JP2010110248A - スーパーオキシドディスムターゼを用いるアセトアルデヒド分解方法 - Google Patents

スーパーオキシドディスムターゼを用いるアセトアルデヒド分解方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、コスト面や安全面において優れた特性を有する、酵素を用いたアセトアルデヒドの除去方法を提供することである。
【解決手段】
Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼを用いることにより、コスト面や安全面において優れた分解方法が提供される。さらにカタラーゼを併存させることにより、過酸化水素を発生しないアセトアルデヒドの分解方法が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、酵素を用いるアセトアルデヒドの分解方法に関する。
アルデヒドは様々な物質の香気成分として天然に広く存在する。バニリン等の芳香族アルデヒドは、食品を含む多くの工業製品に香料として添加され、利用されている。また、ビタミンB6化合物の一種であるピリドキサールは、アミノ酸の代謝や神経伝達に用いられる有用な芳香族アルデヒドである。
脂肪族アルデヒドであるアセトアルデヒドは、低濃度ではフルーツ様の香気を有し、果実及びフルーツジュース、野菜、乳製品、パン等の食品に天然に含まれている。また、茶及びソフトドリンク、ビール、ワイン、蒸留酒等の飲料にも天然に含まれている。しかし、アセトアルデヒドは、場合によっては食品の香味阻害の原因ともなる。たとえば、食品として用いられる加工大豆粉末素材等においては、アセトアルデヒドは、脂肪族アルデヒドであるヘキサナールと並んで青臭み、生臭さの原因とされている(特許文献1)。
アセトアルデヒドはまた、ビールや日本酒等の醸造酒、ビール風アルコール飲料、焼酎等の蒸留酒においては青臭さや異臭、変質臭の原因であり、香味阻害物質(オフフレーバー)と呼ばれている。アセトアルデヒドによる異臭等の改善を目的として、発酵条件の検討、タンニン酸など他の物質の添加、または原材料の選択などによって、最終生産物中のアセトアルデヒド量を低減したという報告がある(特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)。
また、酒類におけるアセトアルデヒドは、二日酔いの成分としても知られている。飲酒によって体内に取り込まれたアルコール(エタノール)は、アルコールデヒドロゲナーゼによってアセトアルデヒドに酸化され、アルデヒドデヒドロゲナーゼによって酢酸となり、最終的には二酸化炭素と水に分解されて体外へと放出される。日本人も含め、黄色人種の半分は活性の低いアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼを持つため、飲酒により体内に一過的に蓄積したアセトアルデヒドのため、頭痛や吐き気などの二日酔いの症状を示す人の割合が欧米人と比べて高い。過剰なアセトアルデヒドは、血中に分泌されるとともに呼気によって放出され、唾液中にも蓄積して口臭の原因ともなる。
既往の研究により、食品中のアセトアルデヒドの除去剤としてL-システイン(含硫アミノ酸)や大麦青汁などが考案されており(非特許文献1および2)、いずれも海外のメーカーにより商品化され、通信販売等により販売されている(非特許文献3)。
これらはいずれもきわめて特異な味とにおいを有し、官能評価や嗜好性に大きな影響を与えるため、実用性・汎用性は疑問であり、普及していない。官能性および嗜好性の観点から、こうした商品は今後もわが国では普及しないと考えられる。またこれらは、L-システインや青汁中のフラボノイドの求核部分がアセトアルデヒドと付加物を生成してこれを不活性化するという事実に基づいて考案されたものである。しかしながら、これらの化合物とアセトアルデヒドの付加体形成反応は可逆反応であり、付加物からアセトアルデヒドが再生する可能性がある。さらに、L-システインの単独過剰摂取はアミノ酸インバランス(栄養学的に好ましくない、バランスを欠いたアミノ酸摂取)をもたらす可能性がある。
アセトアルデヒドの除去に際して、アセトアルデヒドと化学量論的に結合する上述のような物質(L-システインやフラボノイド)ではなく、酵素を用いて触媒的にアセトアルデヒドの除去がなされれば、除去剤の量はわずかで済み、また食品の嗜好性への影響は少ないと考えられる。活性がごくわずかでも残存すれば、アセトアルデヒドの除去は持続的に行われ、効果が長持ちすると期待される。また、酵素剤であれば日常生活の中で手軽に服用できるサプリメントとしても効果的に提供可能であると考えられる。
これまでに、アセトアルデヒド分解能力を持つ酵素として二つのタイプが報告されている。そのひとつはアルデヒド脱水素酵素(式1および式2)であり、
もうひとつのタイプはアルデヒド酸化酵素(アルデヒドオキシダーゼ; 酵素番号EC1.2.3.1;式3)である。
このうち、アルデヒド脱水素酵素(式1、式2)は高価な補酵素(NAD+やCoA-SH)の添加を活性発現に必要とし、食品中のアルデヒド除去剤としての産業用途にはコスト面から不適である。一方、アルデヒド酸化酵素反応(式3)は補酵素の添加を必要としないためコスト面から有望である。ただし、アルデヒド酸化酵素反応は過酸化水素を副生する。過酸化水素は殺菌や漂白のために食品工業で頻繁に用いられている食品添加物であるが、食品衛生法では、食品中に過酸化水素が検出されてはならないことになっている。食品業界では、食品中に残留する過酸化水素をカタラーゼ(式4)で分解除去しており、本反応についてもこの方法を適用すれば、安全性面での問題はない。
しかしながら、既往のアルデヒド酸化酵素の生産微生物は、Pseudomonas属などの日和見感染菌の類縁菌や大腸菌といった人類の食経験のない微生物で占められ、食品用途には使用できなかった。
特開2006−129877号公報 特開2008−113587号公報 特許3943122号公報 特許3640946号公報 特開2000−60531号公報 Salaspuro, V. et al.: Removal of acetaldehyde from saliva by a slow-release buccal tablet of L-cysteine. Int. J. Cancer (2002) 97, 361-364 Nakajima, S. et al.: Effect of the antioxidant 2"-O-glycosylvitexin from young green barley leaves on acetaldehyde formation in beer stored at 50 degree C for 90 days. J. Agric. Food Chem. (1998) 46, 1529-1531 http://www.biohit.com/view/products.asp?document_id=285&cat_id=285
上述のように、酵素を用いて触媒的にアセトアルデヒドの除去がなされれば、除去剤の量はわずかで済み、また食品の嗜好性への影響は少ないと考えられる。また、酵素剤であれば日常生活の中で手軽に服用できるサプリメントとしても効果的に提供可能であると考えられる。しかし、これまでに知られている酵素は、コスト面や安全面において十分なものではく、より好ましい性質を有する酵素の提供が望まれていた。
そこで本発明者らは、アセトアルデヒド分解酵素が具備すべき好ましい要件として、(1)食品に添加するために、食品微生物(食品製造に利用されている微生物)起源の可溶性酵素であること、(2)コスト面からの理由により、酸化型補酵素(NADなど)の添加を必要としないこと、(3)有害な過酸化水素が検出されないこと、(4)生体内で重要な働きを持つ水溶性アルデヒドであるピリドキサルリン酸には作用しないこと、などを設定し、上述の用途におけるアセトアルデヒド分解酵素の可能性を模索した。
多数の食品微生物について幅広く探索した結果、食酢の醸造工程やアスコルビン酸の製造で使用される微生物の一種であるGluconobacter oxydansに、新規なアセトアルデヒド分解酵素であって、上記の要件を満たす酵素を見いだした。活性の本体となるタンパク質の単離精製の結果、その活性の本体は、予想外なことにスーパーオキシドディスムターゼであることが判明した。G. oxydansは食酢の醸造やアスコルビン酸の製造、ヨーグルト(カスピ海ヨーグルト)の製造に伝統的に用いられてきた微生物であり、人体への安全性が繰り返し確認されてきた微生物である。
従って、本発明はGluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼを用いるアセトアルデヒドの分解方法である。
また本発明は、Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼおよびカタラーゼを用いる、過酸化水素を発生しないアセトアルデヒドの分解方法である。
本発明は、Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼを含むアセトアルデヒド分解剤である。
さらに本発明は、飲食品にGluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼを添加することを特徴とする、飲食品中のアセトアルデヒド濃度の低減方法である。
上記それぞれの発明において、Gluconobacter属菌は、Gluconobacter oxydans が好ましく、特にGluconobacter oxydans JCM7642株またはその変異株が特に好ましい。
発明を実施する最良の形態
(1)アセトアルデヒド分解方法
本発明は、Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼ(以下、「SOD」という。)を用いるアセトアルデヒドの分解方法である。
Gluconobacter属菌
Gluconobacter属菌であって、アセトアルデヒド分解活性を有するSODを含むものであれば、何ら制限なく用いることができる。代表例として、Gluconobacter oxydans JCM7642株またはその変異株が挙げられる。変異株は、従来からよく用いられている変異剤であるエチルメタンスルホン酸による変異処理、ニトロソグアニジン、メチルメタンスルホン酸などの他の化学物質処理、紫外線照射、あるいは変異剤処理なしで得られる、いわゆる自然突然変異によって取得することも可能である。
アセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼを含むGluconobacter属菌は、新たにスクリーニングすることによっても得ることができる。微生物のスクリーニングの一例を示せば、1)公園、森林、田畑などから得られた土壌サンプルを生理食塩水に懸濁し、その上清をアセトアルデヒドを含む選択培地に塗布し、2)生育したコロニーを分離し、アセトアルデヒド分解活性を評価し、3)アセトアルデヒドを分解する細菌株を選別する。この中から、アセトアルデヒド分解反応にNADを必要としない株をさらに選別し、Gluconobacter属の性質を有する菌を分離することにより得ることができる。
Gluconobacter属菌の培養に用いる培地としては、Gluconobacter属菌であってアセトアルデヒドを分解できる微生物が、成育できる培地であれば特に制限なく用いることができる。たとえば[グルコン酸ナトリウム、20 g/L;グルコース、3 g/L;酵母エキス、3 g/L;ペプトン、2 g/L]の培地を用いることができるが、これに限定されない。
SOD
本発明の分解方法には、アセトアルデヒド分解活性を有するSODが必須である。しかし、そのようなSODを有していれば、Gluconobacter属菌の菌体であっても、SODの酵素抽出液または精製されたSODであっても用いることができる。
アセトアルデヒド分解活性を有するSODを含むGluconobacter属菌から、SODを含む酵素抽出画分またはSOD精製品を得、それらを本発明の方法に用いる場合は、当業者が通常実施する方法にてSODを含む酵素抽出画分またはSOD精製品を調製することができる。これらはそのまま用いてもよいし、適当な担体に固定化し、固定化酵素として用いてもよい。
本発明者らが見いだしたGluconobacter oxydans細胞抽出液中のアセトアルデヒド分解活性はNADやCoA-SHなどの補酵素の添加を必要とせず、また可溶性である(実施例3、4)。この性状は、補酵素要求性と細胞内局在性の点で、上に述べた食酢の製造の利用されるアセトアルデヒド酸化反応(式1、2、3)とは大きく異なっており、食品用途の上から好都合である。さらに好ましいことに、この活性はピリドキサルリン酸を分解せず(実施例5)、過酸化水素の生成もともなわないことがわかった(実施例6、7)。
Gluconobacter oxydans細胞抽出液中のアセトアルデヒド分解活性の新規性を確かめるため、活性の本体となるタンパク質の単離精製を試みた。その結果、その活性の本体は、予想外なことにSODであることが判明した(実施例8、9)。
SODとは、一般にスーパーオキシドアニオンラジカル(O2-)の不均化反応:
を拡散律速に近い速さで触媒する酵素である。SODがこうした本来の活性に加えてアセトアルデヒド分解反応を触媒することは予想外であった。最近、微生物SODのなかに、アルドースなどの糖(アルデヒド基含有ポリオール)に対するオキシダーゼ活性をもつものが報告されているが、それらはアセトアルデヒドのような短鎖の脂肪族アルデヒドに作用しないことが示されている(Isobe, K. et al.: Purification and characterization of a novel alcohol oxidase from Paenibacillus sp. AIU 311. J. Biosci. Bioeng. (2007) 104, 124-128.、Isobe, K. et al.: Superoxide dismutases exhibit oxidase activity on aldehyde alcohols similar to alcohol oxidase from Paenibacillus sp. AIU 311. J. Biosci. Bioeng. (2008) 105, 666-670)。
Gluconobacter oxydansはエタノールを酸化して酢酸を生成する能力を持ち、食酢の製造にも利用される微生物であり、その代謝中間体であるアセトアルデヒドの酸化能をもつことは、一見自明のように思える。しかしながら、この微生物についてこれまでに報告されているアセトアルデヒドの代謝酵素は、式2のタイプのアセトアルデヒド脱水素酵素と、外部から補酵素の添加を必要としないが本質的に補酵素機能を要求する別のタイプのアセトアルデヒド脱水素酵素(式6)が知られているのみであった(Deppenmeier, U. et al.: Biochemistry and biotechnological applications of Gluconobacter strains. Appl. Microbial. Biotechnol. (2002) 60, 233-242)。
ここでPQQは酸化還元補酵素であり、ピロロキノリンキノンの略称である。PQQは酵素に強く結合しているため、外部からの添加を必要としない。このPQQ依存性アセトアルデヒド脱水素酵素は細胞膜に結合しているため、菌体からの抽出時には可溶性とはならないので、例えば飲料に添加した場合には白濁・沈殿するなど、食品の特性に悪影響を与える恐れがある。
しかし、上述のように、本発明に用いるSODは、NADやCoA-SHなどの補酵素の添加を必要とせず、また可溶性であることから、食品用途において好都合である。さらに好ましいことに、本発明に用いるSODはピリドキサルリン酸を分解せず、カタラーゼが共存すれば過酸化水素の生成もともなわない。
アセトアルデヒドの分解
本発明のアセトアルデヒドの分解には、Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するSODを用いる。上述のように、本発明の分解方法にはアセトアルデヒド分解活性を有するSODが必須であるが、そのようなSODを有していればGluconobacter属菌の菌体であっても、SODの酵素抽出液または精製されたSODであっても用いることができる。
液中のアセトアルデヒド濃度は、例えばMBTH法またはヘッドスペースガスクロマトグラフ法によって測定することができ、アセトアルデヒドの分解を測定・評価することができる。
Gluconobacter属菌の水可溶性画分にSODは含まれるが、同画分に含まれる強力なカタラーゼ活性により、アセトアルデヒド分解で副生する過酸化水素を即座に分解除去することができる(図1参照)。
本分解方法は、食品用途の観点から、他のアセトアルデヒド分解酵素にはみられない数々の優れた特質を有する。まず本方法に用いる酵素の起源は、古くから用いられ安全性が繰り返し確認されてきたGluconobacter 属菌、特にGluconobacter oxydans(グルコン酸菌(酢酸菌))という食品微生物であり、安全性の点から極めて好都合である。わが国の食品産業においては遺伝子組換え生物の使用に関する社会受容性が確立されていない。本発明で提供するアセトアルデヒド除去系は、そのような遺伝子組換え生物を使用せず、安全な食品微生物の抽出液中に含まれる酵素活性を使用する。また本方法は過酸化水素をはじめとする活性酸素の蓄積がまったくなく、極めて安全である。また、アルデヒド型ビタミンも分解しない。SODは水に可溶であり、酵素剤として製品化した際、食品中で容易に溶解し、製品中にまんべんなく行き渡り、効率的にアセトアルデヒド分解効果が現れる。さらにNAD等の高価な酸化型補酵素が不要であることは、普及に向けて安価に提供できるポテンシャルを有する。食品や唾液中のアセトアルデヒドの除去剤として従来から提案されてきたL-システインや大麦青汁とは異なり、微量で効果を発揮し、官能評価や嗜好性に大きな影響を与えないと期待できる。
(2)分解剤
本発明は、Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するSODを含むアセトアルデヒド分解剤である。
本発明の分解剤は、Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するSODを含むが、該SODを含んでいる限り、該SODを有するGluconobacter属菌の菌体そのものが含まれていても、Gluconobacter属菌から分離されたSODを含む画分として含まれていても、または分離精製されたSODとして含まれていてもよい。SODを含む画分の分離およびSODの分離精製は、当業者であれば公知の分離精製技術を用いて適宜実施することができる。
Gluconobacter属菌は、Gluconobacter属菌であってアセトアルデヒド分解活性を有するSODを含むものであれば、何ら制限なく用いることができる。代表例として、Gluconobacter oxydans JCM7642株またはその変異株が挙げられる。
本発明に用いる分解剤は、NADやCoA-SHなどの補酵素の添加を必要とせず、また可溶性であることから、食品用途において好都合である。さらに好ましいことに、本発明に用いる分解剤はピリドキサルリン酸を分解せず、カタラーゼを併存させれば過酸化水素の生成もともなわない。
(3)食品または飲料中のアセトアルデヒド濃度の低減方法
本発明は、飲食品にGluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するSODを添加することを特徴とする、飲食品中のアセトアルデヒド濃度の低減方法である。
飲食品に、アセトアルデヒド分解活性を有するSODを含むGluconobacter属菌の生菌体、死菌体、固定化菌体、細胞抽出液、または該菌から分離精製されたSODを添加することにより、飲食品中のアセトアルデヒドが分解され低減される。アセトアルデヒド分解の際に副成する過酸化水素を即座に分解するため、カタラーゼも併せて添加することが望ましい。
本発明の方法では、飲食品としては、何ら制限なく本発明の方法の対象となる。具体的な飲食品としては、発酵飲料を含む飲料が挙げられる。飲食品への添加は、製品の性質等を考慮しつつ、当業者が適宜選択し、実施することができる。
本発明を実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
[実施例1] Gluconobacter oxydansの培養
Gluconobacter oxydansJCM7642株をグルコン酸培地 [グルコン酸ナトリウム、20 g/L;グルコース、3 g/L;酵母エキス、3 g/L;ペプトン、2 g/L] 50 mlで30℃3日間前培養し、培養液10 mLを前培養時と同組成の培地1 Lに加え、30℃3 日間培養した。菌体は、3,000×gの遠心分離により回収した。
[実施例2] 活性測定
反応液中のアセトアルデヒド濃度はMBTH法またはヘッドスペースガスクロマトグラフ法によって測定した。
MBTH法によるアセトアルデヒド濃度測定は、例えば次のようにして実施することができる。酵素反応液50μLと200 mM酢酸緩衝液(pH 3.5)100μL、0.1%3-methyl-2-benzothiazolone hydrazone(MBTH)溶液40μLを混合し、溶液を50℃で30分間インキュベートする。次に0.6%硫酸アンモニウム鉄(III)/酢酸酸性水溶液[硫酸アンモニウム鉄(III)・12水和物、6g/L;酢酸、50mL/L]190μLを加え、さらに20分間室温で反応させる。アルデヒドが残存する場合、溶液は青く呈色される。反応後水で1.0 mLに希釈し、その200μLを96穴マイクロタイタープレートに移し、SpectraMax 340PC (Molecular Devices)により620 nmにおける吸光度を測定する。
ヘッドスペースガスクロマトグラフ法によるアセトアルデヒド濃度測定は、 Tekmar7000型ヘッドスペースオートサンプラー使用し、INNOWAX 19091N-233キャピラリーカラム(長さ30 m、内径0.25 mm、フィルム0.25μm)を装着したVarian CP-3800型ガスクロマトグラフを使用して分析することができる。
[実施例3] アセトアルデヒドの分解(1)
Gluconobacter oxydans JCM7642の菌体1 gを100 mM KPB (pH 7.0)に懸濁し、細胞を超音波破砕した(強度2、50サイクル、5分間)。遠心分離により上清を回収後、同緩衝液に対して4℃で十分に透析した。透析内液のタンパク濃度は3.24 mg/mLであった。アセトアルデヒド(終濃度、25μM、50μM、および100μM)、25 mMリン酸カリウム緩衝液(KPB)、酵素(タンパク量、0.1 mg)を含む反応液(500μL)を調製し、37℃で1時間反応させた。密栓した容器中で反応液を98℃で2分間加熱することにより、酵素反応を停止した。酵素非添加である以外は上と同一の組成の反応液について同じ処理を行なったものをコントロールとした。予備実験により、アセトアルデヒドは98℃で2分間の加熱処理により分解しないことは確認済である。反応液中に残存するアセトアルデヒドをヘッドスペースガスクロマトグラフ法により定量した。その結果を表1に示す。酵素添加群においてアセトアルデヒドは完全に分解されていた。
[実施例4] アセトアルデヒドの分解(2)
アセトアルデヒド(終濃度、 50μM)、25 mM KPB、酵素(タンパク量、0.01 mg)を含む反応液(500μL)を調製し、37℃で反応させた。反応開始1分後、3分後、5分後、1時間後に、密栓した容器中で反応液を98℃で2分間加熱することにより、酵素反応を停止した。酵素非添加である以外は上と同一の組成の反応液をコントロールとした。反応液中に残存するアセトアルデヒドをヘッドスペースガスクロマトグラフ法により定量した。その結果を図2に示す。
[実施例5] ピリドキサルリン酸に対する作用
実施例3で記載したのと同様な方法によりGluconobacter oxydans JCM7642の細胞抽出液(タンパク濃度1.46mg/mL)を調製した。20μMピリドキサルリン酸を含む10mMリン酸カリウム緩衝液(pH 7)40μLとGluconobacter oxydansの細胞抽出液10μLを混合し、37℃で10分間インキュベートした。50μLの0.5%TFA溶液を添加し反応を停止し、ODP2-HP-4Eカラム(SHODEX社製)を用いた逆相高速液体クロマトグラフィー(移動相、50mMリン酸ナトリウム緩衝液、 pH 2;流速、0.6 mL/min;検出、280 nmにおける吸光度変化)により反応液中のピリドキサルリン酸を定量した。 反応液中のピリドキサルリン酸をGluconobacter oxydans細胞抽出液の添加系および無添加系で比較したところ、Gluconobacter oxydansの細胞抽出液の添加の有無に関わらずピリドキサルリン酸のピーク面積は全く変化せず、ピリドキサルリン酸への作用は認められなかった。
[実施例6] アセトアルデヒド分解における過酸化水素の生成の有無
実施例3で記載したのと同様な方法により Gluconobacter oxydans JCM7642細胞抽出液(タンパク質濃度、1.0 mg/ml)を調製した。1 mM アセトアルデヒド、0.15 M NaClを含有する0.01 M KPB(pH 7.0)6.0 mLとGluconobacter oxydans 細胞抽出液0.6 mLを混合し、37℃でインキュベートした。0、 2、 5、 10、 30 分後に1.1 mLずつサンプリングし、密栓して100℃で2分間熱処理した。予備実験により、アセトアルデヒドや過酸化水素は98℃で2分間の加熱処理により分解しないことを確認済である。氷冷後、遠心分離にかけ、得られた上清のうち0.5 mLはヘッドスペースガスクロマトグラフによるアセトアルデヒド定量に供した。残りの上清0.6 mlに20 mM 2,4-ジクロロフェノール0.05 mL、 20 mM 4-アミノアンチピリン0.05 mL、水0.2 mL、10 mg/mL西洋ワサビペルオキシダーゼ0.1 mLを添加・混合し、この反応液の505 nmにおける吸光度が一定値を示すまで、室温で20分間インキュベートした。505 nmにおける吸光度の増加から反応液に含まれる過酸化水素の濃度を見積もった。なお、この方法による過酸化水素の検出限界は0.5μM(0.02 ppm)である。

本実験の結果を図3に示す。アセトアルデヒドの分解の過程で、過酸化水素の蓄積はまったく認められなかった。
[実施例7] Gluconobacter oxydans 細胞抽出液による過酸化水素の分解
実施例3で記載したのと同様な方法によりGluconobacter oxydans JCM7642細胞抽出液(タンパク質濃度、1.0 mg/mL)を調製した。0.05 mM 過酸化水素、0.15 M NaClを含有する0.01 M KPB(pH 7.0)6.0 mlとGluconobacter oxydans 細胞抽出液0.6 mLを混合し、37℃でインキュベートした。0、 2、 5、 10、 30 分後に1.1 mLずつサンプリングし、密栓して100℃で2分間熱処理した。氷冷後、遠心分離にかけ、得られた上清の0.6 mlに20 mM 2,4-ジクロロフェノール0.05 mL、 20 mM 4-アミノアンチピリン0.05 mL、水0.2 mL、10 mg/mL西洋ワサビペルオキシダーゼ0.1 mLを添加し、この反応液の505 nmにおける吸光度が一定値を示すまで、室温で20分間インキュベートした。505 nmにおける吸光度の増加から反応液に含まれる過酸化水素の濃度を見積もった。その結果、添加した過酸化水素は即座に分解され、過酸化水素添加直後以降のすべての反応液中の過酸化水素濃度は、本方法の検出限界0.5μM(0.02 ppm)以下であった。
[実施例8] アセトアルデヒド分解酵素の精製
Gluconobacter oxydans JCM7642の合計30 L分の培養を行い、湿重量約36 gの菌体を得た。培養菌体は酵素精製まで-30℃にて保存した。アセトアルデヒド分解酵素アッセイは、2 mM アセトアルデヒドを含む20 mM KPB (pH 7.0、 400 μL) 中で、30℃で20分間行った。反応液中のアセトアルデヒド濃度はMBTH法またはヘッドスペースガスクロマトグラフ法によって測定した。
以下の操作は、4℃において行った。得られた菌体は約18 gずつに分け、菌体の二倍量の細胞破砕用酸化アルミニウムを加え、乳鉢で破砕した。Buffer A (20 mM KPB (pH 8.0)) を加え、遠心分離により細胞片を除去した。回収した上清はBuffer Aに対して透析を行い、これを粗酵素液とした。粗酵素液に30%飽和になるよう硫酸アンモニウム (以下硫安) を加え、1 時間撹拌した。撹拌後、遠心分離により上清を回収した。回収した上清にさらに60%飽和になるよう硫安を加え、再び1 時間撹拌した。撹拌後、遠心分離により生じた沈殿を回収した。沈殿は再びBuffer Aに溶解させ、Buffer A に対して透析を行うことで脱塩した。以後のカラムを用いた精製工程はAKTA purification system (Amersham Biosdiences) を使用して行った。Hitrap Q HP (GE Healthcare) (5 mL) をカラム体積の5 倍量 (5 CV) のBuffer Aで平衡化した後、サンプルをアプライした。2 CVのBuffer Aでカラムを洗浄した後、Buffer AとBuffer B [20 mM KPB (pH 8.0) +1 M NaCl] の0-100%の濃度勾配によりタンパクを溶出した。溶出は流速1 mL/minで、0%から100%まで10 CVの勾配で溶出されるように行い、一画分2 mLになるように分画した。Hitrap Q HPによる精製は4回 (1回10 mL) に分けて行った。活性画分は1 つに集め、濃縮し、20%飽和になるよう硫安を加え、1 時間撹拌した。遠心により沈殿を取り除いた後、上清を5 CVのBuffer C [20 mM KPB (pH 8.0) +20% 硫安] で平衡化したHitrap Phenyl HP (GE Healthcare) (5 mL) にアプライした。2 CVのBufferCで洗浄した後、Buffer D [20 mM KPB (pH 7.0) +50% エチレングリコール] を用いてステップワイズ (25%、50%、75%、100%D ) により溶出した。溶出は流速1 mL/minで、各ステップで2 CV流れるようにし、一画分0.5 mLになるように分画した。タンパクが溶出された画分は100 倍量のBuffer Aに対して2 時間の透析を3 回行った。活性画分をSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)により分析した結果、 クーマシーブリリアントブルー(CBB)によるタンパク染色で単一バンド (分子質量、22 kDa)を与えた(図4)。
[実施例9] N末端アミノ酸解析
精製酵素標品をSDS-PAGEに供した後、分離されたタンパクをシーケ・ブロットPVDFメンブレン (Bio-Rad) に転写した。CBBによるタンパク染色後、メンブレンを乾燥させ、22 kDaのタンパクバンドを切り出し、エドマン分解によりそのN末端アミノ酸配列を決定した。その結果、AFELPPLPYAという配列が得られた(アミノ酸一文字表記)。このアミノ酸配列を持つタンパクをGluconobacter oxydans 621H株のゲノム配列からサーチしたところ、鉄型SODと帰属されたタンパク質のみに同一配列が存在することがわかった。この酵素は202アミノ酸残基からなり、N末端にMAFELPPLPYA (下線部は今回のアミノ酸解析と一致) という配列をもつ。また一次配列(図5)から予想される分子質量は22.5 kDaであり、今回得られたタンパクの分子質量とほぼ一致した。
[発明の効果]

以上記載したように、本発明の分解方法は、以下の点で有益な方法である:1)安全性が保証された微生物由来の酵素を用いる点、および過酸化水素をはじめとする活性酸素の蓄積がまったくなく点で極めて安全な方法である;2)アルデヒド型ビタミンを分解しない;3)本発明に用いる酵素は水に可溶であり、酵素剤として製品化した際は食品中で容易に溶解し、製品中にまんべんなく行き渡り、効率的にアセトアルデヒド分解効果が現れる;4)NAD等の高価な酸化型補酵素が不要である;5)食品や唾液中のアセトアルデヒドの除去剤として従来から提案されてきたL-システインや大麦青汁とは異なり、微量で効果を発揮し、官能評価や嗜好性に大きな影響を与えない。
図1は、アセトアルデヒド分解で副生する過酸化水素を即座に分解除去系を示す。 図2は、Gluconobacter oxydans細胞抽出液によるアセトアルデヒド(初濃度50μM)分解のタイムコースを示す。 図3は、Gluconobacter oxydans細胞抽出液によるアセトアルデヒド(初濃度1 mM)分解のタイムコースとそれにともなう過酸化水素の生成の有無を示す。 図4は、活性画分をSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)により分析した結果を示す。 図5は、Gluconobacter oxydans SOD(鉄型)のアミノ酸配列(1文字表記)を示す。

Claims (10)

  1. Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼを用いることを特徴とする、アセトアルデヒドの分解方法。
  2. Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼおよびカタラーゼを用いることを特徴とする、過酸化水素を発生しないアセトアルデヒドの分解方法。
  3. Gluconobacter属菌がGluconobacter oxydansである、請求項1または2記載の分解方法。
  4. Gluconobacter oxydansがGluconobacter oxydans JCM7642株またはその変異株である、請求項3記載の分解方法。
  5. Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼを含む、アセトアルデヒド分解剤。
  6. Gluconobacter属菌がGluconobacter oxydans である、請求項5の分解剤。
  7. Gluconobacter oxydansがGluconobacter oxydans JCM7642株またはその変異株である、請求項6記載の分解剤。
  8. 飲食品に、Gluconobacter属菌由来のアセトアルデヒド分解活性を有するスーパーオキシドディスムターゼを添加することを特徴とする、飲食品中のアセトアルデヒド濃度の低減方法。
  9. Gluconobacter属菌がGluconobacter oxydans である、請求項8記載の方法。
  10. Gluconobacter oxydansがGluconobacter oxydans JCM7642株またはその変異株である、請求項9記載の方法。
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