JP2010134090A - 有機系反射防止膜を有する眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】課題を解決するため、非晶質フッ素樹脂の硬化時に紫外線を照射することにより被膜の硬度が飛躍的に向上することを知覚した。つまり、本発明の有機系反射防止膜を有する眼鏡用プラスチックレンズの製造方法は、プラスチックレンズ基材上にハードコート層を設けたプラスチックレンズの表面に、非晶質フッ素樹脂を主成分とする塗料を塗布後、硬化時に紫外線を照射することを特徴とする。
【選択図】なし
Description
チオウレタン樹脂モノマー(三井化学(株)製、商品名:MR−7、屈折率1.67)を注型重合することにより得られたプラスチックレンズ基材の上に、溶剤型ポリウレタン樹脂系プライマー塗料(SDCTA製、商品名:CP−619)を塗布膜厚約1.2μmで塗布し、90℃で25分間加熱してプライマー塗膜を指触乾燥状態とする。得られたプライマー層の上に、シリコーン樹脂系ハードコート塗料(SDCTA製、商品名:C−337)を塗布膜厚約3.0μmで塗布し、90℃で15分間加熱してハードコート塗膜を半硬化状態とする。更に、得られたハードコート層の上に非晶質フッ素樹脂からなる塗料(旭硝子(株)製、商品名:サイトップ)を塗布し、紫外線照射装置(アイグラフィック製、商品名:アイキュアーライトUE−041)により紫外線照射強度2,000mJ/cm2で、15秒間照射して有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。尚、紫外線照射時におけるプラスチックレンズ周辺温度は40〜60℃である。
チオウレタン樹脂モノマー(三井化学(株)製、商品名:MR−7、屈折率1.67)を注型重合することにより得られたプラスチックレンズ基材の上に、水系ポリウレタン樹脂系プライマー塗料(日華化学(株)製、商品名:ネオステッカー)を塗布膜厚約1.5μmで塗布し、風乾処理にてプライマー塗膜を指触乾燥状態とする。得られたプライマー層の上に、シリコーン樹脂系ハードコート塗料(SDCTA製、商品名:C−337)を塗布膜厚約3.0μmで塗布し、90℃で15分間加熱してハードコート塗膜を半硬化状態とする。更に、得られたハードコート層の上に非晶質フッ素樹脂からなる塗料(旭硝子(株)製、商品名:サイトップ)を塗布し、紫外線照射装置(アイグラフィック製、商品名:アイキュアーライトUE−041)により紫外線照射強度2,000mJ/cm2で15秒間照射して有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。尚、紫外線照射時におけるプラスチックレンズ周辺温度は40〜60℃である。
エピスルフィド樹脂モノマー(三井化学(株)製、商品名:MR−174、屈折率1.74)を注型重合することにより得られたプラスチックレンズ基材の上に、金属酸化物ゾル(日産化学工業製、商品名:HT−327M6)を添加して屈折率1.63に調整した溶剤型ポリウレタン樹脂系プライマー塗料(SDCTA製、商品名:CP−619)を塗布膜厚約1.2μmで塗布し、90℃で25分間加熱してプライマー塗膜を指触乾燥状態とする。得られたプライマー層の上に、シリコーン樹脂系ハードコート塗料(SDCTA製、商品名:C−337)を塗布膜厚約3.5μmで塗布し、90℃で15分間加熱してハードコート塗膜を半硬化状態とする。更に、得られたハードコート層の上に非晶質フッ素樹脂からなる塗料(旭硝子(株)製、商品名:サイトップ)を塗布し、紫外線照射装置(アイグラフィック製、商品名:アイキュアーライトUE−041)により紫外線照射強度2,000mJ/cm2で15秒間照射して有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。尚、紫外線照射時におけるプラスチックレンズ周辺温度は40〜60℃である。
エピスルフィド樹脂モノマー(三井化学(株)製、商品名:MR−174、屈折率1.74)を注型重合することにより得られたプラスチックレンズ基材の上に、金属酸化物ゾル(日産化学工業製、商品名:HT−327M6)を添加して屈折率1.63に調整した水系ポリウレタン樹脂系プライマー塗料(日華化学(株)製、商品名:ネオステッカー)を塗布膜厚約1.5μmで塗布し、風乾処理にてプライマー塗膜を指触乾燥状態とする。得られたプライマー層の上に、シリコーン樹脂系ハードコート塗料(SDCTA製、商品名:C−337)を塗布膜厚約3.5μmで塗布し、90℃で15分間加熱してハードコート塗膜を半硬化状態とする。更に、得られたハードコート層の上に非晶質フッ素樹脂からなる塗料(旭硝子(株)製、商品名:サイトップ)を塗布し、紫外線照射装置(アイグラフィック製、商品名:アイキュアーライトUE−041)により紫外線照射強度2,000mJ/cm2で15秒間照射して有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。尚、紫外線照射時におけるプラスチックレンズ周辺温度は40〜60℃である。
有機反射防止膜への紫外線照射強度を2,000mJ/cm2で120秒間照射した以外は、実施例1と同様の条件で有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。
有機反射防止膜への紫外線照射強度を2,000mJ/cm2で120秒間照射した以外は、実施例2と同様の条件で有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。
有機反射防止膜への紫外線照射強度を2,000mJ/cm2で120秒間照射した以外は、実施例3と同様の条件で有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。
有機反射防止膜への紫外線照射強度を2,000mJ/cm2で120秒間照射した以外は、実施例4と同様の条件で有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。
有機反射防止膜へ紫外線照射をしない以外は、実施例1と同様の条件で有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。
有機反射防止膜へ紫外線照射をしない以外は、実施例2と同様の条件で有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。
有機反射防止膜へ紫外線照射をしない以外は、実施例3と同様の条件で有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。
有機反射防止膜へ紫外線照射をしない以外は、実施例4と同様の条件で有機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。
有機反射防止膜の代わりに蒸着による無機反射防止膜を形成した以外は、実施例1と同様の条件で無機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。
有機反射防止膜の代わりに蒸着による無機反射防止膜を形成した以外は、実施例3と同様の条件で無機反射防止膜付プラスチックレンズを得た。
得られた有機反射防止膜付プラスチックレンズのそれぞれの性能評価を下記の基準で行った。表1は本発明による実施例の結果を示し、表2は本発明でない比較例の結果を示している。表1及び表2から、本発明による実施例の有機反射防止膜付プラスチックレンズは、耐熱性、耐煮沸性、表面硬度、及び防塵性に優れたものであることが分かる。
1)外観検査
3波長選択型蛍光灯を光源とする照明系を使用し、目視観察にて限度見本及び市販品と比較し、「干渉縞の程度」、「視感透過率」、「黄色度」の観点から総合評価し、表中に「外観」の項目で表示した。◎は非常に良いを、○は良いを示している。
また、各観点の評価についても表中に示した。「干渉縞の程度」の項目では◎は干渉縞が非常に少ないを、○は干渉縞がレンズとして問題の無い程度を示している。「視感透過率は」百分率で示している。「黄色度」は、YI値で示している。
2)密着性
JIS K−5600規格に準じた碁盤目試験を行い、ニチバン製セロテープ(登録商標)CT−24を使用し10回剥離し97枡以上残ったものを合格(○)とした。
3)表面硬度
JIS K−7500規格に準じたスチールウール試験を行い、表面傷の程度を検査した。表面硬度は下記により評価した。尚、白キズとは、レンズを90°回転させてもキズが見えるもの且つキズの長さが10mm以上のもので、キズ束とは、キズの太さが1mm以上あるものである。
A:キズ無し
B:薄いキズ有り
C:白キズ1−2本
D:白キズ3−4本
E:白キズ5本以上
F:キズ束4−5mm
G:キズ束6−7mm
H:キズ束7mm以上、
4)耐熱性試験
所定の乾熱オーブン(タバイエスペック製PH−100)を使用し、120℃で10分間炉内に放置後に、レンズ表面のクラックの有無を検査した。
5)耐煮沸試験
イオン交換水を使用し、煮沸状態の中に30分間浸漬した後のクラックの有無を検査した。
6)防塵性試験
JIS L1094に準じたオネストメーター(宍戸製、型式S−4104)を使用し、恒温恒湿条件下で試験レンズに印加電圧10KVを30秒間印加し、印加停止した後の「半減期」を測定し評価した。防塵性は帯電防止の半減期が10秒未満を◎、10秒以上20秒未満を○、20秒以上30秒未満を△、40秒以上を×として評価した。
Claims (5)
- プラスチックレンズ基材上にハードコート層を設けたプラスチックレンズの表面に、非晶質フッ素樹脂を主成分とする塗料を塗布後、加熱硬化時に紫外線を照射することを特徴とする有機系反射防止膜を有する眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
- 前記ハードコート層はシリコン系樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の有機系反射防止膜を有する眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
- プラスチックレンズ基材とハードコート層との間にプライマー層を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機系反射防止膜を有する眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
- 前記プライマー層はポリウレタン系樹脂からなることを特徴とする請求項3に記載の有機系反射防止膜を有する眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
- 前記有機系反射防止膜上に更に防汚層を設けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機系反射防止膜を有する眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
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