JP2010118900A - 映像信号受信装置、映像信号送信装置及び、映像信号通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】通信データ量の増大を伴うことなく、しかも、タイムスタンプを付加するための回路を不要としつつ、映像信号受信装置において映像信号送信装置のクロックを正確に再生することが可能な、映像信号受信装置を得る。
【解決手段】トランスポートストリームS3には、映像情報が含まれる第1のトランスポートパケットと、所定のギャップ情報が含まれる第2のトランスポートパケットと、映像情報が含まれる第3のトランスポートパケットとが、この順に連続して含まれる。タイミング調整回路40は、第1のタイミングにおいて、第1のトランスポートパケットをクロック生成回路41に入力し、第1のタイミングから、ギャップ情報の値に対応する時間が経過した第2のタイミングにおいて、第3のトランスポートパケットをクロック生成回路41に入力する。
【選択図】図7
【解決手段】トランスポートストリームS3には、映像情報が含まれる第1のトランスポートパケットと、所定のギャップ情報が含まれる第2のトランスポートパケットと、映像情報が含まれる第3のトランスポートパケットとが、この順に連続して含まれる。タイミング調整回路40は、第1のタイミングにおいて、第1のトランスポートパケットをクロック生成回路41に入力し、第1のタイミングから、ギャップ情報の値に対応する時間が経過した第2のタイミングにおいて、第3のトランスポートパケットをクロック生成回路41に入力する。
【選択図】図7
Description
本発明は、映像信号受信装置、映像信号送信装置及び、それらを備えた映像信号通信システムに関する。
MPEG(Moving Picture Experts Group)2−TS(Transport Stream)を用いた通信プロトコルにおいて、送信側のエンコーダは、所定間隔のトランスポートパケット毎に、PCR(Program Clock Reference)を付加する。受信側のデコーダは、トランスポートパケット内に含まれるPCRを検出し、検出したPCRに基づいて、エンコーダのクロックを再生する。また、MPEG2−TSにおいては、通信速度の調整のために、無意味なトランスポートパケット(ヌルパケット)が、トランスポートストリーム内に含まれている。エンコーダでは、ヌルパケットを含むトランスポートストリームに対して、PCRを付加する。
IP(Internet Protocol)ネットワークを経由した通信、例えばIP放送又はVOD(Video On Demand)サービス等においては、通信データ量の削減のために、ヌルパケットを削除した後にトランスポートストリームを送信することが望ましい。この場合には、PCRを含むトランスポートパケットの位置が、ヌルパケットの削除の前後で異なる。そのため、デコーダが受信するトランスポートストリームにおいても、PCRを含むトランスポートパケットの位置が、本来の位置(ヌルパケットが削除される前のトランスポートストリーム内における位置)とは異なっている。従って、デコーダは、検出したPCRのみによっては、エンコーダのクロックを正確に再生することができない。
下記特許文献1,2には、MPEG2−TSの各トランスポートパケットに4バイト長のタイムスタンプをそれぞれ付加することにより、MPEG2−TSをMPEG2−TTS(Time-stamped Transport Stream)に変換する技術が開示されている。エンコーダにおいてヌルパケットが削除された場合であっても、デコーダは、タイムスタンプに基づいて、PCRを含むトランスポートパケットの本来の位置を復元することができる。従って、デコーダは、本来の位置に復元されたトランスポートパケット内に含まれるPCRに基づいて、エンコーダのクロックを再生することが可能となる。
上記特許文献1,2に開示された技術によると、MPEG2−TSの各トランスポートパケットに、4バイト長のタイムスタンプがそれぞれ付加される。従って、「送信するトランスポートパケットの個数」×「4バイト」に相当するデータ量だけ、送信すべきデータ量が増大する。
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、通信データ量の増大を伴うことなく、しかも、タイムスタンプを付加するための回路を不要としつつ、映像信号受信装置において映像信号送信装置のクロックを正確に再生することが可能な、映像信号受信装置、映像信号送信装置及び、それらを備えた映像信号通信システムを得ることを目的とするものである。
本発明の第1の態様に係る映像信号受信装置は、トランスポートストリーム内のトランスポートパケットに含まれるクロック調整値に基づいて周波数が調整されたクロックを生成する、クロック生成部と、トランスポートパケットを前記クロック生成部に入力するタイミングを調整する、タイミング調整部とを備え、前記トランスポートストリームには、映像情報が含まれる第1のトランスポートパケットと、所定のギャップ情報が含まれる第2のトランスポートパケットと、映像情報が含まれる第3のトランスポートパケットとが、この順に連続して含まれ、前記タイミング調整部は、第1のタイミングにおいて、前記第1のトランスポートパケットを前記クロック生成部に入力し、前記第1のタイミングから、前記ギャップ情報の値に対応する時間が経過した第2のタイミングにおいて、前記第3のトランスポートパケットを前記クロック生成部に入力することを特徴とするものである。
第1の態様に係る映像信号受信装置によれば、映像信号送信装置において送信不要なトランスポートパケットが削除されることに起因してその前後の二つのトランスポートパケット間に生じる時間間隔を、ギャップ情報に基づいて求めることができる。そのため、映像信号受信装置は、受信したトランスポートストリームに含まれる複数のクロック調整値に基づいて、映像信号送信装置のクロックを正確に再生することが可能となる。その結果、タイムスタンプの付加に起因する通信データ量の増大を伴うことなく、しかも、タイムスタンプを付加するための回路を不要としつつ、映像信号受信装置において映像信号送信装置のクロックを正確に再生することが可能となる。
本発明の第2の態様に係る映像信号受信装置は、第1の態様に係る映像信号受信装置において特に、前記タイミング調整部は、複数のトランスポートパケットを一時的に記憶する記憶部と、前記記憶部内における前記複数のトランスポートパケットの記憶量を検出する検出部とを有し、前記クロック生成部は、前記クロック調整値と、前記検出部による前記記憶量の検出結果とに基づいて、前記クロックの周波数を調整することを特徴とするものである。
第2の態様に係る映像信号受信装置によれば、検出部は、記憶部内における複数のトランスポートパケットの記憶量を検出する。そして、クロック生成部は、クロック調整値のみならず、検出部による記憶量の検出結果に基づいて、クロックの周波数を調整する。記憶部の記憶量が増加傾向にある場合はクロックの周波数を上げ、記憶部の記憶量が減少傾向にある場合はクロックの周波数を下げることにより、映像信号受信装置のクロックの周波数を、映像信号送信装置のクロックの周波数に近付けることができる。その結果、クロック生成部は、クロック調整値を用いて、クロックの周波数を確実に調整することが可能となる。
本発明の第3の態様に係る映像信号受信装置は、第2の態様に係る映像信号受信装置において特に、前記クロック生成部は、前記クロック調整値及び前記記憶量の検出結果の少なくとも一方に対して重み付けを行うことを特徴とするものである。
第3の態様に係る映像信号受信装置によれば、クロック調整値及び記憶量の検出結果の少なくとも一方に重み付けを行うことにより、クロック調整値及び記憶量の検出結果がクロックの周波数の調整に与える影響の度合いを、所望に調整することが可能となる。
本発明の第4の態様に係る映像信号受信装置は、第1〜第3のいずれか一つの態様に係る映像信号受信装置において特に、前記タイミング調整部は、前記ギャップ情報の値が所定範囲に含まれない場合には、前記第1のタイミングから所定時間が経過した第3のタイミングにおいて、前記第3のトランスポートパケットを前記クロック生成部に入力することを特徴とするものである。
第4の態様に係る映像信号受信装置によれば、タイミング調整部は、ギャップ情報の値が所定範囲に含まれない場合には、第1のタイミングから所定時間が経過した第3のタイミングにおいて、第3のトランスポートパケットをクロック生成部に入力する。従って、何らかの原因によってギャップ情報の値が異常値を示す場合には、所定時間が経過した後にそのトランスポートパケットをクロック生成部に入力することができる。その結果、異常なギャップ情報に起因して映像信号受信装置の動作が停止する事態を回避することが可能となる。
本発明の第5の態様に係る映像信号送信装置は、第1のトランスポートストリームに含まれる複数のトランスポートパケットのうち、送信不要なトランスポートパケットを挟む二つのトランスポートパケット間のギャップ情報を生成する、ギャップ情報生成部と、前記ギャップ情報を所定のトランスポートパケットに含め、その所定のトランスポートパケットを、第1のトランスポートストリームから前記送信不要なトランスポートパケットが削除された第2のトランスポートストリームに挿入することにより、第3のトランスポートストリームを生成する、挿入処理部と、前記第3のトランスポートストリームを送信する、送信処理部とを備えることを特徴とするものである。
第5の態様に係る映像信号送信装置によれば、ギャップ情報生成部は、第1のトランスポートストリームにおいて送信不要なトランスポートパケットを挟む二つのトランスポートパケット間のギャップ情報を生成する。そして、挿入処理部は、ギャップ情報を所定のトランスポートパケットに含め、その所定のトランスポートパケットを第2のトランスポートストリームに挿入することにより、第3のトランスポートストリームを生成する。第3のトランスポートストリームを受信した映像信号受信装置においては、送信不要なトランスポートパケットが削除されることに起因してその前後の二つのトランスポートパケット間に生じる時間間隔を、ギャップ情報に基づいて求めることができる。そのため、映像信号受信装置は、受信した第3のトランスポートストリームに含まれる複数のクロック調整値に基づいて、映像信号送信装置のクロックを正確に再生することが可能となる。その結果、タイムスタンプの付加に起因する通信データ量の増大を伴うことなく、しかも、タイムスタンプを付加するための回路を不要としつつ、映像信号受信装置において映像信号送信装置のクロックを正確に再生することが可能となる。
本発明の第6の態様に係る映像信号通信システムは、第5の態様に係る映像信号送信装置と、第1〜第4のいずれか一つの態様に係る映像信号受信装置と、前記映像信号送信装置と前記映像信号受信装置とを接続する通信ネットワークとを備えることを特徴とするものである。
第6の態様に係る映像信号通信システムによれば、タイムスタンプの付加に起因する通信データ量の増大を伴うことなく、映像信号受信装置において映像信号送信装置のクロックを正確に再生することが可能な、映像信号通信システムを得ることができる。
本発明によれば、通信データ量の増大を伴うことなく、しかも、タイムスタンプを付加するための回路を不要としつつ、映像信号受信装置において映像信号送信装置のクロックを正確に再生することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
図1は、本発明の実施の形態に係る映像信号通信システム1の構成を模式的に示す図である。映像信号通信システム1は、映像信号送信装置2、映像信号受信装置3、及び通信ネットワーク4を備えて構成されている。映像信号送信装置2は、例えば放送局の送信サーバである。通信ネットワーク4は、例えばIPネットワークである。映像信号受信装置3は、例えば、IPネットワークを経由した通信(IP放送や、ストリーミング型又はダウンロード型のVODサービス等)において、映像信号送信装置2から送信された映像信号を受信するための受信装置(セットトップボックス)である。
図2は、映像信号送信装置2の構成を示すブロック図である。図2の接続関係で示すように、映像信号送信装置2は、削除処理部10、ギャップ情報生成部11、挿入処理部12、及び送信処理部13を有している。送信処理部13は、通信ネットワーク4に接続されている。
図3は、ギャップ情報生成部11の構成を示すブロック図である。図3の接続関係で示すように、ギャップ情報生成部11は、カウンタ20、レジスタ21、及び演算部22を有している。カウンタ20は削除処理部10に接続されており、演算部22は挿入処理部12に接続されている。
図2を参照して、削除処理部10は、トランスポートストリームS1を入力し、そのトランスポートストリームS1に基づいてトランスポートストリームS2を生成して出力する。挿入処理部12は、トランスポートストリームS2を入力し、そのトランスポートストリームS2に基づいてトランスポートストリームS3を生成して出力する。送信処理部13は、トランスポートストリームS3を入力し、そのトランスポートストリームS3を通信ネットワーク4に送信する。
図4の(A)〜(E)は、映像信号送信装置2においてトランスポートストリームS3が生成されるまでの、トランスポートストリームの構造の変化を順に示す図である。
図4の(A)を参照して、まず、映像信号送信装置2は、いずれも映像信号を含む複数のトランスポートパケットから成るトランスポートストリームSAを生成する。ここでは、説明の簡単化のため、この順に連続する8個のトランスポートパケットP1〜P8のみを示している。また、映像信号を含むトランスポートパケットP1〜P8には、砂地のハッチングを付している。
図4の(B)を参照して、次に、映像信号送信装置2は、通信速度を調整すべく、トランスポートストリームSA内にヌルパケットを挿入することにより、トランスポートストリームSBを生成する。図4の(B)に示した例では、トランスポートパケットP1とトランスポートパケットP2との間に、3個のヌルパケットN1〜N3が挿入されており、また、トランスポートパケットP5とトランスポートパケットP6との間に、1個のヌルパケットN4が挿入されている。
図4の(C)を参照して、次に、映像信号送信装置2は、トランスポートストリームSBに含まれる複数のトランスポートパケットのうち、所定間隔のトランスポートパケット毎にPCR(クロック調整値)を付加することにより、トランスポートストリームS1を生成する。図4の(C)に示した例では、トランスポートパケットP1,P3,P7に、PCRが付加されている。PCRが付加されたトランスポートパケットP1,P3,P7には、斜線のハッチングを付している。PCRは、カウンタ値であり、27MHzのクロックを用いたカウント動作によって生成される。トランスポートストリームS1は、削除処理部10(図2参照)に入力される。トランスポートストリームS1において、トランスポートパケットP1とトランスポートパケットP3との間の時間間隔は、先頭同士の比較で「T1」である。また、トランスポートパケットP3とトランスポートパケットP7との間の時間間隔は、先頭同士の比較で「T2」である。
図5は、トランスポートパケットP1の構造を示す図である。トランスポートパケットP1は、ヘッダ部PHとペイロード部PPとを有しており、これらの合計のデータ長は188バイトである。ヘッダ部PHにはPCRが含まれており、ペイロード部PPには映像信号が含まれている。トランスポートパケットP3,P7も、トランスポートパケットP1と同様の構造を有する。
図6は、トランスポートパケットP2の構造を示す図である。上記と同様に、トランスポートパケットP2は、ヘッダ部PHとペイロード部PPとを有しており、これらの合計のデータ長は188バイトである。ペイロード部PPには映像信号が含まれている。但し、トランスポートパケットP2においては、ヘッダ部PHにPCRが含まれていない。トランスポートパケットP4,P5,P6,P8も、トランスポートパケットP2と同様の構造を有する。
図4の(D)を参照して、次に、削除処理部10は、通信データ量を削減すべく、トランスポートストリームS1に含まれる複数のトランスポートパケットのうち、送信不要なヌルパケットN1〜N4を削除することにより、いずれも映像信号を含むトランスポートパケットP1〜P8から成るトランスポートストリームS2を生成する。トランスポートストリームS2においては、ヌルパケットN1〜N4の削除に起因して生じる空白領域が、前方に詰められる。その結果、トランスポートストリームS2において、トランスポートパケットP1とトランスポートパケットP3との間の時間間隔は、先頭同士の比較で「T3」(<T1)となり、また、トランスポートパケットP3とトランスポートパケットP7との間の時間間隔は、先頭同士の比較で「T4」(<T2)となる。トランスポートストリームS2は、挿入処理部12に入力される。なお、以上の説明では、映像信号送信装置2の内部(削除処理部10)においてヌルパケットN1〜N4を削除する例について述べたが、ヌルパケットN1〜N4が既に削除されたトランスポートストリームS2が、外部から映像信号送信装置2に入力されても良い。この場合には、削除処理部10は不要となる。
図4の(E)を参照して、次に、挿入処理部12は、トランスポートパケットP1とトランスポートパケットP2との間にトランスポートパケットX1を挿入するとともに、トランスポートパケットP5とトランスポートパケットP6との間にトランスポートパケットX2を挿入することにより、トランスポートストリームS3を生成する。トランスポートパケットX1,X2は、いずれも188バイト長である。トランスポートパケットX1には、削除されたヌルパケットN1〜N3を間に挟むトランスポートパケットP1とトランスポートパケットP2との間の時間間隔G1に関するギャップ情報が含まれる。同様に、トランスポートパケットX2には、削除されたヌルパケットN4を間に挟むトランスポートパケットP5とトランスポートパケットP6との間の時間間隔G2に関するギャップ情報が含まれる。ギャップ情報はギャップ情報生成部11によって生成されるが、その処理の詳細については後述する。
図4の(E)を参照して、次に、送信処理部11は、トランスポートストリームS3を通信ネットワーク4に送信する。トランスポートストリームS3における、トランスポートパケットP1とトランスポートパケットP3との間の時間間隔は、先頭同士の比較で「T5」(<T1)であり、トランスポートストリームS3における、トランスポートパケットP3とトランスポートパケットP7との間の時間間隔は、先頭同士の比較で「T6」(=T2)である。
以下、図3を参照して、ギャップ情報生成部11によるギャップ情報の生成処理について、具体的に説明する。上述の通り、削除処理部10には、トランスポートパケットP1,N1〜N3,P2〜P5,N4,P6〜P8をこの順に含むトランスポートストリームS1が入力される。
まず、削除処理部10へのトランスポートパケットP1の入力が開始されると、その旨の情報が信号D1(以下「信号D1(P1)」と称す)として削除処理部10からカウンタ20に入力される。カウンタ20は、図示しないクロック生成回路から27MHzのクロックが入力される毎に、カウンタ値を「1」ずつインクリメントしている。カウンタ20は、信号D1(P1)が入力された時点でのカウンタ値(以下「C(P1)」と称す)を、信号D3として出力する。信号D3は、信号D3Aとして演算部22に入力されるとともに、信号D3Bとしてレジスタ21に入力される。レジスタ21は、カウンタ値C(P1)を格納する。
また、トランスポートパケットP1には映像信号が含まれているため、削除処理部10はトランスポートパケットP1を削除しない。この場合、削除処理部10は、トランスポートパケットP1を削除しない旨の情報を、レジスタ21に通知する。
次に、削除処理部10へのヌルパケットN1の入力が開始されると、その旨の情報が信号D1(以下「信号D1(N1)」と称す)として削除処理部10からカウンタ20に入力される。カウンタ20は、信号D1(N1)が入力された時点でのカウンタ値(以下「C(N1)」と称す)を、信号D3(D3A及びD3B)として出力する。上記の通り、レジスタ21には、トランスポートパケットP1を削除しない旨の情報が、削除処理部10から通知されている。この場合、レジスタ21は、現在格納しているカウンタ値C(P1)を、新たに入力されたカウンタ値C(N1)によって書き換える。
また、ヌルパケットN1は送信不要であるため、削除処理部10はヌルパケットN1を削除する。この場合、削除処理部10は、ヌルパケットN1を削除する旨の情報を、レジスタ21に通知する。
次に、削除処理部10へのヌルパケットN2の入力が開始されると、その旨の情報が信号D1(以下「信号D1(N2)」と称す)として削除処理部10からカウンタ20に入力される。カウンタ20は、信号D1(N2)が入力された時点でのカウンタ値(以下「C(N2)」と称す)を、信号D3(D3A及びD3B)として出力する。上記の通り、レジスタ21には、ヌルパケットN1を削除する旨の情報が、削除処理部10から通知されている。この場合、レジスタ21は、現在格納しているカウンタ値C(N1)を、新たに入力されたカウンタ値C(N2)によって書き換えない。つまり、カウンタ値C(N1)を維持する。
また、ヌルパケットN2は送信不要であるため、削除処理部10はヌルパケットN2を削除する。この場合、削除処理部10は、ヌルパケットN2を削除する旨の情報を、レジスタ21に通知する。
次に、削除処理部10へのヌルパケットN3の入力が開始されると、その旨の情報が信号D1(以下「信号D1(N3)」と称す)として削除処理部10からカウンタ20に入力される。カウンタ20は、信号D1(N3)が入力された時点でのカウンタ値(以下「C(N3)」と称す)を、信号D3(D3A及びD3B)として出力する。上記の通り、レジスタ21には、ヌルパケットN2を削除する旨の情報が、削除処理部10から通知されている。この場合、レジスタ21は、現在格納しているカウンタ値C(N1)を、新たに入力されたカウンタ値C(N3)によって書き換えない。つまり、カウンタ値C(N1)を維持する。
また、ヌルパケットN3は送信不要であるため、削除処理部10はヌルパケットN3を削除する。この場合、削除処理部10は、ヌルパケットN3を削除する旨の情報を、レジスタ21に通知する。
次に、削除処理部10へのトランスポートパケットP2の入力が開始されると、その旨の情報が信号D1(以下「信号D1(P2)」と称す)として削除処理部10からカウンタ20に入力される。カウンタ20は、信号D1(P2)が入力された時点でのカウンタ値(以下「C(P2)」と称す)を、信号D3(D3A及びD3B)として出力する。上記の通り、レジスタ21には、ヌルパケットN3を削除する旨の情報が、削除処理部10から通知されている。この場合、レジスタ21は、現在格納しているカウンタ値C(N1)を、新たに入力されたカウンタ値C(P2)によって書き換えない。つまり、カウンタ値C(N1)を維持する。
また、トランスポートパケットP2には映像信号が含まれているため、削除処理部10はトランスポートパケットP2を削除しない。この場合、削除処理部10は、トランスポートパケットP2を削除しない旨の情報を、レジスタ21に通知する。
また、削除処理部10は、削除するヌルパケットN3に続いて削除しないトランスポートパケットP2が入力された旨の情報を、演算部22に通知する。これを受けて演算部22は、レジスタ21から信号D3Bを読み出す。これにより、演算部22は、カウンタ値C(N1)とカウンタ値C(P2)との双方を保持する。演算部22は、信号D3Aで与えられるカウンタ値C(P2)から、信号D3Bで与えられるカウンタ値C(N1)を減算する。そして、その減算値(C(P2)−C(N1))を、信号D2として出力する。信号D2は挿入処理部12に入力される。なお、上述した手法とは異なり、ヌルパケットN1〜N3の総ビット数を送信ビットレートで除算することにより、時間間隔G1を算出しても良い。ここで、送信ビットレートは、例えば、2個のPCR間の総ビット数に基づいて算出することができる。
挿入処理部12は、減算値(C(P2)−C(N1))を含むトランスポートパケットX1を生成し、そのトランスポートパケットX1を、トランスポートパケットP1とトランスポートパケットP2との間に挿入する。トランスポートパケットX1のPID(Packet Identifier)値としては、ヌルパケットのPID値(0x1FFF)を用いることができる。但し、ヌルパケットのPID値ではなく、ギャップ情報が含まれているトランスポートパケットであることを示す特有のPID値を定義して、そのPID値を用いても良い。
削除処理部10、ギャップ情報生成部11、及び挿入処理部12は、トランスポートパケットP3以降も上記と同様の処理を実行する。これにより、図4の(E)に示すように、トランスポートストリームS1に対して、ヌルパケットN1〜N3がトランスポートパケットX1に置き換えられ、ヌルパケットN4がトランスポートパケットX2に置き換えられた、トランスポートストリームS3が生成される。
送信処理部13から送信されたトランスポートストリームS3は、通信ネットワーク4を経由して、映像信号受信装置3によって受信される。トランスポートストリームS3は、ヌルパケットN1〜N4の削除に起因して低減可能となった適当な通信速度で、通信ネットワーク4に送信することが可能である。
図7は、映像信号受信装置3の構成を示すブロック図である。映像信号受信装置3は、クロック回路30及びデコード回路31を備えて構成されている。クロック回路30は、タイミング調整回路40及びクロック生成回路41を有している。
タイミング調整回路40は、通信ネットワーク4からトランスポートストリームS3を受信する。そして、トランスポートストリームS3に含まれる各トランスポートパケットP1〜P8をクロック生成回路41に入力するタイミングを調整することにより、トランスポートストリームS3をトランスポートストリームS4としてクロック生成回路41に入力する。クロック生成回路41は、トランスポートストリームS4のうちのトランスポートパケットP1,P3,P7に含まれるPCRに基づいてクロックリカバリ処理を実行することにより、映像信号送信装置2の27MHzのクロックと同一のクロックD6を再生する。
デコード回路31には、クロック生成回路41から、トランスポートストリームS4及びクロックD6が入力される。デコード回路31は、クロックD6に基づいて動作し、トランスポートストリームS4に対してデコード処理を実行することにより、映像信号D7を出力する。映像信号D7は、映像信号受信装置3に接続されている表示装置32に入力される。
図8は、タイミング調整回路40の構成を示すブロック図である。また、図9は、クロック生成回路41の構成を示すブロック図である。図8の接続関係で示すように、タイミング調整回路40は、バッファ50(記憶部)、検出部51,53、ゲート52、演算部54、レジスタ55,56、ゲート制御部57、及びカウンタ58を有している。また、図9の接続関係で示すように、クロック生成回路41は、PCR検出部61、STC(System Time Clock)カウンタ62、減算器63、DAC(Digital to Analog Converter)64,68、LPF(Low Pass Filter)65,69、加算器66、及び、クロック発生回路としてのVCO(Voltage Control Oscillator)67を有している。
図10の(A)及び(B)は、それぞれトランスポートストリームS3,S4を示す図である。図10の(A)に示すトランスポートストリームS3は、図4の(E)に示したトランスポートストリームS3と同一である。図10の(B)を参照して、トランスポートストリームS4においては、トランスポートストリームS3に含まれるトランスポートパケットX1,X2が削除されている。また、トランスポートストリームS4においては、トランスポートパケットP1,P3間の時間間隔が、図4の(C)に示したトランスポートストリームS1と同一の「T1」に回復されている。同様に、トランスポートパケットP3,P7間の時間間隔が、図4の(C)に示したトランスポートストリームS1と同一の「T2」に回復されている。
以下、クロック回路30の動作について説明する。まず、タイミング調整回路40の動作について説明する。映像信号受信装置3は、映像信号送信装置2から送信されたMPEG2−TSのトランスポートストリームS3を、通信ネットワーク4を経由して受信する。そして、受信したトランスポートストリームS3を、バッファ50内に一時的に記憶する。図8を参照して、トランスポートストリームS3は、バッファ50から読み出されて、ゲート52に入力される。バッファ50からは、トランスポートパケットP1,X1,P2〜P5,X2,P6〜P8がこの順に出力される。
まず、トランスポートパケットP1が、バッファ50から読み出されてゲート52に入力される。この時点ではゲート52はオープンしており(つまりゲート52内のスイッチング素子が導通状態となっており)、ゲート52に入力されたトランスポートパケットP1は、遅延させられることなくゲート52から出力される。ゲート52からのトランスポートパケットP1の出力が完了すると、ゲート52はクローズされる(つまりゲート52内のスイッチング素子が非導通状態とされる)。また、ゲート52には、カウンタ58のカウンタ値が、信号D15として入力されている。カウンタ58は、VCO67(図9参照)からクロックD6が入力される毎に、カウンタ値を「1」ずつインクリメントしている。ゲート52は、トランスポートパケットP1の出力が完了した時点でのカウンタ58のカウンタ値(以下「K(P1)」と称す)を、信号D11としてレジスタ55に入力する。レジスタ55は、カウンタ値K(P1)を格納する。
次に、トランスポートパケットX1が、バッファ50から読み出されてゲート52に入力される。検出部53は、PID値に基づいて、トランスポートパケットX1を検出する。そして、検出部53は、トランスポートパケットX1に含まれているギャップ情報である減算値(C(P2)−C(N1))を抽出して、信号D10として出力する。信号D10は、演算部54に入力される。なお、検出部53によるギャップ情報の抽出処理が完了した後、トランスポートパケットX1はゲート52の内部処理によって破棄される。但し、トランスポートパケットX1のPID値としてヌルパケットのPID値が用いられている場合には、ゲート52内でトランスポートパケットX1を破棄する必要はなく、後段のデコード回路31によってトランスポートパケットX1が破棄される。
演算部54は、レジスタ55から信号D11を読み出す。そして、信号D11で与えられるカウンタ値K(P1)と、信号D10で与えられる減算値(C(P2)−C(N1))とを加算することにより、その加算値(K(P1)+C(P2)−C(N1))を信号D12として出力する。信号D12は、レジスタ56に格納される。
次に、トランスポートパケットP2が、バッファ50から読み出されてゲート52に入力される。ゲート制御部57には、カウンタ58のカウンタ値が、信号D15として入力されている。ゲート制御部57は、レジスタ56から信号D12を読み出し、カウンタ58のカウンタ値が、信号D12で与えられる加算値(K(P1)+C(P2)−C(N1))に等しくなると同時に、ゲート52をオープンさせるための制御信号D14をゲート52に入力する。これにより、ゲート52からのトランスポートパケットP2の出力が開始される。その結果、図10の(B)に示すように、ゲート52からのトランスポートパケットP1の出力が完了したタイミングから、時間間隔G1が経過した後のタイミングで、ゲート52からのトランスポートパケットP2の出力が開始されることとなる。つまり、トランスポートパケットP2は、ゲート52によって時間間隔G1だけ遅延させられる。
ゲート52からのトランスポートパケットP2の出力が完了すると、ゲート52はクローズされる。また、ゲート52は、トランスポートパケットP2の出力が完了した時点でのカウンタ58のカウンタ値(以下「K(P2)」と称す)を、信号D11としてレジスタ55に入力する。レジスタ55は、現在格納しているカウンタ値K(P1)を、新たに入力されたカウンタ値K(P2)によって書き換える。
レジスタ55の値が書き換えられると、演算部54は、レジスタ55から信号D11を読み出し、信号D11と信号D10とを加算する。ここで、この時点では検出部53はトランスポートパケットX1をもう検出していない。この場合、検出部53から演算部54には、値が「0」の信号D10が入力される。従って、演算部54からは、信号D11で与えられるカウンタ値K(P2)に等しい信号D12が出力され、その信号D12はレジスタ56に格納される。
次に、トランスポートパケットP3が、バッファ50から読み出されてゲート52に入力される。ゲート制御部57は、レジスタ56から信号D12を読み出し、カウンタ58のカウンタ値が、信号D12で与えられるカウンタ値K(P2)に等しくなると同時に、ゲート52をオープンさせるための制御信号D14をゲート52に入力する。これにより、ゲート52からのトランスポートパケットP3の出力が開始される。その結果、図10の(B)に示すように、ゲート52からのトランスポートパケットP2の出力が完了すると同時に、ゲート52からのトランスポートパケットP3の出力が開始されることとなる。つまり、トランスポートパケットP3は、ゲート52によって遅延させられることなく出力される。なお、以上の説明では、レジスタ55,56における信号の書き込み時間及び読み出し時間や、演算部54における演算時間が、いずれもゼロであるという理想的な状態を仮定している。
タイミング調整回路40は、トランスポートパケットP4以降も上記と同様の処理を実行する。これにより、図10の(B)に示すように、トランスポートストリームS3に対して、トランスポートパケットX1,X2が削除され、トランスポートパケットP2,P6が時間間隔G1,G2だけ遅延させられた、トランスポートストリームS4が生成される。トランスポートストリームS4は、クロック生成回路41に入力される。
次に、クロック生成回路41の動作について説明する。タイミング調整回路40からクロック生成回路41に入力された複数のトランスポートパケットTP1〜TP8のうちの、一部のトランスポートパケットTPには、そのヘッダ部PHにPCRが含まれている(図5参照)。本実施の形態の例では、トランスポートパケットP1,P3,P7に、PCRが含まれている。
図9を参照して、PCR検出部61は、まず、PCRを含む最初のトランスポートパケットであるトランスポートパケットP1に含まれているPCRの値(以下「PCR値PCR(1)」と称す)を検出し、そのPCR値PCR(1)をSTCカウンタ62に設定する。STCカウンタ62には、VCO67から出力されたクロックD6が入力されている。STCカウンタ62は、クロックD6が入力される毎に、STCカウンタ62のカウンタ値を「1」ずつインクリメントする。なお、エラー等によってSTCカウンタ62の再設定を行う必要が生じた場合には、PCR検出部61は、PCRを含む再開後の最初のトランスポートパケットのPCR値を抽出して、その値をSTCカウンタ62に設定する。
PCR検出部61は、次に、トランスポートパケットP3に含まれているPCRの値(以下「PCR値PCR(3)」と称す)を検出し、そのPCR値PCR(3)を信号D21として減算器63に入力する。この時、減算器63には、STCカウンタ62の現在のカウンタ値が信号D22として入力されている。減算器63は、信号D21の値から信号D22の値を減算し、その減算値を信号D23として出力する。DAC64は、ディジタル信号である信号D23をアナログ信号である信号D24に変換して出力する。信号D23の値がゼロである場合は、DAC64からは、例えば1Vの信号D24が出力される。信号D23の値がプラスの値である場合は、DAC64からは、その値に応じて1V超の電圧の信号D24が出力される。信号D23の値がマイナスの値である場合は、DAC64からは、その値に応じて1V未満の電圧の信号D24が出力される。LPF65は、信号D24に対してローパスフィルタ処理を施すことにより、信号D25を出力する。これにより、微小時間内における電圧値の変動が平均化される。信号D25は、加算器66に入力される。
図8を参照して、検出部51は、バッファ50内に現在記憶されている複数のトランスポートパケットの合計データ量を検出する。合計データ量として、予め所定の基準値(例えばバッファ50の記憶容量の1/2)が設定されている。検出部51は、その基準値と現在の合計データ量との差(合計データ量から基準値を減算することにより得られる差。以下同様)に応じた信号D5を出力する。図9を参照して、DAC68は、ディジタル信号である信号D5をアナログ信号である信号D27に変換して出力する。基準値と合計データ量との差がゼロである場合は、DAC68からは、例えば1Vの信号D27が出力される。その差がプラスの値である場合は、DAC68からは、その値に応じて1V超の信号D27が出力される。その差がマイナスの値である場合は、DAC68からは、その値に応じて1V未満の信号D27が出力される。LPF69は、信号D27に対してローパスフィルタ処理を施すことにより、信号D28を出力する。これにより、微小時間内における電圧値の変動が平均化される。信号D28は、加算器66に入力される。
加算器66は、信号D25と信号D28とを加算し、その加算値を信号D26として出力する。VCO67は、信号D26で示されるアナログ電圧値に基づいて周波数が調整されたクロックD6を生成して出力する。VCO67は、例えば、信号D26の値が2Vである場合は27MHzのクロックD6を出力し、信号D26の値が2V超である場合は、その値に応じて27MHz超のクロックD6を出力し、信号D26の値が2V未満である場合は、その値に応じて27MHz未満のクロックD6を出力する。クロックD6は、STCカウンタ62に入力される。また、図7を参照して、クロックD6は、デコード回路31に入力される。
このように本実施の形態に係る映像信号通信システム1の映像信号送信装置2によれば、ギャップ情報生成部11は、トランスポートストリームS1において送信不要なヌルパケットN1〜N3を挟む二つのトランスポートパケットP1,P2間のギャップ情報(G1)を生成する。そして、挿入処理部12は、ギャップ情報(G1)をトランスポートパケットX1に含め、そのトランスポートパケットX1をトランスポートストリームS2に挿入することにより、トランスポートストリームS3を生成する。トランスポートストリームS3を受信した映像信号受信装置3においては、送信不要なヌルパケットN1〜N3が削除されることに起因してその前後の二つのトランスポートパケットP1,P2間に生じる時間間隔G1を、ギャップ情報に基づいて求めることができる。そのため、映像信号受信装置3は、受信したトランスポートストリームS3に含まれる複数のPCRに基づいて、映像信号送信装置2のクロックを正確に再生することが可能となる。その結果、タイムスタンプの付加に起因する通信データ量の増大を伴うことなく、しかも、タイムスタンプを付加するための回路を不要としつつ、映像信号受信装置3において映像信号送信装置2のクロックを正確に再生することが可能となる。
また、本実施の形態に係る映像信号通信システム1の映像信号受信装置3によれば、検出部51は、バッファ50内における複数のトランスポートパケットの記憶量を検出する。そして、クロック生成回路41は、PCRのみならず、検出部51による記憶量の検出結果(信号D5)に基づいて、クロックD6の周波数を調整する。バッファ50の記憶量が増加傾向にある場合はクロックD6の周波数を上げ、バッファ50の記憶量が減少傾向にある場合はクロックD6の周波数を下げることにより、映像信号受信装置3のクロックD6の周波数を、映像信号送信装置2のクロックの周波数に近付けることができる。その結果、クロック生成回路41は、PCRを用いて、クロックD6の周波数を確実に調整することが可能となる。
<第1の変形例>
上記実施の形態では、送信不要なトランスポートパケットの例としてヌルパケットN1〜N4を挙げたが、送信不要なトランスポートパケットは、ヌルパケット以外のトランスポートパケットであっても良い。例えば、一つのトランスポートストリーム内に二つのコンテンツ(番組)に関するトランスポートパケットが多重されている場合において、一方のコンテンツのみを送信したい場合には、他方のコンテンツに関するトランスポートパケットは、送信不要なトランスポートパケットとして扱われる。
上記実施の形態では、送信不要なトランスポートパケットの例としてヌルパケットN1〜N4を挙げたが、送信不要なトランスポートパケットは、ヌルパケット以外のトランスポートパケットであっても良い。例えば、一つのトランスポートストリーム内に二つのコンテンツ(番組)に関するトランスポートパケットが多重されている場合において、一方のコンテンツのみを送信したい場合には、他方のコンテンツに関するトランスポートパケットは、送信不要なトランスポートパケットとして扱われる。
<第2の変形例>
図11は、第2の変形例に係るタイミング調整回路40の構成を示すブロック図である。図8に示した構成に対して、判定部70が追加されている。その他の構成は図8と同様である。
図11は、第2の変形例に係るタイミング調整回路40の構成を示すブロック図である。図8に示した構成に対して、判定部70が追加されている。その他の構成は図8と同様である。
判定部70には、検出部53から信号D10が入力される。判定部70には、ギャップ情報の値に関する所定の許容範囲(最大値)が予め教示されており、判定部70は、信号D10で与えられるギャップ情報(減算値)が、その許容範囲内に含まれるか否かを判定する。許容範囲の値は、例えば、想定されるギャップ情報の最大値に対して数倍程度の値に設定される。
そして、判定部70は、ギャップ情報の値が許容範囲内に含まれている場合には、検出部53から入力された信号D10を演算部54に入力する。
一方、判定部70は、ギャップ情報の値が許容範囲内に含まれていない場合には、クロック生成回路41への前回のトランスポートパケットの入力が開始されてから、予め設定された所定時間(例えば、トランスポートパケット1個分に相当する時間)が経過した後に、ゲート52をオープンさせるための制御信号D30をゲート52に入力する。これにより、クロック生成回路41への前回のトランスポートパケットの入力が開始されてから、所定時間が経過した後に、クロック生成回路41への今回のトランスポートパケットの入力が開始される。
第2の変形例に係る映像信号受信装置3によれば、タイミング調整回路40は、ギャップ情報の値が所定範囲に含まれない場合には、クロック生成回路41への前回のトランスポートパケットの入力が開始されてから、所定時間が経過した後に、クロック生成回路41への今回のトランスポートパケットの入力を開始する。従って、何らかの原因によってギャップ情報の値が異常値を示す場合には、所定時間が経過した後にそのトランスポートパケットをクロック生成回路41に入力することができる。その結果、異常なギャップ情報に起因して映像信号受信装置3の動作が停止する事態を回避することが可能となる。
<第3の変形例>
図12は、第3の変形例に係るクロック生成回路41の構成を示すブロック図である。図9に示した構成に対して、乗算器80,81が追加されている。乗算器80は、DAC64から入力された信号D24に対して所望の重み付け係数Yを乗算することにより、信号S80を出力する。信号S80はLPF65に入力される。乗算器81は、DAC68から入力された信号D27に対して所望の重み付け係数Zを乗算することにより、信号S81を出力する。信号S81はLPF69に入力される。なお、乗算器80,81の一方は省略することもできる。
図12は、第3の変形例に係るクロック生成回路41の構成を示すブロック図である。図9に示した構成に対して、乗算器80,81が追加されている。乗算器80は、DAC64から入力された信号D24に対して所望の重み付け係数Yを乗算することにより、信号S80を出力する。信号S80はLPF65に入力される。乗算器81は、DAC68から入力された信号D27に対して所望の重み付け係数Zを乗算することにより、信号S81を出力する。信号S81はLPF69に入力される。なお、乗算器80,81の一方は省略することもできる。
第3の変形例に係るクロック回路30によれば、PCR値に関連する信号D24と、バッファ50の記憶量の検出結果に関連する信号D27との少なくとも一方に重み付けを行うことにより、PCR値及びバッファ50の記憶量の検出結果がクロックD6の周波数の調整に与える影響の度合いを、所望に調整することが可能となる。
なお、上述した実施の形態及び第1〜第3の変形例は、任意に組み合わせて適用することができる。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 映像信号通信システム
2 映像信号送信装置
3 映像信号受信装置
4 通信ネットワーク
10 削除処理部
11 ギャップ情報生成部
12 挿入処理部
13 送信処理部
40 タイミング調整回路
41 クロック生成回路
50 バッファ
51 検出部
70 判定部
80,81 乗算器
2 映像信号送信装置
3 映像信号受信装置
4 通信ネットワーク
10 削除処理部
11 ギャップ情報生成部
12 挿入処理部
13 送信処理部
40 タイミング調整回路
41 クロック生成回路
50 バッファ
51 検出部
70 判定部
80,81 乗算器
Claims (6)
- トランスポートストリーム内のトランスポートパケットに含まれるクロック調整値に基づいて周波数が調整されたクロックを生成する、クロック生成部と、
トランスポートパケットを前記クロック生成部に入力するタイミングを調整する、タイミング調整部と
を備え、
前記トランスポートストリームには、映像情報が含まれる第1のトランスポートパケットと、所定のギャップ情報が含まれる第2のトランスポートパケットと、映像情報が含まれる第3のトランスポートパケットとが、この順に連続して含まれ、
前記タイミング調整部は、
第1のタイミングにおいて、前記第1のトランスポートパケットを前記クロック生成部に入力し、
前記第1のタイミングから、前記ギャップ情報の値に対応する時間が経過した第2のタイミングにおいて、前記第3のトランスポートパケットを前記クロック生成部に入力する、映像信号受信装置。 - 前記タイミング調整部は、
複数のトランスポートパケットを一時的に記憶する記憶部と、
前記記憶部内における前記複数のトランスポートパケットの記憶量を検出する検出部と
を有し、
前記クロック生成部は、前記クロック調整値と、前記検出部による前記記憶量の検出結果とに基づいて、前記クロックの周波数を調整する、請求項1に記載の映像信号受信装置。 - 前記クロック生成部は、前記クロック調整値及び前記記憶量の検出結果の少なくとも一方に対して重み付けを行う、請求項2に記載の映像信号受信装置。
- 前記タイミング調整部は、
前記ギャップ情報の値が所定範囲に含まれない場合には、前記第1のタイミングから所定時間が経過した第3のタイミングにおいて、前記第3のトランスポートパケットを前記クロック生成部に入力する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の映像信号受信装置。 - 第1のトランスポートストリームに含まれる複数のトランスポートパケットのうち、送信不要なトランスポートパケットを挟む二つのトランスポートパケット間のギャップ情報を生成する、ギャップ情報生成部と、
前記ギャップ情報を所定のトランスポートパケットに含め、その所定のトランスポートパケットを、第1のトランスポートストリームから前記送信不要なトランスポートパケットが削除された第2のトランスポートストリームに挿入することにより、第3のトランスポートストリームを生成する、挿入処理部と、
前記第3のトランスポートストリームを送信する、送信処理部と
を備える、映像信号送信装置。 - 請求項5に記載の映像信号送信装置と、
請求項1〜4のいずれか一つに記載の映像信号受信装置と、
前記映像信号送信装置と前記映像信号受信装置とを接続する通信ネットワークと
を備える、映像信号通信システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008290720A JP2010118900A (ja) | 2008-11-13 | 2008-11-13 | 映像信号受信装置、映像信号送信装置及び、映像信号通信システム |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010118900A true JP2010118900A (ja) | 2010-05-27 |
Family
ID=42306262
Family Applications (1)
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JP2008290720A Pending JP2010118900A (ja) | 2008-11-13 | 2008-11-13 | 映像信号受信装置、映像信号送信装置及び、映像信号通信システム |
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Country | Link |
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-
2008
- 2008-11-13 JP JP2008290720A patent/JP2010118900A/ja active Pending
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