以下、図を参照しながら、この発明による装置、方法の一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、画像情報などの情報信号を受け付ける複数の入力路を備えたベース装置と表示素子を備えた表示装置とが無線通信により接続されて機能する画像表示装置に、この発明による装置、方法を適用した場合を例にして説明する。
[画像表示装置の概要]
図1は、この実施の形態の画像表示装置を説明するための図である。図1に示すように、この実施の形態の画像表示装置は、表示装置100とベース装置(ベースステーション)200とにより構成され、ベース装置200には、DVD(Digital Versatile Disc)装置、VTR(Video Tape Recorder)、STB(Set-Top Box)、IRD(Integrated Receiver Decoder)などの種々の外部入力装置300を2台分接続することができるようにされている。
表示装置100は、詳しくは後述もするが、図1に示すように、表示素子としてLCD(Liquid Crystal Display)111を備えたものである。LCD111の表示画面には、使用者からの操作入力を受け付けるためのタッチパネル121が貼付されている。この表示装置100は、無線通信によりベース装置200と接続され、後述するように、ベース装置200からの映像信号や音声信号などを含む送信信号(情報信号)を受信して、これらを再生することができるとともに、ベース装置200に対して制御信号などを送信することができるものである。
また、表示装置100は、ユーザーによって利用可能なメモリを内蔵するとともに、外部メモリが着脱可能にされており、内蔵メモリや装着された外部メモリに記憶されている画像情報を読み出して、LCD111の表示画面に表示することもできるようにされたものである。すなわち、表示装置100は、後述するベース装置200から提供される画像情報に基づく画像をLCD111に表示することができるとともに、表示装置100側に存在する画像情報に基づく画像をLCD111に表示することができるものである。
ベース装置200は、詳しくは後述もするが、図1に示すように、テレビ放送信号を受信するアンテナ201に接続され、テレビ放送信号を受信、選局するチューナを備えるとともに、電話網やインターネットなどの通信ネットワークに接続するための通信処理部を備え、屋内に引き込まれている電話線などの通信線Lを通じて電話網やインターネットに接続することができるものである。図1において、端子MJは、屋外から屋内に引き込まれた通信線Lとの接続端子である。
そして、ベース装置200は、自己のチューナにより選局し、復調することにより得たテレビ放送番組の映像信号や音声信号、あるいは、自己の通信処理部を通じて通信ネットワークを通じて得た映像データや音声データ、あるいはWebページの情報や電子メール情報、あるいは、外部入力装置300からの映像信号や音声信号などの情報信号をデータ圧縮して、送信信号を形成し、これを上述もしたように表示装置100に送信することができるものである。
表示装置100は、上述もしたように、ベース装置200からの送信信号を受信して復調し、復調した送信信号から映像信号やテキストデータなどの表示用信号を抽出して、この表示用信号に応じた映像をLCD111に表示するとともに、復調した送信信号から音声信号を抽出して、この音声信号に応じた音声をスピーカーから放音することができるものである。
また、表示装置100は、DVD装置などの外部入力装置300を制御するための操作入力を受け付けるための操作用表示情報であるコントロールパネルをLCD111に表示することができるようにされている。そして、コントロールパネルの表示と、タッチパネル121とにより、使用者からの操作入力を受け付けることができるものである。
外部入力装置300用のコントロールパネルは、表示装置100の制御部によって実行されるソフトウエアによって表示するようにされるいわゆるソフトウェアキーである。そして、表示装置100は、使用者の指などが接触したLCD111に貼付されたタッチパネル121上の接触位置(座標位置)を検出し、その接触位置に表示されているコントロールパネルを構成する操作キー(表示項目)を判別して、操作するようにされた操作キーに応じた操作信号(制御信号)を形成して、これをベース装置200に無線送信したりすることができるものである。
ベース装置200には、図1に示すように、リモコンマウスなどと呼ばれる赤外線のリモコン信号を送出するリモコン信号送出部250が接続可能にされており、表示装置100からの操作信号に応じたリモコン信号を形成し、これをリモコン信号送出部250から外部入力装置300に送信することができるようにされている。
外部入力装置300は、もともと自機のリモコンからの赤外線リモコン信号を受光するためのフォトディテクタなどからなるリモコン信号受光部345を備えており、ベース装置200に接続されたリモコン信号送信部250からのリモコン信号を受光して、そのリモコン信号に応じた制御、例えば、電源のオン/オフや、外部入力装置300がDVD装置の場合には、装填されたDVDに記録されている目的とするコンテンツの再生、早戻し、早送り、これらの一時停止や停止などを行うなどの、機器に応じた遠隔操作を行うことができるようにされる。
そして、表示装置100は、小型化、軽量化がされ、また、ベース装置200とは、無線通信により接続するようにされているので、持ち運びに適している。このため、使用者は、ベース装置200と通信が可能な範囲内であれば、表示装置100を持ち運び、何処ででも表示装置100を用いて、ベース装置200から提供される情報信号を再生して出力し、使用者に提供することができる。
したがって、前述したように、表示装置100を用いることにより、ベース装置200のチューナにより選局されるテレビ放送番組を視聴したり、例えばDVD装置である外部入力装置300に装填されたDVDに記録されているコンテンツを視聴したり、さらに、ベース装置200に、VTRやSTBやIRDが外部入力機器として接続されている場合には、これらVTR、STB、IRDからのコンテンツを視聴することができるようにされる。
また、表示装置100を用いることにより、ベース装置200の通信処理部を通じて、例えば、インターネット上に提供されているいわゆるWebページの情報を取得し、そのWebページの情報を視聴するようにしたり、自己宛ての電子メールを受信して、その電子メールをLCD108に表示して見たり、さらに、目的とする相手先に電子メールを作成して送信したりすることができる。
なお、電子メールを作成する場合には、表示装置100に対して所定の操作を行うことにより、例えば、アルファベットキーや50音キーなどからなるソフトウエアキーボードをLCD108に表示し、このソフトウエアキーボードとタッチパネル121と通じて、電子メールを作成することができる。そして、送信キーを操作するなどの所定の操作を行うことにより、作成した電子メールをベース装置200に送信し、ベース装置200を通じて相手先に送信することができる。
このように、ベース装置200は、テレビ放送、インターネットなどの通信ネットワーク、外部入力装置300などの各種の情報伝送媒体と表示装置100とを結びつけるベースとなる装置である。
そして、この実施の形態の画像表示装置においては、インターネット機能の利用時、電子メール機能の利用時、設定画面の利用時においては、図1において、LCD111の表示画面の下側に示すように、子画面ボタンキー(以下、子画面ボタンと略称する。)SBが表示される。この子画面ボタンSBの表示位置上のタッチパネル121部分に指やタッチペンを接触させることにより、使用者は子画面を表示することを指示する子画面表示指示入力を行うことができるようにされている。
表示装置100は、子画面指示入力を受け付けると、自機の機能により、あるいは、表示装置100とベース装置200とが協働することにより、表示装置100のLCD111の表示画面の一部分に子画面を形成し、子画面以外の親画面部分には現在表示中の画像を、また、子画面にはベース装置200が受信選局したテレビ放送番組の画像や、ベース装置200を通じて提供される外部入力装置300からの画像を表示することができるようにしている。
そして、子画面を表示した場合には、子画面に表示する画像の選択や、子画面の消去などを表示装置100のタッチパネル121を通じて簡単に行うようにすることができるとともに、子画面を表示画面上の使用者の指示する任意位置に、簡単な操作で、かつ、迅速に移動させることができるようにしている。
なお、インターネット機能の利用時は、ベース装置200の通信処理部を通じてインターネットに接続し、インターネット上のサーバ装置に公開されているWebページをLCD111に表示して閲覧するなど、インターネットに接続してインターネットを通じて提供される画像情報をLCD111に表示して利用している場合である。
また、電子メール機能利用時は、自機宛ての電子メールを受信してLCD111に表示している場合や送信する電子メールをLCD111に表示しながら作成している場合などである。また、設定画面の利用時は、言うまでも無く、この実施の形態の画像表示装置に対して種々の情報を設定するための設定画面を表示している場合である。
すなわち、テレビ放送番組の視聴時ではなく、確認すべき情報が表示されている、あるいは、情報の入力欄が設けられた画像が表示されている場合に、子画面表示を行うことができるようにし、親画面に表示される情報や入力欄を子画面が隠したり、見難くしたりすることがないように、子画面の移動を簡単に行うことができるようにしている。
[子画面表示の態様]
図2、図3は、この実施の形態の画像表示装置においての子画面表示の態様を説明するための図である。
上述もしたように、この実施の形態の画像表示装置においては、インターネット機能の利用時、電子メール機能の利用時、設定画面の利用時においては、図2Aに示すように、LCD111の表示画面の下側に子画面ボタンSBが表示される。そして、タッチパネル121の子画面ボタンSBが表示されている位置に指やタッチペンを接触させると、タッチパネル121上の接触位置が検出され、子画面ボタンSBが選択されたことが検出される。
子画面ボタンSBが選択されたことを検出すると、この実施の形態の表示装置100は、ベース装置200と協働して、図2Bに示すように、LCD111の表示画面の左下側に子画面SGを形成するようにし、ここにベース装置200において受信選局されたテレビ放送信号により提供されるテレビ放送番組の画像を、あるいは、外部入力機器300からの映像信号による画像を表示するようにする。この場合、その画像に対応する音声も表示装置100に設けられたスピーカーから放音するようにされる。また、子画面SGが表示されている場合には、子画面ボタンSBに対する操作は無効となるようにされている。
そして、LCD111の表示画面に表示された子画面SGは、詳しくは後述もするように、いわゆるドラック操作によって、簡単かつ迅速に、LCD111の表示画面上の任意の位置に移動させることができるようにしている。また、LCD111の表示画面に表示された子画面SG上のタッチパネル121に指やタッチペンをタッチして、ドラッグ操作することなく離した場合(いわゆるタッチ操作だけの場合)には、図3Aに示すように、表示装置100は、子画面SGの上側には、選択可能な上側操作ボタン群を表示し、子画面SGの下側には、選択可能な下側操作ボタン群を表示する。
この実施の形態の画像表示装置においては、子画面SGの上側表示ボタン群は、「全画面」ボタン、「音のみ」ボタン、子画面表示終了ボタン(×印ボタン)、などを有し、また、下側表示ボタン群は、テレビ放送チャンネルの変更キーである「マイナス(−)」ボタンと「プラス(+)」ボタン、外部入力機器の切り換えキーである「ビデオ」ボタンなどを備えるとともに、下側表示ボタン群の表示エリアには、表示されている画像を提供するテレビ放送信号の放送チャンネルを示す表示(テレビn)が表示される。
ここで、子画面SGの上側表示ボタン群の「全画面」ボタンの表示位置のタッチパネル121に指などを接触させることにより、「全画面」ボタンを選択すると、表示装置100とベース装置200とが協働して、図3Bに示すように、子画面SGの表示を終了させて、子画面SGに表示されていた画像をLCD111の全画面(全面)に表示するとともに、子画面SGに表示されていた画像に対応する音声を再生して放音するようにする。
同様にして、上側表示ボタン群の「音のみ」ボタンを選択すると、表示装置100とベース装置200とが協働し、図3Bに示すように、子画面SGの表示を終了し、子画面SGに表示されていた画像に対応する音声のみを再生して放音するようにする。また、同様にして、上側表示ボタン群の「×印」ボタンを選択すると、子画面SGの表示を終了させる。
また、子画面SGの下側表示ボタン群の「マイナス(−)」ボタンと「プラス(+)」ボタンの表示位置のタッチパネル121に指などを接触させることにより、「マイナス(−)」ボタン、または、「プラス(+)」ボタンを選択することによって、子画面SGに表示する画像を提供するテレビ放送番組の放送チャンネルを変更することができるようにされる。この場合には、チャンネル変更要求が表示装置100からベース装置200に送信され、ベース装置200において選局するテレビ放送チャンネルが変更するようにされる。
同様にして、子画面SGの下側表示ボタン群の「ビデオ」ボタンを選択することによって、子画面SGに表示する画像を提供する外部入力機器を変更することができるようにされる。この場合には、外部入力機器の変更要求が表示装置100からベース装置200に送信され、ベース装置200において利用する外部入力機器が変更するようにされる。
[子画面の移動について]
そして、図2Bに示したように、LCD111の表示画面に子画面SGを表示した場合には、使用者は、タッチパネル121に対して行う簡単な操作で子画面SGの表示位置を任意の位置に移動させることができる。図4は、子画面SGの移動について説明するための図である。
図4Aに示すように、子画面SGが表示されている状態にあるときに、図4Bに示すように、(1)タッチパネル121の子画面SGが表示されている位置に指やタッチペンを接触させ、(2)指やタッチペンをタッチパネル121に接触させたまま移動するようにするいわゆるドラック操作を行うようにすると、タッチパネル121に接触させている指やタッチペンの移動に応じて、子画面SGの表示位置を図4Bにおいて点線で示したようにスライドさせることができるようにしている。
そして、図4Bに示すように、(3)目的とする位置まで子画面SGを移動させたところで、タッチパネル121に接触させている指やタッチペンをタッチパネル121から離すことにより(子画面SGを離す操作を行うことにより)、図4Cに示すように、子画面SGの表示位置を移動させることができる。
このため、例えば、Webページを閲覧している場合に、子画面SGの表示位置を簡単に移動させることができるので、重要な情報が子画面SGを表示させているがために見えないなどという不都合を解消できるし、また、送信する電子メールの作成中において、文字などの入力エリアに子画面SGが表示されている場合には、子画面SGの表示位置を簡単に移動させることができるので、子画面SGが電子メールの作成の邪魔にならないようにすることができる。
同様に、各種の設定画面を表示している場合に、子画面SGの表示が、確認したい情報を隠している場合や、情報の入力欄を隠している場合であっても、子画面SGの表示位置を簡単かつ迅速に、しかも使用者が目的とする位置に移動することができる。
したがって、LCD111の表示画面の全面(1画面)に表示される情報の全部を確認することができるので、子画面SGの表示が常に邪魔になってしまうことを防止し、子画面以外の画面である親画面に表示される情報の全部を利用することができるようにされる。
また、子画面SGの表示位置は、子画面SGの表示位置を予め決められた1つ以上の位置に移動できる場合に比べ、この実施の形態の画像表示装置の場合には、使用者が意図する任意の位置に子画面SGの表示位置を移動することができるので、子画面SGの表示が邪魔になることを最小限に抑え、常に子画面SGの表示を有効に活用することができるようにされる。
[表示装置100とベース装置200の構成例]
次に、上述したように、子画面SGの表示と表示位置の移動が可能なこの実施の形態の画像表示装置を構成する表示装置100とベース装置200の構成例について説明する。
[表示装置100の構成例について]
まず、表示装置100の構成例について説明する。図5は、この実施の形態の表示装置100の構成例を説明するためのブロック図である。
図5に示すように、表示装置100は、送受信アンテナ101、アンテナ共用器102、受信処理部103、デコード部104、D/A(Digital/Analog)変換部105、セレクタ106、主画像処理部107、子画面処理部108、映像合成部(以下、単に合成部という。)109、映像処理部110、LCD111、音声処理部112、スピーカー113、キャプチャー処理部114、送信信号形成部115、送信処理部116、タッチパネル121、座標検出部122、制御部130を備えている。
制御部130は、表示装置100の各部を制御するものであり、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)131、ROM(Read Only Memory)132、RAM(Random Access Memory)133、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)134が、CPUバス135を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。
この制御部130には、外部メモリインターフェース(以下、外部メモリI/Fという。)135を通じて外部メモリ150を接続することができるとともに、キーインターフェース(以下、キーI/Fという。)140を通じて複数の操作キーが設けられたキー操作部141が接続されている。これによって、外部メモリ150が利用することができるとともに、キー操作部141を通じて受け付けた使用者からの指示入力に応じて、制御部130が表示装置100の各部を制御することができるようにしている。
なお、外部メモリ150は、外部メモリI/F135に対して着脱可能とされた半導体メモリである。また、制御部130を構成するROM132、RAM133、EEPROM134の内、ROM132は、この実施の形態の表示装置100において実行する各種の処理プログラムや処理に必要なデータなどが記録されたものである。RAM133は、各種の処理において得られたデータを一時的に記憶保持するなどのように、主に各種の処理の作業領域として用いられるものである。
また、EEPROM134は、いわゆる不揮発性のメモリであり、電源が落とされても、記憶保持した情報が失われることがなく、例えば、各種の設定パラメータや、ベース装置200を通じて、取得するようにしたインターネット上のWebページや、ベース装置200を通じて送信する作成した電子メールや受信した電子メール、キャプチャーした画像などを記憶保持することができるものである。
次に、ベース装置200からの無線信号を受信する場合の表示装置100の動作について説明する。この実施の形態において、表示装置100とベース装置200との間においては、例えば、IEEE(Institute Electrical and Electronics Engineers)802.11方式のプロトコル、あるいは、その発展プロトコルなどの所定のプロトコルが用いられて無線通信が行なわれる。
ベース装置200から所定の通信プロトコルに準拠した無線信号(送信信号)は、表示装置100の送受信アンテナ101により受信され、アンテナ共用器(以下、単に共用器という。)102を通じて受信処理部103に供給される。共用器102は、送信信号と受信信号とが干渉し合うことを防止するためのものである。
つまり、この表示装置100は、ベース装置200からの信号を送受信アンテナ101を通じて受信することができるとともに、後述するように、自機からの操作信号などを送受信アンテナ101を通じて無線送信することができるものである。このため、共用器102は、送信処理部112からの送信信号が、送受信アンテナ101を通じて受信される受信信号に対して干渉することがないようにしている。
受信処理部103は、これに供給された信号を復調するなどの処理を行って、復調後の信号をデコード部(伸長処理部)104に供給する。前述もしたように、ベース装置200は、自己のチューナにより選局した地上波のテレビ放送番組の映像信号や音声信号、自己の通信処理部を通じて受信したテキストデータや映像データなどの表示用データや音声データ、あるいは、外部入力装置300からのコンテンツの映像信号や音声信号などの情報信号をデータ圧縮して送信してくる。
このため、表示装置100のデコード部104は、受信処理部103からの復調されたデータ圧縮されている受信信号の供給を受けて、映像信号と音声信号とを分離し、分離した信号を伸長(圧縮解凍)することにより、データ圧縮前の元の信号を復元する。そして、デコード部104は、復元した映像信号(デジタル映像信号)と、復元した音声信号(デジタル音声信号)とをアナログ信号に変換し、これらをセレクタ106に供給する。
また、ベース装置200からの表示装置100に対する制御情報や通知情報は、デコード部104から制御部130に供給され、RAM133あるいはEEPROM134に記録されて利用することができるようにされる。
また、セレクタ106には、D/A変換部105を通じて、例えば、EEPROM134や外部メモリ150に記憶保持されているキャプチャー画像データや、外部メモリ150に記憶保持されているデジタルカメラで撮影した画像の画像データによる映像、あるいは、ROM132に保持されているメッセージ情報や各種の設定画面などを表示するための映像信号も供給される。
セレクタ106は、制御部130の制御に応じて、主画像処理部107や子画面表示部108に供給する映像信号を選択するとともに、音声処理部109に供給する音声信号を選択する。例えば、ベース装置200からの送信信号に応じた映像と音声とを視聴するようにしている場合には、セレクタ106は、デコード部104からの映像信号を主画像処理107に供給するとともに、デコード部104からの音声信号を音声処理部112に供給する。
また、受信してEEPROM134や外部メモリ150に記録した電子メールをLCD111に表示する場合や送信する電子メールの作成画面をLCD111に表示している場合、あるいは、ROM132などに保持されている設定画面などをLCD111に表示している場合には、制御部130によって、EEPROM134、あるいは、外部メモリ150から読み出されてデコードされ、D/A変換部105でアナログ信号に変換された電子メールを表示するための映像信号が主画像処理部107に供給される。
この場合に、子画面ボタンSBが選択された場合には、D/A変換部105からの映像信号が主画像処理部107に供給されるとともに、デコード部104からの映像信号が子画面処理部108に供給され、デコード部104からの音声信号が音声処理部112に供給される。
このように、表示装置100のEEPROMや外部メモリ150からの画像情報の再生時においては、表示装置100の機能によって、子画面SGの表示を行うことができるようにしている。なお、後述もするが、ベース装置200の通信機能を用いてインターネットにアクセスし、Webページを閲覧している場合においては、ベース装置200の機能によって、子画面SGの表示を行うことができるようにされる。
そして、主画像処理部107は、これに供給された映像信号から表示用信号(コンポーネント信号)を形成し、これを合成部109に供給する。また、子画面処理部108は、LCD111の表示画面の一部の領域に設けられる子画面SGとしての表示領域の大きさに合致するように、セレクタ4からの映像信号から表示用信号(コンポーネント信号)を形成すると共に、この信号による映像を縮小するようにする処理を施し、子画面への映像の表示用信号を形成してこれを合成部109に供給する。
合成処理部109は、これに供給される主画像処理部107からの表示用信号と子画面処理部108からの表示用信号とを合成処理して、合成処理後の表示用信号を映像処理部110とキャプチャー処理部114に供給する。映像処理部110は、これに供給された合成部109からの表示用信号からLCD111に供給するための表示用信号を形成し、これをLCD111に供給する。これにより、LCD111に画像が表示される。
一方、音声処理部112は、これに供給された音声信号を所定のレベルにまで増幅するなどの処理を行って、これをスピーカー113に供給する。これにより、スピーカー113からは、音声処理部112からの音声信号に応じた音声が放音される。
このように、表示装置100は、ベース装置200から無線送信されてくる映像信号や音声信号を受信して、その受信した映像信号や音声信号を再生して出力することにより、使用者に提供することができるものである。また、自機のEEPROM134や自機に装填された外部メモリ150に記憶保持されている画像情報に応じた画像をLCD111に表示して使用者に提供することができるものである。
そして、上述もしたように、自機のEEPROM134や自機に装填された外部メモリ150に記憶保持されている画像情報に応じた画像をLCD111に表示している場合に、子画面ボタンSBを選択操作した場合には、ベース装置200から無線送信されてくる映像信号に応じた画像を子画面SGに表示するとともに、ベース装置200から無線送信されてくる音声信号に応じた音声をスピーカー113から放音することができるものである。
また、キャプチャー処理部114は、例えば、1枚以上のフレームメモリを備え、フレーム単位に画像を取り込んで、EEPROM134に、外部メモリ150が装着されている場合には、外部メモリ150に書き込むことができるようにしている。つまり、LCD111に表示される画像を見て、その画像が有用あるために保存しておきたい場合には、ハードウェアキー、または、ソフトウェアキーとして表示装置100に用意されているキャプチャーキーを選択することにより、その時点においてLCD111に表示されている画像を形成する画像データを取り込むことができるようにしている。
また、タッチパネル121と座標検出部122とにより、また、これらとLCD111の表示画面に表示される表示情報とにより、使用者からの操作入力を受け付ける操作入力受付部を構成している。すなわち、子画面ボタンSBをはじめ、種々の操作キー表示からなるコントロールパネル画像などを制御部130がLCD111に表示するようにし、タッチパネル121上の目的とするキー表示の表示位置に指などを接触させることにより、座標検出部122によりタッチパネル上の接触位置を検出して、これを制御部130に通知する。
制御部130は、接触位置に対応するLCD111の表示画面上の位置に表示しているキー表示は何かを判断し、そのキー表示に応じた処理を制御部130が実行することができるようにされる。そして、使用者からの指示入力が、例えば、テレビ放送チャンネルの変更などのベース装置200に対する要求であるときには、制御部130はベース装置200に対する要求を形成し、これを送信信号形成部115に供給する。送信信号形成部115は、制御部130からの情報に基づいて、送信信号を形成し、これを送信処理部116に供給する。
送信処理部116は、送信信号形成部115からの送信信号を増幅するなどの処理を行って、処理後の送信信号を共用器102、送受信アンテナ101を通じて、ベース装置200に送信する。これにより、使用者は、表示装置100を通じて、ベース装置200を制御することができるようにされる。
また、上述もしたように、タッチパネル121の子画面SGの表示位置上に指などを接触させて移動させる、子画面SGの移動操作を受け付けた場合には、順次に座標検出部122から供給される接触位置を示す座標データに基づいて、制御部130が、合成部109を制御し、子画面の表示位置を変更することができるようにしている。すなわち、合成部109は、子画面位置変更部としての機能も有している。また、詳しくは後述もするが、子画面SGの合成がベース装置200で行われるようにされている場合には、子画面SGの移動処理は、表示装置100とベース装置200が協働して行われることになる。
なお、キー入力部141は、例えば、電源のオン/オフキー、音量調整キーなど、いわゆるソフトウェアキーによっては実現不能な操作キーや、ソフトウェアキーよりもハードウェアキーの方が適している操作キー設けられているものである。
[ベース装置200の構成例について]
次に、ベース装置200の構成例について説明する。図6は、この実施の形態のベース装置200の構成例を説明するためのブロック図である。
図6に示すように、この実施の形態のベース装置200は、屋外に設置されるテレビ放送信号の受信アンテナ201に接続される選局部(チューナ部)202、復調部203、映像入力端子204a、204b、音声入力端子205a、205b、D/A変換部206、セレクタ207、主画像処理部208、子画面処理部209、音声処理部210、映像合成部(以下、単に合成部という。)211、圧縮処理部212、送信信号形成部213、送信処理部214、共用器215、送受信アンテナ216、受信処理部217、制御部230を備えたものである。
制御部230は、この実施の形態のベース装置200の各部を制御するものであり、図6に示したように、CPU231、ROM232、RAM233、EEPROM234がCPUバス235を通じて接続されて形成されたマイクロコンピュータある。
ここで、制御部230のROM232は、この実施の形態のベース装置200において実行する各種の処理プログラムや処理に必要なデータなどが記録されたものである。RAM233は、各種の処理において得られたデータを一時的に記憶保持するなどのように、主に各種の処理の作業領域として用いられるものである。EEPROM234は、いわゆる不揮発性のメモリであり、電源が落とされても、記憶保持した情報が失われることがないようにされたものであり、各種のパラメータ情報などを記憶保持するものである。
また、制御部230には、通信処理部220が接続されている。通信処理部220は、インターフェース(以下、I/Fと略称する。)部221と、通信部222とからなっている。I/F部221は、通信回線、この実施の形態においては電話回線と、このベース装置200との間のインターフェースであり、電話回線を通じて送信されてくる信号を受信したり、ベース装置200からの信号を電話回線に送信したりする。
通信部222は、I/F部221を通じて受信した信号を復調して、これを制御部230に供給したり、制御部230からの送信信号を変調して、これをI/F部221に供給したりする。これにより、電話回線が接続された相手先との間で、各種のデータの送信、受信を行うことができるようにされる。
そして、この実施の形態のベース装置200は、通信処理部220、電話線L、および、所定のISP(Internet Service Provider)を通じてインターネットに接続し、インターネットを通じて各種の情報の提供を受けたり、電子メールを送信したり受信したりすることができるようにされている。
このため、制御部230は、通信処理部220を制御して、オフフックしたりオンフックしたりするなどのことができるとともに、オフフックするように通信処理部220を制御したときには、ダイヤル信号を電話回線に送出するようにするいわゆるダイヤラとしての機能などをも備えたものである。
また、制御部230には、リモコン信号形成部241、リモコン信号の出力端子242を通じて、リモコン信号送出部250が接続され、前述もしたように、表示装置100からの操作信号に応じたリモコン信号を形成して、送出することができるようにされている。
なお、図示しないが、制御部230には、電源のオン/オフキーや各種の設定キーが設けられたキー入力部が接続されており、ベース装置200の主電源のオン/オフや、各種の設定入力が、キー入力部を通じて行うことができるようにされている。
そして、この実施の形態のベース装置200においては、電源の投入直後においては、制御部230の制御によりテレビ放送信号を受信選局して再生するようにするテレビモードとなるようにされている。そして、このテレビモード時においては、アンテナ201を通じて受信されたテレビ放送信号が、選局部202に供給される。
選局部202は、受信アンテナ201からのテレビ放送信号の中から、制御部230からの選局指示信号に応じたテレビ放送信号を選局し、この選局したテレビ放送信号を復調部203に供給する。復調部203は、これに供給されたテレビ放送信号を復調して、復調後の映像信号(画像信号)と音声信号とをセレクタ207に供給する。
セレクタ207には、復調部3からの映像信号の他に、映像入力端子204a、204bを通じて受け付けた映像信号(画像信号)と、音声入力端子205a、205bを通じて受け付けた音声信号と、D/A変換部206を通じて、制御部230からの映像信号(画像信号)とが供給するようにされている。映像入力端子204aと音声入力端子205a、映像入力端子204bと音声入力端子205bは、それぞれペアの入力端子であり、DVD装置やVTRなどの外部入力機器からのアナログ映像信号の供給を受け付けるものである。
また、制御部230からD/A変換部206を通じてセレクタ207に供給される映像信号は、通信部220を通じて、取り込んだ、例えば、インターネット上に提供されているいわゆるWebページの情報や、自機宛ての電子メールなどの情報、あるいは、電子メールの作成画面など制御部230が形成する各種の表示情報などである。
セレクタ207は、制御部230からの切り換え制御信号に応じて、復調部203からの映像信号、音声信号と、外部入力端子204a、205aを通じて受け付けた映像信号、音声信号と、外部入力端子204b、205bからの映像信号、音声信号と、D/A変換部206を通じて供給される制御部20からの映像信号とのうち、どの映像信号を主映像処理部208に供給し、どの映像信号を子画面処理部209に供給するか、また、どの音声信号を音声処理部210に供給するかを切り換える。
この実施の形態において、ベース装置200のセレクタ207は、テレビモードにあるときには、復調部203からの映像信号を主画像処理部208に供給するとともに、復調部203からの音声信号を音声処理部210に供給する。また、通信処理部220を通じてインターネットに接続しているインターネットモードにあるとき、また、受信した電子メールを表示したり、送信する電子メールを作成する電子メールモードにあるときには、D/A変換部206を通じて供給されるWebページや電子メール情報が主画像処理部208に供給される。
そして、インターネットモード、または、電子メールモードにあるときに、後述もするように、表示装置100からの子画面表示要求を受信した場合には、制御部207はセレクタ207を制御し、主画像処理部208へ供給する映像信号はそのままに、さらに、復調部203からの映像信号を子画面処理部209に供給するとともに、復調部203からの音声信号を音声処理部210に供給するようにする。
主映像処理部208は、セレクタ207からの映像信号から表示用信号を形成し、これを合成部9に供給する。また、子画面処理部209は、表示装置100のLCD111の表示画面の一部の領域に設けられる子画面としての表示領域の大きさに合致するように、セレクタ207からの映像信号から表示用信号を形成すると共に、この信号による映像を縮小するようにする処理を施し、子画面への映像の表示用信号を形成してこれを合成部211に供給する。
合成部211は、主画像処理部208からの表示用信号と子画面処理部209からの表示用信号とを合成し、合成後の表示用信号を圧縮処理部212に供給する。この圧縮処理部212には、音声処理部210からの音声信号も供給される。圧縮処理部212は、これに供給された信号を所定の圧縮方式を用いてデータ圧縮する。この圧縮処理部212においては、例えば、MPEG方式やWavelet方式などのデータ圧縮方式を用いて、セレクタ206からの信号をデータ圧縮する。
圧縮処理部212においてデータ圧縮された信号は、送信信号形成部213に供給される。送信信号形成部213は、予め決められた通信プロトコルに準拠した送信信号を形成する。前述もしたように、この実施の形態において、ベース装置200は、例えば、IEEE802.11方式のプロトコル、あるいは、その発展プロトコルに準拠した送信信号を形成する。
送信信号形成部213において形成された送信信号は、送信処理部214に供給される。送信処理部214は、制御部230からの制御信号に応じて、送信信号の変調処理や増幅処理を行う。送信処理部214において処理された送信信号は、共用器215、送受信アンテナ216を通じて無線送信される。共用器215は、図5に示した表示装置100の共用器102と同様に、送信信号と受信信号とが干渉し合うことを防止するものである。
このようにして、チューナ202により選局されたテレビ放送番組の映像信号や音声信号、あるいは、外部入力端子204a、b、205a、bを通じて受け付けた映像信号や音声信号、あるいは、通信処理部220を通じて取得した情報のテキストデータや映像データ、音声データを、データ圧縮して、所定の通信プロトコルで無線送信することにより、前述したように、表示装置100に供給することができることができるようにしている。
次に、表示装置100から無線送信されてくる操作信号を受信した場合のベース装置200の動作について説明する。送受信アンテナ216を通じて受信した表示装置100からの操作信号等の制御信号は、共用器215を通じて受信処理部217に供給される。受信処理部217は、これに供給された信号を復調し、アナログ/デジタル変換するなどの処理を行って、制御部230が扱える信号に変換し、この信号を制御部230に供給する。
制御部230は、受信処理部217からの信号が、外部入力機器300に対する操作信号であるときには、受信した操作信号をリモコン信号形成部241に供給し、受信した操作信号に応じたリモコン信号を形成するように制御する。
リモコン信号形成部241は、制御部230からの信号に基づいて、この実施の形態においては、外部入力装置300に供給するリモコン信号を形成し、これのリモコン信号の出力端子242を通じて、これに接続されたリモコン信号送信部250に供給する。
リモコン信号送信部250は、リモコン信号形成部241からのリモコン信号を赤外線のリモコン信号として送信する。このようにして、表示装置100からの外部入力機器300に対する操作信号を赤外線のリモコン信号として送出し、外部入力装置300を遠隔操作することができるようにしている。
また、制御部230は、受信処理部217からの信号が、自機、すなわち、ベース装置200に対する操作信号であるときには、受信した操作信号に応じて、各部を制御する。これにより、チューナ201による選局を変更したり、セレクタ207から出力する信号を切り換えたり、また、子画面SGを表示したりすることができるようにされる。
また、制御部230は、受信処理部217からの信号が、目的とするWebページの取得要求や、電子メールの受信要求、あるいは、電子メールの送信要求などであるときには、通信処理部220を制御し、加入しているISPとの間に電話回線を接続することによって、インターネットに接続する。そして、目的とするWebページを取得するようにしたり、自己宛ての電子メールを受信したり、目的とする相手先に電子メールを送信したりすることができるようにされる。
このように、この実施の形態のベース装置200は、テレビ放送信号を受信、選局して復調し、この復調したテレビ放送番組の映像信号や音声信号、あるいは、外部入力端子204、205を通じて供給された外部入力装置からの映像信号、音声信号、あるいは、通信処理部220および電話回線を通じて供給を受ける映像データや音声データを受信して復調し、この復調した映像データや音声データをデータ圧縮して、所定の通信プロトコルにしたがって無線送信することができるものである。
さらに、この実施の形態のベース装置200は、表示装置100から無線送信されてくる操作信号を受信し、その操作信号に応じて、自機を制御したり、外部入力装置を制御するためのリモコン信号を形成して送信したり、あるいは、表示装置100から無線送信されてくる電子メールなどの送信情報を、通信処理部220を通じて送信することができるものである。
[表示装置100とベース装置200の動作について]
次に、上述した表示装置100とベース装置200との動作について、図7〜図9のフローチャートを参照しながら説明する。
[表示装置100の動作について]
まず、図7、図8のフローチャートを参照しながら、表示装置100の動作について説明する。図7、図8は、表示装置100の動作を説明するためのフローチャートであり、使用者からの操作入力を受け付けるために、表示装置100の制御部130において所定のタイミング毎に実行される処理である。図7、図8に示す処理が制御部130において実行されると、まず、制御部130は、タッチパネル121、または、キー操作部141を通じて、使用者からの操作入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS101)。
ステップS101の判断処理において、使用者からの操作入力を受け付けていないと判断したときには、この図7、図8に示す処理を終了する。ステップS101の判断処理において、使用者からの操作入力を受け付けたと判断したときには、LCD111の表示画面に子画面SGが表示されているか否かを判断する(ステップS102)。
制御部130は、自機がどのような状態にあるかを常に管理しており、既に子画面ボタンSBが選択され、子画面SGが表示されている場合には、子画面SGが表示されていることを動作状態フラグなどにより管理している。このため、制御部130は、自己の動作状態フラグなどを確認することにより、子画面SGが表示されているか否かを判断することができる。
ステップS102の判断処理において、子画面SGは表示されていないと判断した場合には、制御部130は、受け付けた操作入力は、子画面ボタンSBの選択操作か否かを判断する(ステップS103)。このステップS103の判断処理において、受け付けた選択入力は、子画面ボタンSBの選択操作ではないと判断したときには、制御部130は、使用者からの操作入力に応じた、例えば、音量調整処理等の他の処理を行うことになる(ステップS104)。
また、ステップS103の判断処理において、受け付けた選択入力は、子画面ボタンSBの選択操作であると判断したときには、制御部130は、親画面(主画面)MGには、例えば、受信した電子メールや作成中の電子メールを表示しているなど、表示装置100において発生させた画像を表示しているか否かを判断する(ステップS105)。このステップS105の判断処理もまた、表示装置100の動作状態を確認することにより判断でき、具体的には、セレクタ106の切り換え状態によって判断することができる。
そして、ステップS105において、親画面MGに表示装置100において発生させた画像を表示していると判断したときには、制御部130は、セレクタ106、子画面処理部108、合成部109を制御して、ベース装置200からの送信信号に含まれる映像信号による画像の子画面SGへの表示を開始し(ステップS106)、この図7、図8に示す処理を終了する。なお、ステップS106において、子画面SGの表示を開始させる場合、子画面の初期表示位置は、図4Aに示したように、LCD111の表示画面の左下側である。
ステップS105の判断処理において、親画面MGに表示装置100において発生させた画像を表示していない(親画面MGには、ベース装置200からの送信信号に含まれる映像信号による画像が表示されている)と判断したときには、制御部130は、子画面表示要求を生成して、これを送信信号形成部115、送信処理部116、共用器102、送受信アンテナ101を通じてベース装置200に送信する(ステップS107)。
この子画面表示要求に応じて、ベース装置200から親画面MGと子画面SGとからなる映像信号を含む送信信号が送信されてくるので、表示装置100は、ベース装置200からの送信信号を受信して、これを再生するようにし(ステップS108)、この図7、図8に示す処理を終了する。
このように、子画面SGを表示する場合、親画面MGに表示されている画像が、表示装置100側で発生されたものである場合には、親画面MGに表示している画像データはベース装置200側に無いので、表示装置100側において、子画面の表示処理(親画面と子画面の合成処理)が行うようにされる。
また、子画面SGを表示する場合、親画面MGに表示されている画像が、Webページの閲覧など、ベース装置200からの情報である場合には、親画面MGに表示している画像データ、子画面に表示する画像データとも表示装置100側で発生させるものではないので、ベース装置200側において、子画面の表示処理(親画面と子画面の合成処理)が行うようにされる。
そして、ステップS102の判断処理において、LCD111の表示画面に既に子画面SGが表示されていると判断したときには、制御部130は、図8に示す処理に進み、受け付けた操作入力は、子画面SGの移動操作か否かを判断する(ステップS109)。このステップS109の判断処理は、座標検出部122からの検出出力に基づいて判断することができる。
すなわち、タッチパネル121上の子画面が表示されている位置に指などを接触させ、これを離すことなくいわゆるドラッグ操作を行うと、タッチパネル121に接触させた指などがタッチパネル121から離されるまで、例えば一定間隔で指などのタッチパネル上の接触位置を示す座標データが座標検出手段122により検出され、これが順次に制御部130に供給されるので、この順次に供給される座標データに基づいて、制御部130は、子画面の移動操作が行われているか否かを判断することができる。
ステップS109の判断処理において、子画面SGの移動操作は行われていないと判断したときには、制御部130は、使用者からの操作入力に応じたその他の処理を実行する(ステップS110)。
ステップS109の判断処理において、子画面SGの移動操作が行われていると判断したときには、制御部130は、親画面(主画面)MGには、表示装置100において発生させた画像を表示しているか否かを判断する(ステップS111)。このステップS111の判断処理は、図7に示したステップS105の場合と同様に行われる。
ステップS111の判断処理において、親画面MGに表示装置100において発生させた画像を表示していると判断したときには、制御部130は、子画面SGの合成処理は、表示装置100側において行っていると判断し、子画面処理部108を制御して、子画面の表示を停止させる(ステップS112)。
このステップS112の処理は、子画面SGの表示位置を移動させる場合に、画像が乱れて見難くなったり、子画面SGの移動中の表示位置を正確に把握することができなくなったりすることを防止するため、子画面SGにベース装置200からの画像を表示させないようにするが、子画面SGの位置を明確にするため、例えば、子画面SGの画枠内を白色一色にして、子画面SGの画枠(表示領域)を明確に示すことができるようにする処理である。
この後、制御部130は、合成部109を制御し、子画面処理部108からの子画面SGの画枠表示を、タッチパネル121に接触させた使用者の指などのドラッグ操作に応じて、主画像処理部からの映像信号(表示用信号)に合成する子画面SGの位置を移動(変更)させていくようにする(ステップS113)。
そして、移動操作が終了したか否か、すなわち、タッチパネル121の子画面の表示位置上に接触させていた指などが離されたか否かを判断し(ステップS114)、移動操作は終了していないと判断したときには、ステップS113からの処理を繰り返す。ステップS114の判断処理において、移動操作が終了したと判断したときには、制御部130は、子画面SGへのベース装置200からの送信信号に含まれる映像信号に応じた画像の表示を回復(再開)させ(ステップS115)、この図7、図8に示す処理を終了する。
また、ステップS111の判断処理において、親画面MGに表示装置100において発生させた画像を表示していない(親画面MGには、ベース装置200からの送信信号に含まれる映像信号による画像が表示されている)と判断したときには、制御部130は、子画面表示停止要求を生成して、これを送信信号形成部115、送信処理部116、共用器102、送受信アンテナ101を通じてベース装置200に送信する(ステップS116)。この子画面表示停止要求により、この実施の形態においては、ベース装置200においての子画面SGへの画像の表示が停止するようにされる。
この後、制御部130は、座標検出部122からの座標データを、送信信号形成部115、送信処理部116、共用器102、送受信アンテナ101を通じてベース装置200に送信して、ベース装置200より子画面SGの表示位置が変更された映像信号を含む送信信号の提供を受けて、LCD111の表示画面に画像を再生するようにする(ステップS117)。
そして、制御部130は、移動操作が終了したか否か、すなわち、タッチパネル121の子画面の表示位置上に接触させていた指などが離されたか否かを判断し(ステップS118)、移動操作は終了していないと判断したときには、ステップS117からの処理を繰り返す。ステップS117の判断処理において、移動操作が終了したと判断したときには、制御部130は、移動終了要求を生成して、これを送信信号形成部115、送信処理部116、共用器102、送受信アンテナ101を通じてベース装置200に送信する(ステップS119)。
この後、子画面SGへの画像の表示が再開されて、親画面MGに子画面SGが合成された画像を形成する映像信号を含む送信信号がベース装置200から送信されてくるので、表示装置100は、これを受信し、子画面SGが使用者の指示に応じて移動された後の画像をLCD111に再生するようにして(ステップS120)、この図7、図8に示す処理を終了する。
このように、子画面SGを移動させる場合、親画面MGに表示されている画像が、受信して表示装置100側に保持している電子メールデータに応じた電子メールを表示している場合のように、表示装置100側の保持する情報に基づいて形成されたものである場合には、親画面MGに表示している画像データはベース装置200側に無いので、表示装置100側において、子画面の移動処理が行うようにされる。
また、子画面SGを移動させる場合、親画面MGに表示されている画像が、Webページの閲覧など、ベース装置200からの情報である場合には、親画面MGに表示している画像データ、子画面に表示する画像データとも表示装置100側で発生させるものではないので、ベース装置200側において、子画面の移動処理が行うようにされる。
[ベース装置200の動作について]
次に、図9のフローチャートを参照しながら、ベース装置200の動作について説明する。図9は、ベース装置200の動作を説明するためのフローチャートであり、表示装置100からの制御信号に応じた処理を行うために、電源投入後のベース装置200の制御部230において行われる処理である。
ベース装置200に電源が投入されると、ベース装置200の制御部230は、図9に示す処理を開始する。ベース装置200の制御部230は、送受信アンテナ216、共用器215、受信処理部217を通じて、表示装置100から送信された要求の受信待ちとなる(ステップS201)。
ステップS201の判断処理において、表示装置100からの要求を受信したと判断したときには、制御部230は、その受信した要求が、子画面表示要求か否かを判断する(ステップS202)。このステップS202の判断処理において、子画面表示要求を受信したと判断したときには、制御部230は、セレクタ207、子画面処理部209、合成部211を制御して、親画面MGに表示するようにされている例えばWebページの画像に、復調部203からの映像信号に応じた画像を子画面SGに表示するようにした画像を合成して、これを送信信号に含めて表示装置100に送信するようにし(ステップS203)、ステップS201からの処理を繰り返すようにする。
ステップS202の判断処理において、表示装置からの要求は、子画面表示要求ではないと判断したときには、制御部230は、受信した要求は、子画面の表示停止要求か否かを判断する(ステップS204)。ステップS204の判断処理において、受信した要求は、子画面の表示停止要求ではないと判断したときには、制御部230は、受信した要求に応じたその他の処理、例えば、選局するテレビ放送チャンネルの変更処理等のその他の処理を実行し(ステップS205)、ステップS201からの処理を繰り返すようにする。
ステップS204の判断処理において、受信した要求が、子画面の表示停止要求であると判断したときには、制御部230は、子画面処理部209を制御し、子画面に表示している画像の表示を停止させるようにする(ステップS206)。このステップS206の処理は、図8に示した表示装置100においてのステップS112の処理と同様に、子画面SGの表示位置を移動させる場合に、画像が乱れて見難くなったり、子画面SGの移動中の表示位置を正確に把握することができなくなったりすることを防止するため、子画面SGに画像を表示させないようにするが、子画面SGの位置を明確にするため、例えば、子画面SGの画枠内を白色一色にして、子画面SGの画枠(表示領域)を明確に示すことができるようにする処理である。
そして、ベース装置200の制御部230は、表示装置100から順次に送信されてくる座標データ受信し、これに応じて、合成部211を制御し、子画面SGの表示位置を移動(変更)させるようにする(ステップS207)。そして、制御部230は、表示装置からの移動終了要求を受信したか否かを判断し、移動終了要求を受信していないと判断したときには、ステップS207からの処理を繰り返す。
また、ステップS208の判断処理において、移動終了要求を受信したと判断したときには、移動後の子画面SGに復調部203からの映像信号による画像を表示させるように、子画面SGへの画像の表示を回復(再開)させるようにして、親画面MGに子画面を合成するようにした画像を形成する映像信号を含む送信信号を形成して、これを送信するようにし(ステップS209)、ステップS201からの処理を繰り返すようにする。
このように、親画面MGに表示されている画像がベース装置200からの情報によるものである場合には、この実施の形態においては、親画面MG、子画面SGに表示される画像がともにベース装置200からのものとなるため、子画面の合成処理、および、子画面の移動処理は、ベース装置200側において行うようにされる。
このように、この実施の形態の画像表示装置においては、表示装置100においても、ベース装置200においても、親画面と子画面とからなる2画面表示を行うことができるようにされている。そして、表示装置100とベース装置200とのうち、何れの装置で子画面を合成したり、移動したりする処理を行うかは、少なくとも親画面MGに表示する画像を形成する画像データや映像信号が、表示装置100側にあるかベース装置200側にあるかによって、最適な装置において処理することができるようにされる。
また、上述した実施の形態においては、テレビ放送信号の受信系は1系統しか備えていないため、親画面と子画面による異なるテレビ放送番組の2画面表示はできないものであったが、テレビ放送信号の受信系を2系統設けることにより、親画面と子画面による異なるテレビ放送番組の2画面表示も可能である。
しかし、テレビ放送番組の画像は動画であり、必要な情報が子画面により隠されてしまう頻度は少なく、また、子画面の位置を予め決められた別の位置に移動させて必要な情報を得た後に、子画面の表示位置を戻すようにすることで、十分に対応可能な場合も多い。このため、子画面のドラッグ移動は、上述もしたように、Webページ、電子メール、あるいは、設定画面の利用時において特に有効である。
なお、上述した実施の形態においては、インターネット機能の利用時、電子メール機能の利用時、設定画面の利用時において、子画面の表示を可能にする場合を例にして説明したが、これに限るものではない。画像の表示を伴う種々の機能の利用時において、子画面を表示させることが可能である。例えば、表示装置100の内蔵メモリや表示装置100に装填された外部メモリに記録されている画像情報の一覧表示、拡大表示、スライドショー、印刷などを行うアルバム機能利用時において、子画面を表示し、これを移動させるようにしてもよい。
また、親画面MGに表示するようにしている画像が、ベース装置200から提供される例えばテレビ放送番組の映像信号による画像であっても、表示装置100のEEPROMなどの内蔵メモリや装着された外部メモリの情報を子画面SGに表示する場合には、子画面の合成処理や移動処理を表示装置100側において行うことが可能である。
すなわち、親画面に子画面を合成する処理や表示された子画面の表示位置の移動処理は、上述もしたように、親画面に表示する画像を形成する映像信号や画像データの提供元に応じて区別することも可能であるし、親画面に表示する画像の提供元と、子画面に表示する画像の提供元の少なくとも一方が、表示装置100側である場合においては、親画面に子画面を合成する処理や表示された子画面の表示位置の移動処理を表示装置100側で行うようにすることができる。
また、親画面に子画面を合成する処理や表示された子画面の表示位置の移動処理を表示装置100においてのみ行うようにすることもできる。この場合には、表示装置100に、親画面に表示する画像を形成する映像信号や画像データの供給路と、親画面に表示する画像を形成する映像信号や画像データの供給路との両方を設けるようにすればよい。
同様に、親画面に子画面を合成する処理や表示された子画面の表示位置の移動処理をベース装置200においてのみ行うようにすることもできる。この場合には、ベース装置200に、親画面に表示する画像を形成する映像信号や画像データの供給路と、親画面に表示する画像を形成する映像信号や画像データの供給路との両方を設けるようにすればよい。
したがって、この発明は、表示装置100とベース装置200とにより構成される画像表示装置だけでなく、表示素子を備えた種々の画像表示装置に適用可能である。
また、上述した実施の形態においては、子画面の移動時において、子画面に表示される画像が見づらくなる等のために、子画面の移動中においては子画面への画像の表示を停止させるようにした。しかしこれに限るものではない。子画面の移動中であっても、子画面に画像の表示を継続させるようにしてももちろんよい。画像の処理速度を向上させることにより、子画面の移動中であっても、子画面に表示される画像が見づらくなることを防止することができる。