JP2010122576A - 光学素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造時の厳格な管理負担を低減して、高精度の寸法公差が要求される光学素子を製造できる光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の所定の光学機能を有する光学薄膜を1つ以上内部に有する光学素子の製造方法は、複数枚の平行平板状光学部品を、それぞれの間に前記光学薄膜と接着剤とが介在するように積層して積層接合体を形成する積層接合体形成工程を備える。前記積層接合体形成工程において前記光学薄膜が施された前記平行平板状光学部品を積層する場合に、先に積層された前記光学薄膜のうち最も外面側にある光学薄膜と、前記最も外面側にある光学薄膜と前記平行平板状光学部品を挟んで隣り合うことになる前記光学薄膜と、の間隔を測定し、所定の間隔となったことを確認して前記接着剤を硬化する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば光ピックアップ装置等の光学装置に使用される光学素子の製造方法に関する。
例えば光ピックアップ装置等の光学装置において、光を合成或いは分離する目的でプリズム素子が用いられることがある。近年、光学装置に用いられるプリズム素子について、高精度の寸法公差が要求されることがある。
光ピックアップ装置に使用されるプリズム素子の場合を例に説明する。近年、青色領域のレーザ光を使用することにより、記録容量を大幅に増大させたブルーレイディスク(BD)等の情報記録媒体が実用化されている。このような高記録容量の情報記録媒体に対応する光ピックアップ装置においては、情報記録媒体の記録面上にレーザ光を高精度に集光して、高密度に記録された情報を読み取ったり、或いは、情報を記録したりする必要がある。このため、光ピックアップ装置を構成する光学部材には高精度の寸法公差が要求され、プリズム素子も例外ではない。例えば、従来のDVD(Digital Versatile Disc)用の光ピックアップ装置に用いられるプリズム素子においては、一般的に±0.1mm程度の寸法公差が要求される。しかし、BD用の光ピックアップ装置に用いられるプリズム素子においては、例えば、±0.05mmや±0.03mmといった寸法公差が要求されるに至っている。
ところで、光ピックアップ装置等に使用されるプリズム素子は、高精度の寸法公差が要求されることに加えて、製造コストの低コスト化も要求される。この点、例えば、特許文献1〜3に、プリズム素子を低コストで製造する方法が開示されている。特許文献1〜3に開示されるプリズム素子の製造方法においては、複数の平板ガラスを積層した後に切断して積層分割体を形成し、その後、積層分割体を加工して所望のプリズム素子を得る構成となっている。また、特許文献4には、上述の積層分割体(多連ガラス体)を得るにあたって、大型基板と小型基板とを交互に積層して積層接合体(積層ガラス体)を形成し、その後、積層接合体を分割して積層分割体を得る手法が開示されている。この手法では、プリズム素子の内部に形成される膜の傾斜角度が高い角度精度を有するプリズム素子が製造できるとされている。
ここで、従来のプリズム素子の製造方法について、図12及び図13を参照しながら説明しておく。図12は、従来のプリズム素子の製造方法を示すフローチャートである。図13は、図12に示すフローチャートの各工程を説明するための図である。なお、図13に示す図は、原則、側面図であるが、理解を容易とするために斜視図としているものもある。
まず、図13(a)に示すように、光学薄膜11を施した複数枚の矩形の平行平板状光学部品1が準備される(ステップS101)。なお、光学薄膜11は、研磨が行われた接合面上に形成される。次に、図13(b)に示すように、準備された複数枚の矩形の平行平板状光学部品1が所定の角度(例えば45°)の階段状となるように接着剤を介して積層され、積層接合体2が形成される(ステップS102)。図13(b)に示す製造例では、いずれも光学薄膜11を施した面が上面側となるように積層している。
次に、図13(c)に示すように、積層接合体2が例えばワイヤーソーを用いて所定の角度(例えば45°)且つ一定の間隔(図13(b)の破線間隔)で切断分割されて、積層分割体3が形成される(ステップS103)。なお、一定の間隔は、最終的に製造しようとするプリズム素子の寸法等に応じて設定される。得られた積層分割体3は、それぞれ分割面3a(切断面)を研磨され、図13(d)に示す研磨完了積層分割体4が形成される(ステップS104)。
次に、図13(e)に示すように、複数の研磨完了積層分割体4が、互いに研磨面4aが対向するように配置されると共に、互いの位置関係が所定の位置関係となるように治具(図示せず)を用いて調整され、仮止め用接着剤を介して積上げられる。これにより、積上げ接合体5が形成される(ステップS105)。なお、所定の位置関係となるような調整は、詳細には、例えば治具によって複数の研磨完了積層分割体4の各左右両端位置を位置合わせすることによって行う。ここでの「左右」なる表現は、図13(e)に示す図を参照した表現である。
形成された積上げ接合体5は、図13(f)に示すように、例えばワイヤーソーを用いて研磨面4aに対して所定の角度(例えば90°)、且つ、一定の間隔(図13(e)の破線間隔)で切断される。これにより、積上げ切断体6が形成される(ステップS106)。なお、一定の間隔は、最終的に製造しようとするプリズム素子の寸法等に応じて設定される。得られた積上げ切断体6は、それぞれ切断面6aを研磨され、図13(g)に示す研磨完了積上げ切断体7が形成される(ステップS107)。
次に、図13(h)に示すように、研磨完了積上げ切断体7が、例えばワイヤーソーを用いて研磨面7aに対して所定の角度(例えば90°)、且つ、一定の間隔(図13(h)の破線間隔)で切断される。これにより、複数の光学素子(プリズム素子9)が仮止め用接着剤を介して直列に連結された光学素子連結体8が形成される(ステップS108)。なお、一定の間隔は、最終的に製造しようとするプリズム素子の寸法等に応じて設定される。
得られた光学素子連結体8は、図13(i)に示すように仮止め用接着剤が剥離され、これにより、光学素子連結体8は個々の光学素子に分離される。そして、これにより、所望の複数のプリズム素子9が得られる(ステップS109)。
特開平7−43508号公報 特開2000−143264号公報 特開2000−199810号公報 特開2006−337641号公報 特開2002−179440号公報
しかしながら、以上に示した従来のプリズム素子の製造方法には次のような問題点がある。例えば、積層接合体2(図13(b)参照)を形成する際に使用する平行平板状光学部品1の厚みに偏りやバラツキがあると、積上げ接合体5(図13(e)参照)をワイヤーソーで切断して得られる積上げ切断体6(図13(f)参照)の出来栄えに偏りやバラツキが生じる。この結果、最終的に得られるプリズム素子9の出来栄えにも偏りやバラツキが生じる。
上記について例を挙げて説明する。まず、積層接合体2を形成する際に使用する平行平板状光学部品1の厚みが薄いものばかりに偏っていた場合を想定する。積上げ接合体5を切断する場合、通常ワイヤーソーを使用する。ワイヤーソーのワイヤーのピッチP(図13(e)参照)は容易に変更することができない。このため、積上げ接合体5をワイヤーソーで切断する際に、積上げ接合体5の最右端の切断位置R(図13(e)参照)を基準にワイヤーの位置を調整して切断すると、積上げ切断体6の出来栄えに偏りが生じて最終的に得られるプリズム素子9は図14(a)に示すような出来栄えとなる。すなわち、右端の積上げ切断体6から得られるプリズム素子9は、ほぼ狙いの出来栄えとなるが、左端側の積上げ切断体6から得られるプリズム素子9については、光学薄膜11の位置が理想の位置(破線で示す)よりも右側にずれたものとなる。
一方、積層接合体2を形成する際に使用する平行平板状光学部品1の厚みが厚いものばかりに偏っていた場合を想定すると、図14(b)に示すような出来栄えとなる。すなわち、右端の積上げ切断体6から得られるプリズム素子9は、ほぼ狙いの出来栄えとなるが、左端側の積上げ切断体6から得られるプリズム素子9については、光学薄膜11の位置が理想の位置(破線で示す)よりも左側にずれたものとなる。
そして、このように光学薄膜11の位置が理想の位置からずれた場合、図15に示すようにビームシフト量sが大きくなるといった問題がある。ここで、ビームシフト量とは、プリズム素子の設計光軸中心に沿って光を入射させた時に、プリズム素子の内部を反射或いは透過して出射(図15では反射して出射する場合を示している)した光の出射位置が、プリズム素子の設計光軸中心からずれる量のことを指している。特にBDに対応する光ピックアップ装置では、ビームシフト量sの許容範囲が狭く、ビームシフト量sが大きくならないようにプリズム素子を製造することが要求される。
また、平行平板状光学部品1の厚さのバラツキ以外にも、積層接合体2を形成する際に使用される接着剤厚のバラツキがある。接着剤厚にバラツキが生じるとやはり、上述のような光学薄膜11の位置ずれが生じるために問題となる。この点、特許文献5には接着剤厚を均一にできる治具が開示されている。しかしながら、これを用いても、接着剤厚には数μm程度の誤差が生じる。そして、上述のように平行平板状光学部品1には厚さバラツキがあるために、積層接合体2を形成する工程において、例えば10枚、20枚と平行平板状光学部品1を積層すると、数十μmの寸法誤差が発生する場合がある。このために、BDに対応する光ピックアップ装置に用いられるプリズム素子に要求される寸法公差(±0.05mmや±0.03mm)について、特許文献5に開示される治具を使用するだけで満足するのは難しい。
以上のような問題を回避するために、平行平板状光学部品1の厚さ公差を非常に厳しく管理することが求められる。また、積層接合体2を形成する際に用いられる接着剤の厚さが一定となるように、接着剤の粘度、塗布量、接合時の加圧量、加圧時間等を厳密に管理することが求められる。しかし、これには限界があるとともに、このような厳格な管理を実施するとコスト的にも不利である。
そこで、本発明の目的は、製造時の厳格な管理負担を低減して、高精度の寸法公差が要求される光学素子を製造できる光学素子の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、所定の光学機能を有する光学薄膜を1つ以上内部に有する光学素子の製造方法であって、複数枚の平行平板状光学部品を、それぞれの間に前記光学薄膜と接着剤とが介在するように積層して積層接合体を形成する積層接合体形成工程と、前記積層接合体を所定の角度、且つ、一定の間隔で切断して積層分割体を形成する積層分割体形成工程と、前記積層分割体の切断面を研磨して研磨完了積層分割体を形成する研磨完了積層分割体形成工程と、を備え、前記積層接合体形成工程において前記光学薄膜が施された前記平行平板状光学部品を積層する場合に、先に積層された前記光学薄膜のうち最も外面側にある光学薄膜と、前記最も外面側にある光学薄膜と前記平行平板状光学部品を挟んで隣り合うことになる前記光学薄膜と、の間隔を測定し、所定の間隔となったことを確認して前記接着剤を硬化することを特徴としている。
なお、「所定の光学機能」とは、単に「特定の一種類の光学機能」を意味する場合もあるし、「特定の複数種類の光学機能から選択されるいずれかの光学機能」を意味する場合もある。
本構成によれば、積層接合体形成時に光学薄膜の間隔測定を行いながら積層接合を行うので、隣り合う光学薄膜の間隔がほぼ等間隔となった積層接合体を得ることができる。このため、積層接合体を切断して得られる積層分割体を経由して所望の光学素子を得る製造方法において、平行平板状光学部品の厳格な寸法管理や接着剤使用時の厳格な条件管理といった管理負担を低減して、高精度の寸法公差が要求される光学素子の製造が可能になる。
上記構成の光学素子の製造方法において、複数の前記研磨完了積層分割体を、その研磨面同士が対向するように配置し、それぞれの間に仮止め用接着剤が介在するように積上げて積上げ接合体を形成する積上げ接合体形成工程と、前記積上げ接合体を、前記研磨面に対して所定の角度、且つ、一定の間隔で切断して積上げ切断体を形成する積上げ切断体形成工程と、前記積上げ切断体の切断面を研磨して研磨完了積上げ切断体を形成する研磨完了積上げ切断体形成工程と、を備える構成(第1の構成)としてもよい。また、上記構成の光学素子の製造方法において、前記研磨完了積層分割体を積上げることなく切断する工程を備える構成(第2の構成)としてもよい。第2の構成に比べて第1の構成の方が、所望の光学素子を効率良く得られるという利点を有する。
上記第1の構成において、前記研磨完了積上げ切断体の前記仮止め用接着剤を剥離して棒状接合体を形成する棒状接合体形成工程と、前記棒状接合体を切断して複数の前記光学素子とする棒状接合体切断工程と、を備えることとしてもよい。そして、この構成において、前記棒状接合体が、前記光学薄膜が施された第1の三角柱と、前記光学薄膜が施されていない第2の三角柱とが接合されて成る場合に、前記棒状接合体切断工程において、断面V字状の溝部を有する治具を使用し、前記第1の三角柱側が前記溝部で受けられるように前記棒状接合体を配置して切断するのが好ましい。このように棒状接合体を切断することで、高精度の切断を行うことが可能となる。
また、上記第1の構成において、前記研磨完了積上げ切断体を、その研磨面に対して所定の角度、且つ、一定の間隔で切断して複数の前記光学素子が前記仮止め用接着剤を介して直列に連結された光学素子連結体を形成する光学素子連結体形成工程と、前記光学素子連結体の前記仮止め用接着剤を剥離して個々の前記光学素子とする光学素子連結体分離工程と、を備えることとしてもよい。ただし、上述の積上げ切断体から棒状接合体を得て、その後、棒状接合体を切断して個々の光学素子を得る構成の方が、仮止め用接着剤を剥離する作業時の清掃等を行い易い点で好ましい。
上記いずれかの構成の光学素子の製造方法において、前記積層接合体の形成時には、前記平行平板状光学部品は所定の角度を有する階段状に積層され、前記間隔の測定は、前記階段状に積層されることによって形成される段差部分の段差測定であることとしてもよい。また、上記いずれかの構成の光学素子の製造方法において、前記積層接合体形成工程における前記間隔の測定には光学式測距センサが用いられ、前記間隔の測定は、測定対象となる2つの前記光学薄膜をほぼ同時に検出する方法により行うこととしてもよい。後者の方が接合面全体の間隔測定を行えるために、光学薄膜の間隔について高い精度を得やすく有利である。
なお、前記光学式測距センサとしては、例えば、共焦点方式のレーザ変位センサや三角測量方式のレーザ変位センサを用いることができる。
本発明の光学素子の製造方法によれば、製造時の厳格な管理負担を低減して、高精度の寸法公差が要求される光学素子を製造することが可能である。
以下、本発明の光学素子の製造方法について、実施形態を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。具体的には、所定の光学機能を有する光学薄膜を内部に1つ備えるキューブ状のプリズム素子の製造方法を説明する。なお、ここで言う所定の光学機能としては、例えば、偏光を分離或いは合成する機能、波長が異なる光を分離或いは合成する機能等が挙げられる。
図1は、本実施形態のプリズム素子の製造方法を示すフローチャートである。なお、大部分のフローは図12に示した従来のプリズム素子の製造フローと同様であり、重複する部分については、特に説明の必要がない場合には説明を省略する。
プリズム素子の製造にあたっては、まず、複数枚の矩形の平行平板状光学部品(例えばガラス板)が準備される(ステップS1)。準備にあたっては、平行平板状光学部品1の接合面を研磨して、一方の面に光学薄膜11を施す(図13(a)参照)。平行平板状光学部品1に施される光学薄膜11としては、例えば偏光膜、ダイクロイック膜等が挙げられる。
ここで、光学薄膜11が施された平行平板状光学部品1は、その厚さ公差について次のような管理が行われる。このような管理は、光学薄膜11が施された平行平板状光学部品1の厚さのバラツキがあまりにも大きいと、本発明の方法によっても高精度の寸法公差が要求されるプリズム素子の製造が行えなくなることを考慮するものである。ただし、本発明の方法を使用することにより、本発明の方法を使用しない場合に比べて、光学薄膜11が施された平行平板状光学部品1に関する厚さ公差の管理の厳格さは低減できる。
光学薄膜11が施される平行平板状光学部品1の厚さ公差の中心値は、「積層接合された時に隣り合う2枚の平行平板状光学部品の光学薄膜間隔の設計中心値から接着剤厚の設計中心値を差し引いた厚さ」とされる。また、厚さ公差の公差幅は、「積層接合された時の接着剤厚の設計中心値の1〜1.5倍」とされる。ここで、接着剤厚の設計中心値は経験的に求められる値である。また、公差幅を接着剤厚の設計中心値の1〜1.5倍とするのは、接着剤厚の調整により光学薄膜11が施された平行平板状光学部品1の厚さのバラツキを吸収できるようにすることを考慮するものである。
具体例を挙げて説明すると、積層接合された時に隣り合う2枚の平行平板状光学部品1における光学薄膜11の間隔の設計中心値を4mm、積層接合された時の接着剤厚の設計中心値を0.015mmとする。この場合、公差幅を接着剤厚の設計中心値の1.33倍とすると、公差幅は0.020mmとなる。したがって、光学薄膜が施された平行平板状光学部品の厚さ公差は、3.985±0.010mmとなる。そして、このように導かれた厚さ公差から外れた平行平板状光学部品1(光学薄膜11含む)は、規格外として使用しない。
以上のようにして光学薄膜11が施された矩形の平行平板状光学部品1が準備されると、次に、積層接合体2(図13(b)参照)が形成される(ステップS2)。積層接合体2の形成方法の詳細について主に図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、本実施形態のプリズム素子の製造方法が備える積層接合体の形成工程の詳細を示すフローチャートである。また、図3は、本実施形態のプリズム素子の製造方法が備える積層接合体の形成工程を説明するための図である。
本実施形態においては、積層接合体2は、図3に示すように歩留まりを良くすることを念頭に置いて、所定の角度(例えば45°)を有する階段状に形成される。このため、積層接合工程においては、所定の角度の階段状となるように、光学薄膜11を施した平行平板状光学部品1を図示しない治具に当接させながら順次積層する。なお、本実施形態では、光学薄膜11が上面となるように配置して積層接合体2が形成される。
積層接合体2の形成にあたっては、まず、接合される側の平行平板状光学部品1a(図3(a)参照)の接合面に接着剤12が塗布される(ステップS11)。本実施形態では平行平板状光学部品1の上面に光学薄膜11が施されているために、接着剤12は光学薄膜11の面上に塗布されることになる。接着剤12には、例えば紫外線の照射によって硬化する接着剤や加熱により硬化する接着剤等が使用される。
次に、図3(a)に矢印で示すように、接着剤12が塗布された接合面に光学薄膜11bを上面にした状態で接合する平行平板状光学部品1bが載置される(ステップS12)。この際、平行平板状光学部品1bはできる限り気泡を巻き込まないように静かに載置するのが好ましい。
平行平板状光学部品1bが載置されると、接着剤12を接合面全体に行き渡らせる(厚さの均一な接着剤12の層を形成する)と同時に、巻き込んだ気泡や異物を排出するために、載置した平行平板状光学部品1bの加圧を開始する(ステップS13)。加圧の手法としては、人の手で以って摺動させながら加圧する方法としても良いし、その他、例えば、重り、ネジ、空圧、油圧等によって荷重をかけて加圧する方法としても良い。
加圧が開始されると、平行平板状光学部品1aの光学薄膜11aと、平行平板状光学部品1bの光学薄膜11bと、の間隔D(図3(b)参照)の測定が開始され、当該間隔測定を行いながら加圧調整を行う(ステップS14)。光学薄膜の間隔Dを測定する方法の詳細は後述するが、接合面全体に亘って等しい間隔となるように、光学薄膜の間隔Dは複数の地点で測定するのが好ましい。
接着剤12を接合面の全体に行き渡らせ、測定している光学薄膜の間隔Dが所望の範囲内(例えば、設計値±3μm;本例では4±0.003mm以内)であることを確認して、例えば紫外線照射や加熱等の所定の方法で接着剤を硬化させる(ステップS15)。このようにして平行平板状光学部品1bの積層接合が完了すると、平行平板状光学部品1を所望の枚数接合したか否かを確認する(ステップS16)。所望の枚数を接合した場合は積層接合体2の形成工程を終了し、所望の積層枚数を接合していない場合には、ステップS11〜ステップS15を繰り返して積層接合体2の形成を行う。
ここで、光学薄膜の間隔Dを測定する方法について、3つの具体例を示す。
1.第1の手法
図4は、光学薄膜の間隔Dを測定する第1の手法を説明するための図で、図4(a)は側面図、図4(b)は上面側から見た図である。第1の手法においては、光学薄膜の間隔Dを、平行平板状光学部品1を階段状に積層することによって形成される段差部分ST(図4(a)参照)の段差測定を行うことによって得る。
段差測定を行う箇所は、上述のように複数位置で行うのが好ましく、例えば、図4(b)に黒丸で示すように、段差部分STの両端で行われる。段差測定は、例えば図4(a)に示すように、接触方式で光学薄膜11aと光学薄膜11bとの間隔Dを測定する測長機13を用いることができる。このような測長機の一例として、ミツトヨ製のデジマチックインジケータが挙げられる。その他、例えば光学薄膜に対して非接触で測定する方法として、レーザ変位計等を用いることも可能である。
2.第2の手法
図5は、光学薄膜の間隔Dを測定する第2の手法を説明するための図で、図5(a)は側面図、図5(b)は上面側から見た図である。第2の手法においては、光学薄膜の間隔Dを共焦点タイプのレーザ変位計14を用いて得る。共焦点タイプのレーザ変位計14について、図6を参照して簡単に説明しておく。
図6は、共焦点タイプのレーザ変位計の構成例を示す図である。図6に示すように、共焦点タイプのレーザ変位計14は、半導体レーザ141と、ハーフミラー142と、コリメートレンズ143と、対物レンズ144と、音叉ユニット145と、ピンホール146と、受光素子147と、を備える。音叉ユニット145によって対物レンズ144を上下方向(平行平板状光学部品1の積層方向に同じ)に動かした場合、光学薄膜11a、11bに対物レンズ144の焦点位置が合った場合にのみ受光素子147で大きな光量が得られる。音叉ユニット145によって受光素子147で大きな光量が得られた対物レンズ144の位置がわかるために、光学薄膜の間隔Dを測定することができる。
このような共焦点タイプのレーザ変位計14として、例えばキーエンス製のレーザ変位計LT−9000を用いることができる。これを用いて、実測値(上述の測長機で測定)1.902mm、0.774mmの光学薄膜の間隔Dを測定したところ、1.904mm、0.774mmという結果が得られ、上述の測長機同様の結果が得られることが確かめられた。
共焦点タイプのレーザ変位計14を用いる場合の測定位置としては、上述の測長機13の場合のように段差部分に限定されずに行えるために、例えば、図5(b)に黒丸で示すような5箇所とすることにより、接合面全体の測定を行うことができる。
3.第3の手法
図7は、光学薄膜の間隔Dを測定する第3の手法を説明するための図で、図7(a)は側面図、図7(b)は上面側から見た図である。第3の手法においては、光学薄膜の間隔Dを三角測量タイプのレーザ変位計15を用いて得る。三角測量タイプのレーザ変位計15は、例えば測定物によって反射されたレーザ光をCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサで受光し、三角測量の原理で距離情報を算出するセンサである。
このような三角測量タイプのレーザ変位計15として、例えばキーエンス製のレーザ変位計LK−G30を用いることができる。これを用いて、実測値(上述の測長機で測定)0.780mmの光学薄膜の間隔Dを測定したところ、0.780mmという結果が得られ、上述の測長機同様の結果が得られることが確かめられた。
三角測量タイプのレーザ変位計15を用いる場合の測定位置としては、共焦点タイプのレーザ変位計14の場合と同様に、例えば、図7(b)に黒丸で示すような5箇所の測定を行うことができる。
以上のように、光学薄膜の間隔Dを測定する方法として、3つの手法を例示したが、光学式の距離センサ(例えばレーザ変位計)を用いて2つの光学薄膜を光学的にほぼ同時に検出する方法を採用すると、接合面の広い範囲に亘って光学薄膜の間隔Dを測定できる。このために、第1の手法に比べ、第2、第3の手法の方が好ましい。積層接合体2の形成するにあたって、階段状に積層しない構成とすることも可能であるが、レーザ変形計を用いる第2、第3の手法であれば、このような場合でも光学薄膜の間隔Dを測定できる。
本実施形態の積層接合体2の形成は、以上のような方法によって行われる。
ここで、図1に戻って積層接合体2の形成以降の工程について説明する。積層分割体3の形成(ステップS3)、研磨完了積層分割体4の形成(ステップS4)、積上げ接合体5の形成(ステップS5)、積上げ切断体6の形成(ステップS6)、及び研磨完了積上げ切断体7の形成(ステップS7)は、図12及び図13に示す従来の方法と同じである。このため、その説明は省略する。
図8を参照しながら図1における棒状接合体の形成工程(ステップS8)と、棒状接合体の切断工程(ステップS9)について説明する。なお、図8は、本実施形態のプリズム素子の製造方法の一部を説明するための図である。
積上げ接合体5(図13(e)参照)を形成する際には、仮止め用接着剤が用いられる。仮止め用接着剤としては、例えばアセトンやトルエン等、シンナー系の溶剤で溶解されるUV接着剤が用いられる。このため、積上げ接合体5を切断後、研磨して得られる研磨完了積上げ切断体7をシンナー系の溶剤で洗浄することにより、仮止め用接着剤が溶解されて、図8(a)に示すような棒状接合体10が得られる(ステップS8)。
なお、積上げ接合体5を形成する際には使用する仮止め用接着剤としては、上記の他に、加熱によって溶融する接着剤や、温水等によって膨潤する接着剤等を用いても構わない。この場合には、研磨完了積上げ切断体7から棒状接合体10を形成する際に、例えば、加熱したり、温水に浸漬したりすることになる。
棒状接合体10は、図8(b)に示すように、光学薄膜11が施された第1の三角柱10aと、光学薄膜11が施されていない第2の三角柱10bとが接合された接合体である。この棒状接合体10を、図8(b)に示される破線位置においてカッタ17で切断することにより、所望の個々のプリズム素子9が得られる(ステップS9)。
なお、本実施形態においては、図8(b)に示すように、断面V字状の溝部16aを複数有する治具16に、棒状接合体10を載置して、その後カッタ17で棒状接合体10を切断する構成となっている。そして、治具16に棒状接合体10を載置する場合に、第1の三角柱10a側がV字状の溝部16aで受けられるように置くこととしている。治具16のV字状の溝部16aは高精度の加工がなされているため、切断時のカッタ16と光学薄膜11との関係を一定の関係とでき、切断時のバラツキを抑制できる。
本実施形態のプリズム素子9の製造方法は以上のようであるが、上述のように、積層接合体2の形成工程において、平行平板状光学部品1を挟んで隣り合う光学薄膜の間隔Dを所望の範囲内として接着剤12の層を硬化させる構成としている。このために、平行平板状光学部品1の厚さのバラツキや、接着剤12の厚みのバラツキによる影響を抑制してプリズム素子9を形成可能となっている。
図9は、本実施形態のプリズム素子の製造方法を用いた場合の効果を示すグラフである。図9においては、積層接合体形成工程において光学薄膜の間隔Dを測定した場合(本発明手法)の結果と、光学薄膜の間隔Dの測定を行わなかった場合(従来手法)の結果と、を比較して示している。なお、光学薄膜の間隔Dの測定は、共焦点タイプのレーザ変位計14(図5、6参照)を用いて測定を行った。また、積層接合体形成工程において光学薄膜の間隔Dの測定を行うか否かの違いを除いては、本発明手法と従来手法とは同一条件で行われた。
図9の結果は、詳細には次のようにして得たものである。まず、本発明手法及び従来手法のそれぞれについて、平行平板状光学部品1を12枚積層した積層接合体2を20個ずつ形成した。各積層接合体2を接合面に対して45°の角度、且つ、一定の間隔で切断し、複数の積層分割体3を形成した。各積層接合体2について、それぞれ1個の積層分割体3をサンプリングして、積層分割体3を研磨して研磨完了積層分割体4を形成した。研磨完了積層分割体4を、研磨面に対して90°の角度、且つ、一定の間隔で切断することによって、11個の被測定サンプルを得た(図13(d)の研磨完了積層分割体4を積上げることなく、図13(e)のような破線間隔で切断したイメージである)。これにより、本発明手法及び従来手法のそれぞれについて、220個(=20×11個)の被測定サンプルを得た。
各被測定サンプルについて、光学薄膜11の位置(接合面の位置とも言い換えられる)の設計位置からのずれ量を測定(例えば顕微鏡等で観察しながら測定)して、「設計値からのずれ」を求めた。具体的には、図14(a)、(b)に矢印で示したのと同様のずれ量を求めた。設計位置から右側にずれた場合をプラスのずれ、設計位置から左側にずれた場合をマイナスのずれとした。そして、図9の横軸に示す各範囲に入る数をカウントし、図9に示すヒストグラムを得た。
図9のヒストグラムにおいて、従来手法では、設計値からのずれが−0.06〜+0.04mmに亘っている。この場合、高精度なプリズム素子に要求される±0.03〜0.05mmの寸法公差を満足できない。一方、本発明手法では、設計値からのずれは、−0.02〜+0.02mmの範囲に収まっている。すなわち、高精度なプリズム素子に要求される±0.03〜0.05mmの寸法公差内に収まっている。したがって、本実施形態のプリズム素子の製造方法を用いれば、例えば、平行平板状光学部品の厚さ公差や、接着剤の管理条件を厳しくしすぎることなく、高精度の寸法精度を要求されるプリズム素子の製造が可能となる。
なお、本発明は以上に示した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、以上に示した実施形態においては、一方の接合面にのみ光学薄膜を施した平行平板状光学部品を準備し、これを積層して、それぞれの平行平板状光学部品の間に所望の光学薄膜の層が介在する構成とした。しかしながら、このような構成は、例えば、両面に所望の光学薄膜を形成した第1の平行平板状光学部品と、いずれの面にも所望の光学薄膜が施されていない第2の平行平板状光学部品と、を交互に積層することによっても得られる。そして、このような構成で、積層接合体を形成する場合にも本発明は適用可能である。これについて、図10を参照しながら説明する。
積層接合体の形成時に光学薄膜の間隔Dの測定を行うのは、積層接合体において光学薄膜が等間隔で積層されるようにするためである。したがって、図10の場合においては、第1の平行平板状光学部品21bを第2の平行平板状光学部品22上に載置する場合に、光学薄膜間の測定を行いながら接着剤層の硬化を行う必要がある。
第1の平行平板状光学部品21bを積層する場合において、既に積層された光学薄膜のうち最も外面側にある光学薄膜11a(第1の平行平板状光学部品21aの上面にある光学薄膜)と、光学薄膜11aと第2の平行平板状光学部品22を挟んで隣り合うことになる光学薄膜11b(第1の平行平板状光学部品21bの下面にある光学薄膜)と、の間隔が測定すべき光学薄膜の間隔Dとなる。このため、平行平板状光学部品21bが平行平板状光学部品22に載置されると、加圧調整により、この光学薄膜の間隔Dが所望の範囲とし、そのことを確認して接着剤12の硬化を行う。なお、ここで硬化を行う接着剤12の層は、第1の平行平板状光学部品21aと第2の平行平板状光学部品22との間の接着剤12と、第2の平行平板状光学部品22第1の平行平板状光学部品21bとの間の接着剤12と、の2つとするのが好ましい。
また、図10の構成の場合には、第1の平行平板状光学部品21の厚みdについて、厳格な寸法管理が必要となる。しかし、このような場合にも本発明を適用することによって、接着剤層のバラツキによる悪影響を低減することは可能であり、本発明の方法は有用である。
また、以上に示した実施形態においては、積層接合体2を形成する際に用いられる矩形の平行平板状光学部品1の寸法が同じである場合を示した。しかし、本発明の製造方法は、これに限らず、大型基板と小型基板とを交互に積層して積層接合体を形成する工程を備える光学素子(プリズム素子)の製造方法にも勿論適用可能である。
また、以上に示した実施形態においては、所定の光学機能を有する光学薄膜が1つだけ光学素子(プリズム素子)の内部に備えられる光学素子の製造方法を示したが、本発明はこの構成に限られるものではない。すなわち、所定の光学機能を有する光学薄膜を内部に複数備える光学素子の製造方法にも適用可能である。そして、光学素子の内部に備えられる光学薄膜が、例えば図11に示すように、複数種類の光学薄膜である場合にも本発明は適用可能である。なお、図11においては、例えばダイクロイック膜として機能する光学薄膜31と、全ての光を反射する反射膜として機能する光学薄膜32と、の2種類の光学薄膜が光学素子の内部に備えられている。
また、以上に示した実施形態においては、研磨完了積上げ切断体7を得た後に、仮止め用接着剤を剥離して棒状接合体10を形成して、その後棒状接合体を切断して目的のプリズム素子9を得る構成とした。しかし、この構成ではなく、研磨完了積上げ切断体7を得た後の工程について、従来の方法として示したように、研磨完了積上げ切断体7を切断して光学素子連結体8を形成し、その後光学素子連結体8を分離して目的のプリズム素子9を得る構成としても構わない。ただし、以上に示した実施形態の構成の方が、仮止め用接着剤剥離後の清掃作業等が容易であり好ましい。
本発明の光学素子の製造方法は、光ピックアップ装置等の光学装置に用いられるプリズム素子の製造方法として好適である。
は、本実施形態のプリズム素子の製造方法を示すフローチャートである。 は、本実施形態のプリズム素子の製造方法が備える積層接合体の形成工程の詳細を示すフローチャートである。 は、本実施形態のプリズム素子の製造方法が備える積層接合体の形成工程を説明するための図である。 は、光学薄膜の間隔を測定する第1の手法を説明するための図である。 は、光学薄膜の間隔を測定する第2の手法を説明するための図である。 は、共焦点タイプのレーザ変位計の構成例を示す図である。 は、光学薄膜の間隔を測定する第3の手法を説明するための図である。 は、本実施形態のプリズム素子の製造方法の一部を説明するための図である。 は、本実施形態のプリズム素子の製造方法を用いた場合の効果を示すグラフである。 は、本実施形態の光学素子の製造方法の変形例を説明するための図である。 は、本実施形態の光学素子の製造方法の変形例を説明するための図である。 は、従来のプリズム素子の製造方法を示すフローチャートである。 は、図12に示すフローチャートの各工程を説明するための図である。 は、従来のプリズム素子の製造方法の問題点を説明するための図である。 は、従来のプリズム素子の製造方法の問題点を説明するための図である。
符号の説明
1 平行平板状光学部品
2 積層接合体
3 積層分割体
4 研磨完了積層分割体
5 積上げ接合体
6 積上げ切断体
7 研磨完了積上げ切断体
8 光学素子連結体
9 プリズム素子(光学素子)
10 棒状接合体
10a 第1の三角柱
10b 第2の三角柱
11 光学薄膜
12 接着剤
13 測長機
14 共焦点タイプのレーザ変位計
15 三角測量タイプのレーザ変位計
16 治具
16a 断面V字状の溝部

Claims (10)

  1. 所定の光学機能を有する光学薄膜を1つ以上内部に有する光学素子の製造方法であって、
    複数枚の平行平板状光学部品を、それぞれの間に前記光学薄膜と接着剤とが介在するように積層して積層接合体を形成する積層接合体形成工程と、
    前記積層接合体を所定の角度、且つ、一定の間隔で切断して積層分割体を形成する積層分割体形成工程と、
    前記積層分割体の切断面を研磨して研磨完了積層分割体を形成する研磨完了積層分割体形成工程と、を備え、
    前記積層接合体形成工程において前記光学薄膜が施された前記平行平板状光学部品を積層する場合に、先に積層された前記光学薄膜のうち最も外面側にある光学薄膜と、前記最も外面側にある光学薄膜と前記平行平板状光学部品を挟んで隣り合うことになる前記光学薄膜と、の間隔を測定し、所定の間隔となったことを確認して前記接着剤を硬化することを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 複数の前記研磨完了積層分割体を、その研磨面同士が対向するように配置し、それぞれの間に仮止め用接着剤が介在するように積上げて積上げ接合体を形成する積上げ接合体形成工程と、
    前記積上げ接合体を、前記研磨面に対して所定の角度、且つ、一定の間隔で切断して積上げ切断体を形成する積上げ切断体形成工程と、
    前記積上げ切断体の切断面を研磨して研磨完了積上げ切断体を形成する研磨完了積上げ切断体形成工程と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  3. 前記研磨完了積層分割体を積上げることなく切断する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  4. 前記研磨完了積上げ切断体の前記仮止め用接着剤を剥離して棒状接合体を形成する棒状接合体形成工程と、
    前記棒状接合体を切断して複数の前記光学素子とする棒状接合体切断工程と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の光学素子の製造方法。
  5. 前記棒状接合体は、前記光学薄膜が施された第1の三角柱と、前記光学薄膜が施されていない第2の三角柱とが接合されて成り、
    前記棒状接合体切断工程においては、断面V字状の溝部を有する治具が使用され、前記第1の三角柱側が前記溝部で受けられるように前記棒状接合体を配置して切断が行われることを特徴とする請求項4に記載の光学素子の製造方法。
  6. 前記研磨完了積上げ切断体を、その研磨面に対して所定の角度、且つ、一定の間隔で切断して複数の前記光学素子が前記仮止め用接着剤を介して直列に連結された光学素子連結体を形成する光学素子連結体形成工程と、
    前記光学素子連結体の前記仮止め用接着剤を剥離して個々の前記光学素子とする光学素子連結体分離工程と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の光学素子の製造方法。
  7. 前記積層接合体形成工程において、前記平行平板状光学部品は所定の角度を有する階段状に積層され、前記間隔の測定は、前記階段状に積層されることによって形成される段差部分の段差測定であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  8. 前記積層接合体形成工程における前記間隔の測定には光学式測距センサが用いられ、
    前記間隔の測定は、測定対象となる2つの前記光学薄膜をほぼ同時に検出する方法により行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  9. 前記光学式測距センサが共焦点方式のレーザ変位センサであることを特徴とする請求項8に記載の光学素子の製造方法。
  10. 前記光学式測距センサが三角測量方式のレーザ変位センサであることを特徴とする請求項8に記載の光学素子の製造方法。
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