JP2010123857A - リサーフ構造を用いた電界効果トランジスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】炭化珪素基板上に、高耐圧で低抵抗なMOS電界効果トランジスタを形成する。
【解決手段】第1の導電型を持つ炭化珪素半導体の活性層(1)と、該活性層の表面部分に形成された第2の導電型のソース領域(4)と、該ソース領域から間隔をおくように形成された第2の導電型のドリフト領域(2)と、該ドリフト領域の表面部分に形成された第1の導電型の電界緩和領域(6)と、第2の導電型のドレイン領域(3)と、ソース領域とドリフト領域とで挟まれた領域の上に形成されたゲート絶縁膜(11)及びゲート電極(12)と、を具備する。電界緩和領域(6)は、互いの投影方向においてゲート電極(12)と重なる部分を持ち、ドリフト領域上のゲート電極(12)の端点の位置(II)から電界緩和領域のドレイン側の端点(IV)までの長さは、電界緩和領域の該端点(IV)からドレイン領域の端点(I)までの長さよりも短い。
【選択図】図7

Description

この発明は、リサーフ構造を用いた電界効果トランジスタに関し、特に、炭化珪素基板上に作製した、金属―酸化膜―半導体(MOS)電界効果トランジスタを用いた横型電力素子である半導体装置に関する。
炭化珪素(SiC)はシリコン(Si)と比較して大きなバンドギャップ、高い破壊電界強度などの電力素子としてすぐれた物性を持ち、Siでは実現できなかった電力素子を実現できる材料として注目されている。SiCのすぐれた点として、Siと同様に熱酸化にて酸化膜(SiO)を形成することができるという点がある。これらの特徴を活かし、SiCを用いた高耐圧MOS電界効果トランジスタが報告されている。
また、SiCは過渡応答特性が優れていることも知られており、100kHzを超える高周波領域での利用も可能となる。Siでは実現できないような高周波・高パワー密度を持つパワーICの作製が可能となる。IC化を考慮に入れた場合、横型の電力素子を開発する意義は大きい。
MOS電界効果トランジスタを用いた横型電力素子において、P型領域の表面に厚みの薄いリサーフ層(REduced SURFace)と呼ばれるN型ドリフト領域を設け、逆バイアス時はPN接合からの空乏層の伸びを利用することにより高耐圧化と低抵抗化を狙う構造が知られている。このリサーフ構造を用いた横型MOS電界効果トランジスタ(Lateral RESURF MOSFET:LRMOSFET)セルの基本構造図を図1に示す。SiC基板21の表面に低濃度のP型SiC活性層1が形成される。活性層が形成される面から反対の面に、基板オーミックコンタクト22を形成してもよい。P型SiC活性層1の表面に、高濃度のN型層からなるソース領域4および、高濃度P型層からなるボディオーミックコンタクト領域5が形成される。ソース領域4から間隔をおくようにN型のリサーフドリフト領域2が選択的に形成される。ドリフト領域2の表面に高濃度N型層のドレイン領域3が形成される。ソース領域4とドリフト領域2に挟まれた活性層1のチャネル領域7の上部に、ゲート絶縁膜11を介してゲート電極12が形成される。ドレイン領域3上にドレイン電極13が配置され、ソース領域4およびボディコンタクト領域5は電気的に接続され、ソース電極14が配置される。
高耐圧・低抵抗なLRMOSFETを得るためのキーとなるパラメータは、リサーフ構造を構成するドリフト領域のキャリア不純物濃度と長さにあり、適切なパラメータを選択しなければ十分な効果は得られない。ドリフト領域の濃度が低すぎればドレイン領域3との境界Iで、高すぎればゲート端II周辺のドリフト領域や酸化膜に電界が集中する。特に、SiCの破壊電界強度が高いという特性のため、ゲート酸化膜での破壊が問題となる。この点がSiを用いた場合と異なる。横型電力素子のオン時の性能を示す指標の一つに、オン抵抗(Ron)と素子面積(A)を掛けた特性オン抵抗(RonA)がある。この特性オン抵抗が小さい素子がすぐれた電力素子となる。オン抵抗の低減という観点ではドリフト領域の濃度は高い方が望ましいが、その場合はゲート端周辺部へ電界が集中する。ゲート端への電界集中は酸化膜の非可逆な破壊をもたらし、素子の信頼性の点でも好ましくない。特性オン抵抗を下げるためには、オン抵抗を低減するだけでなく、素子面積を小さくすることも重要な要素である。そのためには、リサーフ構造を構成するドリフト領域をできるだけ短くする必要がある。SiCは高い破壊電界強度を持つため、Siと比べてドリフト領域の長さを短くできるが、局所的に発生する電界が高くなるので、この電界を緩和する技術が重要となる。
高耐圧のLRMOSFETを得るための方法として、図2に示すような2ゾーンリサーフMOSFETが報告されている。図1に示すシングルゾーンリサーフMOSFETにおけるドリフト領域2を濃度の異なる二つの部分に分け、キャリア不純物のドープ量の比較的低い低濃度リサーフゾーン2bをゲートに近い側に、ドープ量の比較的高い高濃度リサーフゾーン2aをドレインに近い側に配置する構造である。この構造により、ドレイン端Iおよびゲート端IIでの電界集中をそれぞれ緩和することができる。ゲート端IIでの電界集中は低濃度リサーフゾーン2bの濃度を低くすればするほど緩和され、ドレイン端Iの電界集中はリサーフゾーン2aの濃度を高くすればするほど緩和される。しかしながら、リサーフゾーン2aと2bの濃度差が大きくなりすぎると今度は2つのリサーフゾーンの境界IIIに電界集中が生じる。リサーフゾーンの濃度を低くすることはオン抵抗の増大を招くので、これらのリサーフゾーンの濃度と長さを調節することにより電界集中点I、IIおよびIIIへの電界を適切に調整し、いずれかの集中点に偏った電界集中を緩和する工夫が行われる。しかしながら、この構造だけではドリフト領域の長さを短くした場合に十分な電界集中緩和が得ることが難しく、特にゲート絶縁膜への電界集中が問題となる。なお、図3に示すように、ゾーンの数をさらに増やし、3つ以上のゾーンからなるマルチゾーン構造も考えられているが、電界集中の緩和のために同様な工夫が必要である。
他方、図4に示すようなダブルリサーフ構造が知られている。この構造は、図1におけるドリフト領域2の表面に、P型の電界緩和領域6を設けた構造である。N型のドリフト領域2が、活性層1のP型領域と電界緩和層6のP型領域ではさみこまれることによりドリフト領域2の空乏化が促される。この効果により、ドリフト領域のキャリア不純物濃度を一層高くしてオン抵抗の低減が期待できる。この場合、電界緩和領域の濃度を高くしてゲート端IIでの電界集中は緩和される傾向にあるが、その分ドレイン端Iでの電界集中が増大し、ドレイン周辺での耐圧破壊が発生するというトレードオフが発生する。
上記に示したような、ダブルリサーフ構造にけるゲート端IIでの電界集中とドレイン端Iでの電界集中のトレードオフを解決する方法として、図2で示した2ゾーンリサーフ構造と図4で示したダブルリサーフ構造を組み合わせた図5に示す2ゾーンダブルリサーフ構造や、ダブルリサーフ構造における電界緩和領域6を、キャリア不純物のドープ量の異なる二つの部分で構成し、ドレイン側に濃度の低い電界緩和領域6aを、ゲート側に濃度の高い電界緩和領域6bを配置する図6のような構造も提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、SiCの特性限界に至るような素子は得られていないのが現状である。
以上のように、LRMOSFETの高耐圧化・低オン抵抗化についてはいくつかの報告がある。SiCは高い絶縁破壊電界を持つため、Siに比べて高い電界での設計が可能となる。Siの場合においては、ゲート絶縁膜を構成するSiOはSiに比べて絶縁破壊電界が大きいため、SiOの絶縁破壊はそれほど大きな問題とはならない。しかしながら、SiCの場合はゲート付近のSiOへの電界集中によるSiOの破壊が大きな問題となる。したがって、Siデバイスとは異なったSiC特有の構造的な工夫が必要と考えられる。
特開2001−15741号公報
本発明は、SiCを用いた横型リサーフMOS電界効果トランジスタにおいて、ゲート酸化膜周辺への電界集中を緩和し、なおかつドレイン周辺への電界の偏りを回避し、高い耐圧と低い特性オン抵抗を得ることを目的とする。
本発明は、SiCを用いた横型リサーフMOS電界効果トランジスタにおいて、ゲート端周辺の電界集中を緩和するためにドリフト領域表面に設けられた電界緩和領域の長さを適正な値に調整することにより、高い耐圧と低い特性オン抵抗を得ることを特徴とする。
本発明のリサーフ構造を用いた電界効果トランジスタは、炭化珪素半導体基板の表面に第1の導電型を持つ活性層を形成し、該活性層の表面部分に、第2の導電型のソース領域と、該ソース領域から間隔をおくように第2の導電型のドリフト領域と、該ドリフト領域の表面部分に形成した第2の導電型のドレイン領域とを形成し、かつ、前記ソース領域と前記ドリフト領域に挟まれた前記活性層のチャネル領域の上部に、ゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する。前記ドリフト領域の表面部分に、第1の導電型の電界緩和領域を形成し、該電界緩和領域は、前記ゲート電極と互いの投影方向において重なる一端部分を有し、かつ、その他端は、前記ドレイン領域端部との間に間隔を空ける。
本発明によれば、横型リサーフMOS電界効果トランジスタにおいて、そのオン抵抗の低抵抗化と、高耐圧化とを併せて実現することができる。
以下にこの発明の実施の形態を、図を用いて詳細に説明する。図7は本発明の第一の実施の形態に係るPガードリサーフMOSFETを示す断面図である。SiC基板21の表面にP型にドーピングされた不純物濃度5×1015/cmのSiC活性層1を厚さ10μmエピタキシャル成長させた。SiC基板21はN型、P型あるいは半絶縁性の電気伝導型であってもよく、結晶面は(0001)Si面、(000−1)C面、あるいはその他の面方位であってもよい。活性層が形成される面から反対の面に、基板オーミックコンタクト22を形成してもよい。前記P型SiC活性層1の表面に、高濃度のN型層(1×1020/cm、0.25μm)からなるソース領域4および高濃度P型層(不純物濃度1×1020/cm、深さ0.25μm)からなるボディコンタクト領域5をリンおよびアルミニウムの多段イオン注入による選択的ドーピングにより形成した。ソース領域4から間隔(チャネル領域7)をおくようにN型のドリフト領域2(不純物濃度1×1017/cm〜5×1017/cm、深さ0.3μm)を窒素の多段イオン注入により形成した。ドリフト領域2の深さは0.2μm〜1.0μmの範囲であり、実施例では0.3μmとした。
ドリフト領域2の表面に高濃度なN型層(不純物濃度1×1020/cm、深さ0.25μm)からなるドレイン領域3をリンのイオン注入によって形成した。ドレイン領域3からチャネル領域7までのドリフト領域2の長さをリサーフ長とする。リサーフ長は耐電圧の大きさに大きく影響を与える。実施例では、600V耐圧設計としてリサーフ長6μmで設計を行った。電界緩和領域6として、ドリフト領域2の表面に幅2μmのP型領域(不純物濃度1.0×1018/cm、深さ0.1μm)をアルミニウムのイオン注入により形成した。電界緩和領域6は、ゲート電極12と互いの投影方向において重なる一端部分を有し、かつ、その他端は、ドレイン領域3端部との間に間隔を空けて形成した。電界緩和領域6の深さはドリフト領域2の深さよりも浅くなるように設定する必要があり、実施例では深さ0.1μmとした。また、電流パスを形成するために、電界緩和領域6は活性層1から間隔を置いてドリフト領域2の中に形成し、直接活性層1に接触しないように配置する必要がある。実施例では活性層1から0.5μmの間隔をおいて電界緩和層6を配置した。
ゲート絶縁膜11は酸素による熱酸化によって形成した。熱酸化に用いられるガスは水蒸気や窒素酸化物などでもよく、酸化物-半導体界面の特性を向上させるためにアルゴンや水素、窒素酸化物中でのアニールなどを用いてもよい。また、ゲート絶縁膜11としてCVDなどによる堆積膜を用いてもよく、材料としては酸化膜や窒化膜、Alやその積層物などを用いてもよい。該ゲート絶縁膜11の上に、ソース領域4の一部、ソース領域4とドリフト領域2に挟まれた活性層のチャネル領域7、およびチャネル領域7から間隔をおいてドリフト領域2の内側に形成された電界緩和領域6の一部のそれぞれの表面上部にかかるように、高濃度(1×1020/cm)のN型にドーピングされたポリシリコンからなるゲート電極12を形成した。実施例では、チャネル領域7の長さ(チャネル長)を2μm、ソース領域4とゲート電極12のオーバーラップを0.5μm、チャネル領域7と電界緩和領域6との間隔を0.5μm、電界緩和領域6とゲート電極12とのオーバーラップを0.5μmとした。ゲート電極材料はP型ポリシリコンでもよく、また、アルミニウムやモリブデンなどの金属や金属珪化物でもよい。ドレイン領域3上にドレイン電極13を、ソース領域4およびボディコンタクト領域5上にソース電極14をそれぞれ電気的に低抵抗接続した。実施例では電極材料としてアルミニウムとニッケルを蒸着した後に1000℃程度の高温処理した低抵抗コンタクトを用いた。
以上に示した構造において重要なパラメータは電界緩和領域6の幅をどのように設定するかである。図8は絶縁破壊電圧(Vbd(V))に対する電界緩和領域6の幅Lp(図7に示したIIとIVの間の長さ(μm))の影響を2Dデバイスシミュレーションで計算した結果である。電界緩和領域の濃度Npを2.0×1017/cm〜9.0×1017/cmの範囲で変化させた結果をプロットしている。実施例ではリサーフ長が6μm、チャネル領域7と電界緩和領域6との間隔は0.5μmなので、Lpは最大5.5μmである。ドリフト領域の濃度は2.0×1017/cmである。Npが低い条件ではLpが長くなるほど耐圧Vbdは向上するが、Lpが最大でも耐圧は低い値に留まっている。Npが高くなるとVbdが高くなり、Lpに対してピークを持つようになる。電界緩和領域の濃度が低い場合は十分な電界緩和効果が得られておらず、ゲート端IIに電界が集中してその場所で破壊が生じる。電界緩和効果を十分得るためにはドレイン領域に対して電界緩和領域が十分に高い濃度を持たなくてはならない。また、電界緩和の効果は電界緩和領域、ドリフト領域の深さにも依存し、電界緩和領域の深さが深くなると強くなり、ドリフト領域の深さが深くなると弱くなる。十分な電界緩和効果を得るためには、電界緩和領域のキャリア不純物の濃度に表面から底までの深さを乗じて得られる電荷量Qpが、その下部に位置するドリフト領域の電荷量Qdに対して大きい必要がある。
他方、図8において、電界緩和領域の濃度が4.0×1017/cm以上と十分高い場合、電界緩和領域はドレインまで伸びていない方が耐圧は高くなっている。これは電界緩和領域がドレインまで伸びた場合、電界緩和領域とドレインが濃度差の大きいPN接合を形成し、その接合部に電界が集中するためである。耐圧が最大となるLpの大きさは電界緩和領域の濃度Npに依存し、Npが高くなるに従いPN接合への電界集中が大きくなるため、耐圧最大となるLpは短くなる。前述の電界緩和が十分に得られるQp≧Qdの条件において高い耐圧を得るためには、電界緩和領域のゲート端からの長さを、ゲート端IIからドレイン端Iまでの距離の少なくとも2/3以下、望ましくは1/2以下の長さにすればよい。そのような条件においては、ゲート端、電界緩和領域の端点、ドレイン端それぞれへの電界集中が分散するため、Vbdは向上する。さらに図8によると、電界緩和領域のゲート端IIからの長さが1μm以下と短すぎる場合は十分にゲート端の絶縁膜への電界集中が緩和できず、絶縁破壊電圧は低くなってしまうことがわかる。
電界緩和領域の長さを短くするということは、オン抵抗の低減にも寄与することができる。電界緩和領域とドリフト領域のPN接合による空乏層が、ドリフト領域のキャリア濃度を減少させてしまう。電界緩和領域が短いことにより、キャリア濃度が減少する領域を短くすることができ、オン抵抗が増大するのを抑えることができる。
図9は本発明の第二の実施の形態に係るLRMOSFETを示す断面図である。前記図7で示したPガードリサーフMOSFETに、図2に示した2ゾーンリサーフ構造を導入した構造となる。図7におけるドリフト領域をN型キャリア不純物濃度の異なる2つの部分から構成し、ドレインに近い側に高濃度領域2a(不純物濃度6.0×1017/cm、深さ0.3μm)、ゲートに近い側に低濃度領域2b(不純物濃度1.4×1017/cm、深さ0.3μm)を設けた。P型の電界緩和領域6(不純物濃度1.0×1018/cm、深さ0.1μm)は2aと2bのゾーン境界をまたがないように、低濃度領域2b内にのみ形成した。電界緩和領域6は、ゲート電極12と互いの投影方向において重なる一端部分を有し、かつ、その他端は、ゾーン境界IIIとの間に間隔を空けて形成した。ゲート端の位置IIから電界緩和領域6の端点IV、電界緩和領域6の端点IVからドリフト領域の濃度が変化するゾーン境界III、ゾーン境界IIIからドレイン領域3の端点Iの距離が重要となる。本実施例では、II−IV間の距離を1.5μm、IV−III間の距離を1.5μm、III−I間の距離を2μmと設定した。上記の構造において、電界緩和領域6の端点IIの位置を変えた場合に耐圧に与える影響を、2Dシミュレーションにより計算した結果を図10に示す。耐圧(絶縁破壊電圧:Vbd(V))はII−IV間の距離が1.5μmの時に最大値を示した。このような構造においては、電界集中はドレイン端I、ゲート端II、ゾーン境界III、電界緩和領域端IV、のそれぞれに発生する。II−IV間の距離、IV−III間の距離、III−I間の距離を均等に配分することにより、電界の偏りが解消され素子の高耐圧化が実現できる。
図11は本発明の第三の実施の形態に係るマルチゾーンPガードMOSFETを示す断面時である。前記図9で示した2ゾーンPガードMOSFETにおけるドリフト領域の濃度の異なる部分の数を2ゾーンよりも多く設定した構造となる。原理的にはドリフト領域の濃度の異なる部分の数はいくらでもよい。いずれの場合においても、電界緩和領域6がゾーン境界をまたがないように配置し、最も濃度の薄いゾーンにのみ形成することにより高い耐圧を得ることができる。
従来技術によるシングルゾーンリサーフMOSFETを示す断面図。 従来技術による2ゾーンリサーフMOSFETを示す断面図。 従来技術によるマルチゾーン リサーフMOSFETを示す断面図。 従来技術によるダブルリサーフMOSFETを示す断面図。 従来技術による2ゾーンダブルリサーフMOSFETを示す断面図。 従来技術による濃度勾配のついたダブルリサーフMOSFETを示す断面図。 本発明の実施の形態に係るPガードリサーフMOSFETを示す断面図。 PガードリサーフMOSFETにおいて、電界緩和領域の長さに対する絶縁破壊電圧の依存性 本発明の実施の形態に係る2ゾーンPガードリサーフMOSFETを示す断面図。 2ゾーンPガードリサーフMOSFETにおいて、電界緩和領域の長さに対する絶縁破壊電圧の依存性。 本発明の実施の形態に係るマルチゾーンPガードリサーフMOSFETを示す断面図。
符号の説明
1 炭化ケイ素P型活性層
2 ドリフト領域
2a ドリフト領域の高濃度部分
2b ドリフト領域の低濃度部分
2−1 ドリフト領域における、ドレイン側から1番目の部分
2−2 ドリフト領域における、ドレイン側から2番目の部分
2−n ドリフト領域における、ドレイン側からn番目の部分
3 ドレイン領域
4 ソース領域
5 ボディコンタクト領域
6 電界緩和領域
7 チャネル領域
11 ゲート絶縁膜
12 ゲート電極
13 ドレイン電極
14 ソース電極
21 炭化ケイ素基板
32 基板コンタクト電極

Claims (7)

  1. 炭化珪素半導体基板の表面に第1の導電型を持つ活性層を形成し、該活性層の表面部分に、第2の導電型のソース領域と、該ソース領域から間隔をおくように第2の導電型のドリフト領域と、該ドリフト領域の表面部分に形成した第2の導電型のドレイン領域とを形成し、かつ、前記ソース領域と前記ドリフト領域に挟まれた前記活性層のチャネル領域の上部に、ゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成したリサーフ構造を用いた電界効果トランジスタにおいて、
    前記ドリフト領域の表面部分に、第1の導電型の電界緩和領域を形成し、
    該電界緩和領域は、前記ゲート電極と互いの投影方向において重なる一端部分を有し、かつ、その他端は、前記ドレイン領域端部との間に間隔を空けた、
    ことから成る電界効果トランジスタ。
  2. 請求項1に記載の電界効果トランジスタにおいて、前記ドリフト領域は、第2導電型のキャリア不純物のドープ量の異なる二つ以上のゾーンからなり、各ゾーンのキャリア不純物のドープ量がドレイン電極側からゲート電極側へ段階的に低くなっており、かつ前記電界緩和領域は、キャリア不純物ドープ量の異なるゾーン境界をまたがないように配置し、最も濃度の薄いゾーンにのみ形成した電界効果トランジスタ。
  3. 第1の導電型を持つ炭化珪素半導体の活性層(1)と、該活性層の表面に接する部分に形成された第2の導電型のソース領域(4)と、該ソース領域から間隔をおくように形成された第2の導電型のドリフト領域(2)と、該ドリフト領域の表面に接する部分に形成された第1の導電型の電界緩和領域(6)と、第2の導電型のドレイン領域(3)と、前記ソース領域(4)と前記ドリフト領域(2)とで挟まれた領域の上に形成されたゲート絶縁膜(11)と、該ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(12)と、前記ソース領域(4)および前記ドレイン領域(3)にそれぞれ電気的に接続されたソース電極(14)およびドレイン電極(13)と、を具備し、
    前記ドリフト領域(2)が第2導電型のキャリア不純物のドープ量の異なる二つ以上の部分(2−1ないし2−n)からなり、各部分のキャリア不純物のドープ量がドレイン電極側からゲート電極側へ段階的に低くなっており、
    前記電界緩和領域(6)とゲート電極が互いの投影方向において重なる部分を持ち、かつ前記ドリフト領域(2)内のキャリア不純物ドープ量が異なる部分の境界(III)から間隔をおくように形成されていることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  4. 第1の導電型を持つ炭化珪素半導体の活性層(1)と、該活性層の表面に接する部分に形成された第2の導電型のソース領域(4)と、該ソース領域から間隔をおくように活性層の表面に接する部分に形成された第2の導電型のドリフト領域(2)と、該ドリフト領域の表面に接する部分に形成された第1の導電型の電界緩和領域(6)と、該ドリフト領域の表面に接する部分に形成された第2の導電型のドレイン領域(3)と、前記ソース領域の一部、前記ドリフト領域の一部、および前記ソース領域と前記ドリフト領域とで挟まれた領域の上に形成されたゲート絶縁膜(11)と、該ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(12)と、前記ソース領域および前記ドレイン領域にそれぞれ電気的に接続されたソース電極(14)およびドレイン電極(13)と、を具備し、
    前記電界緩和領域(6)がその互いの投影方向においてゲート電極(12)と重なる部分を持ち、前記ドリフト領域上のゲート電極(12)の端点の位置(II)から電界緩和領域のドレイン側の端点(IV)までの長さが1μmよりも長く、ゲート電極(12)の端点の位置(II)からドレイン領域の端点(I)までの長さの2/3よりも短いことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  5. 請求項3又は4に記載の電界効果トランジスタにおいて、前記電界緩和領域(6)のキャリア不純物のドープ量に表面から底までの深さを乗じて得られる単位面積あたりの電荷量が、該電界緩和領域(6)の下部のドリフト領域のキャリア不純物のドープ量に該電界緩和領域(6)の底から該ドリフト領域の底までの深さを乗じて得られる単位面積あたりの電荷量と比較して大きいことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  6. 請求項3に記載の電界効果トランジスタにおいて、前記ドリフト領域(2)のキャリア不純物の濃度が変化する各部分の境界が、前記電界緩和領域(6)の端点(IV)から前記ドレイン領域(3)の端点(I)までの距離を均等に分割するように設置されていることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  7. 請求項4に記載の電界効果トランジスタにおいて、前記ドリフト領域上のゲート電極(12)の端点の位置(II)から電界緩和領域のドレイン側の端点(IV)までの長さが1μmよりも長く、ゲート電極(12)の端点の位置(II)からドレイン領域の端点(I)までの長さの1/2よりも短いことを特徴とする電界効果トランジスタ。
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