以下、本発明によるCAE装置、解析データ入力装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1によるCAE装置、解析データ入力装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による解析データ入力装置は、理解度や習熟度の異なる者ごとに、3個のインターフェースを備えたものである。
図1は、本実施の形態による解析データ入力装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態によるCAE装置10は、解析データ入力装置1と、解析部20と、ポストプロセス部21とを備える。
本実施の形態による解析データ入力装置1は、汎用解析における解析に関するデータである解析データを入力するものであり、構造対応情報記憶部11と、CAEメニュー情報記憶部12と、処理フロー情報記憶部13と、インターフェース記憶部14と、事前設定情報記憶部15と、解析データ記憶部16と、入力受付部17と、表示部18と、入力制御部19とを備える。
構造対応情報記憶部11では、構造対応情報が記憶される。構造対応情報は、ソルバーで用いる解析データの項目を識別する情報である項目識別情報と、その項目識別情報で識別される項目について、ソルバーで用いる解析データの構造を規定する情報であるデータ構造情報とを対応付ける情報である。ソルバーで用いる解析データの項目は、例えば、解析条件の設定における「材料特性」や「接触条件」等の項目や、解析モデル(解析形状)の作成における「節点の座標値」「要素の種類」等の項目である。この項目は、使用するソルバーによっては、キーワード(keyword)と呼ばれることもある。また、この項目に対応する解析データが、カード形式の編集における一のカードに対応していることもある。また、ソルバーで用いる項目は、一般にソルバーの用語で記述されるため、同じ内容であっても、使用するソルバーに応じて異なることもありうる。
ここで、「解析データ」は、CAE装置10での解析対象に関するデータである。解析データは、例えば、解析条件データを含んでもよく、解析形状データを含んでもよい。解析条件データは、例えば、解析対象の材料や熱伝導特性などを示す物性のデータや、解析対象の初期条件、境界条件、拘束条件などを示す解析条件のデータなどであってもよい。また、解析形状データは、解析対象の形状(モデル)のデータであって、節点や要素、ブロックの座標値や番号を示すデータなどである。本実施の形態による解析データ入力装置1は、その全ての解析データを入力するものであってもよく、あるいは、その一部の解析データを入力するものであってもよい。例えば、解析データ入力装置1は、解析条件データを入力するものであってもよく、解析形状データを入力するものであってもよく、あるいは、その両方を入力するものであってもよい。解析データ入力装置1が一部の解析データを入力するものである場合には、後段の解析部20やポストプロセス部21で用いる、その他の解析データについては、別途、入力されてもよく、記録媒体から読み出してもよく、送信されたものを受信してもよく、その入手の経路は問わない。
また、「項目識別情報と、データ構造情報とを対応付ける」とは、項目識別情報とデータ構造情報の一方の情報から、他方の情報を取得できればよいという意味である。したがって、構造対応情報は、項目識別情報とデータ構造情報とを組として含む情報を有してもよく、項目識別情報とデータ構造情報とをリンク付ける情報であってもよい。後者の場合には、構造対応情報は、例えば、項目識別情報とデータ構造情報の格納されている位置を示すポインタやアドレスとを対応付ける情報であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。また、項目識別情報とデータ構造情報とは、直接対応付けられていなくてもよい。例えば、項目識別情報に、第3の情報が対応しており、その第3の情報にデータ構造情報が対応していてもよい。他の2以上の情報が対応付けられている場合にも同様であるとする。
また、この構造対応情報は、項目識別情報と、データ構造情報と、その項目識別情報で識別される項目に関するコメントを示す情報であるコメント情報とを対応付ける情報であってもよい。このコメント情報は、例えば、そのコメント情報に対応する項目識別情報で識別される項目に関する設定を行う際のノウハウや留意点を示すテキストデータであってもよい。
構造対応情報記憶部11に構造対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して構造対応情報が構造対応情報記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された構造対応情報が構造対応情報記憶部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された構造対応情報が構造対応情報記憶部11で記憶されるようになってもよい。構造対応情報記憶部11での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。構造対応情報記憶部11は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
CAEメニュー情報記憶部12では、CAEメニュー情報が記憶される。CAEメニュー情報は、処理を識別する情報である処理識別情報と、その処理識別情報で識別される処理に対応する項目識別情報とを対応付ける情報である。処理識別情報によって識別される処理(コマンド)は、解析データの設定に関する処理である。例えば、解析条件データを設定する処理(例えば、材料特性を入力する処理など)や、解析形状データを作成・変更する処理(例えば、解析モデルの座標値の変更処理など)などである。このCAEメニュー情報によって、CAEのプロが解析データの入力で使用する処理であって、CAEの用語で記述された処理を識別する処理識別情報と、ソルバーで用いられる各項目とが対応付けられることになる。なお、この対応は、一対一の対応であってもよく、一対多、多対一、あるいは、多対多の対応であってもよい。一般に、解析条件の設定においては、処理識別情報と、項目識別情報とが一対一の関係になることが多いと考えられる。一方、解析モデルの作成においては、処理識別情報と、項目識別情報とが多対多の関係になることが多いと考えられる。解析モデルの作成においては、複数の項目にわたる解析モデルに関する解析データを、「コピー」や「ドラッグ」などの処理によって一括して変更することが多いからである。また、処理メニュー情報は、処理識別情報と、項目識別情報と、その処理識別情報で識別される処理で実行される処理内容を示す情報とを対応付ける情報であってもよい。また、この処理は、階層化されていてもよい。すなわち、上位の処理が、1または2以上の下位の処理を含む構造になっていてもよい。その階層の深さは問わない。
CAEメニュー情報記憶部12にCAEメニュー情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介してCAEメニュー情報がCAEメニュー情報記憶部12で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信されたCAEメニュー情報がCAEメニュー情報記憶部12で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力されたCAEメニュー情報がCAEメニュー情報記憶部12で記憶されるようになってもよい。CAEメニュー情報記憶部12での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。CAEメニュー情報記憶部12は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
処理フロー情報記憶部13では、処理のフローを、その処理を識別する処理識別情報の順序によって示す情報である処理フロー情報が記憶される。この処理フロー情報は、その処理フロー情報に含まれる処理で設定しなければならない解析データの一部もしくは全部を含んでいてもよく、または、その解析データをまったく含んでいなくてもよい。処理フロー情報が解析データをまったく含んでいない場合には、その処理フロー情報に応じたフローで示される各処理が実行される際に、ユーザによってその解析データが入力されることになる。また、この処理フロー情報は、処理の順序を示す情報であるが、処理と項目とが一対一に対応している場合には、この処理フロー情報によって、項目の順序が示されると考えることもできる。また、処理フロー情報に含まれる処理識別情報によって順序が示される処理は、実際に実行される処理の上位の処理であってもよい。その場合には、処理フロー情報に応じて処理が実行される際に、操作者によって、上位の処理に含まれる下位の処理の少なくともいずれかが選択されて実行されることになる。
なお、処理フロー情報が生成される過程は問わない。例えば、手作業によって処理フロー情報の有する各情報が入力されることによって処理フロー情報が生成されてもよく、操作者の行った操作内容を自動的に記録していくことによって、自動的に処理フロー情報が生成されてもよく、あるいは、自動的に生成された処理フロー情報に手作業で修正を加えることによって、処理フロー情報が生成されてもよい。
また、処理フロー情報記憶部13に処理フロー情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して処理フロー情報が処理フロー情報記憶部13で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された処理フロー情報が処理フロー情報記憶部13で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された処理フロー情報が処理フロー情報記憶部13で記憶されるようになってもよい。処理フロー情報記憶部13での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。処理フロー情報記憶部13は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
インターフェース記憶部14では、3種類のインターフェース、すなわち、データ入力インターフェースと、CAEメニューインターフェースと、処理フローインターフェースとが記憶される。データ入力インターフェースは、いわゆるソルバーのプロが使用するインターフェースである。CAEメニューインターフェースは、いわゆるCAEのプロが使用するインターフェースである。処理フローインターフェースは、いわゆる初心者が使用するインターフェースである。インターフェース記憶部14で記憶されるインターフェースは、後述する表示部18で表示されるインターフェースの画面を構成するために必要な情報である。
データ入力インターフェースは、項目ごとのインターフェースであり、その項目を識別する項目識別情報に対応付けられているデータ構造情報で示される構造の解析データを入力するためのインターフェースである。このデータ入力インターフェースを用いることによって、項目ごとに解析データが入力されることになる。インターフェース記憶部14で記憶されるデータ入力インターフェースは、その項目ごとの情報であってもよく、あるいは、構造対応情報記憶部11で記憶されている構造対応情報を用いてインターフェースを生成するための元となる情報であってもよい。前者の場合には、項目ごとのデータ入力インターフェースがあらかじめ用意されていることになるため、データ入力インターフェースが表示される際に、インターフェース記憶部14で記憶されている情報が単に読み出されて表示されることになる(ただし、適宜、そのインターフェース上に表示する解析データが、解析データ記憶部16から読み出されて表示されてもよい)。後者の場合には、データ入力インターフェースが表示される際に、インターフェース記憶部14で記憶されている情報が読み出され、さらに構造対応情報を用いてインターフェースが生成されて表示されることになる。いずれの場合であっても、インターフェース記憶部14で記憶されている情報と、表示されるインターフェースとは対応しているものであるため、両者共にデータ入力インターフェースと呼ぶことにする。なお、前者の場合であっても、インターフェース記憶部14で記憶されているデータ入力インターフェースは、構造対応情報を用いて自動的に生成されたものであってもよい。このデータ入力インターフェースによって、ソルバーで用いる解析データの項目ごとに、どのようなデータを設定しなければならないのかが示されることになる。また、このデータ入力インターフェースを介して、その項目ごとに、設定しなければならない解析データの設定が行われることになる。このデータ入力インターフェースは、その項目ごとのインターフェースであるため、ソルバーへの依存性が高いインターフェースとなる。したがって、ソルバーのプロが使用することになる。
CAEメニューインターフェースは、処理ごとのインターフェースであり、その処理を識別する処理識別情報に対応する項目識別情報に対応付けられているデータ構造情報で示される解析データを入力するためのインターフェースである。前述のように、解析条件の設定においては、CAEの処理とソルバーで用いる解析データの項目とが通常、一対一に対応するため、ある処理に応じたCAEメニューインターフェースと、その処理に対応する項目に応じたデータ入力インターフェースとは、同様の解析データを入力するために用いられることになる。ただし、データ入力インターフェースが、ソルバー独特の記述となっているのに対して、CAEメニューインターフェースは、CAE用の記述となっているため、CAEのプロであれば、CAEメニューインターフェースでの記述を容易に理解することができる。また、解析モデルの作成においては、CAEの処理とソルバーで用いる解析データの項目とが通常、多対多に対応するため、ある処理に応じたCAEメニューインターフェースでの入力が、その処理に対応する複数の項目に対する解析データの入力となりうる。例えば、あるCAEメニューインターフェースによって、ある解析モデルの全体を移動させた場合には、それに応じて、その解析モデルの位置に関係する項目の座標値が、その移動分だけ一括して変更されるようになる。このように、解析データの入力は、既存の解析データの変更を含みうるものである。このCAEメニューインターフェースによって、CAEの処理を選択する画面が少なくとも表示されることになる。また、その表示において選択されたCAEの処理ごとに、どのようなデータを設定しなければならないのかがCAEメニューインターフェースにおいて示されることになる。また、このCAEメニューインターフェースを介して、その設定しなければならないデータの設定が行われることになる。なお、CAEの処理とソルバーで用いる解析データの項目とが一対一に対応している場合には、そのデータの設定のためのインターフェースの部分については、データ入力インターフェースで用いられるものと共用にしてもよい。
処理フローインターフェースは、処理フロー情報で示される処理のフローを表示するインターフェースである。この処理フローインターフェースによって、どの処理フロー情報を選択する画面が少なくとも表示されることになる。また、その表示において選択された処理フロー情報で順序が示される各処理のフローが処理フローインターフェースにおいて表示されてもよい。その表示は、例えば、処理フロー情報記憶部13で記憶されている処理フロー情報に含まれる各処理に対応したアイコンをフローに沿って矢印等で対応付けることによって表示したものであってもよい。また、処理フロー情報に、その処理フロー情報に含まれる処理で設定しなければならない解析データの全部が含まれていない場合、すなわち、解析データの少なくとも一部が操作者によって入力されなければならない場合には、処理フローインターフェースは、その解析データの入力を行うための表示も行うことになる。その解析データの入力を行うための表示は、その解析データの入力に対応したCAEメニューインターフェースで用いられるものと共用にしてもよい。
これらの3種のインターフェースは、例えば、XMLなどのマークアップ言語によって記述されたフォーム情報であってもよく、DB 4GLによって記述された情報であってもよく、その他の形式のデータであってもよい。例えば、各インターフェースは、XML等によって記述された、構造を規定する情報(この情報は、インターフェースごとに異なる情報である)と、その構造を規定する情報を解釈実行することによってインターフェースの画面を構成するプログラム(このプログラムは3種のインターフェースのすべてに共通して用いられる)とから構成されてもよく、インターフェースを構成する方法は問わない。なお、データ入力を行うためのインターフェースを構成する方法は、データベース等のインターフェースとして公知であり、その詳細な説明を省略する。また、インターフェース記憶部14で記憶されている各インターフェースは、単一のインターフェースの情報ではなく、複数のインターフェースの集合の情報であってもよい。
また、インターフェース記憶部14に3種のインターフェースが記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して3種のインターフェースがインターフェース記憶部14で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された3種のインターフェースがインターフェース記憶部14で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された3種のインターフェースがインターフェース記憶部14で記憶されるようになってもよい。インターフェース記憶部14での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。インターフェース記憶部14は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
事前設定情報記憶部15では、事前設定情報が記憶される。事前設定情報は、解析データの入力に関して事前に設定された情報である。事前設定情報は、例えば、事前に設定されている解析データである事前設定解析データを含んでいてもよい。この事前設定解析データは、いわゆるテンプレートであり、例えば、解析条件データに対応したものであってもよく、あるいは、解析形状データに対応したものであってもよい。前者の場合には、この事前設定解析データは、例えば、鉄の物性のデータや、アルミニウムの物性のデータなどであってもよい。また、後者の場合には、この事前設定解析データは、例えば、典型的な形状(例えば、梁やトラスなどの形状)のモデルの形状データなどであってもよく、自動車衝突解析で用いるダミーモデルの形状データなどであってもよい。
また、事前設定情報は、例えば、解析データの入力の可否について事前に設定されている情報である事前設定入力可否情報を含んでいてもよい。この事前設定入力可否情報によって、操作者が入力することができる解析データと、入力することができない解析データとが区別されることになる。この事前設定入力可否情報は、例えば、解析データにおける各データを識別する情報と、入力の可否を示す情報(例えば、入力の可否を示すフラグ)とを対応付ける情報であってもよい。この事前設定入力可否情報によって、例えば、初心者が不用意に変更してはならない解析データについては、入力ができないように設定することが可能となりうる。また、この事前設定入力可否情報によって指定される解析データの入力の可否は、表示部18によって表示されるインターフェースに応じて異なってもよい。例えば、この事前設定入力可否情報によって、ある解析データについて、データ入力インターフェースでは、解析データの入力が可能となり、CAEメニューインターフェース及び処理フローインターフェースでは、解析データの入力が不可能となるように設定されていてもよく、あるいは、ある解析データについて、データ入力インターフェース及びCAEメニューインターフェースでは、解析データの入力が可能となり、処理フローインターフェースでは、解析データの入力が不可能となるように設定されていてもよい。また、その設定は、解析データごとに異なっていてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。後者の場合には、例えば、事前設定入力可否情報によって入力の可否が規定されるのは、処理フローインターフェースのみであってもよく(この場合には、データ入力インターフェースとCAEメニューインターフェースでは、事前設定入力可否情報に関わらず、すべてのデータの入力を行うことができる)、あるいは、処理フローインターフェースとCAEメニューインターフェースであってもよい(この場合には、データ入力インターフェースでは、事前設定入力可否情報に関わらず、すべてのデータの入力を行うことができる)。本実施の形態では、事前設定入力可否情報によって入力の可否が規定されるのは処理フローインターフェースのみである場合について説明する。すなわち、初心者が主に使用すると考えられる処理フローインターフェースでは、事前設定入力可否情報に応じた入力の制限を行い、ソルバーやCAEのプロが主に使用すると考えられるデータ入力インターフェースやCAEメニューインターフェースでは、事前設定入力可否情報に応じた入力の制限を行わない場合について説明する。
事前設定情報記憶部15に事前設定情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して事前設定情報が事前設定情報記憶部15で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された事前設定情報が事前設定情報記憶部15で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された事前設定情報が事前設定情報記憶部15で記憶されるようになってもよい。事前設定情報記憶部15での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。事前設定情報記憶部15は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
解析データ記憶部16では、解析データが記憶される。この解析データは、前述のように、解析条件データを含んでもよく、解析形状データを含んでもよい。また、この解析データ記憶部16で記憶される解析データは、通常、本実施の形態による解析データ入力装置1を用いて入力された解析データであるが、それ以外の解析データが解析データ記憶部16で記憶されてもよい。例えば、前述のように、解析データ記憶部16で記憶されている解析条件データは、解析データ入力装置1を用いて入力されたものであるが、解析データ記憶部16で記憶されている解析形状データは、他の記録媒体や装置から受け付けたものであってもよい。なお、本実施の形態による解析データ入力装置1を用いて入力された以外の解析データが解析データ記憶部16で記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して解析データが解析データ記憶部16で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された解析データが解析データ記憶部16で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された解析データが解析データ記憶部16で記憶されるようになってもよい。また、解析データ記憶部16で記憶される解析データは、通常、項目識別情報で識別される項目ごとの解析データである。解析データ記憶部16での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。解析データ記憶部16は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
入力受付部17は、入力を受け付ける。入力受付部17は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された情報を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された情報を受け付けてもよい。本実施の形態では、入力受付部17は、キーボードやマウスなどの入力デバイスからの入力を受け付ける場合について説明する。なお、入力受付部17は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、入力受付部17は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
表示部18は、データ入力インターフェース、CAEメニューインターフェース、または処理フローインターフェースを表示する。また、表示部18は、入力された解析データを表示してもよく、また、後述するポストプロセスでの結果を表示してもよい。なお、表示部18は、それらの表示を行う表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。表示部18が表示デバイスを含まない場合には、表示部18は、表示される情報を表示デバイスに出力するものであってもよい。その出力は、送信であってもよい。また、表示部18は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは表示デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
入力制御部19は、入力受付部17が受け付けたインターフェースの選択指示に応じたインターフェースを表示部18に表示させる。また、入力制御部19は、表示部18が表示したインターフェースを介して、入力受付部17が受け付けた解析データを解析データ記憶部16に蓄積する。インターフェースを介して受け付けられた解析データとは、そのインターフェースを用いて受け付けられた解析データであり、例えば、そのインターフェースの入力フィールドなどを用いて入力された解析データの意味である。また、入力制御部19が解析データ記憶部16に蓄積する解析データは、入力受付部17が受け付けた解析データそのものであってもよく、そうでなくてもよい。入力受付部17が受け付けた解析データそのものでない解析データとは、例えば、入力受付部17が解析モデルの位置を移動させる処理の指示を受け付けた場合に、その指示に応じた、移動後の解析モデルの座標値などである。その場合であっても、入力受付部17が受け付けた指示に応じた解析データであるため、本実施の形態では、入力受付部17が受け付けた解析データと表現することにする。解析データ記憶部16への解析データの蓄積は、新規の蓄積であってもよく、あるいは、既存の解析データへの上書きであってもよい。後者の場合には、解析データが変更されたことになる。
また、入力制御部19は、事前設定情報を用いて解析データの入力を制御してもよい。例えば、入力制御部19は、入力受付部17が受け付けた指示に応じて事前設定情報記憶部15で記憶されている事前設定解析データを読み出して、その事前設定解析データを解析データ記憶部16に蓄積してもよい。また、例えば、入力制御部19は、事前設定情報記憶部15で記憶されている事前設定入力可否情報に応じて、入力受付部17による解析データの受け付けの可否を制御してもよい。すなわち、入力制御部19は、事前設定入力可否情報で入力ができないように設定されているデータについては、そのデータを受け付けないように制御し、入力できるように設定されているデータについては、そのデータを受け付けて解析データ記憶部16に蓄積するようにしてもよい。また、入力制御部19は、すでに解析データ記憶部16で記憶されている解析データを読み出して、表示部18で表示されているインターフェースを介して表示するようにしてもよい。また、入力制御部19は、事前設定入力可否情報によって入力を受け付けないことが示される解析データに関する表示部18による表示も行うように制御してもよく、事前設定入力可否情報によって入力を受け付けないことが示される解析データに関する表示部18による表示は行わないように制御してもよい。前者の場合には、入力できなくても、その解析データや、その解析データを入力する入力フィールドなどを操作者が見ることができるようになる。後者の場合には、入力できない解析データを、操作者は見ることもできないようになる。本実施の形態では、前者の場合について説明する。なお、「入力を受け付けないことが示される解析データに関する表示」とは、解析データそのものの表示であってもよく、解析データを入力するインターフェースに関する表示、例えば、入力フィールドの表示であってもよい。
また、入力制御部19は、データ入力インターフェースが表示されている際に、そのデータ入力インターフェースに対応する項目に対するコメント情報の入力も入力受付部17で受け付け、そのコメント情報が構造対応情報によって、その項目を識別する項目識別情報に対応付けられるように制御してもよい。なお、入力制御部19は、データ入力インターフェース以外のインターフェースが表示されている際にも、その表示されているインターフェースに対応する項目に対するコメント情報の入力も入力受付部17で受け付け、そのコメント情報が構造対応情報によって、その項目を識別する項目識別情報に対応付けられるように制御してもよい。また、入力制御部19は、表示部18がデータ入力インターフェースを表示する際には、そのデータ入力インターフェースに対応するコメント情報も表示されるように制御してもよい。「データ入力インターフェースに対応するコメント情報」とは、厳密には、データ入力インターフェースに対応する項目に対応しているコメント情報の意味である。なお、入力制御部19は、データ入力インターフェース以外のインターフェースを表示する際にも、その表示されているインターフェースに対応する項目に対するコメント情報も表示されるように制御してもよい。
解析部20は、解析データ記憶部16で記憶されている解析データを用いて解析を行う。この解析部20の処理は、プリポストシステムにおけるソルバーの解析処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。例えば、解析部20は、有限要素法などの解析手法を用いて、解析データの解析を行ってもよい。
ポストプロセス部21は、解析部20による解析結果を表示部18に表示させる。このポストプロセス部21の処理は、ポリポストシステムにおけるポスト処理として公知であり、その詳細な説明を省略する。例えば、ポストプロセス部21は、解析結果のアニメーション表示や、節点座標値のデータ出力などを行ってもよい。
なお、構造対応情報記憶部11と、CAEメニュー情報記憶部12と、処理フロー情報記憶部13と、インターフェース記憶部14と、事前設定情報記憶部15と、解析データ記憶部16とのうちの任意の2以上の記憶部は、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、構造対応情報を記憶している領域が構造対応情報記憶部11となり、CAEメニュー情報を記憶している領域がCAEメニュー情報記憶部12となる。
次に、本実施の形態によるCAE装置10、解析データ入力装置1の動作について、図2から図6のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)解析データ入力装置1は、解析データの入力の処理、すなわち、解析データを解析データ記憶部16に蓄積していく処理を行う。なお、この処理の詳細については、図3のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS102)解析部20は、解析データ記憶部16で記憶されている解析データを用いて、解析を行う。
(ステップS103)ポストプロセス部21は、解析部20によって解析された結果を用いて、ポストプロセスを実行する。そして、CAE装置10における一連の処理が終了となる。
図3は、図2のフローチャートにおける解析データの入力(ステップS101)の処理の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS201)入力制御部19は、入力受付部17がインターフェース(I/F)の選択指示を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS202に進み、そうでない場合には、ステップS210に進む。
(ステップS202)入力制御部19は、入力受付部17が受け付けたインターフェースの選択指示によって、データ入力インターフェースが選択されたかどうか判断する。そして、データ入力インターフェースが選択された場合には、ステップS203に進み、そうでない場合には、ステップS205に進む。
(ステップS203)入力制御部19は、データ入力インターフェースをインターフェース記憶部14から読み出し、表示部18にそのデータ入力インターフェースを表示させる。
(ステップS204)入力制御部19等は、データ入力インターフェースを用いた解析データの入力の処理等を行う。そして、ステップS201に戻る。なお、この処理の詳細については、図4のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS205)入力制御部19は、入力受付部17が受け付けたインターフェースの選択指示によって、CAEメニューインターフェースが選択されたかどうか判断する。そして、CAEメニューインターフェースが選択された場合には、ステップS206に進み、そうでない場合には、処理フローインターフェースが選択されたことになるため、ステップS208に進む。
(ステップS206)入力制御部19は、CAEメニューインターフェースをインターフェース記憶部14から読み出し、表示部18にそのCAEメニューインターフェースを表示させる。
(ステップS207)入力制御部19等は、CAEメニューインターフェースを用いた解析データの入力の処理等を行う。そして、ステップS201に戻る。なお、この処理の詳細については、図5のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS208)入力制御部19は、処理フローインターフェースをインターフェース記憶部14から読み出し、表示部18にその処理フローインターフェースを表示させる。
(ステップS209)入力制御部19等は、処理フローインターフェースを用いた解析データの入力の処理等を行う。そして、ステップS201に戻る。なお、この処理の詳細については、図6のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS210)入力制御部19は、解析データの入力の処理を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、図2のフローチャートに戻り、そうでない場合には、ステップS201に戻る。入力制御部19は、例えば、解析データの入力の処理を終了する旨の情報を入力受付部17が受け付けた場合や、解析データを用いた解析を実行する旨の指示を入力受付部17が受け付けた場合などに、解析データの入力の処理を終了すると判断してもよい。
図4は、図3のフローチャートにおけるデータ入力インターフェースを用いた解析データの入力の処理(ステップS204)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS301)入力制御部19は、入力受付部17が項目を選択する入力を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS302に進み、そうでない場合には、ステップS311に進む。
(ステップS302)入力制御部19は、入力受付部17が受け付けた項目の選択によって、新しい解析データの入力が行われるのか、あるいは、既存の解析データの修正が行われるのかを判断する。そして、新しい解析データの入力が行われる場合には、ステップS303に進み、既存の解析データの修正が行われる場合には、ステップS304に進む。
(ステップS303)入力制御部19は、選択された項目に対応する新たな解析データを、構造対応情報においてその項目に対応付けられているデータ構造情報を用いて生成する。なお、データ自体は入力されていないため、各データがブランクである解析データが生成される。
(ステップS304)入力制御部19は、選択された項目に対応する解析データを、解析データ記憶部16から読み出す。
(ステップS305)入力制御部19は、新たな解析データ、または読み出した解析データを表示部18が表示しているデータ入力インターフェース上に表示させる。
(ステップS306)入力制御部19は、入力受付部17が解析データを受け付けたかどうか判断する。この解析データの受け付けは、解析データそのものの受け付けであってもよく、事前設定解析データを選択する指示の受け付けであってもよい。
(ステップS307)入力制御部19は、入力受付部17が受け付けた解析データを一時的に図示しない記録媒体で記憶する。なお、入力受付部17が事前設定解析データを選択する指示を受け付けた場合には、入力制御部19は、その選択された事前設定解析データを事前設定情報記憶部15から読み出して、一時的に図示しない記録媒体で記憶する。また、入力制御部19は、その入力された解析データが、表示部18が表示しているデータ入力インターフェース上に表示されるように制御する。その結果、操作者は、入力した解析データを確認することができる。そして、ステップS306に戻る。
(ステップS308)入力制御部19は、表示部18が表示している項目の解析データを現状の内容で更新するかどうか判断する。更新するとは、解析データ記憶部16で記憶されている解析データを、ステップS307で一時的に記憶した解析データで更新することである。なお、解析データの初回の入力の場合には、その項目の解析データを新規蓄積することである。そして、更新する場合には、ステップS309に進み、そうでない場合には、ステップS310に進む。入力制御部19は、例えば、入力受付部17が更新する旨の指示を受け付けた場合に、更新すると判断してもよい。
(ステップS309)入力制御部19は、ステップS307で一時的に記憶した解析データを、解析データ記憶部16に蓄積する。すでに同じ解析データが解析データ記憶部16で記憶されている場合には、入力制御部19は、解析データを上書きで蓄積してもよく、あるいは、そうでなくてもよい。上書きしない場合には、最新の解析データを特定可能なように解析データを蓄積することが好適である。入力制御部19は、例えば、解析データに対応付けて、その解析データを蓄積した日時情報を蓄積してもよい。
(ステップS310)入力制御部19は、選択された項目に対応する解析データの入力を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、ステップS301に戻り、そうでない場合には、ステップS306に戻る。入力制御部19は、その選択された項目に対応する解析データの入力を終了する旨の指示を入力受付部17が受け付けた場合や、他の項目を選択する指示を入力受付部17が受け付けた場合に、その項目に対応する解析データの入力を終了すると判断してもよい。
(ステップS311)入力制御部19は、データ入力インターフェースを用いた解析データの入力を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、図3のフローチャートに戻り、そうでない場合には、ステップS301に戻る。入力制御部19は、例えば、データ入力インターフェースを用いた解析データの入力を終了する旨の指示を入力受付部17が受け付けた場合や、他のインターフェースの選択指示を入力受付部17が受け付けた場合に、データ入力インターフェースを用いた解析データの入力を終了すると判断してもよい。
図5は、図3のフローチャートにおけるCAEメニューインターフェースを用いた解析データの入力の処理(ステップS207)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS401)入力制御部19は、入力受付部17が解析条件の処理を選択する入力を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS402に進み、そうでない場合には、ステップS406に進む。
(ステップS402)入力制御部19は、選択された処理を識別する処理識別情報に、CAEメニュー情報によって対応付けられている項目識別情報を特定し、その項目識別情報で識別される項目の解析データが解析データ記憶部16で記憶されている場合には、その解析データを表示部18に表示させる。なお、この表示は、例えば、その解析データのリストの一覧表示であってもよい。また、解析データ記憶部16に該当する解析データがまったく記憶されていない場合には、入力制御部19は、その旨を表示部18に表示させてもよい。
(ステップS403)入力制御部19は、ステップS402で表示された解析データ、または新規の解析データに対する処理内容の選択の指示を入力受付部17が受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS404に進み、そうでない場合には、ステップS405に進む。なお、この場合に、既存の解析データに対する処理内容が選択される場合には、処理内容の選択と共に、その処理対象の既存の解析データも選択されているものとする。
(ステップS404)入力制御部19は、選択された処理内容に応じた処理を実行する。この処理内容とは、例えば、新たな解析データの作成処理、既存の解析データの編集処理、既存の解析データのチェック処理、既存の解析データの削除処理、既存の解析データのデータ内容のクリアの処理、既存の解析データのリストを表示する処理等であってもよい。既存の解析データの編集処理や、新たな解析データを作成した後にそれについて行う編集処理は、データ入力インターフェースを用いた解析データの入力処理と同様のものである。この場合には、入力制御部19は、ステップS401で選択された処理を識別する処理識別情報に、CAEメニュー情報によって対応付けられている項目識別情報を特定し、その項目識別情報に、構造対応情報によって対応付けられているデータ構造情報を特定することによって、解析データを入力するためのインターフェースを生成して表示部18に表示させてもよく、あるいは、その特定した項目識別情報に対応するデータ入力インターフェースを読み出して表示部18に表示させてもよい。なお、そのような編集後の解析データは、解析データ記憶部16に蓄積されるものとする。その蓄積は、適宜、新規蓄積であってもよく、あるいは、上書きでの蓄積であってもよい。また、解析データのチェック処理が選択された場合には、入力制御部19が解析データのチェックを行い、そのチェック結果を表示部18に表示させる。また、解析データの削除処理が選択された場合には、入力制御部19は、選択された解析データを解析データ記憶部16から削除する。また、解析データのクリア処理が選択された場合には、入力制御部19は、選択された解析データの各データをブランクにする。また、解析データのリストを表示する処理が選択された場合には、入力制御部19は、解析データのリストを表示部18に表示させる。
(ステップS405)入力制御部19は、ステップS401で選択された処理を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、ステップS401に戻り、そうでない場合には、ステップS403に戻る。
(ステップS406)入力制御部19は、入力受付部17が解析モデルに関する処理を選択する入力を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS407に進み、そうでない場合には、ステップS408に進む。
(ステップS407)入力制御部19は、選択された解析モデルに関する処理を実行する。例えば、解析モデルの位置を変更する処理であれば、それに応じて、解析データ記憶部16で記憶されている解析モデルの座標値を変更する処理を行う。その処理によって、解析データ記憶部16で記憶されている解析形状データの全部または一部が変更されてもよい。そして、ステップS401に戻る。その処理において、適宜、入力受付部17で受け付けられたデータを用いてもよく、表示部18による表示を行ってもよい。
(ステップS408)入力制御部19は、CAEメニューインターフェースを用いた解析データの入力を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、ステップS3に戻り、そうでない場合には、ステップS401に戻る。入力制御部19は、例えば、CAEメニューインターフェースを用いた解析データの入力を終了する旨の指示を入力受付部17が受け付けた場合や、他のインターフェースの選択指示を入力受付部17が受け付けた場合に、CAEメニューインターフェースを用いた解析データの入力を終了すると判断してもよい。
図6は、図3のフローチャートにおける処理フローインターフェースを用いた解析データの入力の処理(ステップS209)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS501)入力制御部19は、入力受付部17が処理フローを選択する入力を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS502に進み、そうでない場合には、ステップS511に進む。
(ステップS502)入力制御部19は、選択された処理フローに対応する処理フロー情報を処理フロー情報記憶部13から読み出す。この読み出された処理フロー情報は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
(ステップS503)入力制御部19は、読み出した処理フロー情報によって順序が示される各処理のうち、その時点で実行することになる一の処理を実行する。この処理の実行において、処理フロー情報に含まれる情報を用いた解析データの解析データ記憶部16への蓄積等の処理を行ってもよい。また、その時点での処理位置を示す情報を、処理フローインターフェースにおいて表示するように表示部18を制御してもよい。
(ステップS504)入力制御部19は、その処理が完了したかどうか判断する。例えば、設定しなければならない解析データ等がすべてそろった場合(例えば、設定しなければならない解析データ等がすべて処理フロー情報に含まれていた場合や、一部が処理フロー情報に含まれており、残りが入力受付部17で受け付けられた場合など)には、その処理は完了することになる。一方、設定しなければならない解析データ等の一部または全部が操作者によって入力されなければならない場合には、その処理は完了しないことになる。そして、完了する場合には、ステップS505に進み、完了しない場合には、ステップS508に進む。
(ステップS505)入力制御部19は、読み出した処理フロー情報を参照し、その時点で実行の完了した処理の次の処理があるかどうか判断する。そして、次の処理がある場合には、ステップS506に進み、そうでない場合には、処理フロー情報の示す一連の処理が終了したことになるため、ステップS501に戻る。
(ステップS506)入力制御部19は、次の処理に進むために、操作者による選択が必要であるかどうか判断する。そして、操作者による選択が必要な場合には、ステップS507に進み、そうでない場合には、ステップS503に戻って次の処理を実行する。
(ステップS507)入力制御部19は、操作者の選択を要求する旨の情報を表示部18に表示させ、入力受付部17が、その要求に応じた選択を受け付けたかどうか判断する。そして、選択を受け付けた場合には、ステップS503に戻って、その選択された処理を実行し、選択を受け付けない場合には、選択を受け付けるまでステップS507の処理を繰り返す。
(ステップS508)入力制御部19は、操作者による入力を要求する旨の情報を表示部18に表示させ、入力受付部17が、その要求に応じた入力を受け付けたかどうか判断する。そして、入力を受け付けた場合には、ステップS509に進み、そうでない場合には、入力を受け付けるまでステップS508の処理を繰り返す。
(ステップS509)入力制御部19は、事前設定情報記憶部15で記憶されている事前設定入力可否情報を参照し、ステップS508で入力受付部17が受け付けた入力が、入力可能なものであったかどうか判断する。そして、入力可能なものである場合には、ステップS510に進み、入力可能なものでなかった場合には、その入力された内容を破棄してステップS508に戻る。なお、その入力された内容を破棄した旨を表示部18に表示させてもよい。
(ステップS510)入力制御部19は、ステップS508で受け付けた入力に応じた処理を行う。例えば、解析データが入力された場合には、その解析データを蓄積する処理を行ってもよい。そして、ステップS504に戻る。
(ステップS511)入力制御部19は、処理フローインターフェースを用いた解析データの入力を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、図3のフローチャートに戻り、そうでない場合には、ステップS501に戻る。入力制御部19は、例えば、処理フローインターフェースを用いた解析データの入力を終了する旨の指示を入力受付部17が受け付けた場合や、他のインターフェースの選択指示を入力受付部17が受け付けた場合に、処理フローインターフェースを用いた解析データの入力を終了すると判断してもよい。
なお、図6のフローチャートにおいて、各処理で処理が完了するかどうかは、処理フロー情報において規定されていてもよい。例えば、操作者に設定内容を確認させたい場合には、ある処理が終了した時点において、その設定内容を表示した上で処理を一時的に停止させ、次の処理に進む旨の操作者からの指示の入力に応じて、次の処理に進むようにしてもよい。
また、図4〜図6で示される各フローチャートは、各インターフェースを用いて解析データを入力する処理の一例であって、他の処理シーケンスによって解析データの入力を行ってもよいことは言うまでもない。
次に、本実施の形態によるCAE装置10、解析データ入力装置1の動作について、具体例を用いて説明する。
この具体例において、構造対応情報記憶部11では、図7で示される構造対応情報が記憶されているものとする。図7の構造対応情報は、項目識別情報と、項目名と、データ構造情報と、コメント情報とを対応付ける情報である。データ構造情報は、データを識別するデータIDと、そのデータIDで識別されるデータの種類を示すデータタイプとを有する。例えば、項目名「材料特性」に対応する項目識別情報「MAT」で識別される項目については、データID「名称」「単位体積質量」「ヤング率」等が含まれることがデータ構造情報によって示される。また、それらのデータID「名称」「単位体積質量」「ヤング率」等に対応するデータタイプは、「文字」「数値」「数値」等であることがデータ構造情報によって示されている。このデータ構造情報によって、各項目に含まれるデータの形式について知ることができる。また、コメント情報は、操作者によって入力されるものであるため、ブランクになっている。
また、この具体例において、CAEメニュー情報記憶部12では、図8で示されるCAEメニュー情報が記憶されているものとする。図8のCAEメニュー情報は、処理識別情報と、処理名と、処理内容と、項目識別情報とを対応付ける情報である。このCAEメニュー情報において、処理内容や項目識別情報がブランクであるレコードは、上位階層の処理を示す情報である。この具体例では、処理識別情報「C*000」で識別される処理には、処理識別情報「C*?00」で識別される処理が下位の処理として含まれるものとする。また、処理識別情報「C*?00」で識別される処理には、処理識別情報「C*?$#」で識別される処理が下位の処理として含まれるものとする。なお、「*」「?」「$」「#」はそれぞれ、0から9までの任意の数字である(ただし、「?」は0ではなく、「$=0,#=0」の組合せはないものとする)。したがって、図8のCAEメニュー情報の場合、C1000で識別される処理にC1100,C1200で識別される処理が含まれることになる。また、C1100で識別される処理には、C1101,C1102,C1103等で識別される処理が含まれることになり、C1200で識別される処理には、C1201等で識別される処理が含まれることになる。階層が最も下位の処理には、処理内容と、項目識別情報とが含まれている。処理内容は、その処理において実行される処理内容であり、図8の場合には、CREATE(作成)、MODIFY(編集)、CHECK(チェック)、REMOVE(削除)、CLEAR(クリア)、LIST(リスト)が含まれている。図8で示されるCAEメニュー情報は、解析条件データに対応するCAEメニュー情報であるため、各レコードが1個の項目識別情報を有するのみであるが、解析形状データに対応するCAEメニュー情報の場合には、各レコードが1以上の項目識別情報を有していてもよい。
また、この具体例において、処理フロー情報記憶部13では、図9で示される処理フロー情報が記憶されているものとする。図9の処理フロー情報では、その処理フロー情報の名称「物性の定義」が先頭に含まれており、それに続いて各処理が示されている。各処理には、その処理フローにおける処理を識別するIDと、その処理に対応する処理識別情報と、その処理識別情報で設定されるべき各データが含まれている。なお、操作者によってデータを入力する場合には、設定されるべき各データが含まれていなくてもよい。また、この処理は、上から順次、実行されていくことになるが、ID=015の処理のように、その処理の後に、「編集を行いますか?」との表示を行い、その表示に対して、Yes(はい)が入力された場合には、ID=017の処理にジャンプし、No(いいえ)が入力された場合には、ID=021の処理にジャンプするように設定されていてもよい。なお、この処理フロー情報における各処理において、その処理で設定されるべき各データが処理フロー情報に含まれている場合であっても、各データを操作者に確認させたり、各データを操作者が変更したりするため、処理を一時的に止めるかどうかが決められていてもよい。
また、この具体例において、事前設定情報記憶部15では、図10で示される事前設定解析データと、図11で示される事前設定入力可否情報とが記憶されているものとする。図10の事前設定解析データでは、名称と、項目識別情報と、解析データとが対応付けられている。名称は、事前設定解析データの選択時に表示される名称である。また、項目識別情報は、解析データがどの項目のデータであるのかを示すものである。解析データは、データIDと、データとを対応付けて有する。図10の項目識別情報「MAT」に対応した解析データの場合、名称が「鉄」であり、単位体積質量が「7900」であり、ヤング率が「205」であることなどが示されている。図11の事前設定入力可否情報では、項目識別情報と、データIDと、入力可否情報とが対応付けられている。この情報によって、各項目識別情報で識別される項目において、各データIDで識別されるデータを入力できるかどうかが示されることになる。入力可否情報が「1」である場合には、入力することができ、入力可否情報が「0」である場合には、入力することができないものとする。したがって、項目識別情報「MAT」で識別される項目において、名称を入力することはできるが、単位体積質量やヤング率は入力できないことが分かる。なお、前述のように、この事前設定入力可否情報を用いた入力の制限が行われるのは、処理フローインターフェースを用いた解析データの入力が行われる場合のみである。
次に、CAE装置10の具体的な処理について説明する。まず、操作者がCAE装置10を操作することによって、プリポストシステムのアプリケーションを起動し、解析データの入力を行う処理を選択したとする。すると、解析データ入力装置1は、解析データの入力のための処理を実行する(ステップS101)。ここで、データ入力インターフェースを用いた解析データの入力、CAEメニューインターフェースを用いた解析データの入力、処理フローインターフェースを用いた解析データの入力のそれぞれについて、順番に説明する。
[データ入力インターフェースを用いた解析データの入力]
まず、操作者がデータ入力インターフェースを用いて解析データを入力する場合について説明する。操作者が、マウスなどのポインティングデバイスを操作することによって、「データ入力インターフェース」に対応するタブを選択したとする。すると、入力受付部17は、データ入力インターフェースの選択指示を受け付け(ステップS201)、入力制御部19は、データ入力インターフェースが選択されたと判断する(ステップS202)。そして、入力制御部19は、インターフェース記憶部14からデータ入力インターフェースを読み出して表示部18に表示させる(ステップS203)。その結果、図12の左側の枠(ウィンドウ)の情報が表示されるものとする。この左側の枠の情報において、「MAT」「HOURGLASS」「EF」などの各項目を示す表示は、この左側の枠に対応したインターフェースとして、あらかじめデータ入力インターフェースに含まれているものである。一方、その各項目の表示の下側に表示される「MAT1」等は、入力制御部19が解析データ記憶部16から読み出してきた各項目に対応する解析データを識別する情報である解析データ識別情報である。読み出された解析データ識別情報は、その解析データ識別情報に対応する項目の下側にそれぞれ表示されるものとする。なお、この場合には、各解析データ識別情報で識別される解析データは、各データがブランクの情報であるとする。
操作者が、ポインティングデバイスを操作することによって、「MAT1」をクリックしたとする。すると、その操作が入力受付部17で受け付けられ、入力制御部19は、項目識別情報「MAT」で識別された項目における解析データ識別情報「MAT1」が選択されたため、既存の解析データの入力を行うと判断し(ステップS301,S302)、その解析データ識別情報「MAT1」で識別される解析データを解析データ記憶部16から読み出す(ステップS304)。また、入力制御部19は、データ入力インターフェースに含まれる各項目に対して解析データの入力を行うためのフォーム情報をインターフェース記憶部14から読み出すと共に、その項目識別情報「MAT」に対応するデータ構造情報、コメント情報を構造対応情報から読み出し、それらのフォーム情報と、データ構造情報と、コメント情報とを用いて、項目識別情報「MAT」で識別される項目に対する解析データの入力を行うためのインターフェースを作成する。そして、入力制御部19は、その作成したインターフェースに読み出した各データを含めて表示部18に表示させる(ステップS305)。その結果、図12の右側の枠(ウィンドウ)の表示が行われることになる。なお、前述のように、その解析データにおける各データはブランクであるため、図12の右側の枠のように、そのインターフェースにおける各入力フィールドはブランクの状態である。
次に、操作者が、ポインティングデバイスやキーボードなどを操作することにより、名称「鉄」、単位体積質量「7900」、ヤング率「205」などを入力していったとする(ステップS306)。すると、それらのデータは、入力制御部19によって一時的に記憶される(ステップS307)。また、その入力されたデータは、表示部18によって対応する入力フィールドに表示される。
なお、操作者が、「事前設定解析データ」のプルダウンメニューをクリックすると、入力制御部19は、図10で示される事前設定解析データを参照し、項目識別情報「MAT」に対応する名称「鉄」「アルミニウム」等を取得して、その名称をプルダウンメニューにおける各メニューとして表示する。そして、いずれかのメニューが選択された場合には、そのメニューに対応する解析データを事前設定解析データから読み出し、その解析データが一時記憶されると共に、各入力フィールドに表示されることになる(ステップS306,S307)。なお、操作者は、事前設定解析データから取り込まれた解析データでは足りない部分を入力することもでき、また、その解析データを変更したい場合には、変更することもできる。
次に、操作者が「更新」ボタンをクリックすると、更新する旨が入力受付部17で受け付けられ、入力制御部19は、更新を行うと判断する(ステップS308)。そして、一時的に記憶している名称「鉄」等の情報を解析データ記憶部16に蓄積すると共に、コメントが記載されている場合には、そのコメントの情報であるコメント情報を、構造対応情報記憶部11で記憶されている構造対応情報において、項目識別情報「MAT」に対応付けられるコメント情報として蓄積する(ステップS309)。その結果、解析データ記憶部16では、図15で示される解析データが記憶されるようになる。図15の解析データにおいて、解析データ識別情報と、項目識別情報と、解析データとが対応付けられている。なお、データが蓄積された後には、入力制御部19は、それまで一時的に記憶していたデータを削除してもよい。
なお、図12の表示において、操作者が「閉じる」ボタンをクリックすると、その枠を閉じる旨が入力受付部17で受け付けられ、入力制御部19は、その項目に対応する解析データの入力を終了すると判断し(ステップS310)、解析データの蓄積等を行わないで右側の枠を閉じる。また、入力制御部19は、それまで一時的に記憶していたデータを削除してもよい。
[CAEメニューインターフェースを用いた解析データの入力]
次に、操作者がCAEメニューインターフェースを用いて解析データを入力する場合について説明する。操作者が、ポインティングデバイスを操作することによって、「CAEメニューインターフェース」に対応するタブを選択したとする。すると、入力受付部17は、CAEメニューインターフェースの選択指示を受け付け(ステップS201)、入力制御部19は、CAEメニューインターフェースが選択されたと判断する(ステップS205)。そして、入力制御部19は、インターフェース記憶部14からCAEメニューインターフェースを読み出して表示部18に表示させる(ステップS206)。その結果、図13の左側の枠(ウィンドウ)の情報が表示されるものとする。この左側の枠は、解析条件の設定と、解析モデルの作成とにおける各処理をタブやプルダウンメニュー、ボタンを用いて選択することができるようになっているインターフェースである。なお、そのインターフェースにおいて、各ボタンと、そのボタンに対応する処理を識別する処理識別情報とが対応付けられており、ボタンがクリックされることなどにより選択されると、その選択されたボタンに対応する処理識別情報が入力受付部17によって受け付けられるものとする。
この図13の左側の枠において、解析条件の設定のタブと、解析モデルの作成のタブがある。各タブを選択することによって、そのタブに応じた処理が表示されることになる。図13では、解析条件の設定のタブが選択されており、また、プルダウンメニューで「解析モデル物性」が選択されているため、その解析モデル物性に含まれる各処理のボタンが表示されている。図13で示されるように、「材料特性」ボタンがクリックされると、「材料特定」ボタンが選択された旨、すなわち、処理識別情報「C1101」で識別される処理が選択された旨が入力受付部17で受け付けられ、入力制御部19は、表示部18によって解析条件の設定のタブが選択されているため、解析条件の処理を選択する入力を受け付けたと判断する(ステップS401)。また、入力制御部19は、図8で示されるCAEメニュー情報を参照し、選択された処理を識別する処理識別情報「C1101」に対応付けられている項目識別情報「MAT」を読み出し、その項目識別情報に対応付けられている解析データを解析データ記憶部16から読み出して、その読み出した解析データの解析データ識別情報を図13で示されるように表示する(ステップS402)。ここでは、「MAT1」が表示されている。
操作者が、図13の表示において「MAT1」をクリックして選択した上で、「編集」ボタンをクリックすると、入力受付部17は、解析データ識別情報「MAT1」で識別される解析データの「編集」を行う旨を受け付ける。そして、入力制御部19は、解析データ識別情報「MAT1」で識別される解析データの「編集」を行うと判断し(ステップS403)、その解析データ識別情報「MAT1」で識別される解析データを解析データ記憶部16から読み出すと共に、選択された処理に対応する項目識別情報「MAT」に応じたインターフェースに読み出した各データを含めて表示部18に表示させる。その結果、図13の右側の枠(ウィンドウ)の表示が行われることになる。なお、項目識別情報「MAT」に応じたインターフェースの生成方法は、データ入力インターフェースを用いた解析データの入力の際と同様であり、その説明を省略する。なお、ここでも、その解析データにおける各データはブランクであるため、図13の右側の枠のように、そのインターフェースにおける各入力フィールドはブランクの状態であるとする。この後、各データを入力したり、そのデータが蓄積されたりする処理も、データ入力インターフェースの場合と同様であり、その説明を省略する。このように、CAEメニューインターフェースを用いた解析条件の設定の処理では、データ入力インターフェースと同様の処理が行われることになる(ステップS404)。また、前述のように、解析条件の設定に関する解析データを入力するためのインターフェースは通常、データ入力インターフェースで用いるものと同じであるため、CAEメニューインターフェースと、データ入力インターフェースとで、一部のインターフェースを共用するようにしてもよい。すなわち、図13の表示において、右側の枠の表示は、データ入力インターフェースと共用されたものであってもよい。
一方、解析モデルの作成のタブが選択され、そこで解析モデルの位置を移動させる処理が選択されると(ステップS406)、その移動量の入力が要求され、その入力された移動量に応じて、解析データ記憶部16で記憶されている解析形状データの座標値が変更されることになる(ステップS407)。
[処理フローインターフェースを用いた解析データの入力]
次に、操作者が処理フローインターフェースを用いて解析データを入力する場合について説明する。操作者が、ポインティングデバイスを操作することによって、「処理フローインターフェース」に対応するタブを選択したとする。すると、入力受付部17は、処理フローインターフェースの選択指示を受け付け(ステップS201)、入力制御部19は、処理フローインターフェースが選択されたと判断する(ステップS205)。そして、入力制御部19は、インターフェース記憶部14から処理フローインターフェースを読み出して表示部18に表示させる(ステップS208)。その結果、図14の左側の枠(ウィンドウ)の情報が表示されるものとする。この左側の枠は、解析条件の設定と、解析モデルの作成とに分けて、各処理フロー情報に対応するボタンを表示したものである。いずれかのボタンがクリックされることなどにより選択されると、その選択されたボタンに対応する処理フロー情報が実行されるものとする。なお、ボタンの表示は、処理フロー情報記憶部13で記憶されている処理フロー情報を用いて作成されたものであってもよく、あるいは、インターフェース記憶部14で記憶されている処理フローインターフェースにあらかじめ含まれるインターフェースが読み出されたものであってもよい。
図14で示されるように、操作者が「物性の定義」ボタンをクリックすると、そのことが入力受付部17で受け付けられ、入力制御部19は、「物性の定義」のフローが選択されたと判断し(ステップS501)、図9で示される「物性の定義」の処理フロー情報を読み出す(ステップS502)。そして、入力制御部19は、その読み出した処理フロー情報の1個目の処理であるID=001の処理から、処理識別情報「C1101」を読み出し、図8のCAEメニュー情報を参照することによって、その処理識別情報「C1101」に対応する項目識別情報「MAT」を特定する。そして、入力制御部19は、図7の構造対応情報を参照することによって、その特定した項目識別情報「MAT」に対応するデータ構造情報を読み出し、そのデータ構造情報に対応する解析データを生成する。また、その生成した解析データに、ID=001の処理に含まれている名称="鉄"等を入力し、各データの入力された解析データを解析データ記憶部16に蓄積する(ステップS503)。その蓄積の際に、入力制御部19は、その蓄積する解析データに対応する項目「MAT」と、それに続く数字とから構成される解析データ識別情報であって、まだ使用されていない解析データ識別情報に対応付けてその解析データを蓄積するものとする。ID=001の処理において、項目識別情報「MAT」で識別される項目のすべてのデータが設定されていたとすると、入力制御部19は、そのID=001の処理の実行が完了したと判断し、次の処理があって選択が必要ないと判断して(ステップS504〜S506)、ID=002の処理を実行する。ここで、ID=002の処理でも、ID=001と同様に、項目識別情報「HOURGLASS」で識別される項目のすべてのデータが処理フロー情報において設定されており、入力制御部19は、それらのデータを含む解析データを解析データ記憶部16に蓄積したとする(ステップS503)。そして、入力制御部19は、ID=003の処理に進んだとする(ステップS504〜S506)。
ID=003については、処理フロー情報において、何もデータが設定されていないとする。すると、入力制御部19は、処理が完了しないと判断し、そのID=003に対応する処理識別情報「C1103」を読み出し、その処理識別情報「C1103」に対応するインターフェースを表示部18に表示させる。その結果、図14の右下の枠(ウィンドウ)の表示が行われることになる。このインターフェースを表示する方法も、前述の項目識別情報「MAT」に応じたインターフェースを表示する方法と同様であり、その説明を省略する。なお、処理フロー情報に含まれる各処理は、CAEメニューインターフェースにおいて実行される処理であるため、処理フロー情報に含まれる各処理においてデータの入力が必要になった場合には、そのデータを入力するためのインターフェースを、その処理に対応するCAEメニューインターフェースにおけるインターフェースを表示する方法を用いて表示することができる。このように、CAEメニューインターフェースと、処理フローインターフェースとにおいて、一部のインターフェースが共用されていてもよい。
なお、図14の右上の枠(ウィンドウ)では、図9の処理フロー情報の各処理に対応したアイコンが表示されており、現在実行中の処理に対応したアイコンがハイライト表示(図14では二重枠の表示)されている。この右上の枠の表示は、あらかじめ保持されている処理識別情報とその処理識別情報に対応するアイコンの画像情報とを用いて、選択された処理フロー情報によって順序が示される処理を識別する処理識別情報に対応するアイコンの画像情報を処理フロー情報によって示される順番に沿って矢印でつないだものであってもよい。あるいは、その表示は、処理フローインターフェースにおいて各ボタンに対応付けられてあらかじめ保持されており、それを読み出すことによって表示されてもよい。その場合でも、各アイコンの画像情報と処理識別情報との対応が分かるようになっていることが好適である。処理中の処理を識別する処理識別情報に対応するアイコンをハイライト表示するためである。ハイライト表示の方法は問わない。他のアイコンと区別可能な色で表示することであってもよく、他のアイコンと区別可能な表示方法(例えば、点滅させる、回転させるなど)で表示することであってもよく、その他の方法であってもよい。
この図14の表示において、名称や熱伝導率等が入力されると、それらのデータが入力受付部17で受け付けられる(ステップS508)。すると、入力制御部19は、図11の事前設定入力可否情報を参照して、そのデータを入力可能であるかどうか判断する。そして、入力可能な場合には、そのデータを一時的に記憶しておき、入力不可能な場合には、そのデータを破棄する(ステップS509,S510)。そして、最後に、「更新」ボタンがクリックされ、一時的に記憶されていたデータが入力制御部19によって解析データ記憶部16に蓄積され、ID=003の各データの入力が完了したと判断されると(ステップS504)、次の処理に進むことになる。このようにして、順次、処理フロー情報で規定されている各処理が実行されていくことになる。
なお、図9の処理フロー情報におけるID=015の処理が終了すると(ステップS504)、入力制御部19は、選択が必要であると判断し(ステップS505,S506)、表示部18に、テキスト「編集を行いますか?」と、「Yes」「No」ボタンとを有するダイアログボックスを表示させる。そして、いずれかのボタンがクリックされると(ステップS507)、そのクリックされたボタンに対応した処理を次の処理として実行することになる。
なお、この具体例では、いずれか一つのインターフェースを用いて解析データの入力を行う場合について説明したが、2以上のインターフェースを用いて解析データの入力を行ってもよいことは言うまでもない。例えば、処理フローインターフェースを用いて解析データの入力を行った後に、データ入力インターフェースを用いて、入力された解析データがどのようなものであるのかについて確認することもできうる。
また、解析データの入力が終了した後に、解析部20によって行われる、解析データ記憶部16で記憶されている解析データを用いた解析と、ポストプロセス部21によって行われる、その解析結果を用いたポストプロセスとは、CAEシステムにおいてすでに公知であり、その説明を省略する。
また、この具体例では、構造対応情報において、コメント情報が項目識別情報等に対応付けられていなくてもよい。その場合には、コメント情報の入力や、コメント情報の閲覧ができないことになる。
以上のように、本実施の形態によるCAE装置10、解析データ入力装置1によれば、ソルバーで用いる解析データを直接入力することができ、また、閲覧することができるデータ入力インターフェースと、CAEの観点から解析データに対する処理を行うことができるCAEメニューインターフェースと、あらかじめ設定された処理フローに応じて解析データの入力を行うことができる処理フローインターフェースとを用いて、解析データの入力を行うことができる。したがって、ソルバーに渡される解析データを直接操作できる処理フローインターフェースである下位層(物理層)のインターフェースと、そのソルバーに渡される解析データをCAEの観点から入力することができるCAEメニューインターフェースである中間層のインターフェースと、そのソルバーに渡される解析データを一連の処理の流れに沿って入力することができる上位層(アプリケーション層)のインターフェースを提供することができる。このように、本実施の形態による解析データ入力装置1では、CAE装置10におけるインターフェースの新たな階層モデルのすべての階層のインターフェースを提供することができている。
また、ソルバーのプロ用のデータ入力インターフェース、CAEのプロ用のCAEメニューインターフェース、初心者用の処理フローインターフェースを用意しておき、異なる理解度や習熟度の者であっても、それらのインターフェースを切り換えることによって、効率的にデータ入力を行うことができるようになるという効果が得られる。その結果、理解度や習熟度の異なる複数の者が共同作業を行うこともできる。例えば、CAEのプロがCAEメニューインターフェースを介して入力した解析データを、ソルバーのプロがデータ入力インターフェースを介して確認することなどが可能となる。このように、本実施の形態による解析データ入力装置1によって、解度や習熟度の異なる複数の者が共同作業を行うための新しいインターフェースモデルを提供することができる。例えば、CAEのプロがCAEメニューインターフェースを用いて解析形状データの入力を行い、初心者が処理フローインターフェースを用いて解析条件データの入力を行ってもよい。
また、ある作業者が複数のインターフェースを切り換えることも可能であるため、例えば、ソルバーやCAEの学習者が、処理フローインターフェースを介して入力した解析データを、データ入力インターフェースやCAEメニューインターフェースを介して確認することによって、ソルバーやCAEに関する学習を行うこともできる。また、例えば、ソルバーのプロや、CAEのプロであっても、ルーチンの作業については、処理フローインターフェースを用いて処理を行うことによって、作業の効率化を図ることも可能となる。
また、プリポストシステムが対応するソルバーが変更された場合であっても、操作者(作業者)は同じCAEメニューインターフェースや処理フローインターフェースを用いて処理を行うことができるよう、装置全体としてのメンテナンス性を向上させることができている。このように、多重操作系によるシステム処理の冗長化を低減することもできている。また、3種のインターフェースの一部も共用することができるため、インターフェースの情報の冗長化も低減することもできうる。
なお、本実施の形態では、CAE装置10に解析データ入力装置1が含まれる場合について説明したが、そうでなくてもよい。解析データ入力装置1は独立した装置であって、その装置で入力された解析データを用いて、他の装置などにおいて解析処理や、ポストプロセス等を行うようにしてもよい。その場合には、解析データ記憶部16で記憶されている解析データを出力する図示しない出力部を解析データ入力装置1が備えていてもよい。その出力部による出力は、例えば、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、記録媒体への蓄積でもよい。なお、その出力部は、出力を行うデバイス(例えば、通信デバイスなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、その出力部は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
また、本実施の形態では、解析データ記憶部16で記憶されている解析データが、後段の解析部20での解析対象となるデータである場合について説明したが、そうでなくてもよい。解析データ記憶部16で記憶されている解析データが、後段の解析部20での解析対象となるデータでない場合には、解析データ記憶部16で記憶されている解析データは、解析対象となる解析データの一部のデータであってもよい。例えば、解析データ記憶部16で記憶されている解析データは、一部または全部の解析条件データのみであってもよく、あるいは、一部または全部の解析形状データのみであってもよい。
また、本実施の形態では、事前設定情報記憶部15で記憶されている事前設定情報を用いて解析データの入力が制御される場合について説明したが、事前設定情報を用いた解析データの入力の制御を行わなくてもよい。その場合には、解析データ入力装置1は、事前設定情報記憶部15を備えていなくてもよい。
また、上記実施の形態では、CAE装置10、解析データ入力装置1がスタンドアロンである場合について説明したが、CAE装置10、解析データ入力装置1は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、表示部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、情報を表示したりしてもよい。
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
また、上記実施の形態において、CAE装置10、解析データ入力装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、解析データ入力方法が実行されることによって実現されてもよい。その解析データ入力方法は、例えば、次のようなものである。すなわち、ソルバーで用いる解析データの項目を識別する情報である項目識別情報と、当該項目識別情報で識別される項目について、ソルバーで用いる解析データの構造を規定する情報であるデータ構造情報とを対応付ける情報である構造対応情報が記憶される構造対応情報記憶部と、処理を識別する情報である処理識別情報と、当該処理識別情報で識別される処理に対応する項目識別情報とを対応付ける情報であるCAEメニュー情報が記憶されるCAEメニュー情報記憶部と、処理のフローを、当該処理を識別する処理識別情報の順序によって示す情報である処理フロー情報が記憶される処理フロー情報記憶部と、前記項目ごとのインターフェースであり、当該項目を識別する項目識別情報に対応付けられているデータ構造情報で示される構造の解析データを入力するためのインターフェースであるデータ入力インターフェースと、前記処理ごとのインターフェースであり、当該処理を識別する処理識別情報に対応する項目識別情報に対応付けられているデータ構造情報で示される解析データを入力するためのインターフェースであるCAEメニューインターフェースと、前記処理フロー情報で示される処理のフローを表示するインターフェースである処理フローインターフェースと、が記憶されるインターフェース記憶部と、入力受付部と、解析データが記憶される解析データ記憶部と、表示部と、入力制御部とを用いて、汎用解析における解析に関するデータである解析データを入力する処理を行う解析データ入力方法であって、前記入力受付部が、インターフェースの選択指示の入力を受け付ける選択指示受付ステップと、前記表示部が、前記選択指示受付ステップで受け付けられた選択指示に応じて、データ入力インターフェース、CAEメニューインターフェース、または処理フローインターフェースを表示する表示ステップと、前記入力受付部が、前記表示ステップで表示されたインターフェースを介して、解析データを受け付ける解析データ受付ステップと、前記入力制御部が、前記解析データ受付ステップで受け付けられた解析データを前記解析データ記憶部に蓄積する入力制御ステップと、を備えたものである。なお、この解析データ入力方法は、複数の装置、システム等によって分散処理されてもよく、そうでなくてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における解析データ入力装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、ソルバーで用いる解析データの項目を識別する情報である項目識別情報と、当該項目識別情報で識別される項目について、ソルバーで用いる解析データの構造を規定する情報であるデータ構造情報とを対応付ける情報である構造対応情報が記憶される構造対応情報記憶部で記憶されている構造対応情報と、処理を識別する情報である処理識別情報と、当該処理識別情報で識別される処理に対応する項目識別情報とを対応付ける情報であるCAEメニュー情報が記憶されるCAEメニュー情報記憶部で記憶されているCAEメニュー情報と、処理のフローを、当該処理を識別する処理識別情報の順序によって示す情報である処理フロー情報が記憶される処理フロー情報記憶部で記憶されている処理フロー情報と、前記項目ごとのインターフェースであり、当該項目を識別する項目識別情報に対応付けられているデータ構造情報で示される構造の解析データを入力するためのインターフェースであるデータ入力インターフェースと、前記処理ごとのインターフェースであり、当該処理を識別する処理識別情報に対応する項目識別情報に対応付けられているデータ構造情報で示される解析データを入力するためのインターフェースであるCAEメニューインターフェースと、前記処理フロー情報で示される処理のフローを表示するインターフェースである処理フローインターフェースと、が記憶されるインターフェース記憶部で記憶されているデータ入力インターフェース、CAEメニューインターフェース、処理フローインターフェースとを用いることにより、汎用解析における解析に関するデータである解析データを入力する解析データ入力装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、コンピュータを、入力を受け付ける入力受付部、データ入力インターフェース、CAEメニューインターフェース、または処理フローインターフェースを表示する表示部、前記入力受付部が受け付けたインターフェースの選択指示に応じたインターフェースを前記表示部に表示させると共に、前記表示部が表示したインターフェースを介して、前記入力受付部が受け付けた解析データを、解析データが記憶される解析データ記憶部に蓄積する入力制御部、として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受け付ける受付部や、情報を表示する表示部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図16は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による解析データ入力装置1、CAE装置10を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図16において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図17は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図17において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による解析データ入力装置1、CAE装置10の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による解析データ入力装置1、CAE装置10の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。