JP6329712B1 - 内視鏡 - Google Patents

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Abstract

本発明は、湾曲操作ワイヤの牽引力によるマルチルーメンチューブの変形を抑止し得る内視鏡を提供することを目的とし、そのために、本発明の内視鏡は、湾曲部を有する挿入部と、長手軸方向に連通する湾曲操作ワイヤ挿通孔(22c)を有するマルチルーメンチューブ(22)と、湾曲操作ワイヤ挿通孔に挿通された湾曲操作ワイヤ(27)と、マルチルーメンチューブの先端面に当接され湾曲操作ワイヤが引き出される開口部(25c)を有するワイヤ被係止用部材(25)と、湾曲操作ワイヤに固定される固定部(26a)とワイヤ被係止用部材に当接する当接部(26b)とを有し湾曲操作ワイヤが牽引されるとワイヤ被係止用部材を介してマルチルーメンチューブの先端面を押圧する押圧部材(26)とを備え、ワイヤ被係止用部材とマルチルーメンチューブの先端面との接触面積(D1)が当接部とワイヤ被係止用部材との接触面積(D2)よりも大きく設定されている。

Description

この発明は、マルチルーメンチューブを用いて湾曲部を構成する内視鏡に関するものである。
従来、細長管形状の挿入部を有して構成される内視鏡は、例えば医療分野や工業分野等において広く利用されている。
このうち、医療分野において用いられる医療用内視鏡は、挿入部を、例えば生体の体腔内に挿入して臓器等を観察したり、必要に応じて当該臓器等に対し内視鏡に具備される処置具挿通チャンネル内に挿入した処置具を用いて各種の処置を施すことができるように構成されている。また、工業分野において用いられる工業用内視鏡は、挿入部を、例えばジェットエンジンや工場配管等の装置若しくは機械設備等の内部に挿入して、当該装置又は機械設備内の傷や腐蝕等の状態を観察し検査することができるように構成されている。
この種の従来の内視鏡においては、挿入部の被検体内への挿入性を向上させるために、柔軟性又は可撓性を有して構成され湾曲自在に形成された湾曲部を備えて構成されているものが実用化されている。
従来の内視鏡における湾曲部の構成としては、例えば、隣接する湾曲駒同士を回動自在に複数連結して管状に構成した構造の湾曲管と、この湾曲管の先端部分に先端を固定した複数本の湾曲操作ワイヤーとを備え、操作部に設けた操作部材の所定の操作によって、上記複数本の湾曲操作ワイヤーのうちの少なくとも一本を牽引又は弛緩させることで、上記湾曲管を上下若しくは左右方向に湾曲し得るように構成したものが、例えば日本国特許公開平6−269400号公報等によって、種々提案され、また広く実用化されている。
さらに、近年においては、内視鏡の湾曲部の構成として、マルチルーメンチューブ等の可撓性管状部材を利用したものが、例えば、日本国特許公開平8−94941号公報,日本国実用新案公開平5−20701号公報等によって、種々の提案がなされている。
上記日本国特許公開平8−94941号公報,上記日本国実用新案公開平5−20701号公報等によって開示されている内視鏡は、マルチルーメンチューブの湾曲部の先端側に先端硬質部材を設け、この先端硬質部材に湾曲操作ワイヤーの先端を固定した構成としている。
ところが、上記日本国特許公開平6−269400号公報等によって開示されている内視鏡のように、湾曲部を複数の湾曲駒で構成する場合、構成が複雑であり部品点数も多いことから製造工程が煩雑になると共に製造コストも高価なものとなってしまうという問題点があった。
一方、上記日本国特許公開平8−94941号公報,上記日本国実用新案公開平5−20701号公報等によって開示されている内視鏡では、湾曲部をマルチルーメンチューブを用いて構成したので、構成の単純化及び製造コストの低減化に寄与することができるという効果を得ている。
しかしながら、上記日本国特許公開平8−94941号公報,上記日本国実用新案公開平5−20701号公報等によって開示されているように、マルチルーメンチューブを用いた湾曲部においては、湾曲操作ワイヤーの端部が湾曲部としてのマルチルーメンチューブ一部に固定される構造を採ることになる。この構成において、当該湾曲操作ワイヤーの牽引力がマルチルーメンチューブ(湾曲部)におけるワイヤー固定部位に集中してかかるような状況になった場合、湾曲操作中にマルチルーメンチューブ(湾曲部)の一部が潰れる等の変形が生じてしまうことがある。
このような状況、即ち湾曲部操作中に湾曲部の一部に変形が生じてしまうような場合、湾曲角度の精度を保つことができなくなったり、湾曲操作時の操作感が上下方向若しくは左右方向で異なるものとなってしまう等、湾曲操作に支障若しくは違和感が生じてしまうといった問題点がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、マルチルーメンチューブを用いて湾曲部を構成する内視鏡において、湾曲操作ワイヤーの牽引力によるマルチルーメンチューブの変形を抑止し得る構成を備え、所望の湾曲操作を常に確実に行うことのできる内視鏡を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の内視鏡は、被検体に挿入され湾曲部を有する挿入部と、前記挿入部のうち少なくとも前記湾曲部を形成し、長手軸の方向に連通する2つの湾曲操作ワイヤー挿通孔を有するマルチルーメンチューブと、前記2つの湾曲操作ワイヤー挿通孔に挿通された湾曲操作ワイヤーと、前記マルチルーメンチューブの先端面に当接され、前記湾曲操作ワイヤーが引き出される2つの開口部を有するワイヤー被係止用部材と、前記湾曲操作ワイヤーに固定される固定部と前記ワイヤー被係止用部材に当接する当接部とを有し、前記湾曲操作ワイヤーが牽引されたときに前記ワイヤー被係止用部材を介して前記マルチルーメンチューブの先端面を押圧する押圧部材と、前記ワイヤー被係止用部材の基端側に設けられ、前記マルチルーメンチューブの長手軸の方向に連通する処置具挿通チャンネルと、前記ワイヤー被係止用部材の先端側に設けられ、貫通孔を有する先端硬質部材と、一端が前記処置具挿通チャンネルに挿通され、他端が前記先端硬質部材の貫通孔に挿通されることにより、前記処置具挿通チャンネルと前記先端硬質部材の貫通孔とを連通するパイプ部材と、を具備し、前記ワイヤー被係止用部材と前記マルチルーメンチューブの先端面との接触面積が、前記当接部と前記ワイヤー被係止用部材との接触面積よりも大きく設定され、前記押圧部材は、前記ワイヤー被係止用部材の前記2つの開口部の間に配設され、前記ワイヤー被係止用部材は、前記パイプ部材を保持するパイプ保持部を有するとともに前記先端硬質部材と前記マルチルーメンチューブとの間に挟持されている。
本発明によれば、マルチルーメンチューブを用いて湾曲部を構成する内視鏡において、湾曲操作ワイヤーの牽引力によるマルチルーメンチューブの変形を抑止し得る構成を備え、所望の湾曲操作を常に確実に行うことのできる内視鏡を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の内視鏡の概略構成を示す全体斜視図 図1の内視鏡の挿入部の先端部近傍(先端部及び湾曲部の先端側)を拡大して示す要部拡大斜視図 図2に示す先端部近傍の構成から先端硬質部材を取り除いた状態を示し、湾曲部の先端部分における湾曲操作ワイヤーの取付状態を示す要部拡大斜視図 図3の分解斜視図 本発明の第2の実施形態の内視鏡の挿入部の湾曲部の先端部分の構成を示し、特に湾曲操作ワイヤーの取付状態を示す要部拡大斜視図 本発明の第3の実施形態の内視鏡の挿入部の先端部近傍(先端部及び湾曲部の先端側)を拡大して示す要部拡大斜視図 図6の分解斜視図 本実施形態の内視鏡の構成部材のうちワイヤー被係止用部材のみを取り出して示す拡大斜視図 本実施形態の内視鏡の先端硬質部材を正面から見た平面図 図9の[10]−[10]線に沿う縦断面図
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。以下の説明に用いる各図面は模式的に示すものであり、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさで示すために、各部材の寸法関係や縮尺等を各構成要素毎に異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、各図面に記載された各構成要素の数量や各構成要素の形状や各構成要素の大きさの比率や各構成要素の相対的な位置関係等に関して、図示の形態のみに限定されるものではない。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態の内視鏡の概略的な構成について、図1を用いて以下に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の内視鏡の概略構成を示す全体斜視図である。
本発明の第1の実施形態の内視鏡1は、挿入部2と、操作部3と、ユニバーサルコード4と、内視鏡コネクタ5等によって主に構成されている。
挿入部2は、細長管形状に形成され、被検体内に挿入される管状部材である。この挿入部2は、先端側から順に先端部6,湾曲部7,可撓管部8が連設されて形成されており、全体として可撓性を備えている。
このうち、先端部6は、内部に撮像素子等を備えた撮像装置である撮像ユニットと、照明光を前方に向けて照射する照明ユニット等(いずれも不図示)を有して構成されている。
なお、本発明を適用し得る内視鏡の形態としては、上述した一例(撮像ユニット等を備えた電子内視鏡)に限定されるものではなく、それ以外の形態、例えば撮像ユニットを備えず、イメージガイドファイバーを挿入部2に配設した形態のいわゆるファイバースコープ等であってもよい。
湾曲部7は、操作部3に設けられる操作部材(後述)のうち湾曲操作を行うための湾曲レバー13の回動操作を受けて、上下(UP及びDOWN)の2方向へと能動的に湾曲させ得るように構成される機構ユニットである。
なお、本発明を適用し得る内視鏡における湾曲部の形態としては、上述した一例(上下2方向の湾曲可能なタイプ)のものに限定されるものではなく、上下方向に加えて左右方向をも含めた4方向(即ち、上下左右(UP及びDOWNとRIGHT及びLEFT)方向への各別の操作によって挿入部2の軸回りの全周方向)への湾曲を行ない得るタイプのもの等であっても良い。
可撓管部8は、受動的に可撓自在となるように柔軟性を持たせて形成される管状部材である。この可撓管部8の内部には、処置具挿通チャンネル(後述)のほか、先端部6に内蔵される撮像ユニットから延出され操作部3の内部を経てユニバーサルコード4の内部へと延設される各種の信号線や、外部機器である光源装置(不図示)から発せられる光を先端部6の先端面に設けられている照明窓(不図示)へと導光するライトガイド(不図示)等が挿通されている。
なお、光源については、操作部の内部に発光体(例えば発光ダイオード(light emitting diode:LED)等)を設けた形態であってもよい。この構成の場合は、操作部内のLEDから発せられる光を先端部6の照明窓へと導光するために上記ライトガイド(不図示)が利用される。また、これとは別の形態として、先端部6の内部、例えば照明窓の基端寄りの部位にLED等の発光体を設ける形態としてもよい。この構成の場合、LEDから発せられる光は、直接照明窓を透過して、先端部6の前方を照明する。したがって、この構成では可撓管部8内のライトガイド(不図示)は不要となる。その一方で、先端部6に設けたLEDを発光させるための電力供給線等を、可撓管部8内に挿通させる構成となる。
操作部3は、挿入部2の基端部に連設されており、複数の操作部材等を有して構成される構成ユニットである。この操作部3は、折れ止め部9と、把持部10と、複数の操作部材(13,14等)と、処置具挿通部11と、吸引バルブ15等によって構成される。
折れ止め部9は、操作部3の先端部と可撓管部8の基端部との接続部分に設けられ、可撓管部8の基端部を覆うことにより、当該内視鏡1の使用時に可撓管部8が不要に急激に折れてしまうことを抑止するための保護部材である。
把持部10は、内部に各種の構成部材を収納する筐体部である。把持部10は、折れ止め部9に連設されている。そして、把持部10は、当該内視鏡1の使用時に使用者が手に持って把持する部位である。
複数の操作部材は、上記把持部10の外表面上に設けられ、当該内視鏡1の各種の機能を操作するための部材である。複数の操作部材としては、例えば湾曲部7の湾曲操作を行うための湾曲レバー13のほか、送気送水操作や吸引操作を行う操作部材、撮像ユニットや照明ユニット等に各対応する操作を行うための操作部材14等である。
処置具挿通部11は、各種の処置具(不図示)を挿入する処置具挿通口(不図示)を有し、操作部3の内部で処置具挿通チャンネルに連通する処置具挿通路を備えた構成部である。なお、この処置具挿通部11には、処置具挿通口を開閉する蓋部材であって、当該処置具挿通部11に対して着脱自在(交換可能)に構成される鉗子栓12が配設されている。
なお、吸引バルブ15は、不図示の吸引装置との間で吸引管路を連結するための連結部である。
ユニバーサルコード4は、可撓性を有し、操作部3から延出する中空の管状部材である。このユニバーサルコード4は、挿入部2の先端部6から当該挿入部2の内部を挿通し操作部3の内部を経て延出される各種の信号線と、外部機器である光源装置(不図示)からのライトガイドと、外部機器である送気送水装置(不図示)からの送気送水用チューブ等が内部に挿通されている複合ケーブルである。
内視鏡コネクタ5は、ユニバーサルコード4の先端に配設され、外部機器との接続を確保するための接続部材である。この内視鏡コネクタ5は、外部機器であるビデオプロセッサ(不図示)との間を接続する信号ケーブルを接続する電気コネクタ部16を側面部に有している。また、内視鏡コネクタ5は、外部機器である光源装置(不図示)との間を接続するライトガイド束や、上記各種の信号線をまとめた電気ケーブル(不図示)を接続する光源コネクタ部17と、外部機器である送気送水装置(不図示)からの送気送水用チューブ(不図示)を接続する送気送水プラグ18等を有して構成されている。
次に、本実施形態の内視鏡1における挿入部2の先端部分の詳細構成について、図2〜図4を用いて以下に説明する。図2は、本実施形態の内視鏡の挿入部の先端部近傍(先端部及び湾曲部の先端側)を拡大して示す要部拡大斜視図である。図3は、図2に示す先端部近傍の構成から先端硬質部材を取り除いた状態を示し、湾曲部の先端部分における湾曲操作ワイヤーの取付状態を示す要部拡大斜視図である。図4は、図3の分解斜視図である。
なお、図2〜図4においては、図面の煩雑化を避けると共に、本発明の要旨の構成を明確に示すために、本発明に関連しない構成部材の一部の図示を適宜省略している。具体的には、例えば、先端硬質部材と湾曲部との外面を覆う外装樹脂部材(外皮部材)の一部を省略している。
挿入部2の先端部6は、例えば金属や硬質樹脂等によって形成され、略円柱形状からなる硬性枠部材である先端硬質部材21(図2のみに図示)によって構成されている。この先端硬質部材21には、その先端面に処置具挿通チャンネルに連通する貫通孔の開口部21aと、観察窓及び照明窓(以下、観察照明窓と略記する)21bとが形成されている。
また、当該先端硬質部材21は、内部に、例えば撮像ユニット若しくはイメージガイドファイバー等の観察用ユニットのほか、照明ユニット等(いずれも不図示)を有している。そのために、上記観察照明窓21bは、挿入部2を挿通して形成されるケーブル挿通路(不図示)に連通する貫通孔の開口を封止している。
また、上記先端硬質部材21は、基端部に後述するワイヤ取付部近傍を露呈する切欠窓21cが形成されている。図2において、切欠窓21cは、一つが図示されているのみであるが、本実施形態においては、後述するようにワイヤ取付部が二つ設けられているので、これに対応させて切欠窓21cも二つ設けられている。例えば、図2において図示されていない切欠窓は、図示されている切欠窓21cに対して当該先端硬質部材21の長手軸を挟んで径方向に対向する位置に設けられている。
なお、先端硬質部材21自体の構成については、従来の内視鏡における先端硬質部材と略同様の構成からなるものである。したがって、その詳細構成の説明は省略する。
上記先端硬質部材21の基端には、湾曲部7が連設されている(図1,図2参照)。本実施形態の内視鏡1において、湾曲部7は、例えばマルチルーメンチューブ22(図3,図4参照;図1,図2では不図示)を適用して構成されている。
マルチルーメンチューブ22は、長手軸の方向に連通する複数の孔部が形成されるチューブ状(管状)部材である。このマルチルーメンチューブ22において形成されている複数の孔としては、図4に示すように、例えば処置具等が挿通される処置具挿通チャンネル孔22aと、撮像用信号ケーブル若しくはイメージガイドファイバー等やライトガイドファイバー等が挿通配置される線材挿通孔22bと、湾曲操作ワイヤー27(図4参照)が挿通される湾曲操作ワイヤー挿通孔22c(本実施形態では2つ)等がある。なお、湾曲操作ワイヤー挿通孔22cは、これに挿通される湾曲操作ワイヤー27の直径よりも若干大径に形成されている。
マルチルーメンチューブ22は、例えば、フッ素樹脂の一つであるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン;polytetrafluoroethylene)を延伸加工して形成される延伸多孔質PTFE(ePTFE:expanded PTFE)等の柔軟な素材を用いて形成されるものが適用される。
上記マルチルーメンチューブ22の外表面は、例えば網状管であるブレード層23によって覆われている。このブレード層23の外表面は、さらに、外装樹脂部材(外皮)24によって覆われている。この外装樹脂部材24は、先端硬質部材21の基端寄りの部位から湾曲部7及び可撓管部8(図1参照)の外表面を被覆している。
上記先端硬質部材21と上記マルチルーメンチューブ22との間には、湾曲操作ワイヤー27(図4参照)が引き出される開口部となる孔部(25c)を少なくとも有し、当該湾曲操作ワイヤー27の先端を係止するワイヤー被係止用部材25が挟持されている。このワイヤー被係止用部材25は、上記マルチルーメンチューブ22の先端面に水密的に当接されていると共に、上記先端硬質部材21の基端面に水密的に当接している。
上記ワイヤー被係止用部材25は、上記マルチルーメンチューブ22の断面形状と略同形状となるように形成された略円形状の平板状部材である。そして、このワイヤー被係止用部材25は、充分に硬質な素材を用いて形成されている。
上記ワイヤー被係止用部材25は、具体的には、例えば、板状金属部材をプレス加工等によって形成した金属部品や、若しくは樹脂材料を射出成形等によって形成した樹脂成形部品である。
そして、このワイヤー被係止用部材25には、上記マルチルーメンチューブ22の複数の孔(22a,22b,22c)にそれぞれ対応する孔(25a,25b,25c)が形成されている。
この場合において、ワイヤー被係止用部材25の第1孔部25aは、マルチルーメンチューブ22の処置具挿通チャンネル孔22aに対応する貫通孔である。この第1孔部25aは、処置具挿通チャンネル孔22aと略同形状で略同径若しくは若干大径の円形状に形成されている。
同様に、ワイヤー被係止用部材25の第2孔部25bは、マルチルーメンチューブ22の線材挿通孔22bに対応する貫通孔である。この第2孔部25bは、上記複数(2つ)の線材挿通孔22bに対応させて、当該複数(2つ)の線材挿通孔22bを同時に露呈させる形態の略オーバル形状に形成されている。この場合において、第2孔部25bのオーバル形状の短軸幅は、線材挿通孔22bの直径と略同等若しくは若干大となるように形成されている。
本実施形態においては、第2孔部25bを略オーバル形状に形成したが、これに限らず、例えば、複数(2つ)の線材挿通孔22bのそれぞれに対応させた同形状同径の孔として形成してもよい。
同様に、ワイヤー被係止用部材25の第3孔部25cは、マルチルーメンチューブ22の複数(2つ)湾曲操作ワイヤー挿通孔22cにそれぞれ対応する貫通孔である。第3孔部25cは、湾曲操作ワイヤー挿通孔22cの直径よりも若干大となる幅寸法を有し、外周縁部から径方向に切り欠いた切欠状に形成されている。
なお、2つの第3孔部25cは、2つの湾曲操作ワイヤー挿通孔22cのそれぞれに対応する位置に設けられている。即ち、2つの第3孔部25cは、マルチルーメンチューブ22の長手軸を挟んで径方向にそれぞれが対向する位置に設けられている。即ち、2つの第3孔部25cは、当該内視鏡1が組み立てられた状態とされたとき、先端硬質部材21の各切欠窓21cに対応する位置に配置される。
このように、先端硬質部材21に切欠窓21cを設け、これに対応する位置に、ワイヤー被係止用部材25の切欠状の第3孔部25cを設けるように構成したことによって、本実施形態の内視鏡1は、湾曲操作ワイヤー27を組み付ける際の作業性の向上に寄与することができる。
本実施形態においては、第3孔部25cを切欠状に形成した例を示しているが、この形態に限られることはない。例えば、湾曲操作ワイヤー挿通孔22c(2つ)のそれぞれに対応させた同形状の孔として形成してもよい。この場合、第3孔部25cの孔直径は、湾曲操作ワイヤー挿通孔22cの直径よりも若干大となるように形成されていればよい。
上述したように、マルチルーメンチューブ22の複数(2つ)湾曲操作ワイヤー挿通孔22cにそれぞれ挿通配置された湾曲操作ワイヤー27は、各先端が湾曲操作ワイヤー挿通孔22cから外部(前方)に向けて突設されるように配置される。このとき、各湾曲操作ワイヤー27の他端は、挿入部2を挿通して上記操作部3内の湾曲操作機構(不図示)に連結されている状態となる。
このようにして、湾曲操作ワイヤー挿通孔22cから外部(前方)に向けて突設された湾曲操作ワイヤー27の各先端は、さらに、ワイヤー被係止用部材25の各第3孔部25cを挿通し、当該ワイヤー被係止用部材25の前面側に突設される。そして、これら湾曲操作ワイヤー27の各先端の突設部位には、ワイヤー末端部材でありワイヤー係止用部材でもある押圧部材26が固設されている。
上記押圧部材26は、例えばパイプ部材をスエージング(圧縮成形)した形態で、湾曲操作ワイヤー27の各先端に固定されている。この押圧部材26の直径若しくは長軸方向に直交する方向の幅寸法は、上記ワイヤー被係止用部材25の各第3孔部25cの切欠幅(若しくは直径)よりも大(径)となるように形成されている。
この構成により、第3孔部25cから湾曲操作ワイヤー挿通孔22cへと挿通した湾曲操作ワイヤー27は、各先端に固定された押圧部材26が、ワイヤー被係止用部材25の各第3孔部25c周りの部位に当接して係止される。これにより、押圧部材26は、湾曲操作ワイヤー27の牽引力を受け得るように構成されている。
ここで、湾曲操作ワイヤー27の各先端が固定される部位を、上記押圧部材26における固定部26a(図4参照)というものとする。また、同様に、上記ワイヤー被係止用部材25に当接する部位を、上記押圧部材26における当接部26bというものとする。つまり、上記押圧部材26は、湾曲操作ワイヤー27に固定される固定部26aと、ワイヤー被係止用部材25に当接する当接部26bとを有して形成されている。
このような構成とすることにより、例えば、所定の操作部材が使用者により操作されて、湾曲操作ワイヤー27が牽引されたとき、上記押圧部材26は、ワイヤー被係止用部材25を介してマルチルーメンチューブ22の先端面を押圧する。
このとき、ワイヤー被係止用部材25とマルチルーメンチューブ22の先端面との接触面積(図4の符号D1;斜線で示す部分参照)は、押圧部材26の当接部26bとワイヤー被係止用部材25との接触面積(図4の符号D2;斜線で示す部分参照)よりも大きくなるように設定されている。
この構成により、湾曲操作ワイヤー27が牽引される際の牽引力によって押圧部材26の当接部26bがワイヤー被係止用部材25を押圧するとき、押圧部材26の当接部26bにかかる上記牽引力は、上記ワイヤー被係止用部材25によって分散されて、上記押圧部材26は、マルチルーメンチューブ22の先端面(図4の符号D1参照)を均等に押圧する。したがって、押圧部材26が柔軟なマルチルーメンチューブ22を変形させてしまうようなことがない。
なお、上記第1の実施形態においては、押圧部材26は、パイプ部材をスエージング(圧縮成形)した形態で、湾曲操作ワイヤー27の各先端に固定するように構成したが、この形態に限られるものではない。押圧部材26は、上記ワイヤー被係止用部材25の第3孔部25cに係止される形状であればよい。したがって、押圧部材26の他の形態としては、例えば、湾曲操作ワイヤー27の先端にパイプ部材を固定するのに際し、上記スエージングによる場合のほか、ロー付け,半田付け,接着剤を用いた接着等によって固定してもよい。さらに、湾曲操作ワイヤー27の一端部(先端)に予め玉状係止部材が固設されているものを用いてもよい。
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、湾曲操作ワイヤー27の先端部分を湾曲部7の先端部分で固定するのに際し、湾曲部7を構成するマルチルーメンチューブ22の先端面と先端硬質部材21の基端面との間に平板形状のワイヤー被係止用部材25を挟持させるように設けると共に、湾曲操作ワイヤー27の先端には押圧部材26を固定して構成した。
このような構成により、湾曲操作ワイヤー27が牽引操作が行われたとき、当該湾曲操作ワイヤー27の牽引力は、押圧部材26の当接部26bがワイヤー被係止用部材25に当接して、これをマルチルーメンチューブ22の先端面に押圧するように作用する。
このとき、ワイヤー被係止用部材25とマルチルーメンチューブ22の先端面との接触面積(図4の符号D1)は、押圧部材26の当接部26bとワイヤー被係止用部材25との接触面積(図4の符号D2)よりも充分に大きな面積となるように設定したので、湾曲操作ワイヤー27の牽引力によってマルチルーメンチューブ22が変形することを抑止することができる。
したがって、これにより、マルチルーメンチューブ22が変形することに起因する湾曲部7の機能障害(例えば、湾曲角度や湾曲操作感のばらつき等)を抑止することができ、よって、湾曲角度の精度を維持することができると共に、常に安定した操作感を確保することができる。
また、本実施形態においては、ワイヤー被係止用部材25を平板形状の単純な形状で構成したので、当該ワイヤー被係止用部材25は、例えば金属プレス加工等若しくは射出成形等によって安価に、かつ短時間で大量に、容易に製造することができる。よって、製造コストの低減化に寄与することができる。
なお、上述の第1の実施形態においては、湾曲操作ワイヤー27を2本設けた例を示しているが、上記の例示の形態に限られることはない。例えば、次に説明する本発明の第2の実施形態の内視鏡においては、湾曲操作ワイヤーを1本で構成した形態を示している。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態の内視鏡について、図5を用いて以下に説明する。図5は、本発明の第2の実施形態の内視鏡の挿入部の湾曲部の先端部分の構成を示し、特に湾曲操作ワイヤーの取付状態を示す要部拡大斜視図である。
本実施形態は、基本的には上述の第1の実施形態の構成と略同様であり、湾曲操作ワイヤーを1本で構成し、これに伴って、当該湾曲操作ワイヤーの湾曲部の先端部分への取付手段が異なるのみである。それ以外の構成は、上述の第1の実施形態と略同様である。したがって、以下の説明では、上述の第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明し、同じ構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の内視鏡においては、1本の湾曲操作ワイヤー27を用いて、上下方向若しくは左右方向のいずれか2方向の湾曲操作を行ない得るように構成している。
即ち、湾曲操作ワイヤー27は、一端を一方の第3孔部25c,湾曲操作ワイヤー挿通孔22cに挿通させると共に、他端を他方の第3孔部25c,湾曲操作ワイヤー挿通孔22cに挿通させた形態となっている。そして、当該湾曲操作ワイヤー27の中程の部位がループ状となって、ワイヤー被係止用部材25の外部(前方)に露呈した状態で配置される。
換言すると、マルチルーメンチューブ22には、長手軸の方向に連通する2つの湾曲操作ワイヤー挿通孔22cを有している。ここで、一方を単に湾曲操作ワイヤー挿通孔22cといい、他方を第2の湾曲操作ワイヤー挿通孔22cというものとする。
この場合において、湾曲操作ワイヤー27は、一方の湾曲操作ワイヤー挿通孔22cに挿通されて一端が操作部3の湾曲操作機構(不図示)へと到達している。また、湾曲操作ワイヤー27の他端は、マルチルーメンチューブ22の湾曲操作ワイヤー挿通孔22cを通ってワイヤー被係止用部材25の第3孔部25cから外部に突出した後、さらに延出して第2の湾曲操作ワイヤー挿通孔22cへと挿通される。そして、湾曲操作ワイヤー27の他端は、操作部3の湾曲操作機構(不図示)へと到達している。これにより、湾曲操作ワイヤー27は、その中途部位が、2つの湾曲操作ワイヤー挿通孔22c,2つの第3孔部25cからループ状となって外部に露呈された状態となっている。
さらに、このとき湾曲操作ワイヤー27のループ状部位は、2つの第3孔部25cの開口部近傍においてそれぞれ折り曲げて所定の曲げ癖が付加されている。これにより、湾曲操作ワイヤー27は、上記ワイヤー被係止用部材25によって係止される。
本実施形態においては、さらに、湾曲操作ワイヤー27の中程のループ状部位に、パイプ部材からなる押圧部材26Aが設けられている。この押圧部材26Aは、ワイヤー被係止用部材25の前面において、上記2つの第3孔部25cを跨ぐ位置に固定されている。
この場合において、押圧部材26Aは、湾曲操作ワイヤー27の上記ループ状部位にて、スエージング(圧縮成形)されて湾曲操作ワイヤー27に固定されている。さらに、湾曲操作ワイヤー27の牽引操作が行われた際に、上記押圧部材26Aが一方向へと移動するのを避けるために、当該押圧部材26Aは、ワイヤー被係止用部材25の前面の所定の部位に固定されている。ここで、押圧部材26Aのワイヤー被係止用部材25の前面に対する固定は、例えば、ロー付け,半田付け,接着剤を用いた接着等によって行ってもよい。その他の構成は、上述の第1の実施形態と略同様である。
このように構成された上記第2の実施形態においても、上述の第1の実施形態と略同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、湾曲操作ワイヤー27を1本とした構成例を示しているが、これに限らず、2本の湾曲操作ワイヤー27で構成した場合にあっても、同様の構成を適用できる。
即ち、2本の湾曲操作ワイヤー27の各端部を、各第3孔部25c,湾曲操作ワイヤー挿通孔22cに挿通させる一方、当該2本の湾曲操作ワイヤー27の各先端部を、各第3孔部25cからワイヤー被係止用部材25の外部(前方)に突出させた状態とする。この状態で、湾曲操作ワイヤー27の各先端部を、パイプ部材である押圧部材26Aを用いて連結するような形態とする。このような構成とすれば、2本の湾曲操作ワイヤー27で構成する内視鏡においても、上記第2の実施形態と全く同様の構成とすることができる。その場合における、作用及び効果もまた、上記第2の実施形態と全く同様である。
[第3の実施形態]
ところで、通常の医療用内視鏡においては、被検体の体腔内に内視鏡挿入部を挿入した状態で、当該挿入部の処置具挿通チャンネルに処置具等を挿通させて、当該処置具の先端部分を体腔内へと突設させて所望の処置を行なうように構成される。この場合、内視鏡は、体液や洗浄液等の液体が存在する周囲環境で使用されることになるため、処置具挿通チャンネルには、先端開口部からの還流液等が流れ込むことがあり、内視鏡先端部近傍は水密構造とされている。
一方、上述の第1,第2の実施形態においては、平板形状のワイヤー被係止用部材25を、湾曲部7(マルチルーメンチューブ22)の先端面と、先端硬質部材21の基端面との間に挟持させ、両者間を水密的に当接させるように構成している。そして、処置具挿通チャンネルは、湾曲部7(マルチルーメンチューブ22)と先端硬質部材21との接続部分を通過して先端硬質部材21の先端面まで形成されている。
この場合において、内視鏡の直径に比して処置具挿通チャンネルの直径が大径に設定されているような場合には、湾曲部7(マルチルーメンチューブ22)と先端硬質部材21との接続部分における処置具挿通チャンネルの周囲の肉厚が薄肉になってしまうことがある。
このとき、上記第1,第2の実施形態の構成のように、湾曲部7(マルチルーメンチューブ22)と先端硬質部材21との接続部分が、平面同士の当接によって構成したとすると、経年変化等、各種の要因によって、両者間の水密性を確実に確保することが難しくなる場合も考えられる。
そこで、次に説明する本発明の第3の実施形態は、湾曲部(マルチルーメンチューブ)と先端硬質部材との接続部分、特にワイヤー被係止用部材等の構成を工夫することにより、先端硬質部材と湾曲部との間の水密性を確実に確保し得る構成としている。
以下に、本発明の第3の実施形態の内視鏡について、図6〜図10を用いて説明する。図6は、本発明の第3の実施形態の内視鏡の挿入部の先端部近傍(先端部及び湾曲部の先端側)を拡大して示す要部拡大斜視図である。図7は、図6の分解斜視図である。図8は、図6,図7に示す構成部材のうちワイヤー被係止用部材のみを取り出して示す拡大斜視図である。図9は、図6,図7に示す先端硬質部材を正面から見た平面図である。図10は、図9の[10]−[10]線に沿う縦断面図である。
なお、図面の煩雑化を避けるために、図6〜図10においては、本発明に関連しない構成部材の図示を適宜省略している。また、図7,図10等においては、湾曲操作ワイヤーの図示をも省略している。
本実施形態の構成も基本的には、上述の第1,第2の実施形態と略同様であり、湾曲部(マルチルーメンチューブ)と先端硬質部材との接続部分の構成(特にワイヤー被係止用部材等)が異なるのみである。したがって、本実施形態の構成において、上述の第1,第2の実施形態と同じ構成については、同じ符号を付して、その詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ詳述する。
本実施形態の内視鏡において、先端部近傍は、図6,図7等に示すように、先端部6Bと湾曲部7Bとによって構成される。
先端部6Bは、先端硬質部材21Bによって構成されている。本実施形態において、先端硬質部材21Bは、上述の第1,第2の実施形態の先端硬質部材21とは、形状が若干異なるのみで基本的な構成は同様である。
即ち、当該先端硬質部材21Bは、略円柱形状からなり、先端面に処置具挿通チャンネルに連通する貫通孔21f(後述する図10参照)の開口部21aと、挿入部2のケーブル挿通路(不図示)に連通する貫通孔の開口となる観察照明窓21bとを有して形成されている。
湾曲部7Bは、上述の第1,第2の実施形態の湾曲部7と同様に、マルチルーメンチューブ22によって構成される。このマルチルーメンチューブ22の外表面は、例えばブレード層23によって覆われている。
上記マルチルーメンチューブ22は、長手軸の方向に連通する処置具挿通チャンネルである処置具挿通チャンネル孔22aを有して構成されている。この処置具挿通チャンネル孔22aは、後述するワイヤー被係止用部材25Bよりも基端側に向けて延出している。
そして、上記湾曲部7B(マルチルーメンチューブ22)と、上記先端硬質部材21Bとの間には、ワイヤー被係止用部材25Bが挟持された形態で設けられ、両者を水密的に接続している。
ワイヤー被係止用部材25Bは、図6〜図8等に示すように、全体として略円筒形状に形成され、不図示の湾曲操作ワイヤー27の端部を係止すると共に、当該湾曲操作ワイヤー27の牽引力を受けてマルチルーメンチューブ22が変形することを抑止する役目をする部品である。
そのために、ワイヤー被係止用部材25Bは、マルチルーメンチューブ22の先端面に当接する平面部25eと、マルチルーメンチューブ22の処置具挿通チャンネル孔22a及び先端硬質部材21の開口部21aに対応する第1孔部25aと、マルチルーメンチューブ22の線材挿通孔22b及び先端硬質部材21の観察照明窓21bに対応する第2孔部25bと、マルチルーメンチューブ22の湾曲操作ワイヤー挿通孔22cに対応する切欠状の第3孔部25cとを有している。
そして、このワイヤー被係止用部材25Bの先端側には、貫通孔を有する先端硬質部材21Bが設けられている。ここで、先端硬質部材21Bの貫通孔は、上述の第1,第2の実施形態と同様に、開口部21a,観察照明窓21bに対応し、それぞれ、処置具挿通チャンネル孔22a,線材挿通孔22bに連通する孔である。
上記ワイヤー被係止用部材25Bの第1孔部25aには、略円筒形状からなり硬質の素材によって形成されるパイプ部材28が保持されている。これにより、上記第1孔部25aは、上記パイプ部材28を保持するパイプ保持部として機能している。
上記パイプ部材28は、一端が処置具挿通チャンネル孔22aに挿通されている。そのために、パイプ部材28は、処置具挿通チャンネル22cと略同径若しくは若干大径に形成されている。
これにより、パイプ部材28の一端を、マルチルーメンチューブ22の処置具挿通チャンネル孔22aに挿通させるときには、パイプ部材28によって処置具挿通チャンネル孔22aを押し拡げるようにして圧入する。マルチルーメンチューブ22は、柔軟性を有する素材により形成されているので、硬質素材からなるパイプ部材28が挿入される際には、処置具挿通チャンネル孔22cは伸びながら、パイプ部材28の外面を覆うことになる。このようにして、パイプ部材28の一端が、マルチルーメンチューブ22の処置具挿通チャンネル孔22aに挿通されたとき、両者間には水密構造が形成される。
一方、パイプ部材28の他端は、先端硬質部材21Bの貫通孔21f(図10参照)に挿通されている。この場合において、先端硬質部材21Bの貫通孔21fは、処置具挿通チャンネル孔22aに対応する貫通孔である。この貫通孔21fは、パイプ部材28の外径よりも若干大径に形成されており、容易に挿通し得る径を有して形成されている。これに加えて、当該貫通孔21fの先端側には、挿通されたパイプ部材28の先端面28d(図10参照)が当接する段差部21d(図10参照)が形成されている。つまり、この段差部21dの内径は、パイプ部材28の外径よりも小径に形成されている。これにより、パイプ部材28は、先端硬質部材21Bに他端が挿通されたとき、パイプ部材28の先端面28dが段差部21dに当接することによって位置規制される。
またさらに、上記段差部21dの内径は、パイプ部材28の内径と略同径となるように形成されている。これにより、パイプ部材28の他端が上記先端硬質部材21Bの貫通孔21fに挿通され、パイプ部材28の一端が上記処置具挿通チャンネル孔22cに挿通されたとき、処置具挿通チャンネル孔22aと先端硬質部材21Bの貫通孔21fとが連通することになる。その他の構成は、上述の第1,第2の実施形態と略同様である。
以上のように構成された上記第3の実施形態においても、上述の第1,第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
これに加えて、本実施形態においては、湾曲部7B(マルチルーメンチューブ22)と先端硬質部材21との接続部分に設けられるワイヤー被係止用部材25Bの第1孔部25aに、パイプ部材28を保持するように構成している。そして、パイプ部材28の一端を湾曲部7Bのマルチルーメンチューブ22の処置具挿通チャンネル孔22aに挿通させている。また、パイプ部材28の他端を先端硬質部材21Bの貫通孔21fに挿通して構成している。
このような構成とすることにより、湾曲部7B(マルチルーメンチューブ22)と先端硬質部材21との接続部分における水密性を、より確実に確保することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。この発明は、添付のクレームによって限定される以外にはそれの特定の実施態様によって制約されない。
本出願は、2017年1月13日に日本国に出願された特許出願2017−004223号を優先権主張の基礎として出願するものである。
上記基礎出願により開示された内容は、本願の明細書と請求の範囲と図面に引用されているものである。
本発明は、医療分野の内視鏡制御装置だけでなく、工業分野の内視鏡制御装置にも適用することができる。

Claims (5)

  1. 被検体に挿入され湾曲部を有する挿入部と、
    前記挿入部のうち少なくとも前記湾曲部を形成し、長手軸の方向に連通する2つの湾曲操作ワイヤー挿通孔を有するマルチルーメンチューブと、
    前記2つの湾曲操作ワイヤー挿通孔に挿通された湾曲操作ワイヤーと、
    前記マルチルーメンチューブの先端面に当接され、前記湾曲操作ワイヤーが引き出される2つの開口部を有するワイヤー被係止用部材と、
    前記湾曲操作ワイヤーに固定される固定部と前記ワイヤー被係止用部材に当接する当接部とを有し、前記湾曲操作ワイヤーが牽引されたときに前記ワイヤー被係止用部材を介して前記マルチルーメンチューブの先端面を押圧する押圧部材と、
    前記ワイヤー被係止用部材の基端側に設けられ、前記マルチルーメンチューブの長手軸の方向に連通する処置具挿通チャンネルと、
    前記ワイヤー被係止用部材の先端側に設けられ、貫通孔を有する先端硬質部材と、
    一端が前記処置具挿通チャンネルに挿通され、他端が前記先端硬質部材の貫通孔に挿通されることにより、前記処置具挿通チャンネルと前記先端硬質部材の貫通孔とを連通するパイプ部材と、
    を具備し、
    前記ワイヤー被係止用部材と前記マルチルーメンチューブの先端面との接触面積が、前記当接部と前記ワイヤー被係止用部材との接触面積よりも大きく設定され、
    前記押圧部材は、前記ワイヤー被係止用部材の前記2つの開口部の間に配設され、
    前記ワイヤー被係止用部材は、前記パイプ部材を保持するパイプ保持部を有するとともに前記先端硬質部材と前記マルチルーメンチューブとの間に挟持されていることを特徴とする内視鏡。
  2. 前記押圧部材は、前記ワイヤー被係止用部材に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記ワイヤー被係止用部材は、板状部材からなることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  4. 前記押圧部材は、前記湾曲操作ワイヤーより大径のパイプ状部材であり、
    前記パイプ状部材は、前記湾曲操作ワイヤーの先端部にカシメ固定されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  5. 前記湾曲操作ワイヤーは、2本のワイヤーにより構成され、前記2本のワイヤーの端部が前記押圧部材により連結されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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