JP2010115605A - 汚染地盤の浄化方法 - Google Patents

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義徳 大島
Kenji Onishi
健司 大西
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久 桐山
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Abstract

【課題】過酸化水素水を注入しても中性を保つことが可能であり、しかも、過酸化水素水の分解速度を速めることのない汚染地盤の浄化方法を提供する。
【解決手段】硫化物イオンを含有する汚染地盤内に過酸化水素水を注入し、汚染地盤内に生息する好気性微生物を活性化させて、汚染地盤を原位置で浄化する汚染地盤の浄化方法であって、汚染地盤内に、過酸化水素水とともにリン酸塩を注入することとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、汚染地盤の浄化方法に関し、特に、硫化物イオンを含有する汚染地盤内に過酸化水素水を注入し、当該汚染地盤内に生息する好気性微生物を活性化させて、当該汚染地盤を原位置で浄化する汚染地盤の浄化方法に関する。
有機汚染物質(例えば、ベンゼン、塩化エチレン類、油など)で汚染された汚染地盤については、当該汚染地盤内に生息する好気性微生物を活性化させて、原位置で浄化することが可能であり、この好気性微生物を活性化させるためには、当該汚染地盤内に酸素を十分に供給する必要がある。そこで、汚染地盤内に酸素を十分に供給する技術として、従来、汚染地盤に井戸を設け、この井戸を介して汚染地盤内に過酸化水素水を注入する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開平9−206732号公報
ところで、海岸沿いの埋立地や浚渫土由来の汚染地盤においては、海水中に含まれる硫酸が還元されて硫化物イオンとなり、硫化鉄などの形態で存在することがある。こうした硫化物イオンを含有する汚染地盤(以下単に「汚染地盤」という。)に対して、好気的な微生物浄化を促すために過酸化水素水を酸素源として注入する場合には、硫化物イオンが酸化されて硫酸を生じ、汚染地盤及び地下水が酸性になってしまう。とりわけ、この酸性化の度合いが著しいときには、たとえ過酸化水素から発生した酸素が汚染地盤に届いたとしても、pHの不適正化のために微生物が十分に活性化されず、汚染地盤の浄化が進まないおそれがある。そのため、汚染地盤に対して過酸化水素水を注入する際には、汚染地盤に対し過酸化水素水とともに中和剤を注入することが望ましい。
そこで、過酸化水素水とともに水酸化ナトリウムなどのアルカリ塩基を中和剤として汚染地盤に注入することが考えられる。しかし、過酸化水素の自己酸化などによる分解反応は、pHに大きく依存し、酸性側では分解速度が遅くなるものの、アルカリ側では分解速度が速くなってしまう。そのため、過酸化水素水とともに水酸化ナトリウムなどのアルカリ塩基を中和剤として汚染地盤に注入する場合には、過酸化水素の分解反応がアルカリ側で速くなり、汚染地盤への過酸化水素水の浸透量が減り、ひいては、汚染地盤の浄化効果が低減してしまうおそれがあった。そこで、従来より、硫化物イオンを含有する汚染地盤において、過酸化水素水による処理で発生した硫酸を中和することが可能であり、過酸化水素水の分解速度を速めることのない技術が望まれていた。
本発明は、過酸化水素水を注入しても中性を保つことが可能であり、しかも、過酸化水素水の分解速度を速めることのない汚染地盤の浄化方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは、鋭意研究を行ったところ、硫化物イオンを含有する汚染地盤に対して過酸化水素水とともに注入する中和剤としては、リン酸塩が適していることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、硫化物イオンを含有する汚染地盤内に過酸化水素水を注入し、当該汚染地盤内に生息する好気性微生物を活性化させて、当該汚染地盤を原位置で浄化する汚染地盤の浄化方法であって、前記汚染地盤内に、前記過酸化水素水とともにリン酸塩(例えば、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等)を注入することを特徴とする。
本発明によれば、硫化物イオンを含有する汚染地盤に過酸化水素水を注入しても中性を保つことが可能であり、しかも、過酸化水素水の分解速度を速めることがない。
本発明者らは、汚染地盤に対して過酸化水素水とともに注入する中和剤としては、リン酸塩が適していることを確認するために、次のような確認試験を行った。
すなわち、この確認試験では、1L耐圧瓶に乾土換算で100gの汚染土と、3倍量になるように添加資材入りの過酸化水素水を入れて、反応させ、経時的に上澄み中の過酸化水素水の残留濃度を評価し、過酸化水素水とともに入れる薬剤の種類や濃度によって、反応速度にどの様な影響が出るかを評価した。土は全て、同一の硫化物イオンを多く含むものを用いた。
なお、この確認試験における手順の概略は、次の(1)〜(6)の通りである。(1)まず、含水比を35%と仮定し、添加すべき湿土量と添加液量を計算する。所定量の土を1L瓶に量り取る。(2)次に、添加すべき水に、34%過酸化水素水と添加資材を加えてよく混ぜる。(3)続いて、混合した反応液を添加し、素早くコックを閉めたテドラバックにつながるガラス管を通したゴム栓をする。(4)その後、テドラバックのコックを開いて、蓋に液が付かない程度によく振り混ぜる。(5)30分後と2時間後に、ガスバックと液を回収し、発生ガス量と残存過酸化水素水量を測定する。
図1及び表1に、確認試験の結果、すなわち、1%過水で反応バッチ試験を実施した結果を示す。この確認試験では、リン酸のナトリウム塩以外に、代表的な過酸化水素の反応遅延剤として知られているリン酸も対照ケースとした。
図1及び表1の反応定数に示すように、過酸化水素水と土を単純に混ぜただけの対象ケースに比べて、反応速度(すなわち過酸化水素水の分解速度)を遅延させ得ることがわかった。但し、加える添加液がアルカリになるにつれて、遅延効果が低くなる傾向が見られたので、実際の使用にあたっては、汚染地盤ごとに最適な添加量を決定することとする。
以上の通り、過酸化水素水と土を混合して反応させる時に、過酸化水素水又は土にリン酸のナトリウム塩を入れることで、過酸化水素水の分解反応を遅延させ得ることが判明した。しかも、汚染地盤内に、過酸化水素水とともにリン酸ナトリウム塩を注入することで、過酸化水素水の注入障害を増大させることなく、また、薬剤の到達範囲を狭めたりすることもなく、硫酸の生成による地下水の酸性化を抑制し得ることが判明した。
アルカリ型中和剤による過酸化水素水の分解速度への影響を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 硫化物イオンを含有する汚染地盤内に過酸化水素水を注入し、当該汚染地盤内に生息する好気性微生物を活性化させて、当該汚染地盤を原位置で浄化する汚染地盤の浄化方法であって、
    前記汚染地盤内に、前記過酸化水素水とともにリン酸塩を注入することを特徴とする汚染地盤の浄化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012193991A (ja) * 2011-03-15 2012-10-11 Ohbayashi Corp 硫化物の検出方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61135592A (ja) * 1984-11-08 1986-06-23 インターナシヨナル テクノロジー コーポレーシヨン 地下層中の汚染物質のバイオ酸化を促進する方法

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