JP2010129102A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドジンバルアセンブリ(HGA)の変形を低減することが可能な磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】本発明のHDD100は、ディスク105と、ディスク105を回転させる回転駆動部と、回転駆動部を支持するベース110と、ヘッド135を支持し、ディスク105上の所定の地位に回転移動させるHSA130と、を備える。HSA130は、一端側でヘッド135を保持し、他端側に開口部が形成されたHGA137と、HGA137の開口部に挿通される本体部141と、本体部141の一端側に設けられたフランジ部142とを有し、HGA137を回動可能に支持するピボット140と、HGA137をピボット140のフランジ部142とともに挟持するナットとを有する。フランジ部142は、ピボット140の回転軸方向に対して垂直な方向から所定の角度θだけフランジ部142と対向するHGA137側に傾斜するように設けられる。
【選択図】図2B

Description

本発明は、磁気ディスク装置に関する。
ハードディスクドライブ(以下、「HDD」とする。)は、例えば、情報が記録される磁気ディスクと、磁気ディスクに対向して設けられた情報を読み書きするヘッドと、ヘッドを保持して磁気ディスク上の所定の位置に回転移動させるヘッドスタックアセンブリ(Head Stack Assembly;以下、「HSA」とする。)とを備えている。HSAは、ヘッドを保持するヘッドジンバルアセンブリ(Head Gimbal Assembly;以下、「HGA」とする。)を、回転駆動の軸となる軸受部分に積み重ねて構成されている。
従来のHSA1は、図9に示すように、例えばVCMコイル10や、HGA20、キャリッジ22等のHSA1を構成する部品を、軸受部分を構成するピボット40にワッシャ52を介してナット50を螺合させて締結することによって構成されている(例えば、特許文献1)。ピボット40は、例えば、シャフトおよび当該シャフトに挿通させたベアリングを覆う略円筒形状の本体部(スリーブ)42と、本体部42の一方に設けられたフランジ部44とからなる。本体部42には、ナット50を螺合させるためのねじ溝が形成されている。また、フランジ部44には、ピボット40にナット50を螺合させる際にピボット40の回転を押さえるための切り欠き42が2箇所に、互いに平行となるように形成することができる。
特開平11−250434号公報
従来のピボット40のフランジ部44は、本体部42の中心軸に対して垂直に形成されている。このとき、HGA20およびキャリッジ22、ワッシャ52を挟み込んでナット50で締結すると、図10に示すように、フランジ部44が変形してしまう。ここで、ピボット40のフランジ部44と接触するHGA20に作用する圧力の分布を図11に示す。図11では、HGA20にフランジ部44から加えられる圧力の分布を濃淡で表しており、濃い部分ほど圧力が大きい。従来のピボット40によりHGA20等を固定すると、図11に示すように、HGA20のピボット40に近い部分に圧力が集中することがわかる。このようにフランジ部44が変形すると、図10に示すように、HGA20も上方(フランジ部44側)へ反るように大きく変形してしまい、これによりHSA1の先端近傍に設けられたヘッド部の高さも変動してしまう。
ヘッド部の高さが変動すると、HDI特性(Head−Disk Interface)の劣化やBER(Bit Error Record)の劣化に伴い容量が低下してしまう。また、機械的共振が発生してヘッド部による再生記録処理制御を高精度に行うことが困難となる。さらには、操作時における衝撃耐性が劣化するという問題もあった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、HGAの変形を低減することが可能な、新規かつ改良された磁気ディスク装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、記録媒体であるディスクと、ディスクを回転させる回転駆動部と、回転駆動部を支持するベースと、ディスクに対して情報を記録再生するヘッドを支持し、ディスク上の所定の地位に回転移動させるヘッドスタックアセンブリと、を備える磁気ディスク装置が提供される。ヘッドスタックアセンブリは、一端側でヘッドを保持し、他端側に回転軸方向に貫通する開口部が形成されたヘッドジンバルアセンブリと、ヘッドジンバルアセンブリの開口部に挿通される本体部と、本体部の一端側に設けられたフランジ部とを有し、ヘッドジンバルアセンブリを回動可能に支持するピボットと、ヘッドジンバルアセンブリをピボットのフランジ部とともに挟持するナットと、を有する。ピボットのフランジ部は、ピボットの回転軸方向に対して垂直な方向から所定の角度だけ前記フランジ部と対向する前記ヘッドジンバルアセンブリ側に傾斜するように設けられる。
本発明によれば、ヘッドジンバルアセンブリをナットとともに挟持するピボットのフランジ部を当該フランジ部と対向するヘッドジンバルアセンブリ側に所定の角度だけ傾斜させる。これにより、ピボットとナットによりヘッドジンバルアセンブリを挟持したときに、フランジ部の外周部がヘッドジンバルアセンブリを強く押圧するようになる。したがって、ピボットの内周側と接触するヘッドジンバルアセンブリの領域に圧力が集中するのを防止することができ、HGAの変形を低減することが可能となる。
ここで、ピボットのフランジ部がピボットの回転軸方向に対して垂直な方向から本体部側に傾斜する所定の角度は、0.5°〜2.0°とすることができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、記録媒体であるディスクと、ディスクを回転させる回転駆動部と、回転駆動部を支持するベースと、ディスクに対して情報を記録再生するヘッドを支持し、ディスク上の所定の地位に回転移動させるヘッドスタックアセンブリと、を備える磁気ディスク装置が提供される。ヘッドスタックアセンブリは、一端側でヘッドを保持し、他端側に回転軸方向に貫通する開口部が形成されたヘッドジンバルアセンブリと、ヘッドジンバルアセンブリの開口部に挿通される本体部と、本体部の一端側に設けられたフランジ部とを有し、ヘッドジンバルアセンブリを回動可能に支持するピボットと、ヘッドジンバルアセンブリをピボットのフランジ部とともに挟持するナットと、を有する。ピボットのフランジ部には、ヘッドジンバルアセンブリと対向する面の外周側に、対向するヘッドジンバルアセンブリに向かって突出する突起部が設けられる。
本発明によれば、ヘッドジンバルアセンブリをナットとともに挟持するピボットのフランジ部のヘッドジンバルアセンブリと対向する面の外周部分に、ヘッドジンバルアセンブリ側に向かって突出する突起部を設ける。これにより、ピボットとナットによりヘッドジンバルアセンブリを挟持したときに、フランジ部の外周部分に設けられた突起部がヘッドジンバルアセンブリを強く押圧するようになる。したがって、ピボットの内周側と接触するヘッドジンバルアセンブリの領域に圧力が集中するのを防止することができ、HGAの変形を低減することが可能となる。
ここで、突起部は、フランジ部の周方向にわたって略円形状に設けることもでき、フランジ部の周方向に所定の間隔を有して複数設けることもできる。
また、突起部は、ピボットの回転軸方向における断面形状は例えば略半円形状とすることができる。
さらに、突起部は、対向するヘッドジンバルアセンブリに向かって、ピボットの回転軸方向に5〜25μmだけ突出させるようにしてもよい。
以上説明したように本発明によれば、HGAの変形を低減することが可能な磁気ディスク装置を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
<磁気ディスク装置の構成>
まず、図1に基づいて、本発明の第1の実施形態にかかる磁気ディスク装置について説明する。なお、図1は、本実施形態にかかる磁気ディスク装置であるHDD100の概略構成を示す平面図である。
本実施形態にかかる磁気ディスク装置は、例えばHDD100であって、図1に示すように、データ記録媒体であるディスク105と、ベース110と、ディスク105を保持して回転させるスピンドルモータ120と、ディスク105にデータを記録し、および/またはディスク105に記録されたデータを再生するヘッド135を回転移動させるHSA130と、を備える。
ベース110は、スピンドルモータ120を支持する他に、例えば、後述するHSA130を回転させるアクチュエータや、アクチュエータの稼動範囲を制限してヘッド135と他部材との接触を防止する衝撃緩衝機構であるストッパなど複数の機構部品が組み付けられる。
スピンドルモータ120は、ディスク105を回転させる回転駆動部であって、ベース110に支持される。スピンドルモータ120は、例えば、スピンドルモータ120の回転中心である回転軸と、回転軸の周囲に設けられた軸受と、軸受を介してディスク105を保持するハブと、ハブの外周部に設けられたマグネットロータと、複数のステータコイル列からなるステータ部と、から構成される。
HSA130は、ディスク105にデータを記録および/または再生するヘッド135を支持し、回転軸であるピボット140を介して回転自在な状態でベース110に取り付けられる。HSA130は、例えば、1つのディスク105に対して一対のHGA137を備えている。一対のHGA137は、所定の隙間を有して積層されており、この隙間にディスク105を挟むように配設されている。HGA137には、ヘッド135が設けられる一端側と反対側の端部に回転軸方向に貫通する開口部が形成されている。HGA137の開口部には回転軸となるピボット140が挿通される。
ディスク105にデータを記録および/または再生する場合、HSA130をアクチュエータにより回転させて、ヘッド135をディスク105の所定の位置に移動させる。また、データの記録および/または再生を行わないときは、HSA130をアクチュエータにより駆動して、ヘッド135をディスク105上から退避させる。なお、アクチュエータは、ボイスコイルモータ(VCM;Voice Coil Motor)により構成することができる。
以上、本実施形態にかかるHDD100の概略構成について説明した。本実施形態にかかるHDD100は、HSA130を構成する際にピボット140からHGA137へ加えられる圧力がピボット140の近辺に集中することを防止し、HGA137の変形を防止することができる。以下、図2Aおよび図2Bに基づいて、本実施形態にかかるピボット140の構成について説明する。なお、図2Aは、本実施形態にかかるピボット140の構成を示す平面図である。図2Bは、図2AのA−A切断線で切断したピボット140の構成を示す横断面図である。なお、図2Bではボルト150の記載を省略している。
<ピボットの構成>
本実施形態にかかるピボット140は、図2Aおよび図2Bに示すように、本体部141と、フランジ部142とから構成される。
本体部141は、略円筒形状の部材であって、回転軸となるボルト150および当該ボルト150が挿通されるベアリングを覆っている。ボルト150は、図2Bに示すように、本体部141の内部に形成された貫通孔143に挿入される。また、本体部141の側面下部側(z軸負方向側)にはナットの内周面に形成された溝と螺合するねじ溝が形成されている。
フランジ部142は、本体部141の一端側に、回転軸に対して略垂直に設けられた鍔状部材である。フランジ部142は、ピボット140およびナットによってHGA137やキャリッジを固定した状態でHGA137側の面(z軸負方向側の面、以下、フランジ部142の「下面」ともいう。)がHGA137と接触し、HGA137を押圧する。本実施形態にかかるフランジ部142は、図2Bに示すように、回転軸に対して垂直な状態からやや本体部141側に傾斜するように設けられる。すなわち、本体部141の側面とフランジ部142の下面とがなす角度θが鋭角となるように、フランジ部142は本体部141と連結される。本体部141とフランジ部142とが連結する連結部分144の角度θは、例えば、約89.5°〜88°の間に設定することができる。すなわち、フランジ部142は、本体部141側に約0.5°〜2.0°傾くように設けられる。
このような形状のピボット140を用いてHSA130を組み立てると、HGA137やキャリッジをピボット140およびナットで固定したとき、ピボット140のフランジ部142は、まず外周部分がHGA137に接触する。ピボット140とナットを締結するにつれてフランジ部142の外周部分がHGA137によってz軸正方向側へ押し上げられる。そして、ピボット140とナットとが締結されると、フランジ部142は締結前よりもピボット140の回転軸に垂直な状態により近づく。フランジ部142が本体部141側へ傾斜されていることにより、フランジ部142は外周側でHGA137を押圧することになる。したがって、HGA137のピボット140に近い部分に圧力が集中するのを防止することができる。
また、HGA137のピボット140に近い部分に圧力が集中するのを防止することによってHGA137がz軸正方向に向かって反るのを防止することができる。これにより、HGA137の平行度を高めることができるので、装置の薄型化を可能とし、ヘッドの位置制御も行い易くなる。
<本実施形態にかかるピボットの形状による効果の検証>
以下、本実施形態によるピボット140による上記効果を実証するため、図3〜図6に基づいて、本実施形態にかかるピボット140の形状による効果の検証およびその結果について説明する。なお、図3は、本検証におけるHGAの変位の測定位置を説明するための概略側面図である。図4は、シミュレーションにおける本検証結果を示すグラフである。図5は、実機における本検証結果を示すグラフである。図6は、実機における検証でのHGAの平行度を示すグラフである。
本検証では、以下の3つのピボットについて、ピボットとナットとを締結してHSAを組み立てたときのHGAの変位および平行度についてシミュレーションを行い、実機(HDD100)により検証した。
(ピボットA)フランジ部の厚さt:0.35mm、フランジ部の角度θ:0°
(ピボットB)フランジ部の厚さt:0.35mm、フランジ部の角度θ:1°
(ピボットC)フランジ部の厚さt:0.25mm、フランジ部の角度θ:1°
すなわち、ピボットAは従来の形状のピボットであり、ピボットBおよびピボットCは本実施形態にかかるピボットの形状を有する。これらのピボットによりHSAを構成してHDDを組み立てる。このとき、ピボットの回転軸に対して垂直であるHGAの位置を理想位置とし、理想位置からのHGAのz軸方向における変位を測定した。HGAの変位は、図3に示すように、HGAのうちピボット側に位置する位置Pt1と、ヘッド135側に位置する位置Pt2との2か所にて測定した。なお、位置Pt1は、キャリッジの端部と略同一の位置である。そして、HGAの平行度を位置Pt1における変位と位置Pt2における変位の差(Parallelism=xPt2−xPt1)で表わした。平行度は、値が小さいほどHGAが平行に設けられていることを表す。
なお、図4〜図6では、HGAのうち、ピボットのフランジ部の影響を受けるフランジ部側(図3ではz軸正方向側)のHGAのみの変位を示した。また、図5では、各ピボットの変位差が表れやすい位置Pt2での変位のみ示した。
[1.フランジ部の角度θについて]
まず、本検証のシミュレーション結果についてみると、図4に示すように、従来の形状をしたピボットAを用いた場合、HGAは位置Pt1より位置Pt2での変位が大きく、z軸正方向側に反り返った状態となっていることがわかる。また、ピボットAを用いた場合、本実施形態にかかるピボットの形状を有するピボットBおよびピボットCと比較して、位置Pt1およびPt2におけるHGAの変位がともに大きい。さらに、ピボットAは、ピボットBおよびピボットCと比較してHGAの平行度の値が大きく、HGAが傾いて固定されていることがわかる。
一方、ピボットBおよびピボットCは、図4に示すように、ピボットAと比較して位置Pt1およびPt2におけるHGAの変位が小さく、HGAの平行度の値も小さい。したがって、フランジ部が本体部側に向かって僅かに傾斜を有するように設けることにより、HGAのピボットに近い部分に圧力が集中することを的確に防止していることがわかる。
同様に、実機を用いてHGAの位置Pt2におけるHGAの変位を測定し、HGAの平行度を算出すると、図5および図6に示すように、図4に示したシミュレーション結果とほぼ同様の結果が得られた。すなわち、図5に示すように、位置Pt2における変位は、ピボットAについては約0.05mm(平均値)であるのに対して、ピボットBおよびピボットCは約0.01mm(平均値)であり、本実施形態にかかるピボットの形状とする方が従来のピボットの形状とした場合と比較して理想位置からの変位が小さかった。また、HGAの平行度も、図6に示すように、ピボットAについては約0.008mmであるのに対して、ピボットBは約0.001mm、ピボットCはほぼ0であり、本実施形態にかかるピボットの形状とする方が従来のピボットの形状とした場合と比較して、HGAが平行に設けられていることがわかる。
HGAの平行度については、図6に示すように、ピボットBおよびピボットCを用いた場合、ピボットAを用いた場合と比較して検証対象による値のバラツキは小さい。これより、HGAの平行度の高いHSAを容易に構成できることがわかる。
[2.フランジ部の厚さtについて]
次に、フランジ部の厚さtの相違についてみると、フランジ部の厚さtがより小さいピボットCの方がシミュレーションおよび実機での検証ともに位置Pt1、Pt2における変位が小さく、HGAの平行度の値も小さい。これより、フランジ部の厚さtを薄くしても、図2Bに示すようにフランジ部を本体部側に傾斜するように形成することにより、HGAのピボット近辺に集中する圧力をフランジ部の外周部あるいはフランジ部全体に分散させて、HGAの変形を防止することができる。
[3.機械的共振について]
次に、図7A〜図7Cに基づいて、HSAの機械的共振の状態の相違について説明する。なお、図7A〜図7Cは、従来の形状のピボットを用いたときのHSAの機械的共振(上図)と、本実施形態にかかるピボットを用いたときのHSAの機械的共振(下図)とを示すグラフである。図7A〜図7Cは、3つのHDDについてHSAの機械的共振を従来の形状のピボットを用いた場合と、本実施形態にかかるピボットを用いた場合とについて示している。また、各グラフにおいて、H0は、HGA1370の振動状態を示し、H1は、HGA1371の振動状態を示す。
HDD100を所定の周波数で振動させると、HSA130を構成するHGA137も振動してしまう。HGA137は、例えば図3に示すように、z軸負方向側のHGA1370と、ピボット140のフランジ部142と接するz軸正方向側のHGA1371とから構成される。HDD100が振動したとき、一対のHGA137が同一の振動をすればヘッド135の位置制御等を容易に行うことができるが、実際は、HGA1370とHGA1371との振動状態は異なる。特に、図7A〜図7Cの上図には、フランジ部142と接するHGA1371の振動が特に大きくなる2つの共振モードが表れている。
図7A〜図7Cの上図に示すように、一対のHGA137の振動状態が大きく相違する理由のひとつに、従来のピボットを用いるとHGA1371がZ軸方向の理想位置から大きく変位してしまうことがある。本実施形態にかかるピボットを用いると、HGA1371の理想位置からの変位が小さくなり、HGA1371の理想位置からの変位による振動ゲイン増加を低減することができる。これにより、ヘッド135が振動することによる所定トラックからの変位によるエラーを防止することができる。また、図7A〜図7Cの下図に示すように、一対のHGA137の振動状態が、従来のピボットを用いた場合と比較して似通った状態となる。したがって、HSA130の機械的共振の抑制制御やヘッド135の位置制御等を行い易くなる。
以上、本実施形態にかかるHDD100について説明した。本実施形態によれば、HSA130を構成するピボット140のフランジ部142に所定の角度の傾斜を設ける。これにより、ピボット140とナットの締結時に、HGA137のピボット140の近辺に集中していた圧力をフランジ部142の外周側またはフランジ部142の全体に分散させることができる。したがって、HGA137の変形を抑制することができる。さらに、フランジ部142の厚さtも薄くすることが可能であるため、HSA130の高さを低減することができ、HDD100全体の薄型化に寄与することができる。また、機械的共振の発生を抑制することができるので、装置が不安定な状態となるのを防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、図8Aおよび図8Bに基づいて、本発明の第2の実施形態にかかるピボット240の構成とその作用について説明する。本実施形態にかかるピボット240は、第1の実施形態にかかるHDD100のHSA130を構成するピボット140の代替として用いることができる。したがって、以下では、本実施形態にかかるピボット240の構成とその作用についてのみ説明し、第1の実施形態において説明したHDD100の構成等の説明は省略する。なお、図8Aは、本発明の第2の実施形態にかかるピボット240の構成を示す平面図である。図8Bは、図8AのA−A切断線で切断したピボット240の構成を示す横断面図である。なお、図8Bではボルト150の記載を省略している。
<ピボットの構成>
本実施形態にかかるピボット240は、図8Aおよび図8Bに示すように、本体部241と、フランジ部242とから構成される。
本体部241は、第1の実施形態の本体部141と同様に略円筒形状の部材であって、回転軸となるボルト150および当該ボルト150が挿通されるベアリングを覆っている。ボルト150は、図8Bに示すように、本体部241の内部に形成された貫通孔243に挿入される。また、本体部241の側面下部側(z軸負方向側)にはナットの内周面に形成された溝と螺合するねじ溝が形成されている。
フランジ部242は、本体部241の一端側に、回転軸に対して垂直に設けられた鍔状部材である。フランジ部242は、HGA137側の面(z軸負方向側の面、以下、フランジ部142の「下面」ともいう。)の外周部分に突起部244が設けられている。突起部244は、フランジ部242の周方向にわたって円状に設けられる。突起部244は、その断面が略半円形状や略三角形状、略四角形状とすることができるが、略半円形状とするとHGA137と常に線接触するので安定してHGA137を押圧することができる。また、突起部244は、所定の高さt1だけ下面から突出する。突起部244の高さt1は、例えば約5〜25μmとすることができる。
このような形状のピボット240を用いてHSA130を組み立てると、HGA137やキャリッジをピボット240およびナットで固定したとき、ピボット240のフランジ部242は、まず外周部分に設けられた突起部244がHGA137に接触する。ピボット240とナットを締結するにつれて突起部244がHGA137を押圧する。そして、ピボット240とナットとが締結された状態においても、フランジ部242の外周部分からHGA137を押圧するので、ピボット240の本体部241とフランジ部242との連結部分に圧力が集中するのを防止できる。
また、ピボット240の本体部241とフランジ部242との連結部分に圧力が集中するのを防止することによってHGA137がz軸正方向に向かって反るのを防止することができる。これにより、本実施形態にかかるピボット240を用いて構成されたHSA130のHGA137の機械的共振についても、第1の実施形態と同様に、HGA137の平行度を高めることができるので、装置の薄型化を可能とし、ヘッドの位置制御も行い易くなる。
以上、本発明の第2の実施形態にかかるピボット240の構成とその作用について説明した。本実施形態によれば、HSA130を構成するピボット240のフランジ部242の下面外周部に所定の高さt1で突出した突起部244を設ける。これにより、ピボット240とナットの締結時に、HGA137のピボット240の近辺に集中していた圧力をフランジ部242の外周側またはフランジ部242の全体に分散させることができる。したがって、HGA137の変形を抑制することができる。さらに、フランジ部242の厚さtも薄くすることが可能であるため、HSA130の高さを低減することができ、HDD100全体の薄型化に寄与することができる。また、機械的共振の発生を抑制することができるので、装置が不安定な状態となるのを防止することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記第2の実施形態では、突起部244の形状はフランジ部242の周方向にわたって円状に設けられたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、突起部をフランジ部242の周方向に所定または任意の間隔で複数設けてもよい。このとき、突起部は、HGA137と点接触または線接触してHGA137を押圧する。
本発明の第1の実施形態にかかるHDDの概略構成を示す平面図である。 同実施形態にかかるピボットの構成を示す平面図である。 図2AのA−A切断線で切断したピボットの構成を示す横断面図である。 本検証におけるHGAの変位の測定位置を説明するための概略側面図である。 シミュレーションにおける本検証結果を示すグラフである。 実機における本検証結果を示すグラフである。 実機における検証でのHGAの平行度を示すグラフである。 第1のHDDについて、従来の形状のピボットを用いたときのHSAの機械的共振と、同実施形態にかかるピボットを用いたときのHSAの機械的共振とを示すグラフである。 第2のHDDについて、従来の形状のピボットを用いたときのHSAの機械的共振と、同実施形態にかかるピボットを用いたときのHSAの機械的共振とを示すグラフである。 第3のHDDについて、従来の形状のピボットを用いたときのHSAの機械的共振と、同実施形態にかかるピボットを用いたときのHSAの機械的共振とを示すグラフである。 本発明の第2の実施形態にかかるピボットの構成を示す平面図である。 図8AのA−A切断線で切断したピボットの構成を示す横断面図である。 従来のHSAの構成を示す概略斜視図である。 従来のHSAの固定時の状態を示す横断面図である。 従来のHSAを構成するピボットのフランジ部からHGAへ加えられる圧力の分布を示す説明図である。
符号の説明
100 ハードディスクドライブ(HDD)
105 ディスク
130 HSA
135 ヘッド
137、1370、1371 HGA
140、240 ピボット
141、241 本体部
142、242 フランジ部
143、243 貫通孔
144 連結部分
150 ボルト
244 突起部

Claims (7)

  1. 記録媒体であるディスクと、
    前記ディスクを回転させる回転駆動部と、
    前記回転駆動部を支持するベースと、
    前記ディスクに対して情報を記録再生するヘッドを支持し、前記ディスク上の所定の地位に回転移動させるヘッドスタックアセンブリと、
    を備え、
    前記ヘッドスタックアセンブリは、
    一端側で前記ヘッドを保持し、他端側に回転軸方向に貫通する開口部が形成されたヘッドジンバルアセンブリと、
    前記ヘッドジンバルアセンブリの前記開口部に挿通される本体部と、前記本体部の一端側に設けられたフランジ部とを有し、前記ヘッドジンバルアセンブリを回動可能に支持するピボットと、
    前記ヘッドジンバルアセンブリを前記ピボットのフランジ部とともに挟持するナットと、
    を有し、
    前記ピボットのフランジ部は、前記ピボットの回転軸方向に対して垂直な方向から所定の角度だけ前記フランジ部と対向する前記ヘッドジンバルアセンブリ側に傾斜する、磁気ディスク装置。
  2. 前記所定の角度は、0.5°〜2.0°である、請求項1に記載の磁気ディスク装置。
  3. 記録媒体であるディスクと、
    前記ディスクを回転させる回転駆動部と、
    前記回転駆動部を支持するベースと、
    前記ディスクに対して情報を記録再生するヘッドを支持し、前記ディスク上の所定の地位に回転移動させるヘッドスタックアセンブリと、
    を備え、
    前記ヘッドスタックアセンブリは、
    一端側で前記ヘッドを保持し、他端側に回転軸方向に貫通する開口部が形成されたヘッドジンバルアセンブリと、
    前記ヘッドジンバルアセンブリの前記開口部に挿通される本体部と、前記本体部の一端側に設けられたフランジ部とを有し、前記ヘッドジンバルアセンブリを回動可能に支持するピボットと、
    前記ヘッドジンバルアセンブリを前記ピボットのフランジ部とともに挟持するナットと、
    を有し、
    前記ピボットのフランジ部は、前記ヘッドジンバルアセンブリと対向する面の外周側に、対向する前記ヘッドジンバルアセンブリに向かって突出する突起部が設けられる、磁気ディスク装置。
  4. 前記突起部は、前記フランジ部の周方向にわたって略円形状に設けられる、請求項3に記載の磁気ディスク装置。
  5. 前記突起部は、前記フランジ部の周方向に所定の間隔を有して複数設けられる、請求項3に記載の磁気ディスク装置。
  6. 前記突起部は、前記ピボットの回転軸方向における断面形状が略半円形状である、請求項3〜5のいずれかに記載の磁気ディスク装置。
  7. 前記突起部は、対向する前記ヘッドジンバルアセンブリに向かって、前記ピボットの回転軸方向に5〜25μmだけ突出する、請求項3〜6のいずれかに記載の磁気ディスク装置。
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