JP2010122825A - データ予測装置、データ予測方法、データ予測プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 予測精度を高めたデータ予測装置を提供すること。
【解決手段】 数式モデル(線形モデル線形・非線形混合モデル)による最小二乗近似を行って数式モデルの各項の係数を決定する手段と、トレンド変動を除去した一次加工時系列データを算出する手段と、期間指数を算出する手段と、一次加工時系列データから周期変動を除去した二次加工時系列データを算出する手段と、二次加工時系列データから、回帰係数パラメータ群、または、平滑化定数のいずれかを推定する手段と、ARモデルまたは指数平滑法のいずれかで二次加工時系列データによる予測値を算出する手段と、二次加工時系列データの予測値に、期間指数を乗じて一次加工時系列データでの予測値を算出する手段と、一次加工時系列データの予測値に、数式モデルの対応データを乗じて原時系列データの予測値を算出する手段とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】 数式モデル(線形モデル線形・非線形混合モデル)による最小二乗近似を行って数式モデルの各項の係数を決定する手段と、トレンド変動を除去した一次加工時系列データを算出する手段と、期間指数を算出する手段と、一次加工時系列データから周期変動を除去した二次加工時系列データを算出する手段と、二次加工時系列データから、回帰係数パラメータ群、または、平滑化定数のいずれかを推定する手段と、ARモデルまたは指数平滑法のいずれかで二次加工時系列データによる予測値を算出する手段と、二次加工時系列データの予測値に、期間指数を乗じて一次加工時系列データでの予測値を算出する手段と、一次加工時系列データの予測値に、数式モデルの対応データを乗じて原時系列データの予測値を算出する手段とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の時系列データから、将来のデータを予測するデータ予測装置、データ予測方法、データ予測プログラムに関する。本発明は具体的には商品の販売予測、需要予測などに利用される。
商品の販売数量などの予測方法として、過去に蓄積した販売数量などの時系列データを解析し、新たな時系列データを予測する時系列解析手法が利用されている。時系列解析手法では、これまでに、ARモデル(自己回帰モデル)、ARMAモデル(自己回帰移動平均モデル)、ARIMAモデル(自己回帰和分移動平均モデル)、指数平滑法など、いくつかの手法が提案され、試行されている(特許文献1〜2、非特許文献1〜4)。
時系列解析手法を用いた販売予測などでは、予測精度を向上することが重要な課題である。しかしながら、単にARモデル、ARMAモデル、ARIMAモデルを、実際の時系列データ(原時系列データという)に適用して予測しても、予測精度はなかなか向上しない。それは、これらのモデルは、原時系列データが定常的確率過程(時系列データの平均、分散が、その時系列データを採取する時期をずらしても一定である確率過程)であることを前提としているのに対し、実際に得られる販売数量のような原時系列データは定常的確率過程ではないためである。
具体的には、原時系列データには、売れ行きがぐんぐん伸びていくときのようなトレンド変動(傾向変動)、ビールや冷暖房器具や教科書のように季節ごとに販売数が変動するような周期変動(季節変動)などの変動因子の影響を受ける結果、非定常的確率過程になるため、定常的確率過程を前提とした予測では、予測精度を向上させることが困難になっている。
一方、指数平滑法による予測法では、指数平滑法が(1,1)次のARMAモデルで等価に記述されることに着目して、ARMAモデルのパラメータ推定を行うことにより、予測誤差を最小にする最小分散平滑化定数を推定する方法が提案されている(非特許文献5)。
そして、指数平滑法による予測を行う場合において、最小分散平滑化定数を推定するだけではなく、周期変動(一日周期、一週周期、一月周期、一年周期の変動など)によって予測精度が低下する影響を除去するための方法が提案されている。すなわち、周期変動の単位期間ごとの期間指数を算出し、原時系列データを期間指数で除算して調整後時系列データを生成し、指数平滑法により調整後時系列データでの予測値を算出し、調整後時系列データの予測値に期間指数を乗じて、原時系列データの予測値を計算する予測方法が提案されている(特許文献2参照)。この予測方法では、周期変動に起因する影響については除去することができるが、それ以外の変動因子の影響の除去については困難である。
特開2004−110300号公報
特開2006−331312号公報
Box Jenkins;"Time Series Analysis Third Edition",Prentice Hall,1994
R.G.ブラウン(関根智明訳);在庫管理のための需要予測,紀伊国屋書店,1969
得丸英勝他;計数測定−ランダムデータ処理の理論と応用,倍風館,1982
小林健吾;利益計画予算のための販売予測,中央経済社
Kazuhiro Takeyasu;''Estimation of Smoothing Constant in Exponential Smoothing Method.’’The 4th Asia- Pacific Conference on Industrial Engineering and Management Systems
上述したように、現実の販売数量のような時系列データ(原時系列データ)では、さまざまな変動が含まれ、定常的確率過程から外れた時系列データになっている。
そして、これまでに提案されてきたARモデルや指数平滑法による予測法を用いただけでは、十分に満足できる精度での予測を行うことが困難であった。
そして、これまでに提案されてきたARモデルや指数平滑法による予測法を用いただけでは、十分に満足できる精度での予測を行うことが困難であった。
そこで、本発明は、過去の時系列データに基づいて将来のデータを予測する際に、これまでなされてきたよりもはるかに予測精度が高く、正確な予測を行うことができるデータ予測装置、データ予測方法、データ予測プログラムを提供することを目的とする。
本発明では、データの予測値を算出する演算を行う前の前処理として、予測精度を低下させる原因となる変動を、原時系列データから除去する。具体的にはトレンド変動と周期変動とをそれぞれ除去する方法を採用する。この除去方法を用いて原時系列データを加工して、原時系列データよりも定常的確率過程に近づけた時系列データを生成し、この加工済みの時系列データを用いた予測モデルを作成し、その後、再び、トレンド変動および周期変動の影響を加味するようにして、これまで以上に正確な予測ができるようにしている。
本発明で採用する除去方法では、原時系列データに含まれるトレンド変動および周期変動をこの順序で除去するが、このうち、トレンド変動は、線形モデル近似(一次式)、あるいは線形モデルと非線形モデルとを組み合わせて作成した新規の線形・非線形混合モデル近似によるトレンド変動の除去を行うようにしている。
本発明で採用する除去方法では、原時系列データに含まれるトレンド変動および周期変動をこの順序で除去するが、このうち、トレンド変動は、線形モデル近似(一次式)、あるいは線形モデルと非線形モデルとを組み合わせて作成した新規の線形・非線形混合モデル近似によるトレンド変動の除去を行うようにしている。
すなわち、本発明にかかるデータ予測装置は、(a)原時系列データを記憶する手段と、(b)原時系列データに対し、線形モデル、または、線形モデルと非線形モデルとを重み付けて結合した線形・非線形混合モデルのいずれかの数式モデルによる最小二乗近似を行って、数式モデルの各項の係数を決定する手段と、(c)原時系列データを数式モデルから得られる対応データで除算してトレンド変動を除去した一次加工時系列データを算出する手段と、(d)原時系列データに含まれる周期変動の各単位期間の期間指数を算出する手段と、(e)一次加工時系列データを対応する期間指数で除算して、一次加工時系列データから周期変動をさらに除去した二次加工時系列データを算出する手段と、(f)二次加工時系列データから、ARモデルにおける係数パラメータ群、または、指数平滑法における平滑化定数のいずれかを推定する手段と、(g)ARモデルまたは指数平滑法のいずれかを用いて、二次加工時系列データでの予測値を算出する手段と、(h)二次加工時系列データ予測値に、対応する期間指数を乗じて一次加工時系列データでの予測値を算出する手段と、(i)一次加工時系列データ予測値に、数式モデルの対応データを乗じて原時系列データの予測値を算出する手段とを備えるようにしている。
また、別の観点からなされた本発明のデータ予測プログラムは、コンピュータに読み込ませることで、上記データ予測装置としてコンピュータを機能させるプログラムを提供するようにしている。
また、別の観点からなされた本発明のデータ予測方法は、記憶部および演算部を備えたコンピュータを用いて、原時系列データから新しいデータの予測を行うデータ予測方法であって、(a)原時系列データを記憶し、(b)原時系列データに対し、線形モデル、または、線形モデルと非線形モデルとを重み付けて結合した線形・非線形混合モデルのいずれかの数式モデルによる最小二乗近似を行って、数式モデルの各項の係数を決定し、(c)原時系列データを数式モデルから得られる対応データで除算してトレンド変動を除去した一次加工時系列データを算出し、(d)原時系列データに含まれる周期変動の各単位期間の期間指数を算出し、(e)一次加工時系列データを対応する期間指数で除算して、一次加工時系列データから周期変動をさらに除去した二次加工時系列データを算出し、(f)二次加工時系列データから、ARモデルにおける係数パラメータ群、または、指数平滑法における平滑化定数のいずれかを推定し、(g)ARモデルまたは指数平滑法のいずれかを用いて、二次加工時系列データでの予測値を算出し、(h)二次加工時系列データ予測値に、対応する期間指数を乗じて一次加工時系列データでの予測値を算出し、(i)一次加工時系列データ予測値に、数式モデルの対応データを乗じて原時系列データの予測値を算出するようにしている。
本発明のデータ予測装置、データ予測プログラム、データ予測方法によれば、原時系列データに対し、数式モデル(線形モデル、線形・非線形混合モデル)を用いたトレンド変動の除去と、期間指数(月指数)を用いた周期変動の除去とからなる前処理を続けて実行することにより、原時系列データからトレンド変動を除去した一次加工時系列データ、一次加工時系列データから周期変動を除去した二次加工時系列データを算出する。得られた二次加工時系列データは、元の現時系列データよりも定常的確率過程に近づいた時系列データとなっているので、この二次加工時系列データに対し、ARモデルあるいは指数平滑法を適用するための係数(回帰係数パラメータ、あるいは指数平滑化定数)を求め、さらに、求めた係数と、ARモデルあるいは指数平滑法とにより、予測値を算出する。
続いて、得られた予測値に期間指数を用いて周期変動の影響を加味し、数式モデルの対応データを用いてトレンド変動の影響を加味して、原時系列データに対する予測値を導き出す。このようにして、トレンド変動と周期変動を個別に除去することにより、予測精度を格段に向上させることができる。
続いて、得られた予測値に期間指数を用いて周期変動の影響を加味し、数式モデルの対応データを用いてトレンド変動の影響を加味して、原時系列データに対する予測値を導き出す。このようにして、トレンド変動と周期変動を個別に除去することにより、予測精度を格段に向上させることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。ここでは、最初に本発明のデータ予測の実施に関係する演算処理について個別に説明し、続いて、本発明全体の演算処理の流れについて説明し、最後に、本発明を用いた予測データの評価について説明する。
<トレンド除去>
トレンド変動の除去は、実データ(原時系列データ)の大まかな変動の傾向を、数式モデルモデルで最小二乗近似により定式化し、その係数パラメータを推定することにより行われる。
そして、実データ(原時系列データ)を、数式モデルによる対応時系列データで除算した時系列データ(一次加工時系列データという)を求めることにより、トレンド変動を除去する。
トレンド変動の除去は、実データ(原時系列データ)の大まかな変動の傾向を、数式モデルモデルで最小二乗近似により定式化し、その係数パラメータを推定することにより行われる。
そして、実データ(原時系列データ)を、数式モデルによる対応時系列データで除算した時系列データ(一次加工時系列データという)を求めることにより、トレンド変動を除去する。
ところで、時系列データを数式モデル化するときは、線形モデルや非線形モデルが一般的に用いられ、最小二乗法により各係数パラメータを算出している。
本発明では、予測精度を高めるための新たな手法として、以下の(a)(b)に示す線形・非線形混合モデルを用いて、最小二乗近似により各係数パラメータ(トレンドパラメータともいう)を推定し、実データ(原時系列データ)の大まかな変動傾向(トレンドグラフ)を定式化することも行うようにしている。
これらの線形・非線形混合モデル(1次2次混合モデル、1次3次混合モデル)では、線形モデル成分と非線形モデル成分との重みを任意に設定できるようにしてモデルの自由度を高めている。なお、重みの初期値としては均等(α1=α2=0.5、β1=β2=0.5)にすればよい。そして、初期値の重みで求めた予測値を、さらに精度の高い予測値にしたいときに、重み設定を変更することで、より精度を高めた予測を行うようにする。
<期間(月)指数の除去>
ここでは、時系列データが月単位のデータであるとして、期間指数として月指数を扱うこととする。
月指数は、複数年にわたる月ごとの時系列データが与えられたときに、複数年の月別の平均値を、複数年全体のデータの平均値で除算した値である。本発明のデータ予測装置では、後述するように、原時系列データから月指数を算出するのではなく、原時系列データからトレンド変動を除去した一次加工時系列データに対して、月指数を算出するようにしている。
具体的には、例えば下記のようなLヶ年の月別データ(予めトレンド変動が除去された一次加工時系列データ)があるとする。
ここでは、時系列データが月単位のデータであるとして、期間指数として月指数を扱うこととする。
月指数は、複数年にわたる月ごとの時系列データが与えられたときに、複数年の月別の平均値を、複数年全体のデータの平均値で除算した値である。本発明のデータ予測装置では、後述するように、原時系列データから月指数を算出するのではなく、原時系列データからトレンド変動を除去した一次加工時系列データに対して、月指数を算出するようにしている。
具体的には、例えば下記のようなLヶ年の月別データ(予めトレンド変動が除去された一次加工時系列データ)があるとする。
そして、月指数は、後述する二次加工時系列データ(トレンド変動および周期変動を除いた時系列データ)を用いて予測した予測値を、実データレベルの予測値に戻すときに乗じる値として用いられる。
<指数平滑法による予測モデル>
指数平滑法は、時系列データから将来値を予測する一手法であり、時系列解析手法の中でも、実用的で簡便な方法として位置づけられている。
指数平滑法では、t+1時点における予測値は以下のように表記される。
指数平滑法は、時系列データから将来値を予測する一手法であり、時系列解析手法の中でも、実用的で簡便な方法として位置づけられている。
指数平滑法では、t+1時点における予測値は以下のように表記される。
過去の実績値のうち、現在に近いデータに大きくウェイトをかけ、過去になるほどウェイトは小さくなる。前期の予測値と実績値間の外れ度を算出し、それに一定のαをかけることで得られた修正値を、前回予測値から加減して今期の予測値を導き出す。前期の予測値と実績値があれば予測が行えるため、簡便な手法であると言える。
過去の予測値の影響度を表す平滑化定数αの値は0から1の範囲をとり、1に近づくほど直近の実績値を重視した予測モデルとなる。
αの値は経験的に0.2〜0.4の値が良いとされているが、どの値が一番良いかは一般的にはわからない。
しかしながら、本発明者は、先に、指数平滑法による予測式が(1,1)次のARMAモデルと等価であることに着目し、ARMAモデルのパラメータを算出することにより、予測誤差分散を最小とする平滑化定数を求める理論式を導出することに成功した。そこで、この予測誤差分散を最小とするαの理論解を導出したものを用いることができる。以下、その説明を行う。
過去の予測値の影響度を表す平滑化定数αの値は0から1の範囲をとり、1に近づくほど直近の実績値を重視した予測モデルとなる。
αの値は経験的に0.2〜0.4の値が良いとされているが、どの値が一番良いかは一般的にはわからない。
しかしながら、本発明者は、先に、指数平滑法による予測式が(1,1)次のARMAモデルと等価であることに着目し、ARMAモデルのパラメータを算出することにより、予測誤差分散を最小とする平滑化定数を求める理論式を導出することに成功した。そこで、この予測誤差分散を最小とするαの理論解を導出したものを用いることができる。以下、その説明を行う。
(11)、(12)式を比較すると
a1=−1
b1=−β=α−1
である。また、(8)、(14)式を比較すると
α=1−β
である。両者をまとめて
a1=−1
b1=−β=α−1 ・・・(15)
とする。上記からARMAモデルにおけるMA部分のパラメータを同定すれば、指数平滑法の平滑化定数が推定されることになる。ところが一般的にARMAモデルのMA部分は下記のように非線形方程式となる。
a1=−1
b1=−β=α−1
である。また、(8)、(14)式を比較すると
α=1−β
である。両者をまとめて
a1=−1
b1=−β=α−1 ・・・(15)
とする。上記からARMAモデルにおけるMA部分のパラメータを同定すれば、指数平滑法の平滑化定数が推定されることになる。ところが一般的にARMAモデルのMA部分は下記のように非線形方程式となる。
これは一般的には繰り返し演算法で解くなどのアルゴリズムが開発されている。今回必要となるのはパラメータがb1のみであるので、下記のように解くことができる。
このように指数平滑法が(1,1)次のARMAモデルで等価に記述されることに注目してARMAモデルのパラメータの推定から指数平滑における平滑化定数が得られる。すなわち、ARMAモデルにおいて0次と1次の自己相関関数r0、r1を計算するだけで求めることができる。
この(24)式を満たすαが最適な平滑定数であり、(8)式にこのαをフィードバックした後、その式を指数平滑法による予測モデルとする。
<ARモデルによる予測モデル>
ARモデルも、時系列データから将来値を予測する一手法であり、下記の式で表記できる。
y=a1yt−1+a2yt−2+…+amyt−m ・・・(25)
ARモデルも、時系列データから将来値を予測する一手法であり、下記の式で表記できる。
y=a1yt−1+a2yt−2+…+amyt−m ・・・(25)
ARモデルを実際の値をあてはめると、で誤差部分が生じる。この誤差部分の二乗和を最小とするようにパラメータai(i=1,・・・,m)を推定する。
なお、ARモデルの最適な次数は、以下に示すAICで求めることができる。AICの詳細については非特許文献3に記載されている。
原系列にd階の階差をとった(p、d、q)次のARIMAモデルは、
A(z−1)(1−z−1)dxn=B(z−1)en ・・・(40)
のように表される。
このとき、最適な次数は下記のAICを用いて決定される。AICの値が最小であるものが最適モデルである。
AIC=n*LogL+2*(p+d+q) ・・・(41)
ここで、nは予測に用いる時系列データの数である。
p、d、qはARIMAモデルの次数であり、pはAR部の次数、dは和分部の次数、qはMA部の次数である。ARモデルではd、qは0である。
A(z−1)(1−z−1)dxn=B(z−1)en ・・・(40)
のように表される。
このとき、最適な次数は下記のAICを用いて決定される。AICの値が最小であるものが最適モデルである。
AIC=n*LogL+2*(p+d+q) ・・・(41)
ここで、nは予測に用いる時系列データの数である。
p、d、qはARIMAモデルの次数であり、pはAR部の次数、dは和分部の次数、qはMA部の次数である。ARモデルではd、qは0である。
<データ予測装置の構成>
次に、本発明のデータ予測方法を実行するデータ予測装置について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるデータ予測装置の構成を示すブロック図である。
データ予測装置1はコンピュータにより構成される。データ予測装置1は、演算を行うCPU11と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM12と、CD−ROMドライブ等の外部記憶装置13と、ハードディスク等の内部記憶装置14とを備えており、CD−ROM等の記憶媒体2から本発明のコンピュータプログラム20を外部記憶装置13にて読み取り、読み取ったコンピュータプログラム20を内部記憶装置14に記憶し、RAM12にコンピュータプログラム20をロードし、CPU11はコンピュータプログラム20に基づいてデータ予測装置1としての必要な処理を実行する。データ予測装置1は、また、キーボード又はマウス等の入力装置15と、液晶ディスプレイなどの出力装置16とを備えており、必要な情報を出力装置16にて出力し、データの入力をはじめとするオペレータからの操作を入力装置15にて受け付ける構成となっている。具体的には入力装置15から原時系列データを入力し、内部記憶装置14に記憶するようにしてある。なお、現時系列データは、外部記憶装置13を介して内部記憶措置14に入力することもできる。
次に、本発明のデータ予測方法を実行するデータ予測装置について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるデータ予測装置の構成を示すブロック図である。
データ予測装置1はコンピュータにより構成される。データ予測装置1は、演算を行うCPU11と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM12と、CD−ROMドライブ等の外部記憶装置13と、ハードディスク等の内部記憶装置14とを備えており、CD−ROM等の記憶媒体2から本発明のコンピュータプログラム20を外部記憶装置13にて読み取り、読み取ったコンピュータプログラム20を内部記憶装置14に記憶し、RAM12にコンピュータプログラム20をロードし、CPU11はコンピュータプログラム20に基づいてデータ予測装置1としての必要な処理を実行する。データ予測装置1は、また、キーボード又はマウス等の入力装置15と、液晶ディスプレイなどの出力装置16とを備えており、必要な情報を出力装置16にて出力し、データの入力をはじめとするオペレータからの操作を入力装置15にて受け付ける構成となっている。具体的には入力装置15から原時系列データを入力し、内部記憶装置14に記憶するようにしてある。なお、現時系列データは、外部記憶装置13を介して内部記憶措置14に入力することもできる。
なお、データ予測装置1は、図示しない通信インタフェースを備え、通信インタフェースに接続されている図示しない外部のサーバ装置から本発明にかかるコンピュータプログラム20をダウンロードし、CPU11にて処理を実行するようにしてもよい。
<指数平滑法を用いた予測>
図2は、本発明のデータ予測装置1で、指数平滑法を用いたデータ予測を行うときの処理の手順を示すフローチャートである。
データ予測装置1は、原時系列データ{yt:t=1,2,・・・N}を読み込み、内部記憶装置14に記憶しておく(S101)。
続いて、原時系列データをRAM12に読み込み、最小二乗近似による線形・非線形混合モデル((4)式または(5)式)の各係数パラメータ(トレンドパラメータ)を推定する(S102)。この演算においては、線形・非線形混合モデルの線形モデルと非線形モデルとの重み付け係数を用いるが、その初期値をα1=α2=0.5、あるいはβ1=β2=0.5として演算する(重み付け係数を初期値から変更することもできる)。これにより、原時系列データからトレンド変動の傾向を数式で表現した数式モデル(トレンドグラフ)を得る。なお、線形・非線形混合モデルの代わりに、線形モデル((1)式)を用いてもよい。
図2は、本発明のデータ予測装置1で、指数平滑法を用いたデータ予測を行うときの処理の手順を示すフローチャートである。
データ予測装置1は、原時系列データ{yt:t=1,2,・・・N}を読み込み、内部記憶装置14に記憶しておく(S101)。
続いて、原時系列データをRAM12に読み込み、最小二乗近似による線形・非線形混合モデル((4)式または(5)式)の各係数パラメータ(トレンドパラメータ)を推定する(S102)。この演算においては、線形・非線形混合モデルの線形モデルと非線形モデルとの重み付け係数を用いるが、その初期値をα1=α2=0.5、あるいはβ1=β2=0.5として演算する(重み付け係数を初期値から変更することもできる)。これにより、原時系列データからトレンド変動の傾向を数式で表現した数式モデル(トレンドグラフ)を得る。なお、線形・非線形混合モデルの代わりに、線形モデル((1)式)を用いてもよい。
そして、原時系列データの各データ{yt:t=1,2,・・・N}を、線形・非線形混合モデルからなる数式モデル(トレンドグラフ)から求めた時系列データ{y’t:t=1,2,・・・N}の対応する時点のデータで除算することにより、原時系列データからトレンド変動を除去した一次加工時系列データ{ut:t=1,2,・・・N}を算出する(S103)。
続いて、トレンド変動が除去された一次加工時系列データ{ut:t=1,2,・・・N}を対象にして、(7)式により,各データに対応する期間指数(月指数)uj 〜{uj 〜:j=1,2,・・・,12}を算出する(S104)。
そして、一次加工時系列データ{ut:t=1,2,・・・N}の各データに対し、対応する期間指数で除算することにより、一次加工時系列データから、期間変動を除去した二次加工時系列データ{vt:t=1,2,・・・N}を算出する(S105)。したがって、二次加工時系列データは、原時系列データからトレンド変動と期間変動とが除去されたデータとなっている。
続いて、二次加工時系列データ{vt:t=1,2,・・・N}を対象として、(24)式により最小分散となる平滑化定数αを推定する(S106)。なお、例外的であるが、この演算の際に、(23)式の制約条件を満たさない等の理由で、(24)式から理論解が得られない場合がある。その場合は、例外的に平滑化定数αを0.01〜0.99の範囲で0.01ずつ変化させながら予測し、予測誤差分散が最小となる平滑化定数を採用するようにすれば理論解が得られなくても確実にαを推定することができる。
続いて、平滑化定数αが推定されると、この平滑化定数αを用いて、二次加工時系列データ{vt:t=1,2,・・・N}を対象にして、(8)式により予測を行う(S107)。これにより、トレンド変動および期間変動を除去した二次加工時系列データに対する予測値vt+1が得られる。
続いて、予測値vt+1に期間指数を乗算し(S108)、さらに数式モデル(トレンドグラフ)から求めた対応する時点の時系列データy’t+1を乗算することにより、期間変動およびトレンド変動による影響を加えた実績データレベルでの予測値を算出する(S109)。
以上の演算により、原時系列データに対する予測データが得られる。
以上の演算により、原時系列データに対する予測データが得られる。
<指数平滑法を用いた予測結果の評価>
次に、データ予測装置1の性能を評価するため、実際の販売テータを用いて、データ予測装置1による予測の精度を評価した。具体的には、1999年1月から2001年12月までの3年間(36ヶ月)における三種類の食品A,B,Cに関する月ごとの出荷データ(原時系列データ)を用いて、データ予測装置1の評価を行った。
次に、データ予測装置1の性能を評価するため、実際の販売テータを用いて、データ予測装置1による予測の精度を評価した。具体的には、1999年1月から2001年12月までの3年間(36ヶ月)における三種類の食品A,B,Cに関する月ごとの出荷データ(原時系列データ)を用いて、データ予測装置1の評価を行った。
図4(A)(B)(C)は、評価に用いる三種類の食品A,B,Cの原時系列データ(出荷データ)である。最初に、評価の手順について説明する。
36個のデータのうち、1個目から24個目までのデータに基づいて、線形・非線形混合モデル((4)式、(5)式)、および、線形モデル((1)式)によるトレンドグラフを作成し、除算によりトレンド変動を除去した一次加工時系列データを算出する。次いで(7)式により月指数を算出し、一次加工時系列データを月指数で除算することで周期変動を除去した二次加工時系列データを作成する。続いて、二次加工時系列データに対し、最小予測誤差分散となる指数平滑定数αを求める。その後、指数定数αを用いて、1つ先の予測データ(すなわち25個目に対応する予測データ)を算出する。
36個のデータのうち、1個目から24個目までのデータに基づいて、線形・非線形混合モデル((4)式、(5)式)、および、線形モデル((1)式)によるトレンドグラフを作成し、除算によりトレンド変動を除去した一次加工時系列データを算出する。次いで(7)式により月指数を算出し、一次加工時系列データを月指数で除算することで周期変動を除去した二次加工時系列データを作成する。続いて、二次加工時系列データに対し、最小予測誤差分散となる指数平滑定数αを求める。その後、指数定数αを用いて、1つ先の予測データ(すなわち25個目に対応する予測データ)を算出する。
以下、同様に2個目から25個目のデータで26個目の予測データを算出し、3個目から26個目のデータで27個目の予測データを算出し、・・・・、同様にして、36個目の予測データまで算出する。このようにして25個目から36個目のデータについて、予測値と実測値が対で得られるようにする。
得られた予測データについて、予測精度を比較するため、25個目から36個目までの予測データ12個につき、予測誤差分散を計算する。そして、最終的な実績データレベルの予測値は、指数平滑法で得られた予測値に、月指数を乗算し、さらにトレンド(予測値に対応する時点でのトレンドグラフの対応データ)を乗算することにより取得する。
次に、上記処理手順により得られた演算結果について説明する。
図4(A)(B)(C)に示した原時系列データから、最小二乗近似によって線形モデル((1)式)、1次2次混合モデル((4)式)、1次3次混合モデル((5)式)の各係数(トレンドパラメータ)を推定した。図4(D)は、算出されたトレンドパラメータを示している。なお、線形・非線形混合モデル(1次2次混合モデル、1次3次混合モデル)における重みα1、α2、β1、β2は0.5(初期値)としてある。
図4(A)(B)(C)に示した原時系列データから、最小二乗近似によって線形モデル((1)式)、1次2次混合モデル((4)式)、1次3次混合モデル((5)式)の各係数(トレンドパラメータ)を推定した。図4(D)は、算出されたトレンドパラメータを示している。なお、線形・非線形混合モデル(1次2次混合モデル、1次3次混合モデル)における重みα1、α2、β1、β2は0.5(初期値)としてある。
図5(A)(B)(C)は、推定されたトレンドパラメータによって作成したトレンドグラフを示す図である。
そして原時系列データの各時点のデータを、トレンドグラフの対応する各時点のデータで除算することにより、トレンド変動を除去した一次加工時系列データ(不図示)を算出する。
そして原時系列データの各時点のデータを、トレンドグラフの対応する各時点のデータで除算することにより、トレンド変動を除去した一次加工時系列データ(不図示)を算出する。
次に、一時加工時系列データを対象にして、(7)式で月指数を算出した。図6(A)(B)(C)は、1個目から24個目のデータについて算出した月指数を、数式モデルごとに示した結果であり、図6(A)は1次モデル、図6(B)は1次2次混合モデル、図6(C)は1次3次混合モデルについての月指数である。
そして一時加工時系列データの各データを、対応する月指数で除算することにより、トレンド変動とともに周期変動(月変動)を除去した二次加工時系列データ(不図示)を算出する。
そして一時加工時系列データの各データを、対応する月指数で除算することにより、トレンド変動とともに周期変動(月変動)を除去した二次加工時系列データ(不図示)を算出する。
さらに、算出された二次加工時系列データを対象にして、(24)式により、最小分散となる平滑化定数αを推定した。なお商品Bについての線形(1次)モデル(23)式では、制約条件を満たしておらず理論解が得られないが、平滑化定数αを0.01〜0.99の範囲で0.01ずつ変化させながら予測し、予測誤差分散が最小となる平滑化定数を採用することで、予測誤差分散が最小となる平滑化定数αを求めた。
図7(A)(B)(C)は、1個目から24個目のデータについて算出した平滑化定数αである。なお、参考のためρ1についても示してある。
図7(A)(B)(C)は、1個目から24個目のデータについて算出した平滑化定数αである。なお、参考のためρ1についても示してある。
続いて、推定した平滑化定数αを用いて、実績データがある25ヶ月目から36ヶ月目までの12ヶ月分に対して予測を行った。最終的な実績データレベル(原時系列データ)の予測値は、指数平滑法によって得た予測値に、月指数を乗算し、トレンド(予測値に対応する時点でのトレンドグラフの対応データ)を乗算することにより得た。そして、予測誤差分散は、(44)式により求めた。
図8(A)(B)(C)は、予測結果を示す図である。図9(A)は、その予測誤差分散の計算結果である。図9(B)は、比較のために、トレンド変動のみ除去し月指数による周期変動を除去しなかったときの予測誤差分散の計算結果である。
いずれの商品についても、数式モデル(1次モデル、1次2次混合モデル、1次3次混合モデル)を用いてトレンド変動を除去し、月指数を用いて周期変動を除去した図9(A)の予測誤差分散が、トレンド変動のみを除去した図9(B)の予測誤差分散より小さくなり、予測精度が高まっている。
いずれの商品についても、数式モデル(1次モデル、1次2次混合モデル、1次3次混合モデル)を用いてトレンド変動を除去し、月指数を用いて周期変動を除去した図9(A)の予測誤差分散が、トレンド変動のみを除去した図9(B)の予測誤差分散より小さくなり、予測精度が高まっている。
<ARモデルを用いた予測>
次に、本発明の他の実施形態であるARモデルによるデータ予測について説明する。図3は、本発明のデータ予測装置1で、ARモデルを用いたデータ予測を行うときの処理の手順を示すフローチャートである。
図3におけるS201からS205までの手順は、図2におけるS101からS105までの手順と同じであるので、これらの手順については説明を省略する。
次に、本発明の他の実施形態であるARモデルによるデータ予測について説明する。図3は、本発明のデータ予測装置1で、ARモデルを用いたデータ予測を行うときの処理の手順を示すフローチャートである。
図3におけるS201からS205までの手順は、図2におけるS101からS105までの手順と同じであるので、これらの手順については説明を省略する。
ARモデルによる予測では、ARモデルの次数をAIC((41)式)で求める。そして、S205(S105と同じ)までの演算により算出された二次加工時系列データ{vt}を対象にして、(26)式を立て、(28)式の演算を行う。その場合、ARモデルの各係数パラメータa1,a2,・・・,amは、結局(29)式による計算結果に基づいて推定される(S206)。
ARモデルの各係数パラメータが推定されると、これら各係数を用いて、二次加工時系列データ{vt}を対象にして、(25)式により予測を行う(S207)。これにより、トレンド変動および期間変動(月変動)を除去した二次加工時系列データ{vt}に対する予測値vt+1が得られる。
続いて、予測値vt+1に期間指数を乗算し(S208)、さらに数式モデル(トレンドグラフ)から求めた対応する時点の時系列データy’t+1を乗算することにより、周期変動およびトレンド変動による影響を加えた実績データレベルでの予測値を算出する(S209)。
以上の演算により、原時系列データに対する予測データが得られる。
以上の演算により、原時系列データに対する予測データが得られる。
<ARモデルを用いた予測結果の評価>
ARモデルの場合についても、予測精度の評価を行った。図10は、種々の商品について、25ヶ月の間の実績データに基づいて、予測値と実績値との誤差を測定し、評価したものである。図11は、具体例として、図10の商品コード593018についての予測値と実績値との比較結果を示す図である。
ここでは、ARモデル1次3次混合モデル、指数平滑1次3次混合モデル、ARモデル1次2次混合モデルでのデータに基づいて評価を行った。
例外的なデータを除き、総じて、高い予測で緯度が得られた。
ARモデルの場合についても、予測精度の評価を行った。図10は、種々の商品について、25ヶ月の間の実績データに基づいて、予測値と実績値との誤差を測定し、評価したものである。図11は、具体例として、図10の商品コード593018についての予測値と実績値との比較結果を示す図である。
ここでは、ARモデル1次3次混合モデル、指数平滑1次3次混合モデル、ARモデル1次2次混合モデルでのデータに基づいて評価を行った。
例外的なデータを除き、総じて、高い予測で緯度が得られた。
本発明は、販売量や需要量を予測するデータ予測装置に利用することができる。
1: データ予測装置
2: CD−ROM
20:コンピュータプログラム
2: CD−ROM
20:コンピュータプログラム
Claims (12)
- 原時系列データを記憶する手段と、
原時系列データに対し、線形モデル、または、線形モデルと非線形モデルとを重み付けて結合した線形・非線形混合モデルのいずれかの数式モデルによる最小二乗近似を行って、数式モデルの各項の係数を決定する手段と、
原時系列データを数式モデルから得られる対応データで除算してトレンド変動を除去した一次加工時系列データを算出する手段と、
一次加工時系列データに基づいて当該時系列データに含まれる単位期間の期間指数を算出する手段と、
一次加工時系列データを、対応する期間指数で除算して、一次加工時系列データから周期変動を除去した二次加工時系列データを算出する手段と、
二次加工時系列データから、ARモデルにおける係数パラメータ群、または、指数平滑法における平滑化定数のいずれかを推定する手段と、
ARモデルまたは指数平滑法のいずれかを用いて、二次加工時系列データでの予測値を算出する手段と、
二次加工時系列データの予測値に、期間指数を乗じて一次加工時系列データでの予測値を算出する手段と、
一次加工時系列データの予測値に、数式モデルの対応データを乗じて原時系列データの予測値を算出する手段とを備えたことを特徴とするデータ予測装置。 - 線形・非線形モデルが次式のいずれかである請求項1に記載のデータ予測装置。
ただし、α1、α2、β1、β2は重みであり、α2=1−α1、β2=1−β1 - 線形・非線形混合モデルを構成する線形モデルと非線形モデルとは重みが均等である請求項1または請求項2のいずれかに記載のデータ予測装置。
- 期間指数は、月を単位期間とする月指数である請求項1〜請求項3のいずれかに記載のデータ予測装置。
- コンピュータに読み込ませることにより、
原時系列データを記憶する手段と、
原時系列データに対し、線形モデル、または、線形モデルと非線形モデルとを重み付けて結合した線形・非線形混合モデルのいずれかの数式モデルによる最小二乗近似を行って、数式モデルの各項の係数を決定する手段と、
原時系列データを数式モデルから得られる対応データで除算してトレンド変動を除去した一次加工時系列データを算出する手段と、
原時系列データに含まれる周期変動の各単位期間の期間指数を算出する手段と、
一次加工時系列データを対応する期間指数で除算して、一次加工時系列データから周期変動をさらに除去した二次加工時系列データを算出する手段と、
二次加工時系列データから、ARモデルにおける係数パラメータ群、または、指数平滑法における平滑化定数のいずれかを推定する手段と、
ARモデルまたは指数平滑法のいずれかを用いて、二次加工時系列データでの予測値を算出する手段と、
二次加工時系列データ予測値に、対応する期間指数を乗じて一次加工時系列データでの予測値を算出する手段と、
一次加工時系列データ予測値に、数式モデルの対応データを乗じて原時系列データの予測値を算出する手段として機能させることを特徴とするデータ予測プログラム。 - 線形・非線形モデルが次式のいずれかである請求項1に記載のデータ予測プログラム。
ただし、α1、α2、β1、β2は重みであり、α2=1−α1、β2=1−β1 - 線形・非線形混合モデルを構成する線形モデルと非線形モデルとの重みが均等である請求項5または請求項6のいずれかに記載のデータ予測プログラム。
- 期間指数は、月を単位とする月指数である請求項5〜請求項7のいずれかに記載のデータ予測プログラム。
- 記憶部および演算部を備えたコンピュータを用いて、原時系列データから新しいデータの予測を行うデータ予測方法であって、
原時系列データを記憶し、
原時系列データに対し、線形モデル、または、線形モデルと非線形モデルとを重み付けて結合した線形・非線形混合モデルのいずれかの数式モデルによる最小二乗近似を行って、数式モデルの各項の係数を決定し、
原時系列データを数式モデルから得られる対応データで除算してトレンド変動を除去した一次加工時系列データを算出し、
原時系列データに含まれる周期変動の各単位期間の期間指数を算出し、
一次加工時系列データを対応する期間指数で除算して、一次加工時系列データから周期変動をさらに除去した二次加工時系列データを算出し、
二次加工時系列データから、ARモデルにおける係数パラメータ群、または、指数平滑法における平滑化定数のいずれかを推定し、
ARモデルまたは指数平滑法のいずれかを用いて、二次加工時系列データでの予測値を算出し、
二次加工時系列データ予測値に、対応する期間指数を乗じて一次加工時系列データでの予測値を算出し、
一次加工時系列データ予測値に、数式モデルの対応データを乗じて原時系列データの予測値を算出することを特徴とするデータ予測方法。 - 線形・非線形モデルが次式のいずれかである請求項9に記載のデータ予測方法。
ただし、α1、α2、β1、β2は重みであり、α2=1−α1、β2=1−β1 - 線形・非線形混合モデルを構成する線形モデルと非線形モデルとの重みが均等である請求項9または請求項10のいずれかに記載のデータ予測方法。
- 期間指数は、月を単位とする月指数である請求項9〜請求項11のいずれかに記載のデータ予測方法。
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