JP2010112301A - 内燃機関の燃料供給制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の燃料供給制御装置において、内燃機関の気筒内にEGRガスを供給する場合であっても、新気のみに燃料を供給し、内燃機関の気筒内での燃焼を良好にする技術を提供する。
【解決手段】吸気弁8の開弁時期が上死点よりも遅い場合に、第1燃料供給制御を、吸気弁8の閉弁時に、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGRガスの下流側の吸気弁8とEGR取り出し口5aとの間の新気であって燃料噴射弁13の燃料供給位置に存在する新気に対して行う。EGRガスが燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通する間は燃料噴射を休止する。また、第2燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後にEGRガスが燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通後に、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガスの上流側の新気であって燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通する新気に対して行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料供給制御装置に関する。
内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させることが行われている。そして、吸気ポートに隔壁を設ける等して新気とEGRガスとを独立して内燃機関の気筒内に供給し、内燃機関の気筒内で新気のみに燃料を噴射して混合気を形成し、燃焼に対するEGRガスの影響を少なくする技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−332591号公報 特開2003−193841号公報 特開2004−11617号公報 実開平4−30257号公報
しかしながら、上記特許文献1のような技術では、内燃機関の気筒内で新気とEGRガスとを混ぜずに別々に流動させるために、吸気ポートに隔壁を設ける等している。このため、隔壁を設ける等の構成を追加する必要があり、コストアップを招いてしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内燃機関の燃料供給制御装置において、内燃機関の気筒内にEGRガスを供給する場合であっても、新気のみに燃料を供給し、内燃機関の気筒内での燃焼を良好にする技術を提供することにある。
本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、本発明は、
内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、前記内燃機関の吸気ポートの途中に設けられ前記内燃機関の吸気弁に対して上流側に離れたEGR取り出し口から、前記内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させるEGR通路と、
吸気に対して燃料を供給する燃料供給手段と、
前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポートにおける前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の前記吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第1燃料供給制御を行うと共に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管における前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第2燃料供給制御を行う燃料供給制御手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置である。
本発明者の鋭意検討によると、EGR通路から吸気ポートに還流するEGRガスは、EGR通路から吸気ポートへ流入する際に、吸気弁が閉弁している間にEGR取り出し口から吸気ポートの上流側へ逆流することが判明した。そして、吸気ポートを逆流したEGRガスは、新気と混ざり合わず、局所的に集まり一塊の状態で存在する。このため、吸気ポート及び吸気管では、内燃機関に近い吸気ポートの下流側から、新気、EGRガス、新気の順に層状に並存している。すなわち、吸気ポート及び吸気管では、EGRガスと新気とが分離して存在し、EGRガスを挟むEGRガスの下流側と上流側とにそれぞれ新気が存在する。そして、新気とEGRガスは分離したまま順に吸気ポートから内燃機関の気筒内
に流入する。
ところで、内燃機関の気筒内に供給されるEGRガスに対して燃料を供給すると、燃焼が悪化する。このため、EGRガスに対してできるだけ燃料を供給しないことが望まれる。
そこで、本発明では、燃料供給手段から燃料を、EGRガスに対しては供給せず、新気に対して2回に分けて供給するようにした。すなわち、燃料供給手段から1回目の燃料を供給する第1燃料供給制御を、吸気弁の閉弁時の吸気ポートにおけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の吸気弁とEGR取り出し口との間の新気に対して行う。また、燃料供給手段から2回目の燃料を供給する第2燃料供給制御を、吸気弁の閉弁時の吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管におけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気に対して行う。
本発明によると、内燃機関の気筒内にEGRガスを供給する場合であっても、新気のみに燃料を供給できる。よって、EGRガスに燃料を供給してしまい内燃機関の気筒内での燃焼が悪化することが回避でき、燃焼に対するEGRガスの影響を抑制できる。したがって、内燃機関の気筒内での燃焼を良好にできる。
本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、本発明は、
内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、前記内燃機関の吸気ポートの途中に設けられ前記内燃機関の吸気弁に対して上流側に離れたEGR取り出し口から、前記内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させるEGR通路と、
前記EGR取り出し口よりも下流側の前記吸気ポートに配置され、吸気に対して燃料を供給する燃料供給手段と、
前記吸気弁の閉弁時に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポートにおける前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の前記吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気であって前記燃料供給手段の燃料供給位置に存在する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第1燃料供給制御を行うと共に、前記吸気弁の開弁後に前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスが前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管における前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第2燃料供給制御を行う燃料供給制御手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置である。
本発明によると、第1燃料供給制御を、吸気弁の閉弁時に行う。このため、第1燃料供給制御で吸気ポートに供給された燃料は、吸気ポートに一時的に滞留し、内燃機関の気筒内に流入する前に気化が促進される。そして、気化が促進された燃料は、吸気弁の閉弁時の吸気ポートにおけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の吸気弁とEGR取り出し口との間の新気であって燃料供給手段の燃料供給位置に存在する新気と混合される。よって、新気のみに気化が促進された燃料を供給でき、混合気をよりよく形成できる。
また、第2燃料供給制御を、吸気弁の開弁後にEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスが燃料供給手段の燃料供給位置を流通後に行う。このため、第2燃料供給制御で吸気ポートに供給された燃料は、吸気弁の閉弁時の吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管におけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって燃料供給手段の燃料供給位置を流通する新気に供給される。よって、新気のみに燃料を供給して混合気を形成できる。
本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、本発明は、
内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、前記内燃機関の吸気ポートの途中に設けられ前記内燃機関の吸気弁に対して上流側に離れたEGR取り出し口から、前記内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させるEGR通路と、
前記EGR取り出し口よりも下流側の前記吸気ポートに配置され、吸気に対して燃料を供給する燃料供給手段と、
前記吸気弁の開弁時期が上死点よりも早い場合に、前記吸気弁の開弁後の前記内燃機関の気筒内から前記吸気ポートへ逆流した機関内残留ガスが前記気筒内に戻される際に前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポートにおける前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の前記吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気であって前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第1燃料供給制御を行うと共に、前記吸気弁の開弁後に前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスが前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管における前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第2燃料供給制御を行う燃料供給制御手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置である。
本発明によると、第1燃料供給制御を、吸気弁の開弁後の内燃機関の気筒内から吸気ポートへ逆流した機関内残留ガスが気筒内に戻される際に燃料供給手段の燃料供給位置を流通後に行う。このため、第1燃料供給制御で吸気ポートに供給された燃料は、吸気弁の閉弁時の吸気ポートにおけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気であって燃料供給手段の燃料供給位置を流通する新気に供給される。よって、新気のみに燃料を供給して混合気を形成できる。
また、第2燃料供給制御を、吸気弁の開弁後にEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスが燃料供給手段の燃料供給位置を流通後に行う。このため、第2燃料供給制御で吸気ポートに供給された燃料は、吸気弁の閉弁時の吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管におけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって燃料供給手段の燃料供給位置を流通する新気に供給される。よって、新気のみに燃料を供給して混合気を形成できる。
本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、本発明は、
内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、前記内燃機関の吸気ポートの途中に設けられ前記内燃機関の吸気弁に対して上流側に離れたEGR取り出し口から、前記内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させるEGR通路と、
前記内燃機関の気筒内に配置され、吸気に対して燃料を供給する燃料供給手段と、
前記吸気弁の開弁直後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポートにおける前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の前記吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気であって前記気筒内に流入する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第1燃料供給制御を行うと共に、前記吸気弁の開弁後に前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスが前記気筒内に流入後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管における前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって前記気筒内に流入する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第2燃料供給制御を行う燃料供給制御手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置である。
本発明によると、第1燃料供給制御を、吸気弁の開弁直後に行う。このため、第1燃料
供給制御で内燃機関の気筒内に供給された燃料は、吸気弁の閉弁時の吸気ポートにおけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の吸気弁とEGR取り出し口との間の新気であって気筒内に流入する新気に供給される。よって、新気のみに燃料を供給して混合気を形成できる。
また、第2燃料供給制御を、吸気弁の開弁後にEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスが内燃機関の気筒内に流入後に行う。このため、第2燃料供給制御で内燃機関の気筒内に供給された燃料は、吸気弁の閉弁時の吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管におけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって気筒内に流入する新気に供給される。よって、新気のみに燃料を供給して混合気を形成できる。
本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、本発明は、
内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、前記内燃機関の吸気ポートの途中に設けられ前記内燃機関の吸気弁に対して上流側に離れたEGR取り出し口から、前記内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させるEGR通路と、
前記内燃機関の気筒内に配置され、吸気に対して燃料を供給する燃料供給手段と、
前記吸気弁の開弁時期が上死点よりも早い場合に、前記吸気弁の開弁後の前記気筒内から前記吸気ポートへ逆流した機関内残留ガスが前記気筒内に戻された後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポートにおける前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の前記吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気であって前記気筒内に流入する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第1燃料供給制御を行うと共に、前記吸気弁の開弁後に前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスが前記気筒内に流入後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管における前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって前記気筒内に流入する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第2燃料供給制御を行う燃料供給制御手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置である。
本発明によると、第1燃料供給制御を、吸気弁の開弁後の内燃機関の気筒内から吸気ポートへ逆流した機関内残留ガスが気筒内に戻された後に行う。このため、第1燃料供給制御で内燃機関の気筒内に供給された燃料は、吸気弁の閉弁時の吸気ポートにおけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の吸気弁とEGR取り出し口との間の新気であって気筒内に流入する新気に供給される。よって、新気のみに燃料を供給して混合気を形成できる。
また、第2燃料供給制御を、吸気弁の開弁後にEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスが内燃機関の気筒内に流入後に行う。このため、第2燃料供給制御で内燃機関の気筒内に供給された燃料は、吸気弁の閉弁時の吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管におけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって気筒内に流入する新気に供給される。よって、新気のみに燃料を供給して混合気を形成できる。
前記燃料供給制御手段は、前記内燃機関の機関負荷に応じて、前記第1燃料供給制御における燃料供給量と前記第2燃料供給制御における燃料供給量との割合を変更するとよい。
本発明によると、内燃機関の機関負荷に応じて、内燃機関の気筒内に取り込む吸気量が変化し、吸気弁の閉弁時の吸気ポートにおけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の吸気弁とEGR取り出し口との間の新気の量と、吸気弁の閉弁時の吸気
ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管におけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気の量との割合が変化しても、両方の新気に燃料を最適に供給できる。
例えば、内燃機関の機関負荷が増大し、内燃機関の気筒内に取り込む吸気量が多くなれば、吸気弁の閉弁時の吸気ポートにおけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の吸気弁とEGR取り出し口との間の新気の量に比して、吸気弁の閉弁時の吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管におけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気の量が多くなる。これに対し、第1燃料供給制御における燃料供給量の割合を少なくし、第2燃料供給制御における燃料供給量の割合を多くする。これにより、両方の新気に燃料を最適に供給できる。
また、例えば、内燃機関の機関負荷が減少し、内燃機関の気筒内に取り込む吸気量が少なくなれば、吸気弁の閉弁時の吸気ポートにおけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の吸気弁とEGR取り出し口との間の新気の量に比して、吸気弁の閉弁時の吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管におけるEGR通路から吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気の量が少なくなる。これに対し、第1燃料供給制御における燃料供給量の割合を多くし、第2燃料供給制御における燃料供給量の割合を少なくする。これにより、両方の新気に燃料を最適に供給できる。
本発明によると、内燃機関の燃料供給制御装置において、内燃機関の気筒内にEGRガスを供給する場合であっても、新気のみに燃料を供給でき、内燃機関の気筒内での燃焼を良好にできる。
以下に本発明の具体的な実施例を説明する。
<実施例1>
図1は、本実施例に係る内燃機関の燃料供給制御装置を適用する内燃機関及びその吸気系・排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、気筒2を4つ有する水冷式の4ストロークサイクル・ガソリンエンジンである。内燃機関1は、車両に搭載されている。
内燃機関1の気筒2内には、ピストン3が摺動自在に配置されている。気筒2内上部には、気筒2の上壁及び内壁とピストン3頂面で燃焼室4が区画形成される。燃焼室4上部には、吸気ポート5及び排気ポート6が接続されている。気筒2上部には、気筒2内の混合気に点火を行う点火プラグ7が配置されている。
吸気ポート5の燃焼室4への開口部は吸気弁8によって開閉される。吸気弁8には、吸気弁8の開閉特性である開閉時期(バルブタイミング)の変更を行う吸気弁バルブタイミング可変機構9を備えている。また、排気ポート6の燃焼室4への開口部は排気弁10によって開閉される。吸気ポート5はその上流側が吸気管11に接続されている。排気ポート6はその下流側が排気管12に接続されている。本実施例における吸気ポート5及び吸気管11並びにそれらに配置された機器が内燃機関1に吸気を取り込む吸気系を構成している。本実施例における排気ポート6及び排気管12が、本発明の排気通路に相当し、排気通路及びそれに配置された機器が内燃機関1から排気を排出させる排気系を構成している。
吸気ポート5には、吸気ポート5を流通する吸気に対して燃料を噴射する燃料噴射弁1
3が配置されている。本実施例での燃料噴射弁13は、噴射した燃料を吸気弁8に衝突させるような、後述するEGR通路31との接続部位であるEGR取り出し口5aよりも下流側の吸気ポート5に配置されている。燃料噴射弁13から噴射された燃料が吸気と混合されることで、混合気が形成される。本実施例における燃料噴射弁13が、本発明の燃料供給手段に相当する。ここで、吸気とは、吸気管11及び吸気ポート5から内燃機関1の気筒2内に流入する吸入空気のことである。そして、吸気は、外部から吸気管11に取り込まれ吸気管11や吸気ポート5を流通する新気と、後述するEGR装置30によって吸気ポート5に還流されて吸気ポート5を流通するEGRガスと、を含む。
吸気管11には、外部から吸気管11に取り込まれ吸気管11を流れる新気の量を検出するエアーフローメータ14が配置されている。
内燃機関1には、排気管12を流通する排気の一部を吸気ポート5へ還流(再循環)させるEGR装置(Exhaust Gas Recirculation System)30が備えられている。本実施例では、EGR装置30によって還流される排気をEGRガスと称している。なお、排気とは、内燃機関1の気筒2内で燃焼された既燃ガスである。
EGR装置30は、EGRガスが流通するEGR通路31と、EGR通路31を流通するEGRガス量を調節するEGR弁32と、を有する。
EGR通路31は、排気管12と、燃料噴射弁13よりも上流側の吸気ポート5とを接続している。EGR通路31と吸気ポート5との接続部位を、EGR取り出し口5aという。EGR取り出し口5aは、吸気ポート5の途中であって、吸気弁8が開閉する吸気ポート5の下端に対して上流側に少なくともその間に燃料噴射弁13を配置可能に離れた位置に設けられる。このEGR通路31を通って、排気がEGRガスとして内燃機関1へ送り込まれる。
EGR弁32は、EGR通路31に配置され、EGR通路31の通路断面積を調整することにより、EGR通路31を流れるEGRガス量を調節する。EGR弁32は、電動アクチュエータにより開閉される。
以上述べたように構成された内燃機関1には、内燃機関1を制御するための電子制御装置であるECU15が併設されている。ECU15は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御する装置である。
ECU15には、エアーフローメータ14の他にも、クランクポジションセンサ16及びアクセルポジションセンサ17等の各種センサが電気配線を介して接続され、これら各種センサの出力信号がECU15に入力されるようになっている。一方、ECU15には、点火プラグ7、吸気弁バルブタイミング可変機構9、燃料噴射弁13、及びEGR弁32の電動アクチュエータが電気配線を介して接続されており、ECU15によりこれらの機器が制御される。
ECU15は、クランクポジションセンサ16やアクセルポジションセンサ17などの出力信号を受けて内燃機関1の運転状態を判別し、判別された機関運転状態に基づいて内燃機関1や上記機器を電気的に制御する。
ところで、内燃機関1には、排気エミッション向上や燃費向上等の観点からEGRガスが新気と共に吸気として供給される。そして、従来においては、EGRガスの挙動は考慮されず、吸気ポート5から内燃機関1の気筒2内に送り込まれる吸気であって新気やEGRガスを含む吸気に対して、燃料噴射弁13から燃料を噴射していた。このため、燃料と
吸気が混合された混合気は、新気と燃料とが混合されたものだけでなく、EGRガスと燃料とが混合されたものをも含んでいた。しかしながら、内燃機関1に供給されるEGRガスに対して燃料を供給すると、燃焼が悪化する。燃焼が悪化すると、COや未燃HCが発生し、排気エミッション悪化を招く。このため、EGRガスにはできるだけ燃料を供給しないことが望まれる。すなわち、新気のみに燃料を供給することが望まれる。
ところで、本発明者の鋭意検討によると、EGR通路31から吸気ポート5に還流するEGRガスは、EGR通路31から吸気ポート5へ流入する際に、吸気弁8が閉弁している間にEGR取り込み口5aから吸気ポート5の上流側へ逆流することが判明した。そして、吸気ポート5を逆流したEGRガスは、新気と混ざり合わず、局所的に集まり一塊の状態で存在する。このため、図2に示すように、吸気ポート5及び吸気管11では、内燃機関1に近い吸気ポート5の下流側から、新気、EGRガス、新気の順に層状に並存している。すなわち、吸気ポート5及び吸気管11では、EGRガスと新気とが分離して存在し、EGRガスを挟むEGRガスの下流側と上流側とにそれぞれ新気が存在する。そして、新気とEGRガスは分離したまま下流側から順に、内燃機関1の気筒2内に流入する。
ここで、説明の簡略化のため、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGR通路31から吸気ポート5に流入したEGRガスを、一塊のEGRガスという。そして、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGR通路31から吸気ポート5に流入した際に一塊となるEGRガスの下流側の吸気弁8とEGR取り出し口5aとの間の新気を、EGRガス下流側の新気という。また、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11における一塊のEGRガスの上流側の新気を、EGRガス上流側の新気という。
そこで、本実施例では、図2に示すように、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGRガス下流側の新気に対して、燃料噴射弁13から燃料を噴射する第1燃料供給制御を行う。またこれと共に、図4に示すように、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガス上流側の新気に対して、燃料噴射弁13から燃料を噴射する第2燃料供給制御を行う。なお、図3に示すように、第1燃料供給制御と第2燃料供給制御との間は、燃料噴射弁13からEGRガスに対して燃料を噴射しないよう、燃料噴射弁13は燃料噴射を休止する。
つまり、本実施例では、燃料噴射弁13から燃料を、EGRガスに対しては供給せず、吸気ポート5や吸気管11に一塊となるEGRガスによって分離して2領域に存在する新気に対して、2回に分けて供給するようにした。すなわち、燃料噴射弁13から1回目の燃料を噴射する第1燃料供給制御を、EGRガス下流側の新気に対して行う。また、燃料噴射弁13から2回目の燃料を噴射する第2燃料供給制御を、EGRガス上流側の新気に対して行う。
具体的には、図2に示すように、吸気弁8の開弁時期が上死点よりも遅い場合に、第1燃料供給制御を、吸気弁8が開弁する前の吸気弁8の閉弁時に、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGRガス下流側の新気であって燃料噴射弁13の燃料供給位置に存在する新気に対して行う。すなわち、第1燃料供給制御は、吸気弁8が開弁する吸気行程前の排気行程に行われる。
そして、図3に示すように、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通している間は、燃料噴射弁13からの燃料噴射を休止する。
また、図4に示すように、第2燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通後に、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガス上流側の新気であって燃料噴射弁13の燃料供給位置を流
通する新気に対して行う。すなわち、第2燃料供給制御は、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通後である吸気行程の後半に行われる。
本実施例によると、吸気弁8の開弁時期が上死点よりも遅い場合には、第1燃料供給制御を、吸気弁8の閉弁時に行う。このため、第1燃料供給制御で吸気ポート5に噴射された燃料は、吸気ポート5に一時的に滞留し、内燃機関1の気筒2内に流入する前に気化が促進される。そして、気化が促進された燃料は、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGRガス下流側の新気であって燃料噴射弁13の燃料供給位置に存在する新気と混合される。よって、EGRガスの下流側の新気のみに、気化が促進された燃料を供給でき、混合気をよりよく形成できる。
また、第2燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通後に行う。このため、第2燃料供給制御で吸気ポート5に噴射された燃料は、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガス上流側の新気であって燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通する新気に供給される。よって、EGRガス上流側の新気のみに、燃料を供給して混合気を形成できる。
一方、吸気弁バルブタイミング可変機構9により吸気弁8の開弁時期を上死点よりも早くすることがある。吸気弁8の開弁時期が上死点よりも早い場合には、図5に示すように、吸気弁8の開弁直後から上死点までの期間に、内燃機関1の気筒2内から吸気ポート5へ既燃ガスである機関内残留ガス(内部EGRガス)が逆流する(吹き戻される)。このため、吸気弁8の開弁時期が上死点よりも早い場合に、上記と同様に第1燃料供給制御を吸気弁8の閉弁時に行うと、吸気弁8の開弁後に吸気ポート5へ逆流する機関内残留ガスに燃料を供給してしまう場合がある。ここで、機関内残留ガスは、本実施例でのEGRガスと同質であるので、機関内残留ガスに対して燃料を供給すると、燃焼が悪化する。このため、機関内残留ガスにはできるだけ燃料を供給しないことが望まれる。
そこで、図6に示すように、吸気弁8の開弁時期が上死点よりも早い場合には、第1燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後の内燃機関1の気筒2内から吸気ポート5へ逆流した機関内残留ガスが内燃機関1の気筒2内に戻される際に燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通後に、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGRガス下流側の新気であって燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通する新気に対して行う。すなわち、第1燃料供給制御は、機関内残留ガスが内燃機関1の気筒2内に戻される際に燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通後である吸気行程の初期を除く前半に行われる。
そして、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通している間は、図3に示すものと同様に、燃料噴射弁13からの燃料噴射を休止する。
第2燃料供給制御は、図4に示すものと同様である。第2燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通後に、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガス上流側の新気であって燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通する新気に対して行う。すなわち、第2燃料供給制御は、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通後である吸気行程の後半に行われる。
本実施例によると、吸気弁8の開弁時期が上死点よりも早い場合には、第1燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後の内燃機関1の気筒2内から吸気ポート5へ逆流した機関内残留ガスが内燃機関1の気筒2内に戻される際に燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通後に行
う。このため、第1燃料供給制御で吸気ポート5に噴射された燃料は、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5にけるEGRガス下流側の新気であって燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通する新気に供給される。よって、EGRガス下流側の新気のみに、燃料を供給して混合気を形成できる。
また、第2燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後に吸気ポート5において一塊となるEGRガスが燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通後に行う。このため、第2燃料供給制御で吸気ポート5に噴射された燃料は、吸気弁8の閉弁じの吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガス上流側の新気であって燃料噴射弁13の燃料供給位置を流通する新気に供給される。よって、EGRガス上流側の新気のみに、燃料を供給して混合気を形成できる。
なお、第1燃料供給制御及び第2燃料供給制御を行うECU15が、本発明の燃料供給制御手段に相当する。
ところで、吸気行程において内燃機関1の気筒2内に取り込まれる吸気量は、内燃機関1の機関負荷によって変化する。そして、内燃機関1の機関負荷が増大する程、内燃機関1の気筒2内に取り込む吸気量が多くなり、吸気として取り込む、吸気弁8が閉弁している間に吸気ポート5の上流側へ逆流する一塊となるEGRガスの量や、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガス上流側の新気の量が多くなる。一方、吸気として取り込む、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGRガス下流側の新気の量は、吸気ポート5における吸気弁8とEGR取り出し口5aとの間の容量に変化が生じないのでほぼ一定のままである。このため、内燃機関1の機関負荷に応じて、第1燃料供給制御における燃料供給量と第2燃料供給制御における燃料供給量とを変更する必要がある。
そこで、本実施例では、アクセルポジションセンサ17の出力値から検出される内燃機関1の機関負荷に応じて、第1燃料供給制御における燃料供給量と第2燃料供給制御における燃料供給量との割合を変更する。
本実施例によると、内燃機関1の機関負荷に応じて、内燃機関1の気筒2内に取り込む吸気量が変化し、EGRガス下流側の新気の量と、EGRガス上流側の新気の量との割合が変化しても、両方の新気に燃料を最適に供給できる。
例えば、内燃機関1の機関負荷が増大し、内燃機関1の気筒2内に取り込む吸気量が多くなれば、EGRガス下流側の新気の量に比して、EGRガス上流側の新気の量が多くなる。これに対し、第1燃料供給制御における燃料供給量の割合を少なくし、第2燃料供給制御における燃料供給量の割合を多くする。これにより、両方の新気に燃料を最適に供給できる。
また、例えば、内燃機関1の機関負荷が減少し、内燃機関1の気筒2内に取り込む吸気量が少なくなれば、EGRガス下流側の新気の量に比して、EGRガス上流側の新気の量が少なくなる。これに対し、第1燃料供給制御における燃料供給量の割合を多くし、第2燃料供給制御における燃料供給量の割合を少なくする。これにより、両方の新気に燃料を最適に供給できる。
なお、上記では、アクセルポジションセンサ17の出力値から検出される内燃機関1の機関負荷に応じて、第1燃料供給制御における燃料供給量と第2燃料供給制御における燃料供給量との割合を変更するとした。これ以外にも、第1燃料供給制御における燃料供給量を常にほぼ一定量としておき、内燃機関1の機関負荷に応じて、第2燃料供給制御にお
ける燃料供給量を変更してもよい。また、内燃機関1の機関負荷に応じて変化する新気量を検出するエアーフローメータ14の出力値に基づいて、第1燃料供給制御における燃料供給量と第2燃料供給制御における燃料供給量との割合を変更してもよい。
以上のような本実施例によると、内燃機関1の気筒2内にEGRガスを供給する場合であっても、新気のみに燃料を供給できる。よって、EGRガスに燃料を供給してしまい内燃機関1の気筒2内での燃焼が悪化することが回避でき、燃焼に対するEGRガスの影響を抑制できる。したがって、内燃機関1の気筒2内での燃焼を良好にできる。そして、燃焼が悪化することに起因するCOや未燃HCの発生を回避でき、排気エミッション悪化を回避できる。
また、本実施例によると、従来に比して燃料噴射弁13の燃料供給制御のみ変更するだけである。このため、従来のように吸気ポートに隔壁を設ける等する必要が無い。したがって、構成を追加することによるコストアップを回避できる。
<実施例2>
上記実施例では、吸気ポート5に燃料噴射弁13が配置された内燃機関1であった。しかし、本発明はこれに限られない。内燃機関1の気筒2内に燃料を噴射する燃料噴射弁18を配置する内燃機関1であっても本発明を適用できる。以下にその例を説明する。なお、上記実施例と同構成については同符号を付して説明を省略する。
図7は、本実施例に係る内燃機関の燃料供給制御装置を適用する内燃機関及びその吸気系・排気系の概略構成を示す図である。
内燃機関1の気筒2上部には、気筒2内に流入する吸気に対して燃料を噴射する燃料噴射弁18が配置されている。本実施例での燃料噴射弁18は、噴射した燃料を開弁した吸気弁8から気筒2内へ流入する吸気に衝突させるように、内燃機関1の気筒2上部に配置されている。燃料噴射弁18から噴射された燃料が吸気と混合されることで、混合気が形成される。本実施例における燃料噴射弁18が、本発明の燃料供給手段に相当する。
そして、本実施例では、図8に示すように、吸気弁8の開弁時期が上死点よりも遅い場合に、第1燃料供給制御を、吸気弁8の開弁直後に、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGRガス下流側の新気であって内燃機関1の気筒2内に流入する新気に対して行う。すなわち、第1燃料供給制御は、吸気弁8が開弁する吸気行程初期に行われる。
そして、図9に示すように、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが内燃機関1の気筒2内に流入している間は、燃料噴射弁18からの燃料噴射を休止する。
また、図10に示すように、第2燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが内燃機関1の気筒2内に流入後に、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガス上流側の新気であって内燃機関1の気筒2内に流入する新気に対して行う。すなわち、第2燃料供給制御は、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが内燃機関1の気筒2内に流入後である吸気行程の後半に行われる。
本実施例によると、吸気弁8の開弁時期が上死点よりも遅い場合には、第1燃料供給制御を、吸気弁8の開弁直後に行う。このため、第1燃料供給制御で内燃機関1の気筒2内に供給された燃料は、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGRガス下流側の新気であって内燃機関1の気筒2内に流入する新気に供給される。よって、EGRガス下流側の新気のみに、燃料を供給して混合気を形成できる。
また、第2燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが内燃機関1の気筒2内に流入後に行う。このため、第2燃料供給制御で内燃機関1の気筒2内に供給された燃料は、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガス上流側の新気であって内燃機関1の気筒2内に流入する新気に供給される。よって、EGRガス上流側の新気のみに、燃料を供給して混合気を形成できる。
さらに、本実施例では、新気に対して内燃機関1の気筒2内で燃料噴射弁18から直接燃料噴射を行うので、燃料を気化させるための気化熱を新気から奪い混合気が冷却される。これによって、EGRガスと混合気との境界面付近で発生し易い自着火(ノッキング)が回避できる。よって、内燃機関1をより高負荷まで運転可能となる。
一方、吸気弁バルブタイミング可変機構9により吸気弁8の開弁時期を上死点よりも早くすることがある。吸気弁8の開弁時期が上死点よりも早い場合には、吸気弁8の開弁直後から上死点までの期間に、内燃機関1の気筒2内から吸気ポート5へ既燃ガスである機関内残留ガス(内部EGRガス)が逆流する(吹き戻し)。このため、吸気弁8の開弁時期が上死点よりも早い場合に、上記と同様に第1燃料供給制御を吸気弁8の開弁直後に行うと、吸気弁8の開弁後に吸気ポート5へ逆流する機関内残留ガスに燃料を供給してしまう場合がある。ここで、機関内残留ガスは、本実施例でのEGRガスと同質であるので、機関内残留ガスに対して燃料を供給すると、燃焼が悪化する。このため、機関内残留ガスにはできるだけ燃料を供給しないことが望まれる。
そこで、図11に示すように、吸気弁8の開弁時期が上死点よりも早い場合には、第1燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後の内燃機関1の気筒2内から吸気ポート5へ逆流した機関内残留ガスが内燃機関1の気筒2内に戻された後に、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGRガス下流側の新気であって内燃機関1の気筒2内に流入する新気に対して行う。すなわち、第1燃料供給制御は、機関内残留ガスが内燃機関1の気筒2内に戻された後である吸気行程の初期を除く前半に行われる。
そして、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが内燃機関1の気筒2内に流入している間は、図9に示すものと同様に、燃料噴射弁18からの燃料噴射を休止する。
第2燃料供給制御は、図10に示すものと同様である。第2燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが内燃機関1の気筒2内に流入後に、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガス上流側の新気であって内燃機関1の気筒2内に流入する新気に対して行う。すなわち、第2燃料供給制御は、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが内燃機関1の気筒2内に流入後である吸気行程の後半に行われる。
本実施例によると、吸気弁8の開弁時期が上死点よりも早い場合には、第1燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後の内燃機関1の気筒2内から吸気ポート5へ逆流した機関内残留ガスが内燃機関1の気筒2内に戻された後に行う。このため、第1燃料供給制御で内燃機関1の気筒2内に噴射された燃料は、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5におけるEGRガス下流側の新気であって内燃機関1の気筒2内に流入する新気に供給される。よって、EGRガス下流側の新気のみに、燃料を供給して混合気を形成できる。
また、第2燃料供給制御を、吸気弁8の開弁後に一塊となるEGRガスが内燃機関1の気筒2内に流入後に行う。このため、第2燃料供給制御で内燃機関1の気筒2内に噴射された燃料は、吸気弁8の閉弁時の吸気ポート5及び吸気管11におけるEGRガス上流側の新気であって内燃機関1の気筒2内に流入する新気に供給される。よって、EGRガス上流側の新気のみに、燃料を供給して混合気を形成できる。
また、本実施例でも、内燃機関1の機関負荷に応じて、第1燃料供給制御における燃料供給量と第2燃料供給制御における燃料供給量との割合を変更する。これにより、上記実施例と同様の作用効果を得ることができる。
以上説明した実施例では、本発明を適用する内燃機関として、点火プラグ7を有する火花点火式内燃機関であるガソリンエンジンを例に挙げて説明した。しかし本発明はこれに限られない。本発明は、圧縮着火式内燃機関であるディーゼルエンジンに適用してもよい。
本発明に係る内燃機関の燃料供給制御装置は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもよい。
実施例1に係る内燃機関及びその吸気系・排気系の概略構成を示す図。 実施例1に係る第1燃料供給制御を実行中の概要を示す図。 実施例1に係る第1燃料供給制御と第2燃料供給制御との間の概要を示す図。 実施例1に係る第2燃料供給制御を実行中の概要を示す図。 実施例1に係る機関内残留ガスが吸気ポートに逆流する概要を示す図。 実施例1に係る吸気弁の開弁時期が上死点よりも早い場合の第1燃料供給制御を実行中の概要を示す図。 実施例2に係る内燃機関及びその吸気系・排気系の概略構成を示す図。 実施例2に係る第1燃料供給制御を実行中の概要を示す図。 実施例2に係る第1燃料供給制御と第2燃料供給制御との間の概要を示す図。 実施例2に係る第2燃料供給制御を実行中の概要を示す図。 実施例2に係る吸気弁の開弁時期が上死点よりも早い場合の第1燃料供給制御を実行中の概要を示す図。
符号の説明
1 内燃機関
2 気筒
3 ピストン
4 燃焼室
5 吸気ポート
5a EGR取り出し口
6 排気ポート
7 点火プラグ
8 吸気弁
9 吸気弁バルブタイミング可変機構
10 排気弁
11 吸気管
12 排気管
13 燃料噴射弁
14 エアーフローメータ
15 ECU
16 クランクポジションセンサ
17 アクセルポジションセンサ
18 燃料噴射弁
30 EGR装置
31 EGR通路
32 EGR弁

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、前記内燃機関の吸気ポートの途中に設けられ前記内燃機関の吸気弁に対して上流側に離れたEGR取り出し口から、前記内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させるEGR通路と、
    吸気に対して燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポートにおける前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の前記吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第1燃料供給制御を行うと共に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管における前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第2燃料供給制御を行う燃料供給制御手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  2. 内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、前記内燃機関の吸気ポートの途中に設けられ前記内燃機関の吸気弁に対して上流側に離れたEGR取り出し口から、前記内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させるEGR通路と、
    前記EGR取り出し口よりも下流側の前記吸気ポートに配置され、吸気に対して燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記吸気弁の閉弁時に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポートにおける前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の前記吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気であって前記燃料供給手段の燃料供給位置に存在する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第1燃料供給制御を行うと共に、前記吸気弁の開弁後に前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスが前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管における前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第2燃料供給制御を行う燃料供給制御手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  3. 内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、前記内燃機関の吸気ポートの途中に設けられ前記内燃機関の吸気弁に対して上流側に離れたEGR取り出し口から、前記内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させるEGR通路と、
    前記EGR取り出し口よりも下流側の前記吸気ポートに配置され、吸気に対して燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記吸気弁の開弁時期が上死点よりも早い場合に、前記吸気弁の開弁後の前記内燃機関の気筒内から前記吸気ポートへ逆流した機関内残留ガスが前記気筒内に戻される際に前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポートにおける前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の前記吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気であって前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第1燃料供給制御を行うと共に、前記吸気弁の開弁後に前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスが前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管における前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって前記燃料供給手段の燃料供給位置を流通する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第2燃料供給制御を行う燃料供給制御手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  4. 内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、前記内燃機関の吸気ポートの途中に設けられ前記内燃機関の吸気弁に対して上流側に離れたEGR取り出し口
    から、前記内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させるEGR通路と、
    前記内燃機関の気筒内に配置され、吸気に対して燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記吸気弁の開弁直後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポートにおける前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の前記吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気であって前記気筒内に流入する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第1燃料供給制御を行うと共に、前記吸気弁の開弁後に前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスが前記気筒内に流入後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管における前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって前記気筒内に流入する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第2燃料供給制御を行う燃料供給制御手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  5. 内燃機関の排気通路から排気の一部をEGRガスとして取り込み、前記内燃機関の吸気ポートの途中に設けられ前記内燃機関の吸気弁に対して上流側に離れたEGR取り出し口から、前記内燃機関の吸気ポートへ当該EGRガスを還流させるEGR通路と、
    前記内燃機関の気筒内に配置され、吸気に対して燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記吸気弁の開弁時期が上死点よりも早い場合に、前記吸気弁の開弁後の前記気筒内から前記吸気ポートへ逆流した機関内残留ガスが前記気筒内に戻された後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポートにおける前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの下流側の前記吸気弁と前記EGR取り出し口との間の新気であって前記気筒内に流入する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第1燃料供給制御を行うと共に、前記吸気弁の開弁後に前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスが前記気筒内に流入後に、前記吸気弁の閉弁時の前記吸気ポート及び当該吸気ポートの上流側の吸気管における前記EGR通路から前記吸気ポートに流入したEGRガスの上流側の新気であって前記気筒内に流入する新気に対して、前記燃料供給手段から燃料を供給する第2燃料供給制御を行う燃料供給制御手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  6. 前記燃料供給制御手段は、前記内燃機関の機関負荷に応じて、前記第1燃料供給制御における燃料供給量と前記第2燃料供給制御における燃料供給量との割合を変更することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
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