JP2010110422A - 電気掃除機 - Google Patents

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剛志 前田
Junichiro Hoshizaki
潤一郎 星崎
Toshinari Kikuta
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Abstract

【課題】掃除機本体の家具への傷付けや引っ掛かりを回避しつつ、掃除機本体の幅方向サイズを小さくできるようにする。
【解決手段】電動送風機6を収容する電動送風機収容室7aと塵埃を蓄積する集塵部5を収容する集塵部収容室7bとを備えた上部本体7と、複数の車輪2a,2bを有する車輪台40と、車輪台40上に上部本体7を上下左右方向に弾性的に支持させるダンピング機構4とを設け、ダンピング機構4により、掃除機本体1が家具等の障害物に衝突した際の衝撃を吸収させ、家具等への傷付けや引っ掛かりを回避させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気掃除機に係り、より詳しくは電気掃除機の振動減衰構造に関する。
電気掃除機は、掃除機本体内に電動送風機を備え、電動送風機の送風ファンの高速回転により発生した負圧を用いて塵埃と空気を含む混合気を吸引する装置である。家庭用の電気掃除機として、例えば広く使用されているキャニスタ型電気掃除機を挙げることができる。キャニスタ型掃除機は、車輪を掃除機本体に対し回動自在に軸支するとともに、掃除機本体内に混合気中の塵埃を蓄積する集塵部を収容し、さらに集塵部に外部より連通するホース、パイプ、吸込口体を備えており、使用者は、吸込口体を床面に接触させた状態で、ホースとパイプの接続部付近に設置した取っ手部を操作することにより、床面上の塵埃を周囲空気とともに混合気として吸い込むのが通常の使い方である。
キャニスタ型掃除機においては、使用者が掃除機本体を引き回しながら室内を移動するため、掃除機本体が家具に衝突し家具を傷付ける、又は掃除機本体が家具に引っ掛かることで走行が妨げられる問題がある。そこで、掃除機本体を、上部本体と、車輪を有し上部本体を回動自在に軸支する車輪台とで構成し、この車輪台は、上部本体の外周よりも大きく構成し、その最大外形部に弾性材を設けたものが提案されている(例えば、特許文献1)。
特許第2907857号公報(第1図、第2図)
しかしながら、弾性材を最大外形部に設けたものにあっては、家具への傷付けや、引っ掛かりの回避に対する対策は、弾性材の弾性に依存する部分が大きく、弾性材そのものの厚みを厚くしたり、弾性材の内部を中空としたりする構成を採らざるを得ない。そのため、掃除機本体の幅方向サイズが大きくなり、掃除機本体が家具と家具の間をすり抜けられず、掃除機本体の家具への衝突回数が多くなってしまうという難点があった。
本発明の技術的課題は、掃除機本体の家具への傷付けや引っ掛かりを回避しつつ、掃除機本体の幅方向サイズを小さくできるようにすることにある。
本発明に係る電気掃除機は、電動送風機を収容する電動送風機収容室と塵埃を蓄積する集塵部を収容する集塵部収容室とを備えた上部本体と、複数の車輪を有する車輪台と、車輪台上に上部本体を上下左右方向に弾性的に支持させるダンピング機構と、を備えたものである。
本発明の電気掃除機によれば、車輪台上に上部本体を上下左右方向に弾性的に支持させるダンピング機構により、掃除機本体が家具等の障害物に衝突した際の衝撃が吸収されるので、家具等への傷付けや引っ掛かりを回避することができるとともに、掃除機本体の幅方向サイズを小さくすることが可能となり、使い勝手が向上する。また、電動送風機の運転時の振動成分の床面方向への伝播を抑制することができ、床の振動に起因する階下騒音を抑えることが可能となる。
実施形態1.
以下、図示実施形態により本発明を説明する。
図1は本発明の実施形態1に係る電気掃除機の全体構成を示す斜視図である。
本実施形態の電気掃除機は、内部に集塵部5や電動送風機6が設けられた上部本体7と、前方下面に自在キャスタ2bと後方両側面に走行輪2aを有し上部本体7の下方に設置された車輪台40と、を有する掃除機本体1と、蛇腹ホース101の一端に上部本体7の吸込口21に着脱可能に接続される接続具102を有し、他端に電源スイッチ等の操作部104を有する取っ手部103が設けられたホースユニット100と、ホースユニット100の取っ手部103に着脱可能に接続される延長管105と、延長管105の先端部に着脱可能に接続される床用吸込具106と、を備えている。なお、自在キャスタ2bは、車輪方向を360度どこにでも自在に変更可能な構造を有するキャスタのことである。
図2は本発明の実施形態1に係る掃除機本体を示す分解図(上部本体は断面で示す)、図3は掃除機本体の上面図である。
図2に示すように、上部本体7は、前部に吸込口21を有し塵埃を蓄積する集塵部5を収容する集塵部収容室7bと、後部に電動送風機6が内装された電動送風機収容室7aがそれぞれ形設されている。車輪台40は前方下面に自在キャスタ2bと後方両側面に走行輪2aを有しているとともに、例えばゴム材の如き弾性材により形成されたバンパー40aを、走行輪2aを設置している箇所を除いた周壁に備えている。また、図3に示すようにバンパー40aの外周面は、上部本体7の外形よりも若干大きく形成されている。
そして、上部本体7と車輪台40の間にはダンピング機構4が配設されている。このダンピング機構4は、上部本体7の傾きによる衝撃を吸収するように構成されており、例えば、内部に発泡体や粘性体などを封入して形成したり、空気層により構成されるようにしても良い。したがって、電動送風機6の回転に依存する振動成分が、ダンピング機構4により吸収されるようになっている。
以上のように構成された本実施形態の電気掃除機においては、使用者がハンドル取っ手部103を握り掃除機本体1を引き回して掃除動作を実施し、掃除機本体1が家具などの障害物に衝突した際に、その衝撃をダンピング機構4が吸収するために家具などを傷つけることがない。
また、衝突の際の反作用により掃除機本体1が家具などの障害物から離れる方向に動くことができるため、掃除機本体1が家具などに引っかかることなく、使用者は掃除機本体1をスムーズに引き回すことができる。
さらに、電動送風機の運転時の振動成分は、ダンピング機構4により吸収できるので、床面方向への伝播を抑制することができて、床の振動に起因する階下騒音を抑えることが可能となる。
実施形態2.
図4は本発明の実施形態2に係る電動送風機を示す縦断面図、図5は弁4d付近の拡大断面図、図6は電動送風機を作動していない状態の縦断面図であり、各図中、前述の実施形態1のものと同一又は相当部分には同一符号を付し説明を省略する。
本実施形態の電気掃除機は、図4に示すように、上部本体7と車輪台40の間の空間(ダンピング機構4)を形成するために、例えばゴム材などの弾性材により形成された蛇腹部4bを備えている。蛇腹部4bは上部本体7と車輪台40の間の空間を気密性を保持した状態に保ち、また蛇腹部4b内部には空気が充填された状態とすることが可能になる。
さらに、蛇腹部4b内部の空間に電動送風機6からの排気の一部を流入させる排気導入路4cを構成とするとともに、電動送風機収容室7aの一部分に弁4dを設ける構成とする。
図5に示すように、弁4dは弁ばね4e押圧力より、蛇腹部4b内部および電動送風機収容室7aの空間が所定の圧力以上となった場合にのみ外部に連通させる構造となっており、蛇腹部4b内部および電動送風機収容室7aの空間を所定の圧力に維持する。なお、所定の圧力は、上部本体7の質量を支えられる圧力とする。この構成とすれば、図6に示すように、電動送風機6が作動しない状態では、上部本体7の質量により蛇腹部4bが縮んだ状態となり蛇腹部4b内部の空間が狭くなることで、掃除機本体1の高さを低く抑えることができる。
以上のように構成された実施形態2の電気掃除機においては、使用者がハンドル取っ手部103を握り掃除機本体1を引き回して掃除動作を実施し、掃除機本体1が家具などの障害物に衝突した際に、その衝撃を蛇腹部4b内部の空間の変形および空気の圧縮により吸収するために家具などを傷つけることがない。また、その衝突の際の反作用により掃除機本体1が家具などの障害物から離れる方向に動くことができるため、掃除機本体1が家具などに引っかかることなく、使用者は掃除機本体1をスムーズに引き回すことができる。また、電動送風機6が作動しない状態では、上部本体7の質量により蛇腹部4bが縮んだ状態となり蛇腹部4b内部の空間が狭くなることで、掃除機本体1の高さを低く抑えることができ、収納時のスペースを削減することができる。
なお、本実施形態1および2では、上部本体7の外形形状を図3に示すように楕円形状としているがこれに限るものではなく、円形などどのような形状でも良い。さらに、車輪台40に設置する自在キャスタ2bや走行輪2aもこれに限るものではなく、上部本体7を引き回せればどのような形態であっても良い。
例えば、上部本体7の外径形状が円形の場合は、ダンピング機構4をドーナツ状のチューブなどで形成し、車輪台40に自在キャスタ2bを複数設けることで四方自在に引き回すことが可能となる。この場合、引き回し可能な範囲が増えるため障害物への衝突も増えるが、本発明のダンピング機構4を採用することで、その衝突を容易に吸収することが可能であり、使い勝手の良い電気掃除機を提供できる。
本発明の実施形態1に係る電気掃除機の全体構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る電気掃除機の掃除機本体を示す分解図である。 本発明の実施形態1に係る電気掃除機の掃除機本体の上面図である。 本発明の実施形態2に係る電気掃除機の掃除機本体の縦断面図である。 本発明の実施形態2に係る電気掃除機の掃除機本体の要部拡大図である。 本発明の実施形態2に係る電気掃除機の縦断面図である。
符号の説明
1 掃除機本体、2a 走行輪(車輪)、2b 自在キャスタ(車輪)、4 ダンピング機構、4b 蛇腹部、5 集塵部、6 電動送風機、7 上部本体、7a 電動送風機収容室、7b 集塵部収容室、40 車輪台。

Claims (9)

  1. 電動送風機を収容する電動送風機収容室と塵埃を蓄積する集塵部を収容する集塵部収容室とを備えた上部本体と、
    複数の車輪を有する車輪台と、
    前記車輪台上に前記上部本体を上下左右方向に弾性的に支持させるダンピング機構と、 を備えたことを特徴とする電気掃除機。
  2. 複数の前記車輪のうち、少なくとも1つは自在キャスタにより構成したことを特徴とする請求項1記載の電気掃除機。
  3. 前記ダンピング機構は、少なくとも前記上部本体と前記車輪台との間に前記上部本体の傾きを吸収する発泡体や粘性体、などから構成してなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電気掃除機。
  4. 前記ダンピング機構は、少なくとも前記上部本体と前記車輪台との間に空気層を形成してなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電気掃除機。
  5. 前記ダンピング機構の空気層を、前記上部本体と車輪台との間を気密性を保持した状態で内部に空気が充填された状態を形成する蛇腹部により構成することを特徴とする請求項4記載の電気掃除機。
  6. 前記蛇腹部は、電動送風機の排気の一部を流入する排気導入路を構成することを特徴とする請求項5記載の電気掃除機。
  7. 前記蛇腹部は、前記電気送風機室の一部分に開口する弁を設けたことを特徴とする請求項6記載の電気掃除機。
  8. 電気掃除機の作動状態で、蛇腹部内部の空間が所定の圧力以上となった場合に外部に連通させる構成としたことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の電気掃除機。
  9. 前記電動送風機の作動しない状態では、上部本体の質量により蛇腹部が縮むように構成したことを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載の電気掃除機。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63317119A (ja) * 1987-06-19 1988-12-26 松下電器産業株式会社 電気掃除機

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