JP2010123758A - 薄膜デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスプレイの駆動素子に活用できるような良好な特性を有する酸化物半導体TFTを、安価なガラス上や、軽くフレキシブル性を有するPET等の樹脂基板上に、再現性・歩留まり良く製造すること。
【解決手段】酸化物半導体4にパルス光を照射することにより、ガラス基板21上、PET等の樹脂基板1上に良質な酸化物半導体膜4を形成することを可能とし、良好な特性を有する薄膜デバイスを再現性・歩留まり良く製造することを可能とした。
【選択図】図1A

Description

本発明は、薄膜デバイス及びその製造方法に係り、特に、酸化物半導体を活性層に用いるように構成した薄膜デバイス及びその製造方法に関する。
酸化亜鉛(ZnO)やインジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜(酸化インジウムガリウム亜鉛膜(IGZO))等の酸化物半導体膜をチャネル層に用いた薄膜トランジスタ(TFT)の研究が盛んに行われている。このような酸化物半導体はスパッタリング法等を用いて室温で成膜できるので、PET等の樹脂基板上への酸化物半導体TFTの研究も行われている。
しかしながら、室温等の低温で酸化物半導体TFTを作製する場合、移動度が低い、信頼性が悪い、ヒステリシス性が大きい等の問題があった。これに対して、酸化物半導体特性を向上させる先行技術文献としては、例えば、特許文献1乃至3がある。
この特許文献1乃至3は、アニールやレーザアニールによる半導体膜の改質方法ついて詳しく言及されており、トランジスタの良好な電気特性を実現するための手法を規定している。
特表2006-502597号公報 特開2008-42088号公報 特開2007-123861号公報
しかしながら、安価なガラス上や、軽くフレキシブル性を有するPET等の樹脂基板上への酸化物半導体TFTの形成は、高温なアニールを必要とする。このため、特許文献1の技術では、不十分であった。
この特許文献1では、酸化物半導体を300℃から1000℃以上の温度で約1分から1時間の間でアニーリングすることによって、酸化物半導体の結晶性を改善し、電子伝達特性を改善し得るとしている。
このような1分以上のアニーリング処理は、酸化物半導体の結晶性の改善には有効であるが、600℃以上の場合では安価なガラス基板を用いることはできず、又、300℃以上の場合ではPET等の樹脂基板を用いることはできない。特に、PET等の樹脂基板上に酸化物半導体TFTを形成する場合は、150℃以下のプロセス温度で処理されるのが望ましい。
また、特許文献2では、非晶質酸化物半導体にレーザを照射することにより非晶質酸化物半導体を結晶化させることが記載されているが、非晶質酸化物半導体を結晶化させると、酸化物半導体膜の平坦性の劣化、及び結晶粒界がランダムに発生することから、基板面内でのデバイス特性のばらつきが大きくなり、特性の劣化、信頼性の劣化の原因となってしまう。例えば、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む非晶質の酸化物半導体膜(IGZO)を結晶化させると、オン電流(ON電流)の低下等の特性の劣化、そして信頼性の劣化の原因となる。
更に、特許文献3では、基板上にゲート電極、絶縁膜、酸化物半導体を形成した後に、ゲート電極を1分以上ランプ過熱することにより、酸化物半導体を結晶化または、結晶性の改善することが記載されているが、ゲート電極を介して酸化物半導体の温度を上昇させることから、再現性・歩留まりが悪い。
又、酸化物半導体を結晶化させることで、特許文献2の場合と同様に、デバイス特性のばらつきが大きくなり、信頼性が劣化してしまう。この結果、再現性や歩留まり良好な状態でデバイスを作製することができない。
例えば、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む非晶質の酸化物半導体膜(IGZO)を結晶化させると、ON電流の低下等の特性の劣化、信頼性の劣化の原因となる。また、ランプ加熱が1分以上と長く、安価なガラス上や、軽くフレキシブル性を有するPET等の樹脂基板上への酸化物半導体TFTの形成には適さない。
このため、上記関連技術にあっては、ディスプレイの駆動素子に活用できるような良好な特性を有する酸化物半導体TFTを、安価なガラス上や、軽くフレキシブル性を有するPET等の樹脂基板上に、再現性・歩留まり良く製造することができないという不都合があった。
〔発明の目的〕
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、ガラス基板上、PET
等の樹脂基板上に良質な酸化物半導体膜を形成することを可能にし且つ良好な特性を有するIC等の電子部品を再現性・歩留まり良く製造することを可能とした薄膜デバイス、薄膜トランジスタ及び薄膜デバイスの製造方法、を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる薄膜デバイスは、基板上に成膜された酸化物半導体膜を活性層に用いる薄膜デバイスにおいて、前記酸化物半導体膜は成膜後にパルス光が照射された非晶質酸化物半導体であることを特徴とし、これにより、良好な電気特性を実現するようにした。
又、上記目的を達成するため、本発明にかかる薄膜デバイスの製造方法は、基板上に非晶質酸化物半導体からなる酸化物半導体膜を形成し、この酸化物半導体膜にパルス光を照射し、この非晶質酸化物半導体からなる酸化物半導体膜を活性層として用いる構成とし、これにより、良好な電気特性を備えた薄膜デバイスの製造を可能とした。
本発明によれば、上述したように構成したので、これによる、ガラス基板上或いはPET
等の樹脂基板上に良質な酸化物半導体膜を活性層として形成することを可能にし、良好な特性を有するIC等の電子部品を再現性・歩留まり良く製造することができる、という従来にない優れた薄膜デバイス、薄膜トランジスタ及び薄膜デバイスの製造方法を提供することができる。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。
この図1A乃至図1Bは、本第1実施形態に係る薄膜デバイス(TFT)の一連の製造方法を示す工程図である。
薄膜デバイス(TFT)の製造に際しては、図1A(a)に示すように、まず、絶縁性基板1上にクロニウムを50nm成膜し、その後パターニングしてゲート電極2を形成する。次に、ゲート電極2を覆うゲート絶縁膜3として酸化シリコン膜を100nm成膜する。次に、ゲート絶縁膜3上に活性層として酸化物半導体膜4を20nm成膜する。
ここで、本第1実施形態にあっては、酸化物半導体膜4として、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜(IGZO:酸化インジウムガリウム亜鉛膜)4を、スパッタ法によって成膜する構成とした。
この酸化物半導体膜(IGZO膜)4は非晶質である。用いたスパッタターゲットはIGZOの焼結体である。IGZOターゲットの組成比は、インジウム、ガリウム、亜鉛、酸素の組成比が1:1:1:4である。
本第1実施形態にあって、上記酸化物半導体膜4としては、スパッタターゲットがインジウム、ガリウム、亜鉛の組成比が1:1:1:4である酸化物半導体膜4ついて例示したが、本発明ではこれに限定されるものではない。また、この酸化物半導体膜4については、上述したように、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜について例示したが、これに限定するものではなく、ZnO膜等のインジウム、ガリウム、亜鉛、スズの少なくとも何れか1元素を含む酸化物半導体を用いるようにしてもよい。
又、本第1実施形態では非晶質酸化物半導体膜4に代えて、ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を用いてもよい。
ここで、酸化物半導体膜4としてインジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合は、室温で成膜することができる。このため、基板として、PET等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができ、更に、シリコン基板、金属基板などの基板を用いることができる。ここで、ゲート絶縁膜3の成膜後は、大気に曝すことなく連続して酸化物半導体膜4を成膜することが好ましい。
次に、酸化物半導体4であるIGZO膜にパルス光を照射する。本第1実施形態では、IGZO膜が吸収することができる波長308nmのXeClエキシマレーザを図1A(b)に示すようにIGZO膜4に向かって照射する。
ここで、パルス光の照射面積は、400μm(短軸)×150mm(長軸)であり、短軸方向に200μm間隔でスキャン照射する。即ち、任意の照射領域に対して、2度のパルス光照射が実施されたことになる。本第1実施形態で用いるパルス光の照射時間については、パルス幅(時間あたりの照射強度において最大値の少なくとも2分の1の強度を保持している時間)を20nsec.とする。
尚、パルス幅については例示であり、20nsec.に限定されることはない。このパルス幅については、酸化物半導体4が周囲の温度以上になるパルス幅以上であり且つ当該酸化物半導体4が結晶化,溶融,又は昇華しないパルス幅以下であることが好ましい。
また、上記パルス幅については、基板1から酸化物半導体膜4が剥がれる、基板1が収縮する、基板が曲がる、等の基板損傷が発生しないパルス幅以下であればよい。具体的には、パルス幅が1〜1000nsであることが好ましい。
ただし、好ましいパルス幅の値は、酸化物半導体膜4の元素構成、成膜方法、膜質、膜厚、照射光に対する吸収率、等によって大きく変化することから、用いる酸化物半導体膜4によって適宜設定すればよい。また、好ましいパルス幅は、基板1の熱伝導率、照射光に対する吸収率等によっても大きく変化することから、用いる基板によって適宜設定すればよい。
照射強度は、150mJ/cm2とする。この照射強度の値は、例示であり、150mJ/cm2に限定されることはなく、酸化物半導体膜4が周囲の温度以上になる照射強度以上であり、かつ、酸化物半導体膜4が結晶化,溶融,又は昇華しない照射強度以下であればよい。
また、基板1から酸化物半導体膜4が剥がれる、基板が収縮する、基板が曲がる、等の基板損傷が発生しない照射強度以下にするとよい。具体的には、1〜1000mJ/cm2であることが好ましい。
ただし、好ましい照射強度の値は、酸化物半導体膜4の元素構成、成膜方法、膜質、膜厚、照射光に対する吸収率等によって大きく変化することから、用いる酸化物半導体膜によって適宜設定すればよい。また、好ましい照射強度の値は、基板1の熱伝導率、照射光に対する吸収率等によっても大きく変化することから、用いる基板によって適宜設定すればよい。
照射するパルス光は、酸化物半導体膜4が吸収可能な波長が含まれていれば好ましく、具体的には、400nm以下、又は800nm以上の波長が含まれていることが好ましい。好ましいパルス光の波長については、酸化物半導体膜の元素構成、成膜方法、膜質、膜厚、照射光に対する吸収率、等によって大きく変化することから、用いる酸化物半導体膜4によって適宜設定すればよい。また、好ましいパルス光の波長については、基板1の熱伝導率、照射光に対する吸収率等によっても大きく変化することから、用いる基板によって適宜設定すればよい。
好ましい照射面積、照射回数については、酸化物半導体膜の元素構成、成膜方法、膜質、膜厚、照射光に対する吸収率等によって大きく変化することから、用いる酸化物半導体膜4によって適宜設定すればよい。又、この好ましい照射面積、照射回数については、基板の熱伝導率、照射光に対する吸収率等によっても大きく変化することから、用いる基板1によって適宜設定すればよい。
更に、照射するパルス光は、XeClエキシマレーザに限ることはなく、KrFレーザ、ArFレーザ、XeFレーザといった他のエキシマレーザでも、Arレーザ、Krレーザなどの気体レーザでも、YAGレーザなどの固体レーザでもよい。或いは、200nm〜1500nmの波長域を含むようなXeフラッシュランプを用いてもよい。
また、CWレーザ等の連続光を用いて、実質的なパルス光を実現してもよい。連続光を用いる場合では、基板に連続光を照射する時間を制御することによって、パルスレーザと同等の効果をもたらすことが可能である。
具体的には、連続光を照射しながら、基板1を移動させることで、酸化物半導体膜4に連続光が照射される時間を制御することができ、基板損傷を抑制しながら、パルス光照射と同様な効果をもたらすことができる。
更に、パルス光の代わりに、プラズマジェットを用いてもよい。プラズマジェットを用いる場合でも、基板1にプラズマジェットを照射する時間を制御することによって、パルス光照射と同等の効果をもたらすことが可能である。プラズマジェットの照射条件はパルス光の照射条件に準ずる。
具体的には、プラズマジェットを照射しながら、基板1を移動させることで、酸化物半導体膜にプラズマジェットが照射される時間を制御することができ、基板損傷を抑制しながら、パルス光照射と同様な効果をもたらすことができる。
パルス光を照射することによって、酸化物半導体膜4の温度上昇による膜の改質と、光を吸収することによる膜の改質が同時に行われる。オーブン等を用いた酸化物半導体4の温度上昇のみによって行われる膜の改質よりも、パルス光を照射する膜の改質の方がより効果が大きい。
さらに、パルス光のパルス幅、照射強度を制御することにより、酸化物半導体膜4の上昇した熱を基板に伝えることを抑制することができる。従って、ガラス基板又は樹脂基板を用いることができる。
また、パルス光の照射条件について、酸化物半導体の温度が上昇しない程度のパルス幅、照射強度であってもよい。パルス光照射によって、酸化物半導体膜4の温度が上昇しなくても、400nm以下、または800nm以上の波長の光を酸化物半導体が吸収するだけで改善効果がある。
次に、図1A(c)に示すようにIGZO膜を酸化物半導体膜4として所望の形状にパターニングする。続いて、図1B(d)に示すように、ゲート絶縁膜及び酸化物半導体膜4上にわたってソース・ドレイン金属膜を成膜し、該ソース・ドレイン金属膜をパターニングすることにより、ソース・ドレイン電極5を形成する。
続いて、図1B(e)に示すように、ソース・ドレイン電極上を覆うとともに、ソース・ドレイン電極の間隔においては酸化物半導体膜上を覆うように、保護絶縁膜6として酸化シリコン膜を成膜する。電気信号の入出力を行うために、ゲート絶縁膜3や保護絶縁膜6の一部をエッチングし、ゲート電極2とソース・ドレイン電極5上の一部を開口する。これにより、薄膜トランジスタ(TFT)が製造される。
図2に、XeClエキシマレーザを照射しないで作製したTFT(パルス光照射なし)と、XeClエキシマレーザを照射して上記の手法で作製したTFT(パルス光照射あり)の電気特性(ドレイン電流-ゲート電圧特性)を示す。ここで、チャネル長、チャネル幅は、共に100μm、ドレイン電圧は10[V]である。
パルス光照射なしのTFT特性では、ゲート電圧が20[V]におけるドレイン電流が1.9×10-7[A]であるのに対して、パルス光照射ありのTFT特性では、ゲート電圧20[V]におけるドレイン電流が3.3×10-5[A]と二桁以上の電流値の改善が見られる。また、パルス光照射ありのTFTの電気特性は、パルス光照射なしのTFTの電気特性よりヒステリシス性が小さく、スイッチング特性の性能が優れている。即ち、パルス光を酸化物半導体膜に照射することによってTFT特性が改善することは明らかである。
本第1実施形態では、酸化物半導体膜4の成膜後にパルス光を照射するが、これに限定されることはない。酸化物半導体膜4の成膜後のどこかの工程でパルス光を照射すればよく、例えば、酸化物半導体膜4をパターニングし、ソース・ドレイン電極5を形成した後にパルス光を照射してもよい。また、パルス光は何度でも照射しても良い。
又、本第1実施形態では、薄膜トランジスタについて例示したが、本発明はこれに制限するものではない。酸化物半導体膜4を用いた薄膜ダイオードや太陽電池等の薄膜デバイスの製造において、パルス光を照射する工程を用いてもよい。更に、本第1実施形態において、パルス光照射後のIGZO膜(酸化物半導体膜)4は非晶質である。これはX線回折等の分析により確認することができる。
更に、本第1実施形態における薄膜デバイスの製造工程では、基板1の温度が150℃以上に達することはない。このことから、基板1はガラス基板や樹脂基板を使用することが可能である。
このように、本第1実施形態によると、ガラス基板上或いはPET等の樹脂基板上に良質な酸化物半導体膜4を形成することが可能となり、良好な特性を有する薄膜トランジスタ或いはその他の薄膜デバイスを再現性・歩留まり良く製造することができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本第2の実施形態に係るTFT(薄膜トランジスタ)の製造方法を、上記第1の実施形態における図1A,図1Bを利用し、図3に基づいて説明する。
ここで、前述した第1実施形態と同一の構成部材については同一の符号を用いることとする(以下、第3実施形態以降においても同じ)。
先ず、図3(a)において、前述した図1A〜図1Bの場合と同様に、絶縁性基板1上にクロニウムを50nm成膜し、その後パターニングするゲート電極2を形成する。次に、ゲート電極2を覆うゲート絶縁膜3として酸化シリコン膜を100nm成膜する。次に、ゲート絶縁膜3上に活性層として酸化物半導体膜4を成膜する。
本第2実施形態においては、酸化物半導体膜4として、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体(IGZO)を、スパッタ法によって20nm成膜する。このIGZO膜4は非晶質である。用いたスパッタターゲットはIGZOの焼結体である。IGZOターゲットの組成比は、インジウム、ガリウム、亜鉛、酸素の組成比が1:1:1:4である。
本第2実施形態では、スパッタターゲットがインジウム、ガリウム、亜鉛、酸素の組成比が1:1:1:4である酸化物半導体膜ついて例示したが、本発明はこれに限定するものではない。また、酸化物半導体膜4については、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜について例示したが、これに限定されるものではなく、ZnO膜等のインジウム、ガリウム、亜鉛、スズの少なくとも1元素を含む酸化物半導体膜を用いることができる。
又、本第2実施形態では、酸化物半導体膜4については、これを非晶質の酸化物半導体膜について例示したが、本発明はこれに限定するものではない。素材としては、ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を用いたものであってもよい。
そして、酸化物半導体膜4として、インジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合、室温で成膜することができるため、基板1として、PET等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板などの基板を用いることができる。ゲート絶縁膜3の成膜後は、大気に曝すことなく連続して酸化物半導体膜4を成膜することが好ましい。
次に、酸化物半導体膜4であるIGZO膜にパルス光を照射する。この場合、本第2実施形態では、Xe(キセノン)フラッシュランプを用いた。この場合に用いたフラッシュランプは200〜1500nmの波長を含んでおり、IGZO膜が吸収することができる。図3(a)に示すように酸化物半導体膜(IGZO膜)4に向かってフラッシュランプを照射する。
パルス光の照射面積は、150mm×150mmであり、照射領域に対し、1回照射する。本第2実施形態では、用いるパルス光の照射時間については、パルス幅を1msec.とする。
ここで、このパルス幅については例示であり、本発明ではパルス幅を1msec.に限定するものではなく、酸化物半導体膜4が周囲の温度以上になるパルス幅以上であり、かつ、酸化物半導体が結晶化または溶融または昇華しないパルス幅以下であればよい。
又、基板1から酸化物半導体膜4が剥がれる、基板1が収縮する、基板1が曲がる等の基板損傷が発生しないパルス幅以下であることが好ましい。具体的には、パルス幅が0.001〜100msであることが好ましい。
ただし、この好ましいパルス幅は、前述した第1実施形態の場合と同様に、用いる酸化物半導体膜4の素材や膜厚等によって、或いは用いる基板1の素材等によって大きく変化するため、用いる酸化物半導体膜4や基板1によって適宜設定すればよい。
照射強度は、5J/cm2とする。この照射強度についても、例示であり、本発明では5J/cm2に限定されることはなく、酸化物半導体が周囲の温度以上になる照射強度以上であり、かつ、酸化物半導体が結晶化または溶融または昇華しない照射強度以下であればよい。また、基板1から酸化物半導体膜4が剥がれる、基板1が収縮する、基板1が曲がる等の基板損傷が発生しない照射強度以下であればよい。具体的には、0.01〜100J/cm2であることが好ましい。
ただし、この好ましいパルス幅は、前述した第1実施形態の場合と同様に、用いる酸化物半導体膜4の素材や照射光に対する吸収率等等によって、或いは用いる基板1の素材等によって大きく変化するため、用いる酸化物半導体膜4や基板1によって適宜設定すればよい。
照射するパルス光は、酸化物半導体が吸収可能な波長が含まれていれば好ましく、具体的には、400nm以下、又は800nm以上の波長が含まれていることが好ましい。ここで、この好ましいパルス光の波長については、前述した第1実施形態の場合と同様に、用いる酸化物半導体膜4によって、或いは用いる基板によって適宜設定すればよい。
又、好ましい照射面積、照射回数についても、前述した第1実施形態の場合と同様に、用いる酸化物半導体膜4によって、或いは用いる基板によって適宜設定すればよい。
上述したパルス光の照射により、酸化物半導体膜4の温度上昇による膜の改質と、光を吸収することによる膜の改質とが同時に行われる。オーブン等を用いた酸化物半導体の温度上昇のみによって行われる膜の改質よりも、パルス光を照射する膜の改質の方がより効果が大きい。
更に、パルス光のパルス幅、照射強度を制御することにより、酸化物半導体膜4の上昇した熱を基板1に伝えることを抑制することができる。従って、ガラス基板又は樹脂基板を用いることができる。又、パルス光の照射条件について、酸化物半導体膜4の温度が上昇しない程度のパルス幅、照射強度であってもよい。パルス光照射によって、酸化物半導体4の温度が上昇しなくても、酸化物半導体が光を吸収するだけでも改善効果がある。
次に、図1A(c)に示す場合と同様に、酸化物半導体膜(IGZO膜)4を所望の形状にパターニングする。続いて、図1B(d)に示す場合と同様に、ゲート絶縁膜3及び酸化物半導体膜4上にわたってソース・ドレイン金属膜を成膜し、該ソース・ドレイン金属膜をパターニングすることにより、ソース・ドレイン電極5を形成する。
次に、図1B(e)に示す場合と同様に、ソース・ドレイン電極5上を覆うとともに、ソース・ドレイン電極5の間隔においては酸化物半導体膜4上を覆うように、保護絶縁膜として酸化シリコン膜6を成膜する。電気信号の入出力を行うために、ゲート絶縁膜3や保護絶縁膜6の一部をエッチングし、ゲート電極2とソース・ドレイン電極5上の一部を開口する。これにより、TFT(薄膜トランジスタ)が製造される。
図3(b)に、Xeフラッシュランプを照射しないで作製したTFT(パルス光照射なし)とXeフラッシュランプを照射して上記の手法で作製したTFT(パルス光照射あり)の電気特性(ドレイン電流−ゲート電圧特性)を示す。
チャネル長は400μm、チャネル幅は200μmである。ドレイン電圧は10[V]である。パルス光照射なしのTFT特性では、ゲート電圧が20[V]におけるドレイン電流が7.9×10-7[A]であるのに対して、パルス光照射ありのTFT特性では、ゲート電圧20[V]におけるドレイン電流が1.9×10-4[A]と二桁以上の電流値の改善が見られた。
また、パルス光照射ありのTFTの電気特性は、パルス光照射なしのTFTの電気特性よりヒステリシス性が小さく、スイッチング特性の性能が優れていた。パルス光を酸化物半導体膜に照射することによってTFT特性が改善することは明らかである。
本第2実施形態では、酸化物半導体膜4を成膜した後にパルス光を照射するが、これに限定されることはない。酸化物半導体膜4の成膜後のどこかの工程でパルス光を照射すればよく、例えば、酸化物半導体をパターニングし、ソース・ドレイン電極を形成した後にパルス光を照射してもよい。また、パルス光は何度でも照射しても良い。
又、本第2実施形態では、薄膜トランジスタについて説明するが、これに制限されることはない。酸化物半導体を用いた薄膜ダイオードや太陽電池等の薄膜デバイスの製造において、パルス光を照射する工程を用いてもよい。
本第2実施形態において、パルス光照射後のIGZO膜(酸化物半導体膜)4は非晶質である。これはX線回折等の分析により確認することができる。
更に、本第2実施形態における薄膜デバイスの製造工程では、前述した第1実施形態の場合と同様に、基板1の温度が150℃以上に達することはない。このことから、基板はガラス基板や樹脂基板を使用することが可能である。このようにしても、前述した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
その他の構成およびその作用効果については、前述した第1実施形態の場合と同様となっている。
〔第3の実施形態〕
次に、第3実施形態を図4A乃至図4Bに基づいて説明する。
この図4A乃至図4Bは、前述した第1の実施形態におけるTFT(薄膜トランジスタ)と同等の他のTFTを製造可能とした一連の製造工程図である。
以下、これについて説明する。
先ず、図4A(a)に示すように、絶縁性基板1上にクロニウムを50nm成膜し、その後パターニングするゲート電極2を形成する。次に、ゲート電極2を覆うゲート絶縁膜3として酸化シリコン膜を100nm成膜する。
次に、ゲート絶縁膜3上に活性層として酸化物半導体膜4を成膜する。本第3実施形態においては、酸化物半導体膜4として酸化亜鉛(ZnO)を、スパッタ法によって10nm成膜する。上記のZnO膜(酸化物半導体膜)4は多結晶である。用いたスパッタターゲットはZnOの焼結体である。また、この酸化物半導体膜4として、ZnOを利用した場合を説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、インジウム、ガリウム、亜鉛、スズの少なくとも1元素を含む酸化物半導体膜を用いることができる。
又、本第3実施形態では酸化物半導体膜4として多結晶酸化物半導体膜について例示したが、本発明はこれに限定するものではない。非晶質酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を用いてもよい。酸化物半導体膜4として、インジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いると、室温で成膜することができるため、基板1として、PET等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板などの基板を用いることができる。更に、ゲート絶縁膜3の成膜後は大気に曝すことなく連続して酸化物半導体を成膜することが好ましい。
続いて、酸化物半導体膜4であるZnO膜にパルス光を照射する。本第3実施形態ではでは、Xe(キセノン)フラッシュランプを用いた。ここで用いたフラッシュランプは、200〜1500nmの波長を含んでいおり、ZnO膜が吸収することができる。図4A(b)に示すように、ZnO膜(酸化物半導体膜)4に向かってフラッシュランプを照射する。パルス光の照射面積は、150mm×150mmであり、照射領域に対し、1回照射する。本実施例では用いるパルス光の照射時間については、パルス幅を1msec.とする。
ここで、パルス幅は、前述した第1実施形態の場合と同様に、1msec.に限定するものではない。又、好ましいパルス幅は、前述した第1実施形態の場合と同様に、用いる酸化物半導体膜4によって、或いは用いる基板1によって適宜設定すればよい。
照射強度は、例えば20J/cm2とする。この照射強度も例示であり、本発明ではこれを20J /cm2に限定するものではなく、酸化物半導体膜4が周囲の温度以上になる照射強度以上であり、かつ、酸化物半導体膜4が結晶化または溶融または昇華しない照射強度以下であればよい。また、基板1から酸化物半導体膜4が剥がれる、基板1が収縮する、基板1が曲がる、等の基板損傷が発生しない照射強度以下であればよい。具体的には、0.01〜100J/cm2であることが好ましい。
この好ましい照射強度は、前述した第1実施形態の場合と同様に、用いる酸化物半導体膜4によって、或いは用いる基板によって適宜設定すればよい。
照射するパルス光は、酸化物半導体が吸収可能な波長が含まれていれば好ましく、具体的には、400nm以下、または800nm以上の波長が含まれていることが好ましい。尚、この好ましいパルス光の波長については、前述した第1実施形態の場合と同様に、用いる酸化物半導体膜4によって、或いは用いる基板によって適宜設定すればよい。
又、好ましい照射面積、照射回数についても、前述した第1実施形態の場合と同様に、用いる酸化物半導体膜4によって、或いは用いる基板によって適宜設定すればよい。
次に、図4A(c)に示すようにZnO膜(酸化物半導体膜)4を所望の形状にパターニングする。続いて、図4B(d)に示すように、ゲート絶縁膜3及び酸化物半導体膜4上にわたってソース・ドレイン金属膜を成膜し、該ソース・ドレイン金属膜をパターニングすることにより、ソース・ドレイン電極5を形成する。
続いて、図4B(e)に示すように、ソース・ドレイン電極5上を覆うと共にソース・ドレイン電極5の間隔においては酸化物半導体膜4上を覆うように、保護絶縁膜6として酸化シリコン膜を成膜する。電気信号の入出力を行うために、ゲート絶縁膜3や保護絶縁膜6の一部をエッチングし、ゲート電極2とソース・ドレイン電極5上の一部を開口する。これにより、TFTが製造される。
ここで、Xeフラッシュランプを照射しないで作製したTFT(パルス光照射なし)とXeフラッシュランプを照射して上記の手法で作製したTFT(パルス光照射あり)の電気特性(ドレイン電流−ゲート電圧特性)を比較してみた。
これによると、パルス光照射ありのTFTのON電流(ゲート電圧20[V]、ドレイン電圧10[V]におけるドレイン電流)は、パルス光照射なしのTFTのON電流に対し、二桁以上の上昇が見られた。また、パルス光照射ありのTFTの電気特性は、パルス光照射なしのTFTの電気特性よりヒステリシス性が小さく、スイッチング特性の性能が優れていた。パルス光を酸化物半導体膜に照射することによってTFT特性が改善することは明らかである。
ここで、本第3実施形態では、酸化物半導体膜4の成膜後にパルス光を照射するが、これに限定されることはない。酸化物半導体膜4の成膜後のどこかの工程でパルス光を照射すればよく、例えば、酸化物半導体をパターニングし、ソース・ドレイン電極を形成した後にパルス光を照射してもよい。また、パルス光は何度でも照射しても良い。
本第3実施形態では、薄膜トランジスタについて例示したが、上記製法はこれに限定されるものではない。酸化物半導体を用いた薄膜ダイオードや太陽電池等の薄膜デバイスの製造において、上記パルス光を照射する工程を用いてもよい。
本第3実施形態において、パルス光照射後のZnO膜(酸化物半導体膜)4は多結晶である。これはX線回折等の分析により確認することができる。
本第3実施形態における薄膜デバイスの製造工程では、基板の温度が150℃以上に達することはない。このことから、基板1としてはガラス基板や樹脂基板を使用することが可能である。
その他の構成及びその作用効果は前述した第2実施形態の場合と同一となっている。
〔第4の実施形態〕
次に、第4実施形態を図5A乃至図5Bについて説明する。
この図5A乃至図5Bは、前述した第1の実施形態におけるTFT(薄膜トランジスタ)と同等の他のTFTを製造可能とした一連の製造工程図である。
以下、これについて説明する。
先ず、図5A(a)に示すように、絶縁性基板1上に下地絶縁膜11として酸化シリコン膜を成膜する。パターニングするソース・ドレイン電極5を形成後、活性層として酸化物半導体膜(IGZO)4を成膜する。
第4実施形態においては、酸化物半導体膜4として、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜(IGZO)を、スパッタ法によって20nm成膜する。このIGZO膜は非晶質である。用いたスパッタターゲットはIGZOの焼結体である。IGZOターゲットの組成比は、インジウム、ガリウム、亜鉛の組成比が1:1:1である。
本第4実施形態では、スパッタターゲットがインジウム、ガリウム、亜鉛の組成比が1:1:1である酸化物半導体膜4ついて例示したが、本発明はこれに限定するものではない。また、酸化物半導体膜4については、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜について例示したが、本発明ではこれに限定するものではなく、ZnO膜等のインジウム、ガリウム、亜鉛、スズの少なくとも1元素を含む酸化物半導体膜を用いてもよい。
又、本第4実施形態では、酸化物半導体膜4についてはこれを非晶質酸化物半導体により形成する場合について説明するが、本発明は酸化物半導体膜4をこれに限定されるものではなく、ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を用いてもよい。
酸化物半導体膜4としてインジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合、室温で成膜することができるため、基板1として、PET等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板などの基板を用いることができる。
ここで、ゲート絶縁膜3の成膜後は大気に曝すことなく連続して酸化物半導体膜4を成膜することが好ましい。
次に、酸化物半導体膜4であるIGZO膜にパルス光を照射する。本第4実施形態にあっては、IGZO膜が吸収することができる波長308nmのXeClエキシマレーザを、図5A(b)に示すようにIGZO膜(酸化物半導体膜)4に向かって照射する。
ここで、本第4実施形態にあっては、パルス光の照射面積、パルス光の照射時間、パルス幅、照射強度、パルス光の波長、パルス光の光源、パルス光に代わるCWレーザ等の連続光の導入等、の各内容については、前述した第1実施形態に開示したものが、ここでもそのまま適用されるものとする。
又、この照射光としてのパルス光については、プラズマジェットを用いてもよい。プラズマジェットを用いる場合でも、基板1にプラズマジェットを照射する時間を制御することによって、パルス光照射と同等の効果をもたらすことが可能である。具体的にいうと、プラズマジェットを照射しながら、基板1を移動させることで、酸化物半導体膜4にプラズマジェットが照射される時間を制御することができ、基板損傷を抑制しながら、パルス光照射と同様な効果をもたらすことができる。
次に、図5A(c)に示すようにIGZO膜(酸化物半導体膜)4を所望の形状にパターニングする。続いて、図5B(d)に示すように、ゲート絶縁膜3として酸化シリコン膜を100nm成膜する。
次に、図5B(e)に示すようにゲート電極2としてクロミウムを100nm形成する。
続いて、図5B(f)に示すように保護絶縁膜6として酸化シリコン膜を成膜する。電気信号の入出力を行うために、ゲート絶縁膜3や保護絶縁膜6の一部をエッチングし、ゲート電極2とソース・ドレイン電極5上の一部を開口する。これにより、TFTが製造される。
ここで、エキシマレーザを照射しないで作製したTFT(パルス光照射なし)とエキシマレーザを照射して上記の手法で作製したTFT(パルス光照射あり)の電気特性(ドレイン電流−ゲート電圧特性)を比較してみた。
これによると、パルス光の照射ありのTFTのON電流(ゲート電圧20[V]、ドレイン電圧10[V]におけるドレイン電流)は、パルス光の照射なしのTFTのON電流に対し、二桁以上の上昇が見られた。また、パルス光照射ありのTFTの電気特性は、パルス光照射なしのTFTの電気特性よりヒステリシス性が小さく、スイッチング特性の性能が優れていた。これより、パルス光を酸化物半導体膜4に照射することによって、TFT特性が改善されることが明らかとなった。
本第4実施形態では、酸化物半導体膜4の成膜後にパルス光を照射するが、本発明ではパルス光の照射をこれに限定するものではなく、酸化物半導体の成膜後のどこかの工程でパルス光を照射すればよく、例えば、酸化物半導体膜4をパターニングし、ソース・ドレイン電極5を形成した後にパルス光を照射してもよい。また、パルス光は何度でも照射しても良い。
又、本第4実施形態では、薄膜トランジスタについて例示したが、本発明の適用を薄膜トランジスタに限定するものではなく、酸化物半導体膜4を用いた薄膜ダイオードや太陽電池等の薄膜デバイスの製造において、パルス光を照射する工程を用いてもよい。
本第4実施形態において、パルス光照射後のIGZO膜(酸化物半導体膜)4は非晶質である。これはX線回折等の分析により確認することができる。
本第4実施形態における薄膜デバイスの製造工程では、基板の温度が150℃以上に達することはない。このことから、基板1はガラス基板や樹脂基板を使用することが可能である。このようにしても、前述した第1実施形態の場合と同等の作用効果を得ることができる。
その他の構成及びその作用効果は前述した第1実施形態の場合と同一となっている。
〔第5の実施形態〕
次に、第5実施形態を図6A乃至図6Cに基づいて説明する。
この図6A乃至図6Cは、前述した第1の実施形態におけるTFT(薄膜トランジスタ)と同等の他のTFTを製造可能とした一連の製造工程図である。
以下、これについて説明する。
先ず、図6A(a)に示すように、絶縁性基板1上に下地絶縁膜11として酸化シリコン膜を成膜した後、活性層として酸化物半導体膜4を成膜する。本第5実施形態においては、酸化物半導体膜4として、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜(IGZO)を、スパッタ法によって20nm成膜する。上記のIGZO膜(酸化物半導体膜)4は非晶質である。用いたスパッタターゲットはIGZOの焼結体である。IGZOターゲットの組成比は、インジウム、ガリウム、亜鉛の組成比が1:1:1である。
上記スパッタターゲットがインジウム、ガリウム、亜鉛の組成比が1:1:1である酸化物半導体膜ついては、例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。また、酸化物半導体膜4について、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜について例示したが、本発明はこれに限定されるむのではなく、ZnO膜等のインジウム、ガリウム、亜鉛、スズの少なくとも1元素を含む酸化物半導体膜を用いたものであってもよい。
本第5実施形態では、非晶質の酸化物半導体膜について例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。酸化物半導体膜4としては、ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を用いてもよい。酸化物半導体膜4としてインジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合、室温で成膜することができるため、基板1として、PET等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板などを基板1の素材として用いてもよい。
更に、ここで、下地ゲート絶縁膜11の成膜後に大気に曝すことなく連続して酸化物半導体4を成膜することが好ましい。
次に、酸化物半導体膜4であるIGZO膜にパルス光を照射する。本第5実施形態では、IGZO膜が吸収することができる波長308nmのXeClエキシマレーザを図6A(b)に示すようにIGZO膜に向かって照射する。
又、本第5実施形態にあっては、パルス光の照射面積、パルス光の照射時間、パルス幅、照射強度、パルス光の波長、パルス光の光源、パルス光に代わるCWレーザ等の連続光の導入等、の各内容については、前述した第1実施形態に開示したものが、ここでもそのまま適用されるものとする。
又,パルス光の光源を、エキシマレーザに代えてプラズマジェットを用いてもよい。プラズマジェットを用いる場合でも、基板1にプラズマジェットを照射する時間を制御することによって、パルス光照射と同等の効果をもたらすことが可能である。具体的にいうと、プラズマジェットを照射しながら、基板を移動させることで、酸化物半導体膜4にプラズマジェットが照射される時間を制御することができ、基板損傷を抑制しながら、パルス光照射と同様な効果をもたらすことができる。
次に、図6A(c)に示すようにIGZO膜(酸化物半導体膜)4を所望の形状にパターニングする。続いて、図6B(d)に示すように、ゲート絶縁膜3として酸化シリコン膜を100nm成膜する。
次に、図6B(e)に示すようにゲート電極2としてクロミウムを形成する。次に、図6B(f)に示すように層間絶縁膜12として酸化シリコン膜を成膜する。続いて、図6C(g)に示すようにソース・ドレイン電極用のコンタクトホール13を形成する。
次に、図6C(h)に示すようにソース・ドレイン電極5を形成した後、保護絶縁膜6として酸化シリコン膜を成膜する。電気信号の入出力を行うために、ゲート絶縁膜や保護縁膜の一部をエッチングし、前述したゲート電極2とソース・ドレイン電極5上の一部を開口する。これにより、TFTが製造される。
ここで、エキシマレーザを照射しないで作製したTFT(パルス光照射なし)と、エキシマレーザを照射して上記の手法で作製したTFT(パルス光照射あり)の電気特性(ドレイン電流−ゲート電圧特性)とを比較すると、パルス光照射ありのTFTのON電流(ゲート電圧20[V]、ドレイン電圧10[V]におけるドレイン電流)は、パルス光照射なしのTFT
のON電流に対し、二桁以上の上昇が見られた。
また、パルス光照射ありのTFTの電気特性は、パルス光照射なしのTFTの電気特性よりヒステリシス性が小さく、スイッチング特性の性能が優れていた。即ち、これにより、パルス光を酸化物半導体膜に照射することによってTFT特性が改善されることが明らかとなった。
尚、本第5実施形態では、酸化物半導体膜4を成膜後にパルス光を照射するが、その照射のタイミングはこれに限定されることはない。酸化物半導体の成膜後のどこかの工程でパルス光を照射すればよく、例えば、酸化物半導体膜4をパターニングし、ソース・ドレイン電極6を形成した後にパルス光を照射してもよい。また、パルス光は何度でも照射しても良い。
更に、本第5実施形態では、薄膜トランジスタについて説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、酸化物半導体膜を用いた薄膜ダイオードや太陽電池等の薄膜デバイスの製造において、当該酸化物半導体膜にパルス光を照射する工程を設定してもよい。又、本第5実施形態では、パルス光照射後のIGZO膜(酸化物半導体膜)4は非晶質である。これはX線回折等の分析により確認することができる。
本第5実施形態における薄膜デバイスの製造工程では、基板1の温度が150℃以上に達することはない。このことから、基板はガラス基板や樹脂基板を使用することが可能である。
その他の構成およびその作用効果は、前述した第1実施形態の場合と同様である。
〔第6の実施形態〕
次に、第6実施形態を図7に基づいて説明する。
この図7に示す第6実施形態は、前述した第1の実施形態におけるTFT(薄膜トランジスタ)と同等の他のTFTを製造可能とした一連の製造工程図である。
以下、これについて説明する。
先ず、図7(a)に示すように、絶縁性基板1上にパターニングするゲート電極2を形成した後、ゲート絶縁膜3を成膜する。次に、パターニングするソース・ドレイン電極5を形成した後、活性層として酸化物半導体膜4を成膜する。
ここで、上記酸化物半導体膜4として、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜(IGZO)を、スパッタ法によって20nm成膜する。上記のIGZO膜は非晶質である。用いたスパッタターゲットはIGZOの焼結体である。IGZOターゲットの組成比は、インジウム、ガリウム、亜鉛の組成比が1:1:1とした。
このスパッタターゲットがインジウム、ガリウム、亜鉛の組成比を1:1:1とした酸化物半導体膜4については、例示であり、本発明はこれに限定するものではない。又、この酸化物半導体膜4については、素材として、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜について例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、ZnO膜等のインジウム、ガリウム、亜鉛、スズの少なくとも1元素を含む酸化物半導体膜を用いるようにしてもよい。
又、この第6実施形態では、酸化物半導体膜4として非晶質酸化物半導体膜を使用する場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を素材として用いるようにしてもよい。
酸化物半導体膜4としてインジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合、室温で成膜することができるため、基板1として、PET等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板などの基板を用いることができる。ここで、ゲート絶縁膜3の成膜後に大気に曝すことなく連続して酸化物半導体4を成膜することが好ましい。
次に、酸化物半導体膜4であるIGZO膜に、パルス光を照射する。本第6実施形態では、IGZO膜が吸収することができる波長308nmのXeClエキシマレーザを、図7(b)に示すようにIGZO膜に向かって照射する。
ここで、本第6実施形態にあっては、パルス光の照射面積、パルス光の照射時間、パルス幅、照射強度、パルス光の波長、パルス光の光源、パルス光に代わるCWレーザ等の連続光の導入等、の各内容については、前述した第1実施形態に開示したものが、そのまま適用されるものとする。
また、上記照射光については、プラズマジェットを用いてもよい。プラズマジェットを用いる場合でも、基板1にプラズマジェットを照射する時間を制御することによって、パルス光照射と同等の効果をもたらすことが可能である。具体的にいうと、プラズマジェットを照射しながら、基板1を移動させることで、酸化物半導体膜4にプラズマジェットが照射される時間を制御することができ、基板損傷を抑制しながら、パルス光照射と同様な効果をもたらすことができる。
次に、図7(c)に示すようにIGZO膜(酸化物半導体膜)4を所望の形状にパターニングした後、保護絶縁膜6を成膜する。電気信号の入出力を行うために、ゲート絶縁膜3や保護絶縁膜6の一部をエッチングし、ゲート電極2とソース・ドレイン電極5上の一部を開口する。これにより、TFTが製造される。
ここで、エキシマレーザを照射しないで作製したTFT(パルス光照射なし)とエキシマレーザを照射して上記の手法で作製したTFT(パルス光照射あり)の電気特性(ドレイン電流-ゲート電圧特性)を比較すると、パルス光照射ありのTFTのON電流(ゲート電圧20[V]、ドレイン電圧10[V]におけるドレイン電流)は、パルス光照射なしのTFTのON電流に対し、二桁以上の上昇が見られた。また、パルス光照射ありのTFTの電気特性は、パルス光照射なしのTFTの電気特性よりヒステリシス性が小さく、スイッチング特性の性能が優れていた。パルス光を酸化物半導体膜4に照射することによってTFT特性が改善することは明らかである。
本第6実施形態では、酸化物半導体膜4を成膜後にパルス光を照射するようにした場合を例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、酸化物半導体の成膜後のどこかの工程でパルス光を照射すればよく、例えば、酸化物半導体膜4をパターニングし、ソース・ドレイン電極5を形成した後にパルス光を照射してもよい。また、パルス光は何度でも照射しても良い。
又、本第6実施形態では、薄膜トランジスタについて例示したが、これに限定するものではなく、例えば酸化物半導体膜を用いた薄膜ダイオードや太陽電池等の薄膜デバイスの製造において、パルス光を照射する工程を用いてもよい。
本第6実施形態では、パルス光照射後のIGZO膜(酸化物半導体膜)4は、使用した全ての素材について非晶質の形態が維持されている。これはX線回折等の分析により確認することができる。
本第6実施形態における上記薄膜デバイスの製造工程では、基板の温度が150℃以上に達することはない。このことから、基板1はガラス基板や樹脂基板を使用することが可能である。
その他の構成及びその作用効果は前述した第1実施形態の場合と同一となっている。
〔第7の実施形態〕
次に、第7の実施形態を図8乃至図9に基づいて説明する。
この図8乃至図9に示す第7実施形態は、前述した第1及び第5の各実施形態におけるTFT(薄膜トランジスタ)と同等の他のTFTを製造可能とした一連の製造工程図である。
以下、これについて説明する。
先ず、図8(a)に示すように、絶縁性基板1上に下地絶縁膜11を成膜した後、活性層として酸化物半導体膜4を成膜し、パターニングする。
本第7の実施形態においては、酸化物半導体膜4として、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜(IGZO)を、スパッタ法によって20nm成膜する。上記のIGZO膜は非晶質である。用いたスパッタターゲットはIGZOの焼結体である。ここで、IGZOターゲットの組成比は、インジウム、ガリウム、亜鉛の組成比が1:1:1とした。
このスパッタターゲットであるIGZOのインジウム、ガリウム、亜鉛の組成比を1:1:1の酸化物半導体膜としたのは、例示であり、本発明ではこれに限定するものではない。また、酸化物半導体膜4について、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜について例示したが、これに限定されるむのではなく、ZnO膜等のインジウム、ガリウム、亜鉛、スズの少なくとも1元素を含む酸化物半導体膜を用いることができる。
又、本第7実施形態では非晶質酸化物半導体膜について例示したが、これに限定されるものではない。酸化物半導体膜4の素材としては、ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を用いることができる。この場合、即ち、酸化物半導体膜4としてインジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合、室温で成膜することができるため、基板1として、PET等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板などの基板を用いることができる。
更に、ここで、前述した下地絶縁膜11を成膜した後に大気に曝すことなく連続して酸化物半導体4を成膜することが好ましい。
次に、ゲート絶縁膜3を成膜する。次に、ゲート電極2をパターニングして形成する。 続いて、上記図8(a)に示すように、パルス光を照射する。本第7実施形態では、IGZO膜が吸収することができる波長308nmのXeClエキシマレーザを照射する。
ゲート電極2をパルス光に対して、反射率が高い膜、または、吸収率が高い膜にすることで、ゲート電極直下の酸化物半導体膜4にはパルス光が照射されない。
レーザが照射されたIGZO膜の領域(レーザ照射領域)4Aは抵抗が低下する。この領域をソース・ドレイン領域4AとしてTFTを作製すると、ソース・ドレイン領域4Aの低抵抗化、およびソースドレイン電極とソース・ドレイン領域4Aとのコンタクト抵抗の低抵抗化が実現でき、TFTのON電流の向上が実現できる。
ここで、本第7実施形態にあっては、パルス光の照射面積、パルス光の照射時間、パルス幅、照射強度、パルス光の波長、パルス光の光源、パルス光に代わるCWレーザ等の連続光の導入等、の各内容については、前述した第1実施形態に開示したものが、そのまま適用されるものとする。
又、照射光としてのパルス光の光源として、プラズマジェットを用いてもよい。プラズマジェットを用いる場合でも、基板1にプラズマジェットを照射する時間を制御することによって、パルス光照射と同等の効果をもたらすことが可能である。具体的にいうと、プラズマジェットを照射しながら、基板1を移動させることで、酸化物半導体膜4にプラズマジェットが照射される時間を制御することができ、基板損傷を抑制しながら、パルス光照射と同様な効果をもたらすことができる。
続いて、図8(b)に示すように、層間絶縁膜12及びソース・ドレイン電極5を形成した後、保護絶縁膜6を成膜する。このとき、電気信号の入出力を行うために、ゲート絶縁膜3や層間絶縁膜12の一部をエッチングし、ゲート電極2とソース・ドレイン電極5上の一部を開口する。これにより、TFTが製造される。
ここで、ソース・ドレイン領域にエキシマレーザを照射しないで作製したTFT(パルス光照射なし)とエキシマレーザを照射して上記の手法で作製したTFT(パルス光照射あり)の電気特性(ドレイン電流−ゲート電圧特性)を比較してみた。
すると、パルス光照射ありのTFTのON電流(ゲート電圧20[V]、ドレイン電圧10[V]におけるドレイン電流)は、パルス光照射なしのTFTのON電流に対し、2倍の上昇が見られた。パルス光を酸化物半導体膜4のソース・ドレイン領域4Aに照射することによってTFT特性が改善することは明らかである。
図9に、エキシマレーザの照射強度に対するIGZO膜(20nm)のシート抵抗を示す。照射強度0は照射していないIGZO膜のシート抵抗である。照射強度によってシート抵抗が変化することがわかる。所望のソース・ドレイン領域4Aの抵抗を、照射強度を制御することで実現できることが明らかである。
本第7実施形態では、ゲート電極2を形成した後にパルス光を照射するが、これに限定されることはない。酸化物半導体の成膜後のどこかの工程でパルス光を照射すればよい。また、パルス光は何度でも照射しても良い。
又、本第7実施形態では、薄膜トランジスタについて例示したが、本発明はこれに限定するものではない。酸化物半導体を用いた薄膜ダイオードや太陽電池等の薄膜デバイスの製造において、パルス光を照射する工程を用いてもよい。
本第7実施形態において、パルス光照射後のIGZO膜(酸化物半導体膜)4は非晶質である。これはX線回折等の分析により確認することができる。
又、本第7実施形態における薄膜デバイスの製造工程では、基板1の温度が150℃以上に達することはない。このことから、基板1はガラス基板や樹脂基板を使用することが可能である。
その他の構成およびその作用効果については、前述した第5実施形態の場合と同様である。
〔第8の実施形態〕
次に、第8の実施形態を図10に基づいて説明する。
この図10に示す第8実施形態は、前述した第1の実施形態におけるTFT(薄膜トランジスタ)と同等の他のTFTを製造可能とした一連の製造工程図である。
以下、これについて説明する。
先ず、図10(a)に示すように、絶縁性基板1上に下地絶縁膜11を成膜した後、ソース・ドレイン電極5をパターニングして形成する。活性層として酸化物半導体膜4を成膜しパターニングする。
本第8実施形態においては、酸化物半導体膜4として、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜(IGZO)を、スパッタ法によって20nm成膜する。上記のIGZO膜は非晶質であった。用いたスパッタターゲットはIGZOの焼結体である。
IGZOターゲットの組成比については、インジウム、ガリウム、亜鉛の組成比を1:1:1とした。このスパッタターゲットがインジウム、ガリウム、亜鉛の組成比1:1:1の酸化物半導体膜4としたのは例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。また、酸化物半導体膜4について、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜について例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、ZnO膜等のインジウム、ガリウム、亜鉛、スズの少なくとも1元素を含む酸化物半導体膜を用いたものであってもよい。
本第8実施形態では、酸化物半導体膜4を非晶質の酸化物半導体膜とした場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。素材として、ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を用いることができる。ここで、酸化物半導体膜4としてインジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合、室温で成膜することができるため、基板1として、PET等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板などの基板1を用いることができる。
続いて、ゲート絶縁膜3を成膜し、次に、ゲート電極2をパターニングして形成する。 次に、上記図10(a)に示すように、パルス光を照射する。本第8実施形態では、IGZO膜が吸収することができる波長308nmのXeClエキシマレーザを照射する。
上記ゲート電極2を、パルス光に対して反射率が高い膜又は吸収率が高い膜にすることで、ゲート電極2直下の酸化物半導体膜4にはパルス光が照射されない。
レーザが照射されたIGZO膜の領域(レーザ照射領域)4Aは抵抗が低下する。この領域をソース・ドレイン領域4AとしてTFTを作製すると、ソース・ドレイン領域4Aの低抵抗化、およびソース・ドレイン電極5とソース・ドレイン領域4Aとのコンタクト抵抗の低抵抗化が実現でき、TFTのON電流の向上が実現できる。
ここで、本第8実施形態にあっては、パルス光の照射面積、パルス光の照射時間、パルス幅、照射強度、パルス光の波長、パルス光の光源、パルス光に代わるCWレーザ等の連続光の導入等、の各内容については、前述した第1実施形態に開示したものが、そのまま適用されるものとする。
更に、照射光としてはプラズマジェットを用いてもよい。プラズマジェットを用いる場合でも、基板1にプラズマジェットを照射する時間を制御することによって、パルス光照射と同等の効果をもたらすことが可能である。具体的にいうと、プラズマジェットを照射しながら、基板1を移動させることで、酸化物半導体膜4にプラズマジェットが照射される時間を制御することができ、基板損傷を抑制しながら、パルス光照射と同様な効果をもたらすことができる。
続いて、図10(b)に示すように、保護絶縁膜6を成膜する。電気信号の入出力を行うために、ゲート絶縁膜3や保護絶縁膜6の一部をエッチングし、ゲート電極とソース・ドレイン電極上の一部を開口する。これにより、TFTが製造される。
ここで、ソース・ドレイン領域4Aにエキシマレーザを照射しないで作製したTFT(パルス光照射なし)とエキシマレーザを照射して上記の手法で作製したTFT(パルス光照射あり)の電気特性(ドレイン電流-ゲート電圧特性)を比較すると、パルス光照射ありのTFTのON電流(ゲート電圧20[V]、ドレイン電圧10[V]におけるドレイン電流)は、パルス光照射なしのTFTのON電流に対し、2倍の上昇が見られた。パルス光を酸化物半導体膜4のソース・ドレイン領域4Aに照射することによってTFT特性が改善することは明らかである。
本第8実施形態では、ゲート電極2を形成した後にパルス光を照射するが、これに限定されることはない。酸化物半導体膜4の成膜後のどこかの工程でパルス光を照射すればよい。また、パルス光は何度でも照射しても良い。
又、本第8実施形態では、薄膜トランジスタについて例示したが、これに制限するものではない。酸化物半導体膜を用いた薄膜ダイオードや太陽電池等の薄膜デバイスの製造において、パルス光を照射する工程を用いてもよい。
更、本第8実施形態において、パルス光照射後のIGZO膜(酸化物半導体膜)4は非晶質である。これはX線回折等の分析により確認することができる。
本第8実施形態における薄膜デバイスの製造工程では、基板1の温度が150℃以上に達することはない。このことから、基板1はガラス基板や樹脂基板を使用することが可能である。
その他の構成およびその作用効果については、前述した第1実施形態の場合と同様である。
〔第9の実施形態〕
次に、第9の実施形態を図11に基づいて説明する。
この図11に示す第9実施形態は、前述した第1の実施形態におけるTFT(薄膜トランジスタ)と同等の他のTFTを製造可能とした一連の製造工程図である。
以下、これについて説明する。
先ず、図11(a)に示すように、絶縁性基板1上にパターニングしたゲート電極2を形成した後、ゲート電極2を覆うゲート絶縁膜3を成膜する。次に、ゲート絶縁膜3上に活性層として酸化物半導体膜4を成膜する。第9実施形態においては、酸化物半導体膜4として、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜(IGZO)を、スパッタ法によって20nm成膜する。上記のIGZO膜は非晶質であった。
用いたスパッタターゲットはIGZOの焼結体である。IGZOターゲットの組成比は、インジウム、ガリウム、亜鉛の組成比が1:1:1のものを使用した。このスパッタターゲットがインジウム、ガリウム、亜鉛の組成比1:1:1の酸化物半導体膜4としたのは例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。また、酸化物半導体膜4について、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体膜4について例示したが、本発明はこれに限定されるむのではなく、ZnO膜等のインジウム、ガリウム、亜鉛、スズの少なくとも1元素を含む酸化物半導体膜であってもよい。
又、本第9実施形態では、非晶質の酸化物半導体膜4について例示したが、これに限定されるものではない。ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を素材として用いることができる。
酸化物半導体膜としてインジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合、室温で成膜することができるため、基板1として、PET等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板などの基板を用いることができる。更に、ここで、ゲート絶縁膜3の成膜後に大気に曝すことなく連続して酸化物半導体4を成膜することが好ましい。
次に、酸化物半導体4をパターニングする。次に、ソース・ドレイン電極5をパターニングする。
続いて、上記図11(a)に示すように、酸化物半導体膜であるIGZO膜4にパルス光を照射する。本第9実施形態では、IGZO膜が吸収することができる波長308nmのXeClエキシマレーザを図2の場合と同様に、IGZO膜である酸化物半導体膜4に向かって照射する。
ここで、本第9実施形態にあっては、パルス光の照射面積、パルス光の照射時間、パルス幅、照射強度、パルス光の波長、パルス光の光源、パルス光に代わるCWレーザ等の連続光の導入等、の各内容については、前述した第1実施形態に開示したものが、そのまま適用されるものとする。
又、上記照射光であるパルス光としては、その光源としてプラズマジェットを用いてもよい。プラズマジェットを用いる場合でも、基板1にプラズマジェットを照射する時間を制御することによって、パルス光照射と同等の効果をもたらすことが可能である。具体的にいうと、プラズマジェットを照射しながら、基板1を移動させることで、酸化物半導体膜4にプラズマジェットが照射される時間を制御することができ、基板損傷を抑制しながら、パルス光照射と同様な効果をもたらすことができる。
次に、図11(b)に示すように保護絶縁膜6を成膜する。電気信号の入出力を行うために、ゲート絶縁膜3や保護絶縁膜6の一部をエッチングし、ゲート電極2とソース・ドレイン電極5上の一部を開口する。これにより、TFTが製造される。
ここで、エキシマレーザを照射しないで作製したTFT(パルス光照射なし)とエキシマレーザを照射して上記の手法で作製したTFT(パルス光照射あり)の電気特性(ドレイン電流-ゲート電圧特性)を比較してみた。
これによると、パルス光の照射ありのTFTのON電流(ゲート電圧20V、ドレイン電圧10Vにおけるドレイン電流)は、パルス光の照射なしのTFTのON電流に対し、二桁以上の上昇が見られた。また、パルス光照射ありのTFTの電気特性は、パルス光照射なしのTFTの電気特性よりヒステリシス性が小さく、スイッチング特性の性能が優れていた。パルス光を酸化物半導体膜に照射することによってTFT特性が改善することは明らかである。
本第9実施形態では、ソース・ドレイン電極5を成膜した後にパルス光を照射するが、これに限定されることはない。酸化物半導体膜4の成膜後のどこかの工程でパルス光を照射すればよい。また、パルス光は何度でも照射しても良い。
本第9実施形態では、薄膜トランジスタについて例示したが、これに制限されることはない。酸化物半導体膜を用いた薄膜ダイオードや太陽電池等の薄膜デバイスの製造において、パルス光を照射する工程を用いてもよい。
又、本第9実施形態では、パルス光を照射後のIGZO膜は非晶質である。これはX線回折等の分析により確認することができる。
そして、本第9実施形態における薄膜デバイスの製造工程では、基板1の温度が150℃以上に達することはない。このことから、基板1はガラス基板や樹脂基板を使用することが可能である。
その他の構成およびその作用効果については、前述した第1実施形態の場合と同様である。
〔第10の実施形態〕
次に、第10の実施形態を図12に基づいて説明する。
この図12に示す第10実施形態は、前述した第1の実施形態におけるTFT(薄膜トランジスタ)と同等の他のTFTを製造可能とした一連の製造工程図である。
以下、これについて説明する。
先ず、図12(a)に示すように、ガラス基板21上にゲート電極22としてクロミウムを100nm成膜し、その後、ゲート電極22の形状にパターニングする。引き続いて、スパッタリング法により第一酸化シリコン膜(ゲート絶縁膜)23、インジウム・ガリウム・亜鉛の酸化物からなる非晶質膜(非晶質IGZO膜)24、第二酸化シリコン膜(チャネル保護膜)25を積層成膜する。
ここで、ゲート絶縁膜(第一酸化シリコン膜)23の膜厚は300nm、非晶質IGZO膜24は半導体活性層として作用しその膜厚は20nm、第二酸化シリコン膜(チャネル保護膜)25はチャネル保護膜として作用しその膜厚は100nmである。また、これらの各積層膜は、界面の欠陥密度を低減化するために、大気に曝すことなく連続して成膜することが望ましい。
続いて、図12(b)に示すように、Xeフラッシュランプから出射されたパルス光を第二酸化シリコン膜(チャネル保護膜)25の上方から基板21全面にわたり照射し、単パルス光アニールを行う。1パルス当たりのパルス照射時間は1msec.で、総照射エネルギー密度は1J/cm2である。パルス光強度の照射時間に対する変化は、矩形に近いものでも良ければ(光強度が短時間で立ち上がりまた立ち下がる)、三角波に近いものでも良い(光強度がゆっくり立ち上がりまたゆっくり立ち下がる)。
本第10実施形態では、非晶質IGZO膜24が、熱伝導率の小さい酸化シリコン膜、即ちゲート絶縁膜(第一酸化シリコン膜)23と第二酸化シリコン膜(チャネル保護膜)25とで挟まれた状態でパルス光が照射されるので、光を吸収した非晶質IGZO膜24は短時間で効率良く加熱され、所望の構造変化を得ることができる。
その後、図12(c)に示すように第二酸化シリコン膜(チャネル保護膜)25を所望のチャネル保護形状にパターニングする。このパターニングの手法としては、プラズマを用いたドライエッチング及びフッ酸を含む溶液を用いたウエットエッチングがある。上述のパルス光アニール処理により非晶質IGZO膜24の構造が改善されてボンド間の化学結合が強固になり、エッチングに対する耐性が強くなっている。
従って、ドライ・ウエットエッチングいずれの場合でも第二酸化シリコン膜(チャネル保護膜)25とのエッチング選択比が大きくなり、第二酸化シリコン膜(チャネル保護膜)25のみを選択的にエッチングすることができる。
続いて、図12(d)に示すように非晶質IGZO膜24をドライ又はウエットエッチング法により所望のアイランド形状にパターニングする。
更に、図12(e)に示すようにソース・ドレイン電極としてITO膜27と金属膜28の積層膜を成膜する。ここで、ITO膜27を先に成膜し、非晶質IGZO膜24とITO膜27とが接するようにすることが望ましい。その後、この積層膜をエッチングし、所望のソース・ドレイン形状にパターニングする。
最後にパッシベーション膜として第三酸化シリコン膜(図示せず)を成膜する。電気信号の入出力を行うために、ゲート絶縁膜23や保護絶縁膜25の一部をエッチングし、ゲート電極22とソース・ドレイン電極(ITO膜)27上の一部を開口することで薄膜トランジスタが完成する。
本第10実施形態では、第二酸化シリコン膜(チャネル保護膜)25を成膜後にパルス光アニールを行ったが、このパルス光アニールは、非晶質IGZO膜24の成膜後であればいつでも何回行っても良い。
例えば、第二酸化シリコン膜(チャネル保護膜)25の成膜後のパルス光アニールに加えて、最後のパッシベーション酸化シリコン膜の成膜後にパルス光アニールを行えば、アニール効果によるパッシベーション酸化シリコン膜の高品質化や、非晶質IGZO膜24とITO膜27との接合から成るソース・ドレイン領域のコンタクト抵抗の低減化等の効果も期待できる。
また、単パルスに限る必要はなく、例えば10Hzで10パルス照射のように、複数パルスの照射でも良い。
本第10実施形態では、非晶質酸化物半導体膜について例示したが、本発明はこれに限定するものではない。ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を用いてもよい。酸化物半導体膜24としてインジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合、室温で成膜することができるため、基板21として、PET等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。又、シリコン基板、金属基板などの基板を用いることができる。
その他の構成およびその作用効果については、前述した第1実施形態の場合と同様である。
〔第11の実施形態〕
次に、第11の実施形態を図13に基づいて説明する。
この図13に示す第11実施形態は、前述した第1の実施形態におけるTFT(薄膜トランジスタ)と同等の他のTFTを製造可能とした一連の製造工程図である。
以下、これについて説明する。
ここで、前述した第10実施形態と同一の構成部材については同一の符号を用いることとする。
先ず、図13(a)に示すように、ガラス基板21上にソース・ドレイン電極として金属膜28とITO膜27の積層膜を成膜する。ここでは金属膜28を先に成膜する。その後、この積層膜をエッチングし、所望のソース・ドレイン形状にパターニングする。
引き続いて、スパッタリング法により非晶質IGZO膜(酸化物半導体膜)24、第一酸化シリコン膜(ゲート絶縁膜)23を積層成膜する。ここで、非晶質IGZO膜24は半導体活性層として作用しその膜厚は30nm、第一酸化シリコン膜23は第1ゲート絶縁膜として作用しその膜厚は100nmである。また、これらの積層膜は、界面の欠陥密度を低減化するために、大気に曝すことなく連続して成膜することが望ましい。
続いて、図13(b)に示すように、Xeフラッシュランプから出射されたパルス光を第一酸化シリコン膜(第1ゲート絶縁膜)23の上方から基板21全面にわたり照射し単パルス光アニールを行う。1パルス当たりのパルス照射時間は1ミリ秒で総照射エネルギー密度は1J/cm2である。パルス光強度の照射時間に対する変化は、矩形に近いものでも良ければ、三角波に近いものでも良い。
続いて、図13(c)に示すように、非晶質IGZO膜24と第一酸化シリコン膜(第1ゲート絶縁膜)23から成る積層成膜を所望のアイランド形状にパターニングする。更に、図13(d)に示すように第2ゲート絶縁膜として作用する第二酸化シリコン膜33をスパッタリング法により厚さ200nmに成膜する。
続いて、図13(e)に示すようにゲート電極22としてクロミウムを100nm成膜し、その後ゲート電極22の形状にパターニングする。最後に、パッシベーション膜として第三酸化シリコン膜(図示せず)を成膜することで薄膜トランジスタが完成する。
本第11実施形態では、第一酸化シリコン膜(第1ゲート絶縁膜)23を成膜後にパルス光アニールを行ったが、本パルス光アニールは、非晶質IGZO膜24の成膜後であればいつ行っても良い。
例えば、第二酸化シリコン膜33の成膜後にパルス光アニールを行えば、アニール効果による第二酸化シリコン膜(第2ゲート絶縁膜)33の高品質化等の効果も期待できる。或いは、第一酸化シリコン膜(第1ゲート絶縁膜)23の成膜後と第二酸化シリコン膜(第2ゲート絶縁膜)成膜後のように、複数の工程でパルス光アニールを行っても良い。
ここで、本第11実施形態では、半導体活性層として非晶質酸化物半導体膜について例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を用いてもよい。
半導体活性層である酸化物半導体膜24としてインジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合、室温で成膜することができるため、基板21として、PET
等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板などの基板を用いることができる。
その他の構成およびその作用効果については、前述した第10実施形態の場合と同様である。
〔第12の実施形態〕
次に、第12の実施形態を図14に基づいて説明する。
この図14に示す第12実施形態は、前述した第1の実施形態におけるTFT(薄膜トランジスタ)と同等の他のTFTを製造可能とした一連の製造工程図である。
以下、これについて説明する。
ここで、前述した第10実施形態と同一の構成部材については同一の符号を用いることとする。
先ず、図14(a)に示すように、ガラス基板21上にゲート電極22として、クロミウムを100nmを成膜し、その後、ゲート電極22の形状にパターニングする。
続いて、スパッタリング法により第一酸化シリコン膜(第1ゲート絶縁膜)23、インジウム・ガリウム・亜鉛の酸化物からなる非晶質膜(非晶質IGZO膜)24を積層成膜する。ここで第一酸化シリコン膜はゲート絶縁膜として作用しその膜厚は300nm、非晶質IGZO膜は半導体活性層(酸化物半導体膜)24として作用しその膜厚は20nmである。また、これらの積層膜は、界面の欠陥密度を低減化するために、大気に曝すことなく連続して成膜することが望ましい。
次に、図14(b)に示すように、Xeフラッシュランプから出射されたパルス光を非晶質膜(非晶質IGZO膜)24の上方から基板全面にわたり照射し単パルス光アニールを行う。1パルス当たりのパルス照射時間は1ミリ秒で総照射エネルギー密度は1J/cm2である。パルス光強度の照射時間に対する変化は、矩形に近いものでも良ければ、三角波に近いものでも良い。本実施例では非晶質IGZO膜の上にその他の膜が何も存在していないので、その他の膜による光干渉起因の光強度ばらつきを考慮する必要がなく、安定な光アニールプロセスを行うことができる。
その後、図14(c)に示すように、ソース・ドレインコンタクトを得るためにITO膜27を成膜し、このITO膜27と非晶質IGZO膜24とを所望のアイランド形状にパターニングする。
更に、図14(d)に示すようにソース・ドレイン電極として金属膜28を成膜し、この金属膜28をエッチングし所望のソース・ドレイン形状にパターニングする。この際、図14(e)に示すようにソース・ドレイン電極間の不要なITO膜27もエッチング除去する。この時、上述のパルス光アニール処理により非晶質IGZO膜24の構造が改善され、ボンド間の化学結合が強固になり、エッチングに対する耐性が強くなっているので、非晶質IGZO膜24のエッチング量を少なく抑えつつITO膜27のみを選択的にエッチング除去できる。
続いて、パッシベーション膜として第二酸化シリコン膜(図示せず)を成膜し、薄膜トランジスタのドレイン電極部やゲート配線・ソース配線端子部の所望の位置にコンタクトホールを開ける。最後に透明電極としてITO膜27を成膜し、所望の画素電極や端子部電極の形状にパターニングすることにより薄膜トランジスタアレイが完成する。
本第12実施形態は、非晶質IGZO膜24を成膜直後にパルス光アニールを行ったが、本パルス光アニールは、非晶質IGZO膜24の成膜後であればいつ何回行っても良い。例えば、最後の透明電極としてITO膜27を成膜後のパルス光アニールに加えることで、パッシベーション酸化シリコン膜の高品質化や透明電極としてITO膜27の低抵抗化も実現できる。また、単パルスに限る必要はなく、例えば10Hzで10パルス照射のように、複数パルスの照射でも良い。
本第12実施形態では、非晶質酸化物半導体膜について例示したが、これに限定されるものではない。ZnO膜等の多結晶酸化物半導体膜、結晶酸化物半導体を用いることができる。又、酸化物半導体膜(半導体活性層)24としてインジウム、ガリウム、亜鉛、スズを含む酸化物半導体を用いる場合、室温で成膜することができるため、基板として、PET
等の樹脂基板、樹脂フィルム、ガラス基板、などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板などの基板を用いることができる。
その他の構成およびその作用効果については、前述した第10実施形態の場合と同様である。
また、上記各実施形態において、酸化物半導体と基板の間に下地膜としてSiO2等の絶縁体の膜を形成することが好ましい。この下地膜を形成することによって、酸化物半導体の温度上昇に起因する基板温度上昇を抑制することができる。この下地膜の膜厚は、厚いほど基板の温度上昇を抑制することができるので、20nm以上とすることが好ましい。
更に、換言すると、本発明の主な特徴は、以下の3点になる。1.レーザ等の短パルス光を酸化物半導体に照射して、酸化物半導体の温度を上げることによって膜を改質する。2.ただし、酸化物半導体がIGZO等の非晶質酸化物半導体の場合は、短パルス光を照射しても非晶質のままとなる照射条件とする。3.ただし、酸化物半導体がZnO等の多結晶酸化物半導体の場合は、短パルス光を照射しても多結晶のままとなる照射条件とする。
本発明の第1実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程を示す図で、図1A(a)乃至(c)は酸化物半導体膜(半導体活性層)を形成する迄の工程を示す説明図である。 上記図1Aの(c)に続く薄膜トランジスタの製造工程を示す図で、図1B(d)(e)はそれぞれソース・ドレイン電極を形成する工程を示す説明図である。 本発明の第1実施形態により製造された薄膜トランジスタの特性を示す説明用の線図である。 本発明の第2実施形態における薄膜トランジスタの製造にかかる説明図で、図3(a)は製造工程の一部を示す説明図、図3(b)は図3(a)の手法で得られた薄膜トランジスタの特性を示す説明用の線図である。 本発明の第3実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程を示す図で、図4A(a)乃至(c)は酸化物半導体膜(半導体活性層)を形成する迄の工程を示す説明図である。 上記図4Aの(c)に続く薄膜トランジスタの製造工程を示す図で、図4B(d)(e)はそれぞれソース・ドレイン電極を形成する工程を示す説明図である。 本発明の第4実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程を示す図で、図5A(a)乃至(c)は酸化物半導体膜(半導体活性層)を形成する迄の工程を示す説明図である。 上記図5Aの(c)に続く薄膜トランジスタの製造工程を示す図で、図5B(d)(e)(f)はそれぞれゲート電極が形成される迄の工程を示す説明図である。 本発明の第5実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程を示す図で、図6A(a)乃至(c)は酸化物半導体膜(半導体活性層)を形成する迄の工程を示す説明図である。 上記図6Aの(c)に続く薄膜トランジスタの製造工程を示す図で、図6B(d)(e)(f)はそれぞれゲート電極と層間絶縁膜とが形成される迄の工程を示す説明図である。 上記図6Bの(f)に続く薄膜トランジスタの製造工程を示す図で、図6C(g)(h)はそれぞれソース・ドレイン電極が形成される迄の工程を示す説明図である。 本発明の第6実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程を示す図で、図6a)乃至(c)は酸化物半導体膜(半導体活性層)上に保護絶縁膜が形成される迄の工程を示す説明図である。 本発明の第7実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程の一部を示す図で、図8(a)乃至(b)はそれぞれソース・ドレイン電極と保護絶縁膜とが形成される迄の工程を示す説明図である。 上記図8(a)乃至(b)に示す手法で得られた薄膜トランジスタの特性を示す説明用の線図である。 本発明の第8実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程の一部を示す図で、図9(a)乃至(b)はそれぞれゲート電極と保護絶縁膜とが形成される迄の工程を示す説明図である。 本発明の第9実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程の一部を示す図で、図11(a)乃至(b)はそれぞれゲート電極と保護絶縁膜とが形成される迄の工程を示す説明図である。 本発明の第10実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程の一部を示す図で、図12(a)乃至(e)はそれぞれ酸化物半導体膜(半導体活性層)とチャネル保護膜とが形成される迄の工程を示す説明図である。 本発明の第11実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程の一部を示す図で、図13(a)乃至(e)はそれぞれ第二酸化シリコン膜とゲート電極とが形成される迄の工程を示す説明図である。 本発明の第12実施形態を示す薄膜トランジスタの製造工程の一部を示す図で、図14(a)乃至(e)はそれぞれ酸化物半導体膜(半導体活性層)とITO膜及び金属膜とが形成される迄の工程を示す説明図である。
符号の説明
1 絶縁性基板
2,22 ゲート電極
3,23 ゲート絶縁膜
4,24 IGZO膜(酸化物半導体膜)
5 ソース・ドレイン電極
6 保護絶縁膜
11 下地絶縁膜
12 層間絶縁膜
21 ガラス基板
23 第一酸化シリコン膜(ゲート絶縁膜)
25 チャネル保護膜
27 ITO膜(透明電極)
28 金属膜(ソース・ドレイン電極)
33 第二酸化シリコン膜(チャネル保護膜)

Claims (27)

  1. 基板上に成膜された酸化物半導体膜を活性層に用いる薄膜デバイスにおいて、
    前記酸化物半導体膜は成膜後にパルス光が照射された非晶質酸化物半導体であることを特徴とする薄膜デバイス。
  2. 基板上に成膜された酸化物半導体膜を活性層に用いる薄膜デバイスにおいて、
    前記酸化物半導体膜は、当該酸化物半導体膜の成膜後にパルス光が照射され、当該パルス光の照射前後で結晶を含む酸化物半導体であることを特徴とする薄膜デバイス。
  3. 前記請求項1又は2に記載の薄膜デバイスにおいて、
    前記パルス光は、前記酸化物半導体膜の一部が結晶化、溶融又は昇華するエネルギーよりも低いエネルギーであることを特徴とする薄膜デバイス。
  4. 前記請求項1乃至3の何れか一つに記載の薄膜デバイスにおいて、
    前記酸化物半導体膜は、少なくとも亜鉛、ガリウム、インジウム、スズの内の何れか一元素を含む酸化物を素材としたものであることを特徴とした薄膜デバイス。
  5. 前記請求項1乃至3の何れか一つに記載の薄膜デバイスにおいて、
    前記酸化物半導体膜は、酸化インジウムガリウム亜鉛膜を素材としたものであることを特徴とした薄膜デバイス。
  6. 前記請求項1乃至3の何れか一つに記載の薄膜デバイスにおいて、
    前記酸化物半導体膜は、酸化亜鉛膜を素材としたものであることを特徴とした薄膜デバイス。
  7. 前記請求項1乃至3の何れか一つに記載の薄膜デバイスにおいて、
    前記基板は、絶縁性部材を素材としたものであることを特徴とする薄膜デバイス。
  8. 前記請求項1乃至3の何れか一つに記載の薄膜デバイスにおいて、
    前記基板は、ガラス製又は樹脂製の何れか一方を素材とした基板であることを特徴とする薄膜デバイス。
  9. 前記請求項1乃至3の何れか一つに記載の薄膜デバイスにおいて、
    前記パルス光に代えてプラズマジェットとしたことを特徴とする薄膜デバイス。
  10. 前記請求項1乃至3の何れか一つに記載の薄膜デバイスと、この薄膜デバイスに組み込まれるゲート電極およびソース・ドレイン電極とを備えたことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  11. 基板上に非晶質酸化物半導体からなる酸化物半導体膜を形成し、この酸化物半導体膜にパルス光を照射し、この非晶質酸化物半導体からなる酸化物半導体膜を活性層として用いることを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  12. 前記請求項11に記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記非晶質酸化物半導体からなる酸化物半導体膜に代えて、結晶を含む酸化物半導体からなる酸化物半導体膜としたことを特徴とした薄膜デバイスの製造方法。
  13. 前記請求項11又は12に記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光は、前記酸化物半導体膜の一部が結晶化し,溶融し又は昇華するエネルギーよりも低いエネルギーのものであることを特徴とした薄膜デバイスの製造方法。
  14. 前記請求項13に記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    ゲート電極、ゲート絶縁膜、酸化物半導体膜、ソース・ドレイン電極及びパッシベーション膜を有する薄膜デバイスの製造方法であって、前記酸化物半導体膜の成膜後のいずれかの工程で前記パルス光を照射するようにしたことを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  15. 前記請求項11又は12に記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光が照射された酸化物半導体膜の一部をソース・ドレイン領域としたことを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  16. 前記請求項11乃至15の何れか一つに記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光のパルス幅が1〜1000nsであり、且つ、前記パルス光の1パルスあたりのエネルギー密度が1〜1000mJ/cm2であることを特徴とする薄膜デバイスの製造方法
  17. 前記請求項11乃至15の何れか一つに記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光のパルス幅が0.001〜100msであり、且つ、前記パルス光の1パルスあたりのエネルギー密度が0.01〜100J/cm2であることを特徴とする薄膜デバイスの製造方法
  18. 前記請求項11乃至15の何れか一つに記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光が400nm以下の波長の光を含むものであることを特徴とした薄膜デバイスの製造方法。
  19. 前記請求項11乃至15の何れか一つに記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光が800nm以上の波長の光を含むものであることを特徴とした薄膜デバイスの製造方法。
  20. 前記請求項11乃至15の何れか一つに記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光がエキシマレーザであることを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  21. 前記請求項11乃至15の何れか一つに記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光がフラッシュランプの出力光であることを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  22. 前記請求項11乃至15の何れか一つに記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光は、照射時間が制御された連続光であることを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  23. 前記請求項11乃至15の何れか一つに記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光に代えてプラズマジェットとしたことを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  24. 前記請求項11乃至15の何れか一つに記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記パルス光を照射する工程以外のプロセス温度が150℃以下に設定されていることを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  25. 前記請求項21に記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記基板としてガラス基板又は樹脂基板の何れか一方を使用し、この基板上には活性層として酸化インジウムガリウム亜鉛膜を成膜し、その後に実行されるパルス光の照射に際してはフラッシュランプを使用する構成とすると共に、
    このフラッシュランプの出力光として、そのパルス幅が0.001〜100msで、且つ、当該フラッシュランプの1パルス当たりのエネルギー密度が0.01〜100J/cm2のものを使用することを特徴とした薄膜デバイスの製造方法
  26. 前記請求項20に記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記基板としてガラス基板又は樹脂基板の何れか一方を使用し、この基板上には活性層として酸化インジウムガリウム亜鉛膜を成膜し、その後に実行されるパルス光の照射に際してはエキシマレーザを使用すると共に、
    このエキシマレーザの出力光として、そのパルス幅が1〜1000nsであり、且つ、当該エキシマレーザの1パルスあたりのエネルギー密度が1〜1000mJ/cm2のものを使用することを特徴とした薄膜デバイスの製造方法
  27. 前記請求項25又は26に記載の薄膜デバイスの製造方法において、
    前記活性層として前記酸化インジウムガリウム亜鉛膜に代えて酸化亜鉛膜を成膜する構成としたことを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
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