JP2010113898A - 車両用前照灯 - Google Patents
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Abstract
【課題】すれ違いビームから走行ビームへの切り替え感を向上させることが可能な車両用前照灯を提供する。
【解決手段】第1シェード、第2シェード、第3シェードを備えており、すれ違いビームが選択された場合には、反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、反射光を遮蔽しない開放位置に配置される可動シェードとして構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】第1シェード、第2シェード、第3シェードを備えており、すれ違いビームが選択された場合には、反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、反射光を遮蔽しない開放位置に配置される可動シェードとして構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両用前照灯に係り、特に可動シェードを用いたプロジェクタ型の車両用前照灯に関する。
従来、可動シェードを用いたプロジェクタ型の車両用前照灯が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図11は、特許文献1に記載の車両用前照灯の構成を説明するための断面図である。
図11に示すように、特許文献1に記載の車両用前照灯は、投影レンズ110、光源120、回動ピン130を中心に回転可能に支持された可動シェード140、可動シェード140に連結されたアクチュエータ150等を備えている。
特許文献1に記載の車両用前照灯においては、可動シェード140は、すれ違いビーム(ロービーム)が選択された場合には、アクチュエータ150の作用により回動ピン130を中心に回転し、図11中実線で描いた遮光位置に配置されることとなり、すれ違いビーム用配光パターンが形成されることとなる。一方、可動シェード140は、走行ビーム(ハイビーム)が選択された場合には、アクチュエータ150の作用により回動ピン130を中心に回転し、図11中二点差線で描いた遮光緩和位置に配置されることとなり、ハイビーム用配光パターンが形成されることとなる。
特開2005−93342号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の車両用前照灯においては、単に可動シェードを回転させその配置を切り替えることのみで、すれ違いビームと走行ビームを切り替える構成であるため、すれ違いビームから走行ビームへの切り替え感が乏しいという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、すれ違いビームから走行ビームへの切り替え感を向上させることが可能な車両用前照灯を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、投影レンズとして機能する第1レンズ部分及び第2レンズ部分、並びに、投影レンズ以外のレンズとして機能する第3レンズ部分及び第4レンズ部分を含む多機能レンズと、光源と、第1反射面、第2反射面、第3反射面、第4反射面、第5反射面及び第6反射面と、を備えており、前記第1反射面及び前記第2反射面は、前記光源の後方に隣接した状態で配置されており、前記第3反射面及び前記第4反射面は、前記光源の前方に隣接した状態で配置されており、前記第5反射面は、前記第4反射面の外側に配置されており、前記第6反射面は、前記第3反射面の外側に配置されており、前記第1反射面は、当該第1反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第1レンズ部分の焦点に集光させた後、前記第1レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、前記第2反射面は、当該第2反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第2レンズ部分の焦点に集光させた後、前記第2レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、前記第3反射面は、当該第3反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第4反射面に形成された開口を通過させ、前記第5反射面に向けて反射する反射面として形成されており、前記第4反射面は、当該第4反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第3反射面に形成された開口を通過させ、前記第6反射面に向けて反射する反射面として形成されており、前記第5反射面は、当該第5反射面に到達した前記第3反射面からの反射光を、平行光線に変換し、前記第3レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、前記第6反射面は、当該第6反射面に到達した前記第4反射面からの反射光を、平行光線に変換し、前記第4レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、さらに、第1シェード、第2シェード、第3シェードを備えており、前記第1シェードは、前記第1レンズ部分と前記第1反射面の間に配置されており、前記第2シェードは、前記第2レンズ部分と前記第2反射面の間に配置されており、前記第3シェードは、前記第3反射面及び前記第4反射面の外側に配置されており、前記第1シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、上端が前記第1レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、前記第1反射面から前記第1レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記第1反射面から前記第1レンズ部分に向けて反射される反射光を遮蔽しない開放位置に配置される可動シェードとして構成されており、前記第2シェードは、上端が前記第2レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、前記第2反射面から前記第2レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置された固定シェードとして構成されており、前記第3シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、前記第3反射面に形成された開口及び前記第4反射面に形成された開口を閉塞する閉塞位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記第3反射面に形成された開口及び前記第4反射面に形成された開口を開放する開放位置に配置される可動シェードとして構成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、すれ違いビームが選択された場合には、第1シェードは、上端が第1レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、第3シェードは、第3反射面に形成された開口及び第4反射面に形成された開口を閉塞する閉塞位置に配置される。このため、すれ違いビームが選択された場合には、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光及び第2反射面から第2レンズ部分に向けて反射される反射光(2ビーム)のみで、すれ違いビーム用配光パターンが形成されることとなる。
一方、走行ビームが選択された場合には、第1シェードは、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光を遮蔽しない開放位置に配置され、第3シェードは、第3反射面に形成された開口及び第4反射面に形成された開口を開放する開放位置に配置される。このため、走行ビームが選択された場合には、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光、第2反射面から第2レンズ部分に向けて反射される反射光、第5反射面から第3レンズ部分に向けて反射される反射光及び第6反射面から第4レンズ部分に向けて反射される反射光(4ビーム)により、走行ビーム用配光パターンが形成されることとなる。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、すれ違いビームから走行ビームに切り替えた場合、2ビームから4ビームに切り替えられるため、走行ビーム時の中心光度が大幅に向上するとともに、すれ違いビームから走行ビームへの切り替え感を大幅に向上させることが可能となる。
また、請求項1に記載の発明によれば、第1反射面、第2反射面、第3反射面、第4反射面、第5反射面及び第6反射面によって光源のほぼ全周が包囲されるため、光の利用効率が極めて高い車両用前照灯を構成することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1反射面は、第1焦点が前記光源近傍に設定され、かつ、第2焦点が前記第1レンズ部分の焦点近傍に設定された楕円系反射面として形成されており、前記第2反射面は、第1焦点が前記光源近傍に設定され、かつ、第2焦点が前記第2レンズ部分の焦点近傍に設定された楕円系反射面として形成されており、前記第3反射面は、第1焦点が前記光源近傍に設定され、かつ、第2焦点が前記第4反射面に形成された開口近傍に設定された楕円系反射面として形成されており、前記第4反射面は、第1焦点が前記光源近傍に設定され、かつ、第2焦点が前記第3反射面に形成された開口近傍に設定された楕円系反射面として形成されており、前記第5反射面は、焦点が前記第3反射面の第2焦点近傍に設定された放物面系反射面として形成されており、前記第6反射面は、焦点が前記第4反射面の第2焦点近傍に設定された放物面系反射面として形成されていることを特徴とする。
これは、各反射面の例示である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記第3レンズ部分は、前記第5反射面からの反射光である平行光線を素通しするレンズ部分又は若干拡散するレンズ部分として形成されており、前記第4レンズ部分は、前記第6反射面からの反射光である平行光線を素通しするレンズ部分又は若干拡散するレンズ部分として形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、第3レンズ部分及び第4レンズ部分は、平行光線を素通しするレンズ部分又は若干拡散するレンズ部分として形成されているため、ヘッドランプに適したスポット的な配光パターンを形成することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の発明において、前記第1シェード及び第3シェードは、所定回転軸を中心に回転可能に支持されており、前記第1シェード及び第3シェードには、リンクを介してアクチュエータが連結されており、前記第1シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、前記アクチュエータから前記リンクを介して伝達される駆動力によって所定回転軸を中心に回転させられることにより、前記遮蔽位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記アクチュエータから前記リンクを介して伝達される駆動力によって所定回転軸を中心に回転させられることにより、前記開放位置に配置され、前記第3シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、前記アクチュエータから前記リンクを介して伝達される駆動力によって所定回転軸を中心に回転させられることにより、前記閉塞位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記アクチュエータから前記リンクを介して伝達される駆動力によって所定回転軸を中心に回転させられることにより、前記開放位置に配置されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、第1シェード及び第3シェードは、所定回転軸を中心に回転可能に支持されており、第1シェード及び第3シェードには、リンクを介してアクチュエータが連結されているため、極めて簡易な構成で、すれ違いビームから走行ビームへ切り替えることが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の発明において、前記第3シェードには、前記第3反射面から前記第5反射面に向けて反射される反射光の一部を通過させるための開口及び前記第4反射面から前記第6反射面に向けて反射される反射光の一部を通過させるための開口が形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、第3シェードには、前記第3反射面から前記第5反射面に向けて反射される反射光の一部を通過させるための開口及び前記第4反射面から前記第6反射面に向けて反射される反射光の一部を通過させるための開口が形成されているため、すれ違いビームが選択された場合であっても、第3反射面から第5反射面に向けて反射される反射光の一部を通過させるための開口及び第4反射面から前記第6反射面に向けて反射される反射光の一部を通過させるための開口は、完全に遮蔽されることがない。このため、すれ違いビームが選択された場合であっても、第3反射面から第5反射面に向けて反射される反射光の一部及び第4反射面から前記第6反射面に向けて反射される反射光の一部は、当該開口を通過し、第5反射面及び第6反射面に到達する。このため、光の利用効率を向上させることが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の発明において、前記第3シェードは、前記第3反射面から前記第5反射面に向けて反射される反射光及び前記第4反射面から前記第6反射面に向けて反射される反射光を前記光源付近に回帰させるための反射面を備えていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、すれ違いビーム時、本来遮蔽されるはずの第3反射面から第5反射面に向けて反射される反射光及び第4反射面から第6反射面に向けて反射される反射光が第3シェードで反射し、再度第3反射面、第4反射面で反射し、結果、光源付近に回帰するため、第1反射面、第2反射面に到達する光束が増大し、すれ違いビーム時にも光の利用効率を向上させることが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の発明において、前記第1シェードの前方には、オーバーヘッド用配光パターンを形成するための反射面が設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、オーバーヘッド配光を形成することが可能となる。
請求項8に記載の発明は、投影レンズとして機能する第1レンズ部分及び第2レンズ部分、並びに、投影レンズ以外のレンズとして機能する第3レンズ部分及び第4レンズ部分を含む多機能レンズと、光源と、第1反射面、第2反射面、第3反射面、第4反射面、第5反射面及び第6反射面と、を備えており、前記第1反射面及び前記第2反射面は、前記光源の後方に隣接した状態で配置されており、前記第3反射面及び前記第4反射面は、前記光源の前方に隣接した状態で配置されており、前記第5反射面は、前記第4反射面の外側に配置されており、前記第6反射面は、前記第3反射面の外側に配置されており、前記第1反射面は、当該第1反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第1レンズ部分の焦点に集光させた後、前記第1レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、前記第2反射面は、当該第2反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第2レンズ部分の焦点に集光させた後、前記第2レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、前記第3反射面は、当該第3反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第4反射面に形成された開口を通過させ、前記第5反射面に向けて反射する反射面として形成されており、前記第4反射面は、当該第4反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第3反射面に形成された開口を通過させ、前記第6反射面に向けて反射する反射面として形成されており、前記第5反射面は、当該第5反射面に到達した前記第3反射面からの反射光を、平行光線に変換し、前記第3レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、前記第6反射面は、当該第6反射面に到達した前記第4反射面からの反射光を、平行光線に変換し、前記第4レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、さらに、第1シェード、第2シェード、第3シェードを備えており、前記第1シェードは、前記第1レンズ部分と前記第1反射面の間に配置されており、前記第2シェードは、前記第2レンズ部分と前記第2反射面の間に配置されており、前記第3シェードは、前記第3反射面及び前記第4反射面の外側に配置されており、前記第1シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、上端が前記第1レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、前記第1反射面から前記第1レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記第1反射面から前記第1レンズ部分に向けて反射される反射光を遮蔽しない開放位置に配置される可動シェードとして構成されており、前記第2シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、上端が前記第2レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、前記第2反射面から前記第2レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記第2反射面から前記第2レンズ部分に向けて反射される反射光を遮蔽しない開放位置に配置される可動シェードとして構成されており、前記第3シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、前記第3反射面に形成された開口及び前記第4反射面に形成された開口を閉塞する閉塞位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記第3反射面に形成された開口及び前記第4反射面に形成された開口を開放する開放位置に配置される可動シェードとして構成されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、すれ違いビームが選択された場合には、第1シェードは、上端が第1レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、第3シェードは、第3反射面に形成された開口及び第4反射面に形成された開口を閉塞する閉塞位置に配置される。このため、すれ違いビームが選択された場合には、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光及び第2反射面から第2レンズ部分に向けて反射される反射光(2ビーム)のみで、すれ違いビーム用配光パターンが形成されることとなる。
一方、走行ビームが選択された場合には、第1シェードは、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光を遮蔽しない開放位置に配置され、第3シェードは、第3反射面に形成された開口及び第4反射面に形成された開口を開放する開放位置に配置される。このため、走行ビームが選択された場合には、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光、第2反射面から第2レンズ部分に向けて反射される反射光、第5反射面から第3レンズ部分に向けて反射される反射光及び第6反射面から第4レンズ部分に向けて反射される反射光(4ビーム)により、走行ビーム用配光パターンが形成されることとなる。
すなわち、請求項8に記載の発明によれば、すれ違いビームから走行ビームに切り替えた場合、2ビームから4ビームに切り替えられるため、すれ違いビームから走行ビームへの切り替え感を大幅に向上させることが可能となる。
また、請求項8に記載の発明によれば、第1反射面、第2反射面、第3反射面、第4反射面、第5反射面及び第6反射面によって光源のほぼ全周が包囲されるため、光の利用効率が極めて高い車両用前照灯を構成することが可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれかに記載の発明において、前記多機能レンズの出射面は、少なくとも、第1シリンドリカルレンズ面、第1レンズ面及び第2レンズ面を含んでおり、前記第1シリンドリカルレンズ面は、所定方向に延びるシリンドリカルレンズ面を、前記第1レンズ部分の焦点を含み前記所定方向に直交する平面、及び、前記第2レンズ部分の焦点を含み前記所定方向に直交する平面で切断した形状に相当するレンズ面として形成されており、前記第1レンズ面は、当該第1レンズ面から入射した平行光線が前記第1レンズ部分の焦点に集光するように、前記第1シリンドリカルレンズ面の一方の端面に連続する非球面のレンズ面として形成されており、前記第2レンズ面は、当該第2レンズ面から入射した平行光線が前記第2レンズ部分の焦点に集光するように、前記第1シリンドリカルレンズ面の他方の端面に連続する非球面のレンズ面として形成されており、前記第1レンズ部分の出射面は、前記第1シリンドリカルレンズ面及び前記第1レンズ面を含んでおり、前記第2レンズ部分の出射面は、前記第1シリンドリカルレンズ面及び前記第2レンズ面を含んでおり、前記第1レンズ部分の入射面は、第3レンズ面及び第2シリンドリカルレンズ面を含んでおり、前記第2レンズ部分の入射面は、第4レンズ面及び第3シリンドリカルレンズ面を含んでおり、前記第3レンズ面は、前記第1シリンドリカルレンズ面から入射した平行光線が前記第1レンズ部分の焦点に集光するように、前記第1シリンドリカルレンズ面の反対側に非球面のレンズ面として形成されており、前記第2シリンドリカルレンズ面は、前記第3レンズ面の端面に連続する前記所定方向に延びるシリンドリカルレンズ面として形成されており、前記第4レンズ面は、前記第1シリンドリカルレンズ面から入射した平行光線が前記第2レンズ部分の焦点に集光するように、前記第1シリンドリカルレンズ面の反対側に非球面のレンズ面として形成されており、前記第3シリンドリカルレンズ面は、前記第4レンズ面の端面に連続する前記所定方向に延びるシリンドリカルレンズ面として形成されており、前記第1シェード及び前記第2シェードの上端は、直線形状に形成されていることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、本出願の発明者の下記の知見に基づいている。
本出願の発明者は、出射面とその反対側の入射面を備えるレンズの入射面を複数に区画し、当該複数に区画された入射面のうち少なくとも一つの入射面と出射面の間のレンズ部分に焦点を設定することで、車両用前照灯のレンズ面を大きくしても、車両用前照灯の光軸方向の短縮化が可能となるレンズを実現した。
しかしながら、本出願の発明者は、このレンズを用いて光線追跡した結果、図10に示すように、出射面211から傾斜角度が異なる複数の平行光線を入射させた場合、当該平行光線は水平線Hに沿って集光しないため、一つのシェードでは、明瞭なカットオフラインを有する配光パターンを形成することが困難であるとの結果を得た。図10は、本出願の発明者が実現した上記レンズ200の出射面211から、焦点Fを含む水平面に含まれる平行光線のうち光軸AXに対する傾斜角度が異なる複数の平行光線を入射させた場合の光線追跡結果(所定プログラムによるシミュレーション結果)を表している。
本出願の発明者は、この複数の平行光線が水平線Hに沿って集光しない原因について鋭意検討した結果、上記特許文献1に記載のレンズにおいては、出射面である凸レンズ面211の光軸AXと、その反対側の少なくとも一つの入射面212の光軸AX1との光軸ズレにより、レンズ焦点外での集光性(結像性)が悪く(すなわちコマ収差が大きく)なることに起因するとの知見を得た。請求項9に係る発明はこのような知見に基づいてなされたものである。
請求項9に記載の発明によれば、第1レンズ部分の出射面は第1シリンドリカルレンズ面及び第1レンズ面を含んでおり、第2レンズ部分の出射面は第1シリンドリカルレンズ面及び第2レンズ面を含んでいる。また、第1レンズ部分の入射面は第3レンズ面及び第2シリンドリカルレンズ面を含んでおり、第2レンズ部分の入射面は第4レンズ面及び第3シリンドリカルレンズ面を含んでいる。
このため、上記説明した光軸ズレがなくなり、第1レンズ部分及び第2レンズ部分の出射面から傾斜角度が異なる複数の平行光線を入射させた場合、水平線等に沿って集光して焦点群を形成することとなる。そして、請求項9に記載の発明によれば、上端が直線形状に形成された第1シェード及び第2シェードの上端が、水平線等に沿って形成される焦点群に沿わせた状態で配置されることになる。このため、請求項9に記載の発明によれば、安価に、明瞭なカットオフラインを有する配光パターンを形成することが可能となる。
また、請求項9に記載の発明によれば、すれ違いビームが選択された場合には、第1シェードは、上端が第1レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、第3シェードは、第3反射面に形成された開口及び第4反射面に形成された開口を閉塞する閉塞位置に配置される。このため、すれ違いビームが選択された場合には、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光及び第2反射面から第2レンズ部分に向けて反射される反射光(2ビーム)のみで、すれ違いビーム用配光パターンが形成されることとなる。
一方、走行ビームが選択された場合には、第1シェードは、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光を遮蔽しない開放位置に配置され、第3シェードは、第3反射面に形成された開口及び第4反射面に形成された開口を開放する開放位置に配置される。このため、走行ビームが選択された場合には、第1反射面から第1レンズ部分に向けて反射される反射光、第2反射面から第2レンズ部分に向けて反射される反射光、第5反射面から第3レンズ部分に向けて反射される反射光及び第6反射面から第4レンズ部分に向けて反射される反射光(4ビーム)により、走行ビーム用配光パターンが形成されることとなる。
すなわち、請求項9に記載の発明によれば、すれ違いビームから走行ビームに切り替えた場合、2ビームから4ビームに切り替えられるため、すれ違いビームから走行ビームへの切り替え感を大幅に向上させることが可能となる。
また、請求項9に記載の発明によれば、第1反射面、第2反射面、第3反射面、第4反射面、第5反射面及び第6反射面によって光源のほぼ全周が包囲されるため、光の利用効率が極めて高い車両用前照灯を構成することが可能となる。
本発明によれば、すれ違いビームから走行ビームへの切り替え感を向上させることが可能な車両用前照灯を提供することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態である車両灯具用レンズについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態である車両用灯具に適用される車両灯具用レンズの斜視図である。図2は、図1に示した車両用灯具の部品構成図である。図3は、図1に示した車両用灯具の正面図である。
本実施形態の車両用前照灯100は、自動車のヘッドランプ等の前照灯に適用されるものであり、図1、図2に示すように、車両前後方向に延びる灯具光軸AX上に配置される車両灯具用レンズ10、光源20、第1リフレクタ30、第2リフレクタ40、第1〜第3シェード51〜53、ベース部材60、アクチュエータ70、レンズ固定環80等を備えている。
まず、車両灯具用レンズ10について説明する。図4は、車両灯具用レンズ10の斜視図である。図5(a)は図3等に示した車両用前照灯100のA−A断面図であり、図5b)は図3等に示した車両用前照灯100のB−B断面図である。
図1〜図5に示すように、車両灯具用レンズ10(以下、単にレンズ10という)は、出射面11(図4は凸レンズ面を例示)とその反対側の入射面12を含む正面視略円形で、レンズ中心から上下にシフトした位置に上側の焦点F1及び下側の焦点F2を有するレンズであり(図4、図5(b)参照)、例えば、アクリルやポリカーボネイト等の透明又は半透明材料を射出成型することにより一体的に形成されている。レンズ10は、例えば、図1、図2等に示すように、レンズ固定環80によりベース部材60に固定されている。
まず、出射面11について説明する。
出射面11は、図1、図4、図5(b)等に示すように、シリンドリカルレンズ面11a、非球面の上レンズ面11b、及び、非球面の下レンズ面11cを含んでいる。
シリンドリカルレンズ面11aは、鉛直方向に延びるシリンドリカルレンズ面を上側の焦点F1を含む水平面及び下側の焦点F2を含む水平面で切断した形状に相当するレンズ面として形成されている。
上レンズ面11bは、当該上レンズ面11bから入射した平行光線が上側の焦点F1に集光するように、シリンドリカルレンズ面11aの上側の端面に連続する非球面のレンズ面として形成されている。同様に、下レンズ面11cは、当該下レンズ面11cから入射した平行光線が下側の焦点F2に集光するように、シリンドリカルレンズ面11aの下側の端面に連続する非球面のレンズ面として形成されている。上レンズ面11b及び下レンズ面11cの形状は、例えば、所定プログラムを用いて光線追跡を行うことで求めることが可能である。
次に、入射面12について説明する。
入射面12は、図3に示すように、中心角90°の四つの略扇形領域(上入射面12a、下入射面12b、右入射面12c、左入射面12d)に区画されている。
まず、上入射面12aについて説明する。
上入射面12aは、図5(b)等に示すように、非球面のレンズ面12a1、及び、シリンドリカルレンズ面12a2を含んでいる。
レンズ面12a1は、シリンドリカルレンズ面11aから入射した平行光線が上側の焦点F1に集光するように、シリンドリカルレンズ面11aの反対側に非球面のレンズ面として形成されている。レンズ面12a1の形状は、例えば、所定プログラムを用いて光線追跡を行うことで求めることが可能である。シリンドリカルレンズ面12a2は、レンズ面11bの反対側に、レンズ面12a1の上側の端面に連続する鉛直方向に延びるシリンドリカルレンズ面として形成されている。
上入射面12aは以上のように構成されているため、出射面11と上入射面12aの間のレンズ部分(以下、上レンズ部分10aという)は、焦点F1を有する投影レンズ(例えば、入射面12aから20〜30mm程度後方に焦点F1を持つ集光レンズ)として機能する。
図6は、上レンズ部分10aの出射面11から、上側の光軸AX1を含む水平面に含まれる平行光線のうち上側の光軸AX1に対する傾斜角度が異なる複数の平行光線を入射させた場合の光線追跡結果(所定プログラムによるシミュレーション結果)を表している。
上記のように、出射面11は、少なくとも、シリンドリカルレンズ面11a及びレンズ面11bを含んでおり、少なくとも一つの入射面12aは、レンズ面12a1及びシリンドリカルレンズ面12a2を含んでいる。このため、図9(b)に示すように、従来の光軸ズレがなくなり、出射面11から傾斜角度が異なる複数の平行光線を入射させた場合、水平線Hに沿って集光して焦点群を形成することとなる(図6参照)。
従って、例えば、図9(b)に示すように、上端が直線形状に形成された第1シェード51の上端を、水平線Hに沿って形成される焦点群に沿わせた状態で配置することで、図7(a)に示すように、明瞭なカットオフラインCL1を有する配光パターンP1を形成することが可能となる。
次に、下入射面12bについて説明する。
下入射面12bは、図5(b)等に示すように、非球面のレンズ面12b1、及び、シリンドリカルレンズ面12b2を含んでいる。
レンズ面12b1は、シリンドリカルレンズ面11aから入射した平行光線が下側の焦点F2に集光するように、シリンドリカルレンズ面11aの反対側に非球面のレンズ面として形成されている。レンズ面12b1の形状は、例えば、所定プログラムを用いて光線追跡を行うことで求めることが可能である。シリンドリカルレンズ面12b2は、レンズ面11cの反対側に、レンズ面12b1の下側の端面に連続する鉛直方向に延びるシリンドリカルレンズ面として形成されている。
下入射面12bは以上のように構成されているため、出射面11と下入射面12bの間のレンズ部分(以下、下レンズ部分10bという)は、焦点F2を有する投影レンズ(例えば、入射面12bから20〜30mm程度後方に焦点F2を持つ集光レンズ)として機能する。
図6は、下レンズ部分10bの出射面11から、下側の光軸AX2を含む水平面に含まれる平行光線のうち下側の光軸AX2に対する傾斜角度が異なる複数の平行光線を入射させた場合の光線追跡結果(所定プログラムによるシミュレーション結果)を表している。
上記のように、出射面11は、少なくとも、シリンドリカルレンズ面11a及びレンズ面11cを含んでおり、少なくとも一つの入射面12bは、レンズ面12b1及びシリンドリカルレンズ面12b2を含んでいる。このため、図9(b)に示すように、従来の光軸ズレがなくなり、出射面11から傾斜角度が異なる複数の平行光線を入射させた場合、水平線Hに沿って集光して焦点群を形成することとなる(図6参照)。
従って、例えば、図9(b)に示すように、上端が直線形状に形成された第2シェード52の上端を、水平線Hに沿って形成される焦点群に沿わせた状態で配置することで、図7(a)に示すように、明瞭なカットオフラインCL1を有する配光パターンP1を形成することが可能となる。
次に、左入射面12dについて説明する。
左入射面12dは、図5(a)に示すように、当該左入射面12dから入射した平行光線が出射面11からほぼそのままの平行光として出射されるレンズ面として形成されている。左入射面12dの形状は、例えば、所定プログラムを用いて光線追跡を行うことで求めることが可能である。
左入射面12dは以上のように構成されているため、出射面11と左入射面12dの間のレンズ部分(以下、左レンズ部分10dという)は、ほぼ素通しのレンズとして機能する。この左レンズ部分10dにより、例えば、図7(b)に示すように、スポット的な配光パターンP3を形成することが可能となる。なお、図5(a)に示す左レンズ部分10dは、平行光線を若干拡散させるため、レンズ外周からレンズ中央に向かうにつれて肉厚が増加する形状に形成されている。
次に、右入射面12cについて説明する。
右入射面12cは、図5(a)に示すように、当該右入射面12cから入射した平行光線が出射面11からほぼそのままの平行光として出射されるレンズ面として形成されている。右入射面12cの形状は、例えば、所定プログラムを用いて光線追跡を行うことで求めることが可能である。
右入射面12cは以上のように構成されているため、出射面11と右入射面12cの間のレンズ部分(以下、右レンズ部分10cという)は、ほぼ素通しのレンズとして機能する。この右レンズ部分10cにより、例えば、図7(b)に示すように、スポット的な配光パターンP3を形成することが可能となる。なお、図5(a)に示す右レンズ部分10cは、平行光線を若干拡散させるため、レンズ外周からレンズ中央に向かうにつれて肉厚が増加する形状に形成されている。
上記のように、本実施形態のレンズ10は、投影レンズとして機能する上レンズ部分10a及び下レンズ部分10b、並びに、投影レンズ以外のレンズとして(例えばほぼ素通しのレンズ又は若干拡散させるレンズ)として機能する右レンズ部分10c及び左レンズ部分10dを含む多機能レンズとして構成されている。
上記構成のレンズ10においては、出射面11は、少なくとも、シリンドリカルレンズ面11a、レンズ面11b及びレンズ面11cを含んでおり(図5(b)参照)、上入射面12aは、レンズ面12a1及びシリンドリカルレンズ面12a2を含んでおり、下入射面12bは、レンズ面12b1及びシリンドリカルレンズ面12b2を含んでいる(図5(b)参照)。このため、従来の光軸ズレがなくなり、出射面11から傾斜角度が異なる複数の平行光線を入射させた場合、水平線Hに沿って集光して焦点群を形成することとなる(図6参照)。すなわち、本実施形態のレンズ10によれば、レンズ中心からシフトした位置に第1焦点F1及び第2焦点F2を有するレンズ10において、出射面11から入射させた傾斜角度が異なる複数の平行光線が、水平線等に沿って集光して焦点群を形成する車両用灯具レンズ、すなわち、集光性(結像性)が良く、コマ収差が小さい車両灯具用レンズを提供することが可能となる。
また、本実施形態のレンズ10によれば、出射面11から入射させた傾斜角度が異なる複数の平行光線が、水平線Hに沿って集光して焦点群を形成するため(図6参照)、例えば、図1、図5(b)等に示すように、上端が直線形状に形成された第1シェード51、第2シェード52の上端を、水平線Hに沿って形成される焦点群に沿わせた状態で配置することで、安価に、明瞭なカットオフラインを有する配光パターン(図7(d)参照)を形成することが可能となる。
また、本実施形態の車両灯具用レンズ10によれば、投影レンズとして機能する上レンズ部分10a及び下レンズ部分10b、並びに、投影レンズ以外のレンズとして(例えばほぼ素通しのレンズ又は若干拡散させるレンズ)として機能する右レンズ部分10c及び左レンズ部分10dを含んでいる。このため、複数に区画された入射面12の境界線が現れる新規見栄えの単眼レンズに、投影レンズとしての機能及び投影レンズ以外のレンズとして(例えばほぼ素通しのレンズ又は若干拡散させるレンズ)としての機能を持たせることが可能となる。また、複数の略扇形領域に区画された入射面12の境界線が現れる新規見栄えの単眼レンズを提供することが可能となる。
光源20は、ハロゲンランプ等の光源バルブ、HID等の長手方向に延びたバルブであり、灯具光軸AX上に発光点を位置させた状態で横向きに配置されている。
次に、投影光学系について説明する。
本実施形態の車両用前照灯100は、図5(b)等に示すように、上レンズ部分10a、上反射面31a(本発明の第1反射面に相当)、第1シェード51(可動シェード)からなる上投影光学系、下レンズ部分10b、下反射面31b(本発明の第2反射面に相当)、第2シェード52(固定シェード)からなる下投影光学系の、二つの投影光学系を備えている。上反射面31a及び下反射面31bは、光源20の後方に隣接した状態で配置されている。
まず、上投影光学系について説明する。
上投影光学系は、図5(b)に示すように、上レンズ部分10a、上反射面31a(本発明の第1反射面に相当)、第1シェード51(可動シェード)を備えている。
上反射面31aは、当該上反射面31aに到達した光源20からの照射光(比較的高輝度範囲の照射光L1)を、上レンズ部分10aの焦点F1に集光させた後、上レンズ部分10aに向けて反射する反射面として形成されており、図1、図5(b)に示すように、光源20の後方から上方に渡って当該光源20を覆うように配置されている。上反射面31aは、例えば、第1焦点が光源20の発光点近傍に設定され、かつ、第2焦点が上レンズ部分10aの焦点F1近傍に設定された楕円系反射面として形成されている。
第1シェード51は、図5(b)等に示すように、上反射面31aと上レンズ部分10aの間に配置されている。第1シェード51は、図1、図2等に示すように、両端がベース部材60に支持される所定回転軸54を中心に回転可能に支持されており、可動シェードとして構成されている。第1シェード51には、図1、図5(a)等に示すように、リンクLを介してソレノイド等のアクチュエータ70が連結されている。第1シェード51には、後に詳述するリフレクタ40に形成された左右二つの開口42R、42Lを開閉するための第3シェード53が溶接等の公知の固定手段により固定されている。
上記構成の上投影光学系においては、第1シェード51は、車室内のビーム切り替えスイッチ等により走行ビームが選択された場合には、アクチュエータ70からリンクLを介して伝達される駆動力によって所定回転軸を中心に回転させられることにより、上反射面31aから第1レンズ部分10aに向けて反射される反射光を遮蔽しない開放位置に配置される(図1、図5(b)参照)。
第1シェード51がこの配置の場合、光源20から照射され、上反射面31aに到達した比較的高輝度範囲の照射光L1は、上反射面31aで上レンズ部分10aに向けて反射され、第1シェード51で遮光されることなく、上レンズ部分10aを透過し、例えば、図7(a)に示すように、カットオフラインを持たない配光パターンP1を形成する。
一方、上記構成の上投影光学系においては、第1シェード51は、車室内のビーム切り替えスイッチ等によりすれ違いビームが選択された場合には、アクチュエータ70からリンクLを介して伝達される駆動力によって所定回転軸を中心に回転させられることにより、上端が上レンズ部分10aの焦点F1近傍に位置するとともに、上反射面31aから上レンズ部分10aに向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置される(図8、図9(b)参照)。これにより、第1シェード51の上端が水平線H上に形成される焦点群に沿った状態となる。
第1シェード51がこの配置の場合、光源20から照射され、上反射面31aに到達した比較的高輝度範囲の照射光L1は、上反射面31aで上レンズ部分10aに向けて反射され、焦点群を通過し、第1シェード51で一部が遮光された後、上レンズ部分10aを透過し、例えば、図7(d)に示すように、明瞭なカットオフラインCLを有する配光パターンP2を形成する。
次に、下投影光学系について説明する。
下投影光学系は、図5(b)に示すように、下レンズ部分10b、下反射面31b(本発明の第2反射面に相当)、第2シェード52(固定シェード)を備えている。
下反射面31bは、当該下反射面31bに到達した光源20からの照射光(比較的高輝度範囲の照射光L2)を、下レンズ部分10bの焦点F2に集光させた後、下レンズ部分10bに向けて反射する反射面として形成されており、図1、図5(b)に示すように、光源20の後方から下方に渡って当該光源20を覆うように配置されている。下反射面31bは、例えば、第1焦点が光源20の発光点近傍に設定され、かつ、第2焦点が下レンズ部分10bの焦点F2近傍に設定された楕円系反射面として形成されている。
第2シェード52は、図5(b)等に示すように、下反射面31bと下レンズ部分10bの間に配置されている。第2シェード52は、上端が下レンズ部分10bの焦点F2近傍に位置するとともに、下反射面31bから下レンズ部分10bに向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置された状態で、ベース部材60にネジ止め固定されており、固定シェードとして構成されている。これにより、第2シェード52の上端が水平線H上に形成される焦点群に沿った状態となる(図5(b)参照)。なお、第2シェード52が固定シェードの例について説明したが、第2シェード52は、第1シェード51と同様、可動シェードであってもよい。
上記構成の下投影光学系においては、光源20から照射され、下反射面31bに到達した比較的高輝度範囲の照射光L2は、下反射面31bで下レンズ部分10bに向けて反射され、焦点群を通過し、第2シェード52で一部が遮光された後、下レンズ部分10bを透過し、例えば、図7(d)に示すように、明瞭なカットオフラインCLを有する配光パターンP2を形成する。
次に、スポット光学系について説明する。
本実施形態の車両用前照灯100は、図5(a)等に示すように、左レンズ部分10d、第1右反射面41R(本発明の第3反射面に相当)、第2左反射面32L(本発明の第5反射面に相当)からなる左スポット光学系、右レンズ部分10c、第1左反射面41L(本発明の第4反射面に相当)、第2右反射面32R(本発明の第6反射面に相当)からなる右スポット光学系の、二つのスポット光学系を備えている。第1右反射面41R及び第1左反射面41Lは、光源20の前方に隣接した状態で配置されている。
まず、左スポット光学系について説明する。
左スポット光学系は、図5(a)等に示すように、左レンズ部分10d、第1右反射面41R(本発明の第3反射面に相当)、第2左反射面32L(本発明の第4反射面に相当)を備えている。なお、左レンズ部分10dは、図5(a)では凹レンズを例示しているが、レンズカットなどを用いてもよい。
第1右反射面41Rは、当該第1右反射面41Rに到達した光源20からの照射光(比較的高輝度範囲の照射光L3)を、第1左反射面41Lに形成された開口42Lを通過させ、第1左反射面41Lの外側に配置された第2左反射面32Lに向けて反射する反射面として形成されており、図5(a)、図5(b)等に示すように、光源20の前方、かつ、上反射面31a及び下反射面31bからの反射光L1、L2と干渉しない位置に配置されている。
第1右反射面41Rは、例えば、第1焦点F3が光源20の発光点近傍に設定され、かつ、第2焦点F5が第1左反射面41Lに形成された開口42L(例えば3φ程度の開口)近傍に設定された楕円系反射面として形成されている。なお、第2焦点F5は、光源20を含む水平面上に設定されている。
第2左反射面32Lは、当該第2左反射面32Lに到達した第1右反射面41Rからの反射光を、平行光線に変換し、左レンズ部分10dに向けて反射する反射面として形成されており、第1左反射面41Lの外側に配置されている。第2左反射面32Lは、例えば、焦点が第1右反射面41Rの第2焦点F5近傍に設定された放物面系反射面として形成されている。
上記構成の左スポット光学系においては、車室内のビーム切り替えスイッチ等により走行ビームが選択され、アクチュエータ70の作用により第3シェード53が開口42Lの開放位置に配置された場合には(図1、図5(a)参照)、光源20から照射され、第1右反射面41Rに到達した比較的高輝度範囲の照射光L3は、第1右反射面41Rで第2左反射面32Lに向けて反射され、第2焦点F5に集光した後、当該開放された開口42Lを通過し、第2左反射面32Lに到達する。
そして、この第2左反射面32Lに到達した照射光L3は、さらに第2左反射面32Lで左レンズ部分10dに向けて反射され、ほぼ素通しの左レンズ部分10dを透過し、例えば、図7(b)に示すように、走行ビームに適した多少広がりをもったスポット光P3を形成する。
一方、上記構成の左スポット光学系においては、車室内のビーム切り替えスイッチ等によりすれ違いビームが選択され、アクチュエータ70の作用により第3シェード53が開口42Lの閉塞位置に配置された場合には(図8、図9(a)参照)、第1右反射面41Rからの反射光は、開口42Lを通過することができないため、配光パターンを形成することがない(図9(a)参照)。
次に、右スポット光学系について説明する。
左スポット光学系は、図5(a)等に示すように、右レンズ部分10c、第1左反射面41L(本発明の第5反射面に相当)、第2右反射面32R(本発明の第6反射面に相当)を備えている。なお、右レンズ部分10cは、図5(a)では凹レンズを例示しているが、レンズカットなどを用いてもよい。
第1左反射面41Lは、当該第1左反射面41Lに到達した光源20からの照射光(比較的高輝度範囲の照射光)を、第1右反射面41Rに形成された開口42Rを通過させ、第1右反射面41Rの外側に配置された第2右反射面32Rに向けて反射する反射面として形成されており、図5(a)、図5(b)等に示すように、光源20の前方、かつ、上反射面31a及び下反射面31bからの反射光L1、L2と干渉しない位置に配置されている。
第1左反射面41Lは、例えば、第1焦点F3が光源20の発光点近傍に設定され、かつ、第2焦点F4が第1右反射面41Rに形成された開口42R(例えば3φ程度の開口)近傍に設定された楕円系反射面として形成されている。なお、第2焦点F4は、光源20を含む水平面上に設定されている。
第2右反射面32Rは、当該第2右反射面32Rに到達した第1左反射面41Lからの反射光を、平行光線に変換し、右レンズ部分10cに向けて反射する反射面として形成されており、第1右反射面41Rの外側に配置されている。第2右反射面32Rは、例えば、焦点が第1左反射面41Lの第2焦点F4近傍に設定された放物面系反射面として形成されている。
上記構成の右スポット光学系においては、車室内のビーム切り替えスイッチ等により走行ビームが選択され、アクチュエータ70の作用により第3シェード53が開口42Rの開放位置に配置された場合には(図1、図5(a)参照)、光源20から照射され、第1左反射面41Lに到達した比較的高輝度範囲の照射光は、第1左反射面41Lで第2右反射面32Rに向けて反射され、第2焦点F4に集光した後、当該開放された開口42Rを通過し、第2右反射面32Rに到達する。
そして、この第2右反射面32Rに到達した照射光は、さらに第2右反射面32Rで右レンズ部分10cに向けて反射され、ほぼ素通しの右レンズ部分10cを透過し、例えば、図7(b)に示すように、走行ビームに適した多少広がりをもったスポット光P3を形成する。
一方、上記構成の右スポット光学系においては、車室内のビーム切り替えスイッチ等によりすれ違いビームが選択され、アクチュエータ70の作用により第3シェード53が開口42Rの閉塞位置に配置された場合には(図8、図9(a)参照)、第1左反射面41Lからの反射光は、開口42Rを通過することができないため、配光パターンを形成することがない(図9(a)参照)。
以上説明したように、本実施形態の車両用前照灯100によれば、車室内のビーム切り替えスイッチ等によりすれ違いビームが選択された場合には、第1シェード51は、上端が上レンズ部分10aの焦点F1近傍に位置するとともに、上反射面31aから上レンズ部分10aに向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、第3シェード53は、第1右反射面41Rに形成された開口42R及び第1左反射面41Lに形成された開口42Lを閉塞する閉塞位置に配置される。
このため、すれ違いビームが選択された場合には、上反射面31aから上レンズ部分10aに向けて反射される反射光L1及び下反射面31bから下レンズ部分10bに向けて反射される反射光L2(2ビーム)のみで、すれ違いビーム用配光パターンが形成されることとなる(図9(a)、図7(d)参照)。
一方、車室内のビーム切り替えスイッチ等により走行ビームが選択された場合には、第1シェード51は、上反射面31aから上レンズ部分10aに向けて反射される反射光L1を遮蔽しない開放位置に配置され、第3シェード53は、第1右反射面41Rに形成された開口42R及び第1左反射面41Lに形成された開口42Lを開放する開放位置に配置される。
このため、走行ビームが選択された場合には、上反射面31aから上レンズ部分10aに向けて反射される反射光L1、下反射面31bから下レンズ部分10bに向けて反射される反射光L2、第2左反射面32Lから左レンズ部分10dに向けて反射される反射光L3及び第2右反射面32Rから右レンズ部分10cに向けて反射される反射光(4ビーム)により、走行ビーム用配光パターンが形成されることとなる(図5(a)、図5(b)、図7(c)参照)。
すなわち、本実施形態の車両用前照灯100によれば、すれ違いビームから走行ビームに切り替えた場合、2ビームから4ビームに切り替えられるため、走行ビーム時の中心光度が大幅に向上するとともに、すれ違いビームから走行ビームへの切り替え感を大幅に向上させることが可能となる。
また、本実施形態の車両用前照灯100によれば、上反射面31a、下反射面31b、第1右反射面41R、第1左反射面41L、第2右反射面32R及び第2左反射面32Lによって光源20のほぼ全周が包囲されるため、光の利用効率が極めて高い車両用前照灯を構成することが可能となる。
また、本実施形態の車両用前照灯100によれば、第1シェード51及び第3シェード53は、一体化されて一つの回転軸54を中心に回転可能に支持されており、第1シェード51及び第3シェード53には、リンクLを介してユニット下部に配置されたアクチュエータ70が連結されているため、極めて簡易な構成で、すれ違いビームから走行ビームへ切り替えることが可能となる。
次に、変形例について説明する。
第3シェード53には、第1右反射面41Rから第2左反射面32Lに向けて反射される反射光の一部を通過させるための開口又は切欠、及び、第1左反射面41Lから第2右反射面32Rに向けて反射される反射光の一部を通過させるための開口又は切欠を形成してもよい。
このようにすれば、すれ違いビームが選択され、第3シェード53が、第1右反射面41Rに形成された開口42R及び第1左反射面41Lに形成された開口42Lを閉塞する閉塞位置に配置された場合であっても、反射光の一部が当該開口又は切欠を通過することとなる。このため、光の利用効率を向上させることが可能となる。なお、第3シェード53に形成された開口又は切欠を通過した光は、オーバーヘッド用配光等として用いることが可能である。
また、上記実施形態の車両用前照灯100においては、シェード53を平坦な反射部材にすれば(又は表面処理を施せば)、すれ違いビーム時、本来遮蔽されるはずの第1左反射面41L、第1右反射面41Rからの反射光が第3シェード53で反射し、再度第1左反射面41L、第1右反射面41Rで反射し、結果、光源20付近に回帰するため、上反射面31a、下反射面31bに到達する光束が増大し、すれ違いビーム時も光の利用効率を向上させることが可能となる。
また、図1、図8に示すように、第1シェード51の前方に、当該第1シェード51と一体的に、オーバーヘッド用配光パターンを形成するための反射面55(反射部材等)を配置してもよい。このようにすれば、すれ違いビーム時、オーバーヘッド配光を形成することが可能となる。
また、上記実施形態では、左レンズ部分10d、右レンズ部分10cを用いた例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1右反射面41R、第2左反射面32L、第1左反射面41L、第2右反射面32Rを自由曲面として、走行ビーム用配光を形成するのであれば、左レンズ部分10d、右レンズ部分10cを省略することが可能である。
また、上記実施形態では、投影レンズとして機能するレンズ部分10a、10bを上下に配置した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、投影レンズとして機能するレンズ部分10a、10bを、左右に配置することが可能である。
また、上記実施形態では、投影レンズ以外のレンズとして機能するレンズ部分10c、10dを左右に配置した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、投影レンズ以外のレンズとして機能するレンズ部分10c、10dを、上下に配置することが可能である。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
100…車両用前照灯、10…車両灯具用レンズ、10a…上レンズ部分、10b…下レンズ部分、10c…右レンズ部分、10d…左レンズ部分、11…出射面、11a…シリンドリカルレンズ面、11b…上レンズ面、11c…下レンズ面、12…入射面、12a…上入射面、12a1…レンズ面、12a2…シリンドリカルレンズ面、12b…下入射面、12b1…レンズ面、12b2…シリンドリカルレンズ面、12c…右入射面、12d…左入射面、20…光源、30…リフレクタ、31a…上反射面、31b…下反射面、32L…第2左反射面、32R…第2右反射面、40…リフレクタ、41L…第1左反射面、41R…第1右反射面、42L…開口、42R…開口、51…第1シェード、52…第2シェード、53…第3シェード、54…回転軸、55…反射面、60…ベース部材、70…アクチュエータ、80…レンズ固定環
Claims (9)
- 投影レンズとして機能する第1レンズ部分及び第2レンズ部分、並びに、投影レンズ以外のレンズとして機能する第3レンズ部分及び第4レンズ部分を含む多機能レンズと、
光源と、
第1反射面、第2反射面、第3反射面、第4反射面、第5反射面及び第6反射面と、を備えており、
前記第1反射面及び前記第2反射面は、前記光源の後方に隣接した状態で配置されており、
前記第3反射面及び前記第4反射面は、前記光源の前方に隣接した状態で配置されており、
前記第5反射面は、前記第4反射面の外側に配置されており、
前記第6反射面は、前記第3反射面の外側に配置されており、
前記第1反射面は、当該第1反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第1レンズ部分の焦点に集光させた後、前記第1レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、
前記第2反射面は、当該第2反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第2レンズ部分の焦点に集光させた後、前記第2レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、
前記第3反射面は、当該第3反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第4反射面に形成された開口を通過させ、前記第5反射面に向けて反射する反射面として形成されており、
前記第4反射面は、当該第4反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第3反射面に形成された開口を通過させ、前記第6反射面に向けて反射する反射面として形成されており、
前記第5反射面は、当該第5反射面に到達した前記第3反射面からの反射光を、平行光線に変換し、前記第3レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、
前記第6反射面は、当該第6反射面に到達した前記第4反射面からの反射光を、平行光線に変換し、前記第4レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、
さらに、第1シェード、第2シェード、第3シェードを備えており、
前記第1シェードは、前記第1レンズ部分と前記第1反射面の間に配置されており、
前記第2シェードは、前記第2レンズ部分と前記第2反射面の間に配置されており、
前記第3シェードは、前記第3反射面及び前記第4反射面の外側に配置されており、
前記第1シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、上端が前記第1レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、前記第1反射面から前記第1レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記第1反射面から前記第1レンズ部分に向けて反射される反射光を遮蔽しない開放位置に配置される可動シェードとして構成されており、
前記第2シェードは、上端が前記第2レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、前記第2反射面から前記第2レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置された固定シェードとして構成されており、
前記第3シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、前記第3反射面に形成された開口及び前記第4反射面に形成された開口を閉塞する閉塞位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記第3反射面に形成された開口及び前記第4反射面に形成された開口を開放する開放位置に配置される可動シェードとして構成されていることを特徴とする車両用前照灯。 - 前記第1反射面は、第1焦点が前記光源近傍に設定され、かつ、第2焦点が前記第1レンズ部分の焦点近傍に設定された楕円系反射面として形成されており、
前記第2反射面は、第1焦点が前記光源近傍に設定され、かつ、第2焦点が前記第2レンズ部分の焦点近傍に設定された楕円系反射面として形成されており、
前記第3反射面は、第1焦点が前記光源近傍に設定され、かつ、第2焦点が前記第4反射面に形成された開口近傍に設定された楕円系反射面として形成されており、
前記第4反射面は、第1焦点が前記光源近傍に設定され、かつ、第2焦点が前記第3反射面に形成された開口近傍に設定された楕円系反射面として形成されており、
前記第5反射面は、焦点が前記第3反射面の第2焦点近傍に設定された放物面系反射面として形成されており、
前記第6反射面は、焦点が前記第4反射面の第2焦点近傍に設定された放物面系反射面として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。 - 前記第3レンズ部分は、前記第5反射面からの反射光である平行光線を素通しするレンズ部分又は若干拡散するレンズ部分として形成されており、
前記第4レンズ部分は、前記第6反射面からの反射光である平行光線を素通しするレンズ部分又は若干拡散するレンズ部分として形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用前照灯。 - 前記第1シェード及び第3シェードは、所定回転軸を中心に回転可能に支持されており、
前記第1シェード及び第3シェードには、リンクを介してアクチュエータが連結されており、
前記第1シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、前記アクチュエータから前記リンクを介して伝達される駆動力によって所定回転軸を中心に回転させられることにより、前記遮蔽位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記アクチュエータから前記リンクを介して伝達される駆動力によって所定回転軸を中心に回転させられることにより、前記開放位置に配置され、
前記第3シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、前記アクチュエータから前記リンクを介して伝達される駆動力によって所定回転軸を中心に回転させられることにより、前記閉塞位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記アクチュエータから前記リンクを介して伝達される駆動力によって所定回転軸を中心に回転させられることにより、前記開放位置に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両用前照灯。 - 前記第3シェードには、前記第3反射面から前記第5反射面に向けて反射される反射光の一部を通過させるための開口又は切欠、及び、前記第4反射面から前記第6反射面に向けて反射される反射光の一部を通過させるための開口又は切欠が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両用前照灯。
- 前記第3シェードは、前記第3反射面から前記第5反射面に向けて反射される反射光及び前記第4反射面から前記第6反射面に向けて反射される反射光を前記光源付近に回帰させるための反射面を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両用前照灯。
- 前記第1シェードの前方には、オーバーヘッド用配光パターンを形成するための反射面が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両用前照灯。
- 投影レンズとして機能する第1レンズ部分及び第2レンズ部分、並びに、投影レンズ以外のレンズとして機能する第3レンズ部分及び第4レンズ部分を含む多機能レンズと、
光源と、
第1反射面、第2反射面、第3反射面、第4反射面、第5反射面及び第6反射面と、を備えており、
前記第1反射面及び前記第2反射面は、前記光源の後方に隣接した状態で配置されており、
前記第3反射面及び前記第4反射面は、前記光源の前方に隣接した状態で配置されており、
前記第5反射面は、前記第4反射面の外側に配置されており、
前記第6反射面は、前記第3反射面の外側に配置されており、
前記第1反射面は、当該第1反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第1レンズ部分の焦点に集光させた後、前記第1レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、
前記第2反射面は、当該第2反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第2レンズ部分の焦点に集光させた後、前記第2レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、
前記第3反射面は、当該第3反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第4反射面に形成された開口を通過させ、前記第5反射面に向けて反射する反射面として形成されており、
前記第4反射面は、当該第4反射面に到達した前記光源からの照射光を、前記第3反射面に形成された開口を通過させ、前記第6反射面に向けて反射する反射面として形成されており、
前記第5反射面は、当該第5反射面に到達した前記第3反射面からの反射光を、平行光線に変換し、前記第3レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、
前記第6反射面は、当該第6反射面に到達した前記第4反射面からの反射光を、平行光線に変換し、前記第4レンズ部分に向けて反射する反射面として形成されており、
さらに、第1シェード、第2シェード、第3シェードを備えており、
前記第1シェードは、前記第1レンズ部分と前記第1反射面の間に配置されており、
前記第2シェードは、前記第2レンズ部分と前記第2反射面の間に配置されており、
前記第3シェードは、前記第3反射面及び前記第4反射面の外側に配置されており、
前記第1シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、上端が前記第1レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、前記第1反射面から前記第1レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記第1反射面から前記第1レンズ部分に向けて反射される反射光を遮蔽しない開放位置に配置される可動シェードとして構成されており、
前記第2シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、上端が前記第2レンズ部分の焦点近傍に位置するとともに、前記第2反射面から前記第2レンズ部分に向けて反射される反射光の一部を遮蔽する遮蔽位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記第2反射面から前記第2レンズ部分に向けて反射される反射光を遮蔽しない開放位置に配置される可動シェードとして構成されており、
前記第3シェードは、すれ違いビームが選択された場合には、前記第3反射面に形成された開口及び前記第4反射面に形成された開口を閉塞する閉塞位置に配置され、一方、走行ビームが選択された場合には、前記第3反射面に形成された開口及び前記第4反射面に形成された開口を開放する開放位置に配置される可動シェードとして構成されていることを特徴とする車両用前照灯。 - 前記多機能レンズの出射面は、少なくとも、第1シリンドリカルレンズ面、第1レンズ面及び第2レンズ面を含んでおり、
前記第1シリンドリカルレンズ面は、所定方向に延びるシリンドリカルレンズ面を、前記第1レンズ部分の焦点を含み前記所定方向に直交する平面、及び、前記第2レンズ部分の焦点を含み前記所定方向に直交する平面で切断した形状に相当するレンズ面として形成されており、
前記第1レンズ面は、当該第1レンズ面から入射した平行光線が前記第1レンズ部分の焦点に集光するように、前記第1シリンドリカルレンズ面の一方の端面に連続する非球面のレンズ面として形成されており、
前記第2レンズ面は、当該第2レンズ面から入射した平行光線が前記第2レンズ部分の焦点に集光するように、前記第1シリンドリカルレンズ面の他方の端面に連続する非球面のレンズ面として形成されており、
前記第1レンズ部分の出射面は、前記第1シリンドリカルレンズ面及び前記第1レンズ面を含んでおり、
前記第2レンズ部分の出射面は、前記第1シリンドリカルレンズ面及び前記第2レンズ面を含んでおり、
前記第1レンズ部分の入射面は、第3レンズ面及び第2シリンドリカルレンズ面を含んでおり、
前記第2レンズ部分の入射面は、第4レンズ面及び第3シリンドリカルレンズ面を含んでおり、
前記第3レンズ面は、前記第1シリンドリカルレンズ面から入射した平行光線が前記第1レンズ部分の焦点に集光するように、前記第1シリンドリカルレンズ面の反対側に非球面のレンズ面として形成されており、
前記第2シリンドリカルレンズ面は、前記第3レンズ面の端面に連続する前記所定方向に延びるシリンドリカルレンズ面として形成されており、
前記第4レンズ面は、前記第1シリンドリカルレンズ面から入射した平行光線が前記第2レンズ部分の焦点に集光するように、前記第1シリンドリカルレンズ面の反対側に非球面のレンズ面として形成されており、
前記第3シリンドリカルレンズ面は、前記第4レンズ面の端面に連続する前記所定方向に延びるシリンドリカルレンズ面として形成されており、
前記第1シェード及び前記第2シェードの上端は、直線形状に形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の車両用前照灯。
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- 2008-11-05 JP JP2008284357A patent/JP2010113898A/ja active Pending
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