JP2010128036A - 中間転写体及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写される中間転写体であって、前記中間転写体は、少なくとも基層上にエポキシ−シリコーン共重合体を含むエポキシ−シリコーン層が積層されてなり、該エポキシ−シリコーン層は、難燃性化合物を含有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
また、フルカラー画像形成装置においては、感光体(像担持体)上に形成された4色のトナー画像を、一旦中間転写ベルトに転写することにより、中間転写ベルト上にフルカラー画像を形成し、その後に紙などの転写媒体(記録媒体)に一括転写する方式があり、これにはシームレスベルト部材である中間転写ベルトが用いられる。
中間転写ベルトは、複写機等の画像形成装置のフルカラー化が進み、需要が急増している。中間転写ベルトとしては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、ゴムやエラストマーなどの材料が使用されている。
一方で、中間転写ベルトには高い難燃性が求められている。しかし上述したような比較的柔軟性のある層を基層上に積層した中間転写ベルトにおいては、難燃性が乏しくなる。そのため、一般的には難燃剤と呼ばれる物質を入れて難燃性を発現させるが、その副作用として光沢度が下がってしまう問題や、膜の本来の特性が損なわれてしまう問題があった。
(1):像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写される中間転写体であって、前記中間転写体は、少なくとも基層上にエポキシ−シリコーン共重合体を含むエポキシ−シリコーン層が積層されてなり、該エポキシ−シリコーン層は、難燃性化合物を含有することを特徴とする、中間転写体である。
また本発明によれば、長期に亘って異常画像が発生しない高品質な画像形成が可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明に係る中間転写体は、像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写される中間転写体であって、前記中間転写体は、少なくとも基層上にエポキシ−シリコーン共重合体を含むエポキシ−シリコーン層が積層されてなり、該エポキシ−シリコーン層は、難燃性化合物を含有することを特徴とする。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
基層に用いる樹脂としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアルキレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ABSやPVdF、ETFE等のフッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂、エステル系、オレフィン系、アミド系、ジエン系、シリコーン系等の熱可塑性エラストマー、エポキシ系、フェノール系、ウレタン系、イミド系、シリコーン系等の熱硬化性樹脂、その他、アクリロニトリルゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化エチレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴムなどのものが使用される。
この中で、まず基層としては装置内での変形がなく、機械強度の耐久性に優れ、また、難燃性の面でフッ素系樹脂、イミド系樹脂が好ましく用いられる。さらに好ましくは、ポリイミド、ポリアミドイミド樹脂が適用される。
さらに、本発明ではエポキシ−シリコーン層の上に表面層を積層しても良い。表面層としても前述した一般的な各樹脂が適用できるが、トナーの離型性や耐摩耗性などの観点からフッ素系、シリコーン系樹脂が好ましい。
ポリイミド樹脂による中間転写ベルト(中間転写体)の場合、有機極性溶媒を用いたポリイミド前駆体からなる溶液を塗布液とし、該塗布液を型に塗布することによって成型されるものが好ましく用いられる。
塗工液の組成分であるポリイミド前駆体の加熱処理(イミド化)により生成するポリイミドについて詳しく説明する。
本発明に用いられるポリイミドは、まず一般的に知られている芳香族多価カルボン酸無水物あるいはその誘導体と芳香族ジアミンとの反応によって、ポリアミック酸(ポリイミド前駆体)を経由して得られる。
すなわち、ポリイミドは、その剛直な主鎖構造により溶媒等に対して不溶であり、また不融の性質を持つため、酸無水物と芳香族ジアミンから、まず有機溶媒に可溶なポリイミド前駆体(ポリアミック酸、またはポリアミド酸)を合成し、この段階で様々な方法で成型加工が行なわれ、その後ポリアミック酸を加熱もしくは化学的な方法で脱水反応させて環化(イミド化)しポリイミドとする。反応の概略を下記化学反応式に示す。
このような例としては、トレニース(東レ社製)、U−ワニス(宇部興産社製)、オプトマー(JSR社製)、SE812(日産化学社製)、CRC8000(住友ベークライト社製)等が代表的なものとして挙げられる。
しかしながら最近では、(2)の方法の一種であるが、イミダゾールやキノリンなどのアミン類を触媒としてワニスに含有させることによって乾燥時におけるイミド化を促進させる方法がとられることも多い。ポリイミドの本来的な性能を発揮させるためには、相当するポリイミドのガラス転移温度以上に加熱して、イミド化を完結させることが必要であるが、これによると、より低温でイミド化が促進され、機械的耐久性も向上すると言われている。しかし、これらの触媒は極少量であり、乾燥中に分解・昇華するものもあるが、不純物として残留するものもあり好ましくない。
このようなイミド化率の測定方法としては、例えば、9〜11ppm付近のアミド基に帰属される1Hと6〜9ppm付近の芳香環に帰属される1Hとの積分比から算出する核磁気共鳴分光法(NMR法)、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)、イミド閉環に伴う水分を定量する方法、カルボン酸中和滴定法など種々の方法が用いられているが、中でもフーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)は最も一般的な方法である。
すなわち、焼成段階(イミド化処理段階)でのイミド基のモル数を(A)とし、100%イミド化された場合(理論的)のイミド基のモル数を(B)とすると、次により表される。
(1)イミドの特性吸収の1つである725cm−1(イミド環C=O基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,015cm−1との吸光度比。
(2)イミドの特性吸収の1つである1,380cm−1(イミド環C−N基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,500cm−1との吸光度比。
(3)イミドの特性吸収の1つである1,720cm−1(イミド環C=O基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,500cm−1との吸光度比。
(4)イミドの特性吸収の1つである1,720cm−1とアミド基の特性吸収1,670cm−1(アミド基N−H変角振動とC−N伸縮振動の間の相互作用)との吸光度比。
また、3000〜3300cm−1にかけてのアミド基由来の多重吸収帯が消失していることを確認すればさらにイミド化完結の信頼性は高まる。
このようなものとしては、リカコート(新日本理化)、ブロック共重合ポリイミド(ピーアイ技研)等がある。
中間転写ベルトとして用いる場合には充填材として抵抗調整機能を有する抵抗調整剤を用いる。抵抗調整剤は、中間転写ベルトを所定の抵抗値に調整する必要上、添加が欠かせない。
抵抗制御剤としては、カーボンブラック、黒鉛、あるいは、銅、スズ、アルミニウム、インジウム等の金属や、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化スズ、スズをドープした酸化インジウム等の金属酸化物微粉末などが挙げられる。また、これらにイオン電導性抵抗制御剤として、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジル、アンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウムなどを用いてもよい。また導電性高分子であるポリエーテルアミドやポリエーテルエステルアミド、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなどを用いても良い。なお、本発明に用いられる抵抗制御剤は、これらの例示化合物に限定されるものではない。
また、必要に応じて分散助剤を用いても良い。さらには、カーボンブラックの表面官能基と、その官能基と反応性を有する有機化合物とを反応させて表面処理したものでも良い。
必要に応じて抵抗調整剤を分散させる工程、該工程により作製された塗布液を支持体(成形用の型)に塗布・流延する工程、支持体に塗布・流延された塗膜中の溶媒を加熱により除去する工程、昇温加熱して塗膜中に含まれる前駆体のイミド化を促進する工程、形成された薄膜を支持体から離型し中間転写ベルトとすることにより製造される。
ここでは、抵抗制御剤としてカーボンブラクを分散させる方法を例として説明する。なお、一例でありこれに限定されるものではない。
このときの混合方法としては、遠心式攪拌機、ヘンシェルミキサー、ホモジナイザー、遊星式攪拌機などを用いて行なうことができる。
必要に応じて、レベリング剤や触媒などの添加剤をこのときに添加することもできる。また、攪拌後は真空脱泡機などを用いて脱泡することが好ましい。
支持体に製膜する方法としては、遠心成形、ロールコート、ブレードコート、リングコート、ディッピング、スプレーコート、ディスペンサーコート、ダイコートなどがある。ポリイミドの中間転写ベルトの製膜方法としては、遠心成形法がよく用いられるが、支持体の内面に製膜するため、その表面に層を積層する場合、製膜後、一旦脱型し、別の型に移し別のコーティング方法にて表面層を形成する必要があり、工程が煩雑になる。このため、本発明の場合、支持体の外面に塗布し、基層、表層と順次積層可能な工法として、ロールコート、ディスペンサーコート、リングコート、ダイコートが好ましい。
上記方法にてあらかじめ離型剤を塗布した金属製の円筒支持体外面に所定膜厚にポリアミック酸からなる塗布液を塗布後、熱風乾燥機、IHヒーター、遠赤外線ヒーターなどにより塗膜を乾燥させる。乾燥においては、まず、80〜120℃程度の温度にて10〜60分間乾燥させ、その後、2〜5℃/分程度の昇温速度にて昇温させ、300〜400℃でイミド化焼成を行う。その後、充分冷却した後に表面層の塗布を実施する。なお、基層と表面層は必ずしも同様の工法で成形する必要はない。
次に、エポキシ−シリコーン層について説明する。
本発明におけるエポキシ−シリコーン層は、エポキシ−シリコーン共重合体を含み、前記基層上に積層されてなる。また、エポキシ−シリコーン層は、難燃性化合物を含有する。
このエポキシ−シリコーン層は単層(最表面層)であってもよく、単層の中間層もしくは複数層からなる中間層の中の一部を構成し、さらに最表面層を有する構成であってもよい。
また、エポキシ−シリコーン層は、エポキシーシリコーン共重合体を用いることが好ましい。
エポキシ−シリコーン共重合体は、適度な柔軟性を有するため中間転写ベルトの屈曲においても亀裂を生じることがない。また像担持体や記録媒体の表面へ充分に追従することができる。
さらに、液状であるため基層と同様な工法にて製造することが可能であり、連続生産に好適である。また、必要に応じて溶媒などにて粘度の調整も可能であり、種種の添加材料の配合も容易である。
当ブロックコポリマーは、ビスフェノールA型ジ−グリシジルエーテル、ビスフェノールF型−ジ−グリシジルエーテルのような一般的なエポキシ部位のエポキシ基に反応する反応基を有するシロキサンユニットを交互に共重合させ、末端がエポキシ基のものである。
また配合量は、エポキシ−シリコーン共重合体のエポキシ当量と反応基当量が合致するように算出された量を配合する。
特に、抵抗調整剤の配合について説明する。抵抗調整剤としては前述と同様のものが適用できる。特に、カーボンブラックは好適に用いられる。エポキシ−シリコーン共重合体は、カーボンブラックに対する分散性が良く、抵抗値のばらつきの小さいものが得られやすい。
本発明に用いる難燃性化合物は、有機系難燃剤、無機系難燃剤どちらも使用することができる。有機系難燃剤としては、例えばハロゲン系化合物、リン系化合物、メラミン系化合物、ホウ素系化合物、シリコーン系化合物が挙げられ、無機系難燃剤としては、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩化合物などが挙げられる。
硫酸メラミン、硫酸アンモニウム、メラミンシアヌレート、塩素化ポリエチレンは、粒子の微細化がしやすく、かつ少ない配合量で難燃化し、光沢度も高い値にできる点で好適に用いることができる。
この際、分散溶媒には特に制限は無いが、エポキシ−シリコーン共重合体との相溶性の面からアルコール系、ケトン系が好ましい。また、粒子の微細化を効率的に行うために、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などの分散剤を適宜使用しても良い。
本発明に係る画像形成装置は、潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、該像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、該現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写体と、該中間転写体上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段と、を有してなり、前記中間転写体が上述の中間転写体であることを特徴とする。
また本発明に係る画像形成装置は、フルカラー画像形成装置であり、各色に対応した複数の像担持体を直列に配置してなり、該複数の潜像担持体は、それぞれ各色に対応した現像手段を有することを特徴とする。
図1の模式図に、ベルト構成部等を装備した電子写真装置の要部概略構成を示す。図1に示すベルト構成部である中間転写ユニット(500)は、複数のローラに張架された中間転写体である中間転写ベルト(501)などにより構成されている。この中間転写ベルト(501)の周りには、転写手段である2次転写ユニット(600)の2次転写電荷付与手段である2次転写バイアスローラ(605)、中間転写体クリーニング手段であるベルトクリーニングブレード(504)、潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布部材である潤滑剤塗布ブラシ(505)などが対向するように配設されている。
図1において、帯電チャージャ(203)は、コロナ放電によって感光体ドラム(200)の表面を負電荷で所定電位に一様に帯電する。上記ベルトマーク検知信号に基づき、タイミングを定め、図示しない書き込み光学ユニットにより、Bkカラー画像信号に基づいてレーザ光Lによるラスタ露光を行う。このラスタ像が露光されたとき、当初一様帯電された感光体ドラム(200)の表面の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、Bk静電潜像が形成される。このBk静電潜像に、現像手段であるBk現像器(231K)の現像ローラ上の負帯電されたBkトナーが接触することにより、感光体ドラム(200)の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷のない部分つまり露光された部分にはトナーが吸着し、静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。
そして、2次転写対向ローラ(510)に張架された中間転写ベルト(501)と2次転写バイアスローラ(605)によりニップが形成された2次転写部に、上記中間転写ベルト(501)上のトナー像の先端がさしかかるときに、転写紙(P)の先端がこのトナー像の先端に一致するように、レジストローラ(610)が駆動されて、転写紙ガイド板(601)に沿って転写紙(P)が搬送され、転写紙(P)とトナー像とのレジスト合わせが行われる。
図2は、4つの異なる色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像を形成するための4つの感光体ドラム(21BK),(21Y),(21M),(21C)を備えた4ドラム型のデジタルカラープリンタの一構成例を示す。
画像信号を元に画像処理部で画像処理して画像形成用の黒(BK)、マゼンタ(M)、イエロー(Y),シアン(C)の各色信号に変換し、画像書込部(12)に送信する。画像書込部(12)は、例えば、レーザ光源と、回転多面鏡等の偏向器と、走査結像光学系、及びミラー群、からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部(13)の各色毎に設けられた像坦持体(感光体)(21BK)、(21M)、(21Y)、(21C)に各色信号に応じた画像書込を行う。
[基層用塗布液の調製]
まず、下記に示す各構成材料を混合し、φ1mmのジルコニアビーズを用いて、ビーズミル分散機にて5時間分散し、カーボン分散液を作製した。
ポリイミド溶液U−ワニスA(宇部興産社;固形分18%) 2重量部
カーボンブラックSpecialblack4(デグサ社) 10重量部
N−メチル−2−ピロリドン(三菱化学社) 88重量部
上記カーボンブラック分散液 50重量部
ポリイミド溶液U−ワニスA(宇部興産社;固形分18wt%) 50重量部
ポリエーテル変性シリコーンFZ2105(東レダウコーニング社) 0.01重量部
次に、外径100mm、長さ300mmの外面を鏡面仕上げした上に離型剤を施した金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、上記塗工液を円筒外面に均一にディスペンサーを用いて流延して塗布した。塗布量としては最終的な膜厚が60μmになるような液量の条件とした。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転しながら熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度3℃/分で100℃まで昇温して30分加熱した。その後回転を停止し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に投入し、昇温速度2℃/分で310℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)した。加熱を停止した後、常温まで徐冷した。
まず、下記に示す各構成材料を混合し、φ1mmのジルコニアビーズを用いて、ビーズミル分散機にて6時間分散し、表層用カーボン分散液Aを作製した。
エポキシ−シリコーン共重合体;
ALBIFLEX348(シリコーン60wt% Nanoresins社) 1重量部
カーボンブラックSpecialblack4(デグサ社) 10重量部
N−メチル−2−ピロリドン(三菱化学社) 89重量部
続いて、下記に示す各構成材料を混合し、φ0.3mmのジルコニアビーズを用いて、それぞれサンドミル分散機にて5時間分散し、難燃剤分散液Aを作製した。
硫酸メラミン;アピノン−901(堺化学工業社) 15重量部
エポキシ−シリコーン共重合体;
ALBIFLEX348(シリコーン60wt% Nanoresins社) 1重量部
1−ブタノール 82重量部
次に、上記表層用カーボン分散液A、及び表層用難燃剤分散液Aを用いて、それぞれの構成材料の固形分の重量比が以下となるように混合し、遠心式攪拌脱泡機にて、混合、脱泡し、表層用塗布液Aを得た。
上記表層用カーボンブラック分散液A 35.4重量部
ALBIFLEX348(シリコーン60wt% Nanoresins社) 26重量部
メチルテトラヒドロ無水フタル酸;
HN−2000(日立化成工業社) 4.2重量部
上記表層用難燃剤分散液A 34.4重量部
(樹脂に対し固形分で20部配合)
先に作製したポリイミド基層上に、上記表層塗布液Aを同様に外面に均一にディスペンサーを用いて流延して塗布した。塗布量としては最終的な膜厚が240μmになるような液量の条件とした。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転しながら熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度2℃/分で120℃まで昇温して30分加熱した。引き続き、昇温速度2℃/分で250℃まで昇温して120分加熱処理した。加熱を停止した後、常温まで徐冷し、充分に冷却後、脱型し、シームレスベルトAを得た。
実施例1において、表層用難燃剤分散液Aを使用しなかった以外は実施例1と同様の方法でシームレスベルトBを得た。
実施例1において作製した表層用難燃剤分散液Aを使い、表層用塗布液Aへの配合量を変え、樹脂に対し120部の配合となるように添加した以外は実施例1と同様の方法でシームレスベルトCを得た。
実施例1の表層用難燃剤分散液Aの分散時間を30分に変えた以外は同様の方法にして分散を行い、表層用難燃剤分散液Dを作製した。このときの硫酸メラミンの体積平均粒径は23.5μmであった。その後は実施例1と同様の方法でシームレスベルトDを得た。
実施例1の表層用難燃剤分散液A中の硫酸メラミンからメラミンシアヌレート(STABIACE MC−5F;堺化学社製)に、溶媒を1−ブタノールからメチルイソブチルケトンに変えた以外は実施例1と同様の方法で分散を行い、表層用難燃剤分散液Eを作製した。このときのメラミンシアヌレートの体積平均粒径は0.214μmであった。次に実施例1と同様の混合比で混合し、表層用塗布液Eを作製した。その後は実施例1と同様の方法でシームレスベルトEを得た。
実施例4の表層用難燃剤分散液Dの分散時間を30分に変えた以外は同様の方法にして分散を行い、表層用難燃剤分散液Fを作製した。このときのメラミンシアヌレートの体積平均粒径は10.9μmであった。その後は実施例1と同様の方法でシームレスベルトFを得た。
実施例1の表層用難燃剤分散液A中の硫酸メラミンを塩素化ポリエチレン(エラスレン401;昭和電工社製)に、溶媒を1−ブタノールからメチルイソブチルケトンに変えた以外は実施例1と同様の方法で分散を行い、表層用難燃剤分散液Gを作製した。このときの塩素化ポリエチレンの体積平均粒径は0.537μmであった。次に実施例1と同様の混合比で混合し、表層用塗布液Gを作製した。その後は実施例1と同様の方法でシームレスベルトGを得た。
実施例6において作製した表層用難燃剤分散液Iを使い、表層用塗布液Gへの配合量を変え、樹脂に対し120部の配合となるように添加した以外は実施例1と同様の方法でシームレスベルトHを得た。
実施例6の表層用難燃剤分散液Gの分散時間を30分に変えた以外は同様の方法にして分散を行い、表層用難燃剤分散液Iを作製した。このときの塩素化ポリエチレンの体積平均粒径は27.9μmであった。その後は実施例1と同様の方法でシームレスベルトIを得た。
実施例1の表層用難燃剤分散液A中の硫酸メラミンをポリジブロモスチレン(Great Lakes pdbs−80(ケムチュラ・ジャパン社製))に変えた以外は実施例1と同様の方法で分散を行い、表層用難燃剤分散液Jを作製した。このときのGreat Lakes pdbs−80の体積平均粒径は0.298μmであった。次に実施例1と同様の混合比で混合し、表層用塗布液Jを作製した。その後は実施例1と同様の方法でシームレスベルトJを得た。
実施例1の表層用難燃剤分散液A中の硫酸メラミンを水酸化マグネシウム(MGZ−5;堺化学工業社製)に変えた以外は実施例1と同様の方法で分散を行い、表層用難燃剤分散液Kを作製した。このときのMGZ−5の体積平均粒径は0.134μmであった。次に実施例1と同様の混合比で混合し、表層用塗布液Kを作製した。その後は実施例1と同様の方法でシームレスベルトKを得た。
実施例1の表層用難燃剤分散液A中の硫酸メラミンを縮合リン酸エステル(アデカスタブFP−700;アデカ社製)に、溶媒を1−ブタノールからメチルイソブチルケトンに変えた以外は実施例1と同様の方法で分散を行い、表層用難燃剤分散液Lを作製した。このときのアデカスタブFP−700の体積平均粒径は0.456μmであった。次に実施例1と同様の混合比で混合し、表層用塗布液Lを作製した。その後は実施例1と同様の方法でシームレスベルトLを得た。
実施例1の表層用難燃剤分散液A中の硫酸メラミンからホウ酸亜鉛(アルカネックスFRC−500;水澤化学工業社製)に、溶媒を1−ブタノールから1−オクタノールに変えた以外は実施例1と同様の方法で分散を行い、表層用難燃剤分散液Mを作製した。このときのアルカネックスFRC−500の体積平均粒径は3.24μmであった。次に実施例1と同様の混合比で混合し、表層用塗布液Mを作製した。その後は実施例1と同様の方法でシームレスベルトMを得た。
なお、ベタ画像観察の評価指標は、◎がベタ濃度が均一で、○が凹部に濃度がやや薄い、×凹部が完全に抜けているとした。
このように、難燃性化合物の粒子径と配合部数を調整することによって、難燃性を確保しながら、かつ高い光沢度を維持し、像担持体や用紙等の記録媒体の表面性状によらず高い転写性能を発現し、中抜けや濃度むら、色むらのような異常画像がなく、高品質なフルカラー画像を長期に渡って実現することができる。
P 転写紙
70 除電ローラ
80 アースローラ
200 感光体ドラム
201 感光体クリーニング装置
202 除電ランプ
203 帯電チャージャ
204 電位センサ
205 トナー画像濃度センサ
210 ベルト搬送装置
230 リボルバ現像ユニット
231Y Y現像機
231K Bk現像機
231C C現像機
231M M現像機
270 定着装置
271、272 定着ローラ
500 中間転写ユニット
501 中間転写ベルト
503 トナーシール部材
504 ベルトクリーニングブレード
505 潤滑剤塗布ブラシ
506 潤滑剤
507 1次転写バイアスローラ
508 ベルト駆動ローラ
509 ベルトテンションコントローラ
510 2次転写対向ローラ
511 クリーニング対向ローラ
512 フィードバッグ電流検知ローラ
513 トナー画像
514 光学センサ
600 2次転写ユニット
601 転写紙ガイド板
605 2次転写バイアスローラ
606 転写紙除電チャージャ
608 クリーニングブレード
610 レジストローラ
801 1次転写電源
802 2次転写電源
(図2)
P 転写紙
10 プリンタ本体
12 画像書込部
13 画像形成部
14 給紙部
15 定着装置
16 レジストローラ
20BK、20M、20Y、20C 現像装置
21BK、21M、21Y、21C 感光体
22 中間転写ベルト
23BK、23M、23Y、23C 1次転写バイアスローラ
25 ベルトクリーニング装置
50 転写搬送ベルト
60 2次転写バイアスローラ
Claims (8)
- 像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写される中間転写体であって、
前記中間転写体は、少なくとも基層上にエポキシ−シリコーン共重合体を含むエポキシ−シリコーン層が積層されてなり、
該エポキシ−シリコーン層は、難燃性化合物を含有することを特徴とする、中間転写体。 - 前記難燃性化合物の含有量がエポキシ−シリコーン共重合体100重量部に対して1〜100重量部であることを特徴とする、請求項1に記載の中間転写体。
- 前記難燃性化合物の粒子径が10μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の中間転写体。
- 前記難燃性化合物が窒素系化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の中間転写体。
- 前記難燃性化合物が塩素系化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の中間転写体。
- シームレスベルトであることを特徴とする、請求項1に記載の中間転写体。
- 潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、
該像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、
該現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写体と、
該中間転写体上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段と、を有してなり、
前記中間転写体が請求項1に記載の中間転写体であることを特徴とする、画像形成装置。 - 画像形成装置がフルカラー画像形成装置であり、
各色に対応した複数の像担持体を直列に配置してなり、
該複数の潜像担持体は、それぞれ各色に対応した現像手段を有することを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
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