JP2005292291A - 反射防止ハードコートフィルムの製造方法 - Google Patents

反射防止ハードコートフィルムの製造方法 Download PDF

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淳 鈴木
Takayuki Sato
貴之 佐藤
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Abstract

【課題】 ブラッシングの無い、良好な外観を、連続的にかつ均一に有する反射防止ハードコートフィルムを得る。
【解決手段】 温度15〜30℃、かつ絶対湿度7.0g/m以上の雰囲気下で、樹脂フィルムの少なくとも一方の表面上に、ハードコート層、及び反射防止層をこの順に積層するハードコートフィルムの製造方法において、各層塗工直後に、塗布面に風速1.0m/秒以下の風を当てて、乾燥させることによって、反射防止ハードコートフィルムを製造する。好ましくは、塗布面に当たる風の温度を15〜150℃の範囲とし、塗工直後から20秒以内に乾燥させる。

Description

本発明は、各種ディスプレイ等に使用される反射防止ハードコートフィルムに関し、特にブラッシングの無い、良好な外観を有する反射防止ハードコートフィルムに関する。
液晶ディスプレイ、CRT、プラズマディスプレイ、屋外表示パネル、電光掲示板、電子ペーパーなどの各種表示体、またはガラスは、その表面を保護するために、透明な樹脂フィルムにハードコート層を形成したハードコートフィルムが使用されている。この透明樹脂フィルムを通して視覚情報を観察する場合に、フィルム表面が外光を反射し、視覚情報を認識しにくいという問題があった。
上記反射光を減少させるために、フィルム表面に酸化珪素、フッ化マグネシウム、フッ素樹脂などの屈折率の低い材料の薄膜を形成させる方法がある。これは、反射防止層として積層する層の屈折率と光学膜厚を適度な値とすることで、基材の表面反射を光干渉により低下させ、反射防止が可能となる。
上記の低屈折率材料の屈折率は基材の屈折率の平方根に近い材料を選択すると光の干渉が大きいことが知られている。ハードコート層上に低屈折率層を設ける場合、一般にハードコート層に用いられるアクリル基を有する樹脂の屈折率は、1.48〜1.52程度であるため、薄膜を形成する材料の屈折率は1.22〜1.23であることが必要であるが、このような屈折率を有する材料は報告されていない。そのため、ハードコート層の上に予め二酸化チタンや酸化ジルコニウムなどの高屈折率材料膜を形成し、その後に低屈折率材料膜を形成する方法や、低屈折率材料層、高屈折率材料層、低屈折率材料層、高屈折率材料層の順に多層薄膜を形成する方法を用いて、反射防止膜を形成している。
また、ハードコート層の上に予め二酸化チタンや酸化ジルコニウムなどの高屈折率材料膜を形成し、その後に低屈折率材料膜を形成する方法が報告されている。高屈折率材料に導電性材料を使用することで埃付着性が低下することも報告されている。
この様な薄膜を形成させる方法には、CVD、PVD、スパッタリングなどの気相法、若しくは液相法がある。一般に気相法は、真空蒸着装置などの高価な装置が必要であり、減圧、蒸着などに時間がかかるためランニングコストも高価である。また、装置の大きさで基材の大きさが制限される問題もある。
一方、液相法は、基材の大きさの制限は無く、生産性が高い点で有用であるが、膜厚の管理が非常に困難であるため、特に2層以上の薄膜を形成すると、膜厚ムラによる色ムラや反射率のばらつきが大きくなりやすい問題がある。
一般に、上記反射防止ハードコートフィルムは、ディスプレイの最表面に配置される点から、光学・物理諸性能と共に、外観面状不良や点欠陥が無いことは、その製品の品質を決める重要な因子となっている。
ブラッシング、ムラ、スジ、ハジキなどの外観・欠陥故障は、乾燥条件が適切でないと発生し、製品得率を落とすのみならず、品質を悪化させる原因となり得る。特に、反射防止フィルムに対する、面状品質、性能品質の要求レベルは非常に高いことから、製造条件のひとつである乾燥条件の選択は大変重要であった。
特開平8−122504号公報(特許文献1)には低屈折率層と高屈折率超微粒子とバインダー樹脂から成る高屈折率層で構成されている反射防止フィルムが示されている。しかしながら、低屈折率層、高屈折率層ともに薄膜であり、また、使用する溶剤によっては、その揮発速度が速いため、外観欠陥や膜厚ムラが生じやすい。
また、特開2003−285343号公報(特許文献2)には、ハードコート層の上に、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層の順に、ダイを用いて塗布した反射防止膜が示されている。塗工時の膜厚分布の精度を上げることで、乾燥後の光学薄膜である反射防止膜の膜厚分布を均一になるようにしているが、塗工直後から乾燥に至るまでの過程が全く考慮されておらず、この間の状況次第では、ブラッシング、ハジキ等の外観欠陥や膜厚ムラが生じる。
このため、ブラッシング等の外観欠陥が無く、良好な外観を有し、且つ均一な膜厚のハードコート層及び反射防止層を有する反射防止ハードコートフィルム、及びその製造方法が求められていた。
特開平8−122504号公報 特開2003−285343号公報
塗布面の外観欠陥を改善するために、ハードコート層や反射防止層の塗料を塗布し乾燥する際の条件が検討されており、特に塗布面に当てる風の風速を低減することが提案されている(特許文献3、4、5)。しかしながら、これらの提案ではブラッシングの改善は不十分であった。
上述の外観欠陥の中で、ブラッシングとは、乾燥後の塗布膜表面が白くなる現象である。その発生原因については以下のように考えられる。すなわち、特に塗料中に低沸点の有機溶剤を使用した場合に多く見られる現象であるが、その有機溶剤が揮発する際、気化熱を多量に奪い、塗布膜表面は急激に冷却された状態となる。そこへ水分を多く含んだ風が当たると、その中の水分が冷却され、塗布膜表面に結露し、表面を荒らした状態となるため白く見えるのである。従って、ブラッシングを防止するためには、低湿度環境下で塗布及び塗布面の乾燥を行えばよいが、湿度を管理するための設備が必要となり、コストの面で問題となる。
本発明の目的は、液相法による反射防止ハードコートフィルムの製造において、特に塗料塗布時〜乾燥時の湿度が高い環境下でも、ブラッシングが発生しないで、良好な外観を連続的にかつ均一に有する反射防止ハードコートフィルムの製造方法を提供することにある。
特開2001−170547号公報 特開2003−126768号公報 特開2003−315505号公報
本発明者は、上記問題を解決するために鋭意検討を行った結果、樹脂フィルムの上にハードコート層を設け、さらにその上に少なくとも1層の反射防止層をこの順に積層するハードコートフィルムの製造において、各層の塗工直後から塗布面が乾燥されてセットするまでの間の塗布面の状態が非常に重要であり、その間の乾燥状況を制御することで、特にブラッシングが発生しない、良好な外観を有する反射防止ハードコートフィルムを得ることが可能になることを見い出した。
すなわち、本発明は、温度15〜30℃、かつ絶対湿度7.0g/m以上の雰囲気下で、樹脂フィルムの少なくとも一方の表面上に、透明なハードコート層、及び少なくとも1層の反射防止層をこの順に積層してなり、さらに各層塗工直後に、塗布面に当てる風の風速を1.0m/秒以下に抑えて乾燥させることを特徴とする反射防止ハードコートフィルムの製造方法である。
また、各層塗工後から乾燥させるまでの時間が20秒以内とし、さらに塗布面とは反対側の面に風を当てて乾燥させることで、ブラッシングが発生しない、非常に良好な外観を得られるのでより好ましい。
さらに本発明は、温度15〜30℃、かつ絶対湿度7.0g/m以上の雰囲気下で、樹脂フィルムの少なくとも一方の表面上に、透明なハードコート層、及び少なくとも1層の反射防止層をこの順に積層してなり、さらに各層塗工直後に、塗布面に風速1.0m/秒以下の風を当てて乾燥させることを特徴とする反射防止ハードコートフィルムである。
本発明によれば、ブラッシングの無い、良好な外観を有する反射防止ハードコートフィルムを、安価な塗布方法にて連続的にかつ均一に形成することが可能となる。
本発明においては、ハードコート層及び反射防止層塗工直後に塗布面に風が当たる状況として、以下の二通りが考えられる。一つめは、塗工部と乾燥ゾーンの間が開放系であり、室内の風等が塗工面に当たる、という状況である。このような状況において、塗布面に当たる風を風速1.0m/秒以下に抑えるための手段としては、塗工直後から乾燥ゾーンまでの間に、風除けのカバーを取りつける、乾燥ゾーンを設ける等により密閉系とすることである。
二つめは、塗工部から乾燥ゾーンの間で室内の風が当たることは無いものの、乾燥ゾーン内で塗布面に風が当たる、という状況である。このような状況において、塗布面に当たる風を風速1.0m/秒以下に抑えるための手段としては、乾燥時の風の強さ、及び風の吹き出す向き等を変更することである。
これらの対策を講じることで、塗工してから塗布面がセットし塗布液が流動しなくなるまでの間、水分を多く含む風や、方向・強さが不均一の風が、有機溶剤が多く含まれ塗工液が流動し易い状態の塗布面に、強く当たらないようにすることが可能となると共に、塗布面から蒸発した有機溶剤が、塗布面を覆う乾燥環境が形成される。この環境下で乾燥を行うことで、乾燥時における上記のブラッシングや乾燥ムラと言った外観欠陥の発生を防止でき、均一な乾燥を行うことが出来る。
本発明において、乾燥ゾーンでの乾燥時には、風による乾燥ムラを抑えるため、塗布面に風速1.0m/秒以下の風を当てて乾燥させることが必須である。このための方法としては、塗布面上部から塗布面へ直接吹き出す風の風速を抑える方法、風の流れの発生しない赤外線ヒーターによる乾燥等も考えられるが、塗布面とは反対側からの、すなわち、塗布面の裏面に風を当てる乾燥が最も好ましい。その際にも、強い風を当てすぎると、乾燥ゾーン内に風の流れが発生し、塗布面に風が当たるようになる。塗布面に風速1.0m/秒より速い風を当てて乾燥させると、酢酸エチルやメチルエチルケトンのように低沸点の有機溶剤を使用した場合、容易に塗布膜が乱され、局所的に乾燥が進み、乾燥ムラとなってしまうからである。
本発明における絶対湿度(D)は、下記の(式1)にて算出した値を指す。
Figure 2005292291

本発明において、ハードコート層及び反射防止層の塗工時の雰囲気が、温度15℃〜30℃で、かつ絶対湿度7.0g/m以上30.4g/m以下であることが必須であり、好ましくは温度15℃〜30℃で、かつ絶対湿度8.5g/m以上30.4g/m以下である。温度、絶対湿度がこの範囲において、良好な外観を得ることが出来る。絶対湿度が7.0g/mより低いと、塗布膜表面から溶剤が揮発する際に、塗布膜表面に風が当たり急激に冷却された場合でも、塗布膜表面への結露が起こらないため、ブラッシングは発生しない。ブラッシングとは、絶対湿度が高い雰囲気下で発生する、特有の問題である。さらに、絶対湿度が30.4g/mより高いと、結露が生じやすくなり、塗工液が吸湿し樹脂や金属微粒子等の添加剤が凝集し、塗工面の均一性が損なわれる。
また、本発明において、ハードコート層及び反射防止層塗工時の温度は温度15℃〜30℃であることが好ましい。温度が15℃より低いと、飽和水蒸気圧が低いため結露が生じやすくなり、塗工液が吸湿し樹脂や金属微粒子等の添加剤が凝集し、塗工面の均一性が損なわれる。また、温度が30℃より高い場合には、塗工液の濃度変化が大きいため、連続生産性が大きく損なわれる。
塗布液を乾燥させるまでの時間は、塗工直後から20秒以内が好ましく、15秒以内であることがより好ましい。乾燥させるまでの時間が20秒より長いと、塗布膜が超薄膜なために溶剤の揮発が早く、乾燥ゾーンに入る前に塗布面が乾燥してセットする恐れがある。さらにその際に、部分部分で溶剤の揮発速度に差が生じることにより、表面張力に差が生じ、膜厚が厚い部分と薄い部分が形成され、乾燥ムラとなり外観欠陥を発生し好ましくない。
また、乾燥時の温度は、40℃〜150℃であることが好ましく、より好ましくは60℃〜130℃である。乾燥時の温度が40℃未満であると、乾燥速度が遅くなり、生産性に影響すると同時に、ハジキが発生し、外観欠陥となる。また、温度が150℃を超えると、乾燥速度が速くなりすぎ、局所的に乾燥が進行し、乾燥ムラの原因となる。
本発明のハードコート層、及び反射防止層の製造方法は、前述した何れかの乾燥工程を経て、その層を形成することを特徴としている。
本発明に用いることのできる樹脂フィルムは特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)、ポリカーボネートフィルム(PC)、トリアセチルセルロースフィルム(TAC)、ノルボルネンフィルム(NB)などが使用でき、フィルム厚さも25〜250μm程度が使用可能である。
本発明のハードコート層は、上記樹脂フィルムに5〜10μm塗工したときの鉛筆硬度試験(JIS K5400)でH以上の硬度を示すことが望ましい。本発明のハードコート層に用いることのできる樹脂は、アクリレート系の官能基を有するポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等とこれらのオリゴマー及びプレポリマーを主成分とした樹脂が使用できる。これらの樹脂は、熱、紫外線、電子線等のエネルギーを加えることで架橋するものである。また、紫外線照射により架橋する樹脂を使用する場合は、光重合開始剤としてアセトフェノン類、ベンゾフェノン類、α−ヒドロキシケトン、ベンジルジメチルケタール、α−アミノケトン、ビスアシルフォスフィンオキサイド等を混合することが望ましい。
ハードコート層の屈折率は、樹脂フィルムの屈折率と同等あるいはそれ以上であることが、反射防止効果を向上させるために好ましい。ハードコート層の屈折率を向上させる方法としては、例えば、1)ハードコート層中に、屈折率の高い微粒子を分散させて用いるか、2)ハードコート樹脂を構成する分子あるいは原子として、屈折率の高い成分を導入することにより達成される。
ハードコート層中に含有する屈折率の高い微粒子としては、屈折率が1.6以上であればどのようなものでも良いが、好ましい材料としては、酸化アルミニウム(屈折率1.70)、酸化ジルコニウム(屈折率2.21)、酸化亜鉛(屈折率1.90)、酸化チタン(屈折率2.30)、酸化イットリウム(屈折率2.06)、酸化ハフニウム(屈折率2.20)、酸化スカンジウム(屈折率2.07)などの金属酸化物微粒子が上げられ、屈折率の点、あるいは密着性が向上する点から酸化チタン、酸化ジルコニウムが特に好ましい。添加量は樹脂100重量部に対して30〜100重量部、好ましくは40〜80重量部添加する。添加量が少ないと反射防止向上の効果が小さく、逆に添加量が多すぎるとハード性が低下する。本発明のハードコートフィルムに透明性が求められる場合は、平均粒径が20〜100nmの金属酸化物微粒子を使用することが好ましい。金属酸化物微粒子の平均粒径が20nmより小さいと耐擦傷性が悪化するためであり、100nmより大きいとハードコート層の透明性が悪くなるためである。
屈折率を向上させる成分の分子及び原子としては、例えば、芳香族環、F以外のハロゲン原子、S、N、Pの原子等が挙げられる。
本発明において、ハードコート層は樹脂、及び金属酸化物微粒子を有機溶剤等に溶解・分散させ粘度を調整した塗工液をフィルムに塗工し、加熱や紫外線照射等の処理を行い硬化して形成する。ハードコート層用塗工液に用いることのできる有機溶剤としては、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、セロソルブ類などから適宜選択して用いることができ、また、これらのうち数種類を混合して用いてもよい。塗工後には前記有機溶剤を蒸発させる必要があるため、沸点が70〜200℃の範囲であることが望ましい。
また、上記ハードコート層用塗工液には、塗工時の外観を調整するためフッ素系やシロキサン系のレベリング剤を添加してもよい。さらに、ハードコート層に防眩性を付与するために、シリカ、タルク、樹脂ビーズ等の平均粒径が1〜10μm程度の粒子を加えてもよい。
ハードコート層の塗工方法は特に限定しないが、グラビア塗工、マイクログラビア塗工、バー塗工、スライドダイ塗工、スロットダイ塗工、ディップコートなど、塗膜厚さの調整が容易な方式での塗工が好ましい
本発明における反射防止層としては、最表層に低屈折率層を設けることが好ましい。この他、ハードコート層と低屈折率層との間には、反射防止フィルムに各種機能性を付与するための層を各種設けることが出来る。特に、ハードコート層よりも屈折率が高い、高屈折率層を設けることで、高い反射防止効果を得ることができる。
低屈折率層に使用する低屈折率材料は、上記のハードコート層の上に塗膜を形成できればどのようなものでも良い。具体的には、フッ素含有アルキル樹脂、フッ素含有有機珪素化合物、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のアルキルトリアルコキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等のジアルキルジアルコキシシラン等があげられる。これらの材料を溶剤で希釈し乾燥することで低屈折率層を形成させる。アルコキシシラン類を用いる場合は、反応促進のため酸、アルカリなどの触媒を対シラン化合物0.1〜1.0モル%程度加えることが望ましく、具体的にはシュウ酸、パラトルエンスルホン酸が好ましい。
本発明の反射防止層は、塗料を溶剤に希釈し、ハードコート層の上に塗工する。希釈に用いる溶剤は、樹脂が溶解するものであれば良いが、乾燥揮発時の揮発ムラを防止するため、沸点が120℃以下の溶剤が好ましい。
塗工方式は限定しないが、薄膜塗工が容易な、マイクログラビア塗工、バー塗工、スロットダイ塗工、ディップコートが好ましい。
反射防止層は、波長λの光に対して、低屈折率層や高屈折率層の光学薄膜の膜厚をλ/4に設定して作製する。光学薄膜とは、層の屈折率nと膜厚dとの積によって定義される量である。屈折率の高低はそこに含まれる金属、あるいは化合物によってほぼ決まり、例えば、Tiは高く、Siは低く、Fを含有する化合物はさらに低く、このような組み合わせによって屈折率が設定される。屈折率と膜厚は、分光反射率の測定により、計算し算出される。この反射防止光学特性は上記のように物理的な膜厚のみによって決まる。
特に550nm近傍の反射光の色彩は、反射防止層の膜厚がわずか数nm程度ずれても、赤紫と青紫の間で変化する。この色ムラはディスプレイからの透過光量が少ない場合、若しくはディスプレイを消したとき、顕著に色ムラが目立つので品質が劣化する。
また、膜厚のズレが大きい場合は、400〜700nmでの反射率を低下させることができず、所望の反射防止特性を得ることが困難となる。
本発明の反射防止層の膜厚としては、1〜1000nmの範囲が好ましい。本発明の乾燥条件及び製造条件でハードコート層及び反射防止層を形成することにより、各層外観欠陥やムラのない、均一な層を得ることができる。このとき、反射防止層の平均膜厚に対する膜厚偏差を±5%以内になるように設けることができ、より好ましくは±3%以内の均一な薄膜とすることができる。
本発明にて製造されたハードコートフィルムは、液晶ディスプレイ、CRT、プラズマディスプレイ、屋外表示パネル、電光掲示板、電子ペーパー、フレキシブルな表示体などの各種ディスプレイまたはガラス等の、その表面を保護するために使用される。
以下、実施例にて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例及び比較例において、基材としての透明樹脂フィルムはトリアセチルセルロースフィルム(商品名:FUJITAC−T80UZ:富士写真フイルム社製)を用い、各層は下記の材料を用いた。
<塗料1>(ハードコート層用塗料)
紫外線硬化樹脂(商品名:ビームセット551B、荒川化学工業社製)70重量部に光開始剤(商品名:ダロキュア1173、チバガイギー社製)2重量部を混合し、イソプロピルアルコール125重量部に溶解した。この塗料に酸化亜鉛微粒子(商品名:セルナックス、平均粒径30nm、30%トルエン分散液、日産化学社製)100重量部を添加し、レベリング剤(商品名:BYK320、ビックケミー社製)2重量部を添加して、塗料1とした。
<塗料2>(低屈折率層用塗料)
テトラエトキシシラン(関東化学社製)3.3重量部とエタノール95.7重量部を混合し十分に攪拌した。この塗料に1%シュウ酸水溶液1重量部を加えて均一に溶解するまで攪拌して、塗料2とした。
[実施例1]
絶対湿度11.5g/m(22.6℃、57%RH)の雰囲気下にて、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(商品名:FUJITAC−T80UZ、富士写真フイルム社製)の一方の面に、塗料1を乾燥後5μmの厚さとなるようバーコーターにて塗工し、80℃のドライヤーで有機溶剤を乾燥させた後、300mJの紫外線照射(商品名:Hバルブ、Fusion Japan社製)により硬化して、ハードコート層を設けた。このハードコート層上に、塗料2を乾燥後100nmの厚さとなるようバーコーターにて塗工し、60℃のドライヤーで乾燥して反射防止層を設け、反射率0.4%の反射防止ハードコートフィルムを得た。なお、塗料1及び塗料2の塗工の際、塗工直後から乾燥ゾーンまでの間には、風除けのカバーを設置し、風を塗布面に当てないようにした。また、塗工してから乾燥させるまでの時間は15秒で、乾燥は塗布面の反対側から1.0m/秒の風を当てて行った。
[実施例2]
塗料1及び塗料2の塗工の際、塗工直後に塗布面に風速0.5m/秒の風を当てた以外は、実施例1と同様にしてハードコート層及び低屈折率層を設け、反射防止ハードコートフィルムを作製した。
[実施例3]
塗料1及び塗料2の塗工の際、塗工してから乾燥させるまで30秒かかった以外は、実施例1と同様にしてハードコート層及び低屈折率層を設け、反射防止ハードコートフィルムを作製した。
[実施例4]
塗料1及び塗料2の塗工の際、乾燥を塗布面に1.0m/秒の風を当てて行うこと以外は、実施例1と同様にしてハードコート層及び低屈折率層を設け、反射防止ハードコートフィルムを作製した。
[比較例1]
塗料1及び塗料2の塗工の際、塗工直後に塗布面に風速1.5m/秒の風を当てたこと以外は、実施例1と同様にしてハードコート層及び低屈折率層を設け、反射防止ハードコートフィルムを作製した。
[比較例2]
塗料1及び塗料2の塗工の際、乾燥を塗布面に2.0m/秒の風を当てて行うこと以外は、実施例1と同様にしてハードコート層及び低屈折率層を設け、反射防止ハードコートフィルムを作製した。
[比較例3]
塗料1及び塗料2の塗工の際、絶対湿度4.6g/m(22.6℃、23%RH)の雰囲気下にて行い、塗工直後に塗布面に風速1.5m/秒の風を当てたこと以外は、実施例1と同様にしてハードコート層及び低屈折率層を設け、反射防止ハードコートフィルムを作製した。
実施例及び比較例で作成した反射防止ハードコートフィルムについて、以下に評価方法にて外観面状を評価した。
・外観面状:作製した反射防止ハードコートフィルムの裏面に、黒いアクリル版を貼り付け、ブラッシング、乾燥ムラを目視により4段階評価した。ここで、ブラッシングの欠陥とは、塗布膜表面が白く曇り、透明性が著しく劣った状態を言う。乾燥ムラの欠陥とは、塗布膜の部分部分で膜厚が異なるため、見た目の色調が、膜厚の厚い部分では青く、薄い部分では赤く見える、と言ったように色ムラが生じた状態を言う。
(評価基準)
◎:外観欠陥全く無し ○:外観欠陥若干有り △:外観欠陥有るが実用上問題無し ×:全面外観欠陥有り実用不可
Figure 2005292291
表1に示されるように、本発明である実施例1では、ブラッシングや乾燥ムラの無い、良好な外観を有する反射防止ハードコートフィルムを得ることが出来た。塗工の際、塗工直後に、塗布面に風速0.5m/秒の風を当てた実施例2でも、外観欠陥は、実用上問題無いレベルであった。塗工してから乾燥させるまでの時間が30秒である実施例3では、塗布面に乾燥ムラが発生したものの、実用上問題無いレベルであった。乾燥ゾーンでの塗料の乾燥を、塗布面に1.0m/秒の風を当てて行った実施例4では、ブラッシングと乾燥ムラ若干発生したが、実用上問題無いレベルであった。
これに対して、絶対湿度の高い風が、塗工直後に風速1.5m/秒で塗布面に当たる比較例1は、ブラッシングが塗布面全面に発生し、実用不可のレベルであった。乾燥ゾーンでの塗料の乾燥を、塗布面に2.0m/秒の風を当てて行った比較例2では、乾燥ムラが発生し、実用不可のレベルであった。絶対湿度が4.6g/mの雰囲気下にて塗工を行い、その際塗工直後に風速1.5m/秒で塗布面に風を当てた比較例3は、絶対湿度が低いため、ブラッシング等の問題は発生していない。

Claims (5)

  1. 温度15〜30℃、かつ絶対湿度7.0g/m以上の雰囲気下で、樹脂フィルムの少なくとも一方の表面上に、ハードコート層、及び少なくとも1層の反射防止層をこの順に積層するハードコートフィルムの製造方法であって、各層塗工直後に塗布面に風速1.0m/秒以下の風を当てて乾燥させることを特徴とする反射防止ハードコートフィルムの製造方法。
  2. 塗工直後に塗布面に当たる風の温度が15〜150℃であることを特徴とする請求項1記載の反射防止ハードコートフィルムの製造方法。
  3. 塗工直後から20秒以内に乾燥させることを特徴とする請求項1ないし2記載の反射防止ハードコートフィルムの製造方法。
  4. 塗布面とは反対側の面に、風を当てて乾燥させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止ハードコートフィルムの製造方法。
  5. 温度15〜30℃、かつ絶対湿度7.0g/m以上の雰囲気下で、樹脂フィルムの少なくとも一方の表面上に、ハードコート層、及び少なくとも1層の反射防止層をこの順に積層して成るハードコートフィルムであって、各層塗工直後に塗布面に風速1.0m/秒以下の風を当てて乾燥させることを特徴とする反射防止ハードコートフィルム。
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