JP2005137957A - 寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽及び発酵方法 - Google Patents

寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽及び発酵方法 Download PDF

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Abstract

【課題】地方圏や寒冷地における外気の低温による有機性廃棄物の発酵の不完全化を防止すると共に、発酵熱を有効利用して省エネルギー化を図る比較的簡便構造の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽及び発酵方法を提供する。
【解決手段】寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽1の発酵槽構造体2は二重壁構造の断熱壁体を有するものからなり、空間部12が加温化されている。外気は外気導入口3から導入されるが、空間部12により高温に加温され外気導入口3から離れた位置にある送風用ブロワ4によりストックヤード8内に送られ、この中に蓄積されている有機性廃棄物を発酵させ発酵物15を作る。この際に生ずる水蒸気は排気排出用ファン等により排出される。また、発酵熱はヒートポンプの蒸発器22により送風用ブロワ4の加温源として有効利用され、省エネルギー化が図れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機性廃棄物に好気性菌を加えて発酵槽構造体内のストックヤードに蓄積収納し、これに加温された外気を導入して発酵促進を図る発酵槽及びそれを用いた発酵方法に係り、特に、地方圏や寒冷地のような低温の地域においても良好な発酵が行われ、更に、ヒートポンプ等を用いて発生熱の有効利用や、発酵過程において問題となる水滴除去を行うようにした寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽及び発酵方法に関する。
有機性廃棄物(下水汚泥,都市生ゴミ,産業廃棄物,農業廃棄物,家畜糞尿,畜産廃棄物等)の低温から高温に至る好気性発酵の方法及び装置において、寒冷地、特に、東北,北海道の好気性菌発酵は特に秋から冬期においては、外気の低温度の影響により送風の空気温度も低く、発酵温度上昇を防げ又は蒸発する水蒸気が外気温により凝縮し水滴となって堆肥上に落ち発酵を遅らせる。また、熟成も落ち、完熱にならず、長時間を費やさないと完全熟成ができない。この最大の原因は外気の低温度による。以上により、有機性廃棄物の特に好気性による農畜産,水産の廃棄物発酵処理に決定的手法が見出されていないのが現状である。
一方、有機性廃棄物の処理方法として、焼却による処理方法はあるが、排煙の発生や燃費,設備,焼却灰の廃棄物処理,ダイオキシンや重金属処理等多くの問題がある。この焼却処理法は、廃熱利用の点、省エネルギー利用化に多少の貢献はあるが、多額の設備投資が必要である。しかし経費や損得を越えた手段として環境行政管理上代る手段がないためやむを得なく使用されている方法である。
係る観点から最もシンプルで自然の理に添い乍ら設備費も経費も最小に出来る方法として、従来も行われている手段に好気性菌発酵法がある。しかしながら、好気性菌を用いるために有機性廃棄物の蓄積している床下側から空気(O2)を送り込むため、外気が直接送風される。また、好気性発酵槽の蓄積発酵物の上部は一般には外気に開放され、雨水槽を防ぐためだけの屋根があるものが使用されていた。
この様な状況下で発酵完熱堆肥となるためには原料の水分をあらかじめ調整する必要がある。蓄積の発酵温度は中心部に片寄り、全体の熟成が平均化するために内部と外部即ち熟成が進んだものと未熟成の部分と「切換えし」を行い、中温菌70℃以下では一次発酵と二次発酵と完熟熟成堆肥までに100日もかかり、超高温菌発酵の80℃以上の発酵菌は4〜5回の切り換えしを含め40日前後で完熟堆肥が得られる。
処が発酵方法は夏季には発酵も促進されるのであるが、秋,冬期に至っては発酵時間が延長し、完熟の熟成にならないのである。特に、有機廃棄物の多い東北や北海道地区における家畜糞尿,農業水産廃棄物の処理を促進する必要がある。更に畜産糞尿が露地に野積みされて地下水汚泥の原因となっており、以上のことが大問題化となっている。
発酵方法において従来の冬期における具体的実施上の問題点に基ずいて述べれば、先ず、外気温の低温度による影響である。好気性菌発酵においては、発酵菌に酸素を送るために発酵槽の床より蓄積物に向け空気を送風するが、この空気は外気直接であるため、外気温は特に冬期は北海道では−20℃にもなって、発酵上昇しようとする発酵を防げることになる。また、原料も外気に晒されてをり、外気温に近い温度から折角発酵上昇しようとする足を引き出すことになる。
更に、発酵温度が上昇するにつれて堆肥原料の含水率60〜70%の水は蒸発し、水蒸気となって上昇し、天井に当たり、外気温に近い天井裏に水滴となって堆肥上に落下する。折角発酵熱によって蒸発した水蒸気が凝縮して水滴となることは元の木阿弥であり、蛸足的損失となっている。この費やされるエネルギーーは莫大である。潜熱であるが故に損失が大きいのである。
発酵槽の発酵物からの水蒸気は、天井に当たる上昇途中で素通りとなっている外気に触れ、蒸気が細い水滴となり、天井,側壁に凝集し、蒸気潜熱を棄てることになっている。堆肥の表面温度を下げ、また、水滴となって戻されることになる。このことが発酵の温度上昇に水を差し、長時間に亘る貯蔵が余儀なくされるのである。また、熟成の温度上昇は到達せず、完熟堆肥とはならないのである。特に、超高温菌好気性発酵は鹿児島や中部以西の地域は冬期から夏において通算40日前後で完熟堆肥が出来上がるが東北,北海道では80日以上にもなり、更に完熟堆肥とはならないのである。
以上の様に外気温の低温地区に於いての有機性廃棄物の好気性発酵に空気の吹き込み温度と天井や壁面の外気温度の影響が、発酵時間や完熟度に影響をおよぼしている。また、湿度の高い空気を送風することは加水となり蒸発のための余分な加温が必要となり損失が大きくなる。一方、発酵促進やエネルギー回収に関する公知文献として「特許文献1」か「特許文献2」及び「特許文献3」が挙げられる。
特開2001−342088号(全文) 特開2002−20188号(全文) 特開2002−126780号(全文)
「特許文献1」の特開2001−342088号の「バイオガス生産方法及びバイオガス生産装置」は、堆肥を熟成すると共に発生する熱を利用して堆肥用発酵槽内の液肥を加温してメタンガスの発生を促進するものである。
また、「特許文献2」の特開2002−20188号の「バイオガス生産方法及びバイオガス生産装置」は、堆肥からの発生熱とヒーターや熱風吹き込み等の外部加熱装置からの熱を利用して液肥用発酵槽内の液肥を加温してメタンガス等の発生を促進するものである。
また、「特許文献3」の特開2002−126780号の「下水処理方法、下水処理システム、余剰汚泥バイオ処理方法及びその処理システム」は、下水処理施設の沈澱池から引き抜かれる活性汚液の一部を返送汚泥として沈澱池の前後に返送し、残りの余剰汚泥を濃縮して消化槽に送り込みメタンと生成菌等の嫌気性菌とにより分解処理して濃縮汚泥を消化汚泥とし、その処理過程でメタンガスを発生させ、かつ、このメタンガスの燃料エネルギーで加温しながら高温好気性反応槽に送り込んで瀑気し、続いて高温好気性細菌により分解処理して、半分解物を沈澱池の前後に返送して活性汚泥液を分解処理するものである。
以上の事例の好気性菌利用も嫌気性発酵においても外気の温度によって廃棄物原料が温度が低く、好気性では送風空気温度が0℃以下になっては発酵を妨害することとなり、東北,北海道地区は特に好気性発酵のコンポスト化は困難となる。本発明は、以上の事情に鑑みて発明されたものからなり、低温度外気においても発酵の促進化が計られ短時間に完熟な熟成が行われる寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽及び発酵方法を提供する。
本発明は、以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、有機性廃棄物を原料とする好気性菌発酵槽であって、該発酵槽は、側面壁と天井と床とで囲まれ内部に前記有機性廃棄物を蓄積収納するストックヤードを形成しその中央部に前記有機性廃棄物出入口を連結する通路を形成する発酵槽構造体と、該発酵槽構造体の主に前記側面壁と二重壁構造とする空間部を介して相対向して配置される外面壁と、該外面壁に装着され前記空間部内に外気を導入する外気取入口と、該外気取入口から離れた位置において前記空間部内に設置され導入された外気(加温されている)を前記発酵槽構造体内に導入するための送風用ブロワとを設けることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、前記発酵槽構造体の前記側面壁には、前記発酵槽構造体内に連通する水蒸気排気孔や蒸気排出用ダクト又は送風用ファンが設けることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、前記ファンの吐出側には加熱手段又はヒートポンプの凝縮器が配置され、前記水蒸気排出孔又は前記外気取入口には前記ヒートポンプの蒸発器が配置されることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、前記有機性廃棄物から発生する発酵菌が、80℃以上の高温菌又は超高温菌であることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、前記発酵槽構造体の前記天井及び外面壁が露滴落下防止のための断熱処理されるものからなることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、前記発酵槽構造体の前記側面壁との間で前記空間部を形成してなる前記外面壁が断熱処置されたものからなることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、前記発酵槽構造体の前記床及び前記ストックヤードの隔壁内には前記発酵槽構造体内に加温空気を導入するための空気噴射管が埋設されることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、前記請求項1乃至7に記載の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽が、地方圏及び寒冷地に設置されるものであることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、前記請求項1乃至8に記載される寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽による有機性廃棄物の発酵方法であって、該発酵方法は、有機性廃棄物に好気性菌を加えてストックヤードに蓄積収納し、外気取入口より空間部内に外気を取り入れ、加温されている空間部内で加温された外気をファンにより空気噴射管等を用いて発酵槽構造体内のストックヤード内に導入し、発酵を促進するものからなり、更に、加熱手段やヒートポンプを用いて、加温空気の熱を有効利用して発酵を促進し、更に発生した水蒸気を外部に排気して水滴落下を防止するようにすることを特徴とする。
寒冷地における有機性廃棄物の発酵は冬期においては温度上昇は望めず徒らに長時間の貯槽となり、乾燥した完熟生成物の堆肥は得られないものであったが、本発明は外気の空気を熟成槽の壁を二重壁空気チャンバを設け、槽壁よりの熱を取り入れ空気を加温する空気溜との外気は、この二重壁を地方の吸入口まで流れる間と空気溜となって温められ、この空気が発酵槽の床よりチャージの空気を加温することによって初期発酵も促進され、短時間の熟成が達成される発酵中の送風も加温されているので、昇温の足を引き出せるのではなく、発酵温度の上昇が促進される効果が生ずる。更に、送風加温の方法にヒートポンプを加熱促進に利用することによって、高い昇温が可能となった。また、安定した加熱温度が得られることに発酵槽からの漏洩する排熱をヒートポンプの熱源としているので省エネルギー化となり、コンポスト化の短時間の完熟成品が得られる。特に、冬期において発酵促進と完熟,無機化状生成品が得られることになり、年間を通じて安定した生産性が寒冷地で可能になることである。特に、好気性菌が80℃以上の超高温菌好気性発酵を利用したコンポスト場においては臭気も無く高温菌作用によるメリットが大である。また、発生した蒸気は凝縮して水滴とならない様に天井裏を断熱防熱仕上げたことにより凝縮して液滴となって落下することはない。更に、発生蒸気を速やかに蒸気のまま排出する方法としてコンポスト蓄積の上部より平面時に一方の側壁ランマより横列にファンを配置するか、また、横吹き出し用のダクトより他方の側壁に向け水平に上下を仕切るエヤカーテンとなる平面流を作り、元に巻き込まれる様に上昇水蒸気を他方の側壁に向け吹出して、吹出し側にもファンを横列に並べ又はダクト吸引により、外部に蒸気を排出する。これにより速やかにコンポストの乾燥が促進される。更に、水蒸気と温風の排熱を回収する熱交換器を取付けヒートポンプの熱源にするか又は他の温風の熱源に利用するものである。水滴防止と蒸気の潜熱利用である。二重壁構造の外部側壁側の防熱施行により、二重壁チャンバーに水滴の防止と熱の損失を防止することができる。更に、床,槽仕切壁コンクリート内にヘアピンコイルを設け、熱交換器の熱源として利用する。これはコンクリート鉄筋の代替と見做すことができ、経済効果がある。外気導入口3等に設けた蒸発器の除湿作用は速やかに乾燥に適用され省エネ発酵促進となる。
以下、本発明の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽及び発酵方法を図面を参照して詳述する。なお、本発明は、以下の内容に限定するものではなく、同一の技術的範疇のものも含まれることは勿論である。また、図1により寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽の全体構造を説明する。本発明の寒冷地向けの外気加温式好気性菌発酵装置1(以下、単に発酵装置1という)は、概略次の構成要素からなる。即ち、側面壁5と天井6と床7で囲まれ内部に複数のストックヤード8を形成し、中央部に有機性廃棄物出入口(入口9と出口10)を有する通路11を形成する発酵槽構造体2と、側面壁5に空間部12を介して相対向して配置される外面壁13と、外面壁に装着され外気を導入するための外気導入口3と、外気導入口3から最も離れた位置において空間部12内に設置され空間部12内で加温されている外気を発酵槽構造体2内に導入する送風用ブロワ4等とを有するものからなる。なお、側面壁5と外面壁13との間の空間部12が密閉された二重壁構造体と通路となる。
図1に示すように、発酵槽構造体2の内部には、隔壁14によって仕切られた複数個のストックヤード8があり、この中には下水汚泥,都市ゴミ,産業廃棄物等の有機性廃棄物に好気性菌を混合した発酵物15が蓄積収納されている。
ブロワ4は空間部12(二重通路)のほぼ中央部に突出して形成されるブロワ室16内に設置される。この送風用ブロワ4には配管17が連結され、配管17は床7の空気噴射管18によりストックヤード8内の発酵物15に空気を導入する。また、外面壁13は断熱処理され、空間部12内の加温空気の外部側への放熱を防止すると共に露滴落下防止機能を有するようにしている。
以上の構造の発酵装置1は、主に地方圏や寒冷地に設置されるがその発酵作用等を以下に述べる。入口9から通路11を通り有機性廃棄物が各ストックヤード8に投入され、これに好気性菌を入れることにより発酵物15がストックヤード8に蓄積収納される。なお、発酵済の発酵物15は出口10から外部に運ばれる。
外気導入口3より外気が空間部12内に導入される。この空間部12は前記のように二重構造になっており、ストックヤード8で発生した熱が側面壁5に伝熱され、かつ外部壁13は断熱処理されているためこの空間部12はかなり高温になる。従って、空間部12内に導入された外気は加熱されてかなり高温になって空間部12に空気溜となる。高温になった外気は外気導入口3から離れているブロワ4に吸引され、ブロワ4から配管17を介して空気噴射管18に導入される。空気噴射管18は床7より発酵物15に通風され、初期加温を促進する。ストックヤード8の隔壁14内のヘアピンコイル28,29内の循環水は加温され、ヒートポンプ24の熱源に供される。ストックヤード8内に高温の外気が導入され発酵物15を加熱される。これにより、積極的な発酵が行われる。以上の構造により、地方圏や寒冷地において外気が例えば−20℃極低温であってもストックヤード8内には高温の外気が導入されることになる。
図2,図3は図1のA−A線断面図を示す。図2,図3に示すように、側面壁5には発酵槽構造体2内に連通する水蒸気排気孔19が開孔形成され、水蒸気排気孔19には蒸気排出用ファン20や蒸気排出用ダクト21が設けられている。また、図1及び図2に示すように、外気導入口3や蒸気排出用ファン20及び蒸気排ダクト出口の近傍には熱交換器の蒸発器22が配置され外気の高温の除湿をする。また、ブロワ4には熱交換器の凝縮器23が配置され加熱する。また、図2に示すように蒸発器22及び凝縮器23は夫々ヒートポンプ24の管25及び管26により連結される。ヒートポンプ24は排出される蒸気の気化潜熱を熱源とし、蒸発器22の吸熱と除湿を行い、ブロワ4よりの空気は凝縮器24により加熱される。また、この熱はヘアピンコイル28,29の加温循環水により噴射空気の加温熱源として利用される。
図4は側面壁5に排気用ファン27を配置したものである。この排気用ファン27は床7内に配置した空気噴射管18から吹き出した空気とストックヤード8からの蒸気や水蒸気とを外部に排出するためのものである。また、床7や隔壁14内にはヘアピンコイル28や29が配置され、コイル内を循環する温水によりヒートポンプ24の熱源として機能する。
次に、図1乃至図4を参照して本発明の実施例を説明する。寒冷地における好気性菌発酵は発酵水分,気温,温度条件等によって左右される。また、発酵の立上り時間,発酵の温度昇温レベル,ブロワから送られてくる空気の温度等は外気温度に左右される。寒冷地等においては導入される外気温度が低く、外気温度を高めることが必要になる。本実施例では、発酵槽構造体2内には巾5.5mで奥行き12mで高さ2mのストックヤード8が複数設けられ、夫々のストックヤード8内には有機性廃棄物が蓄積されている。外気は外気導入口3から空間部12内に導入されるが、空間部12は発酵熱により高温化されているため、外気は十分に加温される。特に、外気導入口3に対してブロワ4の位置はもっとも離れているために、ブロワ4まで送られてくる外気は昇温し、かなり高温のものになる。この加温された外気はブロワ4に連結されている配管17を介して床7等からストックヤード8内に導入される。これにより、発酵物15が迅速に発酵される。この発酵により側面壁5が加熱され、空間部12内を高温化を促進する熱源となる。
一方、図1,図2に示すように、外気導入口3や外面壁13及び蒸気排出用ダクト21(図2)の近傍には蒸発器(除湿器)22が配置され、夫々の管25や26を介してブロワ4の凝縮器23(加熱器)に送られる。この加熱空気は床7等からストックヤード8内に送られ、ストックヤード8内が昇温される。これにより、排熱の有効利用ができ省エネルギー化が図れる。
一方、外面壁13や天井6は断熱処理されて外気は断熱されている。また、発酵槽構造体2内は入口9及び出口10を閉めて通路11を閉止すれば温室となり外気が入らないため原料廃棄物の初期昇温を加速する。エヤレーション空気はファンにより速やかに排出され、発酵熟成が促進される。このため外気が−20℃の北海道において完熱発酵が行われる。更に好気性発酵菌が高温又は超高温圏の80℃以上に昇温され、そうか病等の肥料に有害な菌及びせん虫を80℃以上10〜20分で死滅させる。これによりバイオハザードフリーコンポストが得られる。一方、排出水蒸気は冷温度にならず水滴とならず蒸気のまま外部に放出される。その手段方法は図2乃至図4に示すように蒸気排出用ファン20、蒸気排出用ダクト21等により行われる。排出側に取付けた蒸発器22により蒸気潜熱と顕熱がヒートポンプ24により回収される。
以上の説明により明らかに有機廃棄物処理が特に全国的に展開する処理装置が好気性菌発酵において、外気温に影響があり、特に地方圏の北海道や農村地における下水汚泥や蓄産糞尿の処理の発酵が厳冬期にも温度上昇を可能にし、機能を完結する。本発明による技術が地方圏の農業問題を解決し、コンポストとしての完熟,熟成が行われることでその影響は計り知れず環境問題も省エネルギーにも役立ち公害防止と共に農村,水産や食品加工産業に大きく貢献し、産業発展に繋がるものである。特に、高温好気性菌による病害菌の死滅による堆肥伝播に対する効果がある。
本発明の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽の装置全体構造を示す平面図。 図1のA−A線断面図。 図1のA−A線断面における実施例を示す断面図。 図1のA−A線断面における実施例を示す断面図。
符号の説明
1 発酵装置(寒冷地向けの外気加温式好気性菌発酵装置)
2 発酵槽構造体
3 外気導入口
4 ブロワ
5 側面壁
6 天井
7 床
8 ストックヤード
9 入口
10 出口
11 通路
12 空間部
13 外面壁
14 隔壁
15 発酵物
16 ブロワ室
17 配管
18 空気噴射管
19 水蒸気排気孔
20 蒸気排出用ファン
21 蒸気排出用ダクト
22 蒸発器
23 凝縮器
24 ヒートポンプ
25 管
26 管
27 排気用ファン
28 ヘアピンコイル
29 ヘアピンコイル

Claims (9)

  1. 有機性廃棄物を原料とする好気性菌発酵槽であって、該発酵槽は、側面壁と天井と床とで囲まれ内部に前記有機性廃棄物を蓄積収納するストックヤードを形成しその中央部に前記有機性廃棄物出入口を連結する通路を形成する発酵槽構造体と、該発酵槽構造体の主に前記側面壁と二重壁構造とする空間部を介して相対向して配置される外面壁と、該外面壁に装着され前記空間部内に外気を導入する外気取入口と、該外気取入口から離れた位置において前記空間部内に設置され導入された外気(加温されている)を前記発酵槽構造体内に導入するための送風用ブロワとを設けることを特徴とする寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽。
  2. 前記発酵槽構造体の前記側面壁には、前記発酵槽構造体内に連通する水蒸気排気孔や蒸気排出用ダクト又は送風用ファンが設けることを特徴とする請求項1に記載の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽。
  3. 前記ファンの吐出側には加熱手段又はヒートポンプの凝縮器が配置され、前記水蒸気排出孔又は前記外気取入口には前記ヒートポンプの蒸発器が配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽。
  4. 前記有機性廃棄物から発生する発酵菌が、80℃以上の高温菌又は超高温菌であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽。
  5. 前記発酵槽構造体の前記天井及び外面壁が露滴落下防止のための断熱処理されるものからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽。
  6. 前記発酵槽構造体の前記側面壁との間で前記空間部を形成してなる前記外面壁が断熱処置されたものからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽。
  7. 前記発酵槽構造体の前記床及び前記ストックヤードの隔壁内には前記発酵槽構造体内に加温空気を導入するための空気噴射管が埋設されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽。
  8. 前記請求項1乃至7に記載の寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽が、地方圏及び寒冷地に設置されるものであることを特徴とする寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽。
  9. 前記請求項1乃至8に記載される寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽による有機性廃棄物の発酵方法であって、該発酵方法は、有機性廃棄物に好気性菌を加えてストックヤードに蓄積収納し、外気取入口より空間部内に外気を取り入れ、加温されている空間部内で加温された外気をファンにより空気噴射管等を用いて発酵槽構造体内のストックヤード内に導入し、発酵を促進するものからなり、更に、加熱手段やヒートポンプを用いて、加温空気の熱を有効利用して発酵を促進し、更に発生した水蒸気を外部に排気して水滴落下を防止するようにすることを特徴とする寒冷地向け外気加温式好気性菌発酵槽による発酵方法。
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