JP2010125453A - 圧延機における形状制御方法および形状制御装置 - Google Patents

圧延機における形状制御方法および形状制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】箔圧延材等の薄板の圧延材であっても、目標形状との偏差を実用上問題とならない程度に制御しつつ、冷却媒体の吹き付け装置における不必要なON/OFF動作の発生を有利に抑制し得る、圧延材における形状制御方法を提供すること。
【解決手段】圧延材の目標板厚等の圧延条件に応じて、二層別以上設けられた制御係数のうちから一つを選択し、その選択された制御係数を用いて、第一の演算手段12にて算出された予測形状偏差1の絶対値を第三の演算手段16にて求める一方、第二の演算手段14にて算出された予測形状偏差2の絶対値を第四の演算手段18にて求め、それらの絶対値と閾値とを比較手段20にて比較し、その比較結果に基づいて、決定手段22において、それら絶対値が共に閾値以下である場合には、その直前の制御時にて決定した冷却媒体の吹き付けのON又はOFFをそのまま維持するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧延機における形状制御方法および形状制御装置に係り、特に、ワークロールに対する冷却媒体の吹き付けを制御して得られる圧延材における形状(板形状)、より好ましくは、箔圧延材等の薄板圧延材における形状を制御する冷却制御技術に関するものである。
従来より、アルミニウム等の圧延加工に際しては、目的とする形状を安定して得るために、圧延材の伸び具合や突っ張り具合の幅方向の分布を測定すること等によって、圧延材の形状を実測し、かかる実測形状を目標形状に近づけるように形状制御が、行なわれている。そして、そのような形状制御としては、一般に、ワークロールベンダや中間ロールベンダ、圧下レベリング等の機械的制御が行なわれることで、圧延材の耳伸びや中伸び、片伸び等の単純で大きな形状修正が、施されることとなる。
一方で、そのような機械的制御では修正が難しい局部伸びや複合伸び等を修正するためには、ワークロールに対する冷却媒体の吹き付けを制御して、ワークロールの幅方向のサーマルクラウン(ロール半径方向変化量の軸方向分布)を調整する冷却制御(クーラント制御ともいう)が、行なわれている。このような冷却制御は、薄板圧延材や箔圧延材のような板厚が薄い圧延材においては、特に有効な形状制御手段であるところから、従来から様々な方法が提案され、実施されてきている。
ところで、かかる冷却制御における冷却媒体の吹き付けは、ON/OFF動作による制御が一般的であるが、このようなON/OFF動作頻度の増大は、冷却媒体の吹き付け装置における切替え弁等の寿命低下を招くことから、設備保守コストが増大してしまうといった問題を惹起するものであり、それを防止する観点からは、不必要な冷却媒体の吹き付けON/OFF動作の抑制を図ることが、望ましいのであった。
そこで、本発明者らは、先に、特許第3946733号公報(特許文献1)において、圧延機のワークロールに対する冷却媒体の吹き付けを、圧延開始時及びその後の単位時間経過毎に設定される各制御時のうちの一の制御時において、それから単位時間経過後の次の制御時における圧延材の形状を予測し、その予測形状と目標とする形状との偏差に基づいて、前記一の制御時における冷却媒体の吹きつけのON又はOFFを制御することにより、得られる圧延材の形状を制御するようにした、圧延機における形状制御方法を明らかにした。
このような形状制御方法にあっては、単位時間経過毎に設定される圧延機のワークロールに対する冷却媒体の吹き付け制御を、ある一の制御時において、冷却媒体の吹き付けをONとした場合の次回制御時における圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と目標の形状とから予測形状偏差1を求める一方、冷却媒体の吹き付け状態をOFFとした場合の次回制御時における圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と目標の形状とから予測形状偏差2を求め、それら予測形状偏差1及び前記予測形状偏差2の各々の絶対値が、予め定められた閾値以下であるときには、その直前の制御時にて決定した冷却媒体の吹き付けのON又はOFFを、そのまま維持するようにすることで、目標とする形状との偏差を実用上問題とならない程度に制御しつつ、冷却媒体の吹き付け装置における不必要なON/OFF動作の発生を、有利に抑制することが可能となる。
しかしながら、本発明者らが、圧延機における形状制御方法について、更に詳細に検討を重ねたところ、箔圧延材等の薄板圧延材においては、冷却媒体を吹き付けた時の形状変化の度合いが、通常の板圧延材の場合に比べて大きく異なる場合があることが、確認されたのである。即ち、このような薄板圧延材を圧延する場合において、特許文献1の形状制御方法をそのまま採用すると、予測形状と実際の形状との誤差が大きくなることとなり、結果的に、冷却媒体の吹き付け装置におけるON/OFF回数の低減が充分に行なえず、不必要な冷却媒体の吹き付けON/OFF動作の抑制という所期の目的を達成出来ない場合がある、という問題が新たに惹起されたのである。
特許第3946733号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、箔圧延材等の薄板の圧延材であっても、目標とする形状との偏差を実用上問題とならない程度に制御しつつ、冷却媒体の吹き付け装置における不必要なON/OFF動作の発生を有利に抑制し得る、圧延材における形状制御方法、及びそのための装置を提供することにある。
そして、本発明にあっては、上記した課題を解決するために、圧延機のワークロールに対する冷却媒体の吹き付けを、圧延開始時及びその後の単位時間経過毎に設定される各制御時においてON/OFF制御することにより、得られる圧延材の形状を制御するに際して、一の制御時において、それから単位時間経過後の次回制御時における該圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と目標とする形状との偏差に基づいて、前記一の制御時における冷却媒体の吹き付けのON又はOFFを決定するにあたり、前記一の制御時において、冷却媒体の吹き付けをONとした場合の前記次回制御時における圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と前記目標とする形状とから予測形状偏差1を求める一方、冷却媒体の吹き付け状態をOFFとした場合の前記次回制御時における圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と前記目標とする形状とから予測形状偏差2を求め、前記予測形状偏差1及び前記予測形状偏差2の各々の絶対値と、予め定められた閾値とを比較して、それら予測形状偏差1及び予測形状偏差2の絶対値が該閾値以下である場合には、前記一の制御時において、その直前の制御時にて決定した冷却媒体の吹き付けのON又はOFFをそのまま維持する圧延機における形状制御方法において、前記形状の予測に使用される、冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数を、冷却媒体を吹き付ける装置毎に少なくとも二層別以上備え、圧延材の目標板厚を含む圧延条件に応じて、該二層別以上の制御係数のうちの一層別を選択して、前記形状を予測することを特徴とする圧延機における形状制御方法を、その要旨とするものである。
これにより、圧延材の目標板厚を含む種々の圧延条件に対応して、前記制御係数を少なくとも二層別以上備えておき、前記圧延条件に応じて、前記二層別以上の制御係数のうちの一層別を選択することで、圧延材の予測形状の計算精度が向上して、その結果、予測形状をより実測形状に近づけることが可能となり、以て、冷却媒体の吹き付け装置におけるON/OFF回数の低減を、有利に達成することが可能となる。
なお、かかる本発明に従う形状制御方法の望ましい態様の一つによれば、前記冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数は、冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量とされることとなる。これにより、形状の変化の度合いを、冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量として定量化することで、形状の予測を、より的確に実施出来るようになる。
また、本発明に従う形状制御方法の別の望ましい態様の一つにあっては、前記冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数としての、前記冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後における形状の静的な変化量とは、予め実験的に求められた値、或いは数学モデル等を用いて計算した値にて設定されることとなる。これにより、冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量について、実機での実験が可能な場合においては、予め実験的に求められた値を用いることで、また種々の要因により実験が困難な場合においては、数学モデルを用いて計算した値を用いることで、形状の予測精度を、効果的に向上させることが可能となる。
さらに、このような本発明に従う形状制御方法の好ましい態様の一つにあっては、前記二層別以上の制御係数のうちの一層別を選択するに際して、前記制御係数の全ての層別から一層別を順次選択して一定時間ずつ形状制御を行い、圧延材の板幅内において実際に検出された形状偏差の度合いが最も小さくなる制御係数が選択されることとなる。これにより、実際に形状偏差の度合いを参照することで、形状偏差の度合いが最も小さくなる制御係数が選択されることとなる。即ち、冷却媒体を吹き付けたときの実際の形状変化の度合いに最も近しい制御係数が選択されることとなり、その結果、予測形状の計算精度が向上して、予測形状をより実測形状に近づけることが出来ることとなって、以て、冷却媒体の吹き付け装置におけるON/OFF回数の不必要な増大を、効果的に抑制することが可能となる。
また、本発明にあっては、圧延機のワークロールに対する冷却媒体の吹き付けを、圧延開始時及びその後の単位時間経過毎に設定される各制御時においてON/OFF制御することにより、得られる圧延材の形状を制御するに際して、一の制御時において、それから単位時間経過後の次回制御時における該圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と目標とする形状との偏差に基づいて、前記一の制御時における冷却媒体の吹き付けのON又はOFFを決定する圧延機における形状制御装置であって、(a)前記一の制御時において、冷却媒体の吹き付けをONとした場合の前記次回制御時における圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と前記目標とする形状とから予測形状偏差1を求める第一の演算手段と、(b)冷却媒体の吹き付けをOFFとした場合の前記次回制御時における圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と前記目標とする形状とから予測形状偏差2を求める第二の演算手段と、(c)前記第一の演算手段によって求められた予測形状偏差1の絶対値と、予め定められた閾値との比較、及び、前記第二の演算手段によって求められた予測形状偏差2の絶対値と、前記閾値との比較を行なう比較手段と、(d)前記比較手段における比較結果に基づいて、前記予測形状偏差1の絶対値及び/又は前記予測形状偏差2の絶対値が該閾値を超える場合には、前記一の制御時において、予測形状偏差がより小さくなるような冷却媒体の吹き付けのON又はOFFを決定する一方、前記予測形状偏差1の絶対値及び前記予測形状偏差2の絶対値が、共に、前記閾値以下である場合には、前記一の制御時において、その直前の制御時にて決定した冷却媒体の吹き付けのON又はOFFをそのまま維持する決定手段とを備えたものにおいて、更に、前記形状の予測に使用される、冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数を、冷却媒体を吹き付ける装置毎に少なくとも二層別以上備え、圧延材の目標板厚を含む圧延条件に応じて、該二層別以上の制御係数のうちの一層別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする圧延機における形状制御装置をも、その要旨とするものである。
これにより、例えば圧延機出側での圧延材の目標板厚を含む種々の圧延条件に対応して前記制御係数を二層別以上備えておき、前記圧延条件に応じて、前記二層別以上の制御係数のうちの一層別を自動的に、或いは作業者の判断によって手動で選択することで、予測形状の計算精度が向上して、その結果、予測形状がより実測形状に近づくこととなり、以て、冷却媒体の吹き付け装置におけるON/OFF回数を低減せしめるという目的を、有利に達成することが可能となる。
なお、かかる本発明に従う形状制御装置の望ましい態様の一つによれば、前記冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数は、冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量とされることとなる。これにより、形状の変化の度合いを、冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量として定量化することが可能となり、形状の予測がより的確に実施されるのである。
また、そのような本発明に従う形状制御装置の別の望ましい態様の一つにあっては、前記冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数としての、前記冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量とは、予め実験的に求められた値、或いは数学モデル等を用いて計算した値にて設定される。これにより、形状の予測精度を更に向上させることが可能となる。
さらに、本発明に従う形状制御装置の好ましい態様の一つにあっては、前記選択手段は、前記二層別以上の制御係数のうちの一層別を選択するに際して、前記制御係数の全ての層別から一層別を順次選択して一定時間ずつ形状制御を行い、圧延材の板幅内において実際に検出された形状偏差の度合いが最も小さくなる制御係数が選択されることとなる。
このように、本発明によれば、通常の板圧延材のみならず、箔圧延材等の薄板圧延材においても、圧延後の形状と目標とする形状との偏差を実用上問題とならない程度に制御しつつ、圧延機におけるワークロールへの冷却媒体の吹き付け装置において、不必要なON/OFF動作の発生を、有利に抑制することが可能となるのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従う圧延機における形状制御方法を採用した圧延工程の一実施形態が、概略的に示されている。そこにおいて、圧延機10は、一般的なシングルスタンド式の4段圧延機であり、一対のワークロール1a、1bと、それらを上下から挟んで位置せしめられた一対のバックアップロール2a、2bとから、構成されており、それらバックアップロール2a、2bにて押圧された上ワークロール2aと下ワークロール2bによって、圧延材3を圧延するようになっている。なお、図1においては図示されていないが、ワークロール1a、1b、バックアップロール2a、2bの軸方向の両端部には、各ロールに曲げ作用を与え、圧延時に適当なクラウンを与えることを目的とするロールベンディング装置が、各々、設置されている。
なお、ここにおいて、本発明に従う圧延機における形状制御方法は、圧延後の圧延材3の板厚が0.1〜数mmといった一般的な板厚の圧延のほか、圧延後の板厚が100μm程度以下の厚さとなる所謂箔圧延においても、好適に採用されることとなる。中でも、本発明の制御方法にあっては、30μm以下の特に薄い箔厚の圧延において、好適に採用されることとなる。また、圧延材3としては、各種の金属材料が対象とされ得るのであるが、好ましくは、アルミニウムやアルミニウム合金の薄箔圧延において、本発明が有利に適用される。
そして、圧延材3の出側(図1中、左上側)には、上ワークロール1aと下ワークロール1bによって圧延された圧延材3の形状(張力)を、その板幅方向に所定の単位幅をもって直接的に測定し得る公知の形状検出器4が配置されており、かかる形状検出器4によって、圧延材3の、その板幅方向に単位幅にて区切られた複数の部位(ゾーン)における各々の形状が検出され、その検出結果(検出形状値)が、制御装置6に入力されるようになっている。
また、圧延材3の入側(図1中、右下側)には、ワークロール1a、1bに対して冷却媒体を吹き付けるクーラント装置5a、5bが、圧延材3の上下に対向配置されている。このクーラント装置5a、5bには、その長手方向(ワークロール1a、1bの軸方向)に亘って、後述する形状検出器4の単位幅(ゾーン)に対応する所定間隔毎に、複数個のノズル(ここでは図示せず)が位置固定に配設されており、各ノズルより、ワークロール1a、1bにおける該ノズルが対応する部位に対して、冷却媒体が吹き付けられるようになっている。
そして、上ワークロール1aと下ワークロール1bに対するクーラント装置5a、5bによる冷却媒体の吹き付けが、制御装置6によって制御された状態下において、例えば、一対のワークロール1a、1bが駆動モータ(図示せず)にて回転駆動せしめられると、それに伴って、一対のバックアップロール2a、2bとが回転駆動せしめられることにより、圧延材3が、圧延機10の入側から出側に向かって徐々に送り出されつつ、一対のワークロール1a、1bの間で圧延されるのである。
さらに、このとき、ワークロール1a、1bにおける、圧延材3の各ゾーンに対応した各部位への冷却媒体の吹き付けを、制御装置6によってON/OFF制御して、所謂ゾーン冷却をすることにより、ワークロール1a、1bにおける冷却状態(温度分布)を変化させ、そこにおけるサーマルクラウンを調整し、以て、得られる圧延材3の形状を、単位幅(ゾーン)毎に制御するようになっているのである。
そこにおいて、クーラント装置5a、5bによる冷却媒体の吹き付けのON/OFFを制御する制御装置6は、図2に示される如き構成を有している。具体的には、a)冷却媒体の吹き付けをONとした場合の、次回制御時(単位時間経過後)における圧延材3の形状を予測し、かかる予測形状と目標とする形状とから予測形状偏差1を求める第一の演算手段(予測形状偏差1の演算手段)12と、b)冷却媒体の吹き付けをOFFとした場合の、次回制御時における圧延材3の形状を予測し、かかる予測形状と目標とする形状とから予測形状偏差2を求める第二の演算手段(予測形状偏差2の演算手段)14と、c)第一の演算手段によって求められた予測形状偏差1の絶対値を求める第三の演算手段(予測形状偏差1の絶対値演算手段)16と、d)第二の演算手段によって求められた予測形状偏差2の絶対値を求める第四の演算手段(予測形状偏差2の絶対値演算手段)18と、e)予測形状偏差1の絶対値及び予測形状偏差2の絶対値と、予め定められた閾値とを、各々、比較する比較手段20と、f)かかる比較手段20における比較結果に基づいて、クーラント装置5a、5bによる冷却媒体の吹き付けのON又はOFFを決定する決定手段22と、g)冷却媒体の吹き付けによる圧延材3の形状の変化の度合いを表す制御係数を、冷却媒体を吹き付けるクーラント装置5a、5b毎にそれぞれ二層別備え、圧延材3の目標板厚を含む圧延条件に応じて、それら二層別の制御係数のうちの一層別の制御係数を選択して、第一の演算手段及び第二の演算手段における予測形状偏差の演算に用いるようにする制御係数選択手段24とを、備えた構成とされている。なお、本実施形態にあっては、上述したように、圧延材3の形状を所定の単位幅(ゾーン)毎に制御するものであり、制御装置6においては、最終的に各ゾーンにおける冷却媒体の吹き付けのON/OFFが決定される。
そして、そのような構造を有する制御装置6に対して、圧延材3の目標板厚と、圧延材3における各ゾーンの目標形状値と、一の制御時(圧延開始時又はその後の単位時間経過毎に設定される何れかの制御時)において、形状検出器4によって検出された各ゾーンにおける張力(検出形状値):y、及びクーラント装置5a、5bによる各ゾーンに対する冷却媒体のON/OFF状態(コントロール信号、ON時:+1、OFF時:−1):uがそれぞれ入力されて、冷却媒体の吹き付けのON又はOFFが、決定されることとなるのである。
すなわち、先ず、クーラント装置5a、5b毎にそれぞれ二層別備えられた制御係数のうちの一方の層別の制御係数を、圧延材の目標板厚等の圧延条件に応じて、制御係数選択手段24にて選択する。そして、その選択された一方の層別の制御係数と、ゾーン毎の目標形状値や検出形状値等を用いて、第一の演算手段12において予測形状偏差1が、第二の演算手段14において予測形状偏差2が、各々、各ゾーン毎に算出される。なお、本実施形態においては、目標形状値が、ここでは図示しない外部入力手段によって入力されるようになっているが、かかる目標形状値は、予め、第一の演算手段12及び第二の演算手段14に設定しておくことも可能である。
ところで、かかる第一の演算手段12にて予測形状偏差1を、また第二の演算手段14にて予測形状偏差2を、それぞれ算出するに際して用いられる制御係数としては、冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量の値が、好適に用いられることとなる。
より具体的には、例えば、本発明者らが、先に特許文献1(特許第3946733号公報)にて明らかにしたような、下記数1で示される離散化された形状変化のモデルにおいて、冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値を表すクーラント系時定数Ti 、及び冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量の値を表すクーラント制御系ゲインKijである。
Figure 2010125453
i :冷却媒体による第iゾーンの形状変化量[I-unit]
i :第iゾーンにおける冷却媒体の操作状態を基準化した入力
(ON時:+1、OFF時:−1)
i :第iゾーンにおける(検出)形状値
i :第iゾーンにおける外乱による形状変化量[I-unit]
i :クーラント系時定数[s]
ij:クーラント系ゲイン[I-unit]
Δ :離散時間[s]
t :離散化モデルにおける演算時点での時刻[s]
ここで、上記のTi 及びKijについては、圧延機10の実機での実験が可能な場合においては、冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値、及び冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量として、予め実験的に求められた値が、好適に用いられることとなるが、種々の要因により実機での実験が困難な場合においては、前述した数学モデル等を用いて計算した値にて設定されたものが、好適に用いられることとなる。
そして、このようにして演算された予測形状偏差1及び予測形状偏差2は、それぞれ、予測形状偏差1の絶対値演算手段である第三の演算手段16及び予測形状偏差2の絶対値演算手段である第四の演算手段18により、それぞれの絶対値が演算される。
さらに、この得られた各ゾーンにおける予測形状偏差1及び2の各々の絶対値は、閾値との比較手段20に入力されて、そこにおいて、予め定められた閾値と比較されることとなる。ここで、かかる比較手段20における閾値としては、目的とする圧延材3の品質等に応じて、形状偏差として実用上差し支えない程度の値が、予め設定される。そして、その得られた比較結果は、決定手段22に出力されるのである。
そして、かかる決定手段22においては、その比較結果に基づいて、冷却媒体のON/OFFが、決定されることとなる。
すなわち、かかる決定手段22にあっては、前述の予測形状偏差1の絶対値及び予測形状偏差2の絶対値のうちの何れか一方、若しくはその両方が、予め設定された閾値を超える場合には、前記一の制御において、予測形状偏差がより小さくなるような冷却媒体の吹き付け状態(ON又はOFF)を決定する。一方、予測形状偏差1の絶対値及び前記予測形状偏差2の絶対値が、共に、閾値以下である場合には、その直前の制御時にて決定した冷却媒体の吹き付けのON/OFF信号、即ち、上記した第一の演算手段12及び第二の演算手段14に入力された冷却媒体のON/OFF状態をそのまま維持する決定をする。次いで、それら決定結果に基づく冷却媒体のON/OFF信号が、クーラント装置5a及び5bに対して出力されることとなる。そして、かかる決定手段22からのON/OFF信号に基づき、圧延材3の各ゾーンに対応する各々のノズルによる冷却媒体の吹き付けのON又はOFFが制御されるのである。
これによって、圧延材3の目標板厚等の圧延条件に対応した、より好適な制御係数が選択されることによって、予測形状偏差1及び予測形状偏差2の演算精度を向上させることが可能となり、目標とする形状との偏差、換言すれば、得られる圧延材の形状精度を充分確保しつつ、冷却媒体の吹き付けを行なうクーラント装置5a,5bにおける不必要な動作(冷却媒体の吹き付けのON/OFF切り替え動作)の発生が、有利に抑制され得ることとなる。
なお、そのように選択される二層別の制御係数のうちの一層別を選択するに際しては、望ましくは、それら制御係数の全ての層別から一層別を順次選択して、それぞれ一定時間ずつ形状制御を行ない、圧延材の板幅内において実際に検出された形状偏差の度合いを判定して、その形状偏差の度合いが最も小さくなる制御係数の層別が、前述の制御係数選択手段24で選択されることとなる。この制御係数選択手段24による制御係数の層別の選択は、例えば、圧延材の目標板厚に応じて、又は圧延材の板幅内において実際に検出された形状偏差の度合いを判定して、自動的に行なう他、作業者の手動操作によって、どちらかの層別の制御係数を任意に選択させることが、可能である。
このように、本発明に従う形状制御によれば、箔圧延材等の薄板圧延材においても、目標とする形状との偏差を実用上問題とならない程度に制御しつつ、圧延機のワークロールに対する冷却媒体の吹き付けを行なうクーラント装置において、不必要なON/OFF動作の発生を、有利に抑制することが可能となるのである。そしてその結果、クーラント装置の耐久性が、より有利に向上せしめられ得、以て、設備保守コストの低減が、効果的に図られ得るのである。
また、ここにおいて、アルミニウム箔圧延に際して、本発明に従う形状制御方法を採用した場合のシミュレーションを行ない、本発明の効果を検証した。なお、かかる形状制御のシミュレーションにおいて、単位時間経過後における形状の予測演算は、ここでは、前述した数1における形状変化のモデルを用いて、本発明実施時の形状変化を計算することとし、その初期値として、d1 =5[I-unit]、Δ=0.5[s]、形状偏差の絶対値の閾値=1[I-unit]を用いた。
そして、本発明に従う形状制御のシミュレーションにおいては、制御係数としてのKij及びTi を、圧延材の目標板厚に応じて、薄板材用と中厚板材用の二つの層別を備えることとして、それぞれの制御係数は次のように設定した。
薄板材用 :Kij=10[I-unit]、Ti =10[s]
中厚板材用:Kij=15[I-unit]、Ti =10[s]
なお、ここで、薄板材と中厚板材との区別については、本発明例では、圧延材の目標板厚が20μm以下であるか、又は20μmを越えているかによって、区別することとした。
一方、本発明の形状制御方法を実施しない場合の例としては、本発明者らが先に特許文献1にて明らかにした形状制御方法を用いてシミュレーションを行なうこととした。そして、その場合におけるKij及びTi は、上記の中厚板材用の値が設定されているものとした。
以上の条件において、圧延材の目標板厚を15μm、実際の形状変化としては、Kij=10[I-unit]、Ti =10[s]であるものとして、それぞれシミュレーションを行なった。なお、その際、圧延材の目標板厚が15μmであることから、本発明に従う制御方法においては、薄板材用の制御係数を選択することとした。かかるシミュレーションによって得られた、本発明の制御方法を実施した場合の、圧延材の一のゾーンにおける形状偏差(絶対値)の変化を図3に示すと共に、そのときのクーラントのON/OFF状態の変化を図4に示す。一方、本発明の制御方法を実施しない場合の、圧延材の一のゾーンにおける形状偏差(絶対値)の変化を図5に示すと共に、そのときのクーラントON/OFF状態の変化を図6に示す。
以上のシミュレーションによる検討結果からも明らかなように、制御開始5秒後から30秒後までのシミュレーション結果における形状偏差の絶対値は、どちらも閾値の1[I-unit]以下を満足しているものの(図3、図5参照)、従来方法による形状制御では、冷却媒体のON/OFF切り替えが17回(図6参照)であるのに対し、本発明に従う形状制御では、冷却媒体のON/OFF切り替えが、11回と減少していることが認められる(図4参照)。
このように、本発明に従う形状制御方法によれば、箔圧延材等の薄板であっても、目標とする形状との偏差を実用上問題とならない程度に制御しつつ、冷却媒体の吹き付け装置における不必要なON/OFF動作の発生を、より有利に抑制することが可能となることが確認された。
以上、本発明の代表的な実施形態についてそれぞれ詳述してきたが、それは、あくまでも、例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、前述の実施形態においては、制御係数を、圧延材3を挟んで上下に配置された一対のクーラント装置(5a,5b)毎に、二つの層別を備える例を示したが、三つ以上の層別の制御係数を備えるようにしても良い。また、複数のクーラント装置に対して、それぞれ二層別以上の制御係数を備えるようにすることも、可能である。
また、例示した実施形態においては、ワークロール1a、1bに対して冷却媒体を吹き付けるクーラント装置5a、5bは、ワークロール1a、1bの各ゾーンに一対一に対応するように、位置固定されたスプレーノズルを有する構造とされているが、本発明においては、一のスプレーノズルより複数のゾーンに対して冷却媒体の吹き付けを同時に行ない得るクーラント装置や、制御装置からの信号によって、ワークロールに対するスプレーノズルの相対位置を変更可能なクーラント装置等も、使用することが可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明が、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施されるものであり、また、そのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う形状制御装置を備えた形状制御システムの一例を概略的に示す、一部ブロック説明図である。 本発明に従う形状制御装置の一例を示すブロック説明図である。 本発明の形状制御に従ってシミュレーションを行なった際の結果(形状偏差の変化)を示すグラフである。 本発明の形状制御に従ってシミュレーションを行なった際の結果(冷却媒体のON/OFF状態の変化)を示すグラフである。 従来の形状制御に従ってシミュレーションを行なった際の結果(形状偏差の変化)を示すグラフである。 従来の形状制御に従ってシミュレーションを行なった際の結果(冷却媒体のON/OFF状態の変化)を示すグラフである。
符号の説明
1a,1b ワークロール
2a,2b バックアップロール
3 圧延材
4 形状検出器
5a,5b クーラント装置
6 制御装置
10 圧延機
12 第一の演算手段
14 第二の演算手段
16 第三の演算手段
18 第四の演算手段
20 比較手段
22 決定手段
24 制御係数選択手段

Claims (8)

  1. 圧延機のワークロールに対する冷却媒体の吹き付けを、圧延開始時及びその後の単位時間経過毎に設定される各制御時においてON/OFF制御することにより、得られる圧延材の形状を制御するに際して、一の制御時において、それから単位時間経過後の次回制御時における該圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と目標とする形状との偏差に基づいて、前記一の制御時における冷却媒体の吹き付けのON又はOFFを決定するにあたり、前記一の制御時において、冷却媒体の吹き付けをONとした場合の前記次回制御時における圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と前記目標とする形状とから予測形状偏差1を求める一方、冷却媒体の吹き付け状態をOFFとした場合の前記次回制御時における圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と前記目標とする形状とから予測形状偏差2を求め、前記予測形状偏差1及び前記予測形状偏差2の各々の絶対値と、予め定められた閾値とを比較して、それら予測形状偏差1及び予測形状偏差2の絶対値が該閾値以下である場合には、前記一の制御時において、その直前の制御時にて決定した冷却媒体の吹き付けのON又はOFFをそのまま維持する圧延機における形状制御方法において、
    前記形状の予測に使用される、冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数を、冷却媒体を吹き付ける装置毎に少なくとも二層別以上備え、圧延材の目標板厚を含む圧延条件に応じて、該二層別以上の制御係数のうちの一層別を選択して、前記形状を予測することを特徴とする圧延機における形状制御方法。
  2. 前記冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数が、冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量であることを特徴とする請求項1に記載の圧延機における形状制御方法。
  3. 前記冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数としての、前記冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後における形状の静的な変化量とが、予め実験的に求められた値、或いは数学モデル等を用いて計算した値にて設定されることを特徴とする請求項2に記載の圧延機における形状制御方法。
  4. 前記二層別以上の制御係数のうちの一層別を選択するに際して、前記制御係数の全ての層別から一層別を順次選択して一定時間ずつ形状制御を行い、圧延材の板幅内において実際に検出された形状偏差の度合いが最も小さくなる制御係数を選択するようにした請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の圧延機における形状制御方法。
  5. 圧延機のワークロールに対する冷却媒体の吹き付けを、圧延開始時及びその後の単位時間経過毎に設定される各制御時においてON/OFF制御することにより、得られる圧延材の形状を制御するに際して、一の制御時において、それから単位時間経過後の次回制御時における該圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と目標とする形状との偏差に基づいて、前記一の制御時における冷却媒体の吹き付けのON又はOFFを決定する圧延機における形状制御装置であって、(a)前記一の制御時において、冷却媒体の吹き付けをONとした場合の前記次回制御時における圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と前記目標とする形状とから予測形状偏差1を求める第一の演算手段と、(b)冷却媒体の吹き付けをOFFとした場合の前記次回制御時における圧延材の形状を予測し、かかる予測形状と前記目標とする形状とから予測形状偏差2を求める第二の演算手段と、(c)前記第一の演算手段によって求められた予測形状偏差1の絶対値と、予め定められた閾値との比較、及び、前記第二の演算手段によって求められた予測形状偏差2の絶対値と、前記閾値との比較を行なう比較手段と、(d)前記比較手段における比較結果に基づいて、前記予測形状偏差1の絶対値及び/又は前記予測形状偏差2の絶対値が前記閾値を超える場合には、前記一の制御時において、予測形状偏差がより小さくなるような冷却媒体の吹き付けのON又はOFFを決定する一方、前記予測形状偏差1の絶対値及び前記予測形状偏差2の絶対値が、共に、前記閾値以下である場合には、前記一の制御時において、その直前の制御時にて決定した冷却媒体の吹き付けのON又はOFFをそのまま維持する決定手段とを備えたものにおいて、
    更に、前記形状の予測に使用される、冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数を、冷却媒体を吹き付ける装置毎に少なくとも二層別以上備え、圧延材の目標板厚を含む圧延条件に応じて、該二層別以上の制御係数のうちの一層別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする圧延機における形状制御装置。
  6. 前記冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数が、冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量であることを特徴とする請求項5に記載の圧延機における形状制御装置。
  7. 前記冷却媒体の吹き付けによる形状の変化の度合いを表す制御係数としての、前記冷却媒体の吹き付けタイミングから実際に形状が変化するまでの時間的な応答値と、冷却媒体の吹き付け前後による形状の静的な変化量とが、予め実験的に求められた値、或いは数学モデル等を用いて計算した値にて設定されることを特徴とする請求項6に記載の圧延機における形状制御装置。
  8. 前記選択手段が、前記二層別以上の制御係数のうちの一層別を選択するに際して、前記制御係数の全ての層別から一層別を順次選択して一定時間ずつ形状制御を行い、圧延材の板幅内において実際に検出された形状偏差の度合いが最も小さくなる制御係数を選択する請求項5乃至請求項7の何れか一つに記載の圧延機における形状制御装置。
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