JP2010121854A - 人工雪による冷房冷蔵装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】人工雪(24)を貯蔵するべく密閉可能な貯蔵空間(10h)を設けた雪サイロ(10)と、前記貯蔵空間(10h)内で人工雪を生成するべく浄水を吹き込むための降雪ノズル(12c1)と、前記降雪ノズル(12c1)へ浄水を圧送する高圧ポンプ(11a)を有する人工降雪機(11)と、前記貯蔵空間(10h)内の冷気を、冷房または冷蔵に供するべく外部へ送出するための冷気送出管(15a)と、前記送出された冷気を、外部から前記貯蔵空間(10h)内へ戻すための冷気戻り管(15b)と、を備えた人工雪による冷房冷蔵装置である。
【選択図】図1
Description
市街地の雪山などに蓄積された排雪には、犬や猫の排泄物や空き缶等のごみが大量に含まれており極めて不衛生である。これらのごみに加えて断熱チップも混入されているため、毎年、その清掃と保温カバーの手入れに大きな労力が必要となっている。
また、今年6月に開催された洞爺湖サミットでは、断熱された地下倉庫に数千トンもの降雪を集めて2月に貯蔵しておき、プレスセンターの冷房に利用された。このような大量の、ごみを含まない新雪を遠方から搬送するには、大きなエネルギーを要する。また、新雪であっても、大気中の塵埃を含んでいるため、融解した後は、貯蔵庫の清掃が必要となる。また、融解後は大量の水を排水しなければならない。
上記の冷房冷蔵装置において、前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を外部に排水して貯蔵するべく、該雪サイロの外部に設置された貯水槽(13)を備えることが好適である。
上記の冷房冷蔵装置において、前記貯水槽(13)に貯蔵された融解水を、前記人工降雪機(11)へ供給する手段(13a,14b,12a)を備えることが好適である。
上記の冷房冷蔵装置において、前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を溜めるべく該雪サイロの底床部(10c)に設けた水溜まり部(10d)と、前記水溜まり部(10d)に溜まった冷水を、冷房に供するべく外部へ送出する冷水送出管(16a)と、前記送出された冷水を、外部から前記雪サイロの水溜まり部(10d)へ戻す冷水戻り管(16b)とを備えることが好適である。
上記の冷房冷蔵装置において、前記雪サイロの側壁部及び屋根部に開閉可能な複数の窓を設けることが好適である。
上記の冷房冷蔵方法において、前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を、前記雪サイロの外部に設置した貯水槽(13)に貯蔵する工程と、前記貯水槽(13)に貯蔵された融解水を用いて、次回の人工雪の降雪を行う工程とを有することが好適である。
上記の冷房冷蔵方法において、前記人工雪を貯蔵する工程において、先ず、前記雪サイロに一定の深さまで浄水を入れ、その表面に所定の厚さの氷を張らせた後、前記氷の面上にて人工雪を生成し貯蔵することが好適である。
図1は、本発明の人工雪による冷房冷蔵装置の一実施例を概略的に示した外観斜視図である。なお、地下に埋設された部分(破線Gより下の部分)も示している。図2は、図1に示した冷蔵冷房装置1の概略断面図である。
底床部10cの最下部には、水溜まり部10dがあり、ここには、冷水送出管16aと冷水戻り管16bが連結されている。図示しないが、これらの管16a、16bの間にも適宜の熱交換系が存在し、暑熱期の冷房または冷蔵に利用される。
なお、図2中に点線で示したように、人工降雪機11の高圧ポンプ11aを雪サイロ10の天頂開口蓋10g付近の高さに設置してもよい。このようにすると、高圧ポンプの負担が少なくなり、浄水噴射効率が向上する。
先ず、外部浄水供給管12b及び内部浄水供給管12aを連通させて、外部からの浄水を貯蔵空間10hに所定の深さまで入れる(浄水の流れを白抜き矢印で示す。以下同様)。例えば、底床部10cと側壁部10aの境界辺りまで入れる。外部からの浄水は、上水道の水や清浄な天然水などである。営農用に適する程度の水であれば、十分好適である。また、遠方から搬送してくるのではなく、直ぐに入手できる浄水を利用する。
冷気送出管15a及び冷気戻り管15bのバルブを開き、図示しない適宜のポンプを稼働させて冷気を循環させ、家屋内の冷房や生鮮品貯蔵庫等の冷蔵を行う。冷気は、貯蔵空間10h内の冷気取込口15a3から冷気取込管15a2を通り、冷気送出管15aにより適宜の熱交換系へ供給される。熱交換を終えた冷気は、冷気戻り管15bにより貯蔵空間10h内に戻ってくる。
このようにして、1年目に用いた浄水を、貯水槽13と貯蔵空間10hの下部に分けて貯蔵することもできるし、貯水槽13のみで貯蔵することもできる。
10:雪サイロ
10a:側壁部
10b:屋根部
10c:底床部
10d:水溜まり部
10e:側面窓
10f:屋根窓
10g:天頂開口蓋
11:人工降雪機
11a:高圧ポンプ
12a:内部浄水供給管
12b:外部浄水供給管
12c:浄水圧送管
12c1:降雪ノズル
13:貯水槽
13a:ポンプ
13b:マンホール蓋
13c:入水管
14a:排水管
14b:取水管
15a:冷気送出管
15a2:冷気取込管
15a3:冷気取込口
15b:冷気戻り管
16a:冷水送出管
16b:冷水戻り管
11a1、14a1、14b1、15a1、15b1、16a1、16b1:バルブ
21:水
22:氷
23:浄水噴霧
24:人工雪
25:融解水
Claims (8)
- 人工雪(24)を貯蔵するべく密閉可能な貯蔵空間(10h)を設けた雪サイロ(10)と、
前記貯蔵空間(10h)内で人工雪を生成するべく浄水を吹き込むための降雪ノズル(12c1)と、
前記降雪ノズル(12c1)へ浄水を圧送する高圧ポンプ(11a)を有する人工降雪機(11)と、
前記貯蔵空間(10h)内の冷気を、冷房または冷蔵に供するべく外部へ送出するための冷気送出管(15a)と、
前記送出された冷気を、外部から前記貯蔵空間(10h)内へ戻すための冷気戻り管(15b)と、を備えたことを特徴とする人工雪による冷房冷蔵装置。 - 前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を外部に排水して貯蔵するべく、該雪サイロの外部に設置された貯水槽(13)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の人工雪による冷房冷蔵装置。
- 前記貯水槽(13)に貯蔵された融解水を、前記人工降雪機(11)へ供給する手段(13a,14b,12a)を備えたことを特徴とする請求項2に記載の人工雪による冷房冷蔵装置。
- 前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を溜めるべく該雪サイロの底床部(10c)に設けた水溜まり部(10d)と、
前記水溜まり部(10d)に溜まった冷水を、冷房または冷蔵に供するべく外部へ送出する冷水送出管(16a)と、
前記送出された冷水を、外部から前記雪サイロの水溜まり部(10d)へ戻す冷水戻り管(16b)とを備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の人工雪による冷房冷蔵装置。 - 前記雪サイロの側壁部及び屋根部に開閉可能な複数の窓を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の人工雪による冷房冷蔵装置。
- 寒冷期において雪サイロ(10)の貯蔵空間(10h)内で浄水を用いた人工雪(24)を生成し該貯蔵空間内に人工雪を貯蔵する工程と、
暑熱期において前記貯蔵空間(10h)内の冷気を外部へ送出して冷房または冷蔵に供した後、該送出された冷気を外部から該貯蔵空間(10h)内へ戻す工程とを有することを特徴とする人工雪による冷房冷蔵方法。 - 前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を、前記雪サイロの外部に設置した貯水槽(13)に貯蔵する工程と、
前記貯水槽(13)に貯蔵された融解水を用いて、次回の人工雪の生成を行う工程とを有することを特徴とする請求項6に記載の人工雪による冷房冷蔵方法。 - 前記人工雪を貯蔵する工程において、先ず、前記雪サイロに所定の深さまで浄水を入れ、その表面に所定の厚さの氷を張らせた後、前記氷の面上にて人工雪を生成し貯蔵することを特徴とする請求項6または7に記載の人工雪による冷房冷蔵方法。
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