JP2010112422A - ボルト締結方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ボルト3に軸方向の引張り力を付与するボルトテンショナ20を装着した腕14を複数のボルト孔1a、2aを結ぶ円弧の中心を回転中心hとして回転可能に配置するとともに、ボルトテンショナ20を被締結体1、2に穿設された該ボルト孔のひとつに対向配置し、該ボルト孔にボルト3を一時的に仮螺合させた後、該ボルトにボルトテンショナ20を固定し、該ボルトテンショナでボルト3に軸方向の引張り力を付与してボルトに伸びを与え、伸長したボルトを該ボルト孔にさらにねじ込むか、又は該ボルトに仮螺合されたナット6をさらにねじ込むことにより締付力を得るようにし、腕14を回転させて前記手順でボルトテンショナ20により複数の該ボルト孔に順々にボルト3を螺着させる。
【選択図】図1
Description
また、風車発電装置のロータヘッドの場合、ボルト取付け位置に3mm以下の公差が発生するが、この公差によってボルトテンショナがボルトの位置に合わなくなり、ボルト締結作業ができなくなるという問題がある。
また、複数のボルトテンショナを用いてボルト締結作業を同時に行なう場合でも、個々のボルトテンショナの位置決めを容易にすることを目的とする。
また、ボルトの取付け位置に公差が生じても、この公差を吸収してボルト締結作業を可能にすることを目的とする。
被締結体に円弧状に配置された複数のボルト孔に、軸方向の引張り力を付与した状態でボルトを螺着させるボルト締結方法において、
ボルトに軸方向の引張り力を付与するボルトテンショナを装着した腕を複数のボルト孔を結ぶ円弧の中心を回転中心として回転可能に配置するとともに、ボルトテンショナを被締結体に穿設されたボルト孔のひとつに対向配置し、
該ボルト孔にボルトを一時的に仮螺合させた後、該ボルトにボルトテンショナを固定し、該ボルトテンショナで該ボルトに軸方向の引張り力を付与してボルトに伸びを与え、
伸長したボルトをボルト孔にさらにねじ込むか、又は該ボルトに仮螺合されたナットをさらにねじ込むことにより締付力を得るようにした手順を行い、
前記腕を回転させて前記手順でボルトテンショナにより複数のボルト孔に順々にボルトを螺着させるようにしたものである。
被締結体に円弧状に配置された複数のボルト孔に、軸方向の引張り力を付与した状態でボルトを螺着させるボルト締結装置において、
複数のボルトを結ぶ円弧の中心を回転中心とするように被締結体に対して回転可能に配置された腕及び該腕を回転駆動する手段と、
該腕に前記ボルト孔に対向可能な位置に設けられ、ボルト孔に仮螺合されたボルトに係止固定される固定部、及びボルトに固定された固定部にボルトから離れる方向に荷重を付加する手段を備えたボルトテンショナと、
ボルトテンショナをボルトに接近させ該固定部をボルトに固定させる手段と、
ボルトテンショナを各ボルト孔に対向する位置に位置決めする手段と、を備え、
該ボルト孔に仮螺合したボルトにボルトテンショナで軸方向の引張り力を付与してボルトに伸びを与え、伸長したボルトをボルト孔にさらにねじ込むか、又は該ボルトに仮螺合されたナットをさらにねじ込むことにより締付力を得るようにし、
前記腕を回転させて該ボルトテンショナにより複数のボルト孔に順々にボルトを螺着させるように構成したものである。
また、電気的なセンサや複雑な制御装置を用いることなしに、簡単な構造の機械的な手段のみで、ボルトテンショナを締結対象となるボルト孔に位置決めすることが可能となる。
かかる構成とすることにより、腕を被締結体に沿って正確に回転運動させることができる。そのため、ボルトテンショナを各ボルト孔に正確に対向配置することができる。
リング状支持部材に錘を取り付け、腕の任意の姿勢に対して該錘を常にリング状支持部材の下方領域に位置させることにより、該弾性体に対してリング状支持部材の荷重が常に同じ方向に加わるように構成するとよい。
前記構成によって、ボルトテンショナが弾性体を介して微動可能に取り付けられるため、ボルトの取付け位置に公差がある場合でも、この公差を吸収してボルトテンショナの固定部をボルト頭部の中心に位置合わせできる。そのため、ボルトテンショナの頭部を確実にボルト頭部に固定することが容易になる。
これに対し、前記構成により、弾性体に対してリング状支持部材の荷重が常に同じ方向に加わるようにしたため、腕がどの位置にあっても、ボルトテンショナの姿勢が一定となる。これによって、ボルトの取付け公差を吸収して、ボルトに固定部を固定することができる。
本発明の第1実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。本実施形態は、風力発電装置の風車部分で、ブレードを取り付けた軸受をロータヘッドにピッチ角を変更可能に取り付けるためのボルト締結作業に適用される。図1はロータヘッドの側面図、図2は図1中のA―A方向矢視図(正面図)、図3は図1中のC部を拡大して示す説明図、図4はボルトテンショナの作動説明図、図5は図2中のB部拡大図である。
ボルトテンショナ20の本体ケース21には、連結部材22が固設され、連結部材22の先端には、レール16aと対面して凹部22aが形成されている。凹部22aがレール16aに嵌合され、連結部材22はレール16a上を矢印b方向に摺動可能に構成されている。
また、固定部材24は、本体ケース21に対してガタがもうけられている。
かかる構成により、エアシリンダ17により駆動されてベース25が外輪2の上面に接近すると、コイルバネ38の弾性力により本体ケース21もベース25と共に、外輪2に接近し、ベース25が外輪2から離れる方向に移動すると、本体ケース21も外輪2から離れる方向に移動する。ただし、ベース25と本体ケース21間の間隔は可変となる。
このとき、コイルバネ38の弾性力により、固定部材24の下部小径部24aは、植え込みボルト3の頭部に押し当てられる。
これによって、植え込みボルト3iに軸方向の引張り力を付与し、植え込みボルト3iに軸方向の伸びを与えることができる。
また、円形に配置されたボルトを結ぶ円形の軌跡の直径上に回転腕14を配置し、2個のボルトテンショナ20で同時に締結作業を行なうので、さらに作業時間を短縮することができる。
次に、本発明の第2実施形態を図6に基づいて説明する。図6において、本実施形態のボルト締結装置50は、2本の回転腕51a及び51bを回転中心hを通るように基部11に固定したものである。回転腕51a及び51bは、互いに直交するように配置され、その両端にボルトテンショナ20が装着されている。また、回転腕51a及び51bの両端には、外輪2の端面に接するようにガイドローラ53が装着されている。そして、回転腕51a及び51bの両端付近の内部には、ガイドローラ53を回転駆動する回転駆動装置54が収納されている。
次に、本発明の第3実施形態を図7及び図8に基づいて説明する。本実施形態は、前記第1又は第2実施形態と同様に、風力発電装置のブレード軸受をロータヘッドに取り付ける際のボルト締結作業である。
次に、本発明の第4実施形態を図9及び図10に基づいて説明する。本実施形態は、前記第1実施形態と風力発電装置の同一対象部分のボルト締結作業に適用されたものである。図9において、前記第1実施形態の図3と同一の部材又は機器には、図3と同一符号を付しており、これら同一部分の説明を省略する。本実施形態では、ボルトテンショナ20及びベース25を支持するフレーム16を支持機構70を介して回転腕14に取り付けている。その他の構成は第1実施形態と同一である。以下、支持機構70の構成を説明する。
2枚の支持板74の内側には、ボルトテンショナ20の周方向を4等分する4箇所の位置に、ローラ76が回動可能に設けられ、該ローラ76でリング71を回動可能に支持している。
これに対して、本実施形態では、防振ゴム19には常に圧縮荷重kのみが加わるので、防振ゴム19の支持形状は常に一定である。
1a、2a ボルト孔
2 外輪(被締結体)
3 植え込みボルト
6 ナット
6a オネジ部
10、50,60 ボルト締結装置
12a、12b、63 固定腕
14、51a、51b、61,62 回転腕
15、54 回転駆動装置
17 エアシリンダ
19 防振ゴム(弾性体)
24 固定部材(ボルトテンショナ固定手段)
24b メネジ孔
24c 傾斜面
26 ピストン環(荷重付加手段)
35 レーザ計測器(ボルト伸び量計測手段)
40 位置決め機構
43a、43b 一対の位置決めバー
53 ガイドローラ
71 リング(リング状支持部材)
73 錘
h 回転中心
k 圧縮荷重
Claims (13)
- 被締結体に円弧状に配置された複数のボルト孔に、軸方向の引張り力を付与した状態でボルトを螺着させるボルト締結方法において、
ボルトに軸方向の引張り力を付与するボルトテンショナを装着した腕を複数のボルト孔を結ぶ円弧の中心を回転中心として回転可能に配置するとともに、ボルトテンショナを被締結体に穿設されたボルト孔のひとつに対向配置し、
該ボルト孔にボルトを一時的に仮螺合させた後、該ボルトにボルトテンショナを固定し、該ボルトテンショナで該ボルトに軸方向の引張り力を付与してボルトに伸びを与え、
伸長したボルトをボルト孔にさらにねじ込むか、又は該ボルトに仮螺合されたナットをさらにねじ込むことにより締付力を得るようにした手順を行い、
前記腕を回転させて前記手順でボルトテンショナにより複数のボルト孔に順々にボルトを螺着させるようにしたことを特徴とするボルト締結方法。 - 前記腕を夫々ボルトテンショナを装着し回転中心で軸支され互いに異なる半径方向に延設された複数の腕で構成し、
複数のボルトテンショナで複数のボルト孔に同時にボルトを螺着させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のボルト締結方法。 - ボルトの伸び量を計測する手段を設け、ボルトに付与する引張り力とボルトの伸び量、又はボルト螺着後に引張り力を解除した際のボルトの縮み量からボルトの不良を検出するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のボルト締結方法。
- 被締結体が、風力発電装置の風車部分でブレードのピッチ角を可変に支持する環状の軸受と該軸受が取り付けられるロータヘッドであることを特徴とする請求項1に記載のボルト締結方法。
- 被締結体に円弧状に配置された複数のボルト孔に、軸方向の引張り力を付与した状態でボルトを螺着させるボルト締結装置において、
複数のボルトを結ぶ円弧の中心を回転中心とするように被締結体に対して回転可能に配置された腕及び該腕を回転駆動する手段と、
該腕に前記ボルト孔に対向可能な位置に設けられ、ボルト孔に仮螺合されたボルトに係止固定される固定部、及びボルトに固定された固定部にボルトから離れる方向に荷重を付加する手段を備えたボルトテンショナと、
ボルトテンショナをボルトに接近させ該固定部をボルトに固定させる手段と、
ボルトテンショナを各ボルト孔に対向する位置に位置決めする手段と、を備え、
該ボルト孔に仮螺合したボルトにボルトテンショナで軸方向の引張り力を付与してボルトに伸びを与え、伸長したボルトをボルト孔にさらにねじ込むか、又は該ボルトに仮螺合されたナットをさらにねじ込むことにより締付力を得るようにし、
前記腕を回転させて該ボルトテンショナにより複数のボルト孔に順々にボルトを螺着させるように構成したことを特徴とするボルト締結装置。 - ボルトテンショナに前記固定部を回転させる手段を設け、固定部をボルトに固定した状態で該固定部を回転させることによりボルト孔にボルトを螺入可能に構成したことを特徴とする請求項5に記載のボルト締結装置。
- 前記ボルトが植え込みボルトであり、前記固定部が該植え込みボルトの頭部に形成されたオネジ部に螺合するメネジ部を備え、
該オネジ部とメネジ部とを螺合させることにより、該固定部を植え込みボルトに固定させるように構成したことを特徴とする請求項6に記載のボルト締結装置。 - 前記腕をボルト孔を結ぶ円弧の直径上に配置され回転中心で軸支され両端にボルトテンショナを装着した1個以上の腕で構成したことを特徴とする請求項5又は6に記載のボルト締結装置。
- 前記位置決め手段を、前記回転中心に対して前記腕から相対角度を規制されて設けられ、該相対角度上の点から互いに接近又は離反可能でかつボルト締結位置に進退可能に設けられた一対の位置決めバーで構成し、
該位置決めバーをボルト孔に螺着されたボルトの間に挿入しボルト側面に当接することにより、ボルトテンショナを締結対象となるボルト孔に位置決めするように構成したことを特徴とする請求項5に記載のボルト締結装置。 - 前記腕の回転駆動手段を、該腕に装着され被締結体に当接してガイドされるガイドローラと、該ガイドローラの回転駆動装置で構成したことを特徴とする請求項5に記載のボルト締結装置。
- 前記腕にリング状支持部材を回動可能に設けると共に、該リング状支持部材の内側に前記ボルトテンショナを弾性体を介して微動可能に設け、
リング状支持部材に錘を取り付け、腕の任意の姿勢に対して該錘を常にリング状支持部材の下方領域に位置させることにより、該弾性体に対してリング状支持部材の荷重が常に同じ方向に加わるように構成したことを特徴とする請求項5又は7に記載のボルト締結装置。 - 前記固定部にボルトテンショナ本体に対してガタをもたせたことを特徴とする請求項5又は11に記載のボルト締結装置。
- 前記固定部にボルトテンショナ本体に対してガタをもたせるか又は該固定部のメネジ部開口にメネジ部を拡径する傾斜面を設けたことを特徴とする請求項7又は11に記載のボルト締結装置。
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