JP2010119600A - 内視鏡 - Google Patents

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和彦 久保田
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Abstract

【課題】 挿入部の先端部を機能別に分割して形成することで組立ての作業性を向上するとともに、挿入部の先端部の構造を共通形状とすることで機能の変更や機能の追加・削減にフレキシブルに対応することができる内視鏡を提供する。
【解決手段】 内視鏡は挿入部の先端部に先端硬質部32を有する。先端硬質部は、ベース62,102,112をそれぞれ有する複数のユニット52,54,56が組み合わせられて構成されている。複数のユニットは、ベースの少なくとも1つに観察光学系64、照明光学系66、鉗子出口、送気送水出口のいずれかが配設されて構成されている。各ベースは、先端硬質部の外径表面の一部を構成する曲面と、先端硬質部の軸方向と平行な面とをそれぞれ備えている。ベースの先端硬質部の軸方向と平行な面同士を当接させることにより、全体として円形の外周を形成する先端硬質部が構成される。
【選択図】 図2

Description

この発明は、観察手段、照明手段、送気送水手段、処置具挿通チャンネルなどの機能を選択的に組み合わせて構成する内視鏡に関する。
内視鏡の挿入部の先端部には、観察手段、照明手段、送気送水手段、処置具挿通チャンネルなどの機能が集約されている。そして、観察部位の特性や、処置などの用途に応じて様々な機能を組み合わせて様々な内視鏡が存在しているのが現状である。
例えば特許文献1に開示された内視鏡では、先端部に上述した機構を接合した構造が用いられている。特許文献1に開示された構造では、1つのベース部材(保持部)に対して観察手段、照明手段、送気送水手段、処置具挿通チャンネルなどが嵌め込みや嵌合により内視鏡の挿入部の先端部を構成している。このため、特許文献1に開示された構造では、嵌め込みと嵌合により着脱の容易性が向上し、挿入部の先端部の製造の容易性は向上している。
特開2001−83436号公報
特許文献1に開示された構造では、1つのベース部材に対して観察手段、照明手段、送気送水手段、処置具挿通チャンネルなどが嵌め込みや嵌合されることにより挿入部の先端部が製造されるが、観察手段、照明手段、送気送水手段、処置具挿通チャンネルなどの大きさは種々選択されるのが一般的である。このため、特定の種類の内視鏡を製造するのであれば問題はないが、観察手段の種類や処置具挿通チャンネルの径を変更するなど、内視鏡の機能を変更する際、又は、処置具挿通チャンネルや照明手段などの機能を追加・削減する場合には新たなベース部材が必要となってしまう。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、挿入部の先端部を機能別に分割して形成することで組立ての作業性を向上するとともに、挿入部の先端部の構造を共通形状とすることで機能の変更や機能の追加・削減にフレキシブルに対応することができる内視鏡を提供することにある。
この発明に係る、挿入部の先端部に先端硬質部を有する内視鏡において、前記先端硬質部は、ベースをそれぞれ有する複数のユニットが組み合わせられて構成され、前記複数のユニットは、前記ベースの少なくとも1つに撮像部、照明部、鉗子出口、送気送水出口のいずれかが配設されて構成され、前記ベースは、前記先端硬質部の外径表面の一部を構成する曲面と、前記先端硬質部の軸方向と平行な面とをそれぞれ備え、前記ベースの前記先端硬質部の軸方向と平行な面同士を当接させることにより、全体として円形の外周を形成する先端硬質部が構成されるようにしたことを特徴とする。
複数のユニットがベースの少なくとも1つに撮像部、照明部、鉗子出口、送気送水出口のいずれかが配設されて構成される、すなわち、例えば各ユニットが機能(撮像機能、照明機能、鉗子案内機能、送気送水機能)ごとに1つのユニットとして形成されても良いので、設計に関する制約条件(チューブ、ケーブル等の固定位置や固定方法等)を緩くすることができる。そして、複数のユニットのベースを組み合わせることによって先端硬質部を構成することができるので、決まった形状のベースに対して各機能を適宜に設ければ良く、製造コストを下げることができる。例えば複数の大きさのベースを有する場合、ベースの大きさに合わせて鉗子出口の大きさや照明部の照明窓の大きさ等を設定することもできる。
また、前記先端硬質部は、前記ベースをそれぞれ有する複数のユニットが先端部側から挿入されると前記複数のベースが組み合わせられて形成される円形の外周が接する内周面を有する筒状の外枠を備え、前記複数のユニットのベースの少なくとも1つのベースは、スペーサとして機能し、前記複数のユニットのベースのうち、前記スペーサとして機能するベース以外のベースが前記外枠に挿入されたとき、前記スペーサとして機能するベースの分の隙間が形成され、前記スペーサとして機能するベースの基端部側の横断面は、前記隙間よりも小さく、前記スペーサとして機能するベースの基端部側を前記隙間に挿入可能であり、前記スペーサとして機能するベースの先端部側の横断面は、前記隙間よりも僅かに大きく、前記スペーサとして機能するベースの先端部側を前記隙間に圧入するものであり、前記スペーサとして機能するベースを前記隙間に対して挿入することによって、前記複数のベースが組み合わせられて形成される円形の外周を前記外枠の内周面に押し付けて固定するようにしたことが好適である。
先端部側と基端部側とで複数のユニットのベースによって形成される隙間に対する大きさを変化させることにより、各ユニットのベース相互間、各ユニットのベースと外枠の内周面との間に圧力を発生させることができる。このため、発生した圧力によりユニットのベース間に摩擦力を発揮し、かつ、各ベースと外枠との間に摩擦力を発揮することによって、各ベースを接着等で固定しなくても、外枠に対して摩擦力を発揮して先端硬質部を構成することができる。
また、前記複数のユニットのベースの少なくとも1つのベースの前記外枠と接触する曲面にはベース側嵌合部が設けられ、前記外枠には、前記ベース側嵌合部と正対する位置に外枠嵌合部が設けられていることが好適である。
ベース側嵌合部と外枠嵌合部とを嵌合させることにより、簡単に先端硬質部を構成することができる。
また、前記複数のユニットのうち前記鉗子出口を有するユニットのベースが鉗子チューブと同一、又は、同種の材質で形成され、前記複数のユニットのうち前記送気送水出口を有するユニットのベースが送気送水チューブと同一、又は、同種の材質で形成されていることが好適である。
ユニットのベースの材料がチューブと同一、又は、同種の材質で形成される場合、溶融温度などの物性が近いため、個別に作製されたベースとチューブとの加熱による溶着や同時に成型を行う一体成型が可能である。このため、ベースへのチューブの固定作業を従来に比べて簡略化、あるいは一体化成型により削減することができる。
この発明によれば、挿入部の先端部を機能別に分割して形成することで組立ての作業性を向上するとともに、挿入部の先端部の構造を共通形状とすることで機能の変更や機能の追加・削減にフレキシブルに対応することができる内視鏡を提供することができる。
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態について図1から図5(B)を用いて説明する。
図1に示すように、内視鏡10は、孔内に挿入される挿入部12と、この挿入部12の基端部に配設された操作部14と、操作部14から延出されたユニバーサルコード16とを備えている。
ユニバーサルコード16の延出された端部には、吸引装置22、送気送水装置24、画像観察・照明電源装置26に接続されるコネクタ18が配設されている。
挿入部12は、操作部14に対して遠位側から順に、先端硬質部32と、湾曲部34と、可撓管36とを備えている。
操作部14は、使用者に保持(把持)される保持部(把持部)42と、湾曲部34を所望の方向に湾曲させるための湾曲操作機構44と、後述する吸引装置22、送気送水装置24や光源(画像観察・照明電源装置26)などを操作するスイッチ類46と、鉗子等の入口となる鉗子口48とを備えている。
なお、挿入部12の可撓管36と操作部14の保持部42との間には、可撓管36が座屈するのを防止する折れ止め50が配設されている。
図2(A)および図2(B)に示すように、挿入部12の先端硬質部32は、照明観察ユニット(第1のユニット)52と、チャンネルユニット(第2のユニット)54と、送気送水ユニット(第3のユニット)56とを備え、これらが組み合わせられて円柱状に形成されている。すなわち、この実施の形態では、3つのユニット52,54,56により先端硬質部32が構成される。
図3(A)から図3(C)に示すように、照明観察ユニット52は、円柱状の先端硬質部32の一部となる第1のベース62と、観察光学系(撮像部)64と、1対の照明光学系(照明部)66とを備えている。
第1のベース62は、略半円柱状に形成されている。第1のベース62は、先端硬質部32の先端面の一部となる面63aと、先端硬質部32の外周面の一部を形成する曲面63bと、挿入部12の軸方向と平行な面とを有する。挿入部12の軸方向と平行な面には、後述する第2および第3のベース102,112と接着される平面63cが含まれる。
この第1のベース62の略中央の位置には、観察光学系64の後述する対物レンズ82が配設される第1の配設孔72が形成されている。この第1の配設孔72の両側には、照明光学系66の後述する照明窓92が配設される1対の第2の配設孔74が形成されている。第1のベース62には、第1のベース62の内部で第1の配設孔72、1対の第2の配設孔74に連通された凹部76が形成されている。
なお、これら第1および第2の配設孔72,74の中心軸は互いに平行であり、それら中心軸は挿入部12の先端面を構成する第1のベース62の半円状の平面に対して直交している。
図3(A)および図3(B)に示すように、観察光学系64は、対物レンズ82と、撮像ユニット84とを備えている。撮像ユニット84は、撮像素子84aと、照明光学系66と共通に用いられる基板84bと、リード線84cとを備えている。基板84bは縦断面が略L字型に形成され、第1のベース62の凹部76に固定されている。この基板84bには、撮像素子84aが配設されている。この撮像素子84aには、第1のベース62に固定された対物レンズ82が同じ光軸上に配設されている。なお、撮像素子84aには、CCDやCMOS等、種々のものが用いられる。基板84bにはリード線84cの一端が半田付け等により固定され、リード線84cの一端を除いた部分は信号ケーブル86に内挿されている。リード線84cは、画像観察・照明電源装置26から後述するLED94aを発光させるために電気を流すとともに、撮像素子84aからの信号を画像観察・照明電源装置26に伝達するのに用いられる。
図3(A)および図3(C)に示すように、照明光学系66は、照明窓92と、LEDユニット94とを備えている。LEDユニット94は、LED94aと、上述した基板84bとを備えている。この基板84bには、観察光学系ユニット64の撮像素子84aに隣接してLED94aが配設されている。このLED94aには、第1のベース62に固定された照明窓92が同じ光軸上に配設されている。基板84bには図示しないリード線の一端が半田付け等により固定され、この照明光学系66のリード線は、観察光学系64の撮像ユニット84のリード線84cと同じ信号ケーブル86に内挿されている。
そして、信号ケーブル86は、挿入部12の湾曲部34および可撓管36、操作部14およびユニバーサルコード16を通してコネクタ18に電気的に接続されている。このため、観察光学系64および照明光学系66は画像観察・照明電源装置26に電気的に接続される。なお、信号ケーブル86は、封止材(封止用接着剤)86aにより第1のベース62に固定されている。
第1のベース62は、例えばステンレス鋼材等の金属材や、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)やPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等の樹脂材で形成されている。
図4(A)および図4(B)に示すように、チャンネルユニット54は、円柱状の先端硬質部32の一部となる第2のベース102と、チャンネルチューブ(鉗子チューブ)104とを備えている。第2のベース102は、先端硬質部32の先端面の一部となる面103aと、先端硬質部32の外周面の一部を形成する曲面103bと、挿入部12の軸方向と平行な面とを有する。挿入部12の軸方向と平行な面には、第1のベース62と接着される平面103cと、後述する第3のベース112と接着される平面103dとが含まれる。
第2のベース102には、チャンネルチューブ104に連通される連通孔(鉗子出口)106が形成されている。第2のベース102とチャンネルチューブ104とは、同じ樹脂系の素材で形成されていることが好ましい。例えばチャンネルチューブ104がPTFEで形成されている場合、第2のベース102は、ETFEやPFAが用いられることが好ましい。チャンネルチューブ104の先端の外周面は、第2のベース102に対して例えば熱溶着により固定されている。又は、チャンネルチューブ104が第2のベース102と一体成形されていても良い。そして、チャンネルチューブ104の基端は、湾曲部34、可撓管36、折れ止め50を通して操作部14に延出されている。このチャンネルチューブ104は、図示しないが、操作部14の内部で鉗子口用と吸引用の二股に分けられている。このうち、一方の鉗子口用のチャンネルチューブ104は鉗子口48に接続されている。このため、鉗子口48に鉗子等が配設されると、第2のベース102の先端の連通孔106から鉗子等の先端を突出させることができる。また、チャンネルチューブ104の分けられた他方の吸引用のチャンネルチューブ104は、操作部14からユニバーサルコード16を通してコネクタ18に接続されている。図1に示すように、コネクタ18に吸引装置22が接続され、所定の操作がされることにより、体腔内の体液等を吸引することができる。
図5(A)および図5(B)に示すように、送気送水ユニット56は、円柱状の先端硬質部32の一部となる第3のベース112と、送気送水チューブ114とを備えている。第3のベース112は、先端硬質部32の先端面の一部となる面113aと、先端硬質部32の外周面の一部を形成する曲面113bと、挿入部12の軸方向と平行な面とを有する。挿入部12の軸方向と平行な面には、第1のベース62と接着される平面113cと、第2のベース102と接着される平面113dとが含まれる。
第3のベース112には、送気送水チューブ114に連通される連通孔(送気送水出口)116が形成されている。第3のベース112と送気送水チューブ114とは、同じ樹脂系の素材で形成されていることが好ましい。例えば、送気送水チューブ114がPTFEで形成されている場合、第3のベース112は、ETFEやPFAが用いられることが好ましい。送気送水チューブ114の先端の外周面は、第3のベース112に対して例えば熱溶着により固定されている。又は、送気送水チューブ114が第3のベース112と一体成形されていても良い。そして、送気送水チューブ114は、図示しないが、第3のベース112の基端側の近傍で、送気用、送水用の二股に分けられている。送気送水チューブ114の基端は、2つに分けられた状態で湾曲部34、可撓管36、操作部14、ユニバーサルコード16を通してコネクタ18に接続されている。図1に示すように、コネクタ18に送気送水装置24が接続されることにより、体腔内の観察部位に対して送気や送水を行うことができる。
なお、第2のベース102と第3のベース112とを挿入部12の軸方向と平行な面同士で組み合わせると、第1のベース62と同様の略半円柱状となる。すなわち、第1から第3のベース62,102,112を挿入部12の軸方向と平行な面同士で組み合わせると、略円柱状となる。
次に、この実施の形態に係る内視鏡10の組立て工程について説明する。
まず、第1のベース62に観察光学系64、1対の照明光学系66を所定の状態に配設するため、第1の配設孔72および1対の第2の配設孔74を形成する。また、第1の配設孔72および1対の第2の配設孔74に連通する凹部76も形成する。このとき、第1の配設孔72の径、第2の配設孔74の径は、例えば内視鏡10の使用者等の要望により選択される対物レンズ82や照明窓92など、適宜に設定することができる。そして、実際に照明観察ユニット52を形成する。
第2のベース102にチャンネルチューブ104の先端を所定の状態に固定するため、連通孔106を形成する。このとき、チャンネルチューブ104の径は適宜に選択可能であり、連通孔106の径も適宜に形成される。そして、実際にチャンネルユニット54を形成する。
第3のベース112に送気送水チューブ114を所定の状態に固定するため、連通孔116を形成する。このとき、送気送水チューブ114の径は適宜に選択可能であり、連通孔116の径も適宜に形成される。そして、実際に送気送水ユニット56を形成する。
なお、チャンネルユニット54の第2のベース102とチャンネルチューブ104とが同一または同種の樹脂材である場合、その物性(特に溶融温度)が近いので、個別に作製された第2のベース102とチャンネルチューブ104との加熱による溶着、または、同時に成型を行う一体成型を容易に行うことができる。このため、チャンネルチューブ104を溶着により第2のベース102に固定する接続作業を従来に比べて簡易化し、あるいは、一体成型することにより削減できる。
同様に、送気送水ユニット56の第3のベース112と送気送水チューブ114とが同一または同種の樹脂材である場合、その物性(特に溶融温度)が近いので、個別に作製された第3のベース112と送気送水チューブ114との加熱による溶着、または、同時に成型を行う一体成型を容易に行うことができる。このため、送気送水チューブ114を溶着により第3のベース112に固定する接続作業を従来に比べて簡易化し、あるいは、一体成型することにより削減できる。
図2(A)に示すように、先端硬質部32は、円柱状に形成する。このため、第2のベース102のうち、第1のベース62の平面63cに当接される平面103c、第3のベース112の平面113dに当接される平面103dに接着剤を塗布する。また、第3のベース112のうち、第1のベース62の平面63cに当接される平面113c、第2のベース102の平面103dに当接される平面113dに接着剤を塗布する。そして、第1から第3のベース62,102,112を組み合わせて接着により固定する。このとき、先端硬質部32の先端面63a,103a,113aが揃う(面一となる)ように固定する。すると、図2(A)に示すように、第1のベース62の曲面63b、第2のベース102の曲面103bおよび第3のベース112の曲面113bで形成される円周状の外周面を有する先端硬質部32が形成される。
このように、内視鏡10の各種機能が組み込まれたユニット化されたベース62,102,112を組み合わせるだけで簡単に挿入部12の円柱状の先端部、すなわち先端硬質部32を形成することができる。
なお、第1のベース62のうち、第2のベース102の平面103c、第3のベース112の平面113cに当接される平面63cに接着剤を塗布しても良い。
そして、このように形成した先端硬質部32の基端に湾曲管を有する湾曲部34を固定する。湾曲部34の基端に可撓管36を固定する。ここで、湾曲部34の外皮チューブの先端部で先端硬質部32の円柱状の外周面を被覆する。このとき、信号ケーブル86、チャンネルチューブ104、送気送水チューブ114を湾曲部34の湾曲管、可撓管36を通して可撓管36の基端に導く。
可撓管36の基端に折れ止め50を固定し、折れ止め50の基端に操作部14を配設する。そして、チャンネルチューブ104のうち、鉗子口48用のチャンネルチューブ104を鉗子口48に接続する。
操作部14には、ユニバーサルコード16が配設されているので、信号ケーブル86、チャンネルチューブ104のうち吸引用のチャンネルチューブ104、送気送水チューブ114をユニバーサルコード16の内部を通してユニバーサルコード16の延出された端部から突出させるように導く。
ユニバーサルコード16の延出された端部に配設されるコネクタ18の所定の位置に信号ケーブル86、チャンネルチューブ104のうち吸引用のチャンネルチューブ104、送気送水チューブ114を固定する。そして、コネクタ18をユニバーサルコード16の延出された端部に固定する。
このようにして、内視鏡10を形成する。
図1に示すように、内視鏡10のコネクタ18に画像観察・照明電源装置26が接続され、画像観察・照明電源装置26の電源が入れられると、コネクタ18に接続された画像観察・照明電源装置26から信号ケーブル86を通してLED94aにエネルギが供給される。このため、LED94aが発光し、その光が照明窓92から先端硬質部32の外側に出射される。
照明窓92から出射された光は被写体を照明する。照明された光の反射光は対物レンズ82により取り込まれる。対物レンズ82により取り込まれた光は撮像素子84aで受光して撮像される。撮像素子84aで撮像された光は光電変換されて電気信号として信号ケーブル86、コネクタ18を通して画像観察・照明電源装置26に入力される。このため、画像観察・照明電源装置26に接続された図示しないモニタに被写体の像が表示される。
ところで、この実施の形態では、第2のベース102にチャンネルチューブ104を固定し、第3のベース112に送気送水チューブ114を固定する例について説明したが、第2のベース102に送気送水チューブ114を固定し、第3のベース112にチャンネルチューブ104を固定することができる。第2のベース102および第3のベース112の連通孔106,116を含まない外形を維持することによって、常に先端硬質部32の円柱を形成するパーツとして用いることができる。したがって、容易に内視鏡10の機能や先端硬質部32の配置を設定することができる。
また、例えば第1のベース62に配設された照明光学系の機能だけを第2のベース102や第3のベース112に移した先端硬質部32を形成することなども好ましい。
すなわち、第1から第3のベース62,102,112の形状(外形)を維持することができれば、各ベース62,102,112に選択的に異なる機能を配置することができる。したがって、例えば機能毎に1つのユニットとして製作したパーツを組み合わせて先端硬質部32を構成するため、設計に関する制約条件(チューブ、ケーブル等の固定位置、固定方法)を緩くすることができる。そして、一つ一つのユニット(ベース)の形状(外形)をシンプルに構成することができるため、製造コストを下げることができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図6(A)から図7(C)を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例である。
この実施の形態では、内視鏡10の挿入部12の先端硬質部32を第1の実施の形態で説明した第1から第3のベース62,102,112から構成するのではなく、先端硬質部32は、第1から第4のベース62,102,112,122と、これら第1から第4のベース62,102,112,122を所定の状態に保持する円筒状の外枠124とを備えている。
この実施の形態は、第1の実施の形態で説明した第3のベース112からスペーサとして機能する第4のベース(楔状部材)122を分離させ、かつ、第1から第4のベース62,102,112,122を外枠124に配設するようにしたものである。
図6(A)および図6(B)に示すように、第1から第4のベース62,102,112,122には外枠124の端面に当接するフランジ62a,102a,112a,122aが形成されている。このため、これら第1から第4のベース62,102,112,122が外枠124の内側に配設されると、第1から第4のベース62,102,112,122のフランジ部62a,102a,112a,122aが外枠124の端部に引っ掛けられる。このため、外枠124に対して第1から第4のベース62,102,112,122が位置決めされる。
図7(A)から図7(C)に示すように、第4のベース122は、第1の平面132と、第2の平面134と、第3の平面136と、周面138と、先端面140と、後端面142とを備えている。
第1の平面132は、第1のベース62の平面63cに当接され、第1のベース62の曲面63bを外枠124の内周面に向かって押し付ける。第2の平面134は、第3のベース112の平面113cに当接され、第3のベース112の曲面113bを外枠124の内周面に向かって押し付ける。第3の平面136は、第2のベース102の平面103dに当接され、第2のベース102の曲面103bを外枠124の内周面に向かって押し付ける。周面138は、第1から第4のベース62,102,112,122が組み合わせられたときに円柱状の外周面の一部を形成する。この周面138は、第4のベース122自体が外枠124の内周面に向かって押し付けられる際に外枠124の内周面に接触する。先端面140は、先端硬質部32の先端面の一部を形成する。後端面142は、第3の平面136と、周面138と、後述するテーパ面132a,134aとによって形成される。
図7(B)に示すように、第1の平面132および第2の平面134には、テーパ面132a,134aが連続して形成されている。これらテーパ面132a,134aは、第1の平面132と第2の平面134との間隔よりも間隔が小さくなるようにテーパ状に形成されている。このため、先端面140の高さは後端面142の高さよりも高く形成されている。すなわち、先端面140の肉厚の方が後端面142の肉厚よりも厚く形成されている。
なお、第3の平面136は第1の平面132および第2の平面134に対して直交するように形成されている。図示しないが、この第3の平面136にも第1の平面132や第2の平面134と同様にテーパ面が連続的に形成されていることが好ましい。
また、周面138には、フランジ部122aが形成されている。
次に、この実施の形態に係る内視鏡10の組立て工程について説明する。
まず、第1のベース62に観察光学系64、照明光学系66を所定の状態に配設する。第2のベース102にチャンネルチューブ104の先端を所定の状態に固定する。第3のベース112に送気送水チューブ114を所定の状態に固定する。
外枠124に対して、第1のベース62から第3のベース112を配設する。このとき、第1のベース62から第3のベース112のフランジ部62a,102a,112aを外枠124の端面に当接させる。すると、第1のベース62と第3のベース112との間であって第2のベース102と外枠124との間には第4のベース122の先端面140よりも僅かに小さい横断面を有する隙間が形成される。
この隙間に、第4のベース122の後端側の第1および第2のテーパ面132a,134aを入れて押し込む(圧入する)。このため、後端側の第1のテーパ面132aに連続して形成された先端側の第1の平面132で第1のベース62の平面63cを外枠124の内周面に向けて押圧し、後端側の第2のテーパ面134aに連続して形成された先端側の第2の平面134で第3のベース112の平面113cを外枠124の内周面に向けて押圧し、第3の平面136で第2のベース102の平面103dを外枠124の内周面に向けて押圧しながら第4のベース122を圧入する。一方、第2のベース102の平面103dからの反力により第4のベース122の平面136が押圧されて周面138が外枠124の内周面に向けて押圧される。このように、第4のベース122は楔の役割を果たし、第1から第4のベース62,102,112,122が外枠124に対して固定される。
なお、第1のベース62の平面63cと第2のベース102の平面103cとの間にも力が加えられ、互いに対する移動が防止される。第2のベース102の平面103dと第3のベース112の平面113dとの間にも力が加えられ、互いに対する移動が防止される。このように、第1から第3のベース62,102,112が外枠124に配設された状態に対して第4のベース122を押し込むことによって、隣接するベース62,102,112,122間、各ベース62,102,112,122と外枠124との間に摩擦力が発生する。このため、第1から第4のベース62,102,112,122が外枠124に固定される。
以後の組立て工程は第1の実施の形態で説明したので、ここでの説明を省略する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下のことが言える。
テーパ面132a,134aを有する第4のベース122を外枠124内に配設した第1から第3のベース62,102,112の隙間に挿入することで、外枠124と第1から第4のベース62,102,112,122との間に圧力を発生させることができる。このため、発生した圧力により、第1から第4のベース62,102,112,122の間、外枠124と第1から第4のベース62,102,112,122との間に摩擦力が生じて、第1から第4のベース62,102,112,122を外枠124に固定して先端硬質部32を容易に形成することができる。このような摩擦力により先端硬質部32を維持することができるので、第1から第4のベース62,102,112,122の間に接着剤を塗布する必要がなく、短時間で内視鏡10を組み立てることができる。もちろん、第1から第4のベース62,102,112,122の間に接着剤を塗布することも好適である。
なお、第1から第4のベース62,102,112,122の材質は、低弾性の金属材、高弾性の樹脂材を問わず有効であるが、樹脂材の方が金属材に比べて変形量が大きいため、外枠124に対して第1から第4のベース62,102,112,122を固定するのと同時に水密を確保することができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について図8および図9を用いて説明する。この実施の形態は第2の実施の形態の変形例である。
図8に示すように、第1から第3のベース62,102,112には、それぞれ凸部(ベース側嵌合部)62b,102b,112bが一体又は別体で形成されている。各凸部62,102,112は、外枠124の内周面に当接する円柱の外周面となる位置に形成されている。これら凸部62b,102b,112bは、略直方体形状に形成され、外周面が外枠124の外周面に対して面一または内側に引き込んだ位置にあることが好ましい。凸部62b,102b,112bの外周面と外枠124の外周面とが面一の場合、凸部62b,102b,112bの外周面は外枠124の外周面に沿うように曲面状に形成されていることが好ましい。
なお、第1から第4のベース62,102,112,122のフランジ部62a,102a,112a,122aは形成されていても良いが、この実施の形態では形成されていない。
一方、外枠124には凸部62,102,112が配設される凹部(外枠嵌合部)124a,124b,124c(符号124cは図8中で図示していないので便宜的なものである)が形成されている。
内視鏡10の先端硬質部32の組立て工程について説明する。
まず、図9中の矢印にしたがって、観察照明ユニット52の第1のベース62の凸部62bを外枠124の第1の凹部124aに嵌合させる。このため、第1のベース62が外枠124に対して軸方向および周方向に位置決めされる。このとき、第1のベース62の曲面63bが外枠124の内周面に当接されている。この状態で、チャンネルユニット54の第2のベース102を外枠124の内側に入れる。このとき、第2のベース102の平面103cを第1のベース62の平面63cに当接させる。第2のベース102の平面103cを第1のベース62の平面63cに当接させた状態を維持しながら第2のベース102をスライドさせて凸部102bを外枠124の第2の凹部124bに嵌合させる。このため、第2のベース102が外枠124に対して軸方向および周方向に位置決めされる。このとき、第2のベース102の曲面103bが外枠124の内周面に当接されている。
送気送水ユニット56の第3のベース112を外枠124の内側に入れる。このとき、第3のベース112の平面113cを第1のベース62の平面63cに当接させ、かつ、第3のベース112の平面113dを第2のベース102の平面103dに当接させる。第3のベース112の平面113dを第2のベース102の平面103dに当接させた状態を維持しながら第1のベース62の平面63cに対して平面113cを離隔させるようにスライドさせる。そして、第3のベース112の凸部112bを外枠124の第3の凹部124cに嵌合させる。このため、第3のベース112が外枠124に対して軸方向および周方向に位置決めされる。このとき、第3のベース112の曲面113bが外枠124の内周面に当接されている。
そして、第1から第3のベース62,102,112と外枠124とによって形成される隙間に第4のベース122を圧入する。
以後の組立て工程は第1の実施の形態で説明したので、ここでの説明を省略する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下のことが言える。
第1から第3のベース62,102,112にそれぞれ凸部62b,102b,112bを形成し、外枠124に凹部124a,124b,124cを形成し、凸部62b,102b,112bと凹部124a,124b,124cとを嵌合させる際に、図9に示すように、外枠124に対する第1から第3のベース62,102,112の移動方向を軸方向および軸方向に直交する方向にすることによって、確実に第1から第3のベース62,102,112を外枠124に対して嵌合することができる。
また、弾性構造を有することなく、第1から第3のベース62,102,112を外枠124に対して固定することができるので、外枠124に対して第1から第3のベース62,102,112を強固に固定することができる。
なお、この実施の形態では、凸部62b,102b,112bを矩形状として説明したが、正多角形等であることも好適であるし、円形(凸部62b,102b,112bが円盤状)であることも好適である。このとき、適度なガタをもって凸部62b,102b,112bが凹部124a,124b,124cに嵌合することが好ましい。いずれにしても、第4のベース122を第1から第3のベース62,102,112と外枠124との間の隙間に圧入することによって、固定された先端硬質部32が形成される。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について図10(A)から図10(C)を用いて説明する。この実施の形態は第1から第3の実施の形態の変形例である。
図10(A)および図10(B)に示すように、この実施の形態では、第1の観察光学系(撮像部)164および第2の観察光学系(撮像部)184を有する。すなわち、この実施の形態に係る内視鏡10は、いわゆる2眼タイプである。このため、1眼タイプの内視鏡10よりも被写体の遠近を容易に認識することができる。そして、第1の観察光学系164は第1の信号ケーブル86aを備え、第2の観察光学系184は第2の信号ケーブル86bを備えている。なお、第1および第2の観察光学系164,184の構造は第1の実施の形態で説明した観察光学系64と同様である。
そして、これら第1および第2の信号ケーブル86a,86bは、先端硬質部32から湾曲部34、可撓管36、折れ止め50、操作部14、ユニバーサルコード16を通してコネクタ18に接続されている。
図10(C)に示すコネクタ18のうち、画像観察・照明電源装置26に接続されるピンの配置は2眼タイプに対応するように構成されている。
図10(B)に示すように、先端硬質部32は、この実施の形態では、第1から第4のユニット142,144,146,148に分割されている。第1のユニット142は、第1のベース152と、照明光学系(照明部)154とを有する。第2のユニット144は、第2のベース162と、第1の観察光学系164と、第1の送気送水ユニット166とを有する。第3のユニット146は、第3のベース172と、チャンネルユニット174とを有する。第4のユニット148は、第4のベース182と、第2の観察光学系184と、第2の送気送水ユニット186とを有する。
第1から第4のベース152,162,172,182で形成される先端硬質部32の先端面は、組み合わせられて円柱状となる先端硬質部32の中心軸線を中心として、それぞれ中心角を90度とする扇形に形成されている。
このため、第1のベース152は、先端硬質部32の先端面の一部となる面152aと、先端硬質部32の外周面の一部を形成する曲面152bと、挿入部12の軸方向と平行な面とを有する。挿入部12の軸方向と平行な面には、第4のベース182と当接または接着される平面152cと、第2のベース162と当接または接着される平面152dとが含まれる。
第2のベース162は、先端硬質部32の先端面の一部となる面162aと、先端硬質部32の外周面の一部を形成する曲面162bと、挿入部12の軸方向と平行な面とを有する。挿入部12の軸方向と平行な面には、第1のベース152と当接または接着される平面162cと、第3のベース172と当接または接着される平面162dとが含まれる。
第3のベース172は、先端硬質部32の先端面の一部となる面172aと、先端硬質部32の外周面の一部を形成する曲面172bと、挿入部12の軸方向と平行な面とを有する。挿入部12の軸方向と平行な面には、第2のベース162と当接または接着される平面172cと、第4のベース182と当接または接着される平面172dとが含まれる。
第4のベース182は、先端硬質部32の先端面の一部となる面182aと、先端硬質部32の外周面の一部を形成する曲面182bと、挿入部12の軸方向と平行な面とを有する。挿入部12の軸方向と平行な面には、第3のベース172と当接または接着される平面182cと、第1のベース152と当接または接着される平面182dとが含まれる。
これら第1から第4のベース152,162,172,182は全て同形状に形成されている。このため、第1から第4のベース152,162,172,182の配置を自由に設定することができる。すなわち、例えば第1のベース152の平面152cに隣接するのが第3のベース172の平面172dであっても、先端硬質部32全体として常に同じ形状(略円柱状の形状)を簡単な構造で得ることができる。
なお、この実施の形態に係る第1から第4のベース152,162,172,182は平面同士が接着剤により固定されていても良く、外枠124に配設されていても良い。
また、第1から第4のベース152,162,172,182の外形を維持できるのであれば、内視鏡10の製造時に内視鏡10に組み込む機能を使用者等に選択してもらうことができ、使用目的に合わせた内視鏡10を簡単に製造することができる。
[第5の実施の形態]
次に、第5の実施の形態について図11(A)から図11(C)を用いて説明する。この実施の形態は第4の実施の形態の変形例である。
この実施の形態に係る内視鏡10では、図11(A)および図11(B)に示すように、第4の実施の形態の図10(A)および図10(B)に示す第4のユニット148の第4のベース182に設けられた第2の観察光学系184および第2の送気送水ユニット186が除去されている。一方、第4のベース182は、そのままの外形(第4の実施の形態と同じ外形)を有する。すなわち、この実施の形態では第4のベース182はスペーサとしての役割を有する。
なお、図11(C)に示すように、この実施の形態では1眼状態の内視鏡10であるから、コネクタ18には未使用ピンとして接続しない部分を有する。
この実施の形態によれば、以下のことが言える。
第1から第4のユニット142,144,146,148のうち、1つのユニット(ここでは第4のユニット148)を交換することによって、種々の機能を持たせることができる。図11(A)から図11(C)中では、単なるスペーサとしての第4のベース(ブロック)182を配置する例について説明したが、第4のベース182に照明機能やチャンネル機能を設けることも好ましい。すなわち、第4のベース182に第4の実施の形態で説明した第2の観察光学系184や第2の送気送水ユニット186の代わりに、照明機能やチャンネル機能を設けることができる。このとき、第4のベース182の外形は変化していないので、使用者(医者等)が欲する機能や性能を組み込んだ内視鏡10を容易に作製することができる。
また、チャンネル機能を設ける場合、チャンネルチューブの内径や鉗子出口の内径を適宜に設定(第4のベース182に対する連通孔の径を適宜に形成)することにより、使用者に所望の内視鏡10を簡単に作製することができる。
[第6の実施の形態]
次に、第6の実施の形態について図12(A)から図13(B)を用いて説明する。この実施の形態は第4および第5の実施の形態の変形例である。
この実施の形態に係る内視鏡10では、図12(B)に示すように、先端硬質部32の第1のユニット142は、第1のベース202と照明光学系(照明部)204とを有する。第2のユニット144は第2のベース212と観察光学系(撮像部)214と、送気送水ユニット216とを有する。第3のユニット146は第3のベース222と第1のチャンネルユニット224とを有する。第4のユニット148は第4のベース232と、第2のチャンネルユニット234とを有する。
図12(A)に示すように、操作部14には、第1の鉗子口48aと第2の鉗子口48bとを備えている。第1のチャンネルユニット224は、第1の鉗子口48aに接続されている。第2のチャンネルユニット234は、第2の鉗子口48bに接続されている。
一方、図13(A)および図13(B)に示すように、図12(B)に示す第3のユニット146の第3のベース222から第1のチャンネルユニット224が除去されている。すなわち、図13(B)に示す状態では、第3のベース222はスペーサとして用いられている。図示しないが、第3のベース222には、観察光学系、照明光学系、送気送水ユニット等を配設することもできる。
なお、この実施の形態の第1から第4のベース202,212,222,232の外形は、第4および第5の実施の形態の第1から第4のベース152,162,172,182の外形と同じ外形を有する。したがって、第4から第6の実施の形態で説明したように、種々のユニットを組み合わせることにより、内視鏡10の使用者の要望に合わせた機能を有する内視鏡10をコストをできるだけ安くして作製することができる。
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
第1の実施の形態に係る内視鏡システムを示す概略図。 第1の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部を示し、(A)はその先端面を示す正面図、(B)は先端硬質部の組立前の状態を示す概略的な斜視図。 (A)は第1の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部の照明観察ユニットを示す正面図、(B)は図3(A)中の3B−3B線に沿う概略的な縦断面図、(C)は図3(A)中の3C−3C線に沿う概略的な縦断面図。 (A)は第1の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部のチャンネルユニットを示す、図4(B)中の矢印4A方向から観察した状態を示す正面図、(B)は図4(A)中の4B−4B線に沿う概略的な縦断面図。 (A)は第1の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部の送気送水ユニットを示す、図5(B)中の矢印5A方向から観察した状態を示す正面図、(B)は図5(A)中の5B−5B線に沿う概略的な縦断面図。 第2の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部を示し、(A)はその先端面を示す正面図、(B)は先端硬質部の組立前の状態を示す概略的な斜視図。 第2の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部を構成する第4のベースを示し、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は上面図。 第3の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部の組立前の状態を示す概略的な斜視図。 第3の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部の組立手順を示す概略図。 (A)は第4の実施の形態に係る内視鏡を示す概略図、(B)は図10(A)中の矢印10B方向から観察した先端硬質部の正面図、(C)は図10(A)中の矢印10C方向から観察したコネクタの正面図。 (A)は第5の実施の形態に係る内視鏡を示す概略図、(B)は図11(A)中の矢印11B方向から観察した先端硬質部の正面図、(C)は図11(A)中の矢印11C方向から観察したコネクタの正面図。 (A)は第6の実施の形態に係る内視鏡を示す概略図、(B)は図12(A)中の矢印12B方向から観察した先端硬質部の正面図。 (A)は第6の実施の形態に係る内視鏡を示す概略図、(B)は図13(A)中の矢印13B方向から観察した先端硬質部の正面図。
符号の説明
32…先端硬質部、52…照明観察ユニット、54…チャンネルユニット、56…送気送水ユニット、62…第1のベース、64…観察光学系、66…照明光学系、72…第1の配設孔、74…第2の配設孔、82…対物レンズ、86…信号ケーブル、92…照明窓、102…第2のベース、104…チャンネルチューブ、106…連通孔、112…第3のベース、114…送気送水チューブ、116…連通孔

Claims (8)

  1. 挿入部の先端部に先端硬質部を有する内視鏡であって、
    前記先端硬質部は、ベースをそれぞれ有する複数のユニットが組み合わせられて構成され、
    前記複数のユニットは、前記ベースの少なくとも1つに撮像部、照明部、鉗子出口、送気送水出口のいずれかが配設されて構成され、
    前記ベースは、前記先端硬質部の外径表面の一部を構成する曲面と、前記先端硬質部の軸方向と平行な面とをそれぞれ備え、
    前記ベースの前記先端硬質部の軸方向と平行な面同士を当接させることにより、全体として円形の外周を形成する先端硬質部が構成されるようにしたことを特徴とする内視鏡。
  2. 前記先端硬質部は、前記ベースをそれぞれ有する複数のユニットが先端部側から挿入されると前記複数のベースが組み合わせられて形成される円形の外周が接する内周面を有する筒状の外枠を備え、
    前記複数のユニットのベースの少なくとも1つのベースは、スペーサとして機能し、
    前記複数のユニットのベースのうち、前記スペーサとして機能するベース以外のベースが前記外枠に挿入されたとき、前記スペーサとして機能するベースの分の隙間が形成され、
    前記スペーサとして機能するベースの基端部側の横断面は、前記隙間よりも小さく、前記スペーサとして機能するベースの基端部側を前記隙間に挿入可能であり、
    前記スペーサとして機能するベースの先端部側の横断面は、前記隙間よりも僅かに大きく、前記スペーサとして機能するベースの先端部側を前記隙間に圧入するものであり、
    前記スペーサとして機能するベースを前記隙間に対して挿入することによって、前記複数のベースが組み合わせられて形成される円形の外周を前記外枠の内周面に押し付けて固定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記複数のユニットのベースの少なくとも1つのベースの前記外枠と接触する曲面にはベース側嵌合部が設けられ、
    前記外枠には、前記ベース側嵌合部と正対する位置に外枠嵌合部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記ベース側嵌合部は、凸形状であり、
    前記外枠嵌合部は、前記ベース側嵌合部の凸形状と嵌合する孔を有することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡。
  5. 前記複数のベースは、同一の外形を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1に記載の内視鏡。
  6. 前記複数のユニットのうち、前記撮像部を有するユニットが2つあることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1に記載の内視鏡。
  7. 前記複数のユニットのうち、前記鉗子出口を有するユニットが2つあることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1に記載の内視鏡。
  8. 前記複数のユニットのうち前記鉗子出口を有するユニットのベースが鉗子チューブと同一、又は、同種の材質で形成され、
    前記複数のユニットのうち前記送気送水出口を有するユニットのベースが送気送水チューブと同一、又は、同種の材質で形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1に記載の内視鏡。
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