JP2010124781A - 食品包装体の加熱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固形食品でも短時間で食品表面も食品内部と同様良好に均一加熱ができる食品包装体の加熱方法である。
【解決手段】食品包装体15は開口部を有し加熱電極11a、11bで保持した状態で加熱媒体を包装体内に流入させ固形食品表面を加熱する熱媒体加熱工程と、食品包装体を誘電加熱する誘電加熱工程を有し、前記加熱電極の少なくとも一方は複数の導電性ピンからなるピン電極10の集合体であると共に、各ピン電極10は軸方向に伸縮可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品包装体の加熱方法、特にカップ等の保形性容器に充填された食品包装体の加熱にも適用可能な食品包装体の加熱方法に関する。
従来、食品包装体、例えばカレーやシチュー等の比較的粒の小さい固形食品(具材)が汁(調味液)やルー等の液状物に混ざった食品あるいは粘稠体食品が充填密封されたパウチ詰食品を短時間で加熱殺菌するのに、誘電加熱方法が有効な方法として用いられている。誘電加熱法は、プラスチック等の誘電体で形成された容器に充填された食品包装体を対向加熱電極で挟持して高周波電界を印加することによって誘電体である食品を誘電損により内部より発熱させるものであるため、電極間で挟持された状態で内容物と容器壁面との間に隙間がなく接触した状態でなければ良好に加熱することができない。そのため、固形食品の場合は前記したように比較的粒が小さくかつ容器と固形食品間の隙間を汁が埋めることができる包装食品の場合しか良好に適用できず、汁がない或いは僅かな汁しかなく、電極(容器表面)と内容物との間に隙間ができるような比較的粒の大きい固形食品の密封包装食品、特にトレーやカップ等保形性のある容器に充填密封された固形食品の加熱には適用するのが困難であった。
また、誘電加熱は前述したように食品内部から発熱するものであるが、食品表面には容器壁を介して加熱電極が接触しているため、加熱電極が放熱体として機能し食品の熱が加熱電極から及び食品包装体表面から直接外部雰囲気に放熱され、食品外周部が内部と比較して昇温せずに加熱不足となり加熱ムラが生じ易い欠点がある。図9、10は、従来の誘電加熱方法における被加熱物の温度の変化を調べた実験結果を示すものであり、図9に示すように、容器内に食品が充填密閉された食品包装体100を加熱電極板101a、101bで挟んで、食品の中心部a、中心部から12.5mm離れた位置b、中心部から22mm離れた位置c(略容器壁面に近い位置)における温度変化を調べた。その結果、図10に示すように加熱時間に対応する内部のa位置・b位置の温度上昇は略同じ勾配で上昇しているが、表面近傍の温度はそれよりも緩やかな勾配で上昇していることがわかる。このように、誘電加熱は、食品内部の加熱温度と外周面の加熱温度にムラが生じ易い欠点がある。
その問題を解決するために、従来、食品外周面の加熱不足を補い、均一に加熱する方法として、密閉室内に食品包装体をその両面を高周波電界が印加される対向加熱電極で挟んだ状態で装填し、密閉室内で食品包装体を誘電加熱すると共に、密閉室内に熱風又はスチームの加圧加熱媒体を供給することによって密封包装食品の外周面を加熱媒体で加熱することが提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−304856号公報
近年食の多様化により例えば里芋の煮物等汁を含まない比較的粒の大きい固形食品が合成樹脂製容器に充填密封された長期保存可能な食品包装体も流通するようになってきている。このような固形食品は、パウチに比べて剛性の高いトレーやカップ等の容器に収納することによってその形状を保つことができ、商品価値を高めることができる。しかしながら、このような容器詰食品は、前述のように汁等の液体も一緒に充填してなければ容器壁と食品間に隙間があるため、容器の外面に電極を良好に接触させても内部の食品との間に良好な接触状態を形成できず誘電加熱の適用が困難であり、他の加熱方法によらなければならなかった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み創案されたものであって、特に、汁のない固形食品あるいは固形食品主体の食品包装体を誘電加熱した場合でも、短時間かつ均一に加熱可能な食品包装体の加熱方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の食品包装体の加熱方法は、前記食品包装体は開口部を有し加熱媒体が食品包装体内部に流入可能に加熱電極で前記食品包装体を保持した状態で、前記加熱媒体を食品包装体内部に流入させて前記包装体内面と食品表面を加熱する熱媒体加熱工程と、前記加熱電極に高周波電界を印加することによって食品包装体を誘電加熱する誘電加熱工程からなることを特徴とする技術手段を採用することによって、上記目的を達成したものである。
前記熱媒体加熱工程と前記誘電加熱工程は、その工程順序は特に限定されず、どちらが先であっても良いが、食品包装体を短時間に効率よく加熱するには同時に行うのが望ましい。前記加熱媒体は、特に限定されないが蒸気が好適に採用できる。
前記加熱電極は、対向する電極の少なくとも一方は、複数の導電性ピンからなるピン電極の集合体であると共に、各ピン電極は軸方向に伸縮可能であることが望ましく、該構成を採用することによって、食品と電極を隙間なく接触させることが可能となり、また、ピン電極間の空間を通じて蒸気の流入が更に効率良く行える。
請求項1及び請求項2の発明によれば、食品包装体の容器は開口している状態で加熱媒体による加熱と高周波電界による誘電加熱を行なうので、加熱媒体が容器内に進入し食品と直接接触して食品表面を加熱媒体で加熱すると共に、誘電加熱により食品内部から加熱する。そして、内容物が粒の大きい固形食品を主として固形食品間に隙間があっても、加熱媒体が隙間に進入して効果的に食品外周面を加熱することができる。そのため、誘電加熱による食品内部からの温度上昇と加熱媒体加熱による食品表面からの温度上昇の相乗効果により、加熱ムラや加熱不良が生じることなく、均一且つ短時間で食品の加熱が可能である。
請求項3の発明によれば、上記効果に加えて、加熱電極が軸方向に伸縮可能なピン電極の集合体で形成されているので、各ピン電極が食品の形状に追従して直接又は容器を変形させて当接して万遍なく食品に電気的作用を及ぼすことが可能となり、従来、電極との接触不良が生じやすく誘電加熱が困難であった汁のない固形食品の包装体の誘電加熱が可能となり、また、ピン電極間の空間を通じて蒸気の流入が更に効率良く行える。請求項4によれば、加熱媒体は任意の加熱媒体が採用可能であるが、蒸気は加熱効率に優れ且つ表面を乾燥させることなく、均一に加熱できるという利点がある。
図1は本発明の実施形態に係る食品包装体の加熱方法の概略を示す模式図であり、合成樹脂製のカップ状成形容器(以下、単に容器という。)1に里芋等の固形食品を収納して、開口部2をシールしないで開口した状態で食品包装体15の加熱を行っている状態を示している。
本実施形態では、容器の側壁3を対向する2方向から複数のピン電極10群から構成される対向加熱電極11a、11bで挟持され、収納された固形食品(以下、単に食品という。)Pと容器側壁3を介して当接している状態になっており、その状態で対向加熱電極11a、11bに高周波電界を印加することにより、食品Pが誘電加熱により所定温度に昇温するまで加熱される。誘電加熱と同時あるいは前後において、蒸気、熱風或いは加熱(沸騰)した調味液等の汁等からなる加熱媒体を容器の開口部から図1に矢印13で示すように容器1内に吹き込む(あるいはかける)ことによって、食品の外周面を加熱すると共に容器内周面を加熱する。それによって、前述したように電極を介しての放熱さらに容器や食品表面からの外部雰囲気への放熱のために、食品内部と外周面との温度差が生じ加熱ムラが生じるという欠点を是正して、食品の内外面を短時間で均一に加熱することができる。その場合、図1に示す実施形態では容器の底壁4および側壁3の外周面にも矢印13で示すように加熱媒体を吹き付けているのは、それにより容器全体を加熱することによって、それに接する食品外周面をより短時間に加熱できるようにするためである。前記のように加熱媒体の吹き込みによる食品表面の加熱工程は、誘電加熱工程の前、同時、或いは後の何れであっても良いが、処理時間の短縮には同時に行なった方が望ましい。また、加熱媒体が蒸気(120℃〜150℃が望ましい)或いは熱風の場合は、容器の内外周面に向けて噴射するのが望ましいが、加熱媒体として熱い調味液等の液体を使用する場合は、当然容器内にのみ供給するが必要に応じて熱風又は蒸気加熱と組合せて容器の内外面から加熱するようにしてもよい。
以上のように、本発明では、誘電加熱と外周面を加熱する熱媒体による加熱を併用することによって、誘電加熱の欠点を補い汁のない固形食品の容器包装体であっても短時間に均一に加熱することができる。しかも本発明では、対向加熱電極が後述するように軸方向に突出自在に変形するピン電極群で構成しているので、電極が容器に密着し、且つ容器を食品の形状に応じて部分的に弾性に抗して変形させることができ、容器側壁内周面を固形食品に接触させて、電極との間の隙間をなくして、良好に誘電加熱できるとともに、電極と容器の間にスパークが発生することなく、容器にスパーク痕を発生させるという不良も防ぐことができる。
図2は、本発明に係る食品包装体の加熱方法の他の実施形態を示すものであり、本実施形態では、図1に示すと同様な対向加熱電極11a、11bを上下に配置し、上方に配置した対向加熱電極のピン電極10の先端が容器開口部に進入して直接食品Pに接触するように配置してある。したがって、本実施形態によれば、対向加熱電極が上記のように個々に軸方向に移動自在のピン電極10より構成されているために、電極を内容物である固形食品の形状に応じて変位させて接触させることが可能となり、より効率的に誘電加熱することができる。本実施形態でも前記実施形態と同様に、容器の内外面に矢印13に示すように加熱媒体を吹き込んで固形食品の外周面に接触させ外部から加熱するようにしてある。
図3〜5は、上記加熱方法による食品包装体の加熱殺菌装置の一具体例(実施形態)を示している。本実施形態では、密閉開閉可能な加圧チャンバー21内に一対の対向加熱電極22a、22bを配置した構造となっており、図3は加圧チャンバー上蓋を除去した状態での平面図、図4は加圧チャンバー上蓋を装着した状態での図3におけるA−A断面矢視図、図5は加圧チャンバー内の誘電加熱部の正面断面図である。
本実施例に係る食品包装体の加熱殺菌装置20は、主に加圧チャンバー21、一対の対向加熱電極22a、22b、電極駆動装置23a、23b、容器載置台24、加圧チャンバーへの加熱媒体及び冷却媒体給排手段から構成されている。加圧チャンバー21は、本実施例では円筒形状に形成され、上壁27、底壁28、円筒側壁29から形成され、上壁27が開閉可能となっており、それぞれの壁に加熱媒体を供給する加熱媒体供給管を接続する加熱媒体供給口30及び後述する加熱殺菌後に食品包装体を冷却する冷却媒体(例えば水)を供給・排出するため冷却媒体供給排口31が適宜形成されている。しかし、それらの配置は本実施形態に限るものでなく、その目的を達成可能に適宜配置することができる。
底壁28には、包装体15を載置する載置台24が固定され、該載置台に載置される包装体を挟むように両側に一対の対向加熱電極22a、22bが図3〜5において左右動可能に配置されている。対向加熱電極22a、22bは、本発明者らの発明に係る先願であるPCT/JP2008/62323号で提案したピン電極と同様に多数のピン電極10から構成されている。
即ち、対向加熱電極22a、22bを構成するピン電極10は、図7に拡大して示すように、食品(容器)に当接するピンヘッド35、ピンヘッド35に結合しピン支持台38との電気的または熱的接点となるロッド36、ピンヘッド35の端位置を規定するピンキャップ37で構成される。ロッド36は、後述のピン支持台38の貫通孔34に挿通されピン支持台38との電気的または熱的接点となる。図3〜5ではピン支持台38にピン電極10が集合状態で挿通されているよう見えるが、実際は図6に示すようにピン支持台38には多数の独立した挿通孔が千鳥状又は賽の目状に縦横に間隔をおいて配置され、該挿通孔にピン電極10が差し込まれて保持されている。この挿通孔の内径は、ピン電極10のロッド36の外径より僅かに大きい程度である。これにより、各ピン電極10はピン支持台38と通電または伝熱しながらピン支持台38に対し軸方向に別個独立に伸縮可能に相対変位し、食品の形状に好適に追従することが可能となる。ピン支持台38には端子39(図5)を介して高周波電界を印加できるようになっている。なお、ピンヘッド35、ロッド36およびピンキャップ37の材質としては、アルミ、銅、カーボン、チタン、白金等の導電材が好適である。なお、図7(b)に示すピン電極10は、ピンヘッド35の部分がロッド36の部分よりも径大となっている変形例であり、例えばピンヘッド35の段差面とピン支持台との間にスプリングを配置することによって、ピン電極を常に突出方向に付勢することができる。
ピン電極10を容器形状に応じて突出するためのピン電極駆動は、後述するように、圧力可変ガスチャンバー40の内圧を変えることにより行われる。なお、ピン電極10の駆動は、圧力可変ガスチャンバー以外に、バネやゴムなどの弾性工具を用いることでも容易に実現できる。また、ピン支持台38はピン電極10に対する通電または伝熱手段となるため、その材質としては、ピン電極10と同等か若しくはそれ以上の導電率および熱伝導率を有する材質が好ましい。また、ピン支持台38の形状は平板の他、曲面を有する複合形でもあっても良い。
圧力可変ガスチャンバー40は、ピン支持台38と該ピン支持台と開口端面が当接して一体に固定された直方体状のチャンバー本体41によって形成され、該チャンバー本体41のピン支持台と対向する頂壁が電極駆動装置23のピストン42に固定された駆動ロッド43に連結され、電極駆動装置23のシリンダ46が駆動することによって、対向加熱電極を容器載置台24に載置されている食品包装体15に対して進退するようになっている。図3において、右側の対向加熱電極22aが駆動されて食品包装体に各ピン電極10が当接している状態を示し、左側の対向電極は退避して食品包装体の外周面と離反している状態を示している。電極駆動装置23a、23bは、図3に示すように加圧チャンバー21の外周壁の外側面に固定されている。
圧力可変ガスチャンバー40は、前記駆動ロッド43を貫通して形成されたガス流路44を介して図示しない外部の高圧ガス源(圧縮機)と連結され、ガス流路44を介してガスを供給することにより、圧力可変ガスチャンバー40内が加圧され、ピン電極を押し出す方向に付勢し、図3の左側に示すようにピン電極23bが容器載置台側から退避している状態では、電極ピンは圧力可変ガスチャンバー40の内圧によりそのピンヘッド35がピン支持台に当接するまで押し出されている状態にある。その状態で電極駆動装置が駆動されてシリンダにより対向加熱電極が圧力可変ガスチャンバーごと食品包装体に向かって押し出されることにより、個々のピン電極のピンヘッド35の先端が容器外周面に当接し、ピン電極は圧力可変ガスチャンバーの圧力に抗して圧力可変ガスチャンバー内に押込まれ、圧力可変ガスチャンバー内のガス圧に対応する圧力で包装体外周面を押圧し、容器外周面と密着する状態となる。ピン電極は図6に示すように縦横に多数配置され、上記のように個々のピン電極が軸方向に伸縮可能であるので、容器の形状に追従して容器外周面の所定範囲に亘って均一に接触することができる。また、圧力可変ガスチャンバー内のガス圧力を調整することによって、食品包装体への当接圧力を任意に調整することができる。なお、使用されるガスについては、例えば清浄な空気および窒素ガス等の不活性ガスであり、必要に応じて温調を行なうことも可能である。
しかしながら、対向加熱電極は上記実施例に限るものでなく、例えば図3の右側に示す位置に容器載置台を挟んで対向加熱電極を固定配置し、圧力可変ガスチャンバー内の圧力を負圧から陽圧に可変可能とし、通常は圧力可変ガスチャンバー内を負圧状態にすることによって全てのピン電極が引っ込んだ状態に保持しておき、載置台に載置された食品包装体を誘電加熱する場合に圧力可変ガスチャンバー内に加圧ガスを導入することによって、各ピン電極が包装容器体の外周面を両側から所定の圧力で当接して誘電加熱を可能とし、加熱終了後は圧力可変ガスチャンバー内を負圧にすることによって、全てのピン電極を退避させるようにしてもよい。したがって、本実施例では上記実施例のようにシリンダ装置等の対向加熱電極全体を変位させる駆動手段を必要とせず、圧力可変ガスチャンバーに該チャンバー内に加圧ガスを供給する高圧源としての圧縮機又はガスチャンバー内を負圧にする真空ポンプを切替接続可能にすればよい。
なお、図3において、45は容器載置台24に固定された端子39と高周波電源とを接続する伝送路であり、図5に示すように、端子39にピン支持台38が当接することにより、ピン支持台を介して各ピン電極に高周波電圧が印加される。
本実施例の食品包装体の加熱殺菌装置は以上のように構成され、それによって食品包装体は次のようにして加熱される。
加圧チャンバー21内の容器載置台24上に、内容物(固形食品)が充填され開口部を有して未封状態の例えばカップ詰食品を載置し、加圧チャンバーを密閉する。この状態で加熱媒体としてたとえば過熱蒸気を加熱媒体供給口30より供給してチャンバー内を加圧加熱する。加圧することによって、温度を100℃以上に上昇させることができ、より短時間に加熱することができる。また、圧力可変ガスチャンバー40内に加圧ガスを供給して陽圧にしてピン電極を突出させ、同時に電極駆動装置23a、23bを駆動することによって、駆動ロッド43が容器に向かって前進することによって、容器の側面形状に応じてピン電極10の先端が容器外周面に所定の圧力をもって当接する。これにより、ピン電極を介して容器外周壁と固形食品が当接して、ピン電極から固形食品に高周波電圧が印加されて、誘電加熱が行われるとともに、加圧チャンバーに供給された加熱媒体が包装体内に進入して固形食品表面も直接加熱され、内外面から均一かつ短時間で加熱することができる。
図8は本発明に係る食品包装体の製造方法の実施形態を示すフローチャートである。本実施形態に係る食品包装体の製造方法は、容器への食品充填工程50、食品が充填されて開口部を有する未封の食品包装体を前記加熱方法によって殺菌する加熱殺菌工程51、加熱された前記食品包装体を冷却する冷却工程52、前記食品包装体内に不活性ガスを吹き込んでヘッドスペースのガスを不活性ガスと置換する不活性ガス置換工程53、前記食品包装体の開口部を蓋材で密封シールする密封工程54からなっている。以上により、長期保存可能な加熱殺菌された食品包装体が得られる。
実施例1:
容器:合成樹脂製丸形カップ(筒部内径=78mm、高さ=30mm)
食品:筑前煮の具(汁無し)50g
電源:出力200W、周波数40MHz
加熱媒体:過熱蒸気(130℃)
加熱時間:2分
図3〜7に示す加熱殺菌装置を用いて、上記条件の開口部が開口した食品包装体を誘電加熱と過熱蒸気による加熱を同時に行なった。加圧チャンバー内への過熱蒸気の供給は、加圧チャンバーに設けられた加熱媒体供給口を通じて行なった。加熱開始から加熱終了まで加熱時間に対する固形食品の内部と表面の温度上昇を測定した。温度測定は、食品表面と食品内部に光ファイバー温度計を接触または挿入して行った。その結果、温度ムラを生じることなく、食品内部と食品表面が短時間かつ均一に加熱された。
本発明の食品包装体の加熱方法及び食品包装体の製造方法は、プラスチック製容器等誘電体材料で形成された容器に充填された食品を短時間に均一に加熱するのに好適に利用でき、特にカップやトレー入り固形食品にも好適に利用でき産業上の利用可能性が高い。
本発明に係る食品包装体の加熱方法の実施形態を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係る食品包装体の加熱方法を示す模式図である。 本発明に係る食品包装体の加熱方法を実施するための加熱殺菌装置の実施形態を示す平面概略図である。 図3のA−A矢視図である。 図4における加熱部の要部拡大図である。 図5のB−B矢視図である。 (a)はピン支持台に装着した状態でのピン電極の正面図、(b)はその変形例のピン電極の正面図である。 本発明の実施形態に係る食品包装体の製造方法のフローチャートである。 従来の誘電加熱による食品包装体の加熱方法を示す模式図である。 図9の方法による固形部の内部と表面の加熱時間−温度曲線を示すグラフである。
符号の説明
1 カップ状成形容器 2 開口部
3 側壁 4 底壁
10 ピン電極
11a、11b、22a、22b 対向加熱電極
12 ピン電極間の空間
13 矢印 15 食品包装体
20 加熱装置 21 加圧チャンバー
23a、23b 電極駆動装置 24 容器載置台
27 上壁 28 下壁
29 円筒側壁 30 加熱媒体供給口
31 冷却媒体供給排出口 35 ピンヘッド
36 ロッド 37 ピンキャップ
38 ピン支持台 39 端子
40 圧力可変ガスチャンバー 41 チャンバー本体
42 ピストン 43 駆動ロッド
44 ガス流路 45 伝送路

Claims (5)

  1. 食品包装体の加熱方法であって、前記食品包装体は開口部を有し、加熱媒体が食品包装体内部に流入可能に加熱電極で前記食品包装体を保持した状態で、前記加熱媒体を食品包装体内部に流入させて前記包装体内面と食品表面を加熱する熱媒体加熱工程と、前記加熱電極に高周波電界を印加することによって食品包装体を誘電加熱する誘電加熱工程からなることを特徴とする食品包装体の加熱方法。
  2. 前記熱媒体加熱工程と前記誘電加熱工程を同時に行なうことを特徴とする請求項1に記載の食品包装体の加熱方法。
  3. 前記加熱電極の少なくとも一方は、複数の導電性ピンからなるピン電極の集合体であると共に、各ピン電極は軸方向に伸縮可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の食品包装体の加熱方法。
  4. 前記加熱媒体は、蒸気であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の食品包装体の加熱方法。
  5. 前記食品包装体が、保形性のある合成樹脂製又は紙製の容器に固形食品を主とする食品を充填したものである請求項1〜4何れかに記載の食品包装体の加熱方法。
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