JP2010121854A - 人工雪による冷房冷蔵装置及び方法 - Google Patents

人工雪による冷房冷蔵装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010121854A
JP2010121854A JP2008296107A JP2008296107A JP2010121854A JP 2010121854 A JP2010121854 A JP 2010121854A JP 2008296107 A JP2008296107 A JP 2008296107A JP 2008296107 A JP2008296107 A JP 2008296107A JP 2010121854 A JP2010121854 A JP 2010121854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
snow
water
storage space
cooling
artificial snow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008296107A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5271049B2 (ja
Inventor
Noriaki Tsuchiya
紀明 土谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TSUCHIYA TOKUSHU NOKIGU SEISAK
TSUCHIYA TOKUSHU NOKIGU SEISAKUSHO KK
Original Assignee
TSUCHIYA TOKUSHU NOKIGU SEISAK
TSUCHIYA TOKUSHU NOKIGU SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TSUCHIYA TOKUSHU NOKIGU SEISAK, TSUCHIYA TOKUSHU NOKIGU SEISAKUSHO KK filed Critical TSUCHIYA TOKUSHU NOKIGU SEISAK
Priority to JP2008296107A priority Critical patent/JP5271049B2/ja
Publication of JP2010121854A publication Critical patent/JP2010121854A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5271049B2 publication Critical patent/JP5271049B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Central Air Conditioning (AREA)

Abstract

【課題】清潔な取扱いが可能であり、貯蔵庫の清掃、搬送及び排水の負担のない、あるいは負担の軽減された雪を利用した冷房装置及び冷房方法を提供する。
【解決手段】人工雪(24)を貯蔵するべく密閉可能な貯蔵空間(10h)を設けた雪サイロ(10)と、前記貯蔵空間(10h)内で人工雪を生成するべく浄水を吹き込むための降雪ノズル(12c1)と、前記降雪ノズル(12c1)へ浄水を圧送する高圧ポンプ(11a)を有する人工降雪機(11)と、前記貯蔵空間(10h)内の冷気を、冷房または冷蔵に供するべく外部へ送出するための冷気送出管(15a)と、前記送出された冷気を、外部から前記貯蔵空間(10h)内へ戻すための冷気戻り管(15b)と、を備えた人工雪による冷房冷蔵装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、雪を利用して暑熱期の冷房または冷蔵を行う装置及び方法に関する。
近年のCO削減、自然エネルギー利活用の必要性の流れから、北海道や本州の降雪地方では、道路や駐車場の排雪を、雪捨て場や広場に雪山として蓄積させ、プラスチックシートやウッドチップなどで保温し、農産物の貯蔵や家屋冷房の冷熱源として利用されている。
特許文献1〜5には、寒冷期の降雪を貯蔵しておき、貯蔵された雪が融解する潜熱を利用して暑熱期の冷房や冷蔵に利用する装置や、当該装置を熱交換器と組合せたシステムが提示されている。他にも多数の同様の技術がある。
特開平7−293936号公報 特開2003−335418号公報 特開2005−299944号公報 特開2008−164251号公報 特許第3850385号公報
しかしながら、雪を利用して冷房等を行う従来技術は、いずれも天然の降雪を利用したものである。天然の降雪を利用する場合、以下のような問題点がある。
市街地の雪山などに蓄積された排雪には、犬や猫の排泄物や空き缶等のごみが大量に含まれており極めて不衛生である。これらのごみに加えて断熱チップも混入されているため、毎年、その清掃と保温カバーの手入れに大きな労力が必要となっている。
また、今年6月に開催された洞爺湖サミットでは、断熱された地下倉庫に数千トンもの降雪を集めて2月に貯蔵しておき、プレスセンターの冷房に利用された。このような大量の、ごみを含まない新雪を遠方から搬送するには、大きなエネルギーを要する。また、新雪であっても、大気中の塵埃を含んでいるため、融解した後は、貯蔵庫の清掃が必要となる。また、融解後は大量の水を排水しなければならない。
以上の問題点に鑑み、本発明は、清潔な取扱いが可能であり、貯蔵庫の清掃、搬送及び排水の負担のない、あるいは負担の軽減された、雪を利用した冷房冷蔵装置及び冷房冷蔵方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するべく本発明は、以下の構成を提供する。括弧内の数字は、後述する図面中の符号であり、参照のために付する。
本発明による人工雪による冷房冷蔵装置は、人工雪(24)を貯蔵するべく密閉可能な貯蔵空間(10h)を設けた雪サイロ(10)と、前記貯蔵空間(10h)内で人工雪を生成するべく浄水を吹き込むための降雪ノズル(12c1)と、前記降雪ノズル(12c1)へ浄水を圧送する高圧ポンプ(11a)を有する人工降雪機(11)と、前記貯蔵空間(10h)内の冷気を、冷房に供するべく外部へ送出するための冷気送出管(15a)と、前記送出された冷気を、外部から前記貯蔵空間(10h)内へ戻すための冷気戻り管(15b)と、を備えたことを特徴とする。
上記の冷房冷蔵装置において、前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を外部に排水して貯蔵するべく、該雪サイロの外部に設置された貯水槽(13)を備えることが好適である。
上記の冷房冷蔵装置において、前記貯水槽(13)に貯蔵された融解水を、前記人工降雪機(11)へ供給する手段(13a,14b,12a)を備えることが好適である。
上記の冷房冷蔵装置において、前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を溜めるべく該雪サイロの底床部(10c)に設けた水溜まり部(10d)と、前記水溜まり部(10d)に溜まった冷水を、冷房に供するべく外部へ送出する冷水送出管(16a)と、前記送出された冷水を、外部から前記雪サイロの水溜まり部(10d)へ戻す冷水戻り管(16b)とを備えることが好適である。
上記の冷房冷蔵装置において、前記雪サイロの側壁部及び屋根部に開閉可能な複数の窓を設けることが好適である。
本発明による人工雪による冷房冷蔵方法は、寒冷期において雪サイロ(10)の貯蔵空間(10h)内で浄水を用いた人工雪(24)を生成し該貯蔵空間内に人工雪を貯蔵する工程と、暑熱期において前記貯蔵空間(10h)内の冷気を外部へ送出して冷房または冷蔵に供した後、該送出された冷気を外部から該貯蔵空間(10h)内へ戻す工程とを有することを特徴とする。
上記の冷房冷蔵方法において、前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を、前記雪サイロの外部に設置した貯水槽(13)に貯蔵する工程と、前記貯水槽(13)に貯蔵された融解水を用いて、次回の人工雪の降雪を行う工程とを有することが好適である。
上記の冷房冷蔵方法において、前記人工雪を貯蔵する工程において、先ず、前記雪サイロに一定の深さまで浄水を入れ、その表面に所定の厚さの氷を張らせた後、前記氷の面上にて人工雪を生成し貯蔵することが好適である。
本発明では、雪サイロの貯蔵空間に貯蔵する雪が、浄水を用いた人工雪であるので、ごみや汚物の混入がなく雪サイロ内部を清潔に保持することができるので、天然降雪を利用する場合に比べて衛生的であり清掃の負担が少ない。また、断熱シートや断熱チップ等の資材も不要である。
人工雪が融解した融解水にもごみや汚物がないので、再利用が可能であり、融解水を廃棄する場合も環境への悪影響がない。浄水は、上水道でよいので、市街地でも本発明を実施することができる。また、市街地の環境・美観を損なわずに小さなスペースに設置できる。
また、雪サイロの貯蔵空間内で人工雪を生成するので、外部の雪を搬送したり搬入したりする必要がない。
融解水を外部の貯水槽に貯蔵しておくことにより、次回すなわち次年の人工雪のための浄水として再利用することができる。雪サイロの貯蔵空間及び貯水槽は、ほぼ外部から遮断された空間であるので、当初用いた浄水が汚染される可能性は少ない。よって、毎年繰り返し利用することができ、浄水のコストがほとんどかからない。加えて、融解水の廃棄作業が不要となる。
必要に応じて、冷気と冷水のいずれか、または双方を同時に循環させて利用できる。また、雪を利用した冷房冷蔵装置によれば、非常に低湿度の快適な冷気を送出することができる。
以下、実施例を示した図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の人工雪による冷房冷蔵装置の一実施例を概略的に示した外観斜視図である。なお、地下に埋設された部分(破線Gより下の部分)も示している。図2は、図1に示した冷蔵冷房装置1の概略断面図である。
冷房冷蔵装置1の主要部であり、人工雪の貯蔵庫である雪サイロ10は、円筒形の側壁部10aと、上向き円錐形の屋根部10b及び下向き円錐形の底床部10cとから構成されており、その内部にはほぼ密閉された貯蔵空間が得られる。雪サイロ10の大きさは、例えば、直径6〜12m、高さは直径の1.2倍程度とする。側壁部10a、屋根部10b及び床下部10cは、コンクリート製、鋼製、プラスチック製等の任意の材料から作製できるが、いずれの場合も断熱性の高い構造とし、適宜断熱材を用いてもよい。側壁部10aには、開閉可能な複数の窓10eが形成されており、屋根部10bにも開閉可能な複数の窓10fが形成されている。屋根部10bの天頂部には開口があり、開閉可能な天頂開口蓋10gが設けられている。
側壁部10aの下部には、冷気送出管15aが連結され、上部には冷気戻り管15bが連結されている。図示しないが、これらの管15a、15bの間には適宜の熱交換系が存在し、暑熱期の冷房または冷蔵に利用される。
底床部10cの最下部には、水溜まり部10dがあり、ここには、冷水送出管16aと冷水戻り管16bが連結されている。図示しないが、これらの管16a、16bの間にも適宜の熱交換系が存在し、暑熱期の冷房または冷蔵に利用される。
雪サイロ10の外部には、人工降雪機11が設置されている。人工降雪機11に対して浄水を供給する2つの手段として、内部浄水供給管12aと外部浄水供給管12bが連結されている。人工降雪機11に連結された浄水圧送管12cは、上方に延在し、雪サイロ10の天頂開口蓋10gの真上まで到達する。浄水圧送管12cの端部開口は下向きに形成され、降雪ノズル12c1が取り付けられている。降雪ノズル12c1から浄水を噴射する。降雪ノズル12c1の上下方向の位置は調整可能であり、必要に応じて、雪サイロ10の内部に降下させることができる。
さらに、雪サイロ10の外部には、貯水槽13が設置されている。貯水槽13は、雪サイロ10から排水管14aを通して排水される融解水(浄水)を貯蔵する。ポンプ13aは、貯水槽13に貯蔵された融解水を取水し、取水管14bを通して雪サイロ10へ戻すことができる。また逆に、雪サイロ10の下部に溜まった融解水を強制的に貯水槽13へ移動させるためにポンプ13aを用いることも可能である。内部のメンテナンス用にマンホール蓋13bが設けられている。
図2に示すように、雪サイロ10の内部は、貯蔵空間10hとなっている。冷気送出管15aは、貯蔵空間10h内に貫入して、鉛直方向に延在する冷気取込管15a2の下端に連結されている。冷気取込管15a2の管壁には、所定間隔で複数の冷気取込口15a3が穿設されている。
側壁部10aに設けた窓10eは扉を開くことにより、開口部となる。また、屋根部10bに設けた窓10fも扉を開くことにより、開口部となる。屋根部の天頂開口蓋10gを開いて、浄水圧送管12cの降雪ノズル12c1を貯蔵空間10hの上端に配置することができる。
人工降雪機11の内部には、高圧ポンプ11aが設置されており、バルブ11a1を介して内部浄水供給管12a及び外部浄水供給管12bと連結されている。便宜上、バルブ11a1を3つのバルブで示しているが、これは、高圧ポンプ11a、内部浄水供給管12a及び外部浄水供給管12bのいずれか2つを連通させるべく切り替える切替弁を模式的に示したものであり、必要に応じて切替制御される。
なお、図2中に点線で示したように、人工降雪機11の高圧ポンプ11aを雪サイロ10の天頂開口蓋10g付近の高さに設置してもよい。このようにすると、高圧ポンプの負担が少なくなり、浄水噴射効率が向上する。
融解水の排水管14a及び取水管14bには、それぞれバルブ14a1及び14b1が設けられている。冷気送出管15a及び冷気戻り管15bにも、それぞれバルブ15a1及び15b1が設けられている。冷水送出管16a及び冷水戻り管16bにも、それぞれバルブ16a1及び16b1が設けられている。これらのバルブは適宜の仕切弁であり、必要に応じて開閉制御される。
図3A及び図3Bを参照して、本発明の冷房冷蔵装置に対し、外部からの浄水を供給して稼働させる第1年目の寒冷期(冬季等)の稼働工程を説明する。この工程は、初めて本装置1を使用する場合、あるいは、それまで使用していた浄水を廃棄して新たな浄水に替える場合に行われる。また、この寒冷期の工程は、十分に寒冷な時期及び時間を選んで行う。
図3Aは、第1年目の寒冷期の第1工程を示す図である。図中、開バルブを白で、閉バルブを影付きで示している(以下の図においても同様)。最初は、貯蔵空間10h内及び貯水槽13内は、空の状態である。
先ず、外部浄水供給管12b及び内部浄水供給管12aを連通させて、外部からの浄水を貯蔵空間10hに所定の深さまで入れる(浄水の流れを白抜き矢印で示す。以下同様)。例えば、底床部10cと側壁部10aの境界辺りまで入れる。外部からの浄水は、上水道の水や清浄な天然水などである。営農用に適する程度の水であれば、十分好適である。また、遠方から搬送してくるのではなく、直ぐに入手できる浄水を利用する。
次に、側壁部10aの窓10e及び屋根部10bの窓10fを全て開き、外部の冷気が窓10eから流入して窓10fから流出されるような流れを発生させる(黒矢印参照)。適宜の期間放置して、貯蔵空間10h内の浄水の表面に適宜の厚さの氷22を張らせる。この氷22の上に人工雪を堆積させるので、貯蔵期間中にその重みで割れない程度の厚さとする。例えば、5〜10cm程度とする。氷22を張らせることにより雪サイロ10内の温度上昇を抑制できる。特に、次工程で浄水噴射により人工雪を生成する際に、潜熱による温度上昇を抑制するために有効であり、確実に人工雪を生成できる。
図3Bは、第1年目の寒冷期の第2工程を示す図である。図3Aと同様に、全ての窓10e、10fを開いておく。人工降雪機の高圧ポンプ11aを駆動し、外部浄水供給管12bから浄水を取り入れ、浄水圧送管12cに浄水を圧送する。貯蔵空間10hの上端近傍に配置された降雪ノズル12c1から、浄水の噴霧23が噴射される。浄水の噴霧23は直ちに凍結して人工雪24が生成され、貯蔵空間10hに張られた氷の上に堆積していく。
貯蔵空間10hに所定の量の人工雪が堆積したならば、降雪ノズル12c1を取り外し、全ての窓10e、10f及び天頂開口蓋10gを閉じる。こうして、ほぼ密閉された状態で、人工雪を暑熱期まで貯蔵する。こうして、冬季に人工雪を生成貯蔵し、夏季に冷房冷蔵に利用する。冷房に利用する場合は、雪サイロ内の人工雪が少なくとも10か月間滞留するように設計する。また、食品等の冷蔵に利用する場合は、雪サイロ内の人工雪が通年滞留するように設計する。
図4は、暑熱期(夏季等)の稼働工程を示す図である。暑熱期においては、気温の上昇とともに貯蔵された人工雪が次第に融解し始める。このときの潜熱により、貯蔵空間10h内は冷却され、冷気で満たされる。
冷気送出管15a及び冷気戻り管15bのバルブを開き、図示しない適宜のポンプを稼働させて冷気を循環させ、家屋内の冷房や生鮮品貯蔵庫等の冷蔵を行う。冷気は、貯蔵空間10h内の冷気取込口15a3から冷気取込管15a2を通り、冷気送出管15aにより適宜の熱交換系へ供給される。熱交換を終えた冷気は、冷気戻り管15bにより貯蔵空間10h内に戻ってくる。
また、人工雪が融解してくると、融解水が貯蔵空間10hの下部に溜まってくる。氷22も割れて、氷の下に元々存在してた浄水と融解水と氷22とが混在して、氷水状態となる。この下部の冷水を循環させて、冷房または冷蔵を行うこともできる。最下部の円筒形の水溜まり部16に連結された冷水送出管16a及び冷水戻り管16bのバルブを開き、図示しない適宜のポンプを稼働させて冷水を循環させる。
排水管14aのバルブを開いておき、融解水の量がこのレベルを超えたならば貯水槽13の方へ自然に排水されるようにする。こうして、融解水が貯水槽13に貯蔵される。例えば、人工雪が完全に融解したとき、人工雪の当初の量の半分程度に相当する融解水が貯水槽13に貯蔵されるようにし、また、もう半分に相当する融解水は、貯蔵空間10hの下部に残されるようにする。あるいは、貯水槽13のポンプ13aを駆動して、貯蔵空間10h内の融解水を強制的に貯水槽13に移動させてもよい。この融解水は、浄水である。
このようにして、1年目に用いた浄水を、貯水槽13と貯蔵空間10hの下部に分けて貯蔵することもできるし、貯水槽13のみで貯蔵することもできる。
図5A及び図5Bを参照して、本発明の冷房冷蔵装置を、その内部に保存した浄水を利用して稼働させる第2年目以降の稼働工程を説明する。
図5Aは、第2年目以降の寒冷期の第1工程を示す図である。先ず、ポンプ13aを駆動して、貯水槽13内に貯蔵された浄水を貯蔵空間10h内に所定の深さとなるまで取水する。例えば、底床部10cと側壁部10aの境界辺りまで入れる。
次に、側壁部10aの窓10e及び屋根部10bの窓10fを全て開き、外部の冷気が窓10eから流入して窓10fから流出されるような流れを発生させる。適宜の期間放置して、貯蔵空間10h内の浄水の表面に適宜の厚さの氷22を張らせる。この段階は、図3Aと同じである。
図5Bは、第2年目以降の寒冷期の第2工程を示す図である。図5Aと同様に、全ての窓10e、10fを開いておく。ポンプ13aを駆動して、貯水槽13内に貯蔵された浄水を取水して貯蔵空間10hの氷の下へ送り込むと同時に、人工降雪機の高圧ポンプ11aを駆動して、内部浄水供給管12aを通して貯蔵空間10hの下部の浄水を取込み、浄水圧送管12cに浄水を圧送する。貯蔵空間10hの上端近傍に配置された降雪ノズル12c1から、浄水の噴霧23が噴射される。浄水の噴霧23は直ちに凍結して人工雪24が生成され、貯蔵空間10hに張られた氷の上に堆積していく。
貯蔵空間10hに所定の量の人工雪が堆積したならば、降雪ノズル12c1を取り外し、全ての窓10e、10f及び天頂開口蓋10gを閉じる。こうして、ほぼ密閉された状態で、人工雪を貯蔵する。
第2年目以降の暑熱期の稼働工程は、図4と同じである。
図6は、雪を利用した冷房冷蔵装置の効果を説明する湿り空気線図である。暑熱期の稼働工程において、外部から雪サイロの貯蔵空間に戻された冷気が、温度が28℃、湿度80%であるとする(a点)。貯蔵空間内は、氷と水が共存する0℃の状態であり相対湿度100%である(b点)。外部から戻された冷気は、貯蔵空間内でa点からb点へ状態遷移し、再び外部へ送出される。外部の熱交換系において冷気の温度が10℃に上がったとき湿度は55%となり(c点)、さらに15℃に上がったとき湿度は38%となる(d点)。従って、雪を利用した冷房冷蔵装置によれば、低湿度の快適な冷気を供給することができる。
なお、本発明で用いる雪サイロの形状は上記の円筒形に限られない。また、浄水を安価かつ豊富に入手できる環境下においては、貯水槽を設けずに、毎年外部の浄水を利用してもよい。
本発明の人工雪による冷房冷蔵装置の一実施例を概略的に示した外観斜視図である。 図1に示した冷蔵冷房装置1の概略断面図である。 第1年目の寒冷期の第1工程を示す図である。 第1年目の寒冷期の第2工程を示す図である。 暑熱期の稼働工程を示す図である。 第2年目以降の寒冷期の第1工程を示す図である。 第2年目以降の寒冷期の第2工程を示す図である。 雪を利用した冷房冷蔵装置の効果を説明する湿り空気線図である。
符号の説明
1:人工雪冷房冷蔵装置
10:雪サイロ
10a:側壁部
10b:屋根部
10c:底床部
10d:水溜まり部
10e:側面窓
10f:屋根窓
10g:天頂開口蓋
11:人工降雪機
11a:高圧ポンプ
12a:内部浄水供給管
12b:外部浄水供給管
12c:浄水圧送管
12c1:降雪ノズル
13:貯水槽
13a:ポンプ
13b:マンホール蓋
13c:入水管
14a:排水管
14b:取水管
15a:冷気送出管
15a2:冷気取込管
15a3:冷気取込口
15b:冷気戻り管
16a:冷水送出管
16b:冷水戻り管
11a1、14a1、14b1、15a1、15b1、16a1、16b1:バルブ
21:水
22:氷
23:浄水噴霧
24:人工雪
25:融解水

Claims (8)

  1. 人工雪(24)を貯蔵するべく密閉可能な貯蔵空間(10h)を設けた雪サイロ(10)と、
    前記貯蔵空間(10h)内で人工雪を生成するべく浄水を吹き込むための降雪ノズル(12c1)と、
    前記降雪ノズル(12c1)へ浄水を圧送する高圧ポンプ(11a)を有する人工降雪機(11)と、
    前記貯蔵空間(10h)内の冷気を、冷房または冷蔵に供するべく外部へ送出するための冷気送出管(15a)と、
    前記送出された冷気を、外部から前記貯蔵空間(10h)内へ戻すための冷気戻り管(15b)と、を備えたことを特徴とする人工雪による冷房冷蔵装置。
  2. 前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を外部に排水して貯蔵するべく、該雪サイロの外部に設置された貯水槽(13)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の人工雪による冷房冷蔵装置。
  3. 前記貯水槽(13)に貯蔵された融解水を、前記人工降雪機(11)へ供給する手段(13a,14b,12a)を備えたことを特徴とする請求項2に記載の人工雪による冷房冷蔵装置。
  4. 前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を溜めるべく該雪サイロの底床部(10c)に設けた水溜まり部(10d)と、
    前記水溜まり部(10d)に溜まった冷水を、冷房または冷蔵に供するべく外部へ送出する冷水送出管(16a)と、
    前記送出された冷水を、外部から前記雪サイロの水溜まり部(10d)へ戻す冷水戻り管(16b)とを備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の人工雪による冷房冷蔵装置。
  5. 前記雪サイロの側壁部及び屋根部に開閉可能な複数の窓を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の人工雪による冷房冷蔵装置。
  6. 寒冷期において雪サイロ(10)の貯蔵空間(10h)内で浄水を用いた人工雪(24)を生成し該貯蔵空間内に人工雪を貯蔵する工程と、
    暑熱期において前記貯蔵空間(10h)内の冷気を外部へ送出して冷房または冷蔵に供した後、該送出された冷気を外部から該貯蔵空間(10h)内へ戻す工程とを有することを特徴とする人工雪による冷房冷蔵方法。
  7. 前記貯蔵空間(10h)に貯蔵された人工雪(24)の融解水を、前記雪サイロの外部に設置した貯水槽(13)に貯蔵する工程と、
    前記貯水槽(13)に貯蔵された融解水を用いて、次回の人工雪の生成を行う工程とを有することを特徴とする請求項6に記載の人工雪による冷房冷蔵方法。
  8. 前記人工雪を貯蔵する工程において、先ず、前記雪サイロに所定の深さまで浄水を入れ、その表面に所定の厚さの氷を張らせた後、前記氷の面上にて人工雪を生成し貯蔵することを特徴とする請求項6または7に記載の人工雪による冷房冷蔵方法。
JP2008296107A 2008-11-19 2008-11-19 人工雪による冷房冷蔵方法 Active JP5271049B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008296107A JP5271049B2 (ja) 2008-11-19 2008-11-19 人工雪による冷房冷蔵方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008296107A JP5271049B2 (ja) 2008-11-19 2008-11-19 人工雪による冷房冷蔵方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010121854A true JP2010121854A (ja) 2010-06-03
JP5271049B2 JP5271049B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=42323345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008296107A Active JP5271049B2 (ja) 2008-11-19 2008-11-19 人工雪による冷房冷蔵方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5271049B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018536139A (ja) * 2015-12-02 2018-12-06 エフスリー スノウ テクノロジーズ エービー 人工雪製造設備及び人工雪製造設備から人工雪を排出するための方法
CN111750583A (zh) * 2019-03-26 2020-10-09 爱斯佩克株式会社 降雪装置、人工气象室以及降雪方法
EP3967955A1 (en) * 2020-09-15 2022-03-16 Hochschule Für Angewandte Wissenschaften München Temporary energy storage system for cold energy
US11946663B2 (en) 2019-02-15 2024-04-02 University Of Seoul Industry Cooperation Foundation Air control system and method using air in atmosphere

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02154964A (ja) * 1988-12-07 1990-06-14 Chiyoda Corp 氷温貯蔵庫
JPH0327533U (ja) * 1989-07-25 1991-03-19
JPH03217774A (ja) * 1990-01-24 1991-09-25 Chiyoda Corp 氷温貯蔵庫
JPH07293936A (ja) * 1994-04-27 1995-11-10 Toyoji Shirakawa 雪冷房装置
JPH0942718A (ja) * 1995-08-02 1997-02-14 Toshiba Corp 氷蓄熱装置
JPH11270941A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Hisao Matsumoto 室内人工降雪貯冷を特徴とする零温長期調製施設の冷熱 源蓄蔵方法。
JP2000028240A (ja) * 1998-07-10 2000-01-28 Hiroshi Seto 自然製氷による氷蓄熱システム
JP2000230793A (ja) * 1999-02-08 2000-08-22 Takenaka Komuten Co Ltd 雪利用の冷熱蓄熱方法およびその装置
JP2001235180A (ja) * 1999-12-12 2001-08-31 Ice Shelter:Kk 自然氷を用いた換気冷房方法及び換気冷房装置
JP2003335418A (ja) * 2002-05-15 2003-11-25 Kudo Kensetsu Kk 雪冷房のための雪搬送システム
JP2005299944A (ja) * 2004-04-07 2005-10-27 Kikaku Sekkeishitsu Fukuda:Kk 雪冷房システム
JP3850385B2 (ja) * 2002-05-08 2006-11-29 株式会社今組 移動式高密度雪氷庫による冷房システム
JP2008082592A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Wakasawan Energ Kenkyu Center 冷熱エネルギーシステムにおける雪貯蔵庫
JP2008164251A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Alpen Setsubi Kk 雪冷房装置

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02154964A (ja) * 1988-12-07 1990-06-14 Chiyoda Corp 氷温貯蔵庫
JPH0327533U (ja) * 1989-07-25 1991-03-19
JPH03217774A (ja) * 1990-01-24 1991-09-25 Chiyoda Corp 氷温貯蔵庫
JPH07293936A (ja) * 1994-04-27 1995-11-10 Toyoji Shirakawa 雪冷房装置
JPH0942718A (ja) * 1995-08-02 1997-02-14 Toshiba Corp 氷蓄熱装置
JPH11270941A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Hisao Matsumoto 室内人工降雪貯冷を特徴とする零温長期調製施設の冷熱 源蓄蔵方法。
JP2000028240A (ja) * 1998-07-10 2000-01-28 Hiroshi Seto 自然製氷による氷蓄熱システム
JP2000230793A (ja) * 1999-02-08 2000-08-22 Takenaka Komuten Co Ltd 雪利用の冷熱蓄熱方法およびその装置
JP2001235180A (ja) * 1999-12-12 2001-08-31 Ice Shelter:Kk 自然氷を用いた換気冷房方法及び換気冷房装置
JP3850385B2 (ja) * 2002-05-08 2006-11-29 株式会社今組 移動式高密度雪氷庫による冷房システム
JP2003335418A (ja) * 2002-05-15 2003-11-25 Kudo Kensetsu Kk 雪冷房のための雪搬送システム
JP2005299944A (ja) * 2004-04-07 2005-10-27 Kikaku Sekkeishitsu Fukuda:Kk 雪冷房システム
JP2008082592A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Wakasawan Energ Kenkyu Center 冷熱エネルギーシステムにおける雪貯蔵庫
JP2008164251A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Alpen Setsubi Kk 雪冷房装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018536139A (ja) * 2015-12-02 2018-12-06 エフスリー スノウ テクノロジーズ エービー 人工雪製造設備及び人工雪製造設備から人工雪を排出するための方法
US11946663B2 (en) 2019-02-15 2024-04-02 University Of Seoul Industry Cooperation Foundation Air control system and method using air in atmosphere
CN111750583A (zh) * 2019-03-26 2020-10-09 爱斯佩克株式会社 降雪装置、人工气象室以及降雪方法
EP3967955A1 (en) * 2020-09-15 2022-03-16 Hochschule Für Angewandte Wissenschaften München Temporary energy storage system for cold energy

Also Published As

Publication number Publication date
JP5271049B2 (ja) 2013-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5271049B2 (ja) 人工雪による冷房冷蔵方法
KR20150084103A (ko) 온실하우스의 하이브리드 냉난방시스템
CN112854107A (zh) 一种高效节能迅速除雪融雪方法及设备
KR20170128879A (ko) 지열을 이용한 지붕 융설 시스템
EP2428760A2 (de) Erdspeichertank für ein Energiespeichersystem
JP2008541750A (ja) 動物飼育用プラント
JPH07305873A (ja) 利雪・天然氷結の利用による蓄熱・熱交換システム
KR101077414B1 (ko) 옥외 시설물
CN107283770A (zh) 汽车配件冷却装置
CN205658037U (zh) 一种无动力通风保温隔热浅圆仓
CN106444898A (zh) 蓄能式低能耗低温粮食储藏库
RU2411418C1 (ru) Система воздушного охлаждения помещений и оболочка для кусков льда теплоизолированной камеры для льда такой системы
JP2000055413A (ja) 地盤熱利用の冷暖房システム及び冷暖房機能付き建物及び冷暖房方法
CN205813505U (zh) 一种冷却池
JP6858431B1 (ja) 低温倉庫
CN208159691U (zh) 一种周转笼
CN204612284U (zh) 一种利用冬季冷风在非自然水域制冰蓄冰的装置
Elwell et al. A double-plastic greenhouse with a polystyrene-pellet energy screen and floor heating for winter tomato production
KR101065388B1 (ko) 자연을 이용한 빙고와 저장고.
DE3314491A1 (de) Waermespeicher aus einem behaelter mit einer waermespeichernden fluessigkeit
JP2005137957A (ja) 寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽及び発酵方法
JP2008082592A (ja) 冷熱エネルギーシステムにおける雪貯蔵庫
CN112128894B (zh) 一种跨季利用冰雪冷量的液体冷媒循环装置及使用方法
JP3242041U (ja) 融雪システム
CN216187038U (zh) 一种冷冻食品运输箱

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110824

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130510

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5271049

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250