JP2010128708A - 製品開発支援装置及びそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】品質機能展開作業を作成したユーザに、技術的課題の解決を効率よく行わせることができる製品開発支援装置及びそのプログラムを提供すること。
【解決手段】顧客からの要求品質の情報入力を受け付ける受付手段と、要求品質に関係する品質特性の情報入力を受け付ける受付手段と、品質特性の相互関係の情報入力を受け付ける受付手段と、要求品質に関係する品質特性のアップ又はダウンの情報入力を受け付ける受付手段とを備え、これらの受付手段で入力された各情報を記憶手段に記憶する。そして、品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けたとき、当該品質特性のアップ又はダウンに応じた他の品質特性の変化を、記憶手段に記憶された要求品質の相互関係に基づいて判定して表示手段に表示する。
【選択図】図14

Description

本発明は、製品開発を支援する製品開発支援装置及びそのプログラムに関し、特に、顧客の要求品質に関係する品質特性の向上を支援する製品開発支援装置及びそのプログラムに関する。
近年、製品開発(モノづくり)においては、製品の高度化、複雑化が進む一方で、顧客からは高品質、低価格、短納期の要求があり、その困難性が増してきている。
そこで、製品開発をより合理的に行う手法として、QFD(Quality Function Deployment:品質機能展開)による製品仕様決定手法、TRIZ(Theory of solving inventive problems:発明的問題解決理論)による技術的課題解決手法などが活用されてきている。
QFDは、製品に対する顧客(市場)の要求品質を把握し分析して、魅力的な製品コンセプトを設定し、技術的課題が何であるかを明確にするための手法である。このQFDは、例えば、ユーザが、コンピュータの画面上に表示した品質機能展開表に、要求品質、該要求品質に関係する品質特性、要求品質と品質特性との対応関係とその関係付けの度合いをそれぞれ入力し、品質特性毎の設計品質値を入力する、という一連の品質機能展開作業により行われる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、品質特性とは、顧客の真の要求に対する代用特性であり、数値等で客観的に表現でき、品質評価の対象となり得る製品の性質項目・性能項目である。従って、QFDを用いた製品開発や製品企画等においては、顧客からの要求品質に関係する重要な品質特性を全て抽出することが望ましい。それにより、顧客要求に十分に適合した設計品質値を得ることができ、より市場要求を満たす製品を提供することができる。
そこで、品質機能展開作業時に、ユーザの指示に応じて、複数種類の文字列の中から選択された文字列を検索キーとしてデータベースに登録されている品質特性を検索し、検索の結果として得られたデータを検索結果データとして出力する技術が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2002−358332号公報 特開2004−362480号公報
しかしながら、上記従来技術では、品質機能展開表の作成をユーザが効率よく容易に行うことができるものの、技術的課題が何であるかを明確にするだけで、その技術的課題の解決を効率よく行わせることができない。
そこで、本発明は、品質機能展開表を作成したユーザに、技術的課題の解決を効率よく行わせることができる製品開発支援装置及びそのプログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、製品の開発を支援する製品開発支援装置において、顧客からの要求品質の情報入力を受け付ける第1受付手段と、前記要求品質に関係する品質特性の情報入力を受け付ける第2受付手段と、前記情報入力された要求品質と品質特性との関係の情報入力を受け付ける第3受付手段と、前記情報入力された品質特性の相互関係の情報入力を受け付ける第4受付手段と、前記要求品質に関係する品質特性のアップ又はダウンの情報入力を受け付ける第5受付手段と、各前記受付手段で入力された各情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、少なくとも前記要求品質と品質特性との関係、及び前記品質特性の相互関係を表す品質機能展開表を表示手段に表示する第1処理手段と、前記第5受付手段により前記品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けたとき、当該品質特性のアップ又はダウンに応じた他の品質特性の変化を、前記記憶手段に記憶された前記要求品質の相互関係に基づいて判定して前記表示手段に表示する第2処理手段と、を備えたものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の製品開発支援装置において、前記第2処理手段は、前記第5受付手段により前記品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けた品質特性を第1階層とし、第2階層以下において配置する他の品質特性として、一つ上層に配置される品質特性と前記相互関係があり、かつ第1階層までの上流に配置されていない品質特性を順次選択して階層表示するものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の製品開発支援装置において、前記第2処理手段は、前記第5受付手段により前記品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けた品質特性を第1階層とし、第2階層以下において配置する他の品質特性として、一つ上層に配置される品質特性と前記相互関係があり、かつ第1階層から前階層までの上流に配置されていない品質特性を、ユーザからの要求に応じて順次一層毎に選択して階層表示するものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の製品開発支援装置において、前記第1階層の品質特性のアップ又はダウンが設定されて前記第2階層以下の品質特性の変化を前記表示手段に表示した後に、他の前記第1階層の品質特性のアップ又はダウンの情報入力を受け付ける第6受付手段と、前記第2階層以下の品質特性のうち、前記他の第1階層の品質特性と同じ品質特性に関連づけられて表示された変化の情報が前記第6受付手段に入力されたアップ又はダウンの情報と一致するか否かを判定する判定手段と、を備え、前記第2処理手段は、前記判定手段で一致しないと判定すると、前記表示手段にその旨の情報を表示するものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の製品開発支援装置において、前記第2処理手段は、前記判定手段で一致しないと判定した前記第2階層以下の品質情報を強調表示するものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項3〜5のいずれかに記載の製品開発支援装置において、前記品質特性相互の矛盾を解決する解決手法の情報を記憶する第2記憶手段と、前記第2記憶手段に記憶した情報に基づいて、前記第1階層の品質特性と、前記判定手段で一致しないと判定した前記他の第1階層の品質特性との矛盾を解決する解決手法を判定する第2判定手段を備え、前記第2処理手段は、前記第2判定手段により判定した解決手法を表示するものである。
また、請求項7に記載の発明は、コンピュータを、顧客からの要求品質の情報入力を受け付ける第1受付手段、前記要求品質に関係する品質特性の情報入力を受け付ける第2受付手段、前記情報入力された要求品質と品質特性との関係の情報入力を受け付ける第3受付手段、前記情報が入力された品質特性の相互関係の情報入力を受け付ける第4受付手段、前記要求品質に関係する品質特性のアップ又はダウンの情報入力を受け付ける第5受付手段、各前記受付手段で入力された各情報を記憶する記憶手段、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、少なくとも前記要求品質と品質特性との関係、及び前記品質特性の相互関係を表す品質機能展開表を表示手段に表示する第1処理手段、前記第5受付手段により前記品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けたとき、当該品質特性のアップ又はダウンに応じた他の品質特性の変化を、前記記憶手段に記憶された前記要求品質の相互関係に基づいて判定して前記表示手段に表示する第2処理手段、として機能させるプログラムである。
請求項1,6に記載の発明によれば、一つの品質特性の変化に応じた他の品質特性の変化を表示することにより、製品開発の際に品質特性の相互関係が容易に理解することができるため、製品開発の際に技術的課題の解決を効率よく行わせることができる。
請求項2に記載の発明によれば、品質特性の関連性の表示を階層表示により行うので、品質特性の関連性を把握することが容易となる。また、直接的に規定した関連性のみならず結果的に関連することになる品質特性も把握することができ、品質特性の関連性の把握をより正確に行うことができる。しかも、直接的に規定した関連性と直接的に規定していない関連性の区別も一見して行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、一つの品質特性の変化に応じた他の品質特性の変化を表示させている状態で、さらに他の一つの品質特性をアップ又はダウンを設定したときの矛盾した階層の品質特性を容易に理解することができる。
請求項4に記載の発明によれば、判定手段で一致しないと判定した第2階層以下の品質情報を強調表示するので、矛盾する品質特性を容易に把握することができる。
請求項5に記載の発明によれば、品質特性との矛盾を解決する解決手法を判定し、当該判定した解決手法を表示するので、技術的矛盾の解決をより効率的に行うことができる。
[1.製品開発支援装置の構成]
次に、本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置及び製品開発支援プログラムについて図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置1の構成図、図2は製品開発支援装置1で表示される品質機能展開表の例を示す図、図3は製品開発支援装置1で表示される品質特性相関図の例を示す図、図4は製品開発支援装置1で表示される品質特性相互の矛盾表示の例を示す図である。なお、本実施形態に係る製品開発支援装置は、汎用のパーソナルコンピュータなどに本実施形態に係る製品開発支援プログラムをインストールすることにより構成されるものである。
この製品開発支援装置1は、製品の開発を支援する装置であり、図1に示すように、CPU(中央演算装置)10、RAM11、製品開発支援プログラムPを記憶する第1記憶部12、各種の入力データや演算データを記憶する第2記憶部13、液晶表示装置などの表示部14,キーボードやマウスなどの入力部15、記録媒体(例えば、CDやDVDなどの光ディスクなど)からデータを読み込む記録媒体ドライブ16、バス17等から構成される。
そして、CPU10が第1記憶部12に記憶された製品開発支援プログラムPを読み出して実行することによって、製品開発支援装置1全体を制御する制御部として、後述する各受付手段、各処理手段、各判定手段等として機能する。また、第2記憶部13を各受付手段で入力された各情報を記憶する記憶手段として機能させる。なお、製品開発支援プログラムPを予め記録媒体に格納しておき、記録媒体ドライブ16を介して、この製品開発支援プログラムPを読み込んで、第1記憶部12に記憶するようにしてもよい。
本実施の製品開発支援装置1では、まずユーザによる入力部15への入力に基づいて、図2に示すような品質機能展開表を作成して表示部14に表示し、その後、品質特性を変化させた場合の他の品質特性の変化を表示部14に品質特性相関図として表示する。この品質特性相関図は、例えば、図3に示すように階層構造で表示される。さらに、製品開発支援装置1は、品質特性相互の矛盾をユーザに報知する。例えば、図4に示すように品質特性相関図上に品質特性相互の矛盾が表示される。
以下、品質機能展開表の作成、品質特性相関図の表示、品質特性相互の矛盾表示について、順に図面を参照して具体的に説明する。
[2.品質機能展開表の作成]
品質機能展開表の作成は、顧客からの要求品質、この要求品質に関係する品質特性、要求品質と品質特性との関係、品質特性の相互関係などをユーザに入力部15から入力させることにより行われる。図5は、製品開発支援装置1における品質機能展開表の作成の処理フローであり、CPU10による処理である。また、図6は製品開発支援装置1で表示される要求品質入力画面の例を示す図、図7は製品開発支援装置1で表示される品質特性入力画面の例を示す図、図8は製品開発支援装置1で表示される要求品質・品質特性関係入力画面の例を示す図、図9は製品開発支援装置1で表示される企画品質入力画面の例を示す図、図10は製品開発支援装置1で表示される企画品質入力画面の例を示す図、図11は製品開発支援装置1で表示される品質特性相互関係入力画面の例を示す図である。なお、以下においては、開発しようとする製品(以下、「開発製品」とする。)として「湯沸かしポット」を例に挙げてその品質機能展開表の作成手順について説明するものとする。
図5に示すように、製品開発支援装置1のCPU10は、まず表示部14に要求品質入力画面を表示する(ステップS10)。この要求品質入力画面は、開発製品に関する要求品質の情報入力をユーザに入力させるための画面であり、図6(a)に示すように表示される。ユーザは、この要求品質入力画面を参照しながら、入力部15を操作することによって開発製品の顧客からの要求品質の情報を入力する(図6(b)参照)。CPU10は第1受付手段として、このように入力部15から入力された要求品質の情報を受け付けて、第2記憶部13に記憶する(ステップS11)。
ここで、「要求品質」とは、開発製品に関する顧客からの品質面の要求であり、品質機能展開の分野では一般的に用いられている用語である。この要求品質は2つ以上の意味を含まない簡潔な表現が用いられる。例えば、開発製品が湯沸かしポットの場合、図6(b)に示すように、「早く沸く」、「適温である」、「適量がでる」などの情報が要求品質の情報である。
ユーザによる要求品質入力画面への入力が終了すると、CPU10は、表示部14に品質特性入力画面を表示する(ステップS12)。品質特性入力画面は、要求品質入力画面で入力された要求品質に関係する品質特性の情報入力をユーザに入力させるための画面であり、図7(a)に示すように表示される。ユーザは、この品質特性入力画面を参照しながら、入力部15を操作することによって開発製品の品質特性の情報を入力する(図7(b)参照)。CPU10は第2受付手段として、このように入力部15から入力された品質特性の情報を受け付けて、第2記憶部13に記憶する(ステップS13)。
ここで、「品質特性」とは、顧客の真の要求に対する代用特性として数値等で客観的に表現でき、品質評価の対象となり得る製品の性質項目・性能項目であり、品質機能展開の分野では一般的に用いられている用語である。例えば、開発製品が湯沸かしポットの場合、図7(b)に示すように、「沸騰時間(分)」、「加熱力(比率)」、「熱変換効率(比率)」などの情報が品質特性の情報である。
ユーザによる品質特性入力画面への入力が終了すると、CPU10は、表示部14に要求品質と品質特性との関係を入力するための要求品質・品質特性関係入力画面を表示する(ステップS14)。例えば、図6(b)に示す要求品質と図7(b)に示す品質特性とが入力されたとき、CPU10は、図8(a)に示す要求品質・品質特性関係入力画面を表示部14に表示する。
この要求品質・品質特性関係入力画面には、ステップS10で入力した要求品質に対してステップS12で入力した品質特性が関係するか否かの情報を入力するためのマトリックス状に配置された複数の入力枠20が形成される。ユーザは、この要求品質・品質特性関係入力画面を参照しながら、入力部15を操作することによって各要求品質に関係する品質特性に対応する入力枠20にその関係度を入力する。CPU10は第3受付手段として、このように入力部15から入力された各要求品質に関係する品質特性の関係度の情報入力を受け付けて、第2記憶部13に記憶する(ステップS15)。ユーザが入力する関係度として、「◎」(関係度が高い)、「○」(関係度が普通)、「△」(関係度が低い)などがある(図8(b)参照)。例えば、図8(b)に示す例では、要求品質「早く沸く」が表示された行の品質特性のうち「沸騰時間(分)」,「加熱力(比率)」,「熱変換効率(比率)」の入力枠20に「◎」が入力されており、「沸騰時間(分)」,「加熱力(比率)」,「熱変換効率(比率)」の品質特性が要求品質「早く沸く」と関係度が高いことを示している。なお、要求品質に関係しない品質特性の入力枠20は空欄になる。
ユーザによる要求品質・品質特性関係入力画面への入力が終了すると、CPU10は、表示部14に企画品質入力画面を表示する(ステップS16)。ユーザは、企画品質入力画面が表示部14に表示されている状態で、入力部15から企画品質の数値を入力する。数値の入力が必要な企画品質として、各要求品質に対する重要度、比較分析、ウェートの情報、企画値が含まれる。なお、比較分析には、現在の自社製品が各要求品質を満たすレベルと、他社製品が各要求品質を満たすレベルがある。また、ウェートには、セールスポイントとなる要求品質がある。CPU10は受付手段として、このように入力部15から入力された企画品質の数値の情報入力を受け付けて、第2記憶部13に記憶する(ステップS17)。
その後、ユーザが入力部15からの入力により、図9に示す企画品質入力画面の計算ボタン60が操作されると、CPU10は演算手段として、図10に示すように、各品質特性の品質要素重要度、品質要素ウェートを計算し、また、各要求品質の企画品質におけるレベルアップ率、絶対ウェート、要求ウェートを計算して表示部14に表示する(ステップS18)。
各品質特性の品質要素重要度は、各要求品質に関係する品質特性の関係度の合計を1としたときに各品質特性の関係度に企画品質の重要度を積算した値を合計した値である。なお、品質特性の関係度「◎」は「3」、「○」は「2」、「△」は「1」として扱われる。例えば、要求品質の「適温である」に関係する品質特性は「加熱力(比率)」、「熱変換効率(比率)」、「保温誤差(℃)」、「保温温度」、「保温時消費電力」の5つであり、各品質特性の関係度は「○」、「○」、「◎」、「○」、「◎」(これらの品質特性の関係度の合計は「12」となる。)、企画品質の重要度は「4」である。従って、要求品質の「適温である」に関係する関係度「○」の品質特性「加熱力(比率)」、「熱変換効率(比率)」、「保温温度」の数値は2/12×4=2/3となり、関係度「◎」の品質特性「保温誤差(℃)」、「保温時消費電力」の数値は3/12×4=1となる。
また、要求品質の「省電力である」に関係する品質特性は「沸騰時間(分)」、「加熱力(比率)」、「熱変換効率(比率)」、「保温誤差(℃)」、「保温温度」、「沸騰時消費電力」、「保温時消費電力」の7つであり、各品質特性の関係度は「△」、「○」、「◎」、「○」、「○」、「○」、「◎」(これらの品質特性の関係度の合計は「15」となる。)、企画品質の重要度は「5」である。従って、要求品質の「省電力である」に関係する関係度「△」の品質特性「沸騰時間(分)」の数値は、1/15×5=5/15、関係度「○」の品質特性「加熱力(比率)」、「保温誤差(℃)」、「保温温度」、「沸騰時消費電力」の数値は2/15×5=10/15となり、関係度「◎」の品質特性「熱変換効率(比率)」、「保温時消費電力」の数値は3/15×5=1となる。従って、例えば、「保温誤差(℃)」の品質要素重要度は、1+10/15≒1.7となる。
また、各品質特性の品質要素ウェートは、すべての品質特性の品質要素重要度を加算した値を100としたときの各品質特性の品質要素重要度の割合である。
また、各要求品質における企画品質のレベルアップ率は、「重要度」の値を「自社」の比較分析の値で除算することによって算出される。例えば、要求品質「適温である」の重要度は「4」であり、自社の比較分析の値は「3」であるため、レベルアップ率は4/3となる。
また、各要求品質の絶対ウェートは、企画品質のレベルアップ率にセールスポイントを積算し、さらに企画値を積算した値である。例えば、要求品質「適温である」のレベルアップ率は「4/3」、セールスポイントが「1.2」、企画値が「4」であるため、絶対ウェートは「6.4」(=4/3×1.2×4)となる。
また、各要求品質の要求ウェートは、すべての要求品質の絶対ウェートを加算した値を100としたときの各要求品質の絶対ウェートの割合である。
次に、CPU10は、表示部14に品質特性間相互の関係を入力するための品質特性相互関係入力画面を表示する(ステップS19)。例えば、ステップS12で図6(b)に示す品質特性が入力されたとき、CPU10は、図11(a)に示す品質特性相互関係入力画面を表示部14に表示する。
ユーザは、この質特性相互関係入力画面を参照しながら、入力部15を操作することによって品質特性間の相互関係の情報を各入力枠30に入力する。CPU10は第4受付手段として、このように入力部15から入力された品質特性の相互関係の情報入力を受け付けて、第2記憶部13に記憶する(ステップS20)。ユーザは、品質特性間の相互関係の情報として、一方の品質特性をアップさせると、他方の品質特性がアップする関係があるとき(非矛盾関係)には「○」を入力し、一方の品質特性をアップさせると、他方の品質特性がダウンする関係があるとき(矛盾関係)に、「×」を入力する。図11(b)に示す例では、例えば、「保温時消費電力」と「加熱力(比率)」との関係が矛盾関係にあり、「沸騰時消費電力」と「加熱力(比率)」との関係が非矛盾関係にあることを示している。なお、品質特性間の相互関係の情報として、「○」、「×」の2段階ではなく、その相互関係の関連性に応じて3段階以上としてもよい。
その後、CPU10は、表示部14に品質機能展開表を表示する(ステップS21)。この品質機能展開表は、図10及び図11を合成した表示であり、例えば図2に示す表である。
このように製品開発支援装置1のCPU10は、第1処理手段として、入力部15への情報入力により、少なくとも要求品質と品質特性との関係、及び品質特性の相互関係を表す品質機能展開表(図2参照)を表示部14に表示するようにしたので、品質機能展開表を容易に作成することができる。
[3.品質特性相関図の表示]
次に、品質特性相関図の表示について説明する。この品質特性相関図は、一つの品質特性を変化させた場合の他の品質特性の変化を示すものである。図12及び図13は製品開発支援装置1で表示されるシナリオ分析図、図14は製品開発支援装置1で表示される品質特性相関図の例を示す図である。なお、以下に示す処理は、製品開発支援装置1のCPU10による処理である。
上述のように品質機能展開表を作成した後、ユーザは、品質機能展開表上に表示されているシナリオ分析ボタン65(図2参照)を入力部15で操作する。
CPU10は、入力枠30に入力されて第2記憶部13に記憶された要求品質と品質特性との関係の情報に基づいて、図12に示すように、各要求品質に関係する品質特性を、それぞれ各要求品質に関連づけたシナリオ分析図を表示部14に表示する。なお、図12は、要求品質のうち、「早く沸く」、「適温である」、「適量がでる」のみを表示しているが、実際には、その他の要求品質「沸騰に気付きやすい」、「残量が分かりやすい」。「省電力である」、「転倒時に安全性が高い」、「沸き立てを入れやすい」、「カルキ臭がとれる」も同様に表示される。
ここで、要求品質「早く沸く」は、品質特性「沸騰時間(分)」、「加熱力(比率)」、「熱変換効率(比率)」、「沸騰時消費電力」と関係するので、図12に示すようにその関係が矢印で示される。なお、要求品質「早く沸く」と直接関係しないが、間接的に関係する品質特性「保温誤差(℃)」、「保温温度」、「保温時消費電力」も図12に示すように矢印のない状態で表示されることになる。
この表示状態において、ユーザは、入力部15を操作して、要求品質に関連する品質特性のうちの一つの品質特性をアップ又はダウンさせる。例えば、要求品質「適温である」に関係する品質特性「熱変換効率(比率)」の特性をアップさせるとき、図13に示すように、ユーザは、品質特性「熱変換効率(比率)」の対応枠40に「大きく(アップ)」を入力部15への操作により入力する。
ユーザの入力部15への操作により、一つの品質特性のアップ又はダウンの入力があった後、シナリオ分析図上方に表示された分析ボタン70が入力部15により操作されると、CPU10は、第5受付手段として、当該品質特性のアップ又はダウンに応じた他の品質特性の変化を、第2記憶部13に記憶された要求品質の相互関係に基づいて判定する。そして、CPU10は、一つの品質特性のアップ又はダウンの入力に応じた他の品質特性の変化を表示部14に表示する。
本実施形態の製品開発支援装置1では、図14に示すように、一つの品質特性のアップ又はダウンの入力に応じた他の品質特性の変化(アップ又はダウン)を階層表示するようにしている。
すなわち、CPU10は、品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けた品質特性を第1階層とし、第2階層以下において配置する他の品質特性として、一つ上層に配置される品質特性と相互関係があり、かつ第1階層から前階層(直上流となる階層)までの上流に配置されていない品質特性を順次選択して階層関係を形成して、表示部14に表示する。
品質特性の相互関係が図11(b)に示すように規定され、品質特性「熱変換効率(比率)」の対応枠40に「大きく(アップ)」が規定されたときには、CPU10は、図14に示すような、「熱変換効率(比率)」のアップの入力に応じた他の品質特性の変化を階層表示した画面を表示部14へ表示する。
すなわち、図14に示すように、CPU10は、アップ入力された品質特性「熱変換効率(比率)」と第1階層とし、この品質特性「熱変換効率(比率)」との相互関係が第2記憶部13に記憶されている品質特性「沸騰時消費電力」,「沸騰時間(分)」をそれぞれ第2階層A、Bとする。
次に、CPU10は、第2階層Aの品質特性「沸騰時消費電力」の一つ下層として、この品質特性「沸騰時消費電力」との相互関係がそれぞれ第2記憶部13に記憶されている品質特性「加熱力(比率)」を第3階層AAとする。
さらに、CPU10は、この第3階層AAの品質特性「加熱力(比率)」の一つ下層として、この品質特性「加熱力(比率)」との相互関係が第2記憶部13に記憶されている品質特性「保温誤差(℃)」,「保温時消費電力」,「沸騰時間(分)」を第4階層AAA,AAB,AACとする。なお、品質特性「沸騰時消費電力」も品質特性「加熱力(比率)」と相関関係があるが、すでに第3階層AAの上流の第2階層Aとして規定しているために、CPU10は、品質特性「沸騰時消費電力」を第4階層として規定しない。
さらに、CPU10は、第4階層AAAの品質特性「保温誤差(℃)」の一つ下層として、この品質特性「保温誤差(℃)」との相互関係が第2記憶部13に記憶されている品質特性「保温時消費電力」を第5階層AAAAとする。なお、品質特性「加熱力(比率)」も品質特性「保温誤差(℃)」と相関関係があるが、すでに第4階層AAAの上流の第3階層AAとして規定しているために、CPU10は、品質特性「加熱力(比率)」を第5階層として規定しない。
さらに、CPU10は、第5階層AAAAの品質特性「保温時消費電力」の一つ下層として、この品質特性「保温時消費電力」との相互関係が第2記憶部13に記憶されている品質特性「保温温度」を第6階層AAAAAとする。なお、品質特性「加熱力(比率)」, 「保温誤差(℃)」も品質特性「保温時消費電力」と相関関係があるが、すでに第5階層AAAAの上流の第3階層AA,第4階層AAAとして規定しているために、CPU10は、品質特性「加熱力(比率)」, 「保温誤差(℃)」を第6階層として規定しない。
上述では第2階層Aの下流の第3階層AA〜第6階層AAAAAまでを配置する処理について説明したが、CPU10は、他の階層も同様の配置処理を行う。このように製品開発支援装置1のCPU10は、第2処理手段として、アップ又はダウンの情報を受け付けた品質特性を第1階層とし、第2階層以下において配置する他の品質特性として、一つ上層に配置される品質特性と相互関係があり、かつ第1階層までの上流に配置されていない品質特性を順次選択して階層表示する。このように階層表示を行うことにより、品質特性の関連性を把握することが容易となる。また、ユーザが入力部15から直接的に規定した関連性のみならず結果的に関連することになる品質特性も把握することができ、品質特性の関連性の把握をより正確に行うことができる。しかも、ユーザが入力部15から直接的に規定した関連性と直接的に規定していない関連性の区別も一見して行うことができる。
品質特性の階層構造を形成した後、CPU10は、第1階層の品質特性のアップ又はダウン設定に応じた第2階層以下の品質特性の変化を、第2記憶部13に基づいて判定する。
ここで、上述のように形成した階層構造のうち第2階層A、第3階層AA、第4階層AAA、第5階層AAAA、第6階層AAAAAの変化についてのCPU10の判定動作を例に挙げて説明する。なお、第1階層の品質特性「熱変換効率(比率)」の変化を上述のようにアップとした場合の例とする。
第1階層の品質特性「熱変換効率(比率)」と第2階層Aの品質特性「沸騰時消費電力」とは、「×」の相互関係(すなわち、矛盾関係)があるため、CPU10は、第2階層Aの「沸騰時消費電力」の品質特性は、ダウンする方向に変化すると判定する。
次に、CPU10は、第3階層AAの品質特性「加熱力(比率)」の変化の方向を判定する。第2階層Aの品質特性「沸騰時消費電力」と第3階層AAの品質特性「加熱力(比率)」とは、「○」の相互関係(すなわち、非矛盾関係)があるため、CPU10は、第3階層AAの「加熱力(比率)」の品質特性は、第2階層Aの品質特性「沸騰時消費電力」と同様に、ダウンする方向に変化すると判定する。
次に、CPU10は、第4階層AAAの品質特性「保温誤差(℃)」の変化の方向を判定する。第3階層AAの品質特性「加熱力(比率)」と第4階層AAAの品質特性「保温誤差(℃)」とは、「○」の相互関係(すなわち、非矛盾関係)があるため、CPU10は、第4階層AAAの「保温誤差(℃)」の品質特性は、第3階層AAの品質特性「加熱力(比率)」と同様に、ダウンする方向に変化すると判定する。
次に、CPU10は、第5階層AAAAの品質特性「保温時消費電力」の変化の方向を判定する。第4階層AAAの品質特性「保温誤差(℃)」と第5階層AAAAの品質特性「保温時消費電力」とは、「×」の相互関係(すなわち、矛盾関係)があるため、CPU10は、第5階層AAAAの「保温時消費電力」の品質特性は、第4階層AAAの品質特性「保温誤差(℃)」とは反対に、アップする方向に変化すると判定する。
次に、CPU10は、第6階層AAAAAの品質特性「保温温度」の変化の方向を判定する。第5階層AAAAの品質特性「保温時消費電力」と第6階層AAAAAの品質特性「保温温度」とは、「○」の相互関係(すなわち、非矛盾関係)があるため、第6階層AAAAAの「保温温度」の品質特性は、第5階層AAAAの品質特性「保温時消費電力」と同様に、アップする方向に変化すると判定する。
このような手順で、CPU10は、すべての各階層の品質特性の変化を判定して、上記形成した階層構造を表示する際に、各階層の品質特性に第1階層の品質特性の変化に関連づけた特性を関連づけて表示する(図14参照)。上述の例では、第2階層A、第3階層AA及び第4階層AAAはダウンする方向変化し、第5階層AAAA及び第6階層AAAAAはアップする方向に変化すると判定した。従って、図14に示すように、第2階層A「沸騰時消費電力」は「小さく」、第3階層AA「加熱力(比率)」は「小さく」、第4階層AAA「保温誤差(℃)」は「小さく」、第5階層AAAA「保温時消費電力」は「大きく」、第6階層AAAAA「保温温度」は「大きく」がそれぞれ階層構造の対応箇所に表示される。
以上のように、製品開発支援装置1のCPU10は、品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けたとき、当該品質特性のアップ又はダウンに応じた他の品質特性の変化を、第2記憶部13に記憶された要求品質の相互関係に基づいて判定して表示部14に表示するようにしている。
そして、一つの品質特性の変化に応じた他の品質特性の変化を表示することにより、製品開発の際に品質特性の相互関係が容易に理解することができるため、製品開発の際に技術的課題の解決を効率よく行わせることができる。
特に、品質特性の相互関係が直接規定できないような2つの品質特性の相互関係があるときでも、他の品質特性との関係で結果的に品質特性の相互関係を表示することができるので、技術的課題の解決をより効率よく行わせることができる。
[4.品質特性相互の矛盾表示]
次に、品質特性相互の矛盾表示について説明する。図15は製品開発支援装置で表示される品質特性の矛盾表示の例を示す図、図16〜図19はTRIZを説明するための図である。なお、以下に示す処理は、製品開発支援装置1のCPU10による処理である。
図14に示すように、一つの第1階層(階層表示された階層の第1階層)の品質特性のアップ又はダウンの情報に応じた他の品質特性の変化が階層表示されている状態で、ユーザが、他の第1階層(サブ第1階層)の品質特性のアップ又はダウンの情報を入力部15から入力したとする。このとき、製品開発支援装置1のCPU10は、階層表示された階層の第2階層以下の品質特性のうち、他の第1階層の品質特性と同じ品質特性に関連づけられて表示された変化の情報が他の第1階層の品質特性として入力されたアップ又はダウンの情報と矛盾しているか否かを判定して表示するようにしている。
例えば、図15に示すように、一つの第1階層の品質特性「熱変換効率(比率)」のアップ又はダウンの情報に応じた他の品質特性(「沸騰時消費電力」、「加熱力(比率)」など)の変化が表示部14に階層表示されている状態のときを考える。このとき、CPU10は、第6受付手段として、ユーザによる入力部15の操作によって入力される、他の前記第1階層の品質特性(例えば、「加熱力(比率)」、「保温誤差(℃)」、「保温温度」、「保温時消費電力」)のアップ又はダウンの情報を受け付ける。図15に示す例では、品質特性「保温誤差(℃)」の「アップ(大きく)」が入力されている。
そして、他の第1階層の品質特性「保温誤差(℃)」のアップの情報入力を受け付けたとき、CPU10は、階層表示された階層の第2階層以下の品質特性のうち、他の第1階層の品質特性「保温誤差(℃)」と同じ品質特性「保温誤差(℃)」に関連づけられて表示された変化の情報が他の第1階層の品質特性「保温誤差(℃)」として入力されたアップの情報と矛盾しているか否かを判定する。ここでは、第4階層AAAの「保温誤差(℃)」が「小さく(ダウン)」であり、第5階層AAABの「保温誤差(℃)」が「小さく(ダウン)」となっているため、CPU10は、判定手段として、他の第1階層の品質特性「保温誤差(℃)」として入力されたアップと一致せず、矛盾していると判定する。そして、CPU10は、第2処理手段として、このように矛盾していると判定すると、表示部14にその旨の情報を表示する。図15に示す例では、「相関関係で矛盾が発生しました!」という表示を行うようにしているが、これに限られず、スピーカを設けて警告音などで出力するようにしてもよい。
このようにすることで、一つの品質特性の変化に応じた他の品質特性の変化を表示させている状態で、さらに他の一つの品質特性をアップ又はダウンを設定したときの矛盾した階層の品質特性を容易に理解することができる。
さらに、CPU10は、矛盾していると判定した階層表示された階層の第2階層以下の品質特性を強調表示するようにしている。このようにすることで、矛盾する品質特性を容易に把握することができる。図15に示す例では、第4階層AAAの「保温誤差(℃)」と第5階層AAABの「保温誤差(℃)」とを他の品質特性とは表示色を変更しているが、これに限られず、点滅表示をしたり、立体的表示を行ったりして強調表示するようにしてもよい。
このように品質特性の矛盾が生じたときには、例えば、TRIZ(発明問題解決の理論)を利用することができる。このTRIZは、技術的矛盾の解決に利用される40の発明原理(図16参照。)を利用するものであり、39の特性(図17参照。)について改善する特性と悪化する特性の矛盾マトリックスの各枠に250万件の特許で使われた頻度に応じて4つまでの発明原理の番号が記入されたものである(図18参照。)。
例えば、「加熱力」が改善したい品質特性であり、「沸騰時消費電力」が悪化する品質特性であるとする。「加熱力」と「沸騰時消費電力」は図17の特性としては共にエネルギーの損失となるから、図19に示すように、「1.分割の原則」等がその技術的矛盾の解決手段となる。
ここで、製品開発支援装置1において、品質特性相互の矛盾を解決する解決手法の情報を第2記憶部13(第2記憶手段の一例)に記憶しておき、CPU10は、第2判定手段として、第2記憶部13に記憶した情報に基づいて、階層表示した第1階層の品質特性と一致せず、矛盾すると判定した他の第1階層の品質特性との矛盾を解決する発明原理(図16参照。)を選択して表示部14に表示するようにしてもよい。このとき、CPU10は、第2処理手段として、判定した矛盾の解決手法を表示する。
このようにすることで、技術的矛盾の解決をより効率的に行うことができるようになる。
[5.その他の実施形態]
上述の実施形態における製品開発支援装置1では、図14に示すように、一つの品質特性の変化(アップ又はダウン)の入力に応じた他の品質特性の変化を一度に階層表示するようにしたが、まず、第1階層及び第2階層を表示し、ユーザの入力部15への操作に応じて、第3階層以下の階層を一階層毎に表示するようにしてもよい。
すなわち、ユーザが入力部15を操作して、要求品質に関連する品質特性のうちの一つの品質特性をアップ又はダウンさせると、CPU10は、まず、品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けた品質特性を第1階層とし、第1階層に配置される品質特性と相互関係があり、かつ第1階層に配置されていない品質特性を選択して第2階層の品質特性及び第1階層の品質特性のアップ又はダウンに応じた第2階層の品質特性の変化(アップ又はダウン)を表示部14に表示する。さらに、ユーザの入力部15への操作により、第2階層の品質特性が指定されると、CPU10は、当該指定された第2階層の品質特性の下流に、第1階層に配置される品質特性と相互関係があり、かつ第1階層から前階層(第2階層)に配置されていない品質特性を選択して、第3階層の品質特性及び第1階層の品質特性のアップ又はダウンに応じた第3階層の品質特性の変化(アップ又はダウン)を表示部14に表示する。以下同様に、第4階層以下の階層の品質特性及びその変化をユーザによる入力部15への操作により表示する。
例えば、図12に示す表示状態のときに、ユーザが入力部15を操作して、要求品質に関連する品質特性のうちの一つの品質特性「熱変換効率(比率)」をアップさせると、図20に示すように、CPU10は、第2階層の品質特性及びその変化を表示部14に表示する。すなわち、第2階層Aの品質特性及びその変化として品質特性「沸騰時消費電力」及びその変化「小さく」と、第2階層Bの品質特性「沸騰時間(分)」及びその変化「小さく」を表示する。さらに、ユーザの入力部15への操作により、第2階層A,Bの品質特性のうち第2階層Bの品質特性「沸騰時間(分)」が指定されると、CPU10は、図21に示すように、指定された第2階層Bの品質特性「沸騰時間(分)」の下流に第3階層BAの品質特性及びその特性変化を表示部14に表示する。すなわち、第3階層BAの品質特性及びその特性変化として品質特性「加熱力(比率)」及びその変化「大きく」を表示する。
このように、製品開発支援装置1のCPU10は、第5受付手段により品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けた品質特性を第1階層とし、第2階層以下において配置する他の品質特性として、一つ上層に配置される品質特性と相互関係があり、かつ第1階層から前階層までの上流に配置されていない品質特性を、ユーザからの要求に応じて順次一層毎に選択して階層表示する第2処理手段として機能させることができる。なお、このように一層毎に選択して階層表示する場合に、品質特性間の相互関係が分からないものなどがあれば、表示部14の表示状態が図20や図21に示すような表示状態のときに、品質特性間の相互関係を設定することができるように、表示部14の表示領域に品質特性間の相互関係設定領域を設けるようにしてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、品質特性間の相互関係の情報として、「○」、「×」の2段階ではなく、その相互関係の関連性に応じて3段階以上とし、品質特性のアップ又はダウンの情報をさらに細かく設定するようにしてもよい。例えば、品質特性間の相互関係の情報として、「◎」(非矛盾関係にあり変化大)、「○」(非矛盾関係にあり変化小)、「×」(矛盾関係にあり変化小)、「××」(矛盾関係にあり変化大)の4段階でとし、品質特性のアップ又はダウンの情報を、「アップ(大)」、「アップ(小)」、「ダウン(小)」、「ダウン(大)」の4段階としてもよい。
本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置の構成図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される品質機能展開表の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される品質特性相関図の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される品質特性相互の矛盾表示の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置での品質機能展開表の作成の処理フローである。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される要求品質入力画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される品質特性入力画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される要求品質・品質特性関係入力画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される企画品質入力画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される企画品質入力画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される品質特性相互関係入力画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示されるシナリオ分析図の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示されるシナリオ分析図の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される品質特性相関図の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される品質特性の矛盾表示の例を示す図である。 TRIZを説明するための図である。 TRIZを説明するための図である。 TRIZを説明するための図である。 TRIZを説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される品質特性相関図の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る製品開発支援装置で表示される品質特性相関図の例を示す図である。
符号の説明
1 製品開発支援装置
10 CPU
11 RAM
12 第1記憶部
13 第2記憶部
14 表示部
15 入力部
16 記録媒体ドライブ
17 バス
P 製品開発支援プログラム

Claims (7)

  1. 製品の開発を支援する製品開発支援装置において、
    顧客からの要求品質の情報入力を受け付ける第1受付手段と、
    前記要求品質に関係する品質特性の情報入力を受け付ける第2受付手段と、
    前記情報入力された要求品質と品質特性との関係の情報入力を受け付ける第3受付手段と、
    前記情報入力された品質特性の相互関係の情報入力を受け付ける第4受付手段と、
    前記要求品質に関係する品質特性のアップ又はダウンの情報入力を受け付ける第5受付手段と、
    各前記受付手段で入力された各情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、少なくとも前記要求品質と品質特性との関係、及び前記品質特性の相互関係を表す品質機能展開表を表示手段に表示する第1処理手段と、
    前記第5受付手段により前記品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けたとき、当該品質特性のアップ又はダウンに応じた他の品質特性の変化を、前記記憶手段に記憶された前記要求品質の相互関係に基づいて判定して前記表示手段に表示する第2処理手段と、を備えた製品開発支援装置。
  2. 前記第2処理手段は、前記第5受付手段により前記品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けた品質特性を第1階層とし、第2階層以下において配置する他の品質特性として、一つ上層に配置される品質特性と前記相互関係があり、かつ第1階層から前階層までの上流に配置されていない品質特性を順次選択して階層表示する請求項1に記載の製品開発支援装置。
  3. 前記第2処理手段は、前記第5受付手段により前記品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けた品質特性を第1階層とし、第2階層以下において配置する他の品質特性として、一つ上層に配置される品質特性と前記相互関係があり、かつ第1階層から前階層までの上流に配置されていない品質特性を、ユーザからの要求に応じて順次一層毎に選択して階層表示する請求項1に記載の製品開発支援装置。
  4. 前記第1階層の品質特性のアップ又はダウンが設定されて前記第2階層以下の品質特性の変化を前記表示手段に表示した後に、他の前記第1階層の品質特性のアップ又はダウンの情報入力を受け付ける第6受付手段と、
    前記第2階層以下の品質特性のうち、前記他の第1階層の品質特性と同じ品質特性に関連づけられて表示された変化の情報が前記第6受付手段に入力されたアップ又はダウンの情報と一致するか否かを判定する判定手段と、を備え、
    前記第2処理手段は、前記判定手段で一致しないと判定すると、前記表示手段にその旨の情報を表示することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の製品開発支援装置。
  5. 前記第2処理手段は、前記判定手段で一致しないと判定した前記第2階層以下の品質情報を強調表示することを特徴とする請求項4に記載の製品開発支援装置。
  6. 前記品質特性相互の矛盾を解決する解決手法の情報を記憶する第2記憶手段と、
    前記第2記憶手段に記憶した情報に基づいて、前記第1階層の品質特性と、前記判定手段で一致しないと判定した前記他の第1階層の品質特性との矛盾を解決する解決手法を判定する第2判定手段を備え、
    前記第2処理手段は、前記第2判定手段により判定した解決手法を表示することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の製品開発支援装置。
  7. コンピュータを、
    顧客からの要求品質の情報入力を受け付ける第1受付手段、
    前記要求品質に関係する品質特性の情報入力を受け付ける第2受付手段、
    前記情報入力された要求品質と品質特性との関係の情報入力を受け付ける第3受付手段、
    前記情報が入力された品質特性の相互関係の情報入力を受け付ける第4受付手段、
    前記要求品質に関係する品質特性のアップ又はダウンの情報入力を受け付ける第5受付手段、
    各前記受付手段で入力された各情報を記憶する記憶手段、
    前記記憶手段に記憶された情報に基づいて、少なくとも前記要求品質と品質特性との関係、及び前記品質特性の相互関係を表す品質機能展開表を表示手段に表示する第1処理手段、
    前記第5受付手段により前記品質特性のアップ又はダウンの情報を受け付けたとき、当該品質特性のアップ又はダウンに応じた他の品質特性の変化を、前記記憶手段に記憶された前記要求品質の相互関係に基づいて判定して前記表示手段に表示する第2処理手段、として機能させることを特徴とするプログラム。
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