JP2010135272A - リチウムイオン電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層構造を有する電極活物質層を電極に備えるハイレート特性に優れたリチウムイオン電池およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明により提供されるリチウムイオン電池は、正極活物質層34,36および負極活物質層44のうちの少なくとも一方の活物質層は、集電体32の表面に形成された第一活物質層34と、該第一活物質層上に形成された第二活物質層36とが積層された構造であり、上記第一活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が相対的に小さい粒状活物質材料が使用されており、上記第二活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が相対的に大きい粒状活物質材料が使用されており、且つ、上記第一活物質層における活物質の充填率は、上記第二活物質層における活物質の充填率よりも高いことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、積層構造を有する電極活物質層を電極に備えるリチウムイオン電池およびその製造方法に関する。
近年、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池その他の二次電池は、車両搭載用電源、あるいはパソコンおよび携帯端末の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン電池は、車両搭載用高出力電源として好ましく用いられるものとして期待されている。
この種のリチウムイオン電池の一つの典型的な構成では、電極集電体の表面にリチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出し得る電極活物質層(具体的には、正極活物質層および負極活物質層)が形成された構成を備える。例えば、正極の場合、リチウム遷移金属複合酸化物等の正極活物質が高導電性材料の粉末(導電材)および結着材等と適当な溶媒とともに混合された正極用の電極合材が正極集電体に塗付されることにより正極活物質層が形成される。
リチウムイオン電池の電池性能(例えば電池容量や充放電サイクル特性)は、上記電極合材の構成材料、該材料の含有比率、混合条件、および集電体への塗付条件等によって異なり得る。導電材の含有量を多くすれば導電性は向上するが、この場合結着材の含有量が減ることから接着力不足により電極活物質層の剥離や脱落などを引き起こし内部短絡の虞が生じる。しかしながら、導電材の含有量を減らすことは電荷移動の効率が低下するため好ましくない。こうした電極活物質層あるいは電極に関する従来技術として、特許文献1〜4が挙げられる。
特許文献1および2に記載の技術では、二層構造を備える電極活物質層を形成し、且つ集電体に接する層側の結着材の含有量を他方の層よりも多くすることによって電極活物質層の結着性を向上させている。また、特許文献3では、電極集電体に塗付した面を下側にして乾燥させることにより電極活物質層中の結着材を集電体側に多く存在させて活物質層の剥離を防止する電極合材の塗付技術について開示されている。さらに、特許文献4に記載の技術では、多層構造を備える電極活物質層の結着材の比率および層厚をそれぞれ好ましい範囲にすることで密着性に優れた活物質層を形成させている。
特開平11−339772号公報 特開平10−270013号公報 特開2000−48805号公報 特開平9−185960号公報
ところで、リチウムイオン電池の用途のなかには、ハイレート放電(急速放電)を繰り返す態様で長期に亘って使用されることが想定されるものがある。車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車)の動力源として用いられるリチウムイオン電池は、かかる使用態様が想定されるリチウムイオン電池の代表例である。このようなハイレート放電が繰り返されるリチウムイオン電池においては、上記列挙した従来技術のように電極集電体の表面に結着材を多く含む電極活物質層を被覆すると内部抵抗が大きくなるため好ましくない。そのため、如何にして電極活物質層に含まれる結着材の含有量を少なくし、該集電体と活物質層との導電パスを向上させるかが課題として挙げられる。
そこで、本発明は電極活物質層に関する従来の問題点を解決すべく創出されたものであり、その目的とするところは、積層構造を有する電極活物質層を電極に備えるリチウムイオン電池であって、ハイレート特性に優れた(大電流で急速に放電させた場合でも放電特性の低下が小さい)リチウムイオン電池およびその製造方法を提供することである。また、このようなリチウムイオン電池を備える車両を提供することを他の目的とする。
上記目的を実現するべく本発明により、正極集電体および該集電体の表面に形成された正極活物質を含む正極活物質層を有する正極と、負極集電体および該集電体の表面に形成された負極活物質を含む負極活物質層を有する負極と、を備えるリチウムイオン電池が提供される。本発明に係るリチウムイオン電池は、上記正極活物質層および上記負極活物質層のうちの少なくとも一方の活物質層は、上記集電体の表面に形成された第一活物質層と該第一活物質層上に形成された第二活物質層とが積層された構造である。また、上記第一活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が相対的に小さい粒状活物質材料が使用されており、上記第二活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が相対的に大きい粒状活物質材料が使用されており、且つ、上記第一活物質層における活物質の充填率は、上記第二活物質層における活物質の充填率よりも高いことを特徴とする。
なお、本明細書において「リチウムイオン電池」とは、電解質イオンとしてリチウムイオンを利用し、正負極間のリチウムイオンの移動により充放電が実現される二次電池をいう。
また、本明細書において「電極活物質(正極活物質および負極活物質)」とは、二次電池において電荷担体となる化学種(すなわちリチウムイオン)を可逆的に吸蔵および放出(典型的には挿入および脱離)可能な物質をいう。
さらに、本明細書において「平均粒径(D50)」とは、レーザ散乱・回折法に基づく粒度分布測定装置に基づいて測定した粒度分布から導き出せるメジアン径(D50:50%体積平均粒子径)をいう。
本発明によって提供されるリチウムイオン電池では、正極活物質層および負極活物質層のうちの少なくとも一方の活物質層は、集電体の表面に形成された第一活物質層と、第一活物質層上に形成された第二活物質層とが積層された構造を備えており、各々の層を構成する粒状活物質材料として、異なる平均粒径(D50)から成る活物質がそれぞれ使用されていることを特徴とする。すなわち、本発明に係るリチウムイオン電池の第一活物質層には、平均粒径(D50)が相対的に第二活物質層よりも小さい粒状活物質材料が使用されており、第二活物質層には、平均粒径(D50)が相対的に第一活物質層よりも大きい粒状活物質材料が使用されており、第一活物質層における活物質の充填率が第二活物質層における活物質の充填率よりも高くなるように構成されている。かかる態様のリチウムイオン電池では、集電体と活物質の充填率が高い当該第一活物質層の活物質粒子間において電荷移動が高効率で行われるため、上記態様の活物質層を備える集電体との導電性(導電パス)が向上されている。これにより、導電性の高い活物質層を備えるハイレート特性に優れたリチウムイオン電池を提供することができる。
本発明によって提供されるリチウムイオン電池の好ましい一態様では、平均粒径(D50)が大小異なる2種類の粒状活物質材料が混合されて使用されており、且つ、上記第二活物質層を構成する活物質として、上記第一活物質層に使用されている2種類の粒状活物質材料のうちの平均粒径(D50)が相対的に大きいほうの粒状活物質材料のみが使用されていることを特徴とする。かかる態様のリチウムイオン電池では、平均粒径(D50)が大小異なる2種類の粒状活物質材料が混合されて使用されていることにより、活物質の充填率が高い第一活物質層が形成されている。このことにより、活物質粒子間においてアンカー効果が働き、また、第二活物質層との層間の接着性が向上するため、積層する活物質層どうしが剥離し難く構成されている。これにより、集電体の表面に形成された第一活物質層を構成するために使用される結着材の含有量を少なくすることができる。その結果、内部抵抗の上昇、並びに剥離による内部短絡の発生が抑制されたリチウムイオン電池が提供される。また、相対的に大きいほうの粒状活物質材料のみが使用されている第二活物質層においては、好ましくは、第一活物質層よりも結着材の含有量(含有率)を高めることができる。これにより、二つの活物質層の層間剥離(さらには層内剥離)を抑止する効果をさらに向上させることができる。
また、本発明によって提供されるリチウムイオン電池の好ましい他の一態様では、上記第一活物質層を構成するために使用される平均粒径(D50)が小さいほうの粒状活物質材料の該平均粒径(D50)は、該第一活物質層を構成するために使用される平均粒径(D50)が大きいほうの粒状活物質材料の該平均粒径(D50)の略4分の1であることを特徴とする。第一活物質層を構成するために使用される活物質のうち、小さい方の粒状活物質材料の平均粒径(D50)を大きい方の粒状活物質材料の平均粒径(D50)の略4分の1とすることにより、第一活物質層中の活物質の充填状態を最適な状態(最密充填構造)を形成することができる。その結果、より導電性の高い活物質層を備えるハイレート特性に優れたリチウムイオン電池を提供することができる。
また、本発明によって提供されるリチウムイオン電池の好ましい他の一態様では、上記第一活物質層の厚みは、該第一活物質層および上記第二活物質層が積層された活物質層全体における厚みの20〜50%であることを特徴とする。活物質の充填率が高い第一活物質層の厚みは、厚すぎても内部抵抗が大きくなるため好ましくないが、活物質層全体の厚みの20〜50%とすることにより内部抵抗の上昇を抑制し、且つ高い導電性を維持するリチウムイオン電池を提供することができる。
さらに、本発明によって提供されるリチウムイオン電池の好ましい他の一態様では、上記第一活物質層および上記第二活物質層は、少なくとも上記正極側に形成されていることを特徴とする。少なくとも正極側(典型的には正極側、あるいは正極および負極の両方)にかかる態様の積層構造が形成されることにより、正極活物質(例えばリチウム遷移金属複合酸化物)の充填状態が好適に保持されるため、導電性の高い活物質層を備えるハイレート特性に優れたリチウムイオン電池を提供することができる。
さらに、本発明はリチウムイオン電池の製造方法を提供する。すなわち、本発明によって提供される製造方法は、正極集電体および該集電体の表面に形成された正極活物質を含む正極活物質層を有する正極と、負極集電体および該集電体の表面に形成された負極活物質を含む負極活物質層を有する負極とを備え、上記正極活物質層および上記負極活物質層のうちの少なくとも一方の活物質層は、上記集電体の表面に形成された第一活物質層と、該第一活物質層上に形成された第二活物質層とが積層された構造のリチウムイオン電池の製造方法であって、以下の工程を包含することを特徴とする。かかる工程とは、上記第一活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が相対的に第二活物質層よりも小さい粒状活物質材料を使用し、前記第二活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が相対的に第一活物質層よりも大きい粒状活物質材料を使用すること、且つ、上記第一活物質層における活物質の充填率が、上記第二活物質層における活物質の充填率よりも高くなるように、該第一活物質層および第二活物質層を集電体上に積層することを特徴とする。
かかる工程を経て構築されるリチウムイオン電池は、集電体と電極活物質の充填率が高い(すなわち結着材の含有量(含有率)が比較的低い)当該第一活物質層の活物質粒子間において、高効率で電荷移動が行われるため、当該第一活物質層を備える集電体との導電性(導電パス)が向上する。これにより、導電性の高い活物質層を備えるハイレート特性に優れたリチウムイオン電池を製造する方法を提供することができる。
本発明によって提供されるリチウムイオン電池の製造方法の好ましい他の一態様では、第一活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が大小異なる2種類の粒状活物質材料を混合して使用し、且つ、上記第二活物質層を構成する活物質として、上記第一活物質層に使用する2種類の粒状活物質材料のうちの平均粒径(D50)が相対的に大きいほうの粒状活物質材料のみを使用することを特徴とする。平均粒径(D50)が大小異なる2種類の粒状活物質材料を混合することにより、活物質の充填率が高い第一活物質層を形成することができる。このことにより、活物質粒子間においてアンカー効果が働いて層間剥離を抑制する。また、第一活物質層と集電体並びに第一活物質層と第二活物質層との層間の接着性が向上するため、積層する二つの活物質層の層間剥離を抑制することができる。また、充填率の向上による効果として第一活物質層を形成するために使用される結着材の含有量を比較的少なくすることができるため、内部抵抗の上昇が抑制されたリチウムイオン電池を提供することができる。また、相対的に大きいほうの粒状活物質材料のみを使用する第二活物質層においては、好ましくは、第一活物質層よりも結着材の含有量(含有率)を高めることができる。このように、第一活物質層と第二活物質層の結着材の含有量を調整することによって、二つの活物質層の層間剥離(さらには層内剥離)を抑止する効果をさらに向上させることができる。
また、本発明によって提供されるリチウムイオン電池の製造方法の好ましい他の一態様では、上記第一活物質層を構成するために使用する平均粒径(D50)が小さいほうの粒状活物質材料の該平均粒径(D50)は、該第一活物質層を構成するために使用する平均粒径(D50)が大きいほうの粒状活物質材料の該平均粒径(D50)の略4分の1であることを特徴とする。かかる態様によると、第一活物質層中の活物質の充填状態を最適な状態(最密充填構造)を形成することができる。その結果、導電性の高い活物質層を備えるハイレート特性に優れたリチウムイオン電池の製造方法を提供することができる。
また、好ましくは、上記第一活物質層の厚みを、該第一活物質層および上記第二活物質層が積層された活物質層全体における厚みの20〜50%になるように形成することを特徴とする。第一活物質層は、活物質を含む組成物(典型的には、活物質等の固形材料に溶媒を加えて調製されるペーストまたはスラリー状の混練物)を該集電体に塗布し、乾燥させて圧延することにより形成されるが、該層の好ましい厚さとしては、活物質層全体の厚み(第一活物質層および第二活物質層を合わせた厚み)の20〜50%の厚さになるように形成することにより、層が厚すぎることによる内部抵抗の上昇を抑制し、且つ高い導電性を有するリチウムイオン電池の製造方法が提供される。
また、好ましくは、上記第一活物質層および上記第二活物質層を少なくとも上記正極側に形成することを特徴とする。少なくとも正極側(典型的には正極側、あるいは正極および負極の両方)に上記態様の積層構造が形成することにより、正極活物質(例えばリチウム遷移金属複合酸化物)の充填状態が好適に保持されるため、導電性の高い活物質層を備えるハイレート特性に優れたリチウムイオン電池の製造方法を提供することができる。
さらに、本発明によると、ここに開示されるいずれかのリチウムイオン電池(ここに開示されるいずれかの方法により製造されたリチウムイオン電池であり得る。)を備える車両が提供される。本発明によって提供されるリチウムイオン電池は、車両に搭載されるリチウムイオン電池として適した品質(例えば内部短絡の抑制)および性能(例えばハイレート特性)を示すものであり得る。したがって、かかるリチウムイオン電池は、ハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車等の車両に搭載されるモーター(電動機)用の電源として好適に使用され得る。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本発明に係るリチウムイオン電池は、正極活物質層および負極活物質層のうちの少なくとも一方の活物質層において、積層構造(第一活物質層および第二活物質層)の活物質層が形成されていることによって特徴付けられる。以下、第一活物質層および第二活物質層が正極側に形成された角型形状のリチウムイオン電池を例にして詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に限定することを意図したものではない。すなわち、上記積層構造の活物質層が正極側のみに形成されたリチウムイオン電池であってもよく、または正極および負極の両方に積層構造の活物質層が形成されたリチウムイオン電池も本発明の好適な実施形態であり得る。
また、該リチウムイオン電池の形状は特に限定されず、例えば直方体状、扁平形状、円筒状等の外形であり得、該電池の形状及び大きさ並びにその他の構成についても、用途(典型的には車載用)によって適切に変更することができる。
なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
図1は、一実施形態に係る角型形状のリチウムイオン電池100を模式的に示す斜視図である。また、図2は、図1中のII−II線断面図であり、図3は、捲回電極体20を構成する正極シート30、負極シート40およびセパレータ50A,50Bの積層部分の一部を模式的に示す断面図である。
図1に示されるように、本実施形態に係るリチウムイオン電池100は、直方体形状の角型の電池ケース10と、該ケース10の開口部12を塞ぐ蓋体14とを備える。この開口部12より電池ケース10内部に扁平形状の電極体(捲回電極体20)及び電解液を収容することができる。また、蓋体14には、外部接続用の正極端子38と負極端子48とが設けられており、それら端子38,48の一部は蓋体14の表面側に突出している。
図2および図3に示されるように、本実施形態では該ケース10内に捲回電極体20が収容されている。該電極体20は、長尺シート状の正極集電体32の表面に第一活物質層34および第二活物質層36が形成された正極シート30、長尺シート状の負極集電体42の表面に負極活物質層44が形成された負極シート40、及び長尺シート状のセパレータ50A,50Bからなる。そして、正極シート30及び負極シート40を2枚のセパレータ50A,50Bと共に重ね合わせて捲回し、得られた捲回電極体20を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって扁平形状に成形されている。すなわち、図3に示されるように、セパレータ50A,50Bは、正極シート30の第二活物質層36と負極シート40の負極活物質層44とそれぞれ接するように配置されている。
また、捲回される正極シート30において、その長手方向に沿う一方の端部には第一活物質層34および第二活物質層36が形成されずに正極集電体32が露出しており、一方、捲回される負極シート40においても、その長手方向に沿う一方の端部は負極活物質層44が形成されずに負極集電体42が露出している。そして、正極集電体32の該露出端部に正極端子38が、負極集電体42の該露出端部には負極端子48がそれぞれ接合され、上記扁平形状に形成された捲回電極体20の正極シート30または負極シート40と電気的に接続されている。正負極端子38,48と正負極集電体32,42とは、例えば超音波溶接、抵抗溶接等によりそれぞれ接合され得る。
まず、本実施形態に係るリチウムイオン電池100の正極の各構成要素について説明する。ここで開示される正極(典型的には正極シート30)は、正極集電体32の表面に形成された第一活物質層34と、該第一活物質層34上に形成された第二活物質層36とを有する。
上記正極集電体32としては、導電性の良好な金属からなる導電性部材が好ましく用いられる。例えば、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金を用いることができる。正極集電体32の形状は、リチウムイオン電池の形状等に応じて異なり得るため、特に制限はなく、棒状、板状、シート状、箔状、メッシュ状等の種々の形態であり得る。本実施形態ではシート状のアルミニウム製の正極集電体32が用いられ、捲回電極体20を備えるリチウムイオン電池100に好ましく使用され得る。
また、正極活物質としては、リチウムを吸蔵および放出可能な粒状の活物質材料が用いられる。この種のリチウムイオン電池の正極活物質として知られている層状構造の酸化物系正極活物質や、スピネル構造の酸化物系正極活物質等を好ましく用いることができる。例えば、リチウムニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。
ここで、リチウムニッケル系複合酸化物とは、リチウム(Li)とニッケル(Ni)とを構成金属元素とする酸化物のほか、リチウムおよびニッケル以外に他の少なくとも一種の金属元素(すなわち、LiとNi以外の遷移金属元素および/または典型金属元素)を典型的にはニッケルよりも少ない割合(原子数換算。LiおよびNi以外の金属元素を二種以上含む場合にはそれらの合計量としてNiよりも少ない割合)で構成金属元素として含む酸化物をも包含する意味である。上記LiおよびNi以外の金属元素は、例えば、コバルト(Co),アルミニウム(Al),マンガン(Mn),クロム(Cr),鉄(Fe),バナジウム(V),マグネシウム(Mg),チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb),モリブデン(Mo),タングステン(W),銅(Cu),亜鉛(Zn),ガリウム(Ga),インジウム(In),スズ(Sn),ランタン(La)およびセリウム(Ce)からなる群から選択される一種または二種以上の金属元素であり得る。
なお、リチウムコバルト系複合酸化物およびリチウムマンガン系複合酸化物についても同様の意味である。
このようなリチウム遷移金属酸化物としては、例えば、従来公知の方法で調製・提供されるリチウム遷移金属酸化物粉末(以下、粒状活物質ということもある。)をそのまま使用することができる。例えば、原子組成に応じて適宜選択されるいくつかの原料化合物を所定のモル比で混合し、適当な手段で焼成することによって該酸化物を調製することができる。また、焼成物を適当な手段で粉砕、造粒および分級することにより、所望する平均粒径および/または粒径分布を有する二次粒子によって実質的に構成された粒状のリチウム遷移金属酸化物粉末を得ることができる。なお、リチウム遷移金属酸化物粉末の調製方法自体は本発明を何ら特徴付けるものではない。
本実施形態に係るリチウムイオン電池100の正極では、第一活物質層34および第二活物質層36が上記集電体に形成されており、両層34,36にはそれぞれ平均粒径(D50)の異なる上記正極活物質が使用されている。以下、各層に使用される正極活物質について詳述する。
第一活物質層34には、平均粒径(D50)が相対的に小さい粒状活物質材料が正極活物質として使用されている。一方、第二活物質層36には、平均粒径(D50)が相対的に大きい粒状活物質材料が使用されている。ここでいう平均粒径(D50)は、一般的な市販の粒度計(レーザ回折式粒度分布測定装置)を用いて測定された体積基準のメジアン径(D50:50%体積平均粒子径)を採用することができる。また、平均粒径(D50)が相対的に小さい粒状活物質材料により第一活物質層34が形成されることにより、第一活物質層34に含有する正極活物質の充填率は、第二活物質層36における活物質の充填率よりも高くなっている。このように、第一活物質層34における正極活物質の充填率が高められることにより、正極集電体32と第一活物質層34間において電荷移動が高効率で行われ、導電性(導電パス)が向上されている。換言すれば、集電体32と第一活物質層34との界面抵抗を低減し得る。
さらに、第一活物質層34を構成する正極活物質としては、平均粒径(D50)が大小異なる2種類の粒状活物質材料を混合して使用され、一方、第二活物質層36を構成する活物質として、上記第一活物質層34に使用される2種類の粒状活物質材料のうちの平均粒径(D50)が相対的に大きいほうの粒状活物質材料のみが使用されることが好ましい。すなわち、平均粒径(D50)が相対的に大きい粒状活物質材料は、第一活物質層34および第二活物質層36の両方の層に使用され、第一活物質層34のみに平均粒径(D50)が相対的に小さい粒状活物質材料を使用するというものである。
ここで、平均粒径(D50)が大小異なる2種類の粒状活物質のそれぞれの平均粒径(D50)は、相対的に小さいほうの平均粒径(D50)はおよそ1〜10μmが好ましく、また、相対的に大きいほうの平均粒径(D50)はおよそ4〜40μmが好ましい。特に好ましくは、第一活物質層34を構成するために使用される平均粒径(D50)が小さいほうの粒状活物質材料の該平均粒径(D50)は、第一活物質層34を構成するために使用される平均粒径(D50)が大きいほうの粒状活物質材料の該平均粒径(D50)の略4分の1である。
このように、平均粒径(D50)が大小異なる2種類の粒状活物質材料が混合されて使用されている第一活物質層34の上に、平均粒径(D50)が相対的に大きいほうの粒状活物質材料の粒状活物質材料が使用されている第二活物質層36が被覆されることにより、次のような効果を奏することができる。すなわち、第一活物質層34内において平均粒径(D50)が大小異なる2種類の粒度分布の違う粒状活物質材料が混合されて高密に充填された活物質粒子間にアンカー効果が働き、層内剥離が抑制される。また、第一活物質層34と集電体32並びに第一活物質層34と第二活物質層36との層間の接着性が向上するため、積層する二つの活物質層34,36の層間剥離を抑制することができる。また、充填率の向上によって第一活物質層34を形成するために使用される結着材の含有量を比較的少なくすることができるため、内部抵抗の上昇が抑制されたリチウムイオン電池100を提供することができる。なお、後述するが、第一活物質層34および第二活物質層36を構成する層中には正極活物質の他に、一種または二種以上の結着材等を必要に応じて含有させることができるが、本実施形態に係るリチウムイオン電池100では、アンカー効果の働きにより、第一活物質層34および第二活物質層36に添加する結着材の含有量を減らすことができるため、内部抵抗の上昇を抑制することができる。
あるいは、相対的に大きいほうの粒状活物質材料のみを使用する第二活物質層36において、第一活物質層34よりも結着材の含有量(含有率)を高めることもできる。このように、第一活物質層34と第二活物質層36の結着材の含有量を調整することにより、二つの活物質層34,36の層間剥離(さらには層内剥離)を抑止する効果をさらに向上させることができる。具体的には、結着材の含有割合が比較的高い第二活物質層36が第一活物質層34を被覆するように積層されることによって、二つの活物質層34,36の層間剥離(さらには各活物質層における層内剥離)を抑止する効果を一層向上させることができる。
また、本実施形態に係るリチウムイオン電池100の第一活物質層34および第二活物質層36には、上記粒状の正極活物質の他に、一般的なリチウムイオン電池に配合され得る一種または二種以上の材料を必要に応じて含有させることができる。そのような材料の例として、結着材として機能し得る各種のポリマー材料が挙げられる。
かかるポリマー材料としては、水に溶解する水溶性のポリマー材料が好ましい。カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。また、水に分散する(水分散性の)ポリマー材料を好適に用いることができる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重含体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂、酢酸ビニル共重合体、スチレンブタジエンブロック共重合体(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)、アラビアゴム等のゴム類が例示される。あるいは、非水系溶媒(有機溶媒)に溶解するポリマー材料を好適に用いることができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体(PEO−PPO)等を用いることができる。
なお、上記例示したポリマー材料は、結着材として用いられる他に、増粘材、各種添加材として使用されることもあり得る。
さらに、導電材を添加することができる。かかる導電材としては、カーボン粉末やカーボンファイバー等の導電性粉末材料が好ましく用いられる。カーボン粉末としては、種々のカーボンブラック、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、グラファイト粉末等が好ましい。なお、これらのうち一種のみを用いられていても二種以上が併用されていてもよい。
次いで、ここに開示されるリチウムイオン電池100の正極(典型的には正極シート30)の作製方法について説明する。
当該正極は、正極集電体32の表面に第一活物質層34を形成し、次いで、該第一活物質層34上に第二活物質層36を形成することより作製し得る。第一活物質層34の形成にあっては、まず、第一活物質層34を構成する材料として平均粒径(D50)が大小異なる2種類の正極活物質および一種または二種以上の上記例示したポリマー材料等を適当な溶媒に添加し、分散または溶解させてペーストまたはスラリー状の第一活物質層形成用組成物を調製する。そして、調製した該組成物を正極集電体32に塗付し、乾燥させた後、圧縮することにより第一活物質層34が形成される。
正極集電体32に第一活物質層形成用組成物を塗付する方法としては、従来公知の方法と同様の技法を適宜採用することができる。例えば、スリットコーター、ダイコーター、コンマコーター等の適当な塗付装置を使用することにより、正極集電体32に該組成物を好適に塗付することができる。また、圧縮方法としては、従来公知のロールプレス法、平板プレス法等の圧縮方法を採用することができる。このとき、圧縮後の第一活物質層34の厚さとしては、第一活物質層34および第二活物質層36が積層された活物質層全体における厚みの20〜50%であることが好ましい。第一活物質層34は、平均粒径(D50)が相対的に小さい粒状活物質材料を含むため、正極活物質の充填率が高く導電性は向上されているが、当該充填率の高い活物質層が厚すぎると電荷の移動の妨げとなり内部抵抗が大きくなる傾向がある。そのため、第一活物質層34は、後に形成する第二活物質層36よりも層の厚みを薄く形成することが好ましい。かかる厚さを調整するにあたり、膜厚測定器で該厚みを測定し、プレス圧を調整して所望の厚さになるまで複数回圧縮してもよい。
そして、第一活物質層34を形成した後、該第一活物質層34上に第二活物質層36を形成する。第二活物質層36は、第一活物質層34を構成する材料として使用した平均粒径(D50)が大きいほうの粒状活物質材料、および一種または二種以上の上記例示したポリマー材料等を適当な溶媒に添加し、分散または溶解させて調製したペーストまたはスラリー状の第二活物質層形成用組成物を第一活物質層34に塗付し、乾燥させた後、圧縮することにより形成される。第一活物質層34に第二活物質層形成用組成物を塗付する方法および圧縮する方法は、上述の第一活物質層34と同様の方法を用いて行うことができる。
また、ここに開示される正極の第二活物質層36は、第一活物質層34表面のほぼ全範囲に形成されていてもよく、第一活物質層34表面のうち本発明の効果を顕著に損なわない範囲で未塗付部分があってもよい。通常は、第二活物質層36を形成することによる効果および耐久性等の観点から、第一活物質層34表面のほぼ全範囲を覆うように第二活物質層36が形成された構成とすることが好ましい。
本発明により提供され得るリチウムイオン電池100は、上述した積層構造の正極活物質層(第一活物質層34および第二活物質層36)を備える正極に備える以外は、従来のこの種の二次電池に備えられるものと同様でよく、特に制限はない。以下、その他の構成要素について説明するが、本発明をかかる実施形態に限定することを意図したものではない。
例えば負極シート40は、長尺状の負極集電体42(例えば銅箔)の上に負極活物質層44が形成された構成であり得る。負極活物質層44を構成するリチウムを吸蔵および放出することが可能な負極活物質としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。例えば、好適な負極活物質としてカーボン粒子が挙げられる。少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料(カーボン粒子)が好ましく用いられる。いわゆる黒鉛質のもの(グラファイト)、難黒鉛化炭素質のもの(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素質のもの(ソフトカーボン)、これらを組み合わせた構造を有するもののいずれの炭素材料も好適に使用され得る。特に黒鉛粒子は、粒径が小さく単位体積当たりの表面積が大きいことからより急速充放電(例えば高出力放電)に適した負極活物質となり得る。
負極活物質層44には、上記負極活物質の他に、一般的なリチウムイオン電池に配合され得る一種または二種以上の材料を必要に応じて含有させることができる。そのような材料として、上述の第一活物質層34の構成材料として列挙したような結着材として機能し得る各種のポリマー材料を同様に使用し得る。
かかる負極活物質層44は、負極活物質と結着材等とを適当な溶媒(水、有機溶媒およびこれらの混合溶媒)に添加し、分散または溶解させて調製したペーストまたはスラリー状の組成物を負極集電体42に塗付し、溶媒を乾燥させて圧縮することにより好ましく作製され得る。
また、セパレータ50A,50Bは、正極シート30および負極シート40の間に介在するシートであって、正極シート30の正極活物質層34と、負極シート40の負極活物質層44にそれぞれ接するように配置される。そして、正極シート30と負極シート40における両電極活物質層34,44の接触に伴う短絡防止や、該セパレータ50A,50Bの空孔内に非水電解液を含浸させることにより電極間の伝導パス(導電経路)を形成する役割を担っている。
かかるセパレータ50A,50Bの構成材料としては、樹脂からなる多孔性シート(微多孔質樹脂シート)を好ましく用いることができる。ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等の多孔質ポリオレフィン系樹脂が特に好ましい。
また、電解液は、従来からリチウムイオン電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。かかる非水電解液は、典型的には、適当な非水溶媒に支持塩を含有させた組成を有する。上記非水溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等からなる群から選択された一種又は二種以上を用いることができる。また、上記支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiCSO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiI等から選択される一種または二種以上のリチウム化合物(リチウム塩)を用いることができる。
上記作製した正極シート30及び負極シート40を2枚のセパレータ50A,50Bと共に積重ね合わせて捲回し、得られた捲回電極体20を電池ケース10に収容するとともに、上記電解液を注入して封止することによって本実施形態のリチウムイオン電池100を構築することができる。
なお、電池ケース10の構造、大きさ、材料(例えば金属製またはラミネートフィルム製であり得る)、および正負極を主構成要素とする電極体の構造(例えば捲回構造や積層構造)等について特に制限はない
本発明に係る製造方法により提供されるリチウムイオン電池100は、上述のような積層構造の正極活物質層を正極に備えることにより、導電性の高い活物質層を備えるハイレート特性に優れた電池となり得る。かかる特性により、本発明に係るリチウムイオン電池100は、特に自動車等の車両に搭載されるモーター(電動機)用電源として好適に使用し得る。従って、かかるリチウムイオン電池100(当該リチウムイオン電池100を複数個直列に接続して形成される組電池の形態であり得る。)を電源として備える車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車)1を提供する(図4)。
以下、本発明に関する試験例につき説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
<実施例1に係るリチウムイオン電池の構築>
本実施例1では、以下のようにして2032型(径20mm,厚さ3.2mm)のコイン型リチウムイオン電池を構築した。図5に本実施例1に係るコイン型リチウムイオン電池1000を示す。
まず、実施例1に係るリチウムイオン電池の正極130を調製した。すなわち、正極における第一活物質層を形成するにあたり、平均粒径(D50)が2μmと、8μmのLiNiCo1/3Mn1/32/3を正極活物質として用意し、これらの混合比が1:4となるように混合した。そして、当該正極活物質としてのLiNiCo1/3Mn1/32/3と、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、導電材としてのアセチレンブラックとを、これら材料の質量%比が88.5:10:1.5となるようにN−メチルピロリドン(NMP)を加えて混合し、第一活物質層形成用組成物を調製した。
そして、該組成物を正極集電体としてのアルミニウム箔に塗布した。塗付後、ローラプレス機にてシート状に引き伸ばし、乾燥させることにより正極集電体の表面に第一活物質層を形成した。
次いで、該第一活物質層の上に第二活物質層を形成した。すなわち、正極活物質として平均粒径(D50)が8μmのLiNiCo1/3Mn1/32/3と、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、導電材としてのアセチレンブラックとを、これら材料の質量%比が88.5:10:1.5となるようにN−メチルピロリドン(NMP)を加えて混合し、第二活物質層形成用組成物を調製した。調製した該組成物を第一活物質層に塗付し、ローラプレス機にてシート状に引き伸ばし、乾燥させることにより第二活物質層を形成した。このとき、上記形成した第一活物質層の厚さが活物質層全体(第一活物質層および第二活物質層)の約30%程度になるように第二活物質層形成用組成物の塗付量等を調製した。そして、直径15mmのポンチで打ち抜き、実施例1に係る正極130を調製した。
次に、実施例1に係るリチウムイオン電池の負極140を調製した。リチウム金属箔を用意し、直径15mmのポンチで打ち抜き、負極を調製した。
上記調製した正極130と負極140とを用いてコイン型のリチウムイオン電池1000を構築した。すなわち、正極側の外装を形成するSUS314製の外装缶112の内部に正極130と、非水電解液を含浸させたポリプロピレン製のセパレータ150とを積層させて配置し、ポリプロピレンで構成されたガスケット124でセパレータ150の周縁を押さえた後、負極140と、厚み調整用のスペーサ122と、板バネ114とを、セパレータ150の上に順番に配置した。そして、上記収容された外装缶112の内部を外装蓋110で塞ぎ、外装缶112および外装蓋110の周縁部を封缶して実施例1に係るリチウムイオン電池1000を構築した。
なお、非水電解液としては、プロピレンカーボネート(PC)とジエチルカーボネート(DEC)との1:1(体積比)混合溶媒に1mol/LのLiPFを溶解させた組成の非水電解液を用いた。
<比較例1に係るリチウムイオン電池の構築>
本比較例1では、以下のようにして2032型(径20mm,厚さ3.2mm)のコイン型リチウムイオン電池を製造した。
まず、比較例1に係るリチウムイオン電池の正極を調製した。すなわち、正極活物質として平均粒径(D50)が8μmのLiNiCo1/3Mn1/32/3と、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、導電材としてのアセチレンブラックとを、これら材料の質量%比が87:10:3となるようにN−メチルピロリドン(NMP)を加えて混合し、正極活物質層形成用組成物を調製した。調製した該組成物を正極集電体としてのアルミニウム箔に塗布した。塗付後、ローラプレス機にてシート状に引き伸ばし、乾燥させることにより正極活物質層を形成した。そして、直径15mmのポンチで打ち抜き、比較例1に係る正極を調製した。
そして、本比較例1では、上記調製した正極を使用する以外は、実施例1と同様の負極を用いて、実施例1と同様の手順で、本比較例1に係るリチウムイオン電池を構築した。
<比較例2に係るリチウムイオン電池の構築>
本比較例2では、以下のようにして2032型(径20mm,厚さ3.2mm)のコイン型リチウムイオン電池を製造した。
まず、比較例2に係るリチウムイオン電池の正極を調製した。すなわち、正極活物質として平均粒径(D50)が8μmのLiNiCo1/3Mn1/32/3と、結着材としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、導電材としてのアセチレンブラックとを、これら材料の質量%比が88.5:10:1.5となるようにN−メチルピロリドン(NMP)を加えて混合し、正極活物質層形成用組成物を調製した。調製した該組成物を正極集電体としてのアルミニウム箔に塗布した。塗付後、ローラプレス機にてシート状に引き伸ばし、乾燥させることにより正極活物質層を形成した。そして、直径15mmのポンチで打ち抜き、比較例2に係る正極を調製した。
そして、本比較例2では、上記調製した正極を使用する以外は、実施例21と同様の負極を用いて、実施例1と同様の手順で、本比較例2に係るリチウムイオン電池を構築した。
上記構築した実施例1および比較例1,2に係るリチウムイオン電池に対して、以下の各種測定試験を行った。測定結果をまとめて表1に示す。
[放電特性測定]
実施例1および比較例1,2のリチウムイオン電池に対して、放電特性試験を実施し、放電レート特性を評価した。かかる放電特性試験の条件は、測定温度25℃で、上限電圧を4.1Vとし、下限電圧を3.0Vとした。
[交流インピーダンス測定]
実施例1および比較例1,2のリチウムイオン電池に対して、測定周波数をスイープして交流インピーダンス測定を行い、得られたインピーダンスのCole−Coleプロット(図示しない)から直流抵抗および反応抵抗を算出した。
[剥離試験]
実施例1および比較例1,2のリチウムイオン電池に対して、正極における活物質層の剥離強度を測定した。
Figure 2010135272
表1に示すように、放電特性測定結果によると、実施例1および比較例1,2のいずれも放電レート1Cでは、顕著な相違はなかったが、高い放電レートである20Cでは、実施例1の電池のみ、90mAh/g以上の大きい容量を維持できることが示された。一方、比較例1および2の電池では、容量の低下が著しく、特に、正極活物質に含む結着材の含有量が少ない比較例2では、顕著に容量が低下することが確認された。
また、交流インピーダンス測定では、比較例1の直流抵抗および反応抵抗の測定値を基準にしたときのそれぞれの抵抗比を比較すると、比較例2および実施例1は、いずれも直流抵抗比は比較例1よりも低かった。しかしながら、反応抵抗比においては、実施例1は比較例1よりも低い値を示したが、比較例2では抵抗が高くなった。
さらに、剥離強度測定では、実施例1の電池の活物質層は最も剥離強度が大きく、次いで、比較例1、2と強度が低下することが確認された。
以上の測定結果をまとめると、実施例1に係るリチウムイオン電池は、ハイレート特性に優れていることが示された。また、積層構造を備える正極活物質層(第一活物質層および第二活物質層)は剥離し難く、内部抵抗の上昇が抑制されていることが示された。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、例えば、本発明は、上述した捲回型またはコイン型の電池に限られず、種々の形状のリチウムイオン電池に適用することができる。また、該電池の大きさおよびその他の構成についても、用途(典型的には車載用)によって適切に変更することができる。
一実施形態に係るリチウムイオン電池の外形を模式的に示す斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 一実施形態に係る捲回電極体を構成する正負極およびセパレータを示す断面図である。 本発明のリチウムイオン電池を備えた車両(自動車)を模式的に示す側面図である。 実施例として構築した2032型リチウムイオン電池の模式的に示す断面図である。
符号の説明
10 電池ケース
12 開口部
14 蓋体
20 捲回電極体
30 正極シート
32 正極集電体
34 正極活物質層
38 正極端子
40 負極シート
42 負極集電体
44 負極活物質層
48 負極端子
50A,50B,150 セパレータ
100 角型リチウムイオン電池
110 外装蓋
112 外装缶
114 板バネ
122 スペーサ
124 ガスケット
130 正極
140 負極
1000 2032型リチウムイオン電池

Claims (11)

  1. 正極集電体および該集電体の表面に形成された正極活物質を含む正極活物質層を有する正極と、負極集電体および該集電体の表面に形成された負極活物質を含む負極活物質層を有する負極と、を備えるリチウムイオン電池であって、
    前記正極活物質層および前記負極活物質層のうちの少なくとも一方の活物質層は、前記集電体の表面に形成された第一活物質層と、該第一活物質層上に形成された第二活物質層とが積層された構造であり、
    前記第一活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が相対的に小さい粒状活物質材料が使用されており、前記第二活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が相対的に大きい粒状活物質材料が使用されており、且つ、
    前記第一活物質層における活物質の充填率は、前記第二活物質層における活物質の充填率よりも高いことを特徴とする、リチウムイオン電池。
  2. 前記第一活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が大小異なる2種類の粒状活物質材料が混合されて使用されており、且つ、前記第二活物質層を構成する活物質として、前記第一活物質層に使用されている2種類の粒状活物質材料のうちの平均粒径(D50)が相対的に大きいほうの粒状活物質材料のみが使用されていることを特徴とする、請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  3. 前記第一活物質層を構成するために使用される平均粒径(D50)が小さいほうの粒状活物質材料の該平均粒径(D50)は、該第一活物質層を構成するために使用される平均粒径(D50)が大きいほうの粒状活物質材料の該平均粒径(D50)の略4分の1であることを特徴とする、請求項2に記載のリチウムイオン電池。
  4. 前記第一活物質層の厚みは、該第一活物質層および前記第二活物質層が積層された活物質層全体における厚みの20〜50%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン電池。
  5. 前記第一活物質層および前記第二活物質層は、少なくとも前記正極側に形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン電池。
  6. 正極集電体および該集電体の表面に形成された正極活物質を含む正極活物質層を有する正極と、負極集電体および該集電体の表面に形成された負極活物質を含む負極活物質層を有する負極と、を備えるリチウムイオン電池の製造方法であって、
    前記正極活物質層および前記負極活物質層のうちの少なくとも一方の活物質層は、前記集電体の表面に形成された第一活物質層と、該第一活物質層上に形成された第二活物質層とが積層された構造であり、
    前記第一活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が相対的に小さい粒状活物質材料を使用し、前記第二活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が相対的に大きい粒状活物質材料を使用すること、且つ、
    前記第一活物質層における活物質の充填率が、前記第二活物質層における活物質の充填率よりも高くなるように、該第一活物質層および第二活物質層を集電体上に積層することを特徴とする、製造方法。
  7. 前記第一活物質層を構成する活物質として、平均粒径(D50)が大小異なる2種類の粒状活物質材料を混合して使用し、且つ、前記第二活物質層を構成する活物質として、前記第一活物質層に使用する2種類の粒状活物質材料のうちの平均粒径(D50)が相対的に大きいほうの粒状活物質材料のみを使用することを特徴とする、請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記第一活物質層を構成するために使用する平均粒径(D50)が小さいほうの粒状活物質材料の該平均粒径(D50)は、該第一活物質層を構成するために使用する平均粒径(D50)が大きいほうの粒状活物質材料の該平均粒径(D50)の略4分の1であることを特徴とする、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記第一活物質層の厚みが該第一活物質層および前記第二活物質層から成る活物質層全体における厚みの20〜50%になるように、該第一活物質層および第二活物質層を集電体上に形成することを特徴とする、請求項6〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記第一活物質層および前記第二活物質層を少なくとも前記正極側に形成することを特徴とする、請求項6〜9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載のリチウムイオン電池、又は請求項6〜10のいずれかに記載の製造方法により製造されたリチウムイオン電池、を備える車両。
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