共通の入力値切片cを有しているので、画像の特に低輝度階調の部分を、グレーバランスを含めて忠実に再現することができる。また、低輝度階調のグレーパッチ91の数を特に増加させなくても、良好なキャリブレーションを得ることができる。更には、一般的にスキャナユニット21の階調再現性は入力に対して指数的な出力特性となっているが、本実施形態では滑らかな曲線関数を用いて当該出力特性を近似しているので、グレーパッチの数が少ない場合でもスキャナユニット21の特性を精度良く考慮した階調補正を行うことができる。
階調補正後の読取画像はイメージメモリ66に保存された後、符号変換部69による符号化、PCへの送信等の処理が行われる。その後、制御部はS401に戻り、次の原稿読取指示を待機する。
以上に説明したように、本実施形態のイメージスキャナ装置101は、スキャナユニット21と、パッチ階調値取得部82と、補正関数取得部83と、階調補正部46と、を備える。スキャナユニット21は、原稿を読取可能である。パッチ階調値取得部82は、階調を異ならせた複数のグレーパッチ91を有するテストチャート90のグレーパッチ91を読み取ったRGBの各成分における読取階調値を求める。補正関数取得部83は、グレーパッチ91について定められているRGBの各成分の目標階調値と、前記読取階調値と、に基づいて、前記読取階調値を入力とし前記目標階調値を出力として入出力の関係を近似する曲線関数をRGBの各成分について求める。階調補正部46は、スキャナユニット21によって原稿を読み取った画像(各画素のRGB階調値)を、前記曲線関数に基づいた階調補正テーブルを参照して補正する。そして、補正関数取得部83は、RGBの各成分についての前記曲線関数を、前記出力値がゼロを保持する前記入力値の範囲の上限値としての入力値切片cがRGB間で等しくなるように定める。
これにより、RGBの各成分についての曲線関数の入力値切片cがRGBで共通となっているので、画像の低輝度階調の部分を、特にグレーバランスに関して忠実に再現することができる。また、特に低輝度階調の部分でグレーパッチ91の数を増加させなくても、良好なキャリブレーションを得ることができる。更には、滑らかな曲線関数によってスキャナユニット21の曲線的な出力特性を精度良く補正することができるので、グレーパッチ91の数が少ない場合でも良好な階調補正を行うことができる。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置101において、補正関数取得部83は、曲線関数候補取得部84と、乖離度取得部85と、曲線関数決定部86と、を備える。曲線関数候補取得部84は、複数の入力値切片候補c0,c1,c2,・・・,cnのそれぞれについて、当該入力値切片候補を入力値切片とする曲線関数候補をRGBの各成分について求める。乖離度取得部85は、複数の入力値切片候補c0,c1,c2,・・・,cnのそれぞれについて、グレーパッチ91の読取階調値と目標階調値との関係を曲線関数候補で近似した場合の乖離度をRGBの各成分について求める。曲線関数決定部86は、RGB総合での前記乖離度が最も小さくなる入力値切片候補を選択し、当該入力値切片候補に対応する曲線関数候補を前記曲線関数として決定する。
これにより、RGBの入力値切片を一致させつつ、RGBの色成分を総合的に考慮して、最良の近似精度を与える曲線関数を得ることができる。この結果、読取画像の画質を一層向上させることができる。また、本実施形態のように曲線関数として累乗関数を用いた場合でも、低輝度階調部分の再現性を考慮した近似式を求めることができる。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置101において、乖離度取得部85は、グレーパッチ91についての読取階調値を曲線関数候補に入力したときの出力値と、グレーパッチについての目標階調値と、の誤差の二乗和を前記乖離度として求めている。
これにより、グレーパッチ91を読み取って得られたデータに対する曲線関数候補の近似精度を適切に計算して定めることができるので、最適な入力値切片候補(曲線関数)を確実に選択でき、原稿を忠実に再現した読取画像を得ることができる。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置101において、曲線関数候補取得部84は、グレーパッチ91についてパッチ階調値取得部82で求められた読取階調値と、当該グレーパッチ91についての目標階調値と、に基づいて、前記曲線関数候補を最小二乗法によって求めている。
これにより、精度の良好な曲線関数を得ることができるので、原稿を忠実に再現した読取画像を得ることができる。
なお、曲線関数候補の出力値と目標階調値の乖離度は、RGB成分のうち予め任意に選択された1つの成分(以下、特定カラー成分と称する)だけについて求めるようにすることもできる。以下、この変形例について説明する。なお、この変形例のイメージスキャナ装置の機能ブロックは前述の実施形態と同様に表現することができるので、以下、図2の符号を使用して説明する。
本変形例のイメージスキャナ装置は補正関数取得部83を備え、この補正関数取得部83は、曲線関数候補取得部84と、乖離度取得部85と、曲線関数決定部86と、を備える。
曲線関数候補取得部84は、RGB成分のうち例えばG成分(特定カラー成分)だけについて、入力値切片候補c0,c1,c2,・・・のそれぞれに対応する曲線関数候補を最小二乗近似によって求める。この曲線関数候補は、上述の実施形態と同様に累乗関数とされている。乖離度取得部85は、得られたG成分の曲線関数候補のそれぞれについて、当該曲線関数候補の出力値と目標階調値のG成分との乖離度(例えば、誤差の二乗和)を計算する。
曲線関数決定部86は、計算された乖離度が最小となる入力値切片候補を選択し、この入力値切片候補に対応する曲線関数候補をG成分についての曲線関数として決定する。また、曲線関数決定部86は、G成分以外(R成分及びB成分)の曲線関数については、G成分について決定された曲線関数の入力値切片と同じ入力値切片(選択された入力値切片候補)を有するように、例えば最小二乗近似で求める。
この変形例によれば、RGB総合でみたときの曲線関数の近似精度をある程度維持しながら、曲線関数の計算処理を前述の実施形態よりも簡単にすることができる。
以上に示すように、本変形例のイメージスキャナ装置は曲線関数決定部86を備える。曲線関数決定部86は、RGB成分のうち何れか1つの成分(G成分)に関して曲線関数を決定する。また、曲線関数決定部86は、決定された曲線関数の入力値切片を入力値切片とするように、R成分及びB成分についての曲線関数を求める。
これにより、入力値切片同士がRGBで一致している曲線関数を、簡単な計算処理で得ることができる。
また、本変形例におけるイメージスキャナ装置において、曲線関数候補取得部84は、複数の入力値切片候補c0,c1,c2,・・・のそれぞれについて、当該入力値切片候補c0,c1,c2,・・・を入力値切片とする曲線関数候補を、RGB成分のうち何れか1つの成分(G成分)に関して求める。乖離度取得部85は、複数の入力値切片候補c0,c1,c2,・・・のそれぞれについて、パッチの読取階調値と目標階調値との関係を曲線関数候補で近似した場合の乖離度をG成分について求める。曲線関数決定部86は、乖離度が最も小さくなる入力値切片候補を選択し、当該入力値切片候補に対応する曲線関数候補をG成分についての前記曲線関数として決定する。また、曲線関数決定部86は、この選択された入力値切片候補を入力値切片とするように、G成分以外のカラー成分(R成分、B成分)についての曲線関数を求める。
これにより、G成分については最良の近似精度を与える曲線関数を得ることができる。また、RGBの色成分を総合的に考慮した場合でも、入力値切片同士がRGBで一致している良好な色再現性(グレーバランス等)の曲線関数を、簡単な計算処理で得ることができる。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記実施形態では、曲線関数(補正関数)を求めた後に当該曲線関数に基づいてルックアップテーブルとしての階調補正テーブルが作成され、この階調補正テーブルに基づいて階調補正部46が読取画像を補正するように構成されている。ただし、上記階調補正テーブルによらず、曲線関数を直接用いて読取画像を補正するように構成しても良い。
ユーザが原稿を読み取るときに、画像の明るさ及びコントラスト等を調整できるように構成しても良い。この場合、曲線関数のパラメータをユーザの指示に応じて若干修正した上で階調補正テーブルを作成し、当該階調補正テーブルに従って読取画像を補正するようにすれば良い。
また、階調補正テーブルは、上記実施形態に示すように原稿読取のスタート時に生成することに代えて、図3のキャリブレーション処理時に生成するように変更することができる。
補正曲線関数候補による補正値と目標階調値との誤差δi,j 2(近似精度の評価値)は、図7のS210の式で計算することに代えて、図13の式(10)又は式(11)で示す式で求めるように変更することができる。図13の式(10)によれば、目標階調値yiの大きさを考慮して近似精度を評価することができ、式(11)によれば、読取階調値xiの大きさを考慮して近似精度を評価することができる。
図7のS213において、誤差の二乗和を乖離度として計算することに代えて、例えば図13の式(12)で定義される乖離度を計算するように変更することができる。この乖離度Sjは、目標階調値yiをその加算平均yAVEで近似した場合の誤差の二乗和に対する、目標階調値yiを曲線関数候補の出力値で近似した場合の誤差の二乗和の比を求め、その比を1から減じたものである。
曲線関数候補の出力値と目標階調値の乖離度は、図3のようにRGB成分毎に求めてそれを総計することに代えて、RGB総合での乖離度を当初から計算するように変更することができる。
補正関数は、曲線関数である限り、その形式は限定されない。例えば、図11の式(10)に示すような累乗関数に代えて、高次の多項式関数を用いて近似する構成に変更することができる。図14の式(13)は、(m+1)個の(xi,yi)のデータ(i=0,1,2,・・・,m)を、k次の多項式関数で近似する場合を示している。この式で近似した場合の誤差δの二乗和は式(14)で与えられ、この式(14)を各変数ak,ak-1,・・・について偏微分したものをゼロとおくことで、式(15)に示された連立方程式を得ることができる。そして、この連立方程式を行列により解くことで、曲線関数のパラメータak,ak-1,・・・a1を得ることができる。
なお、上記のように多項式関数を用いる場合であっても、前述の累乗関数近似と同様に、c0からcnまでの(n+1)通りの入力値切片候補cjのそれぞれについてパラメータak,ak-1,・・・a1を計算した上で、得られた曲線関数候補について乖離度を計算して曲線関数を決定する必要がある。
読取センサ28は、原稿の画像情報をRGBの3色に色分解して読み取る構成に代えて、他のカラー表現用の色成分(例えばCMYの3色)に色分解して読み取る構成に変更することができる。
テストチャート90のパッチは、グレーパッチ91に代えて灰色以外のパッチとすることもできる。
上記実施形態及び変形例の構成は、単体のイメージスキャナ装置101に限定されず、例えばカラー画像を形成可能な画像形成部と組み合わせたコピー機や複合機等に適用することができる。この場合、前記テストチャート90は当該画像形成部で印刷したものを用いることもできる。その場合でも上記実施形態と同様に、特に低輝度階調での再現性(グレーバランス)に優れたキャリブレーションを実現することができる。
本発明の一実施形態に係るイメージスキャナ装置の全体的な構成を示す正面断面図。 イメージスキャナ装置の電気的構成を示すブロック図。 イメージスキャナ装置のキャリブレーション処理のメインフローを示すフローチャート。 キャリブレーション用のテストチャートを示す図。 読取階調値と目標階調値との関係を近似する曲線関数(累乗関数)を求める際に使用される数式を示す図。 入力値切片候補に対応する曲線関数候補のパラメータを求める処理を示すフローチャート。 求められた曲線関数候補について誤差の二乗和を求める処理を示すフローチャート。 複数の入力値切片候補と、それに基づいて求められた曲線関数候補と、をRGBの色成分それぞれについて概念的に示す説明図。 複数の入力値切片候補から、曲線関数候補によるデータ近似の精度が最も良好なものを選択する処理を示すフローチャート。 イメージスキャナ装置が原稿を読み取って画像情報を得る処理を示すフローチャート。 階調補正テーブルを作成する場合に用いられる数式を示す図。 階調補正テーブルの生成処理を示すフローチャート。 各種計算式の変形例を示す図。 曲線関数を多項式関数とする変形例において、当該曲線関数を求める際に使用される数式を示す図。
符号の説明
21 スキャナユニット(読取部)
46 階調補正部(補正部)
82 パッチ階調値取得部
83 補正関数取得部
84 曲線関数候補取得部
85 乖離度取得部
86 曲線関数決定部
90 テストチャート(キャリブレーション用原稿)
91 グレーパッチ(パッチ)
101 イメージスキャナ装置(画像読取装置)

Claims (7)

  1. 原稿を読取可能な読取部と、
    階調を異ならせた複数のパッチを有するキャリブレーション用原稿を前記読取部で読み取らせたときに、3つのカラー成分それぞれにおける前記パッチの読取階調値を求めるパッチ階調値取得部と、
    前記パッチについて定められている3つの前記カラー成分それぞれの目標階調値と、前記読取階調値と、に基づいて、前記読取階調値を入力とし前記目標階調値を出力として入出力の関係を近似する曲線関数を3つの前記カラー成分それぞれについて求める補正関数取得部と、
    前記読取部によって原稿を読み取った画像の前記カラー成分それぞれの階調値を前記曲線関数に基づいて補正する補正部と、
    を備え、
    前記補正関数取得部は、3つの前記カラー成分それぞれについての前記曲線関数を、前記出力値がゼロを保持する前記入力値の範囲の上限値としての入力値切片が3つの前記カラー成分の間で等しくなるように定めることを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の画像読取装置であって、
    前記補正関数取得部は曲線関数決定部を備え、
    前記曲線関数決定部は、3つの前記カラー成分のうち何れか1つの成分である特定カラー成分に関して前記曲線関数を決定するとともに、決定された曲線関数の入力値切片を入力値切片とするように、前記特定カラー成分以外のカラー成分についての曲線関数を求めることを特徴とする画像読取装置。
  3. 請求項2に記載の画像読取装置であって、
    前記補正関数取得部は、
    複数の入力値切片候補のそれぞれについて、当該入力値切片候補を入力値切片とする曲線関数候補を、3つの前記カラー成分のうち何れか1つの成分である特定カラー成分に関して求める曲線関数候補取得部と、
    複数の入力値切片候補のそれぞれについて、前記パッチの前記読取階調値と前記目標階調値との関係を前記曲線関数候補で近似した場合の乖離度を前記特定カラー成分について求める乖離度取得部と、
    前記乖離度が最も小さくなる入力値切片候補を選択し、当該入力値切片候補に対応する前記曲線関数候補を前記特定カラー成分についての前記曲線関数として決定するとともに、選択された入力値切片候補を入力値切片とするように、前記特定カラー成分以外のカラー成分についての曲線関数を求める曲線関数決定部と、
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項1に記載の画像読取装置であって、
    前記補正関数取得部は、
    複数の入力値切片候補のそれぞれについて、当該入力値切片候補を入力値切片とする曲線関数候補を3つの前記カラー成分それぞれについて求める曲線関数候補取得部と、
    複数の入力値切片候補のそれぞれについて、前記パッチの前記読取階調値と前記目標階調値との関係を前記曲線関数候補で近似した場合の乖離度を3つの前記カラー成分それぞれについて求める乖離度取得部と、
    3つの前記カラー成分総合での前記乖離度が最も小さくなる入力値切片候補を選択し、当該入力値切片候補に対応する前記曲線関数候補を前記曲線関数として決定する曲線関数決定部と、
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項3又は4に記載の画像読取装置であって、
    前記乖離度取得部は、前記パッチについての前記読取階調値を前記曲線関数候補に入力したときの出力値と、当該パッチについての目標階調値と、の誤差の二乗和を前記乖離度として求めることを特徴とする画像読取装置。
  6. 請求項3から5までの何れか一項に記載の画像読取装置であって、
    前記曲線関数候補取得部は、前記パッチについて前記パッチ階調値取得部で求められた前記読取階調値と、当該パッチについての前記目標階調値と、に基づいて、前記曲線関数候補を最小二乗法によって求めることを特徴とする画像読取装置。
  7. 原稿を読み取って3つのカラー成分それぞれの階調値を取得することが可能な読取部を備えた画像読取装置のキャリブレーション方法であって、
    階調を異ならせた複数のパッチを有するキャリブレーション用原稿を前記読取部によって読み取る読取ステップと、
    前記キャリブレーション用原稿の前記パッチについて、3つの前記カラー成分それぞれにおける読取階調値を求めるパッチ階調値取得ステップと、
    前記パッチについて定められている3つの前記カラー成分それぞれの目標階調値と、前記読取階調値と、に基づいて、前記読取階調値を入力とし前記目標階調値を出力として入出力の関係を近似する曲線関数を3つの前記カラー成分それぞれについて求める補正関数取得ステップと、
    を含み、
    前記補正関数取得ステップでは、3つの前記カラー成分それぞれについての前記曲線関数を、前記出力値がゼロを保持する前記入力値の範囲の上限値としての入力値切片が3つの前記カラー成分の間で等しくなるように定めることを特徴とする画像読取装置のキャリブレーション方法。
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