JP2010132783A - 1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物並びにそれを用いた車輌接合部位の目止め方法及び車輌の塗装目地構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 塗膜のワキ発生を抑制するとともに塗膜とシーリング材表面との密着性に優れた、車輌用途に適用される1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物、該シーリング材組成物を用いた車輌接合部位の目止め方法及び車輌の塗装目地構造を提供する。
【解決手段】 エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルをシーリング材の全量に対して3〜30質量%含有する車輌用1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物並びにそれを用いた車輌接合部位の目止め方法及び車輌の塗装目地構造に関するものである。
電車、バス、特装車、トラック架装部等の車輌内外装の接合部位や目地部等の密閉のために使用されるシーリング材にはウレタン系シーリング材が広く用いられている(特許文献1、2)。しかし、従来用いられているウレタン系シーリング材の多くは加熱(焼き付け)による硬化機構を採用したものである。
一方で、従来、屋根や壁面等の目地部のシーリング材として湿気硬化性の1液型ウレタン系組成物を用いるという技術が知られている。しかし、これら建築用シーリング材と、車輌用シーリング材とでは求められる性能や作業工程が異なることから、車輌用途では必ずしも使い勝手のよいものではなかった。
特開2002−121540号公報 特開2004−107507号公報
車輌用途においては、防錆や意匠性の関係から塗装がかけられることが多い。これらの塗装に用いられる塗料には、耐久性が重視されるために溶剤形塗料(主流は溶剤形の2液形ウレタン樹脂塗料)が多く用いられている。従来の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材にこれら車輌用の溶剤形塗料を適用した場合には、塗膜の乾燥時にワキが発生したり、塗膜とシーリング材表面との密着性が低いという問題があった。ここで、ワキとは塗膜に現れる塗装欠陥のことであり、塗料が乾燥する際に、塗膜内部に存在する溶剤等の成分が、固まり始めた塗膜表面をうまく通過できずに突沸的に蒸発し、塗膜表面に噴火状又は泡状の欠陥を残存させる現象である。
ワキの発生はシーリング材の養生による影響もあり、シーリング材の養生が短い場合に塗装し強制乾燥(80℃程度)させた場合に発生しやすい。シーリング材の養生期間が長い場合はワキの発生は少なくなるが、工場では工程の効率化等からシーリング材施工当日に塗装まで行うこともあり、そのような悪条件でもワキの発生しにくいシーリング材が求められる。
また、溶剤形塗料との密着性については、シーリング材を施工後塗装までの間隔があいた場合はシーリング材の表面の硬化が進み不活性となるため、上塗り塗料との密着性発現が遅くなる場合がある。密着性発現に時間がかかると車輌の振動等によりシーリング材と塗膜界面に応力が加わり塗料の一部が剥がれるという問題につながる。
本発明は、車輌用途に適用される1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材において問題とされる、塗膜のワキ発生を抑制するとともに塗膜とシーリング材表面との密着性に優れた1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物を提供することを目的とするものである。また、このような1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材を用いた車輌接合部位の目止め方法及び車輌の塗装目地構造を提供するものである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材の可塑剤として特定の化合物を配合したときに限って、特異的にシーリング材上に施工される塗膜のワキの発生が防止されるとともに、塗膜の密着性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、第1の発明は、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルをシーリング材の全量に対して3〜30質量%含有することを特徴とする車輌用1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物に関するものである。
エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルを可塑剤として所定量配合することによって、塗膜のワキ発生を抑制するとともに塗膜とシーリング材表面との密着性に優れた1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物を得ることができる。
第2の発明は、目止めを施すべき接合部位に対して、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルをシーリング材の全量に対して3〜30質量%含有する1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材を施工した後、さらに該シーリング材上から溶剤形塗料による塗装を施すことを特徴とする、車輌接合部位の目止め方法に関するものである。
なお、以下「エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルをシーリング材の全量に対して3〜30質量%含有する1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材」を単に「本件ウレタン系シーリング材」と記載することがある。
本件ウレタン系シーリング材を用いることで、その上から溶剤形塗料による塗装を施しても塗膜のワキ発生がなく、塗膜とシーリング材表面との密着性に優れた車輌接合部の目止めを行うことができる。
第3の発明は、目止めを施すべき接合部位上に、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルをシーリング材の全量に対して3〜30質量%含有する1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材の硬化皮膜及び溶剤形塗料の乾燥皮膜が形成されてなることを特徴とする、車輌の塗装目地構造に関するものである。
目止めを施すべき接合部位上に、本件ウレタン系シーリング材の硬化皮膜及び溶剤形塗料の乾燥皮膜が形成されてなる車輌の塗装目地構造とすることによって、塗膜のワキ発生がなく、塗膜とシーリング材表面との密着性に優れた塗装目地が得られる。
本発明は、塗膜のワキ発生を抑制するとともに塗膜とシーリング材表面との密着性に優れた1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物が得られる。また、このような1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材を用いることで、塗膜のワキ発生が抑制されるとともに塗膜とシーリング材表面との密着性に優れた車輌接合部位の目止め方法及び車輌の塗装目地構造が提供される。
以下、本発明の実施の形態を、詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
[1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材について]
本発明に係る1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物は、イソシアネート基末端のウレタンプレポリマーを硬化性樹脂として含有し、空気中の湿分により反応硬化する。
イソシアネート基末端のウレタンプレポリマーは、従来公知のポリイソシアネート化合物と、ポリオール、ポリアミン、ポリチオール等1分子中に2個以上の活性水素を有する化合物とを公知の方法で遊離イソシアネート基が残存するように反応せしめたものであり、公知の製造方法により得られる。
使用されるポリイソシアネート化合物としては、従来公知の分子中に複数個の、好ましくは平均2〜3個のイソシアネート基を有する脂肪族、芳香族、脂環族等のポリイソシアネート化合物が例示される。具体例を挙げれば、例えば2,4−及び/又は2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、4,4′−及び/又は2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、その粗製品、これらの異性体混合物あるいはこれらのカルボジイミド変性物、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビュレットポリイソシアネート化合物、イソシアネート環を有するポリイソシアネート化合物、アダクトポリイソシアネート化合物、およびこれらのポリイソシアネート化合物の不飽和二重結合を水素添加した化合物等がある。
ポリオール、ポリアミン、ポリチオール等1分子中に2個以上の活性水素を有する化合物としては、その主鎖骨格によって、ポリエーテル系、ポリエステル系、アクリル系ポリカーボネート系、ポリカプロラクトン系、ポリブタジエン系、ポリオレフィン系等が例示される。また、これらの活性水素含有化合物の分子量は特に制限されないが、通常は分子量1,000〜20,000程度のものが用いられる。
これらのなかでも、低粘度で液状であり、取り扱いが容易なことからポリエーテル系ポリオールである、ポリオキシアルキレンジオール類およびポリオキシアルキレントリオール類の使用が好ましい。
ウレタンプレポリマーの製造方法について、一例を挙げれば、撹拌機、加熱装置、減圧脱水装置、窒素気流装置を備えたウレタン重合装置に、ポリオール成分として、ジオールとトリオールの質量比を0〜10/10〜0として仕込む。80〜100℃で減圧脱水後、窒素置換をおこない、窒素気流下で50℃程度に一旦冷却しNCO/OH比が1.1〜4.0、好ましくは1.3〜3.0となるように計算したポリイソシアネート化合物を添加後、80〜100℃で4〜8時間程度反応し、設計値のイソシアネート含有率に至れば、反応終点として冷却後、窒素パージしながら密閉容器に貯蔵する。
この際、任意の段階で少量のジブチル錫ジラウリレート(DBTDL)のような重合触媒を配合してもよい。
得られたウレタンプレポリマーのNCO含有率は、0.7〜4.0%、好ましくは0.9〜2.2%の範囲にあることが好ましい。
[エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル・アルキルスルフォン酸フェニルエステルについて]
本発明の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材には、シーリング材の全量に対して3〜30質量%のエポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル(化1)及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステル(化2)が含有される。
Figure 2010132783
(但し、式中R、Rは同じであっても異なっていてもよい炭素数4〜12の有機基)

Figure 2010132783
(但し、式中Rは炭素数10〜20のアルキル基)
このエポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル、アルキルスルフォン酸フェニルエステルは、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーとの反応点は有さないため、シーリング材の硬化物においては可塑剤として作用する。エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルの含有量は、シーリング材の全量に対して3〜30質量%であり、好ましくは5〜25質量%である。エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルの含有量が3質量%未満であるとシーリング材硬化物への柔軟性の付与効果が不足する傾向にあるとともに、本発明の効果であるワキの抑制及び塗膜の密着性が得られにくくなる。また、含有量が30質量%を上回ると、シーリング材硬化物が柔軟になりすぎる傾向があるとともに、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルがブリードアウトすることによる塗膜への悪影響が生じやすくなる。
また、本発明の効果を損なわない範囲でエポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルと組み合わせて他の可塑剤を使用してもよい。このような併用可能な可塑剤としては、アクリル酸エステルオリゴマー、末端封止ポリプロピレングリコール等の高分子量可塑剤等が挙げられる。
エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルは、従来1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材の可塑剤として用いられてきた他のフタル酸系可塑剤と比較して、シーリング材上に施工される塗膜のワキの発生を防止する効果を有するとともに、塗膜の密着性をも向上する効果を有する。
エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステルとしては、市販の製品を使用することができる。市販製品としては、新日本理化株式会社製のサンソサイザーE−PS(式中R及びR:2−エチルヘキシル基)、サンソサイザーnE−PS(式中R、R:n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基の混合)、サンソサイザーE−PO(式中R及びR:9,10−エポキシオクタデシル基)等が挙げられる。アルキルスルフォン酸フェニルエステルとしては、市販の製品を使用することができる。市販製品としては、LANXESS株式会社製のメザモール、メザモールII等が挙げられる。
本発明に係る1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材には、上述のようなイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル、アルキルスルフォン酸フェニルエステル以外に従来用いられてきた充填材、着色剤、硬化触媒、粘接着付与剤が配合される。これらは、例えば、重質炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、珪砂、シリカ等の充填材、酸化チタン、カーボンブラック、その他の染料或いは顔料等の着色剤、有機錫系触媒、アミン系触媒等の硬化触媒、ケトン類、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素等の希釈剤、粘接着付与剤、増粘剤、シランカップリング剤、光硬化性アクリル系オリゴマー、顔料分散剤、消泡剤、チタンカップリング剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等である。
これらが配合された1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物は、紙管カートリッジ等の形態で供給され、2成分形のような混合を要さず直接目地部に施工可能である。その反応・硬化機構は、組成物中に含まれるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基が空気中の湿気と反応しカルバミン酸を形成し、その後脱炭酸してアミノ基を形成し、次いで該アミノ基と他のイソシアネート基とが反応する硬化機構ともしくはカルバミン酸とイソシアネート基が反応した後に脱炭酸する反応機構を経由することにより、架橋・硬化し、ゴム状のシーリング材組成物となる。
[目止め方法について]
本発明に係る車輌接合部の目止め方法は、目止めを施すべき接合部位に対して、本件ウレタン系シーリング材を施工し、その後、さらに該シーリング材上から溶剤形塗料による塗装を施すものである。
ここで、目止めを施すべき接合部位とは、一般的に鋼板同士をスポット溶接した後の鋼板の継ぎ合わせ部分の残りの間隙部分である。この間隙部分への防錆性、雨水の浸入防止、気密性確保などを目的として本件ウレタン系シーリング材を施工した後、さらに溶剤形塗料が塗布される。
本件ウレタン系シーリング材を用いることで、その上から溶剤形塗料による塗装を施しても塗膜のワキ発生がなく、美粧性に優れた接合部を形成することができる。また、本件ウレタン系シーリング材は、塗膜との密着性に優れているため、長期的にも塗膜のはく離などが発生しづらい接合部を形成することができる。
[塗装目地構造について]
本発明に係る塗装目地構造は、目止めを施すべき接合部位上に、本件ウレタン系シーリング材の硬化皮膜及び溶剤形塗料の乾燥皮膜が形成されてなるものである。
目止めを施すべき接合部位上に、本件ウレタン系シーリング材の硬化皮膜及び溶剤形塗料の乾燥皮膜が形成されてなる車輌の塗装目地構造とすることによって、塗膜のワキ発生がなく、美粧性に優れた接合目地構造を形成することができる。また、本件ウレタン系シーリング材は、塗膜との密着性に優れているため、長期的にも塗膜のはく離などが発生しづらい接合目地構造を形成することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。本発明は、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルを配合した1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材が、シーリング材上に施工される塗膜のワキの発生を防止する効果を有するとともに、塗膜の密着性をも向上する効果を有するという知見に基づくものとして解釈されるべきである。
[1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材の調製]
(実施例1)
2軸混練ミキサーに、主鎖骨格がポリプロピレンオキサイドであり、分子末端にMDIに由来するイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(NCO含有率=1.65%)を100質量部、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステルとしてサンソサイザーE−PS(新日本理化株式会社製商品名)を66質量部(シーリング材全量の20質量%)、炭酸カルシウムを120質量部、酸化チタンを20質量部、酸化カルシウムを8質量部、ミネラルスピリットを12質量部、モルホリン系触媒としてUcat 660M(サンアプロ株式会社製)を2.4質量部、パラトルエンスルホニルイソシアネート1.3質量部を順次投入し、真空状態で撹拌・混練し、その後脱泡を行い、1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物を得た。
(実施例2)
サンソサイザーE−PS 66質量部を、サンソサイザーE−PS 33質量部(シーリング材全量の10質量%)及びアルキルスルフォン酸フェニルエステルとしてメザモール(LANXESS株式会社製商品名)33質量部(シーリング材全量の10質量%)に変えた以外は実施例1と同様にして1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物を得た。
(実施例3)
サンソサイザーE−PS 66質量部を、メザモール66質量部に変えた以外は実施例1と同様にして1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物を得た。
(比較例)
サンソサイザーE−PS 66質量部を、フタル酸ジイソノニル66質量部に変えた以外は実施例1と同様にして1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物を得た。
[塗装後のワキ試験]
・試験方法
シーリング材を厚さ1mmとなるように金属板に塗布し23℃で2時間養生した。その後エアーガンを使用し車輌用塗料(関西ペイント株式会社製超速乾形純ウレタン塗料/商品名「レタンPG80」100質量部に対して専用シンナー65質量部を添加配合したもの)を塗装後、80℃1時間の強制乾燥を行った。
・判断基準
強制乾燥後の塗膜のワキについて目視で下記のように評価した。
◎・・・ワキの発生なし
○・・・ワキの発生が僅かに有り
△・・・ワキの発生がやや有る
×・・・ワキの発生がかなり有る
[塗装密着性試験]
・試験方法
シーリング材を厚さ1mmとなるように金属板に塗布し23℃で3日間養生した。その後エアーガンを使用し車輌用塗料(ロックペイント株式会社製2液型アクリルウレタン塗料/商品名「ロックエース」100実量部に対して専用シンナー70質量部を添加配合したもの)を塗装後、23℃で1日養生した。
・判断基準
JIS K5600−5−6を参照して、塗膜にカッターナイフで碁盤目状に25マス(5マス×5マス、1マスあたり3mm×3mm)の切れ込みを入れた後、セロハンテープを貼り強制的にこれを剥がし、塗膜残存率を%で評価した。塗膜残存率により以下のように評価した。
◎・・・塗膜残存率95%以上
○・・・塗膜残存率75%〜94%
△・・・塗膜残存率50%〜74%
×・・・塗膜残存率49%以下
表1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
可塑剤 実施例1 実施例2 実施例3 比較例
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
E−PS 20 10 − −
メザモール − 10 20 −
DINP − − − 20
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
塗装後のワキ試験 ◎ ◎〜○ ○ ×
塗料密着性 ◎ ○ ◎ ×
塗膜残存率(%) 98 90 99 40
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表1に実施例および比較例の組成、ならびに各種試験の結果を示す。
表1に示す結果によれば、本発明に係る1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物を用いた場合には、従来用いられてきた可塑剤であるフタル酸ジイソノニルを用いた場合と比較して、塗装後のワキが発生せず、塗料密着性にも優れていることがわかる。
以上のように、本発明の1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物によれば、車輌用途に適用した場合に塗膜のワキ発生を抑制できるとともに、塗膜とシーリング材表面との密着性に優れている。また、このような1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材を用いることで、塗膜のワキ発生が抑制され塗膜の密着性に優れた車輌接合部位の目止め方法及び車輌の塗装目地構造を得ることができる。

Claims (3)

  1. エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルをシーリング材の全量に対して3〜30質量%含有することを特徴とする車輌用1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材組成物。
  2. 目止めを施すべき接合部位に対して、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルをシーリング材の全量に対して3〜30質量%含有する1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材を施工した後、さらに該シーリング材上から溶剤形塗料による塗装を施すことを特徴とする、車輌接合部位の目止め方法。
  3. 目止めを施すべき接合部位上に、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル及び/又はアルキルスルフォン酸フェニルエステルをシーリング材の全量に対して3〜30質量%含有する1液湿気硬化型ウレタン系シーリング材の硬化皮膜及び溶剤形塗料の乾燥皮膜が形成されてなることを特徴とする、車輌の塗装目地構造。
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