JP2010129479A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】アノードガス流路内の加湿を行うに好適な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】各燃料電池の電解質膜における反応エリアのアノード電極触媒層側にアノードガスを供給する各アノードガス流路15の下流側に連通させて形成される、燃料電池スタック1内のアノード出口内部マニホールド16に、凝縮水を燃料電池スタック1の外部に排出可能な排出手段が接続配置すると共に、前記アノードガス流路15の出口から排出される凝縮水を貯留する水溜まり部を形成するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムに関し、特に、発電に伴う生成水などの燃料電池内部の水を利用して電解質膜の加湿を行うに好適な燃料電池システムに関するものである。
従来から発電に伴う生成水などの燃料電池内部の水を利用して電解質膜の加湿を行う燃料電池システムが提案されている(特許文献1参照)。
これは、反応ガスの加湿手段として、電解質膜(MEA)の触媒層を備える反応エリア(アクティブエリア)の外側に触媒層を持たない電解質膜のみからなる部位(加湿エリア)を設け、一方のガス流路出口の水を、電解質膜を介して他方のガス流路入り口に移動させることでガスを加湿するようにしている。
特開2008−97891号公報
しかしながら、上記従来例では、低負荷運転時にカソードガスの出口側の相対湿度が極めて低下しているため、MEAのアクティブエリアの外側に加湿エリアを設けたとしてもアノードガスの下流側セル内部での加湿能力が低下しているので、アノードガス流路内を十分に加湿できない。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、アノードガス流路内の加湿を行うに好適な燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は、各燃料電池の電解質膜における反応エリアのアノード電極触媒層側にアノードガスを供給する各アノードガス流路の下流側に連通させて形成される、燃料電池スタック内のアノード出口内部マニホールドに、アノードガス流路の出口から排出される凝縮水を貯留する水溜まり部を形成する。そして、水溜り部の凝縮水を燃料電池スタックの外部に排出可能な排出手段が接続配置されていることを特徴とする。
したがって、本発明では、アノード出口内部マニホールドは温度が高く、水溜り部に溜まっている凝縮水の気化が促進され、アノード出口内部マニホールドにおける凝縮水による水蒸気分圧を高くすることができるため、効率よくアノードガス流路内の加湿を促進することができる。
以下、本発明の燃料電池システムを各実施形態に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明を適用した燃料電池システムの第1実施形態を示す構成図である。図1において、燃料電池システムは、燃料電池スタック1と、燃料電池スタック1に電気化学反応に供される反応ガスとしての燃料ガス(水素ガス)を供給する燃料ガス供給手段2と、燃料電池スタック1に電気化学反応に供される反応ガスとしての酸化ガス(空気)を供給する酸化ガス供給手段3と、燃料電池スタック1を冷却する冷却媒体(水、エチレングリコール等の不凍水、空気等)を供給する冷却媒体供給手段4と、これらを制御する制御装置5と、を備える。
前記燃料ガス供給手段2は、燃料電池スタック1の積層方向に配置された後述するアノード入口内部マニホールド14(図2参照)を経由して各燃料電池セルのアノードに、高圧水素を貯蔵した水素タンク21から、供給配管22を介して水素を供給する。水素タンク21の代わりに、アルコール、炭化水素などを原料とする改質反応によって水素を生成してもよい。供給配管22には、水素の供給を調整するため、調圧弁23が配置されている。また、燃料電池スタック1の積層方向に配置された後述するアノード出口内部マニホールド16(図2参照)を経由して、アノードから排出される燃料ガスを、供給配管22に戻す水素循環ライン24を備え、水素循環ライン24には水素循環ブロア25が配置されている。また、水素循環ライン24の前記水素循環ブロア25より上流側には、外部への分岐配管26が配置され、分岐配管26には、水素ガスに含まれる不純物としての窒素を排出するための窒素パージ弁27が配置されている。また、燃料電池スタック1の積層方向に配置された後述するアノード出口内部マニホールド16には、直接外部へ連通する排水ラインを構成する排出配管28が接続され、排出配管28には凝縮水を排出するための排水弁29が配置されている。また、排出配管28若しくはアノード出口内部マニホールド16には、アノード出口内部マニホールド16内に溜まる凝縮水の液面レベルを検出するレベルセンサ51が配置されている。
前記酸化ガス供給手段3は、燃料電池スタック1の積層方向に配置された後述するカソード入口内部マニホールド17(図2参照)を経由して各燃料電池セルのカソードに、コンプレッサ31から配管32を介して酸化ガスとしての空気を供給する。また、燃料電池スタック1の積層方向に配置された後述するカソード出口内部マニホールド19(図2参照)を経由して、カソードから排出される酸化ガスを、排出配管33を介して大気中に放出する。排出配管33には酸化ガス供給経路における各内圧を調整するための背圧調整弁34が配置されている。
前記冷却媒体供給手段4は、燃料電池スタック1の積層方向に配置された後述する冷却水入口内部マニホールド47(図2参照)を経由して各燃料電池セル間に配置された冷却水流路に、ラジエータ41から配管42を介して冷却媒体を供給する。また、燃料電池スタック1の積層方向に配置された後述する冷却水出口内部マニホールド48(図2参照)を経由して各燃料電池セル間に配置された冷却水流路から排出される冷却媒体を、配管43を介してラジエータ41に戻し、再び燃料電池スタック1へ循環させる。配管43には循環のための冷却水循環ポンプ44が配置されている。また、ラジエータ41をバイパスさせて冷却水を循環させる冷却水パイパス通路45を備え、この冷却水バイパス通路45の両端と配管42,43とを接続する一方の接続部には、ラジエータ41若しくは冷却水バイパス通路45のいずれに冷却媒体を循環させるかを選択する三方弁46が配置されている。
前記燃料電池スタック1は、複数の燃料電池セルを積層した燃料電池モジュール10を図示しないインシュレータ及びターミナルを挟んで、一対のエンドプレート11、11により挟持される。一対のエンドプレート11,11は、図示しないテンション手段によりセル積層方向に所定の力で燃料電池モジュール10を圧縮挟持した状態とする。
前記燃料電池セルは、図2に示すように、セル構成体12を一対のセパレータ13(a),13(b)により、図示しない環状のシールを介在させて、積層して構成している。図中の(A)に示すセパレータ13(a)及び(B)に示すセル構成体12は上下方向が鉛直方向となる図示状態で、セパレータ13(a)上にセル構成体12が積層されるものであり、(C)に示すセパレータ13(b)は鉛直方向となる上下方向を反転した状態で図示しており、図中の表示されている面が図示のセル構成体12に対面させて積層されるものである。
前記セル構成体12は、MEA(Membrane−Electrode Assembly)と、MEAの反応エリアの両面に、例えばカーボン製の多孔質部材である一対のガス拡散層Gを夫々積層して構成される。前記MEAは、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す電解質膜12Aと、電解質膜12Aの反応エリアの夫々面にアノードおよびカソードを構成するよう、電気化学反応を促進する触媒、例えば、白金、あるいは白金と他の金属から成る合金を備えている一対の電極触媒層を接合して形成している。
前記セパレータ13は、積層方向から見た外郭形状が同じに形成され、導電性材料による薄板状部材で形成されている。そして、セパレータ13は、セル構成体12を両面から挟むように配置されて、一方の面のみがセル構成体12に接触するアノード側セパレータ13(a)及びカソード側セパレータ13(b)と、から構成される。
前記アノード側セパレータ13(a)は、一方の面であるセル構成体12の反応エリアに接触する部位に、後述するアノード入口内部マニホールド14からアノード出口内部マニホールド16に到る多数のアノードガス流路15を備える。前記カソード側セパレータ13(b)は、一方の面であるセル構成体12の反応エリアに接触する部位に、後述するカソード入口内部マニホールド17からカソード出口内部マニホールド19に到る多数のカソードガス流路18を備える。
また、前記アノード側セパレータ13(a)及びカソード側セパレータ13(b)は、燃料電池モジュールとして背面同士が接触され、接触するいずれか一方の面若しくは両方の面に後述する冷却水入口内部マニホールド47から冷却水出口内部マニホールド48に到る多数の冷媒流路(図13に背面側が示されたカソードセパレータ13(b)を参照のこと)を備える。
前記セル構成体12及びセパレータ13には、前記セル構成体12の反応エリアに対する両側のエリアにおいて、(燃料ガス用および酸化剤ガス用)ガス流路15,18および冷媒流路の入口および出口に夫々独立して連通するマニホールド形成用の貫通穴が積層方向に沿って形成されている。図示例では、図中左側領域においては、カソード入口内部マニホールド17、冷却水入口内部マニホールド47、アノード出口内部マニホールド16が鉛直方向となる上方から下方に向かってこの順に配列されて形成されている。また、図中右側領域においては、アノード入口内部マニホールド14、冷却水出口内部マニホールド48、カソード出口内部マニホールド19が鉛直方向の上方から下方に向かってこの順に配列されて形成されている。カソード入口内部マニホールド17とアノード出口内部マニホールド16とが同じ領域側(図中左側領域)に配置され、また、カソード出口内部マニホールド19とアノード入口内部マニホールド14とが同じ領域側(図中右側領域)に配置されているため、アノードガス流路15を流れるアノードガスとカソードガス流路18を流れるカソードガスとはセル構成体12を挟んで互いに逆方向に流れる。そして、アノードガス流路15の出口とカソードガス流路18の入口とがセル構成体12の電解質膜を挟んで対面し、アノードガス流路15の入口とカソードガス流路18の出口とがセル構成体12の電解質膜を挟んで対面している。
前記アノード出口内部マニホールド16は、セル構成体12の反応エリアの鉛直方向の下側よりも下方領域に容積が拡大され、これに伴い、各セパレータ13及びセル構成体12の電解質膜の下方輪郭が部分的に鉛直方向下方に突出する形状となっている。この拡大されたアノード出口内部マニホールド16は、アノードガス流路15の出口から排出される凝縮水を溜める水溜り部を構成している。
前記アノード出口内部マニホールド16の両端はエンドプレート11、11により閉じた空間に構成される。また、図3に示すように、アノード出口内部マニホールド16の一方の端部に配置されるエンドプレート11には、水素循環ライン24を構成する外部マニホールドを貫通させて配置しており、アノード出口内部マニホールド16に排出された水素ガスは外部マニホールドを介して水素循環ライン24に導入されるよう構成している。また、アノード出口内部マニホールド16の一方の端部に配置されるエンドプレート11には、前記外部マニホールドが貫通された部位より鉛直方向下方において、アノード出口内部マニホールド16の下部領域と連通するよう、エンドプレート11を貫通させて、排水弁29及びレベルセンサ51を備えた排水配管28を配置して備える。なお、図4では本実施形態をわかりやすくするため、便宜的にセル構成体12の側面にこれら配管を開口させて図示しているが、実際には、図3に示すように、アノード出口内部マニホールド16の燃料電池セル積層方向の延長線上のエンドプレート11にアノードリサイクルラインである水素循環ライン24の配管と排水ラインの排水配管28が貫通配置されているものである。
前記制御装置5は、燃料ガス供給手段2の水素調圧弁23及び水素循環ブロア25を制御することにより、水素タンク21の水素を燃料電池スタック1のアノード入口内部マニホールド14に供給する。アノード入口内部マニホールド14に供給された水素は、セパレータ13のアノードガス流路15を経由してアノード出口内部マニホールド16に向かって流れる。この過程で水素ガスはセル構成体12の一方の面における反応エリアのガス拡散層、触媒層に供給される。アノード出口内部マニホールド16に流入した水素ガスは、水素循環ブロア25の作動により水素循環ライン24に導入され、再び燃料電池スタック1のアノード入口内部マニホールド14に供給される。
また、前記制御装置5は、酸化ガス供給手段3のコンプレッサ31を作動させることにより、空気を燃料電池スタック1のカソード入口内部マニホールド17に供給する。カソード入口内部マニホールド17に供給された空気は、セパレータ13のカソードガス流路18を経由してカソード出口内部マニホールド19に向かって流れる。この過程で酸化ガスはセル構成体12の他方の面における反応エリアのガス拡散層、触媒層に供給される。また、背圧調整弁34を制御することにより、酸化ガス供給経路における各内圧を調整する。
また、前記制御手段は、冷却媒体供給手段4の冷却水循環ポンプ44を作動させることにより、冷却水を燃料電池スタック1の冷却水入口内部マニホールド47に供給する。冷却水入口内部マニホールド47に供給された冷却水は、セパレータ13の冷却水流路を経由して冷却水出口内部マニホールド48に向かって流れる。この過程で冷却水は反応エリアの温度を調節する。即ち、反応エリアの温度が設定温度より上昇した場合には、三方弁46を作動させて冷却水をラジエータ41に循環させて反応エリアの温度を低下させ、反応エリアの温度が設定温度より低い場合には、三方弁46を作動させて冷却水を、ラジエータ41を介することなく、冷却水バイパス通路45に循環させて反応エリアの温度を上昇させる。
また、制御装置5は、排水配管28若しくはアノード出口内部マニホールド16の冷却水の液面レベルをレベルセンサ51により検出し、液面が予め設定したレベルを超えて上昇する場合に、排水バルブ29を開放してアノード出口内部マニホールド16に溜まった凝縮水を排出して所定の液面レベルに戻すよう作動させる。
また、制御装置5は、循環する水素ガス中に含まれる窒素などの不純物の割合が上昇した場合に、水素タンク21よりの水素を供給しつつ窒素パージ弁27を開いて不純物を含む水素ガスを排出し、燃料電池スタック1に新鮮な水素ガスを供給する。
セル構成体12の反応エリアに空気と水素が供給されることにより、セル構成体12の電解質膜を介した電気化学的反応が生じ、発電が行われる。発電に伴い、空気と水素の反応の結果、カソードガス流路18で水が生成する。カソードガス流路18の空気はこの生成水を含みながら流れるため、カソードガス流路18の出口側の空気は相対的に湿度が高くなる。そのため、カソードガス流路18には、その出口側ほど、多くの水が存在する傾向になる。
ところで、カソードガス流路18の下流側では相対湿度が高くなり、カソード側とアノード側の相対湿度差をドライビングフォースとして、電解質膜中を生成水が逆拡散し、アノードガス流路15の上流側を加湿する。そして、アノードガス流路15の水蒸気はアノード下流側に運ばれてカソード上流(図7における領域1)の電解質膜を加湿するよう機能する。このように、アノード・カソード・カウンタフローで互いの極を加湿する技術はかなり以前から公知である。
この公知の技術によれば、水収支が湿潤(ウエット)側になるような運転条件(中高負荷状態)で燃料電池システムを運転した場合には、ガス流量が比較的多く、ガス圧力を上げることができるため、上記アノード・カソード・カウンタフローの機能が充分に発揮されて、カソードガス(出口側)の相対湿度を高く維持することができる。このため、カソードガス流路出口の水を、電解質膜を介してアノードガス流路入口に移動させてアノードガスを加湿することができる。したがって、図7に示す、最も乾燥しやすい領域1においても電解質膜の湿潤状態を維持することができる。
しかしながら、水収支が乾燥(ドライ)側の条件(低負荷状態)で燃料電池システムを運転した場合には、ガス圧力を上げることができない(流量が少ないので、コンプレッサの特性上からその圧力を上げられない)ため、カソードガス流路18の下流側での相対湿度が低くなる。このため、カソードガス流路出口側から電解質膜を介してアノードガス流路入口に水を移動させてアノードガスを加湿することが難しくなる。したがって、アノードガス流路15の出口側が乾燥(ドライ)のままとなり、比較的に乾燥(ドライ)したカソードガスが供給される領域1の電解質膜及び触媒層が乾燥してしまい、発電が行われなくなる。領域1での発電が行われなくなると、領域2〜5で負荷相当分の発電が行われるようになる。しばらく時間が経過すると、次には領域2が乾燥し領域2で発電が行われなくなる。このような現象が連鎖的に発生し、条件によっては、図8に示すように、最終的に領域5のみが発電するような状態になり、セル電圧が低下する。
これに対し、本実施形態では、水収支が湿潤(ウエット)側になるような運転条件(中高負荷状態)で燃料電池システムを運転した時に生ずるアノードガス流路15の水蒸気が、アノード下流側に運ばれてアノード出口内部マニホールド16に排出され、アノード出口内部マニホールド16内に凝縮水として溜められるようにしている。アノード出口内部マニホールド16内の凝縮水は温度が高いので、図6に示すように、アノード出口内部マニホールド16内の水蒸気分圧が高く保持できる。
その結果、図5に示すように、もっとも乾燥(ドライ)状態になり易いアノードガス流路15の下流部(カソードガス流路18の上流部)を水蒸気の拡散により加湿することができる。同時に、アノード出口内部マニホールド16内にから流出する水素循環ライン24の水素ガスもより加湿されるので、アノード入口内部マニホールド14から供給される水蒸気量も多くなり、電解質膜の湿潤状態を改善することができる。このため、アノードガス流路15を出口側から加湿することにより、公知の技術で説明したような乾燥領域が上流から中流に進行していく連鎖(図8)が起きなくなり、図9に示すように、安定して発電を継続することができる。
なお、停止後の燃料電池システムが氷点下温度まで低下する場合においては、燃料電池システムの運転停止時に、排水弁29を開放して、アノード出口内部マニホールド16に溜まった凝縮水を排出して、アノード出口内部マニホールド16内において氷結する凝縮水が残らないようにする。
図10〜図16に示す実施例は、アノード出口内部マニホールド16の底面に凝縮水が溜まるようにする変形例を夫々示すものである。なお、図10〜図16に示す実施例は、後述する第2実施形態の燃料電池システムにも同様に適用できるものである。
図10に示す実施例においては、排水ラインを構成する排水配管28のエンドプレート11を貫通させる先端部分28Aの位置を、アノード出口内部マニホールド16の底面よりも重力方向で上部に貫通させて形成したものである。即ち、排水配管28の先端部分28Aの重力方向で下端位置を、アノード出口内部マニホールド16の底面よりも上方に位置させることができ、排水弁29を開放して所定レベル以上の凝縮水を排出させる場合において、アノード出口内部マニホールド16の底面に凝縮水の溜りを常時残すことができる。このため、前記凝縮水の溜りにより、アノードガス流路15の出口部を良好に加湿できる。
図11に示す実施例においては、排水ラインを構成する排水配管28の先端部分28Aをアノード出口内部マニホールド16の底面に対して重力方向の上方から傾斜させた状態でエンドプレート11に対して貫通させて取付けるようにしたものである。このため、排水配管28の先端部分28Aの傾斜により、溜まった凝縮水が流出する液面レベルを重力方向でアノード出口内部マニホールド16の底面よりも上方に位置させることができ、排水弁29を開放して所定レベル以上の凝縮水を排出させる場合において、アノード出口内部マニホールド16の底面に凝縮水の溜りを常時残すことができる。このため、前記凝縮水の溜りにより、アノードガス流路15の出口部を良好に加湿できる。
なお、図10及び図11に示す実施例において、アノード出口内部マニホールド16に溜まる凝縮水のレベル(量)を調整するために、排水配管28の先端部分28Aが貫通している壁面(エンドプレート11の一部分)の重力方向の位置を、図示しないアクチュエータにより鉛直方向となる上下方向に移動可能に配置したり、排水配管28の先端部分の傾斜角度を図示しないアクチュエータにより変更可能に構成することもできる。この場合には、排水配管28の先端部分28Aの位置を重力方向に下降させることにより、また、排水配管28の先端部分28Aの傾斜を水平状態に変更させることにより、アノード出口内部マニホールド16に溜まる凝縮水のレベルをゼロに設定することもできる。このように、凝縮水の液面レベルをゼロにして燃料電池スタック1内に残る凝縮水を排出することは、停止後の燃料電池システムが氷点下温度まで低下する場合において、凝縮水の氷結に対して有効な対策となる。
図12に示す実施例においては、アノード出口内部マニホールド16の凝縮水を溜められる容量を拡大しつつ、燃料電池セル形状のアスペクト比(短辺:長辺の比)を大きくすることなく、四辺形状としたものである。即ち、アノード出口内部マニホールド16を、燃料電池セルの一方の領域から反応エリアの下方に延長しており、更にアノード入口内部マニホールド14、カソード出口内部マニホールド19等が設けられる他方の領域の下方に達するよう延長して形成している。
このように構成することにより燃料電池スタック1の鉛直方向の下部領域全体を利用した容量の大きいアノード出口内部マニホールド16を形成でき、大量の凝縮水を溜めることができ、燃料電池システムにおける水収支乾燥(ドライ)側の運転時間を長くすることができる。しかも、外形形状が異形であるよりも、四角に近い形状とでき且つ燃料電池セル形状のアスペクト比(短辺:長辺の比)の増加を小さく抑えることができるため、材料の歩留まり等も良好であると共に生産時のハンドリングも容易となり、燃料電池スタック1の大量生産に好適である。
上記した実施例では、アノード出口内部マニホールド16を構成する空間が燃料電池スタック1の鉛直方向の下部領域全体に拡大されているため、セル構成体12並びにセパレータ13の形状安定性が低下することが予想される。このため、図13に示すように、各セパレータ13及びセル構成体12のアノード出口内部マニホールド16を形成する空間に、ブレイス12A,13A(支柱、brace)を設けるようにする。このように構成することにより、各セパレータ13及びセル構成体12の組立前の形状安定性が良好に維持され、生産性の低下を抑制できる。そして、各セパレータ13及びセル構成体12に設けるブレイス12A,13Aは、設置する長手方向の位置を各セパレータ13とセル構成体12とで異ならせることにより、燃料電池スタック1として組立てられた状態で、ブレイスによる仕切りが存在しない全体を一つのボリュームとするアノード出口内部マニホールド16を形成することができる。
図14及び図15に示す実施例においては、アノード出口内部マニホールド16の鉛直方向の底面を、アノードガス流路15の出口側が開口している領域から、アノード入口内部マニホールド14、カソード出口内部マニホールド19等が設けられる他方の領域に向かって鉛直方向上方となるよう傾斜させて形成したものである。このように構成することにより、アノード出口内部マニホールド16内に溜まる凝縮水の量が多い場合には、図14に示すように、アノード出口内部マニホールド16の平面方向の全領域に存在するように溜めることができる。また、アノード出口内部マニホールド16内に溜まる凝縮水の量が少なくなるに連れて、凝縮水の溜まる領域が徐々にアノードガス流路15の出口側が開口している領域に近づいて行き、溜まる凝縮水の量が少量となる場合には、図15に示すように、アノードガス流路15の出口側が開口している領域のみに溜まることとなる。このため、アノード出口内部マニホールド16内において、アノードガス流路15の出口側が開口している領域には、常に凝縮水が存在していることとなり、凝縮水蒸発による水蒸気をアノードガス流路15の出口近傍に供給することができ、電解質膜の湿潤状態を改善することができる。
しかも、停止後の燃料電池システムが氷点下温度まで低下する場合においては、燃料電池システムの運転停止時に、排水弁29を開放して、アノード出口内部マニホールド16に溜まった凝縮水を排出すると、アノード出口内部マニホールド16の底部の傾斜により、凝縮水のアノード出口内部マニホールド16内への残留を確実に防止でき、凝縮水が氷結することを防止できる。
図16に示す実施例は、セパレータ13で構成するガス流路及び冷媒流路が鉛直方向となるよう構成した燃料電池スタック1を提供するものである。この場合においては、アノード入口内部マニホールド14は燃料電池スタック1の上方領域に配置される一方、アノード出口内部マニホールド16は燃料電池スタック1の下方領域に配置される。このため、図2〜図15の実施例に示すように、アノード出口内部マニホールド16が燃料電池セルの反応エリアより鉛直方向下方に位置するよう領域拡大させる(反応エリアの幅からはみ出す)ことなく、アノードガス流路15の出口が開口するアノード出口内部マニホールド16は、その全体領域がセル構成体12の反応エリアより鉛直方向の下方に配置することができる。したがって、セル構成体12及びセパレータ13のアスペクト比を変更することなく、アノード出口内部マニホールド16に凝縮水を溜めることができる。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)各燃料電池の電解質膜における反応エリアのアノード電極触媒層側にアノードガスを供給する各アノードガス流路15の下流側に連通させて形成される、燃料電池スタック1内のアノード出口内部マニホールド16に、凝縮水を燃料電池スタック1の外部に排出可能な排出手段が接続配置すると共に、前記アノードガス流路15の出口から排出される凝縮水を貯留する水溜まり部を形成した。このため、カソードガスの相対湿度が湿潤(ウエット)状態となる燃料電池の運転状態において前記水溜まり部に凝縮水を貯留することができ、燃料電池スタック1外に水を溜めその水で加湿する場合と比較して、アノード出口内部マニホールド16は温度が高く凝縮水による水蒸気分圧を高くすることができ、効率よくアノードガス流路15内(特に出口側)を加湿することができる。したがって、カソードガスの相対湿度が低くなる運転状態においても電解質膜の加湿を行うことができる。
前記水溜まり部は、図2〜図5、図10〜15に示すアノード出口内部マニホールド16を鉛直方向下方に拡大させて形成するものであってもよく、また、アノード出口内部マニホールド16がこのように拡大されていないものであっても、例えば、吸水性のある多孔性材料による水保持機能を発揮する部材による水溜まり部であってもよく、更には、図16に示すアノード出口内部マニホールド16を燃料電池セルの反応領域の下方に配置するものであってもよい。
(イ)水溜り部として、アノード出口内部マニホールド16の底面を、アノードガス流路15の出口より重力方向下側に位置させることにより形成した場合には、水溜り部からアノードガス流路15に向かって凝縮水が逆流しにくい効果がある。
(ウ)アノード出口内部マニホールド16は、その空間の重力方向の下部に排出手段が接続配置され、その空間の重力方向の上部に、水素ガスを燃料電池スタック1へ供給する供給経路に他端が接続された水素循環ライン24の一端が接続され、アノード出口内部マニホールド16内に排出された水素ガスを、水素循環ライン24を経由させて燃料電池スタック1の供給経路に戻すよう構成しているため、アノード出口内部マニホールド16内にから流出する水素循環ライン24の水素ガスもより加湿されるので、アノード入口内部マニホールド14から供給される水蒸気量も多くなり、電解質膜の湿潤状態を改善することができる。
(第2実施形態)
図17〜図24は本発明を適用した燃料電池システムの第2実施形態を示し、図17〜図20は第1実施例の燃料電池システムを示す構成図・斜視図及び説明図、図21〜図24は第2実施例の燃料電池システムにおけるフローチャート・動作状態図及び説明図である。本実施形態においては、燃料電池スタック1若しくは燃料電池スタック下流で閉じたアノード経路に対してアノードガスを間歇的に供給するアノードデッドエンドシステムの燃料電池システムに本発明を適用したものである。なお、第1実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図17〜図19において、本実施形態の燃料電池システムは、第1実施形態と同様に、容積を拡大させたアノード出口内部マニホールド16を備えるものである。そして、第1実施形態における水素循環ライン24が廃止され、アノード出口内部マニホールド16には、排水弁29を備えた排水ライン及び窒素パージ弁27を備えた窒素パージラインのみが接続されている。また、図20に示すように、アノード出口内部マニホールド16に連通させてアノード下流容積部30を設けるものであってもよい。燃料ガス供給手段2の水素調圧弁23の下流、及び、酸化ガス供給手段3の背圧調整弁34の上流には、夫々のガス圧力を検出する圧力センサ52,53が設けられ、また冷却媒体供給手段4のスタック出口には冷却水出口温度を検出する温度センサ54が配置されている。
なお、図19では本実施形態をわかりやすくするため、便宜的にセル構成体12の側面にこれら配管を開口させて図示しているが、実際には、図18に示すように、アノード出口内部マニホールド16の燃料電池セル積層方向の延長線上のエンドプレート11に窒素パージ弁27を備えた窒素パージラインの配管26と排水ラインの排水配管28が貫通配置されているものである。その他の構成、例えば、燃料電池スタック1、酸化ガス供給手段3および冷却媒体供給手段4等の構成は、第1実施形態と同様に構成されている。また、図10〜図16に示すアノード出口内部マニホールド16の底面に凝縮水が溜まるようにする各実施例も、本実施形態に対して同様に適用できるものである。
本実施形態のアノードデッドエンドシステムとして作動する燃料電池システムにおいては、先ず燃料電池スタック1のアノード入口内部マニホールド14を介してアノードガス流路15及びアノード出口内部マニホールド16に水素を供給し、燃料電池スタック1のアノード側の上流の水素調圧弁23とアノード側の下流の排水弁29とを閉じた状態にして燃料電池の発電を行なう。発電が継続することにより供給された水素ガスが発電により消費され、燃料電池スタック1内及び燃料電池スタック1に連通した容器が徐々に減圧状態となる。そして、燃料電池スタック1内及び燃料電池スタック1に連通したアノード下流容積部30の圧力が所定の圧力に低下したところで、水素調圧弁23を開いて減圧状態の燃料電池スタック1内に水素を噴入し、燃料電池スタック1のアノードガス流路15側の凝縮水をアノード出口内部マニホールド16に押し出し、アノード出口内部マニホールド16に溜まり所定レベルを超えている凝縮水を、排水弁29を開いて外部へ排出するよう作動する。
上記作動において、水素調圧弁23を閉じて発電を継続している時に、アノードガス流路15の下流の容積部(図17〜図19に示す実施例では、アノード出口内部マニホールド16のボリューム、図20に示す実施例では、アノード出口内部マニホールド16及びアノード下流容積部30のボリューム)から水素が燃料電池スタック1のアノードガス流路15側へ逆流する現象を生ずる。逆流する水素の量は、燃料電池スタックから取り出している負荷、アノード出口内部マニホールド16(及びアノード下流容積部30)のボリューム、圧力等から決まる。
アノードデッドエンドシステムでは、上記した作動における、水収支湿潤(ウエット)側では燃料電池セル内からの過渡的な液水流入に備えて、アノードアクティブエリア(反応エリア)下流のボリューム(アノード出口内部マニホールド16及びアノード下流容積部30)はある程度大きく取っておく必要があり、第1実施形態の図12〜図15に示すアノード出口内部マニホールド16を採用することにより、アクティブエリアより下流のボリューム容積を大きくでき、良好に発電を継続でき、特に高負荷側でのより大きいボリュームを提供できる。
本実施形態では、アノード出口内部マニホールド16には、凝縮水が溜められており、スタック温度と同程度の比較的高温の水蒸気が存在するため、アノード出口内部マニホールド16から燃料電池スタック1のアノードガス流路15側へ逆流する際に、前記水蒸気がアノードガス流路15へ下流から供給され、水収支乾燥(ドライ)側の運転時に乾燥しやすいアノードガス流路15下流を加湿することができる。このため、公知の技術で説明したような乾燥領域が上流から中流に進行していく連鎖が起きなくなり、第1実施形態と同様に、安定して発電を継続することができる。
図21〜図24に示す第2実施例の燃料電池システムでは、燃料電池システムの運転状態に応じてアノード出口内部マニホールド16に溜めておく凝縮水の量を最適に制御するものである。以下では、この第2実施例をアノードデッドエンドシステムとして作動する燃料電池システムに適用したものについて説明するが、第1実施形態の燃料電池システムに適用することも、同様に可能である。
即ち、図21は制御装置5で所定時間毎に実行される液面制御のフローチャート、図22は液面制御による水収支乾燥(ドライ)運転状態での液面制御レベル、図23は液面制御による水収支湿潤(ウエット)な運転状態での液面制御レベル、図24は燃料電池システムの運転負荷に応じた水収支特性を示す特性図である。
図21における液面制御のフローチャートでは、先ず、ステップS1において、運転負荷・冷却水温度・カソードガス圧力から現在の運転条件が水収支乾燥(ドライ)側か湿潤(ウエット)側かを演算する。前記水収支は、冷却水出口温度からカソード出口温度を推定し(第1、第2の実施形態の場合は、冷却水出口温度がほぼカソード出口温度となる)、その温度とカソードガス圧力から飽和水蒸気量を求める。そして、演算した飽和水蒸気量と、凝縮水の液面レベル関係から、飽和水蒸気量が凝縮水量よりも多い場合は水収支乾燥(ドライ)側、少ない場合は水収支湿潤(ウエット)側とする。ただし、実際には飽和水蒸気量が凝縮水量よりも若干多い場合でも、電解質膜や触媒層の特性上問題なく運転できる場合もあり、今回の水収支乾燥(ドライ)側、湿潤(ウエット)側の閾値は電解質膜・触媒層さらには拡散層の仕様によって異なるため、事前に実験によってその閾値を決めるとよい。また、その閾値は運転負荷によっても異なるので、運転負荷ごとに閾値を決めるとさらによい。
ステップS2では、水収支乾燥(ドライ)側か湿潤(ウエット)側かの判断がされ、水収支湿潤(ウエット)側であれば、ステップS3へ進み、排水バルブ29を開けてアノード出口内部マニホールド16内の水を排出し、図23に示すように、例えば、水位2の位置まで排水することにより、アノードガス流路15から新たに排出される凝縮水を溜めるためのボリュームを稼ぐ。
また、ステップS2において、もし、水収支乾燥(ドライ)側の判断がなされたら、ステップS4へ進む。ステップS4では、その時のレベルセンサ51で測定した凝縮水の液面レベルが、図23に示すような、カソード流路内を加湿するのに十分な凝縮水量となることを、予め実験によって決められた水位である水位1以上である場合には、ステップS5へ進み、処理を終了させるが、レベルセンサ51で測定した凝縮水の液面レベルが水位1以下である場合にはステップS6へ進み、ステップS6では、燃料電池システムの運転条件を水収支湿潤(ウエット)側になるように変更する。
前記水収支湿潤(ウエット)側にする運転条件とは、図17及び図20に示す燃料電池システムにおいて、(1)冷却媒体供給手段4のラジエータ41に設置されている冷却ファンの回転数を上昇させて冷却水を冷やすことにより温度を下げる、(2)酸化ガス供給手段3の背圧調整弁34を閉じ側にしてカソードガス圧を上げる、(3)酸化ガス供給手段3のコンプレッサ31の回転数を低下させてカソードガス流量を下げる、のいずれかを選択して実行することで実現できる。なお、前記(1)〜(3)の全てを実施してもよいし、複数を組み合わせても実施してもよい。
図24に示す燃料電池システムの水収支の特性によれば、運転負荷に応じて実線に示す特性で変化されるが、水収支が本来乾燥(ドライ)となる低負荷での運転負荷であっても、ステップS6の実行により、破線で示すように、水収支湿潤(ウエット)側に移行させることができる。
なお、上記した水収支を湿潤(ウエット)側にする運転を続けると、凝縮水の水位が上がってくるので、図22に示すように、その水位が水位1以上になったら、ステップS4での判定によりステップS6での湿潤(ウエット)側の運転を終了し、ステップS5での通常の運転に戻る。
上記した湿潤(ウエット)側での運転は、例えば、(1)のラジエータ41のファンの回転数を上げると、騒音やファンの消費電力の消費があり、(2)のカソードガス圧力を上げると、酸化ガス供給手段3のコンプレッサ31での消費電力が上昇したり、(3)の空気供給流量を下げるとフラッディングしてセル電圧が安定しなくなる等のネガティブな面が生じる場合もあり、できるだけ湿潤(ウエット)側の運転は少ない時間で終了させて、通常の運転に戻すことが望ましい。
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)、(イ)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
(エ)アノード出口内部マニホールド16は、燃料電池のアノード側経路の終端部分として各アノードガス流路15の出口に接続した閉じた空間に形成され、その空間の重力方向下部に排出手段が接続配置されたアノードデッドエンドシステムを構成すると共に、アノードガス流路15の出口から排出される凝縮水を貯留する水溜まり部を形成しているため、発電に伴いアクティブエリア(反応エリア)より下流のボリューム(アノード出口内部マニホールド16及びアノード下流容積部30)から水素が逆流してアクティブエリア内に入る現象が起こる。その水素の逆流に同期して、アノード出口内部マニホールド16内の水蒸気もアクティブエリア(反応エリア)内に入る。したがって、簡単な構成で、アノードガス流路15の加湿を促進することができる。特にアノードガス流路15出口において、より加湿を促進することができる。
(オ)燃料電池システムは、運転負荷・冷却水温度・カソードガス圧力から現在の運転条件が水収支乾燥(ドライ)側か湿潤(ウエット)側かを演算する制御手段としての制御装置5を備え、制御装置5は、水収支乾燥(ドライ)側で運転している時には、前記排出手段によりアノード出口内部マニホールド16の水溜まり部の水位を上昇させ、水収支湿潤(ウエット)側で運転している時には、前記排出手段によりアノード出口内部マニホールド16の水位を低下させて、アノード出口内部マニホールド16のボリュームを拡大させるよう作動させる。このため、水収支湿潤(ウエット)側では燃料電池セルのアクティブエリア(反応エリア)内からの過渡的な液水流入に備えてアノードアクティブエリア下流のボリューム(アノード出口内部マニホールド16及びアノード下流容積部30)はある程度大きく取っておくことができるので、良好に発電できる。他方、低負荷側の水収支乾燥(ドライ)条件では、アノード出口内部マニホールド16内の水位を高い位置にすることにより、加湿がより促進される。
(カ)また、水収支湿潤(ウエット)側での運転から水収支乾燥(ドライ)側での運転に移行した時には、水収支乾燥(ドライ)側の運転条件を水収支湿潤(ウエット)側の運転条件にして、アノード出口内部マニホールド16内に凝縮水を溜めるよう作動させる。このため、水収支湿潤(ウエット)側から乾燥(ドライ)側に運転条件が変動した場合には、アノード出口内部マニホールド16内の水が不足するため、水収支乾燥(ドライ)側の運転条件を水収支湿潤(ウエット)側の運転条件にして、アノード出口内部マニホールド16内に凝縮水を溜めるようにして、アノード流路15をより加湿することができる。特にアノードガス流路15出口において、より加湿を促進することができる。
本発明の一実施形態を示す燃料電池システムの概略構成図。 同じく燃料電池セルの構成を示す概略構成図。 アノード出口内部マニホールド及び接続配管の構成を示す斜視図。 アノード出口内部マニホールド及び接続配管の構成を説明する説明図。 アノード出口内部マニホールドの作動状態を説明する説明図。 アノードガス流路とカソードガス流路との水蒸気交換の状態を説明する説明図。 セル構成体の湿潤・乾燥状態を説明する説明図。 比較例における発電状態を説明する説明図。 本実施形態における発電状態を説明する説明図。 アノード出口内部マニホールドの他の実施例を示す説明図。 アノード出口内部マニホールドの更に他の実施例を示す説明図。 アノード出口内部マニホールドの更に他の実施例を示す説明図。 アノード出口内部マニホールドの更に他の実施例を示す説明図。 アノード出口内部マニホールドの更に他の実施例を示す説明図。 図14に示すアノード出口内部マニホールドの動作状態を説明する説明図。 アノード出口内部マニホールドの更に他の実施例を示す説明図。 本発明の第2実施形態を示す燃料電池システムの概略構成図。 第2実施形態のアノード出口内部マニホールド及び接続配管の構成を示す斜視図。 第2実施形態のアノード出口内部マニホールド及び接続配管の構成を説明する説明図。 第2実施形態の燃料電池システムの変形例を示す概略構成図。 第2実施形態の第2実施例における燃料電池システムの液面制御のフローチャート。 第2実施例の動作状態を示す説明図。 第2実施例の別の動作状態を示す説明図。 第2実施例の運転負荷に対する水収支特性を示す特性図。
符号の説明
1 燃料電池スタック
2 燃料ガス供給手段
3 酸化ガス供給手段
4 冷却媒体供給手段
5 制御手段としての制御装置
10 燃料電池モジュール
11 エンドプレート
12 セル構成体
13 セパレータ
14 アノード入口内部マニホールド
15 アノードガス流路
16 アノード出口内部マニホールド
23 水素調圧弁
24 水素循環ライン
28 排水ラインとしての排水配管
29 排水弁
31 コンプレッサ
34 背圧調整弁
51 レベルセンサ

Claims (5)

  1. 燃料電池スタックとして積層された燃料電池のアノード側に水素を供給し、前記燃料電池のカソード側に空気を供給することで発電する燃料電池システムであり、
    前記燃料電池のアノード側は、各燃料電池の電解質膜における反応エリアのアノード電極触媒層側にアノードガスを供給する各アノードガス流路の下流側に連通させて形成される、燃料電池スタック内のアノード出口内部マニホールドを備え、前記アノード出口内部マニホールドに、前記アノードガス流路の出口から排出される凝縮水を貯留する水溜まり部を形成すると共に、前記水溜り部の凝縮水を燃料電池スタックの外部に排出可能な排出手段を接続配置したことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記水溜り部は、前記アノード出口内部マニホールドの底面を、アノードガス流路の出口より重力方向下側に位置させることにより形成したことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記アノード出口内部マニホールドは、その空間の重力方向の下部に前記排出手段が接続配置され、その空間の重力方向の上部に、水素ガスを燃料電池スタックへ供給する供給経路に他端が接続された水素循環ラインの一端が接続され、アノード出口内部マニホールド内に排出された水素ガスを、水素循環ラインを経由させて燃料電池スタックの供給経路に戻すことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記アノード出口内部マニホールドは、燃料電池のアノード側経路の終端部分として各アノードガス流路の出口に接続した閉じた空間に形成され、前記燃料スタック内部のアノードガス流路の圧力が加圧される過程と減圧される過程とを繰り返すように前記アノードに燃料ガスを供給する運転を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池システムは、運転負荷・冷却水温度・カソードガス圧力から現在の運転条件が水収支が乾燥側か湿潤側かを演算する制御手段を備え、
    前記制御手段は、水収支が乾燥側で運転している時には、前記排出手段によりアノード出口内部マニホールドの水溜まり部の水位を上昇させ、水収支が湿潤側で運転している時には、前記排出手段によりアノード出口内部マニホールドの水位を低下させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
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