JP2010112180A - 電動圧縮機 - Google Patents

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義幸 足木
Hiroyuki Motonami
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Abstract

【課題】電動モータ及びモータ制御回路の両方を効果的に冷却することができる電動圧縮機を提供する。
【解決手段】電動圧縮機1において、ハウジング10には、外部とモータ室42とを連通させる吸入口46と、ステータ44の外面44a、44bに区画されながら、モータ室42と吸入室41とを連通させる案内室79とが形成されている。電装品室90は、ロータ45の軸心45aに対してモータ室42より径外方向に位置する。電装品室90と案内室79との間には、自己の冷却面71aに載置したモータ制御回路91を冷却するヒートシンク71が設けられている。吸入口46のモータ室42側の開口46aの中心点C1は、ロータ45の軸心45aを含んで冷却面71aと平行な仮想平面Pに対してヒートシンク71側に位置し、吸入口46の中心軸線L1は、仮想平面Pに対して開口46aがヒートシンク71に近づくように傾斜している。
【選択図】図2

Description

本発明は電動圧縮機に関する。
特許文献1に従来の電動圧縮機が開示されている。この電動圧縮機は、ハウジング、圧縮機構、電動モータ及びモータ制御回路を備えている。ハウジングは、吸入室、吐出室、モータ室及び電装品室を区画している。圧縮機構はスクロール式のものであり、ハウジング内に設けられている。電動モータはステータ及びロータを有しており、ステータがモータ室内に固定され、ロータが圧縮機構を駆動できるようになっている。また、圧縮機構の外周側には吸入室が配置され、さらにその外周側には電装品室が配置されている。電装品室内には、電動モータを制御するモータ制御回路が収納されている。
電装品室と吸入室との間には、自己の冷却面に載置したモータ制御回路を冷却するヒートシンクが設けられている。ヒートシンクの裏側には複数のフィンが形成されている。吸入室は、ヒートシンクによって封止されており、ヒートシンクと当接する内壁を有さない。ヒートシンクの裏面側には、外部と吸入室とを連通させる吸入口が形成されている。吸入口は、冷却面と平行に形成されている。
この電動圧縮機では、電動モータが圧縮機構を駆動し、圧縮機構が吸入口により吸入室内に導かれた冷媒ガスを圧縮して吐出室に吐出する。この間、モータ制御回路が発する熱は冷却面からヒートシンクに伝達される。また、吸入口により吸入室内に導かれた冷媒ガスがヒートシンクの裏面に沿って流れ、ヒートシンクが冷却される。こうして、この電動圧縮機では、モータ制御回路が発する熱が除熱されるので、モータ制御回路が冷却され、電動モータを安定して作動させることが可能となっている。一方、この電動圧縮機では、吸入口により吸入室内に導入される冷媒ガスは、電動モータの冷却にはそれほど寄与しない。
また、特許文献2に他の従来の電動圧縮機が開示されている。この電動圧縮機では、外部とモータ室とを連通させる吸入口がハウジングに貫設されている。吸入口は、ロータの軸心に直交する方向に形成されている。
この電動圧縮機では、吸入口によりモータ室内に導かれる冷媒ガスは、最初にステータやロータにあたってからロータの軸心と平行に流れ、吸入室に供給される。この際、この電動圧縮機では、冷媒ガスとステータ及びロータとの間で熱交換が行われるので、電動モータを冷却することが可能となっている。一方、この電動圧縮機では、モータ制御回路の除熱については考慮がなされていない。
特開2005−188441号公報 特開2004−301090号公報
モータ制御回路及び電動モータの両方が冷媒ガスにより冷却されることが省エネルギーの点で好ましい。この点、上記従来の電動圧縮機は、いずれも一方の冷却のみを主眼とし、他方の冷却が不十分である。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、電動モータ及びモータ制御回路の両方を効果的に冷却することができる電動圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の電動圧縮機は、吸入室、吐出室、モータ室及び電装品室を区画するハウジングと、該ハウジング内に設けられ、該吸入室内の冷媒ガスを圧縮して該吐出室に吐出する圧縮機構と、ステータ及びロータを有し、該ステータが該モータ室内に固定され、該ロータが該圧縮機構を駆動する電動モータと、該電装品室内に収容され、該電動モータを制御するモータ制御回路とを備える電動圧縮機において、
前記ハウジングには、外部と前記モータ室とを連通させる吸入口と、前記ステータの外面に区画されながら、該モータ室と前記吸入室とを連通させる案内室とが形成され、
前記電装品室は、前記ロータの軸心に対して該モータ室より径外方向に位置し、
前記電装品室と該案内室との間には、自己の冷却面に載置した前記モータ制御回路を冷却するヒートシンクが設けられ、
該吸入口の該モータ室側の開口の中心点は、前記ロータの軸心を含んで該冷却面と平行な仮想平面に対して該ヒートシンク側に位置し、
該吸入口の中心軸線は、該仮想平面に対して該開口が該ヒートシンクに近づくように傾斜していることを特徴とする(請求項1)。
本発明の電動圧縮機では、吸入口からモータ室内に導かれた冷媒ガスが案内室に沿って、ロータの軸心周りで旋回する。このため、冷媒ガスは、ステータの外周面の周方向に流れて電動モータを効果的に除熱する。この後、冷媒ガスはヒートシンクから除熱を行ない、吸入室に吸入される。このため、モータ制御回路も効果的に除熱する。
したがって、本発明の電動圧縮機は、電動モータ及びモータ制御回路の両方を効果的に冷却することができる。その結果、この電動圧縮機は、安定して性能を発揮でき、耐久性も向上する。
圧縮機構としては、電動モータに駆動されるものであれば、スクロール型、斜板式、ベーン型その他の一般的な圧縮機構を採用できる。
案内室は、ヒートシンクによって封止されていてもよく、ヒートシンクと当接する内壁によって封止されていてもよい。案内室は、電装品室内に配設されたヒートシンクと当接する内壁を有していることが好ましい(請求項2)。この場合、案内室をヒートシンクによって封止するためのOリング等のシール材が不要になる。また、ハウジングは通常はアルミニウム合金によって製造されることから、内壁がヒートシンクと当接しているのであれば、モータ制御回路の熱はヒートシンクの冷却面からヒートシンクの内部を経て内壁に伝達され易く、冷媒ガスがヒートシンクを直接冷却する場合と比較して、モータ制御回路の除熱に遜色を生じない。
吸入口のモータ室側の開口を中心軸線に平行に案内室内に向けて投影したとき、得られる投影範囲内に内壁が直接臨んでいることが好ましい(請求項3)。このように吸入口を形成すれば、吸入口からモータ室内に導かれる冷媒ガスの一部が直線的に内壁に到達し易くなる。その結果、モータ制御回路からの除熱を効果的に行うことができる。
また、吸入口のモータ室側の開口を中心軸線に平行に案内室内に向けて投影したとき、得られる投影範囲内にステータが直接臨んでいることも好ましい(請求項4)。このように吸入口を形成すれば、吸入口からモータ室内に導かれる冷媒ガスの一部が直線的にステータに到達し易くなる。その結果、電動モータからの除熱を効果的に行うことができる。
以下、本発明を具体化した実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、上下方向及び前後方向の各方位を図1に示すように定める。
(実施例1)
図1に示すように、実施例1の電動圧縮機1は、ハウジング10を備えている。ハウジング10は、後端側が開口する有底筒状のフロントハウジング11と、蓋状をなしてフロントハウジング11の後端側を塞ぐリヤハウジング12と、フロントハウジング11の外周壁に組み付けられた箱状のサイドハウジング99とからなる。
フロントハウジング11内には、軸支部材15が設けられているとともに、軸支部材15の後方に固定スクロール16が設けられている。固定スクロール16と軸支部材15との間には、円環形状をなす金属薄板製のプレート61が介在されている。フロントハウジング11とリヤハウジング12とは、軸支部材15、プレート61及び固定スクロール16を互いに当接させた状態で収納しながら、フロントハウジング11の後端とリヤハウジング12の前端とが互いに突き合わされ、ボルト13によって相互に固定されている。
フロントハウジング11の底壁11aの内面中央には円筒状の軸支部14が突設されている。一方、軸支部材15は、筒状の本体部17と、本体部17の後端の開口縁から外側に張り出す鍔部18とからなる。本体部17の底壁17aの中央には軸孔19が貫通して形成されている。鍔部18はフロントハウジング11の内周面に形成された段差21に当接して前止まりされている。鍔部18の後面側には、後述する可動スクロール22の自転を規制して、公転のみ可能とする自転阻止ピン23aが後方に向けて凸設されている。
軸支部材15と軸支部14とには、前後方向に延びる回転軸24の両端部がラジアル軸受25、26を介して回転可能に支持されている。軸支部材15と回転軸24との間には封止用のシール材30がサークリップ31によって介装されている。
回転軸24の後端部24bには、回転軸24の中心軸線から偏心した位置に円柱状の偏心ピン32が突出して形成されている。偏心ピン32には、円筒状のブッシュ33が嵌合して支持されている。ブッシュ33の外周面の略半周部分には、外側へ扇状に広がるバランスウェイト35が一体に形成されている。このバランスウェイト35は、可動スクロール22の公転に伴う遠心力を相殺する役割をはたす。
固定スクロール16は、基壁16a及び外周壁16bによって有底筒状をなす固定側基板16cと、外周壁16bの内側でかつ基壁16aの前面に立ち上げられた固定側渦巻壁16dとからなる。
一方、ブッシュ33と固定スクロール16との間にはラジアル軸受34を介して可動スクロール22が設けられている。可動スクロール22は、円板状の可動側基板22aと、可動側基板22aの後面に立ち上げられた可動側渦巻壁22bとからなる。
固定スクロール16と可動スクロール22とは、各渦巻壁16d、22bを介して互いに噛み合わされ、各渦巻壁16d、22bの先端が相手側の基板16c、22a上を摺動可能に構成されている。可動側基板22aの前面には、自転阻止ピン23aの先端部を遊嵌状態で受ける自転阻止孔37が凹設されている。自転阻止孔37には円筒状のリング23bが遊嵌されている。自転防止ピン23aがリング23bの内周面を摺動及び転動することにより、可動スクロール22は自転を規制されて公転のみ可能となっている。
固定側基板16c及び固定側渦巻壁16dと、可動側基板22a及び可動側渦巻壁22bとの間には、可動スクロール22の公転により両渦巻壁16d、22bの外周側から中央へと容積を減少しながら移動される圧縮室38が形成されている。固定スクロール16及び可動スクロール22によりスクロール式の圧縮機構20が構成されている。
可動側基板22aの前面は、プレート61の後面と当接している。このため、可動スクロール22は、プレート61に対して摺接しながら公転するようになっている。プレート61は、肉厚が0.2〜0.3mm程度の金属薄板製であるので、弾性変形時の復元力により可動スクロール22を固定スクロール16側に適度に付勢する。
可動側基板22aの前面側(可動側基板22aを挟んで圧縮室38とは反対の背面側)であって、かつ可動側基板22aと軸支部材15との間には、回転軸24の後端部24bが臨む背圧室39が形成されている。軸支部材15の後面には、回転軸24を軸心とする円環形状をなす円環状凹部18aが凹設されている。背圧室39は、円環状凹部18a及び自転阻止孔37とも連通している。軸支部材15、外周壁16b及び可動側渦巻壁22bの最外周部との間には、吸入室41が形成されている。
フロントハウジング11内には、軸支部材15より前方に、モータ室42が形成されている。モータ室42内には、コイルが巻き付けられた鉄心が円筒形状に配列されてなるステータ44がフロントハウジング11の内周面に固定して設けられている。ステータ44の内側には、回転軸24に固定されたロータ45が設けられている。ロータ45、ステータ44及び回転軸24によって電動モータ40が構成されている。ステータ44への通電によってロータ45及び回転軸24が一体に回転すると、その駆動力が偏心ピン32及びブッシュ33を介して可動スクロール22に伝達され、可動スクロール22が公転するようになっている。
図2に示すように、フロントハウジング11の上部には、横断面で見て径外方向に「コ」字断面形状に膨出してなる内壁11bが形成されている。図1に示すように、内壁11bの前端は底壁11aまで延び、内壁11bの後端は鍔部18近傍まで延びている。
図1及び図2に示すように、ステータ44の外周面44aと内壁11bの間には、前後方向に延び、水平方向に扁平な内部空間が区画されている。また、ステータ44の前面44aと底壁11aとの間にも円環状の内部空間が区画されている。これらの内部空間が案内室79である。図1に示すように、フロントハウジング11の内周面の後端側には、案内室79と吸入室41とを連通させる吸入通路43が凹設されている。案内室79は、ステータ44の外周面44aと前面44bとに区画されながら、吸入通路43を介してモータ室42と吸入室44とを連通させる。
図1及び図2に示すように、サイドハウジング99は、内壁11bを覆いつつフロントハウジング11の外周壁に組みつけられている。サイドハウジング99と、フロントハウジング11の外周壁とにより、電装品室90が区画されている。
電装品室90内には、電動モータ40を制御するモータ制御回路91と、ヒートシンク71とが収容されている。モータ制御回路91は、回路基板91aと、回路基板91a上に実装されたパワーモジュール等の電子部品91bとからなる。ヒートシンク71は、横断面が「コ」字形状とされており、内壁11bに外側から嵌るようにして装着されている。ヒートシンク71の下面は、内壁11bの上面と面接触している。一方、ヒートシンク71の上面である冷却面71aには、回路基板91aが載置されている。これにより、回路基板91aに実装された電子部品91bが発する熱は、冷却面91aからヒートシンク71内に伝達され、さらにヒートシンク71の下面から内壁11bに伝達されるようになっている。
フロントハウジング11の外周壁の前端側には、外部とモータ室42とを連通させる円穴形状の吸入口46が貫設されている。吸入口46のモータ室42側の開口46aの中心点C1は、ロータ45の軸心45aを含んで冷却面71aと平行な仮想平面Pに対してヒートシンク71側に位置している。吸入口46の中心軸線L1は、仮想平面Pに対して開口46aがヒートシンク71に近づくように傾斜している。また、中心軸線L1は、ステータ44の前面44b及び底壁11aの近傍に位置し、かつロータ45の軸心45aに直交する平面に含まれている。
吸入口46は、配管によって図示しない蒸発器と接続されている。さらに、蒸発器は、配管によって膨張弁及び凝縮器と接続されている。電動圧縮機1、蒸発器、膨張弁及び凝縮器は車両用空調装置の冷凍回路を構成している。冷凍回路における低圧でかつ低温の冷媒ガスは、吸入口46からモータ室42内に導入され、案内室79及び吸入通路43を経て吸入室41内に供給されるようになっている。
固定側基板16cの後端とリヤハウジング12の前端との間には吐出室47が形成されている。固定側基板16cの中央には吐出ポート48が貫通して形成され、吐出ポート48を介して圧縮室38と吐出室47とが互いに連通している。固定側基板16cの後端には、吐出室47内において、吐出ポート48を開閉するための図示しない吐出弁と、この吐出弁の開度を規制するリテーナ49とが設けられている。
リヤハウジング12には、一端側が吐出室47と連通し、他端側がリヤハウジング12の外周面上方に開口する吐出口56が貫設されている。吐出口56は、図示しない凝縮器に配管によって接続されている。吐出室47に導入された冷媒ガスは、吐出口56を介して凝縮器に排出される。
吐出室47と背圧室39とは給気通路57によって連通されている。給気通路57は、固定スクロール16の外周壁16bを前後方向に貫通するように形成され、吐出室47に連通する導入路81と、軸支部材15の後面に溝状に凹設され、円環状凹部18aを介して背圧室39に連通する導出路82と、プレート61の周方向に形成された円弧状のスリットである連通路61aとからなる。連通路61aの一端は導入路81と連通し、連通路61aの他端は導出路82と連通している。吐出室47内の吐出圧力の冷媒ガスは、給気通路57を通過する際、スリット状の連通路61aにより絞られて、適度に圧力低下した状態で背圧室39に供給される。その結果、可動スクロール22は固定スクロール16に向かって適度に付勢されるので、可動スクロール22や固定スクロール16の摩耗や動力損失が抑制されるとともに、圧縮効率も高められる。
モータ室42と背圧室39とは抽気通路66によって連通され、背圧室39から冷媒ガスがモータ室42に戻されるようになっている。抽気通路66は、軸支部材15を前後方向に貫通する形態とされ、その途中に差圧弁68が設けられている。背圧室39とモータ室42との差圧が一定値以上となった場合、この差圧弁68により背圧室39からモータ室42に冷媒ガスが戻され、背圧室39内の圧力が調整される。
以上のように構成された電動圧縮機1は次のように作動する。すなわち、車両の運転者が車両用空調装置に対する操作が行うと、それに基づいて、モータ制御回路91が電動モータ40を制御して、ロータ45及び回転軸24を回転させる。そうすると、偏心ピン32が固定スクロール16の軸心周りに旋回される。このとき、可動スクロール22は、自転阻止ピン23aがリング23bの内周面に沿って摺動及び転動することにより、その自転が阻止されて公転のみが許容される。そして、可動スクロール22の公転によって圧縮室38が両スクロール16、22の渦巻壁16d、22bの外周側から中央へと容積を減少しながら移動される。このため、蒸発器から吸入口46を介してモータ室42に供給される冷媒ガスは、案内室79内を流れた後、吸入通路43を介して吸入室41内に取り込まれ、さらに吸入室41から圧縮室38内へと吸入されて圧縮される。吐出圧力まで圧縮された冷媒ガスは、吐出ポート48から吐出室47に吐出され、吐出口56を介して凝縮器へ排出される。こうして、車両用空調装置の空調が行われる。
この間、この電動圧縮機1では、ステータ44に流れる電流により電動モータ40が発熱する。また、ステータ44に流れる電流を制御するモータ制御回路91の電子部品91bも発熱する。このため、この電動圧縮機1では、下記のようにして電動モータ40及びモータ制御回路91の両方を冷却する。
すなわち、この電動圧縮機1において、フロントハウジング11には、上述の構成である吸入口46と案内室79とが形成されている。電装品室90と案内室79との間には、自己の冷却面71aに載置したモータ制御回路91を冷却するヒートシンク71が設けられている。吸入口46のモータ室42側の開口46aの中心点C1は、ロータ45の軸心45aを含んで冷却面71aと平行な仮想平面Pに対してヒートシンク71側に位置している。吸入口46の中心軸線L1は、仮想平面Pに対して開口46aがヒートシンク71に近づくように傾斜している。
このような構成である電動圧縮機1では、図2において矢印付破線で示すように、吸入口46からモータ室42内に導かれた冷媒ガスが案内室79に沿って、ロータ45の軸心45a周りで旋回する。このため、冷媒ガスは、ステータ44の外周面44aの周方向に流れる。この際、ステータ44の前面44b側の空間において、冷媒ガスが旋回する流れが顕著に生じ易い。このため、冷媒ガスとステータ44及びロータ45との間で熱交換が確実に行われる。その結果、この電動圧縮機1は、電動モータ40を効果的に除熱する。その途中において、冷媒ガスは、案内室79の内壁11bとステータ44の外周面44aとの間を流れる。これにより、冷媒ガスは、ヒートシンク71からの除熱も行なう。その後、図1において矢印付破線で示すように、冷媒ガスは、案内室79の内壁11bとステータ44との間を軸方向後側に向けて流れる。この際にも、冷媒ガスは、電動モータ40及びヒートシンク71からの除熱を行なう。こうして、この電動圧縮機1は、モータ制御回路91も効果的に除熱する。最終的に、案内室79内を流れる冷媒ガスは、吸入通路43を介して吸入室41に吸入される。
したがって、実施例1の電動圧縮機1は、電動モータ40及びモータ制御回路91の両方を効果的に冷却することができる。その結果、この電動圧縮機1は、安定して性能を発揮でき、耐久性も向上する。
また、この電動圧縮機1において、案内室79は、電装品室90内に配設されたヒートシンク71と当接する内壁11bを有しており、この内壁11bによって案内室79が封止されている。このため、案内室79をヒートシンク71によって封止するためのOリング等のシール材が不要になっている。また、ハウジング10は通常はアルミニウム合金によって製造される。このため、モータ制御回路91の熱はヒートシンク71の冷却面71aからヒートシンク71の内部を経て内壁11bに伝達され易くなっている。このため、この電動圧縮機1は、冷媒ガスがヒートシンク71を直接冷却する場合と比較して、モータ制御回路91の除熱に遜色を生じない。
(実施例2)
図3に示すように、実施例2の電動圧縮機は、実施例1の電動圧縮機1における吸入口46の代わりに、吸入口246を採用している。その他の構成については、実施例1の電動圧縮機1と同様である。このため、吸入口246について詳しく説明し、実施例1と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略又は簡略する。
実施例2の電動圧縮機において、フロントハウジング11の外周壁の前端側には、外部とモータ室42とを連通させる円穴形状の吸入口246が貫設されている。吸入口246のモータ室42側の開口246aの中心点C2は、ロータ45の軸心45aを含んで冷却面71aと平行な仮想平面Pに対してヒートシンク71側に位置している。吸入口246の中心軸線L2は、仮想平面Pに対して開口246aがヒートシンク71に近づくように傾斜している。また、中心軸線L2は、ステータ44の前面44b及び底壁11aの近傍に位置し、かつロータ45の軸心45aに直交する平面に含まれている。
図2と図3とを比較して判る通り、吸入口246は、実施例1における吐出口46と比較して、ロータ45の軸心45aの外周側に離れて配置されている。
図3に示すように、吸入口246のモータ室42側の開口246aを中心軸線L2に平行に案内室79内に向けて投影したとき、得られる投影範囲を投影範囲Sとする。そうすると、投影範囲S内の上方には、内壁11bの一部がステータ44に遮られることなく直接臨んでいる。また、投影範囲S内の下方には、ステータ44の一部が直接臨んでいる。
このような構成である実施例2の電動圧縮機では、図3において矢印付破線で示すように、吸入口246からモータ室42内に導かれた冷媒ガスの一部が案内室79内を流れて直線的に内壁11bに到達する。これにより、冷媒ガスは、ヒートシンク71からの除熱を行なう。その後、この冷媒ガスの一部は、ステータ44の外周面44aの周方向に流れる。
一方、吸入口246からモータ室42内に導かれた冷媒ガスの残部は、図3において矢印付破線で示すように、ステータ44の外周面44aに直線的に到達し、外周面44aに沿って周方向に流れる。その後、冷媒ガスの一部と残部とが合流して、案内室79に沿って、ロータ45の軸心45a周りで旋回する。この際、吐出口246は、実施例1における吐出口46と比較して、ロータ45の軸心45aから外周側に離れて配置されている。このため、実施例1と比較して、ステータ44の前面44b側の空間において、冷媒ガスが旋回する流れが一層顕著に生じ易い。このため、冷媒ガスとステータ44及びロータ45との間で熱交換が一層確実に行われる。その結果、この電動圧縮機は、電動モータ40を効果的に除熱する。その後、図1において矢印付破線で示すように、冷媒ガスは、案内室79の内壁11bとステータ44との間を軸方向後側に向けて流れる。この際にも、冷媒ガスは、電動モータ40及びヒートシンク71からの除熱を行なう。こうして、この電動圧縮機は、モータ制御回路91も効果的に除熱する。最終的に、案内室79内を流れる冷媒ガスは、吸入通路43を介して吸入室41に吸入される。
したがって、実施例2の電動圧縮機も、実施例1の電動圧縮機1と同様の作用効果を奏することができる。
また、この電動圧縮機では、投影範囲S内に内壁11bが直接臨んでいることにより、冷媒ガスの一部が直線的に内壁に到達し易くなっており、その結果として、モータ制御回路91からの除熱をより効果的に行うことができる。
さらに、この電動圧縮機では、投影範囲S内にステータ44が直接臨んでいることにより、冷媒ガスの残部が直線的にステータ44に到達し易くなっており、その結果として、電動モータ40からの除熱もより効果的に行うことができる。
以上において、本発明を実施例1、2に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明は電動圧縮機に利用可能である。
実施例1の電動圧縮機の縦断面図である。 実施例1のスクロール型圧縮機に係り、図1のII−II断面を示す横断面図である。 実施例2のスクロール型圧縮機に係り、図1のII−II断面を示す横断面図である。
符号の説明
1…電動圧縮機
41…吸入室
47…吐出室
42…モータ室
90…電装品室
10…ハウジング
20…圧縮機構(スクロール式圧縮機構)
44…ステータ
45…ロータ
40…電動モータ
91…モータ制御回路
46、246…吸入口
46a、246a…吸入口のモータ室側の開口
44a、44b…ステータの外面(44a…ステータの外周面、44b…ステータの前面)
79…案内室
71a…冷却面
71…ヒートシンク
C1、C2…吸入口のモータ室側の開口の中心点
45a…ロータの軸心
P…仮想平面
L1、L2…吸入口の中心軸線
11b…案内室のヒートシンクと当接する内壁
S…投影範囲

Claims (4)

  1. 吸入室、吐出室、モータ室及び電装品室を区画するハウジングと、該ハウジング内に設けられ、該吸入室内の冷媒ガスを圧縮して該吐出室に吐出する圧縮機構と、ステータ及びロータを有し、該ステータが該モータ室内に固定され、該ロータが該圧縮機構を駆動する電動モータと、該電装品室内に収容され、該電動モータを制御するモータ制御回路とを備える電動圧縮機において、
    前記ハウジングには、外部と前記モータ室とを連通させる吸入口と、前記ステータの外面に区画されながら、該モータ室と前記吸入室とを連通させる案内室とが形成され、
    前記電装品室は、前記ロータの軸心に対して該モータ室より径外方向に位置し、
    該電装品室と該案内室との間には、自己の冷却面に載置した前記モータ制御回路を冷却するヒートシンクが設けられ、
    該吸入口の該モータ室側の開口の中心点は、該ロータの軸心を含んで該冷却面と平行な仮想平面に対して該ヒートシンク側に位置し、
    該吸入口の中心軸線は、該仮想平面に対して該開口が該ヒートシンクに近づくように傾斜していることを特徴とする電動圧縮機。
  2. 前記案内室は、前記電装品室内に配設された前記ヒートシンクと当接する内壁を有している請求項1記載の電動圧縮機。
  3. 前記開口を前記中心軸線に平行に前記案内室内に向けて投影したとき、得られる投影範囲内に前記内壁が直接臨んでいる請求項2記載の電動圧縮機。
  4. 前記開口を前記中心軸線に平行に前記案内室内に向けて投影したとき、得られる投影範囲内に前記ステータが直接臨んでいる請求項2又は3記載の電動圧縮機。
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