JP2010116954A - ディスクブレーキ - Google Patents

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JP2010116954A JP2008289395A JP2008289395A JP2010116954A JP 2010116954 A JP2010116954 A JP 2010116954A JP 2008289395 A JP2008289395 A JP 2008289395A JP 2008289395 A JP2008289395 A JP 2008289395A JP 2010116954 A JP2010116954 A JP 2010116954A
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Toshifumi Maehara
利史 前原
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Abstract

【課題】小型・軽量且つ低コストで造れて、しかも、走行時の振動に拘らずがたつく事のないディスクブレーキを実現する。
【解決手段】アウタパッド9bをサポートプレート1bに対し、一対のアンカボルト14、14により支持する。この構成により、小型・軽量化と低コスト化とを図る。又、これら両アンカボルト14、14と、上記アウタパッド9b及びキャリパ4bとの間に、一対のキャリパスプリング15、15を設ける。これら両キャリパスプリング15、15により、上記両アンカボルト14、14を固定した上記サポートプレート1bに対し、上記アウタパッド9b及び上記キャリパ4bががたつく事を防止する。
【選択図】図1

Description

この発明は、自動車の制動に使用するディスクブレーキの改良に関する。具体的には、小型・軽量且つ低コストで造れて、しかも、走行時の振動に拘らずがたつく事のないディスクブレーキの実現を意図したものである。
自動車の制動装置として、ディスクブレーキが広く使用されている。ディスクブレーキとして大きく分けて、対向ピストン型とフローティングキャリパ型とがある。このうちの対向ピストン型のディスクブレーキは、固定式のキャリパにロータの両側に配置した1対のパッドを、軸方向(軸方向、円周方向、径方向に関しては、特に断らない限り、ロータに関しての各方向を言う。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)の変位を可能に支持し、上記両パッドを挟んでロータの両側にピストンを配置している。制動時には、これら各ピストンにより上記両パッドを上記ロータの両側面に押し付ける。この様な対向ピストン型のディスクブレーキは、良好なブレーキ感覚を得られる為、高性能車を中心に使用されている。
これに対してフローティングキャリパ型のディスクブレーキは、固定のサポートに、キャリパ及び一対のパッドを、軸方向の変位を可能に支持している。そして、制動時には、このキャリパのインナ側部分に設けたシリンダ部に嵌装したピストンと、このキャリパのアウタ側端部に設けたキャリパ爪とにより、上記両パッドを上記ロータの両側面に押し付ける。この様なフローティングキャリパ型のディスクブレーキは、上述した様な対向ピストン型のディスクブレーキに比べて安価に製作できる為、一般的な乗用車を中心に使用されている。この様なフローティングキャリパ型のディスクブレーキとして従来から、例えば特許文献1〜4に記載されている様な、各種構造のものが知られている。
例えば特許文献3には、図7〜8に示す様に、1枚のサポートプレート1と一対のアンカブロック2、2とから成るサポート3にキャリパ4を、一対のガイドピン5、5により軸方向の変位を可能に支持した構造が記載されている。制動時には、上記キャリパ4のインナ側(車体への組み付け状態で幅方向内側、反対に幅方向外側をアウタ側と言う。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)に設けたシリンダ部6内に圧油を送り込み、このシリンダ部6に内嵌したピストンと、上記キャリパ4のアウタ側端部に設けたキャリパ爪7との間で、インナパッド8とアウタパッド9とを、車輪と共に回転するロータ13(後述する図10参照)の両側面に押し付ける。
この様な特許文献3に記載された構造は、従前の構造に比べれば軽量且つ低コストに造れる。又、重量が嵩み(或はスポーツカー等の高性能車で)、制動時に上記両パッド8、9に加わるブレーキトルクが大きくなる自動車用の制動装置としても使用可能である。但し、上記特許文献3に記載された従来構造は、上記アウタパッド9を支持する為に設けた、上記両アンカブロック2、2の容積並びに重量が嵩み、ディスクブレーキの小型・軽量化の面からは改良の余地がある。即ち、一般的な小型乗用車の様に、制動時に両パッドに加わるブレーキトルクがあまり大きくならない自動車用のディスクブレーキとして、アウタパッドの支持をより簡易に行える構造の実現が望まれる。
この面から、図9〜10に示した様な、特許文献4に記載された構造を、四輪車用のディスクブレーキに適用する事が考えられる。この特許文献4に記載された従来構造は、サポートプレート1aに対してキャリパ4aを、1本のガイドピン5aにより、軸方向の変位を可能に支持している。又、このガイドピン5aを、上記サポートプレート1aよりもアウタ側に延長して延長部10とし、この延長部10に、アウタパッド9aの一端部を、軸方向の変位を可能に支持している。又、このアウタパッド9a及びインナパッド8aの他端部は上記キャリパ4aに対し、支持ピン11により、軸方向の移動を可能に支持している。更に、上記インナパッド8aと上記サポートプレート1aとの間に、がたつき防止用の捩りコイルばね12を設けている。この様な引用文献4に記載された従来構造の第2例の場合、制動時に上記アウタパッド9aに加わるブレーキトルクは、上記ガイドピン5aの延長部10により支承する。
上記特許文献4に記載された様な、ガイドピン5aの延長部10によりアウタパッド9aを支持する構造を、上記引用文献3に記載された構造のアンカブロック2、2に代えて設ければ、四輪車用のディスクブレーキの小型・軽量化を図れる。但し、四輪車用のディスクブレーキの場合、図9〜10に示した様な二輪車用のディスクブレーキとは異なり、一対のガイドピンを、ロータの回入側端部と回出側端部とに振り分けて設ける為、図9〜10に示した様な、捩りコイルばね12によるがたつき防止構造は採用できない。この為、何らかの改良した構造を実現しない限り、ディスクブレーキの小型・軽量化及び低コスト化を図れても、走行時の振動に拘らずがたつかない構造を実現する事はできない。
特開平7−139565号公報 特開2006−207722号公報 特開2008−169961号公報 特開2008−111496号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、小型・軽量且つ低コストで造れて、しかも、走行時の振動に拘らずがたつく事のないディスクブレーキを実現すべく発明したものである。
本発明のディスクブレーキは、ロータと、サポートと、インナパッドと、アンカボルトと、アウタパッドと、キャリパと、キャリパスプリングとを備える。
このうちのロータは、車輪と共に回転する。
又、上記サポートは、円周方向中央部に径方向内方に凹んだ状態で設けられた保持部を有し、上記ロータのインナ側面に対向する状態で車体に固定される。
又、上記インナパッドは、上記保持部に、軸方向の変位を可能に支持されている。
又、上記アンカボルトは、この保持部を円周方向両側から挟む状態で上記サポートの外径側端部に、上記ロータの外周縁部を軸方向に跨ぐ状態で設けられている。
又、上記アウタパッドは、円周方向端部に設けた通孔に上記アンカボルトを挿通する事により、軸方向の変位を可能としてこのアンカボルトに支持されている。
又、上記キャリパは、上記サポートに対し、軸方向の変位を可能に支持されており、インナ側部分に設けたシリンダ部に、上記インナパッドを上記ロータのインナ側面に押圧する為のピストンを内嵌すると共に、アウタ側端部に、上記アウタパッドを上記ロータのアウタ側面に押圧する為のキャリパ爪を設けている。
又、上記キャリパスプリングは、上記サポートに対するこのキャリパのがたつきを防止する為のもので、弾性を有する線材を曲げ形成して成り、上記アンカボルトの一部に軸方向の変位を可能に外嵌されるコイル部と、このコイル部の両端から延出された第一、第二の押圧片とを備える。そして、このうちの第一の押圧片を上記キャリパの一部に係止すると共に、上記第二の押圧片を上記アウタパッドのインナ側面に当接させて、このアウタパッドを上記キャリパ爪に向け押圧している。
上述の様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、上記第一の押圧片を、上記キャリパ爪の先端部に形成した通孔に挿入する事により、この第一の押圧片をこのキャリパ爪の先端部に係止する。そして、このキャリパ爪に、径方向内方に向いた弾力を付与する。
又、好ましくは、請求項3に記載した発明の様に、上記第二の押圧片の中間部により上記キャリパの円周方向側面を、このキャリパの円周方向中央部に向けて押圧する。
更に、好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、上記キャリパ爪のインナ側面と、上記アウタパッドを構成するプレッシャプレートのアウタ側面とのうちの一方の側面に突設した係合凸部と、他方の側面に凹設した係合凹部とを、がたつきなく凹凸係合させる。
上述の様な本発明によれば、小型・軽量且つ低コストで造れて、しかも、走行時の振動に拘らずがたつく事のないディスクブレーキを実現できる。
先ず、小型・軽量化及び低コスト化は、アウタパッドをサポートに対し、アンカボルトで支持する事により図れる。本発明の場合には、アウタパッドを支持すると共に、制動時にこのアウタパッドに加わるブレーキトルクを、アンカボルトにより支承する構造である為、このアウタパッドの支持部を、前述の図7〜8に示した様な、特許文献3に記載された構造に比べても、より小型・軽量化でき、合わせて、低コスト化も図れる。
更に本発明の場合には、キャリパスプリングのコイル部を、サポートに固定のアンカボルトに外嵌した状態で、このキャリパスプリングの第一、第二の押圧片を、アウタパッドとキャリパとに弾性的に突き当てている為、これらアウタパッド及びキャリパが、上記アンカボルトを固定した上記サポートに対しがたつく事を防止できる。
特に、請求項2に記載した発明の様に、上記第一の押圧片をキャリパ爪の先端部に係止すれば、上記キャリパのがたつきを、効果的に防止できる。
又、請求項3に記載した発明の様に、上記第二の押圧片の中間部により上記キャリパの円周方向側面を押圧する事によっても、このキャリパのがたつきを、効果的に防止できる。
更に、請求項4に記載した発明の様に、上記キャリパ爪のインナ側面と上記アウタパッドを構成するプレッシャプレートのアウタ側面とを凹凸係合させれば、このアウタパッドと上記キャリパとのがたつきを防止して、上記アウタパッド及び上記キャリパのがたつきを、より効果的に防止できる。
図1〜6は、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のディスクブレーキは、ロータ13(前述した従来構造の第2例を示す図10参照)と、特許請求の範囲に記載したサポートである1枚のサポートプレート1bと、インナパッド8bと、一対ずつのアンカボルト14、14及びガイドピン5b、5bと、アウタパッド9bと、キャリパ4bと、一対のキャリパスプリング15、15と、一対のパッドクリップ16、16とを備える。
このうちのロータ13は、車輪と共に回転する。
又、上記サポートプレート1bは、鋼板等の十分な剛性を有する金属板に、プレスによる打ち抜き加工、プレス或はボール盤による穿孔作業に加えて、形状精度及び寸法精度を確保する為の削り加工を施して成るもので、全体が平板状で略コ字形としている。この様なサポートプレート1bは、円周方向中央部に保持部17を、外周縁側に開口し、径方向内方に凹んだ状態で設けている。この保持部17の内面の互いに対向する部分、即ち、回入側、回出側両端部の内径側半部に、それぞれ保持凹部18、18を形成している。又、上記サポートプレート1bの内径側端部で上記保持部17よりも内径側部分の回入側、回出側両端寄り部分に、それぞれ取付孔19、19を形成している。更に、上記サポートプレート1bの外径側端部で上記保持部17を両側から挟む部分に、それぞれ通孔20、20を形成している。この様なサポートプレート1bは、上記両取付孔19、19に挿通した取付ボルトにより、ナックル等の懸架装置の構成部材に固定する。
上述の様なサポートプレート1bには上記インナパッド8bを、軸方向の変位を可能に保持する。このインナパッド8bは、プレッシャプレート21aのアウタ側面にライニング22aを添着固定して成る。このうちのプレッシャプレート21aの回入側、回出側両端部の内径側半部に、それぞれ舌片部23、23を突出形成している。上記インナパッド8bは、これら両舌片部23、23を上記両保持凹部18、18に、前記両パッドクリップ16、16を介して係合させる事により、上記サポートプレート1bに対し、軸方向の変位を可能に支持している。上記両パッドクリップ16、16は、ディスクブレーキの技術分野で広く知られている様に、ステンレスのばね鋼板の如く、耐食性及び弾性を有する金属板を曲げ形成して成る。この様なパッドクリップ16、16は、上記保持部17の回入側、回出側両端部に、上記サポートプレート1bを構成する鋼板を覆い、且つ、軸方向の変位を阻止した状態で装着している。上記インナパッド8bを上記サポートプレート1bに支持した状態で、上記両舌片部23、23は、上記両パッドクリップ16、16と当接し、制動時には擦れ合う。この様なパッドクリップ16、16は、上記インナパッド8bが上記サポートプレート1bに対しがたつくのを防止すると共に、このサポートプレート1bと上記プレッシャプレート21aとの係合部が錆び付くのを防止する。
又、前記両アンカボルト14、14の外周面には、アウタ側からインナ側に向けて順番に、円柱部24と、非円形係合部25と、雄ねじ部26とを設けている。このうちの円柱部24は、前記両キャリパスプリング15、15のコイル部27を緩く(軸方向の移動可能に)外嵌する為のもので、外周面を滑らかな円筒面としている。又、上記非円形係合部25は、上記アンカボルト14を上記サポートプレート1bに固定する際に、スパナ等の工具を係止する為の部分で、図示の例では、外周面を、正六角筒面としている。更に、上記雄ねじ部26は、上記両アンカボルト14、14と前記両ガイドピン5b、5bとを、上記サポートプレート1bを介して結合固定する為のものである。この為に、これら両ガイドピン5b、5bの中心部には、アウタ側端面に開口するねじ孔28を形成している。又、これら両ガイドピン5b、5bのアウタ側端面の隅部には、アウタ側に向けて庇状に突出する、係合突片29を形成している。
それぞれが上述の様な構成を有する、上記両アンカボルト14、14と、上記両ガイドピン5b、5bとは、上記サポートプレート1bの回入側、回出側両端部の外径側端部を挟んだ状態で、互いに結合固定している。即ち、上記両アンカボルト14、14の雄ねじ部26を、上記サポートプレート1bの通孔20、20にアウタ側から挿通し、この雄ねじ部26のうちでこのサポートプレート1bのインナ側面から突出した部分を、上記両ガイドピン5b、5bのねじ孔28に螺合し、更に締め付ける。この際、上記係合突片29を上記サポートプレート1bの端縁部に係合させて上記両ガイドピン5b、5bの回り止めを図りつつ、上記非円形係合部25に係合させたスパナ等の工具により、上記両アンカボルト14、14を回転させる。この作業により、これら両アンカボルト14、14が上記サポートプレート1bよりもアウタ側に突出した状態で、上記両ガイドピン5b、5bが同じくインナ側に突出した状態で、それぞれ上記サポートプレート1bに固定される。又、この状態で上記両アンカボルト14、14の円柱部24、24が、前記ロータ13の外周縁部を軸方向に跨ぐ状態となる。尚、図示の例では、上記両アンカボルト14、14に、上記各円柱部24、24側の先端面に開口する六角孔40を設け、この六角孔40に六角レンチを係合させても、上記両アンカボルト14、14を回転させられる様にしている。
前記キャリパ4bは上記サポートプレート1bに対し、上記両ガイドピン5b、5bにより、軸方向の変位を可能に支持している。上記キャリパ4bは、アルミニウム合金等の軽合金、或は鉄系合金等の金属材料を鋳造(ダイキャスト成形を含む)する事により形成したもので、アウタ側からインナ側に向けて順番に、キャリパ爪7aと、連結部30と、シリンダ部6bとを備える。このうちのキャリパ爪7aは、この連結部30のアウタ側端部から径方向内方に折れ曲がった二股状に形成されたもので、二股のそれぞれの先端寄り(径方向内端寄り)部分に、それぞれ円形の係止孔31、31を形成している。又、上記連結部30は、前記ロータ13を跨ぐ状態で設けられている。更に、上記シリンダ部6bは、アウタ側に開口したシリンダ空間を有し、このシリンダ空間にピストン32を、軸方向の変位を可能に、油密に嵌装している。
又、上記シリンダ部6bの外周面には、それぞれ回入側と回出側とに突出する状態で、一対の腕部33、33を突設し、これら両腕部33、33の先端部に、それぞれガイド筒部34、34を設けている。そして、これら両ガイド筒部34、34の内側に上記両ガイドピン5b、5bを、それぞれスリーブ(図示省略)を介して挿通する事により、上記キャリパ4bを上記サポートプレート1bに対し、軸方向の変位を可能に支持している。尚、上記両ガイド筒部34、34と上記両ガイドピン5b、5bとの摺動部は、ブーツ35、35やキャップ36、36により覆い、これら各摺動部に、塵芥、雨水等の異物が入り込まない様にしている。
又、前記アウタパッド9bは上記サポートプレート1bに対し、前記両アンカボルト14、14により、軸方向の変位を可能に、且つ、ブレーキトルクを支承可能に支持している。上記アウタパッド9bは、プレッシャプレート21bのインナ側面にライニング22bを添着固定して成る。このうちのプレッシャプレート21bの回入側、回出側両端部の外径側端部に延出部37、37を形成し、これら両延出部37、37に、それぞれ通孔38、38を形成している。そして、これら両通孔38、38に、上記両アンカボルト14、14のうちで上記サポートプレート1bよりもアウタ側に突出した部分を挿通する事により、上記アウタパッド9bをこのサポートプレート1bに対し、軸方向の変位を可能に支持している。
又、上記アウタパッド9bを構成するプレッシャプレート21bのアウタ側面の2箇所位置で、ディスクブレーキの組立時に前記キャリパ爪7aの係止孔31、31に整合する位置に、円形の突起39、39を形成している。これら両係止孔31、31と両突起39、39とは、ディスクブレーキの組立状態で、がたつきなく係合する様にしている。この為に、例えば、上記両係止孔31、31の自由状態での内径を、上記両突起39、39の自由状態での外径と同じか、この内径よりもこの外径を僅かに小さくしている。尚、上記両突起39、39の高さは、上記両係止孔31、31の軸方向長さよりも十分に小さくしている。従って、これら両係止孔31、31のアウタ側部分には、次述する両キャリパスプリング15、15に設けた係止部43、43を係止可能な部分が残る。
更に、前記両キャリパスプリング15、15は、前記両アンカボルト14、14の先端部を支点として、これら両アンカボルト14、14と、前記キャリパ4b及び上記アウタパッド9bとの間に設けている。そして、これらキャリパ4b及びアウタパッド9bが、走行時の振動等によりがたつかない様にしている。上記両キャリパスプリング15、15はそれぞれ、ステンレスのばね鋼等により造られた、弾性及び耐食性を有する線材を曲げ形成して成り、前記コイル部27と、第一、第二の押圧片41、42とを備える。
このうちのコイル部27は、上記両キャリパスプリング15、15の中間部に設けられたもので、上記両アンカボルト14、14のうちの円柱部24の先端部に(軸方向の変位を可能にする程度に)緩く外嵌できる程度の内径を有する。又、上記第一、第二の押圧片41、42は、上記コイル部27の両端から延出されたもので、このうちの第一の押圧片41は、径方向内側、且つ、キャリパ4bの円周方向中央側に延びたもので、その先端部をインナ側に向け折り曲げて、上記係止部43としている。又、上記第二の押圧片42は、前記サポートプレート1bの外径側端部を跨ぐ様に径方向外側に延びた中間部44と、この中間部44の先端部から連続して径方向内方に延びた押圧部45とを備える。更に、この押圧部45の先端部を、キャリパ4bの円周方向端部側且つインナ側に湾曲させて、先端側押圧部46としている。
それぞれが上述の様な構成を有する、上記両キャリパスプリング15、15は、次の様に、上記両アンカボルト14、14と、上記キャリパ4b及び上記アウタパッド9bとの間に組み付ける。即ち、上記コイル部27を、上記両アンカボルト14、14の先端部で上記アウタパッド9bのプレッシャプレート21bからアウタ側に突出した部分に外嵌すると共に、上記第一の押圧片41の先端部に設けた係止部43を、前記キャリパ爪7aの先端部に形成した係止孔31、31のアウタ側部分に係止する。又、上記第二の押圧片42の押圧部45を、上記キャリパ4bの円周方向側面に突き合わせると共に、上記先端側押圧部46を、上記アウタパッド9bのプレッシャプレート21bのインナ側面に突き当てる。この様に上記両キャリパスプリング15、15を組み付けた状態で、上記第一の押圧片41が上記キャリパ爪7aを、径方向内側に押圧すると同時に、インナ側に押圧する。又、上記第二の押圧片42が上記キャリパ4bを円周方向両側から互いに近づく方向に押圧すると同時に、上記アウタパッド9bのプレッシャプレート21bをアウタ側に押圧する。
要するに、上記第一の押圧片41の先半部と上記第二の押圧片42とは、互いに近づく方向の弾力が付与されている。従って、上記アウタパッド9bの円周方向両端部と上記キャリパ爪7aとは、第一、第二の押圧片41、42により軸方向両側から弾性的に挟持されて、走行に伴う振動等によりがたつく事がなくなる。又、一対のキャリパスプリング15、15の第二の押圧片42、42の押圧部45、45には、互いに近づく方向の弾力が付与される。従って、上記キャリパ4bは、上記両キャリパスプリング15、15の第二の押圧片42、42により、円周方向両側から弾性的に挟持されて、やはり、走行に伴う振動等によりがたつく事がなくなる。
本例のディスクブレーキは、上述の様に構成し作用する為、小型・軽量且つ低コストで造れて、しかも、走行時の振動に拘らずがたつく事のないディスクブレーキを実現できる。
先ず、小型・軽量化及び低コスト化は、上記アウタパッド9bを前記サポートプレート1bに対し、前記一対のアンカボルト14、14で支持する事により図れる。これら両アンカボルト14、14による支持構造は、前述の図7〜8に示した様な、特許文献3に記載された構造と同様に、サポートを鋳造品とした構造に比べて低コストで造れる。しかも本例の構造の場合には、上記アウタパッド9bを支持すると共に、制動時にこのアウタパッド9bに加わるブレーキトルクを、上記両アンカボルト14、14により支承する構造である為、上記アウタパッド9bの支持部を、上記特許文献3に記載された構造に比べても、より小型・軽量化でき、合わせて、低コスト化も図れる。即ち、この特許文献3に記載された構造に組み込まれているアンカブロック2、2と、本例の構造に組み込む上記両アンカボルト14、14とを比較すれば明らかな通り、アウタパッドを支持すると共にブレーキトルクを支承する為に必要な部材の形状を簡素にできる。そして、上述の様に、小型・軽量化並びに低コスト化を図れる。
更に本例の構造の場合には、前記一対のキャリパスプリング15、15を、それぞれが 前記サポートプレート1bに固定されている一対のアンカボルト14、14と、前記キャリパ4b及び上記アウタパッド9bとの間に設けている為、これらキャリパ4b及びアウタパッド9bが、上記サポートプレート1bに対しがたつく事を防止できる。
尚、本発明を実施する場合に、サポートは、図示の実施例の様な、金属板を打ち抜き加工して成る板金製に限らず、鋳造品により造る事もできる。
又、本発明を実施する場合に、アンカボルトをサポートに対し固定すると共に、ガイドピンを廃止した構造に関して、図示の例と同様のキャリパスプリングを装着する事もできる。
本発明の実施の形態の1例を、組み立てて径方向外側且つアウタ側から見た状態で示す斜視図。 同じく分解斜視図。 図1のA矢印方向である、アウタ側から見た正投影図。 図3の右方である、回入側又は回出側から見た正投影図。 図3の上方である、径方向外側から見た正投影図。 図4の右方である、インナ側から見た正投影図。 従来構造の第1例を、径方向外側且つインナ側から見た状態で示す斜視図。 同じく、径方向内側且つアウタ側から見た状態で示す斜視図。 従来構造の第2例を、インナ側から見た状態で示す正投影図。 同じく、一部を切断して径方向外側から見た状態で示す正投影図。
符号の説明
1、1a、1b サポートプレート
2 アンカブロック
3 サポート
4、4a、4b キャリパ
5、5a、5b ガイドピン
6、6a、6b シリンダ部
7、7a キャリパ爪
8、8a、8b インナパッド
9、9a、9b アウタパッド
10 延長部
11 支持ピン
12 捩りコイルばね
13 ロータ
14 アンカボルト
15 キャリパスプリング
16 パッドクリップ
17 保持部
18 保持凹部
19 取付孔
20 通孔
21a、21b プレッシャプレート
22a、22b ライニング
23 舌片部
24 円柱部
25 非円形係合部
26 雄ねじ部
27 コイル部
28 ねじ孔
29 係合突片
30 連結部
31 係止孔
32 ピストン
33 腕部
34 ガイド筒部
35 ブーツ
36 キャップ
37 延出部
38 通孔
39 突起
40 六角孔
41 第一の押圧片
42 第二の押圧片
43 係止部
44 中間部
45 押圧部
46 先端側押圧部

Claims (4)

  1. 車輪と共に回転するロータと、円周方向中央部に径方向内方に凹んだ状態で設けられた保持部を有し、このロータのインナ側面に対向する状態で車体に固定されるサポートと、上記保持部に、軸方向の変位を可能に支持されたインナパッドと、この保持部を円周方向両側から挟む状態で上記サポートの外径側端部に、上記ロータの外周縁部を軸方向に跨ぐ状態で設けられたアンカボルトと、円周方向端部に設けた通孔にこのアンカボルトを挿通する事により、軸方向の変位を可能としてこのアンカボルトに支持されたアウタパッドと、上記サポートに対し、軸方向の変位を可能に支持されたキャリパと、上記サポートに対するこのキャリパのがたつきを防止する為のキャリパスプリングとを備え、このキャリパは、インナ側部分に設けたシリンダ部に、上記インナパッドを上記ロータのインナ側面に押圧する為のピストンを内嵌すると共に、アウタ側端部に、上記アウタパッドを上記ロータのアウタ側面に押圧する為のキャリパ爪を設けたものであり、上記キャリパスプリングは、弾性を有する線材を曲げ形成して成るもので、上記アンカボルトの一部に軸方向の変位を可能に外嵌されるコイル部と、このコイル部の両端から延出された第一、第二の押圧片とを備えたものであり、このうちの第一の押圧片を上記キャリパの一部に係止すると共に、上記第二の押圧片を上記アウタパッドのインナ側面に当接させて、このアウタパッドを上記キャリパ爪に向け押圧しているディスクブレーキ。
  2. 上記第一の押圧片を、上記キャリパ爪の先端部に形成した通孔に挿入する事により、この第一の押圧片をこのキャリパ爪の先端部に係止して、このキャリパ爪に径方向内方に向いた弾力を付与している、請求項1に記載したディスクブレーキ。
  3. 上記第二の押圧片の中間部により上記キャリパの円周方向側面を、このキャリパの円周方向中央部に向けて押圧している、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ。
  4. 上記キャリパ爪のインナ側面と、上記アウタパッドを構成するプレッシャプレートのアウタ側面とのうちの一方の側面に突設した係合凸部と、他方の側面に凹設した係合凹部とを、がたつきなく凹凸係合させている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ。
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