JP2010124320A - 信号送信装置及び信号送信方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の信号送信装置は、多波長光源と、多波長光源の放射する光を設定された波長帯域に分波する光分波部と、それぞれが入力されるシリアル信号をチャネルに対応したパラレル信号に変換して、合成信号を出力する複数のシングルキャリア信号生成部と、波長帯域毎に設けられ、対応するシングルキャリア信号生成部からの合成信号により波長帯域の光を変調して光信号として出力する光変調器と、波長帯域毎に対応する各光変調器の変調した光信号を合波する光合波部とを有する。
【選択図】図1
Description
D. Falconer, S. L. Ariyavisitakul, A. Benyamin-Seeyar, and B. Eidson, "Frequency domain equalization for single-carrier broadband wireless systems," IEEE Commun. Mag., vol. 40, no. 4, pp. 58-66, Apr. 2002.
しかし、従来の技術では、一括して信号処理を行っていたため、変調回路・逆フーリエ変換・GI(ガードインターバル)挿入回路の処理速度や、D/A(デジタル/アナログ)コンバータ・周波数変換回路の動作速度によってデータレートが制限されてしまい、それ以上に高速な処理をリアルタイムに行うことはできなかった。
そこで、伝送帯域を分割して複数のチャネルに分け、複数の高速フーリエ変換器および逆高速フーリエ変換器を用いて変調信号を生成することが考えられるが、このような方法では、周波数変換した後に他チャネルへの干渉が生じてしまい、伝送品質の劣化を招いてしまう。また干渉を避けるためにはチャネルの周波数間隔を十分離す必要があり、周波数利用効率が低下する。
また、本発明によれば、同一の多波長光源から複数の波長帯域の光を生成するため、各光信号の帯域を重ねさせることもなく、また各光信号の位相を容易に合わせることも可能となり、高品質の広帯域伝送を可能とすることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態による信号送信装置の構成を示すブロック図である。同図において、信号送信装置は、バイナリデータを広帯域周波数の出力信号に変調する信号生成回路100と、固定の周波数間隔にて複数の光キャリアを発生する多波長光源101と、多波長光源101から放射される波長λi(i=1〜n)の光キャリアを各波長帯域毎に分波する光分波器102と、光キャリアλiに対応し、電気信号であるシングルキャリア信号を光キャリアλiに重畳し光信号を出力する光変調器103−i(i=1〜n)と、各光変調器103−i(i=1〜n)により変調されたシングルキャリア信号の光路長差を補正する位相調整部104−i(i=1〜n)と、各位相調整部104−iにより光路長差が補正された光信号を合波する光合波部105とを有している。上記信号生成回路100は、上記各光変調器103−i(i=1〜n)に対応したシングルキャリア信号生成回路100−i(i=1〜n)から構成されている。
多波長光源101として、マッハツェンダー型光変調器を用い、バイアス点ミニマムで正弦波駆動する。光源から出力され、マッハツェンダー型光変調器に入力される光の周波数をfc、マッハツェンダー型変調器を駆動する正弦波の周波数をΔfとすると、マッハツェンダー型変調器から出力される光キャリアs(t)は、以下の式に示す波長帯域の光信号のようになる。つまり、光源から出力された周波数fcの光は、周波数fcを中心とした側波帯fc+Δf、fc−Δfのバンドに変調される。
s(t)=cos(2πfct)×cos(2πΔft)
=cos(2π(fc+Δf)t)+cos(2π(fc−Δf)t)
多波長光源101として、光の位相変調器を用い、当該位相変調器を正弦波駆動する。光源の周波数をfc、位相変調器の駆動周波数をΔfとすると、位相変調器により、周波数fc,fc+Δf,fc−Δfの3つのキャリアが生成できる。また、変調指数(位相変調において,変調周波数と周波数デビエーション(入力周波数)との比を)を変化させることにより、周波数fcを中心にn本の光キャリアを生成することができる。
図2は、多波長光源101を、強度変調器及び位相変調器を用いて構成した場合の例を示している。同図において、光マッハツェンダー型光変調器などの強度変調器(IM)12は、周波数Δfの正弦波により駆動され、光源11からの光を変調し、2本の光キャリアを生成する。位相変調器(PM)13は、強度変調器12から出力された2本の光キャリアを周波数Δfにより位相変調して、各光キャリアから3本のキャリアを生成する。(2)に示したように、変調指数を調整することにより、周波数fcを中心にn本の光キャリアを生成することができる。
図3は、多波長光源101を、高非線形ファイバを用いて構成した場合の例を示している。同図においては、複数の波長で位相をそろえて同時に発振させるモード同期レーザー16からの光キャリアを、光増幅器17により増幅し、高非線形ファイバ18内で、非線形光学効果である自己位相変調を発生させ、モード同期レーザー16から出力された複数の波長の光を種光として、さらに多くの光キャリアを生成する。
図4に、多波長光源101を位相変調器と分散媒質により構成した場合の例を示している。
同図において、位相変調器22は、光源21からの光キャリアを周波数Δfの正弦波により位相変調し、分散付加部23は、分散媒質により、位相変調器22から出力された光キャリアに分散を付加し、さらに、位相変調器25は、位相シフタ24により位相が調整された周波数Δfの正弦波により、分散付加部23から出力された光キャリアを変調する。
この図5において、S/P(シリアルパラレル)変換回路110は、信号生成回路100における各シングルキャリア信号生成回路100−iへ入力されたバイナリデータの入力信号をパラレル信号に変換して変調回路111−k(k=1〜m)へ出力する。
また、0挿入回路113−k(k=1〜m)の代わりに、ルートナイキストフィルタのような帯域制限フィルタを用いることにより、隣接するチャネル間における干渉を低減することもできる。
まず、S/P変換回路110は、信号生成回路1へ入力されたバイナリ信号を、シリアル信号から所定のデータ長のパラレル信号に変換して、変調回路111−k(k=1〜m)へ出力する。次に、変調回路111−k(k=1〜m)は、所定の変調方式、例えば、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)、64QAM、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying:4位相偏移変調)等のシングルキャリア変調方式によりS/P変換回路110から入力されたデータの変調を行い、チャネルにマッピングしてフーリエ変換回路112−k(k=1〜m)に出力する。
図8は、GI挿入回路115−kにおけるガードインターバル挿入方法を示す図である。ガードインターバル115−kは、本来のシングルキャリア信号である1フーリエ変換ブロックの後半の一部分と同じ信号を、ガードインターバルとして当該フーリエ変換ブロックの前半に付加する。
図9は、スムージング回路116−kにおけるスムージング処理を示す図である。単純にフーリエ変換ブロックを連続して並べた場合、フーリエ変換ブロック間は信号が不連続となってしまう。そこで、スムージング回路116−kは、フーリエ変換ブロック間のつなぎ目が滑らかに変化するよう処理し、急峻な周波数成分の存在を除去する。
図11は、BPF119−1における処理を示す図である。この図11において、BPF119−1は、周波数帯域f1の信号から、周波数帯域Δf1の信号を抽出しているが、BPF119−1は、周波数帯域Δf1を抽出する際、その周波数帯域Δf1に隣接する周波数帯域δf1の信号が同時に抽出されてしまう。しかし、周波数帯域Δf1の外側部分は、0挿入回路113−1により0挿入が行われた周波数部分に相当するため、従来のアナログフィルタのみでは実現困難な急峻な(δf1が0に近い)BPFを用いることなく、チャネルkの周波数帯域の外側からの干渉を除去し、逆フーリエ変換の動作クロックを落とすことが可能となる。
図12は、合成回路120から出力される出力Aを示す図である。この図12に示すように、合成回路120は、BPF119−k(k=1〜m)それぞれから出力された、周波数帯域f1〜fmまでのチャネル1〜mを合成し、電気の超広帯域シングルキャリア信号である出力Aを生成する。
図13は、光変調器103−iから出力される光シングルキャリア信号のスペクトルを示す図である。この図13に示すように、光変調器103−iから出力された光シングルキャリア信号は、光キャリア周波数fcを中心として両側のバンドに、周波数fk(k=1〜m)に対応した側波帯ができている。強度変調器4を駆動するときに、バイアス点を半波長電圧(Vπ)の半分に設定した場合、光キャリアが残り、バイアス点をNULL点に設定した場合、光のキャリアを抑圧できる。
図15は、光BPF106−iから出力されるシングルキャリア信号のスペクトルを示す図である。この図15に示すように、光BPF106−iから出力されるシングルキャリア信号では、光変調器103−iから出力された光シングルキャリア信号において光キャリア周波数fcを中心として両側のバンドに現われる側波帯の一方のみを取り出している。
また、図示はしないが、光変調器103−iとして光直交変調器を用いれば、出力AをIch駆動信号とし、出力Aのヒルベルト変換をQchの駆動信号とすることで、光BPFを用いずにSSB化することができる。
そして、光合波部105は、位相調整部104−i(i=1〜n)から出力される、位相の揃った光シングルキャリア信号を合成して出力する。
図16は、光合波部105から出力される信号を示している。この図16に示すように、光合波部105から出力される光シングルキャリア信号は、光キャリアλi(i=1〜n)を変調した光シングルキャリア信号を並べたものとなる。ここで、図14の構成にて、側波帯の一方のみを取り出した光シングルキャリア信号を用いている。また、図16においては、各光キャリアがλi(i=1〜n)を用いて変調された周波数帯域fik(k=1〜m)のmが「3」である場合を示している。
次に、本発明の第2の実施形態による信号送信装置について説明する。第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
また、図5、図18及び図19の共通クロック121、局部発振器122は、全てのチャネルで共通のものを用いているが、共通とせずにそれぞれ各チャネルで異なるクロック、局部発振器を用いてもよい(この場合、それぞれクロック及び発信信号は多波長光源101に出力し同期を取る必要はある)。
また、図5及び図18の周波数変換回路118−k(k=1〜m)、ならびに、図19の118b−k(k=1〜m)及び118c−k(k=1〜m)では、チャネル毎で周波数変換が行われた後、予め設定している全チャネル共通の電力の目標値にレベル調整し、全チャネルの信号電力を一定にすることで全チャネルの伝送品質を同じにすることもできる。
12…強度変調器
13,22,25…位相変調器
16…モード同期レーザー
17…光増幅器
18…光非線形ファイバ
23…分散付加部
24…位相シフタ
100,100a…信号生成回路
100−1〜100−n…シングルキャリア信号生成回路
101…多波長光源
102…光分波部102
103−1〜103−n…光変調器
104−1〜104−n…位相調整部
105…光合波部
106−1〜106−n…光BPF(光バンドパスフィルタ)
107−1〜107−n…光直交変調部
110…S/P変換回路(シリアルパラレル変換部)
111−1〜111−m…フーリエ変換回路(フーリエ変換部)
112−1〜112−m…変調回路(入力信号変調部)
113−1〜113−m…0挿入回路(ゼロ挿入部)
114−1〜114−m…逆フーリエ変換回路(逆フーリエ変換部)
115−1〜115−m…GI挿入回路(ガードインターバル挿入部)
116−1〜116−m,116a−1〜116a−m…スムージング回路(スムージング部)
117−1〜117−m,117a−1〜117a−m,117b−1〜117b−m,117c−1〜117c−m…D/A変換回路(デジタルアナログ変換回路)
118−1〜118−m,118b−1〜118b−m,118c−1〜118c−m…周波数変換回路(周波数変換部)
119−1〜119−m,119b−1〜119b−m,119c−1〜119c−m…BPF(バンドパスフィルタ)
120,120a,120b,120c…合成回路(合成部)
Claims (7)
- 多波長光源と、
前記多波長光源から出力される複数の光キャリアを設定された波長帯域に分波する光分波部と、
それぞれが、入力されるシリアル信号を、チャネルに対応した複数のパラレル信号に変換し、各チャネルの信号を合成した合成信号を出力する複数のシングルキャリア信号生成部と、
前記波長帯域毎に設けられ、対応するシングルキャリア信号生成部からの合成信号により前記波長帯域の光を変調して光信号として出力する複数の光変調器と、
前記波長帯域毎に対応する前記各光変調器の変調した前記光信号を合波する光合波部と
を有することを特徴とする信号送信装置。 - 前記シングルキャリア信号生成部が、
入力信号を複数のパラレル信号へ変換するシリアルパラレル変換部と、
それぞれがチャネルに対応し、前記複数のパラレル信号に対して、自身に対応するチャネルの信号を生成する複数の処理部と、
前記複数の処理部によって生成された各チャネルの信号を合成して信号を生成する合成部と、
を備え、
前記複数の各処理部が、
各パラレル信号を自身に対応するチャネルへ変調する入力信号変調部と、
前記入力信号変調部によって変調された信号にフーリエ変換を行うフーリエ変換部と、
前記フーリエ変換部によりフーリエ変換が行われた信号の周波数帯域外の周波数に0の周波数成分を挿入するゼロ挿入部と、
前記ゼロ挿入部により0の周波数成分が挿入された信号に逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部と、
前記逆フーリエ変換部により逆フーリエ変換が行われた信号を、他の処理部と同期したアナログ信号に変換するデジタルアナログ変換部と、
前記デジタルアナログ変換部によりアナログ信号に変換された信号を、当該信号の周波数帯域の中心周波数が、当該処理部に対応するチャネルの周波数帯域の中心周波数となるように周波数変換する周波数変換部と、
前記周波数変換部により周波数変換された信号から、当該処理部に対応するチャネルが使用する周波数帯域の信号を抽出するバンドパスフィルタとを備え、
前記合成部は、前記バンドパスフィルタにより抽出された信号を合成して前記信号を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の信号送信装置。 - 前記複数の各処理部は、
逆フーリエ変換部により逆フーリエ変換された信号にガードインターバルを挿入するガードインターバル挿入部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号送信装置。 - 前記複数の各処理部は、
前記ガードインターバル挿入部によりガードインターバルが挿入された信号のフーリエ変換ブロック間のつなぎ目にスムージング処理を行うスムージング部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項3に記載の信号送信装置。 - 前記光変調器が光強度変調器であることを特徴とする請求項1に記載の信号送信装置。
- 前記光変調器が光直交変調器であることを特徴とする請求項1に記載の信号送信装置。
- シングルキャリア信号を送信する信号送信装置による信号送信方法であり、
多波長光源が複数の光キャリアを出力する過程と、
光分波部が前記多波長光源から出力される複数の光キャリアを設定された波長帯域に分波する光分波過程と、
複数のシングルキャリア信号生成部それぞれが、入力されるシリアル信号をチャネルに対応したパラレル信号に変換して、合成信号を出力するシングルキャリア信号生成過程と、
光変調器が前記波長帯域毎に設けられ、対応するシングルキャリア信号生成部からの合成信号により前記波長帯域の光を前記光変調器により変調して光信号として出力する光変調過程と、
光合波部が前記波長帯域毎に対応する前記各光変調器の変調した前記光信号を合波する光合波過程と
を有することを特徴とする信号送信方法。
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