JP2010134873A - 警戒システム - Google Patents
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Abstract
【課題】電子キーを携帯していない状況でも警戒対象外の居住者等であるか否かを判別できるようにすることで、防犯性を確保しつつ、利便性を高めることができる警戒システムを提供する。
【解決手段】敷地11には住宅13が設けられ、住宅13にはログ記録部を有するホームサーバ20が設けられている。敷地11には監視カメラ33が設けられている。ホームサーバ20には監視カメラ33から敷地11内の各人の位置情報が入力され、その位置情報がログ記録部に行動ログとして逐次記録される。行動ログには被許可者フラグ又は不審者フラグが付され、敷地11内を移動する者が被許可者であるか否かを判別でき、判別の結果、移動者が被許可者である場合はその移動に応じて扉部25を開閉及び施開錠制御し、不審者である場合はその移動に応じて扉部25を閉鎖したり警告を発したりするように制御することとした。
【選択図】図1
【解決手段】敷地11には住宅13が設けられ、住宅13にはログ記録部を有するホームサーバ20が設けられている。敷地11には監視カメラ33が設けられている。ホームサーバ20には監視カメラ33から敷地11内の各人の位置情報が入力され、その位置情報がログ記録部に行動ログとして逐次記録される。行動ログには被許可者フラグ又は不審者フラグが付され、敷地11内を移動する者が被許可者であるか否かを判別でき、判別の結果、移動者が被許可者である場合はその移動に応じて扉部25を開閉及び施開錠制御し、不審者である場合はその移動に応じて扉部25を閉鎖したり警告を発したりするように制御することとした。
【選択図】図1
Description
本発明は、警戒システムに関する。
従来より、居住者が建物に出入りする際に、建物のドアが自動で開閉及び施開錠されるシステムが知られている。例えば、特許文献1では、居住者が携帯する電子キーによる認証に基づいてドアの開閉及び施開錠が実行されるシステムが開示されている。これによれば、電子キーを携帯した居住者が建物に入るためにドアに近づくと、電子キーから常時発信されている識別情報がドア付近に設けられた認証手段により受信され、その識別情報に基づいて居住者であるか否かの認証が行われる。そして、その認証により居住者であることが判定されると、ドアが自動で開錠され開放される。これにより、居住者はハンドフリーで建物に入ることができるため利便性を高めることができる。また、居住者が建物内に入るとドアが自動で閉鎖され施錠される。これにより、不審者が建物内へ入るのを抑止することができるため、防犯性を維持することができる。
特開2003−74256号公報
しかしながら、上記特許文献1のシステムでは、電子キーによる認証に基づいてドアの開閉等を制御する構成であるため、居住者は建物の出入りの際電子キーを常時携帯する必要があり、面倒である。しかも、庭やガレージ等、敷地内において作業をするために建物から出る際にも電子キーを携帯する必要がある。また、仮に電子キーを携帯し忘れたまま建物を出た場合には、屋外に締め出されてしまうおそれもある。
また、電子キーによる認証に基づいて制御を行うシステムにおいて不都合が生ずるのは、上記のようなドアの開閉及び施開錠制御を行うシステムに限らない。例えば、外部から敷地内へ立ち入った者が居住者であるか否かを電子キーからの識別情報に基づいて認証判断し、居住者でないと判断された場合には立ち入った者に対して警告を発するシステムにおいては、居住者が電子キーを携帯しないまま敷地内へ立ち入った場合、誤警告が発せられ、居住者に対して不快感を与えるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、電子キーを携帯していない状況でも警戒対象外の居住者等であるか否かを判別できるようにすることで、防犯性を確保しつつ、利便性を高めることができる警戒システムを提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明の警戒システムは、予め設定されている設定エリア内を移動する人や動物等である移動対象について、その移動軌跡を記録する記録部と、その記録部に記録された記録内容に基づいて、前記移動対象が許可対象か否かを判定する判定部と、その判定部の判定結果に基づいて、警戒制御を実行する制御部と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、設定エリア内を移動する移動対象の移動軌跡が記録部により記録される。そして、記録部に記録された移動軌跡に基づいて設定エリア内の移動対象が許可対象か否かが判定され、その判定結果に基づいて制御部により警戒制御が実行される。これにより、電子キーを携帯していない状況でも設定エリア内の移動対象が居住者等の許可対象であるか否かを判別することができ、その判別結果に基づいて警戒をすることが可能となる。したがって、例えば、移動対象が不審者等の不許可対象である場合には、その不許可対象に対し警告を発したり、門や玄関等の出入口を閉鎖・施錠したりすることで警戒を高め、一方移動対象が居住者等の許可対象である場合には、許可対象の移動に応じて建物の出入口を開閉したり、誤警告を発しないようにしたりすることで利便性を高めることができる。よって、電子キーを携帯していない状況でも、防犯性を確保しつつ、利便性を高めることができる。
ここで、移動軌跡を記録するにあたっては、設定エリアを複数のエリアに分割し、記録部には移動対象の移動軌跡としてそれら分割エリア間における移動対象の移動の変遷が記録されるようにするとよい。記録部には移動対象の実際の移動軌跡を忠実に(詳細に)記録することも可能ではあるが、忠実に記録するためには多大な情報量を必要とするため、その分処理負荷が大きくなり迅速な処理に支障をきたすおそれがある。その点、分割エリア間の移動(例えば移動対象がいつ、どの分割エリアにいたか)を移動軌跡として記録するようにすれば、記録に必要な情報量も少なくて済むため、処理負荷を小さくすることができ迅速な処理に寄与することができる。
第2の発明の警戒システムは、第1の発明において、前記設定エリアとして建物が設けられた敷地が設定され、前記建物の屋内外に連通される開口部を開放及び閉鎖する扉部と、前記扉部を開閉する開閉部と、前記扉部を施開錠する施開錠部と、を備えており、前記制御部は、前記判定部により前記移動対象が許可対象であると判定された場合には、前記記録部に記録される当該許可対象の移動軌跡に基づいて前記扉部を開閉又は施開錠するように前記開閉部又は前記施開錠部を制御することを特徴とする。
本発明によれば、判定部により移動対象が居住者等の許可対象であると判定された場合には、記録部に記録されたその許可対象の移動軌跡に基づいて、敷地に設けられた建物の扉部が開閉又は施開錠される。これにより、建物外にいる許可対象が建物内に入るため扉部に近づいた場合にはその扉部を開錠及び開放したり、あるいは許可対象が建物内に入った場合には扉部を閉鎖及び施錠したりする等、許可対象の移動に応じて扉部の開閉又は施開錠をすることができる。したがって、電子キーを所持していない状況でも建物への出入りをすることが可能であり、また、電子キーを携帯し忘れたまま建物の外に出た場合でも屋外に締め出される事態を回避することができる。よって、利便性をより一層向上させることができる。
ここで、開閉部又は施開錠部を制御するにあたっては、記録部に記録された許可対象の移動軌跡に基づいて、住宅の扉部が許可対象から死角となるか否かを判別する死角判別部を設け、その死角判別部による判別結果に応じて扉部を開閉又は施開錠するよう開閉部又は施開錠部を制御部により制御するとよい。これにより、許可対象から死角となっていない扉部については開放又は開錠し、許可対象から死角となる扉部については閉鎖又は施錠する等、許可対象から死角となっているか否かに応じて扉部の開閉又は施開錠をすることができる。したがって、許可対象から死角となっていない扉部からは電子キーを所持していない状況でも建物への出入りをすることができ、一方許可対象から死角となる扉部からの不審者の侵入を防止することができる。よって、利便性を向上させることができるとともに、防犯性を確保することができる。
第3の発明の警戒システムは、第2の発明において、前記制御部は、前記判定部により前記移動対象が不許可対象であると判定された場合には、前記記録部に記録される当該不許可対象の移動軌跡に基づいて前記扉部を閉鎖及び施錠するように前記開閉部及び前記施開錠部を制御することを特徴とする。
本発明によれば、判定部により移動対象が不審者等の不許可対象であると判定された場合には、記録部に記録されるその不許可対象の移動軌跡に基づいて建物の扉部が閉鎖及び施錠される。これにより、敷地内にいる不許可対象が建物内に侵入しようとして扉部に近づいた場合にはその扉部を閉鎖及び施錠する等、不許可対象の移動に応じて扉の閉鎖及び施錠をすることができる。したがって、不審者等が建物内に侵入するのを未然に防止することができる。
ここで、設定エリア外から設定エリア内への人の立ち入りを検知する立ち入り検知手段と、立ち入り検知手段により人の立ち入りが検知された場合には許可対象により携帯される携帯機の識別情報を取得する取得手段と、取得手段により取得した識別情報が予め登録されている識別情報と一致した場合に認証する認証手段と、認証手段により認証された場合に立ち入った者を許可対象として認定し、認証されなかった場合には不許可対象として認定する認定部とをさらに備えるとよい。これにより、設定エリア外から設定エリア内への人の立ち入りが検知された場合には、携帯機の識別情報に基づいてその立ち入った者が許可対象及び不許可対象のうちいずれであるのかが認定されるため、その立ち入った者に対して第2の発明の制御及び第3の発明の制御のうちいずれか適切な方を迅速に適用させることができる。
第4の発明の警戒システムは、第2又は第3の発明において、設定エリア外から設定エリア内への人の立ち入りを検知する立ち入り検知手段と、前記立ち入り検知手段により人の立ち入りが検知された場合には、前記記録部に記録された記録内容に基づいて、その検知後所定の期間内おける当該立ち入った者の行動軌跡と、予め設定エリア内に存在している許可対象の行動軌跡との重複範囲が所定以上であるか否かを判断する軌跡判断部と、前記軌跡判断部により前記重複範囲が所定以上であると判断された場合には、当該立ち入った者を許可対象として認定し、前記重複範囲が所定未満であると判断された場合には、当該立ち入った者を不許可対象として認定する認定部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、立ち入り検知手段により設定エリア外から設定エリア内への人の立ち入りが検知された場合には、その検知後所定の期間内におけるその立ち入った者の行動軌跡と予め設定エリア内に存在している許可対象(例えば居住者)の行動軌跡とが所定以上重複しているか否かが軌跡判断部により判断される。通常、設定エリアに立ち入った者が居住者の友人・知人等である場合、居住者はその友人等を建物の外又は玄関まで出迎え、その友人等を引き連れて建物内へ案内することが想定されるが、その場合には、両者の行動軌跡が所定以上重複することが考えられる。したがって、ここでは、両者の行動軌跡の重複範囲が所定以上であると判断された場合には、その立ち入った者を許可対象として認定し、その重複範囲が所定未満であると判断された場合には、その立ち入った者を不許可対象として認定する。これにより、立ち入った者が許可対象であるか否かを自動で判別することができるため、その立ち入った者に対して適切な警戒制御を迅速に実行させることができる。
ここで、立ち入り検知手段により複数人の立ち入りが検知された場合には許可対象により携帯される携帯機の識別情報を取得する取得手段と、取得手段により取得した識別情報が予め登録されている識別情報と一致した場合に認証する認証手段と、認証手段による認証があった場合に記録部に記録された記録内容に基づいて、その検知後所定の期間内における認証された者の行動軌跡と、その他の立ち入り者の行動軌跡との重複範囲が所定以上であるか否かを判断する軌跡判断部と、軌跡判断部によりその重複範囲が所定以上であると判断された場合には認証された者とともにその他の立ち入り者を許可対象として認定する認定部とをさらに備えるとよい。これにより、登録されている識別情報を有する携帯機を所持する者と、それ以外の者とが設定エリア外から設定エリア内へ立ち入って、所定の期間行動を共にした場合には、登録済みの携帯機を所持する者だけではなくそれ以外の者も許可対象として認定される。したがって、例えば居住者が外出先から友人等を連れて帰宅した場合には、居住者とともに友人等も許可対象として認定されるため、友人等に対して許可対象としての制御(例えば第2の発明の制御)を迅速に実行させることができる。これにより、利便性の向上を図ることができる。
第5の発明の警戒システムは、第4の発明において、前記設定エリア内における不許可対象に対して警告を行う警告手段を備え、前記制御部は、前記認定部により設定エリア外から設定エリア内に立ち入った者が不許可対象として認定された場合には、前記警告手段が当該不許可対象に対し警告を行うよう制御することを特徴とする。
本発明によれば、認定部により設定エリア内に立ち入った者が不許可対象として認定された場合には、警告手段によりその不許可対象に対して警告が行われる。これにより、不審者等が設定エリア内に侵入した場合でも、設定エリアからの退散を促すことができるため、設定エリアの防犯性をより一層高めることができる。
第6の発明の警戒システムは、第2乃至第5のいずれかの発明において、前記制御部は、前記記録部に移動軌跡が記録されない状態が所定の期間継続した場合には、所定の扉部を閉鎖及び施錠するよう前記開閉部及び前記施開錠部を制御することを特徴とする。
本発明によれば、記録部に移動軌跡が記録されない状態が所定の期間継続した場合には、所定の扉部が閉鎖及び施錠される。これにより、敷地内に居住者等の移動対象が所定期間存在していない場合に、所定の扉部を閉鎖及び施錠することができるため、居住者が戸締りをし忘れたまま外出した場合でも自動で戸締りを行うことができる。したがって、留守時における防犯性能を高めることができる。
第7の発明の警戒システムは、第2乃至第6のいずれかの発明において、前記制御部は、前記記録部に前記許可対象の移動軌跡が記録されない場合には、前記扉部を閉鎖及び施錠するよう前記開閉部及び前記施開錠部を制御し、更に前記施開錠部による前記扉部の施錠状態は前記許可対象が所持するキーによらなければ解除されないように制御することを特徴とする。
本発明によれば、記録部に許可対象の移動軌跡が記録されない場合には、扉部が閉鎖及び施錠されるため、居住者が戸締りをし忘れたまま外出した場合には自動で戸締りを行うことができる。また、扉部の施錠状態は許可対象が所持するキーによらなければ解除されないため、許可対象が現に帰宅する時点まで建物を施錠管理することができる。これにより、留守時における防犯性能をより一層高めることができる。
第8の発明の警戒システムは、第1乃至第7のいずれかの発明において、前記設定エリアを変更するエリア変更手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、エリア変更手段により設定エリアを変更することができるため、例えば、昼間は敷地において死角となりやすい建物の裏側領域を設定エリアとしたり、夜間は敷地全体を設定エリアとしたりする等、都度の状況に応じて設定エリアを設定することが可能となる。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
初めに、敷地についてその平面図である図1を参照して説明する。図1に示されているように、敷地11はその南側で公道Rに面した南向きの土地であり、平面視において四角形状をなしている。
敷地11には、各種の構造物が設置されている。代表的なものとして、境界構造体12と住宅13等がある。まず、境界構造体12は、隣接地との境界線内側のほぼ全域に設置されている。境界構造体12はフェンス、ブロック塀、木塀等の塀、生け垣、門扉、車両出入口ゲート等を含むものであり、プライバシ確保等の目的に適したもの、敷地所有者の趣向等が反映されたものが適宜選択されて設置されている。なお、図1では、南側の公道Rとの境界部分に設けられた境界構造体12が省略されている。
住宅13(建物に相当)は、敷地11の中央部に配置されている。住宅13の南側には玄関出入口16が設けられ、玄関出入口16には玄関ドア19が設けられている。玄関ドア19は回動式のドアであり、このドア19が回動されることにより玄関出入口16が開閉されるようになっている。住宅13の北側及び東側にはそれぞれ、住宅13への出入りが可能な出入口17、18が設けられている。各出入口17、18にはそれぞれ当該出入口17,18に対してスライド可能な掃き出し窓21,22が設けられており、この掃き出し窓21,22がスライド移動されることにより出入口17,18が開閉されるようになっている。また、住宅13の西側には、窓23が設けられている。なお、以下においては、玄関ドア19及び各掃き出し窓21,22を総称して扉部25という。
住宅13には、玄関ドア19及び各窓21〜23を開閉させる開閉装置27が設けられている。開閉装置27は、電動モータ等の電動式の駆動機構からなる駆動手段であり、例えば玄関ドア19及び各窓21〜23に対してそれぞれ取り付けられている。玄関ドア19及び各窓21〜23には、それぞれ施開錠装置28が設けられている。施開錠装置28はロックバーと電気的なアクチュエータ(共に図示略)とを備えており、アクチュエータの駆動によりロックバーが出没し、玄関ドア19等が施錠又は解錠のいずれかの状態となるよう構成されている。
住宅13には、敷地11内の警戒制御を実行するためのホームサーバ20が設けられている。本実施形態では、図1に示すように、このホームサーバ20により警戒制御を実行する上で便宜上、敷地11内における住宅13の建築スペースを除いた領域(以下、屋外領域30という)が複数の領域に区画されている。ここでいう区画とは本システムの構成上想定された区画をいい、必ずしも境界物等によって視覚的に区画されることをいうわけではない。また、各領域は、その境界を単純化すべく直線状の境界線によって区画されている。これは、後述するように各領域における人の移動を監視する監視カメラ33を設置する際にも便宜となる。
図1に示すように、屋外領域30は、住宅13の屋外面に沿って延びる複数の境界線により升目上に8つの領域に区画されている。これら8つの領域を大きく2つに分けると、住宅13の屋外面に面した屋外面エリアA1〜A4と敷地11の隅に設けられた隅エリアB1〜B4とに分けられる。屋外面エリアA1〜A4は、住宅13の東西南北の各面にそれぞれ面した北面エリアA1、東面エリアA2、南面エリアA3及び西面エリアA4を有し、隅エリアB1〜B4は、住宅13の北西、北東、南東、南西の各隅にそれぞれ北西隅エリアB1、北東隅エリアB2、南東隅エリアB3及び南西隅エリアB4を有している。
このように区画された各エリアA1〜A4,B1〜B4では、それぞれそのエリアからは死角となる領域が存在する。具体的には、屋外面エリアA1〜A4からは、当該屋外面エリアA1〜A4に隣接する隅エリアB1〜B4を除く領域が死角となり、隅エリアB1〜B4からは、当該隅エリアB1〜B4に隣接する屋外面エリアA1〜A4と、その屋外面エリアA1〜A4に隣接する隅エリアB1〜B4とを除く領域が死角となる。
敷地11内には、人の動きを監視する監視カメラ33が設けられている。監視カメラ33は、住宅13内と、屋外領域30における各エリアA1〜A4,B1〜B4とにそれぞれ1つ又は複数(本実施形態では1つ)設置されており、例えば境界構造体12や住宅13の外壁等を利用して設置される。各監視カメラ33は、それぞれ設置されたエリアを監視対象範囲として人の監視を行う。
また、敷地11の四隅には、それぞれ隣接地から敷地11内への人の立ち入りを検知する立ち入り検知センサ34が設けられている。立ち入り検知センサ34は、例えば赤外線センサを利用したセンサであり、赤外線を投光する投光部と、投光された赤外線を受光する受光部とを備えている。本実施形態では、投光部と受光部とが各隣接境界線の両端位置(すなわち敷地11の隅)にそれぞれ対になって配置されており、それ故赤外線が各隣接境界線に沿って投光されるようになっている。したがって、隣接境界線を越えて隣接地から敷地11内へ人が立ち入ると、投光部から投光された赤外線がその立ち入った者により遮られ受光部では赤外線が受光されなくなる。これをもって、本立ち入り検知センサ34は、敷地11内へ人が立ち入ったことを検知することとしている。なお、立ち入り検知センサ34は、境界構造体12上に設置してもよいし、敷地11上における隅部に設置してもよい。また、図1では、立ち入り検知センサ34は、便宜上投光部のみを図示している。
敷地11内には、警告手段としてのスピーカ35が設けられている。スピーカ35は、敷地11に立ち入った不審者に対して警告音を発するものであり、例えば「敷地から立ち去りなさい」「敷地は警備されています」等の音声を発することにより警告を行う。スピーカ35は、屋外領域30における各エリアA1〜A4,B1〜B4にそれぞれ1つ又は複数(本実施形態では1つ)設置されており、例えば境界構造体12や住宅13の外壁等を利用して設置される。
次に、ホームサーバ20を中心に敷地警戒システムの電気的構成について図2に基づいて説明する。なお、図2は敷地警戒システムの電気的構成を示す図である。
図2に示すように、ホームサーバ20には、操作部37及び無線通信部38が接続されている。操作部37は操作子(例えば、ボタンやスイッチなど)を備え、処理内容ごとに割り当てられた操作子を操作することによりホームサーバ20に対する各種入力処理が可能となっている。例えば、敷地警戒システムの動作開始やその解除を受け付けたり、予め記憶されている設定の変更を受け付けたりする。
無線通信部38は、居住者や住宅13への立ち入りが許可された者ごとに携帯される携帯型通信装置(携帯機)39との間で無線通信を可能とする無線通信機能を有している。この無線通信機能により、個々の携帯機39が有する個別の識別情報(ユーザID)をホームサーバ20に送信可能となっている。携帯機39は小型のもので、携帯しても邪魔になりにくくかつ常備しやすいものとなっている。例えば、電子キーを携帯機39として用いたり、日常的に使用される携帯電話を携帯機39として用いたり、通信機能を有するICカードを携帯機39として用いたりすることも可能である。
ホームサーバ20の入力側には、各立ち入り検知センサ34が接続されている。隣接地から敷地11内へ人が立ち入った場合には、立ち入り検知センサ34から立ち入り検知信号がホームサーバ20に入力される。
ホームサーバ20の入力側には、各監視カメラ33が接続されている。ホームサーバ20には、各監視カメラ33から各々の対象エリアの監視情報が逐次入力される。これにより、ホームサーバ20は、敷地11内に存在する各人の位置情報を取得する。
ホームサーバ20の出力側には、各スピーカ35が接続されている。ホームサーバ20は、その制御の結果に基づいて、各スピーカ35に対し警告信号を出力する。具体的には、ホームサーバ20は、敷地11内において不審者が存在するエリアに設置されているスピーカ35に対し警告信号を出力する。
ホームサーバ20の出力側には、各開閉装置27及び各施開錠装置28が接続されている。ホームサーバ20は、その制御の結果に基づいて、各開閉装置27に対し開閉信号を出力し扉部25及び窓23の開閉制御を実施するとともに、各施開錠装置28に対し施開錠信号を出力し扉部25及び窓23の施開錠制御を実施する。
ホームサーバ20は、敷地11の警戒制御を統括する主制御部41と、主制御部41にそれぞれ接続された記憶部42、認証部43及びログ記録部44を備えている。
記憶部42はシステムの制御プログラム、各種のデータベース等の情報を記憶するとともに、そのプログラムの実行に際しての各種情報を一時的に記憶するものである。記憶部42には、例えば、識別情報としてのユーザID情報等が記憶されている。
認証部43は、主制御部41の指示により、ユーザIDの認証処理を実施するものである。ここでは、敷地11内に人が立ち入ったことが立ち入り検知センサ34により検知されると、リクエスト信号を送信してその応答があるか否か、応答がある場合にはそれに伴うユーザIDが記憶部42のユーザIDデータベースに格納されているユーザID情報と一致するか否かが判定される。
ログ記録部44は、敷地11内において各人がいつどの位置にいたのかを行動ログとして人ごとに記録するものである。ここでは、各監視カメラ33からホームサーバ20に逐次入力される監視情報が、すなわち敷地11内における各人の位置情報がその都度行動ログとしてログ記録部44に記録される。これにより、敷地11内における各人の位置情報がそれぞれ一連の行動ログとしてログ記録部44に記録されるため、敷地11内における各人の行動軌跡を把握することが可能となる。また、ログ記録部44では、各人の行動ログ(行動軌跡)にそれぞれ行動者属性フラグが付される。詳細には、行動者属性フラグとして、被許可者フラグ及び不審者フラグのうちいずれかが付される。これにより、各行動ログに係る者が被許可者であるのか不審者であるのかを判別することが可能となる。なお、ログ記録部44に記録される行動ログは最新の所定期間分(例えば1日分)のみであり、所定期間が経過すると上書きされ消去される。
次に、ホームサーバ20の主制御部41によって実行される敷地警戒処理を図3乃至図6のフローチャートに基づいて説明する。図3のフローチャートはメイン処理である敷地警戒処理を示している。かかる敷地警戒処理で実施される認証処理は図4に、不審者警戒処理は図5に、通常警戒処理は図6に示されている。なお、敷地警戒処理は警戒開始用の操作子(例えば、開始ボタン)の操作をトリガとして開始され、警戒終了用の操作子(例えば、全解除ボタン)が操作されるまで所定周期(例えば、制御部のCPUが行う演算周期)で繰り返し実施される。また、ここでは敷地11内に居住者が1人又は複数存在していることを想定している。
まず、ステップS11では、監視カメラ33からの監視情報に基づいて、敷地11内における各居住者の位置情報を取得する。続くステップS12では、ステップS11において取得した各居住者の位置情報をそれぞれ人別に行動ログとしてログ記録部44に記録し、それら各人の行動ログにそれぞれ被許可者フラグをセットする。これにより、各人の行動ログが被許可者のものであると認識される。なお、このとき被許可者フラグがすでに行動ログに付されている場合には、そのまま付された状態が継続される。
ステップS13では、立ち入り検知センサ34からの検知信号に基づいて隣接地から敷地11内に人が立ち入ったか否かを判定する。敷地11内に人が立ち入っていない場合には、ステップS16に進み、後述する通常警戒処理を実行する。そして、通常警戒処理の実行後、本処理を終了する。一方、敷地11内に人が立ち入った場合には、ステップS14に進み、認証処理を実行する。
ここで、図4に基づいて、認証処理について説明する。
認証処理では、まずステップS21においてリクエスト信号の送信処理を実施し、続くステップS22ではリクエスト信号に応答してユーザIDを受信したか否かを判定する。応答がない場合、すなわちユーザIDを受信していない場合、後述するステップS25に進む。一方、応答がある場合、すなわちユーザIDを受信している場合、ステップS23に進み、受信したユーザIDに基づいてID認証を実施する。
上記ID認証の結果、認証OKの場合、すなわち敷地11内に立ち入った者が予め登録処理された携帯機39を所持する者である場合、ステップS24の判定を肯定してステップS31に進む。ステップS31では、監視カメラ33からの監視情報に基づいて、敷地11内に立ち入った者の位置情報を取得し、続くステップS32では、ステップS31にて取得した立ち入り者の位置情報を行動ログとしてログ記録部44に記録する。そして、続くステップS33では、その立ち入り者の行動ログに被許可者フラグをセットし、その後認証処理を終了する。これにより、この立ち入り者は敷地11内への立ち入りが許された被許可者として認識される。
一方、前述のステップS24において認証NGの場合、すなわち敷地11内に立ち入った者が登録処理された携帯機39を所持する者でない場合、ステップS24の判定を否定してステップS25に進む。ステップS25では、タイマによる計時を開始する。
続くステップS26では、監視カメラ33からの監視情報に基づいて、敷地11内に立ち入った者及び敷地11内の各居住者の位置情報を取得する。ステップS27では、ステップS26において取得した各人の位置情報をそれぞれ人別に行動ログとしてログ記録部44に記録する。
続くステップS28では、タイマによる経過時間が予め設定された所定時間を経過したか否かを判定する。ここで、所定時間は、敷地11内に立ち入ってから住宅13内に入るまでに要する時間とほぼ同じ時間に設定されており、例えば30秒に設定されている。タイマによる経過時間が所定時間を経過した場合には、ステップS29に進み、所定時間を経過していない場合には、所定時間を経過するまで上記ステップS26〜S28を繰り返す。これにより、敷地11に立ち入った者及び各居住者の、当該所定時間における一連の行動ログ(行動軌跡)がログ記録部44に記録される。
ステップS29では、上記ステップS26〜S28においてログ記録部44に記録された各人の所定時間における一連の行動ログに基づいて、敷地11内に立ち入った者が一定の時間居住者とともに行動したか否かを判定する。通常、敷地11内に立ち入った者が居住者の友人・知人等である場合、居住者はその友人等を門又は玄関の外まで出迎えた上、その友人等を引き連れて住宅13へ案内したり、あるいは屋外領域30(例えば庭先)で友人等と立ち話しをしたりすることが想定される。その場合、敷地11内に立ち入った者は居住者とともに一定の時間行動することが考えられる。そして、このとき、ログ記録部44には、敷地11内に立ち入った者の行動軌跡と居住者(被許可者フラグが付された者)の行動軌跡とが所定の区間重複するものとして記録されることとなる。そこで、本ステップでは、ログ記録部44に両者の行動軌跡が重複する区間が所定以上記録されているか否かに基づいて上記の判定を行う。そして、敷地11内に立ち入った者が居住者とともに一定の時間行動している場合には、ステップS33に進み、その立ち入った者の行動ログに被許可者フラグが付され、一方居住者とともに一定の時間行動していない場合にはステップS30に進み、その立ち入った者の行動ログに不審者フラグが付される。ステップS30又はステップS33の後、認証処理を終了する。
図3に戻り、認証処理終了後のステップS15では、敷地11内に立ち入った者に不審者フラグがセットされているか否かを判定する。前段階の認証処理(ステップS14)によって不審者フラグがセットされていない場合、ステップS16に進み、通常警戒処理を実行する。一方、不審者フラグがセットされている場合には、ステップS17に進み、不審者警戒処理を実行する。そして、ステップS16又はステップS17における処理が終了した後、本処理を終了する。
次に、ステップS16,S17の各警戒処理について説明する。
まず、ステップS16における通常警戒処理について図5に基づいて説明する。
最初のステップS41では、ログ記録部44に記録された行動ログに基づいて、敷地11の屋外領域30に被許可者がいるか否かを判定する。屋外領域30に被許可者がいない場合には、後述するステップS48に進み、屋外領域30に被許可者がいる場合には、ステップS42に進む。
ステップS42では、扉部25(玄関ドア19又は各掃き出し窓21,22)に被許可者が近づいたか否かを判定する。具体的には、ログ記録部44に記録されている行動ログに基づいて、屋外面エリアA1〜A3に被許可者が存在しているか否かを判定する。屋外面エリアA1〜A3に被許可者が存在していない場合には、後述するステップS46に進み、屋外面エリアA1〜A3に被許可者が存在している場合には、ステップS43に進む。
ステップS43では、被許可者が存在している屋外面エリアA1〜A3に面した扉部25の施開錠装置28に対し開錠信号を出力し、その扉部25を開錠する。続くステップS44では、ステップS43において開錠した扉部25の開閉装置27に開信号を出力し、その扉部25を開動作させる。これにより、その扉部25に対応する出入口16〜18が開放されるため、被許可者はその開放された出入口16〜18を通じて住宅13内に入ることができる。なお、このとき既に扉部25が開錠状態にある場合にはそのまま開錠状態を維持し、扉部25が開状態にある場合にはそのまま開状態を維持する。
続くステップS45では、ログ記録部44に記録されている行動ログに基づいて、被許可者が隅エリアB1〜B4に存在しているか否かを判定する。隅エリアB1〜B4に被許可者が存在していない場合には、ステップS47に進み、隅エリアB1〜B4に被許可者が存在している場合には、ステップS46に進む。ステップS46では、その隅エリアB1〜B4に存在している被許可者の死角とならない扉部25の施開錠装置28に開錠信号を出力し、その扉部25を開錠させる。これにより、被許可者が住宅13に入るため扉部25に近づいた場合に、その扉部25をスムーズに開動作させることが可能となる。なお、このとき既に扉部25が開錠状態にある場合は、そのまま開錠状態を維持する。
続くステップS47では、ログ記録部44に記録された行動ログに基づいて、住宅13内に被許可者が存在しているか否かを判定する。住宅13内に被許可者が存在していない場合には、後述するステップS51に進む。一方、住宅13内に被許可者が存在している場合には、ステップS48に進む。
ステップS48では、住宅13内における被許可者が扉部25に近づいたか否かを判定する。具体的には、ログ記録部44に記録されている行動ログに基づいて、住宅13内の被許可者が扉部25から所定の距離(例えば1m)以内にいるか否かを判定する。被許可者が扉部25に近づいていない場合には、後述するステップS51に進み、被許可者が扉部25に近づいた場合には、ステップS49に進む。
ステップS49では、被許可者が近づいた扉部25の施開錠装置28に対し開錠信号を出力し、その扉部25を開錠する。続くステップS50では、ステップS49において開錠した扉部25の開閉装置27に開信号を出力し、その扉部25を開動作させる。これにより、その扉部25に対応する出入口16〜18が開放されるため、被許可者はその開放された出入口16〜18を通じて住宅13の外に出ることができる。なお、このとき既に扉部25が開錠状態にある場合にはそのまま開錠状態を維持し、扉部25が開状態にある場合にはそのまま開状態を維持する。
続くステップS51では、上記のステップS44,S50において開いた扉部25以外の扉部25の開閉装置27に閉信号を出力し、その扉部25を閉動作させる。これにより、被許可者が開放された出入口16〜18を通じて住宅13内に入った後、あるいは、住宅13から屋外に出た後に、その出入口16〜18を自動で閉鎖することができる。
続くステップS52では、上記のステップS43,S49において開錠した扉部25以外の扉部25の施開錠装置28に施錠信号を出力し、その扉部25を施錠させる。これにより、前のステップS51において閉められた扉部25等を自動で施錠することができる。したがって、防犯性を確保しつつ利便性を高めることができる。
次に、ステップS17における不審者警戒処理について図6に基づいて説明する。
まず、ステップS61では、監視カメラ33からの監視情報に基づいて、敷地11内における不審者の位置情報を取得する。続くステップS62では、ステップS61において取得した不審者の位置情報を行動ログとしてログ記録部44に記録する。このとき、既にログ記録部44には、不審者フラグが付された行動ログが記録されているため、それに対応付けて記録する。
続くステップS63では、スピーカ35に警告信号を出力し、スピーカ35から警告音を出力させる。具体的には、ログ記録部44に記録された不審者の行動ログに基づいて、不審者が存在するエリアを認識し、その認識したエリアに設置されたスピーカ35より警告音を出力させる。これにより、敷地11内に侵入した不審者に対して敷地11からの退出を促すことができるため、住宅13内への侵入を未然に防止することが期待できる。
ステップS64では、住宅13の扉部25又は窓23に不審者が近づいたか否かを判定する。具体的には、ログ記録部44に記録されている不審者の行動ログに基づいて、屋外面エリアA1〜A4に不審者が存在しているか否かを判定する。屋外面エリアA1〜A4に不審者が存在していない場合には、後述するステップS75に進み、屋外面エリアA1〜A4に不審者が存在している場合には、ステップS65に進む。
ステップS65では、不審者が近づいた扉部25又は窓23の開閉装置27に対し閉信号を出力し、その扉部25又は窓23を閉動作させる。続くステップS66では、ステップS65において閉じた扉部25又は窓23の施開錠装置28に施錠信号を出力し、その扉部25又は窓23を施錠させる。これにより、不審者が近づいた出入口16〜18又は窓開口が閉鎖されるため、不審者がそれらを通じて住宅13内に侵入するのを防止することができる。なお、このとき既に扉部25又は窓23が閉状態にある場合にはそのまま閉状態を維持し、扉部25又は窓23が施錠状態にある場合にはそのまま施錠状態を維持する。
ステップS67では、ログ記録部44に記録された被許可者の行動ログに基づいて、敷地11の屋外領域30に被許可者がいるか否かを判定する。屋外領域30に被許可者がいない場合には、後述するステップS75に進み、屋外領域30に被許可者がいる場合には、ステップS68に進む。
ステップS68では、屋外領域30にいる被許可者が扉部25に近づいたか否かを判定する。具体的には、ログ記録部44に記録されている被許可者の行動ログに基づいて、屋外面エリアA1〜A3に被許可者が存在しているか否かを判定する。屋外面エリアA1〜A3に被許可者が存在していない場合には、後述するステップS75に進み、屋外面エリアA1〜A3に被許可者が存在している場合には、ステップS69に進む。
ステップS69では、ログ記録部44に記録されている被許可者及び不審者の各行動ログに基づいて、扉部25に近づいた被許可者が不審者の死角にいるか否かを判定する。被許可者が不審者の死角にいる場合には、後述するステップS75に進み、被許可者が不審者の死角にいない場合には、ステップS70に進む。
ステップS70では、被許可者が存在している屋外面エリアA1〜A3に面した扉部25の施開錠装置28に対し開錠信号を出力し、その扉部25を開錠する。続くステップS71では、ステップS70において開錠した扉部25の開閉装置27に開信号を出力し、その扉部25を開動作させる。これにより、その扉部25に対応する出入口16〜18が開放されるため、被許可者はその開放された出入口16〜18を通じて住宅13内に入ることができる。したがって、敷地11に不審者がいる場合に被許可者が屋外領域30に取り残されるのを回避することができる。また、被許可者が不審者の死角にいる場合にのみ扉部25を開放させるため、被許可者は不審者に気づかれることなく住宅13内に入ることができる。なお、このとき既に扉部25が開錠状態にある場合にはそのまま開錠状態を維持し、扉部25が開状態にある場合にはそのまま開状態を維持する。
ステップS72では、ログ記録部44に記録されている被許可者の行動ログに基づいて、住宅13内に被許可者が入ったか否かを判定する。被許可者が住宅13内に入っていない場合には後述するステップS75に進み、被許可者が住宅13内に入った場合にはステップS73に進む。
ステップS73では、被許可者が住宅13に入る際に通過した出入口16〜18の扉部25の開閉装置27に閉信号を出力し、その扉部25を閉動作させる。続くステップS74では、ステップS73において閉動作させた扉部25の施開錠装置28に施錠信号を出力し、その扉部25を施錠させる。これにより、被許可者が住宅13に入った後、自動で出入口16〜18が閉鎖されるため、不審者の侵入を防止することができる。
ステップS75では、ログ記録部44に記録されている不審者の行動ログに基づいて、不審者が敷地11の外へ出たか否かを判定する。不審者が敷地11の外に出ると監視カメラ33により不審者が監視されなくなるため、監視カメラ33から不審者の位置情報が入力されなくなり、ひいてはログ記録部44に不審者の行動ログが記録されなくなる。したがって、ここでは、ログ記録部44に不審者の行動ログが継続して記録されているか否かを判定する。不審者が敷地11の外に出た場合には、ステップS76に進み、スピーカ35による警告処理を停止させる。そして、その後、不審者警戒処理を終了する。一方、不審者が依然敷地11内に存在している場合には、ステップS61に戻り、不審者が敷地11から外に出るまで上記ステップS61〜S75を繰り返す。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
ホームサーバ20には、監視カメラ33から敷地11内を移動する者の位置情報が入力され、その位置情報がログ記録部44に行動ログとして記録される。そして、各人の行動ログには、行動者属性フラグとして被許可者フラグ又は不審者フラグが付される。したがって、電子キーを携帯していない状況でも敷地11内を移動する者が居住者等の被許可者であるのか不審者であるのかを判別することができる。そして、本実施形態では、その判別の結果、敷地11内を移動する者が被許可者である場合には、その移動に応じて扉部25を開閉及び施開錠制御することで居住者の利便性を高め、一方不審者である場合には、その移動に応じて扉部25を閉鎖したり警告を発したりするように制御することで防犯性を確保することとした。これにより、電子キーを携帯していない状況でも、防犯性を確保しつつ、居住者の利便性を高めることができる。
通常警戒処理時においては、被許可者が屋外領域30から住宅13に入るため又は住宅13から屋外領域30に出るために扉部25に近づいた場合には、その扉部25を開錠及び開動作することで出入口16〜18を開放し、被許可者がその開放された出入口16〜18を通じて住宅13に入った後又は住宅13から出た後には、扉部25を閉動作及び施錠することでその出入口16〜18を閉鎖するようにした。これにより、電子キーを所持していない状況でも住宅13への出入りをすることが可能となるとともに、電子キーを携帯し忘れたまま住宅13の外に出た場合でも屋外に締め出される事態を回避することができる。よって、居住者の利便性をより一層向上させることができる。
不審者警戒処理時においては、敷地11内に侵入した不審者が住宅13に入ろうとして扉部25又は窓23に近づいた場合には、その扉部25又は窓23を閉動作及び施錠することにより出入口16〜18又は窓開口を閉鎖するようにした。これにより、不審者が出入口16〜18又は窓開口を通じて住宅13内に侵入するのを未然に防止することができる。
不審者が敷地11内に立ち入った場合には、スピーカ35より警告音を出力させることとした。これにより、敷地11内に侵入した不審者に対して敷地11からの退出を促すことができるため、住宅13内への侵入を未然に防止することが期待できる。よって、敷地11の防犯性をより一層高めることができる。
立ち入り検知センサ34により敷地11への人の立ち入りが検知された場合には、その検知後所定の時間にログ記録部44に記録された立ち入り者及び被許可者の一連の行動ログ(行動軌跡)に基づいて、立ち入り者と居住者とが一定の時間ともに行動したか否かを判定することとした。そして、両者が一定の時間ともに行動した場合には立ち入り者に被許可者フラグをセットし、一定の時間ともに行動していない場合には不審者フラグをセットするようにした。これにより、敷地11へ立ち入った者が友人等の被許可者であるかあるいは不審者であるかを自動で判別することができるため、その立ち入った者に対して適切な警戒制御を迅速に実行させることができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)図7に示すように、2階建ての住宅60において、一階居室61と二階居室62とにそれぞれ監視カメラ63を設置して各監視カメラ63からホームサーバ64に送信される監視情報(居住者の位置情報)をログ記録部65に行動ログとして記録し、その行動ログに基づいて住宅60の窓66を開閉及び施開錠制御するようにしてもよい。この場合、上記実施形態と同様、各窓66には、それぞれ当該窓66の開閉を行う開閉装置68と、当該窓66の施開錠を行う施開錠装置69とを設ける。ホームサーバ64は、ログ記録部44に記録された行動ログに基づいて、いずれかの居室で居住者の不在を認知した場合、その不在状態にある居室61,62の窓66の開閉装置68に閉信号を出力するとともに施開錠装置69に施錠信号を出力して、当該窓66を閉鎖及び施錠する。これにより、居住者が二階居室62に上がったり一階居室61に下りたりすることにより不在状態となった居室61,62の窓66を自動で閉鎖及び施錠することができるため、不審者の侵入を受けやすい不在居室の防犯性を高めることができる。
(2)居住者が外出する等して、ログ記録部44に行動ログが記録されない状態が所定期間(例えば10分)継続した場合に、住宅13に設けられた各開閉装置27に閉信号を出力するとともに各施開錠装置28に施錠信号を出力し、扉部25及び窓23を閉動作及び施錠させるようにしてもよい(留守時警戒制御)。これにより、居住者が戸締りをし忘れたまま外出した場合でも自動で戸締りをすることができるため、留守時における防犯性能を高めることができる。
(3)居住者が外出する等して、ログ記録部44に居住者の行動ログが記録されなくなった場合に、ホームサーバ20から住宅13に設けられた各開閉装置27に閉信号を出力するとともに各施開錠装置28に施錠信号を出力し、扉部25及び窓23を閉動作及び施錠させるようにしてもよい。そうすれば、居住者の留守時における防犯性能を高めることができる。また、この場合、居住者が所持するキーによらなければ扉部25の施錠状態が解除されないようホームサーバ20により制御するのがよい。そうすれば、居住者が現に帰宅する時点まで住宅13を施錠管理することができるため、留守時における防犯性能をより一層高めることができる。
(4)上記実施形態では、認証制御により敷地11内に立ち入った者が被許可者とともに一定の時間行動した場合にはその者を被許可者として認定し、被許可者とともに一定の時間行動していない場合にはその者を不審者として認定することとしたが、かかる認定処理は必ずしも実施する必要はない。例えば、敷地11内に立ち入った者を一律に不審者として認定し、立ち入った者が友人・知人等であればその後操作部37に対する手動操作によりその友人等に被許可者フラグをセットし友人等を事後的に被許可者として認定するようにしてもよい。しかしながら、居住者が操作部37による操作を怠ったり忘れたりすることが想定されるし、またこの操作を行わないと不審者警戒制御が実行され不都合な事態が生じるおそれがあることを考慮すると、上記実施形態のように認定処理により被許可者/不審者の認定を行うのが望ましい。
(5)住宅13の窓23に自動開閉可能な防犯ブラインドを設け、窓23が開放された場合には、防犯ブラインドに閉信号を出力し、防犯ブラインドを閉じるように制御してもよい。これにより、通風時等に窓23が開放された場合でも、防犯ブラインドにより住宅13内を覗かれるのを防止することができるため、居住者のプライバシを確保することが期待できる。
(6)上記実施形態では、スピーカ35により警告音を発することにより不審者に対し警告を行うこととしたが、ライトを点滅又は点灯させる等、他の警告手段により警告をしてもよい。
(7)敷地11内に不審者が侵入した場合に、監視カメラ33により不審者の撮影を行うようにしてもよい。これにより、不審者の人物特定をすることができるため、万が一不審者により盗難等の被害に遭った場合でも、その不審者をつきとめることが期待できる。
(8)上記実施形態では、敷地11内(詳細には屋外領域30)を複数のエリアに分割し、被許可者が屋外面エリアA1〜A4にいる場合には扉部25を開動作させ、いない場合には閉動作させる等、被許可者(又は不審者)のエリア間の移動に応じて扉部25を開閉又は施開錠制御することとしたが、これを変更してもよい。例えば、敷地11内を複数のエリアに分割せずに、ログ記録部44に記録された行動ログに基づいて敷地11内における各人の詳細な位置情報(又は移動方向情報)を取得し、その取得した位置情報等に応じて扉部25を開閉又は施開錠制御するようにしてもよい。これにより、より一層精度の高い警戒制御を実施することができる。
(9)ホームサーバ20により警戒制御が実行される設定エリアを操作部37(エリア変更手段)に対するエリア変更操作により変更できるようにしてもよい。そうすれば、昼間は死角となりやすい住宅13北側の北面エリアA1のみを設定エリアとして設定したり、夜間は敷地11全体を設定エリアとして設定したりする等、都度の状況に応じて設定エリアを変更することが可能となる。
(10)上記実施形態では、敷地11内における人の動きを監視カメラ33により監視するようにしたが、人の動きを監視する監視手段はこれに限定されない。例えば、敷地11内において各エリアA1〜A4,B1〜B4と住宅13とにそれぞれ人の存在を検知する人感センサを設け、それらの人感センサからホームサーバ20に入力される検知信号に基づいて敷地11内における人の動きを監視するようにしてもよい。
11…設定エリアとしての敷地、20…ホームサーバ、25…扉部、27…開閉部としての開閉装置、28…施開錠部としての施開錠装置、30…建物としての住宅、33…監視カメラ、34…立ち入り検知手段としての立ち入り検知センサ、35…警告手段としてのスピーカ、41…制御部、判定部、軌跡判断部及び認定部としての主制御部、44…記録部としてのログ記録部。
Claims (8)
- 予め設定されている設定エリア内を移動する人や動物等である移動対象について、その移動軌跡を記録する記録部と、
その記録部に記録された記録内容に基づいて、前記移動対象が許可対象か否かを判定する判定部と、
その判定部の判定結果に基づいて、警戒制御を実行する制御部と、
を備えていることを特徴とする警戒システム。 - 前記設定エリアとして建物が設けられた敷地が設定され、
前記建物の屋内外に連通される開口部を開放及び閉鎖する扉部と、
前記扉部を開閉する開閉部と、
前記扉部を施開錠する施開錠部と、
を備えており、
前記制御部は、前記判定部により前記移動対象が許可対象であると判定された場合には、前記記録部に記録される当該許可対象の移動軌跡に基づいて前記扉部を開閉又は施開錠するように前記開閉部又は前記施開錠部を制御することを特徴とする請求項1に記載の警戒システム。 - 前記制御部は、前記判定部により前記移動対象が不許可対象であると判定された場合には、前記記録部に記録される当該不許可対象の移動軌跡に基づいて前記扉部を閉鎖及び施錠するように前記開閉部及び前記施開錠部を制御することを特徴とする請求項2に記載の警戒システム。
- 設定エリア外から設定エリア内への人の立ち入りを検知する立ち入り検知手段と、
前記立ち入り検知手段により人の立ち入りが検知された場合には、前記記録部に記録された記録内容に基づいて、その検知後所定の期間内おける当該立ち入った者の行動軌跡と、予め設定エリア内に存在している許可対象の行動軌跡との重複範囲が所定以上であるか否かを判断する軌跡判断部と、
前記軌跡判断部により前記重複範囲が所定以上であると判断された場合には、当該立ち入った者を許可対象として認定し、前記重複範囲が所定未満であると判断された場合には、当該立ち入った者を不許可対象として認定する認定部と、
を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の警戒システム。 - 前記設定エリア内における不許可対象に対して警告を行う警告手段を備え、
前記制御部は、前記認定部により設定エリア外から設定エリア内に立ち入った者が不許可対象として認定された場合には、前記警告手段が当該不許可対象に対し警告を行うよう制御することを特徴とする請求項4に記載の警戒システム。 - 前記制御部は、前記記録部に移動軌跡が記録されない状態が所定の期間継続した場合には、所定の扉部を閉鎖及び施錠するよう前記開閉部及び前記施開錠部を制御することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一項に記載の警戒システム。
- 前記制御部は、前記記録部に前記許可対象の移動軌跡が記録されない場合には、前記扉部を閉鎖及び施錠するよう前記開閉部及び前記施開錠部を制御し、更に前記施開錠部による前記扉部の施錠状態は前記許可対象が所持するキーによらなければ解除されないように制御することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の警戒システム。
- 前記設定エリアを変更するエリア変更手段を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の警戒システム。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013020443A (ja) * | 2011-07-11 | 2013-01-31 | Secom Co Ltd | 警備システム |
CN104766395A (zh) * | 2015-03-11 | 2015-07-08 | 张瞳 | 一种智能锁的安全控制方法 |
JP2018084093A (ja) * | 2016-11-24 | 2018-05-31 | 株式会社ユーシン | ドア開閉装置 |
-
2008
- 2008-12-08 JP JP2008312620A patent/JP2010134873A/ja active Pending
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