JP2010119314A - 細胞画像解析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 撮影により得られた細胞画像を利用して、細胞の移動距離、ベクトル情報を定量化することが可能な細胞画像解析装置を提供する。
【解決手段】 所定のラインパターンを設けた細胞培養ディッシュ内で培養された細胞を時間を変化させて撮影することにより得られた各細胞画像を用意しておく。時間的に先行する細胞画像に映されている細胞上と、時間的に後の細胞画像に映されている同一細胞上の点が位置指定手段30により指定されると、指定位置定義手段41が、上記指定された2点をそれぞれ移動開始位置、移動終了位置として定義する。移動距離算出手段42は、定義された移動開始位置、移動終了位置および撮影画像の縮尺より移動距離を算出する。また、ベクトル情報算出手段43は、定義された移動開始位置、移動終了位置を結ぶ直線の傾きを利用してベクトル情報を算出する。このようにして、細胞の動きを定量化することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、細胞を撮影することにより得られた細胞画像を解析して、細胞の運動特性を評価する技術に関する。
従来、薬品等を生体組織に投与した際の細胞への影響を確認するために、細胞を撮影した画像を用いて細胞の運動特性を評価することが行われている。特に、特許文献1では、一定時間隔てた位相差画像を用いて360°の範囲にわたる各角度毎に画素値の変化量を求め、この変化量を細胞の運動特性を示すものとして表示する技術が開示されている。
特開2007−222073号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、移動前と移動後における細胞の移動距離、ベクトル情報を定量化する点について具体的な解決手法が示されていない。
そこで、本発明は、撮影により得られた細胞画像を利用して、細胞の移動距離、ベクトル情報を定量化することが可能な細胞画像解析装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明第1の態様では、撮影により得られた細胞画像を解析して、細胞の移動距離、ベクトル情報を定量化する装置であって、細胞培養ディッシュ内で培養された細胞を時間を変化させて撮影することにより得られた各細胞画像のうち、時間的に先行する細胞画像に映されている細胞上に指定された点と、時間的に後の細胞画像に映されている同一細胞上に指定された点の位置を、それぞれ移動開始位置、移動終了位置として定義する指定位置定義手段と、前記指定位置定義手段により定義された移動開始位置、移動終了位置および細胞画像の縮尺より移動距離を算出する移動距離算出手段と、前記指定位置定義手段により定義された移動開始位置、移動終了位置を結ぶ直線の傾きを利用してベクトル情報を算出するベクトル情報算出手段を有する細胞画像解析装置を提供する。
本発明第1の態様によれば、経時的に撮影された細胞画像のうち細胞画像と、時間的に後の細胞画像上で指定されたそれぞれの点をそれぞれ移動開始位置、移動終了位置として定義し、定義された移動開始位置、移動終了位置を利用して移動距離を算出し、移動開始位置、移動終了位置を結ぶ直線の傾きを利用してベクトル情報を算出するようにしたので、撮影により得られた細胞画像を利用して、細胞の移動距離、ベクトル情報を定量化することが可能となる。
また、本発明第2の態様では、本発明第1の態様による細胞画像解析装置において、前記指定位置定義手段は、同一細胞画像上における複数の細胞上について指定された点を利用して、複数の細胞それぞれに関する移動開始位置、移動終了位置を定義し、前記ベクトル情報算出手段は、前記定義された各移動開始位置、移動終了位置を結ぶ直線の傾きを利用して複数の細胞それぞれについて、ベクトル情報を算出するものであり、前記ベクトル情報が算出された全細胞の数に対する、前記ベクトル情報が所定範囲に収まる細胞の数の割合が所定値以上である場合に、前記細胞の集合は方向性を有しているものと判定する方向性判定手段をさらに有することを特徴とする。
本発明第2の態様によれば、細胞画像上における複数の細胞についてのベクトル情報を利用して、ベクトル情報が所定の範囲に収まる細胞の数の全体に対する割合が所定値以上である場合に、方向性を有していると判定するので、細胞画像を見ただけでは判定困難な細胞画像内の細胞全体としての方向性の判定が可能となる。
本発明によれば、撮影により得られた細胞画像を利用して、細胞の移動距離、ベクトル情報を定量化することが可能となるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(1.細胞の培養および撮影)
本発明に係る細胞画像解析装置を利用して細胞画像の解析を行うにあたり、事前に細胞を培養し、培養した細胞を撮影する工程が必要になる。まず、この細胞の培養および撮影について説明する。細胞の遊走方向を制御するためには、ある程度、細胞の移動先を誘導してやる必要がある。そこで、本実施形態では、細胞接着性領域/非接着性領域が所定の幅のラインパターンを底部に設けた細胞培養ディッシュを用意し、この細胞培養ディッシュ内で細胞を培養する。本実施形態では、東海ヒット社の顕微鏡用培養装置INUG2−ONIを用いて培養する。
続いて、培養した細胞を、細胞培養ディッシュ上において、5分毎に1枚撮影する。撮影枚数は任意であるが、本実施形態では約18時間に渡り、217枚撮影する。本実施形態では、オリンパス社の蛍光位相差顕微鏡IX71を用いて撮影する。
次に、得られた217枚の画像をコンピュータにより動画変換処理し、培養細胞のタイムラプスデータを取得する。本実施形態では、汎用のコンピュータに、オリンパス社のソフトウェアDPManagerを組み込んでおき、コンピュータがDPManagerの実行プログラムに従った処理を実行することにより、記憶装置から217枚の画像を読み込んで動画変換処理し、培養細胞のタイムラプスデータを取得する。
次に、ディスプレイ等の画像表示手段、マウス等の指示手段を有するコンピュータにより、タイムラプスデータを処理して細胞のトラッキングを行う。具体的には、コンピュータがタイムラプスデータを構成する静止画像(細胞画像)を1枚ずつ画面に表示し、1枚目の静止画像上で任意に細胞を選択して、その細胞上の点を指示手段により指示し、2枚目以降の静止画像上においては、1枚目の静止画像上で選択した細胞であると思われる細胞上の点を指示手段により指示する作業を行っていく。コンピュータは、指定された点を各細胞について記憶していく。このような処理は、NIH社のソフトウェアImageJおよびそのプラグインソフトウェアであるMTrackJをコンピュータに組み込んでおき、コンピュータがImageJおよびMTrackJの実行プログラムに従った処理を実行することにより、実現される。
ImageJおよびMTrackJを用いたコンピュータによる処理の結果、各細胞について1枚目から217枚目までの画像上における位置情報が得られる。コンピュータは、各細胞ごとに1枚目から217枚目までの画像上における位置を結んだ折れ線を細胞画像に重ねて表示する。ここまでは、既存のソフトウェアを利用して実行することができる。
(2.本発明の細胞画像解析装置の構成)
前準備ができたら、細胞画像解析装置を用いて細胞画像の解析を行う。図1は本発明に係る細胞画像解析装置の構成図である。図1において、10は撮影画像記憶手段、20は画像表示手段、30は位置指定手段、40は演算処理部、41は指定位置定義手段、42は移動距離算出手段、43はベクトル情報算出手段、44は方向性判定手段である。
撮影画像記憶手段10は、前準備により得られた撮影画像(細胞画像)を記憶したものであり、ハードディスク等のコンピュータに接続または内蔵された記憶装置により実現される。撮影画像としては、具体的には、上記DPManager、ImageJ、MTrackJにより処理されたものが準備される。したがって、撮影画像記憶手段10内の撮影画像は、タイムラプスデータの一部として存在するが、各撮影画像でも扱うことが可能な形式として記憶されている。また、撮影画像記憶手段10は、画像上の座標値に基づく距離をSI単位系の距離に変換することを可能とするため、撮影画像の縮尺情報を記憶している。さらに、撮影画像記憶手段10は、タイムラプスデータの情報として、各撮影画像が実際にどの程度の時間間隔で撮影されたものであるかを示す情報をフレームレートとして記憶している。
画像表示手段20は、撮影画像記憶手段10内に記憶された撮影画像を表示するものであり、液晶ディスプレイ等のコンピュータに接続された各種表示装置により実現される。位置指定手段30は、画像表示手段20上に表示された撮影画像上における位置を指定するためのものであり、マウス等の指示機器により実現される。
演算処理部40は、指定位置定義手段41、移動距離算出手段42、ベクトル情報算出手段43、方向性判定手段44を有しており、コンピュータのCPUおよびメモリにより実現される。指定位置定義手段41、移動距離算出手段42、ベクトル情報算出手段43、方向性判定手段44は、メモリに専用のプログラムを読み込み、CPUが実行することにより実現される。
(3.本発明の細胞画像解析装置の処理動作)
次に、図1に示した細胞画像解析装置の処理動作について説明する。細胞画像解析装置を起動すると、細胞画像解析装置は、タイムラプスデータを構成する複数(上記の例では217枚)の画像の中から、2枚の画像を指定するように作業者に対して促す。具体的には、細胞画像解析装置は、その旨を示した画面を画像表示手段20に表示するとともに、位置指定手段30からの指示入力の待ち状態となる。作業者が、何番目の画像を対象とするかを数値で指定すると、細胞画像解析装置は、指定された2枚の画像を撮影画像記憶手段10に記憶されたタイムラプスデータの中から抽出し、画像表示手段20に表示する。この際、各細胞について指定された各位置を結んだ折れ線を重ねて表示させる。このとき、画像表示手段20に表示された撮影画像の様子を図2に示す。図2の例では、71枚目と140枚目の画像が指定された場合を示している。撮影画像には、多くの細胞が示されている。本来、細胞は、紡錘形に近い形状をしているものが多いが、図2では、図面の簡略化のため、楕円形状で示している。図2において、左右それぞれの画像に2本ずつ示した曲線は、ImageJおよびMTrackJにより作成された細胞の移動軌跡を示す折れ線である。左側の71枚目の画像では71個、右側の140枚目の画像では140個と多数の点を結んでいるため、曲線のように見えることになる。この移動軌跡を示す折れ線は、ImageJおよびMTrackJを使用して作業者がプロットした全ての点が結ばれることにより得られる。したがって、図2の例では、作業者が2つの細胞にのみ着目して、プロット作業を行ったことを示している。当然のことながら、作業者が多数の細胞についてプロット作業を行えば、それらの各細胞について移動軌跡を示す折れ線が得られることになる。
この状態で、作業者は、画像の上に重ねて表示された折れ線を参考にして、左右それぞれの画像において、細胞の移動開始位置と移動終了位置を位置指定手段30により指定する。図2の例では、左の画像に対しては、2個の細胞に関する折れ線それぞれについて移動開始位置と移動終了位置の指定を行い、右の画像に対しても、2個の細胞に関する折れ線それぞれについて移動開始位置と移動終了位置の指定を行う。移動開始位置と移動終了位置が指定されると、指定位置定義手段41は、指定された位置に対応する画像上の座標値を移動開始位置と移動終了位置として定義する。ここで、移動軌跡を示す折れ線と、定義される移動開始位置と移動終了位置の関係を図3に示す。図3(a)は、図2に示した表示画面における右側の画像だけを抜き出したものである。図3(a)には、2本の折れ線(移動軌跡)が示されているので、作業者は、位置指定手段30により2本の折れ線の始点と終点をそれぞれ指定することになる。指定が行われると、指定位置定義手段41は、指定された点の画像上における座標値を、それが移動開始位置、移動終了位置のいずれであるか、どの座標値と組になっているかを定義して記憶する。指定された2点のうち、いずれを移動開始位置、移動終了位置と定義するかは、事前に設定しておくことができるが、本実施形態では、先に入力された点を移動開始位置、後で指定された点を移動終了位置として定義するように設定されている。したがって、図3(a)の画像に対して作業者が位置の指定を行った場合、指定位置定義手段41は、図3(b)に示した4点のみを、移動開始位置、移動終了位置のいずれかとして定義し、記憶することになる。
次に、移動距離算出手段42が、指定位置定義手段41により定義された移動開始位置、移動終了位置を利用して、移動距離の算出を行う。具体的には、移動開始位置と移動終了位置との間の距離を算出する。この際、画像上の座標値として定義した移動開始位置と移動終了位置に基づき、移動距離を画像上の座標間の距離として求めた後、別途保持している画像の縮尺情報によりSI単位系に変換する。これにより、SI単位系による各細胞の移動距離が得られる。本実施形態では、画面に2枚の画像を表示して、同一の細胞について、2つの時間経過についての移動開始位置と移動終了位置の指定が可能であるため、それぞれの時間経過についての移動距離が得られることになる。例えば、図2の例では、0枚目から71枚目までの移動距離、0枚目から140枚目までの移動距離が得られる。
さらに、移動距離算出手段42は、撮影画像記憶手段10に記憶された撮影画像のフレームレートを取得し、算出された移動距離と取得したフレームレートを利用して細胞の移動速度を算出する。具体的には、最初の画像(0枚目)と指定画像の撮影時の時間間隔をフレームレートを利用して算出し、算出した時間間隔で、上記SI単位系で得られた移動距離を除することにより、移動速度を算出する。例えば、フレームレートが5分毎に1枚である場合、最初の画像(0枚目)と指定画像(例えば71枚目)の時間間隔は71×5=355(分)であるので、上記移動距離を355で除することにより、細胞の移動速度が分速で求められる。時速や秒速への変換も当然に行うことができる。
次に、ベクトル情報算出手段43が、指定位置定義手段41により定義された移動開始位置、移動終了位置を利用して、ベクトル情報を算出する。ベクトル情報としては、移動方向を示すものであればどのようなものであっても良いが、本実施形態では、撮影画像に映されているラインパターンの方向との角度(ラインパターンからの傾き角度)を求める。本実施形態では、撮影時にラインパターンが画像の上下方向と一致するように位置合わせして撮影を行うため、移動開始位置と移動終了位置を結ぶ直線と、画像の縦軸との角度を求めることにより、傾き角度を算出する。本実施形態のように、画面に2枚の画像を表示して、同一の細胞について、2つの時間経過についての移動開始位置と移動終了位置の指定を行った場合には、それぞれの時間経過についてのベクトル情報が得られることになる。例えば、図2の例では、0枚目から71枚目の関係におけるベクトル情報、0枚目から140枚目の関係におけるベクトル情報が得られる。
次に、方向性判定手段44が、解析対象である細胞画像に映っている細胞が全体として方向性を有しているかどうかの判定を行う。この場合、ベクトル情報算出手段43において、複数の細胞について、ベクトル情報が算出されていることが必要となる。そして、ベクトル情報が所定範囲に収まる細胞の数を、ベクトル情報が算出された全細胞の数に占める割合を算出し、この割合が所定値以上である場合に、細胞画像に映された細胞は全体として方向性を有していると判断する。本実施形態では、ベクトル情報の所定範囲を−10°〜+10°、割合についての所定値を80%としている。したがって、ある細胞画像について、10個の細胞についてベクトル情報を求め、そのうち、ベクトル情報が−10°〜+10°の範囲に収まる細胞が8個であった場合、その細胞画像に映った細胞全体について方向性を有していると判断する。“方向性を有している”と判定された場合、解析対象とした細胞の種類に応じて、作業者(研究者)がそれぞれの意味を理解する。例えば、心筋細胞等のように、一定の箇所に留まり、移動していかない細胞を解析対象とした場合は、“方向性を有している”を“配向している”と理解する。また、一定の箇所に留まらず、移動する細胞を解析対象とした場合は、“方向性を有している”を“ラインパターン方向に遊走方向が制御されている”と理解する。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
(培養細胞タイムラプスデータ取得工程)
細胞接着性領域/非接着性領域が30μm/10μmのラインパターンを底部に設けた35mmφ細胞培養ディッシュ内に血管内皮細胞を5×104cells/cm2播種し、東海ヒット社の顕微鏡用培養装置INUG2−ONIと、オリンパス社の蛍光位相差顕微鏡IX71を用いて、37℃、5%CO2環境下で、5分毎に1枚、計217枚の画像を取得した。得られた画像をオリンパス社のソフトウェアDPManagerで動画変換処理を行い、培養細胞のタイムラプスデータを取得した。
(細胞トラッキング処理工程)
NIH社フリーソフトのImageJを用いて、培養細胞タイムラプスデータからマニュアルで任意に細胞を選択し、217枚分の細胞をトラッキング処理した。プラグインはMTrackJを使用した。
(細胞移動方向、移動距離の定量化工程)
図1に示した細胞画像解析装置を用いて、トータル枚数217枚の画像から、0枚目と70枚目の画像を取得し、データ定量化(移動距離、ベクトル情報の算出)を実施した。その結果、細胞の移動方向が±10度に含まれる細胞の割合は86%、細胞の平均移動速度は45.7μm/hrであった。この際、細胞画像解析装置は、方向性ありとの判定を行った。次に、トータル枚数217枚の画像から、71枚目と140枚目の画像を取得し、データ定量化を実施した。その結果、細胞の移動方向が±10度に含まれる細胞の割合は100%、細胞の平均移動速度は37.1μm/hrであった。この際も、細胞画像解析装置は、方向性ありとの判定を行った。最後に、トータル枚数217枚の画像から、141枚目と217枚目の画像を取得し、データ定量化を実施した。その結果、細胞の移動方向が±10度に含まれる細胞の割合は92%、細胞の平均移動速度は31.7μm/hrであった。この際も、細胞画像解析装置は、方向性ありとの判定を行った。
(実施例2)
(培養細胞タイムラプスデータ取得工程)
ライン/ピッチ幅が30μm/60μm、深さ5μm(以下基材A)およびライン/ピッチ幅が50μm/100μm、深さ5μm(以下基材B)の微細凹凸ラインパターンを底部に設けた35mmφ細胞培養ディッシュ内にラット由来初代心筋細胞を1×105cells/cm2播種し、東海ヒット社の顕微鏡用培養装置INUG2−ONIと、オリンパス社の蛍光位相差顕微鏡IX71を用いて、37℃、5%CO2環境下で、1秒毎に計60枚の画像を取得した。得られた画像をオリンパス社のソフトウェアDPManagerで動画変換処理を行い、培養細胞のタイムラプスデータを取得した。
(細胞トラッキング処理工程)
NIH社フリーソフトのImageJを用いて、培養細胞タイムラプスデータからマニュアルで任意に細胞を選択し、60枚分の細胞をトラッキング処理した。プラグインはMTrackJを使用した。
(細胞移動方向、移動距離の定量化工程)
図1に示した細胞画像解析装置を用いて、トータル枚数217枚の画像から、任意に選択された連続した2枚のテンプレート画像から、指定された各細胞の始点と終点の座標データを取得した。2点の座標を結ぶ直線方向と画像のラインパターンの長軸(ストライプ)方向の角度データを取得した。以上の方法により、初代心筋細胞の拍動する方向を定量した。その結果、細胞の移動方向が±10度に含まれる細胞の割合は、基材A上で培養した心筋細胞については96%で、基材B上で培養した心筋細胞については31%であった。この際、細胞画像解析装置は、基材Aについては、方向性ありとの判定を行い、基材Aについては、方向性なしとの判定を行った。心筋細胞のように一定の箇所に留まり、移動していかない細胞の場合、“方向性あり”とは配向性があることを示している。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。上記実施形態では、移動距離算出手段42が細胞の移動速度の算出まで行ったが、移動距離の算出のみを行うようにしても良い。
また、上記実施形態における方向性判定手段44は、本発明の必須の構成要素ではない。したがって、方向性判定手段44による方向性の判定を行わず、ベクトル情報算出手段43によるベクトル情報の算出までで処理を終え、定量化データとして出力するようにしても良い。
また、上記実施形態では、図2、図3(a)に示したように、ラインパターンを有する細胞培養ディッシュを用いたが、解析の対象および目的に応じて、ラインパターン以外のパターンを有する細胞培養ディッシュを用いても良いし、パターンを有さず、細胞の動きを制限しない細胞培養ディッシュを用いても良い。
本発明に係る細胞画像解析装置の構成図である。 画像表示手段20に表示された撮影画像の様子を示す図である。 撮影画像および移動軌跡を示す折れ線と、指定された移動開始位置、移動終了位置の関係を示す図である。
符号の説明
10・・・撮影画像記憶手段
20・・・画像表示手段
30・・・位置指定手段
40・・・演算処理部
41・・・指定位置定義手段
42・・・移動距離算出手段
43・・・ベクトル情報算出手段
44・・・方向性判定手段

Claims (3)

  1. 撮影により得られた細胞画像を解析して、細胞の移動距離、ベクトル情報を定量化する装置であって、
    細胞培養ディッシュ内で培養された細胞を時間を変化させて撮影することにより得られた各細胞画像のうち、時間的に先行する細胞画像に映されている細胞上に指定された点と、時間的に後の細胞画像に映されている同一細胞上に指定された点の位置を、それぞれ移動開始位置、移動終了位置として定義する指定位置定義手段と、
    前記指定位置定義手段により定義された移動開始位置、移動終了位置および細胞画像の縮尺より移動距離を算出する移動距離算出手段と、
    前記指定位置定義手段により定義された移動開始位置、移動終了位置を結ぶ直線の傾きを利用してベクトル情報を算出するベクトル情報算出手段と、
    を有することを特徴とする細胞画像解析装置。
  2. 前記指定位置定義手段は、同一細胞画像上における複数の細胞上について指定された点を利用して、複数の細胞それぞれに関する移動開始位置、移動終了位置を定義し、前記ベクトル情報算出手段は、前記定義された各移動開始位置、移動終了位置を結ぶ直線の傾きを利用して複数の細胞それぞれについて、ベクトル情報を算出するものであり、
    前記ベクトル情報が算出された全細胞の数に対する、前記ベクトル情報が所定範囲に収まる細胞の数の割合が所定値以上である場合に、前記細胞の集合は方向性を有しているものと判定する方向性判定手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の細胞画像解析装置。
  3. コンピュータを、請求項1または請求項2に記載の細胞画像解析装置として機能させるためのプログラム。
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