JP2010110213A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータのサージ電圧に対する耐絶縁性が向上し、しかも、従来と同程度の外形寸法で高出力化が可能な回転電機及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】ステータコイルは、6Tの第1群と、同じく6Tの第2群からなり、第1群の6T分の巻線を巻枠VF上に、導線の太さPに対して(2・P)の隙間を空けて巻回する。次に、第1群の巻回が終了すると、そこで折り返して、隙間の間に、第1群の巻線に隣接するようにして、第2群の巻線の6T分を巻回する。その後、ステータのステータコアのスロット内に挿入して、ステータコイルを構成する。
【選択図】図9

Description

本発明は、回転電機に関する。
従来の回転電機としては、例えば特許文献1に記載されているように、3相分布巻きのものが知られている。
特開2002−51489号公報
回転電機を高出力化するための手段としては、大電流化、高電圧化の2種類が考えられる。しかし、大電流を流すためには、ステータコイルの線径を太くする必要があり、所望の巻線数(ターン数)を得ようとすると、ステータコアのスロットを大きくする必要がある。この結果、回転電機の体格が大型化するという課題が生じる。これに対して、高電圧化する場合には、ステータコイルに印加される電圧が高くなるため、巻線(コイル)間の耐絶縁性を高める必要がある。例えば、銅等の導体の表面に被覆されている絶縁材(エナメル等)の膜厚を厚くし、耐絶縁性を向上させることが考えられる。しかし、この場合、コイルが太くなる。この結果、回転電機の体格が大型化するという課題が生じる。このように、いずれの手段も、巻線仕様の変更に伴って回転電機の体格が大型化するという課題が生じる。
本発明は、巻線の仕様を変えることなく、電圧に対する巻線の絶縁耐力を向上させることができる回転電機を提供する。
本発明の基本的な特徴は、巻線導体を複数回巻いて形成されて、鉄心に装着された巻線における巻線導体間の静電容量の合成が大きくなるように、巻線の巻線導体を鉄心に装着したことにある。
本発明によれば、巻線導体間の静電容量の合成が大きくなるように、巻線の巻線導体を鉄心に装着したので、巻線の仕様を変えることなく、電圧に対する巻線の絶縁耐力を向上させることができる。従って、本発明によれば、従来と同程度の体格で回転電機の高出力化を達成できる。特にインバータ装置によって駆動され、インバータ装置から巻線に過大なサージ電圧が印加される回転電機には好適である。
本発明の第1実施例の回転電機の全体構成を示す断面図である。 本発明の第1実施例の回転電機の全体構成を示す断面図である。 本発明の第1実施例の回転電機におけるステータコイルの結線図である。 回転電機におけるステータコイルの概略回路図である。 直交変換されてステータコイルに印加される電圧の波形図である。 ステータコイルの等価回路である。 コイルにパルス電圧が印加された場合の対地電位enの説明図である。 本発明の第1実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回方法の説明図である。 本発明の第1実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回時の巻線の配置図である。 従来のステータコイルにおける静電容量の説明図である。 本発明の第1実施例の回転電機におけるステータコイルにおける静電容量の説明図である。 本発明の第1実施例の回転電機におけるステータコイルにおけるスロット内の巻線の配置図である。 本発明の第2実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回方法の説明図である。 本発明の第2実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回時の巻線の配置図である。 本発明の第3実施例の回転電機におけるステータコイルにおける静電容量の説明図である。 本発明の第3実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回時の巻線の配置図である。 本発明の第4実施例であって、第1乃至第3実施形例の回転電機を用いた電動車両の一つであるハイブリッド電気自動車の電機駆動システムを示すブロック図である。 図17に示したハイブリッド電気自動車の電機駆動システムに用いるインバータINVの回路構成を示すブロック回路図である。 本発明の第5実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回時の巻線の配置図である。 本発明の第5実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回方法の説明図である。 本発明の第6実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回方法の説明図である。
以下、本発明の代表的な最良の実施形態を列挙する。
ステータと、このステータの周面に空隙を介して対向配置されて回転可能に軸支されたロータとを有し、前記ステータは、ステータコアと、このステータコアに分布巻きで巻回されたステータコイルとを備えており、前記ステータコアには、軸方向に連続した複数のスロットが周方向に形成されており、前記ステータコイルは、1個の前記ステータコイルをN個(N=2,3,4)の群に分けるとともに、各群の巻線数は同数若しくはほぼ同数とし、第1群の巻線の間に、他の群の巻線がくるように1層に整列させて巻枠に巻回した後、前記ステータのステータコアのスロット内に挿入して、ステータコイルを構成するようにした回転電機。
以下、図1〜図12を用いて本発明の実施例を説明する。
最初に、図1及び図2を用いて、第1実施例の回転電機の構成について説明する。
尚、第1実施例では、内燃機関であるエンジンと共に車両の駆動源を構成する車両駆動用回転電機としてはハイブリッド自動車に搭載され、車載電源であるバッテリから供給された直流電力を交流電力に変換するインバータ装置によって駆動される回転電機であって、永久磁石内蔵型のロータを備え、ロータの磁極数が8極、固定子のスロット数が48個であり、ステータコイルの巻線方式として分布巻きが用いられた同期機を例にして説明する。
ハイブリッド自動車などの電動車両において、永久磁石内蔵型のロータを有しかつインバータ装置によって駆動される同期機は、高出力化や弱め界磁制御の点で有利である。この同期機において、高電圧化によって高出力化を図るためには、インバータ装置の直交流変換動作時に発生するサージ電圧に対する巻線の耐絶縁性の向上がキー技術となる。
以下で述べるステータの構成は、上記同期機のみならず、誘導機にも適用することができる。
図1,2は、第1実施例の回転電機の構成を示す断面図であり、図1は回転軸方向の断面形状を、図2は回転軸方向に直交する方向の断面形状をそれぞれ示している。なお、図1と図2およびその他の図において、同一符号は同一の構成要素を示している。
図1に示すように、第1実施例の回転電機は、ステータ10と、ステータ10の内周側に空隙を介して配置されかつ回転可能に支持されているロータ20から構成されている。ステータ10とロータ20は回転電機のハウジング30内に保持されている。
ステータ10は、ステータコア12と、ステータコイル14とから構成されている。ステータコア12は、薄板の鋼板をプレス成形により所定の形状とした上で、積層したものである。ステータコア12は、環状のヨークコアと、これから径方向に突出し、周方向に等間隔で配置された複数のティースコアから構成されており、ヨークコアとティースコアは一体に形成されている。ステータコア12の内周部には、ステータコア12の内周表面側が開口し、軸方向に連続した複数のスロットが形成されている。このスロットは、周方向に隣接するティースコア間に形成された溝状の空間部である。本実施例では48個のスロットが形成されている。ステータコイル14は分布巻きで、ステータコア12のティースコアに巻回されている。ここで、分布巻きとは、コイルが、複数のスロットを跨いで(或いは挟んで)離間した2つのスロットに収納されるように、ステータコア12に巻かれる巻線方式である。
ステータコイル14は、コイル導体を積層しながら連続的に巻回したU相ステータコイルと、V相ステータコイル、W相ステータコイルとから構成されている。ステータコイル14は、自動巻線機を用いて、巻き枠に所定の順序で予め巻回され、その後自動挿入機を用いて、ステータコア14のスロットの入口部からスロット内に挿入され、ステータコア12に巻かれる。ステータコイル14は、U相ステータコイル,V相ステータコイル,W相ステータコイルの順に、スロット内に挿入される。ステータコイル14の巻き順については、図8以降を用いて後述する。ステータコイル14のコイル端部は、スロットから軸方向両方向に突出してステータコア12の軸方向両端面に配置されている。
ロータ20は、ロータコア22と、永久磁石24と、シャフト26とから構成されている。ロータコア22は、薄板の鋼板をプレス成形により所定の形状とした上で積層し、シャフト26に固定したものである。ロータコア22の外周部には、ロータ20の軸方向に貫通した複数の磁石挿入孔が周方向に等間隔で形成されている。本実施例では8個の磁石挿入孔が形成されている。永久磁石挿入孔のそれぞれには永久磁石24が挿入され、固定されている。シャフト26は、ハウジング30の両側にそれぞれ固定されたエンドブラケット32F,32Rに、軸受34F,34Rによって回転可能に支承されている。
次に、図2に示すように、ステータ10の内側に、ロータ20が回転可能に図示されていないハウジングに支持されている。ステータコイル14は、U相,V相,W相の3相で、各相毎に8個で、合計24個のステータコイルU1,U2,…,U8,V1,V2,…,V8,W1,W2,…,W8からなる。各ステータコイル,例えば、ステータコイルU1は、間に他のV相,W相コイルが入る4個のスロットを挟んで、すなわち、複数のステータコア12の突極を跨ぐように、互いに離間したスロット内に挿入され、ステータコア12の突極に巻回される。尚、ステータコア12の突極とは、周方向に隣接するスロット間に形成されたコア部分を示す。また、他のU相コイル,V相コイル,W相コイルも、他の相のコイルが入る4個スロットを挟んで、複数のステータコア12の突極を跨ぐように、互いに離間したスロット内に挿入されるようにステータコア12の突極に巻回される分布巻きとなっている。分布巻きの構成であるため、弱め界磁制御や、リラクタンストルクを活用して、低回転速度だけでなく高回転速度までの広い回転数範囲について制御が可能となる。
24個のステータコイルU1,U2,…,U8,V1,V2,…,V8,W1,W2,…,W8は、相毎に点線で示している結線リングによって接続されている。これにより、U相,V相,W相の各相コイルがY結線される。結線リングは、薄板状導体からなるバスバーを用いて構成され、インバータ装置から供給される三相交流を前記相コイルに供給する。なお、Y結線の代わりに、結線コイルによってデルタ結線することもできる。
ロータ20のロータコア22に設けられた永久磁石挿入孔に、8個の永久磁石24がそれぞれ挿入されている。永久磁石24は、ロータコア22の周方向に等間隔で配置される。永久磁石24は、隣接する永久磁石の極性(N極,S極)が、ロータの周方向において互いに逆極性となるように、着磁されている。隣接する永久磁石の間のロータコア22の領域は、補助磁極として機能する。補助磁極は、永久磁石24の磁気回路をバイパスして、ステータ10の起磁力によって直接磁束をステータ10の側に作用させ、リラクタンストルクを発生する領域である。回転電機の発生するトルクは、永久磁石24の磁束によって発生するトルクと、補助磁極に流れる磁束によって発生するリラクタンストルクとの合成トルクとして得ることができる。
また、永久磁石24を挿入する永久磁石挿入孔には、永久磁石24の挿入位置の周方向の両端部に、磁気的な空隙部(スリット部)AG1,AG2が設けられている。空隙部は、空気が存在する空隙でもよいしワニスなどの充填材が充填されていても良い。ワニスの透磁率は、ロータコア22を構成する珪素鋼板の透磁率よりも小さいため、空隙部を設けることによりロータ表面の磁束密度の急変を緩和する(永久磁石の周方向端部と補助磁極との間における永久磁石の磁束密度部分布の傾きを緩やかにする)ことでコギングトルクを減少させることができる。さらに、磁気的な空隙の形成により、永久磁石のステータ側に存在する鉄心部分(磁極片)と補助磁極との間の境界に形成されたブリッジ部の径方向の寸法を小さくすることができるので、漏洩磁束を低減することができる。
次に、図3を用いて、第1実施例の回転電機におけるステータコイルの結線状態について説明する。
図3は、第1実施例の回転電機におけるステータコイルの結線図である。なお、図3と他図との同一符号は同一構成要素を示している。
図3に示すように、ステータコイル14のU相ステータコイルU,V相ステータコイルV,W相ステータコイルWは、Y結線されている。U相ステータコイルUについてみると、2個のステータコイルU1,U2は、直列接続されている。また、他のコイルU3及びU4,U5及びU6,U7及びU8,についても、それぞれ、2個ずつが直列接続され、さらに、これらの4個の直列接続されたコイル群が並列されている。すなわち、U相ステータコイルUは、2直4並列に接続されている。また、同様にして、V相ステータコイルV,W相ステータコイルWについても、ステータコイルV1,V2,…,V8及びW1,W2,…,W8が、それぞれ、2直4並列に接続されている。そして、例えば、U相ステータコイルUとV相ステータコイルVとの直列回路に、電源から交流電圧Vinが供給される。同様にして、V相ステータコイルVとW相ステータコイルWとの直列回路や、W相ステータコイルWとU相ステータコイルUとの直列回路に、電源から交流電圧Vinが供給される。なお、U相ステータコイルUとV相ステータコイルVとの直列回路に供給される交流電圧と、V相ステータコイルVとW相ステータコイルWとの直列回路に供給される交流電圧と、W相ステータコイルWとU相ステータコイルUとの直列回路に供給される交流電圧とは、それぞれ、位相が電気角で120度ずれている。
次に、図4〜図7を用いて、回転電機の各コイルに印加される電圧について説明する。
図4は、回転電機におけるステータコイルの概略回路図である。図5は、直交変換されてステータコイルに印加される電圧の波形図である。図6は、ステータコイルの等価回路である。図7は、コイルにパルス電圧が印加された場合の対地電位enの説明図である。
図3にて説明したように、2直4並列のU相ステータコイルUと、2直4並列のV相ステータコイルVとの直列回路に、電源から交流電圧Vinが供給される。したがって、各コイルに印加される電圧を考えるとき、この直列回路を簡単化すると、図4に示すように、4個のコイルU1’,U2’,V1’,V2‘が直接接続された回路に置き換えることができる。この4個の直列回路の両端に交流電圧Vinが供給される。
次に、図5を用いて、図4で説明した交流電圧Vinの波形について説明する。
電動車両においては、内燃機関で駆動される発電機の出力電圧は、直流電圧に変換された上で、一旦、バッテリ等に蓄電される。従って、回転電機に供給される交流電圧は、インバータ等の電力変換回路を用いて直流電圧を交流電圧に変換されたものである。かかる電力変換回路を用いて、直流電圧を交流電圧に変換した場合には、図5に示すような電圧波形となる。
すなわち、図5に示すように、電力変換回路の出力は、その電圧立ち上がり時に、電力変換回路を構成する半導体スイッチング素子のスイッチング動作の影響で、電圧ピーク値が電圧V1+V2のサージ電圧が発生し、その後所望の電圧値V1となる。例えば、電圧値V1が、500Vrmsに対して、サージ電圧の波高値V1+V2は、1300V以上の高圧となる。一方で、サージ電圧V1+V2の継続する時間Tは、例えば、数μsと短時間である。また、サージ電圧の立ち上がり時間は、例えば、数百nsである。すなわち、サージ電圧の波高値は高いものの、短時間であるため、このサージ電圧に対して絶縁破壊しないような構造とすることで、エナメル被覆等の絶縁被覆の膜厚を厚くすることなく、耐サージ性を向上できる。
次に、図6及び図7を用いて、前述のサージ電圧が図4に示したステータコイルの4直列回路に供給された場合の、各コイルに印加される電圧について説明する。
最初に、図6に示すように、図4に示した4個の直列接続されたコイルの一方の端部が接地され、他方の端部から電圧が印加された場合について説明する。コイルの1ターン分の各巻線には、対地との間にそれぞれ対地静電容量Cgが存在する。また、1ターン分の巻線の隣接する巻線間には、巻線間静電容量Ccが存在する。
ここで、複数の対地容量Cgの合成容量をC1とすると、対地合成静電容量C1は、以下の式(1)から、

C1=ΣCg(i) …(1)

として求められる。ここで、iは1〜nであり、nは対地容量Cgの総個数である。
同様にして、複数の巻線間容量Ccの合成容量をC2とすると、巻線間合成静電容量C2は、以下の式(2)から、

C2=1/ΣCc(i) …(2)

として求められる。ここで、iは1〜nであり、nは巻線間静電容量Ccの総個数である。すなわち、コイル自体のリアクタンスLと、対地合成静電容量C1と、巻線間合成静電容量C2と、コイル末端における対地容量C0からなるLC回路と考えることができる。
ここで、コイルの開放側端部から、図示するようなパルス状電圧Vp(サージ電圧に相当する)が印加されるとすると、コイルは、コイルのリアクタンスLと、対地合成静電容量C1と巻線間合成静電容量C2とからなる遅延回路として動作する。
そこで、コイルの全体としての巻線数をNとし、対地側から数えて、n番目の位置の電圧enは、以下の式(3)から、

en=(cos h(α・(n/N))+(C0/(√(C1・C2)))・sin h(α・(n/N)))/(cos hα+(C0/(√(C1・C2))・sin hα)) …(3)

として求められる。ここで、α=(√(C1/C2))であり、sin h(x)及びcos h(x)は双曲線関数である。
n番目の位置の電圧enについて、横軸をn番目の位置nとし、また、V相を接地してC0=∞とし、さらに、αを変えて求めると、αに応じて、n番目の位置の電圧enは、図7に示すようになる。
ここで、4個のコイルが直列接続されている場合、各コイルに印加される電圧は、4直列回路の電圧入力端側において、最も高くなる。例えば、α=4のとき、入力端側から数えて1番目のコイル(n/N=75%の位置)には、第1コイルの分担電圧ΔV1が印加されるのに対して、入力端側から数えて2番目のコイルには、第2のコイルの分担電圧ΔV2が印加され、図示から理解されるように、ΔV1>ΔV2となる。
さらに、αが小さいほど、入力端側から数えて1番目のコイルに印加される電圧ΔV1は小さくなる。印加される電圧の全体を100%とすると、α=4の場合の第1コイルの分担電圧ΔV1は、約60%であるのに対して、α=12の場合の第1コイルの分担電圧ΔV1’は、約95%となる。すなわち、ΔV1<ΔV1’となっている。
したがって、4直列回路に1300V以上のサージ電圧が印加された場合でも、αを小さくなるようにすることで、従来と同等の膜厚のエナメル被覆等の絶縁被覆で覆った場合でも、サージ電圧に対する耐絶縁性を向上することができるものである。
図6で説明したように、ステータコイルは、コイル自体のリアクタンスLと、対地合成静電容量C1と、巻線間合成静電容量C2と、コイル末端における対地容量C0からなるLC回路と考えることができ、この中で、コイル自体のリアクタンスLと、対地合成静電容量C1と、コイル末端における対地容量C0とは一定値であるが、本発明者らは、ステータコイルの巻線構成を変えることで、巻線間合成静電容量C2を変えられることに着目し、αを小さくするために、巻線間合成静電容量C2が大きくなるような巻線構成としたものである。
次に、図8〜図12を用いて、第1実施例の回転電機におけるステータコイルの巻線構成について説明する。なお、以下の説明では、1個のステータコイル,例えば、ステータコイルU1の巻線数は、12Tとして説明する。
図8は、第1実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回方法の説明図である。図9は、第1実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回時の巻線の配置図である。図10は、従来のステータコイルにおける静電容量の説明図である。図11は、第1実施例の回転電機におけるステータコイルにおける静電容量の説明図である。
第1実施例では、1個のステータコイルの巻線を、巻線導体の連続する巻順単位に2つの巻線群に分割(グループ分け)した上で、自動巻線機を用いて巻き枠VLに順次、連続かつ折り返しながら所定ターン数分、巻回する(2分割巻き=1往復巻き)。すなわち、第1実施例では、1個のステータコイルの巻線数を12Tとすると、1T〜6Tまでの第1の巻線群と、7T〜12Tまでの第2の巻線群とは、異なる巻線方式をとっている。なお、従来の方式では、1T〜12Tまで順番に整列するように巻回している。
すなわち、第1に、図8(A)に示すように、巻き枠VFに対して、エナメル膜等により絶縁被覆された導線VLを、自動巻線機を用いて、順次同一方向(R方向)に6T分巻回する。このとき、導線VLの太さをPとすると、隣接する巻線間に、P分の隙間を空けて、順次巻回する。すなわち、巻線ピッチを2Pとして、図9に示すように、1T目から6T目まで巻回する。
そして、6T分の巻回が終了すると、6T目のところで折り返して、図8(B)に示すように、同じ巻回方向で、しかも、1T〜6T目の巻線の間に形成された隙間に、残りの7T目から12T目を巻回する。結果として、図9に示すように、1T目−12T目−2T目−11T目−…8T目−6T目−7T目という順番で、コイルが1層の状態で整列する。ここで、巻枠に巻回した巻線は、1層の状態で整列させないと、自動挿入機で、巻回した巻線をスロット内に挿入するとき挿入できない。なぜならば、スロットの入口の幅は、1本の巻線の幅よりも僅かに広い程度であるため、2層以上の状態とすると、自動挿入機では、スロット内に巻線を挿入できないためである。なお、従来の自動巻線機を用いる巻回方法では、1T目−2T目−3T目−…−11T目−12T目と順番に整列巻きされるものである。
尚、図9における巻線の整列された部分は、巻線枠の巻線が交差する部分から周方向に90°ずれた部分である。
次に、図10及び図11を用いて、このように整列巻きされたコイルの静電容量について説明する。なお、図10は、従来の方式による1T目から順番に巻いた場合を示しており、図11は、図8及び図9にて説明した第1実施例の方式により巻いた場合を示している。また、ここでは、説明を簡単にするため、1個のコイルの巻線数を6Tとして説明する。
従来の方式では、図10に示すように、6Tのコイルの場合は、巻線間静電容量Ccは、1T目−2T目の間,2T目−3T目の間,3T目−4T目の間,4T目−5T目の間,5T目−6T目の間の5個が形成され、これらは、直列接続される。したがって、巻線間合成静電容量C2は、直列接続された5個の巻線間静電容量Ccを合成したものとなるため、((1/5)・Cc)となる。
一方、第1実施例の方式では、図11(A)に示すように、6Tのコイルの場合は、巻線間静電容量は、1T目−6T目の間,2T目−6T目の間,2T目−5T目の間,3T目−5T目の間,3T目−4T目の間の5個が形成される。図11(A)を展開すると、図11(B)に示すようになり、5個の巻線間静電容量Ccは、並列接続される。したがって、巻線間合成静電容量C2は、並列接続された5個の巻線間静電容量Ccを合成したものとなるため、(5・Cc)となり、従来よりも、巻線間合成静電容量を大きくすることができる。
このように、図8及び図9に示したように、1個のステータコイルの巻線を、2つの巻線群に分割した上で、巻き枠VLに順次巻回する(2分割巻き=1往復巻き)とともに、第1の巻線群の導線を巻回する際には、隣接する巻線間に、巻線の太さP分の隙間を空けて、順次巻回する。さらに、第2の巻線群を巻回する際には、第1の巻線群の間に形成された隙間に、その隙間を埋める(或いは補完する)ように順次巻回する。このような巻回方法とすることで、巻線間合成静電容量C2を大きくでき、式(3)におけるαを小さくできるため、図7にて説明したように、第1コイルの分担電圧ΔV1を小さくできる。したがって、4個の直列コイルからなるステータコイルの両端にインバータのサージ電圧が供給されたとしても、第1コイルの分担電圧は小さくできるため、従来と同等の被膜厚さを有するエナメル被覆の施された導線を用いても、絶縁破壊することを防止できるものとなる。
次に、図12を用いて、ステータコアのスロット内に挿入されたステータコイルの状態について説明する。なお、図12(A)が第1実施例による巻回方法をとった場合のスロット内への挿入状態を示し、図12(B)は従来方式による巻回方法をとった場合のスロット内への挿入状態を示している。
図12は、第1実施例の回転電機におけるステータコイルにおけるスロット内の巻線の配置図である。
図8及び図9に示したように、第1実施例では、第1群と第2群とに分けて巻枠に巻回するようにしており、1T目と2T目の間に、12T目が位置するようになる。このように自動巻された1層の層状コイルを、自動挿入機を用いて、ステータコアのスロット内に挿入すると、図12(A)に示すように、ほぼ巻枠上の巻線順に挿入される。結果として、巻き始めの1T目と、巻き終わりの12T目が隣接する位置に配置される。すなわち異なるグループの巻線導体同士が隣接するように、スロット内に巻線導体が配置されている。コイルの巻き始めと巻き終わりは、結線リング等を用いて、回転電機の外部と電気的に接続する必要があるため、このように、巻き始めの1T目と、巻き終わりの12T目とを隣接する位置に配置できることにより、結線処理が容易になる。
一方、図12(B)は、1T目から順次12T目まで巻枠に巻回した後、自動挿入機によりスロット内に挿入した状態を示しており、巻き始めの1T目と、巻き終わりの12T目とは、離れた位置に配置される。
なお、以上の説明では、1個のステータコイルの巻線数を12Tとして説明したが、実際には、巻線数はもっと多いものである。例えば、44Tの場合には、第1群及び第2群の巻線数をそれぞれ22Tとして、第1群の1T目〜22T目は、間に導線の太さ分の隙間を空けて巻枠に巻回した後、第2群の23T目〜44T目は、第1群の巻線の間に順番に巻回する。また、巻線数は偶数に限らず、1個のステータコイルの巻線数を43Tとした場合には、第1群の巻線数を22Tとし、第2群の巻線数を21Tとして、第1群の1T目〜22T目は、間に導線の太さ分の隙間を空けて巻枠に巻回した後、第2群の23T目〜43T目は、第1群の巻線の間に順番に巻回する。
以上説明したように、第1実施例によれば、1個のステータコイルを2群に分けて、第1群の巻線の間に第2群の巻線を配置するようにして1層に整列させて巻枠に巻回した後、ステータコアのスロット内に挿入して、ステータコイルを構成するようにしているので、4個の直列コイルからなるステータコイルに、インバータのサージ電圧が印加された場合でも、第1のコイルの分担電圧を小さくでき、絶縁破壊を防止できる。したがって、インバータのサージ電圧に対する耐絶縁性が向上し、しかも、従来と同程度の外形寸法で高出力化が可能となる。
また、ステータコイルの巻き始めと巻き終わりを、隣接することができ、結線作業を容易に行える。
次に、図13〜図15を用いて、第2実施例の回転電機の構成について説明する。なお、第2実施例の回転電機の全体構成は、図1及び図2に示すものと同様である。
図13は、第2実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回方法の説明図である。図14は、第2実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回時の巻線の配置図である。図15は、第2実施例の回転電機におけるステータコイルにおける静電容量の説明図である。
第2実施例では、図8,図9,図11にて説明したものと同様にして、1個のステータコイル,例えば、ステータコイルU1の巻線数は、12Tとして説明する。
第2実施例では、1個のステータコイルの巻線を、3つの巻線群に分割した上で、自動巻線機を用いて巻き枠VLに順次巻回する(3分割巻き=1往復半巻き)。すなわち、第2実施例では、1個のステータコイルの巻線数を12Tとすると、1T〜4Tまでの第1の巻線群と、5T〜8Tまでの第2の巻線群と、9T〜12Tまでの第3の巻線群とは、異なる巻線方式をとっている。
すなわち、第1に、図13(A)に示すように、巻き枠VFに対して、エナメル膜等により絶縁被覆された導線VLを、自動巻線機を用いて、順次同一方向(R方向)に4T分巻回する。このとき、導線VLの太さをPとすると、隣接する巻線間に、2P分の隙間を空けて、順次巻回する。すなわち、巻線ピッチを3Pとして、図14に示すように、1T目から4T目まで巻回する。
そして、4T分の巻回が終了すると、4T目のところで折り返して、図13(B)に示すように、同じ巻回方向で、しかも、1T〜4T目の巻線の間であって、しかも、1T〜4T目の巻線に隣接し、さらに、巻線1本分の隙間を残した状態で、第2群の5T目から8T目を巻回する。
さらに、8T分の巻回が終了すると、8T目のところで折り返して、図13(C)に示すように、同じ巻回方向で、しかも、1T〜4T目の巻線と、5T〜8T目の間に、第3群の9T目から12T目を巻回する。
結果として、図14に示すように、1T目−8T目−9T目−2T目−7T目−…4T目−5T目−12T目という順番で、コイルが1層の状態で整列する。
さらに、第2の巻枠VF2があり、第1番目のステータコイルと第2番目のステータコイルを直列に接続する場合(図3のステータコイルU1とステータコイルU2のように直列接続する場合)には、引き続いて、第2の巻枠VF2に対して、図13(A)から図13(C)に示した手順と同様にして、2番目のステータコイルを巻回する。
次に、図15を用いて、このように整列巻きされたコイルの静電容量について説明する。なお、ここでは、説明を簡単にするため、また、図10,図11と対比できるように、1個のコイルの巻線数を6Tとして説明する。
従来の方式では、図10にて説明したように、巻線間合成静電容量C2は、直列接続された5個の巻線間静電容量Ccを合成したものとなるため、((1/5)・Cc)となる。
一方、第2実施例の方式では、図15に示すように、6Tのコイルの場合は、巻線間静電容量は、1T目−4T目の間,2T目−5T目の間,2T目−3T目の間,4T目−5T目の間,3T目−6T目の間の5個が形成される。したがって、2個のCcが直列接続された回路が2個と、1個のCcとが、3並列されたことになるので、巻線間合成静電容量C2は、(2・Cc)となり、従来よりも、巻線間合成静電容量を大きくすることができる。
このように、1個のステータコイルの巻線を、3つの巻線群に分割した上で、巻き枠VLに順次巻回する(3分割巻き=1往復半巻き)とともに、第1の巻線群の導線を巻回する際には、隣接する巻線間に、巻線の太さPの2倍分の隙間を空けて、順次巻回する。さらに、第2の巻線群を巻回する際には、第1の巻線群の間に形成された隙間に、第1の巻線群に隣接して順次巻回する。さらに、第3の巻線群は、第1群と第2群の隙間に巻回する。このような巻回方法とすることで、巻線間合成静電容量C2を大きくでき、式(3)におけるαを小さくできるため、図7にて説明したように、第1コイルの分担電圧ΔV1を小さくできる。したがって、4個の直列コイルからなるステータコイルの両端にインバータのサージ電圧が供給されたとしても、第1コイルの分担電圧は小さくできるため、従来と同等の被膜厚さを有するエナメル被覆の施された導線を用いても、絶縁破壊することを防止できるものとなる。
なお、以上の説明では、1個のステータコイルの巻線数を12Tとして説明したが、実際には、巻線数はもっと多いものである。例えば、42Tの場合には、第1群,第2群及び第3群の巻線数をそれぞれ14Tとして、第1群の1T目〜14T目は、間に導線の太さ分の2倍の隙間を空けて巻枠に巻回した後、第2群の15T目〜28T目は、第1群の巻線に隣接させて隙間に順番に巻回する。さらに、第3群の29T目〜44T目は、第1群と第2群の巻線の間の隙間に順番に巻回する。また、巻線数は3の倍数に限らず、1個のステータコイルの巻線数を43Tとした場合には、第1群の巻線数を15Tとし、第2群と第3群の巻線数を14Tとして、第1群の1T目〜15T目は、間に導線の太さの2倍分の隙間を空けて巻枠に巻回した後、第2群の16T目〜29T目は、第1群の巻線に隣接させて隙間を空けた状態で、順番に巻回する。さらに、第3群の30T目〜43T目は、第1群と第2群の巻線の間に、順番に巻回する。
以上説明したように、第2実施例によれば、1個のステータコイルを3群に分けて、第1群の巻線の間に第2群と第3群の巻線を配置するようにして1層に整列させて巻枠に巻回した後、ステータコアのスロット内に挿入して、ステータコイルを構成するようにしているので、4個の直列コイルからなるステータコイルに、インバータのサージ電圧が印加された場合でも、第1のコイルの分担電圧を小さくでき、絶縁破壊を防止できる。したがって、インバータのサージ電圧に対する耐絶縁性が向上し、しかも、従来と同程度の外形寸法で高出力化が可能となる。
また、2個の直列接続されたステータコイルを巻回する際には、1個目の巻線後に、2個目の巻線を第2の巻枠を用いて容易に行える。
次に、図16を用いて、第3実施例の回転電機の構成について説明する。なお、第3実施例の回転電機の全体構成は、図1及び図2に示すものと同様である。
図16は、第3実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回時の巻線の配置図である。
第3実施例では、図8,図9,図11にて説明したものと同様にして、1個のステータコイル,例えば、ステータコイルU1の巻線数は、12Tとして説明する。第3実施例では、1個のステータコイルの巻線を、4つの巻線群に分割した上で、自動巻線機を用いて巻き枠VLに順次巻回する(4分割巻き=2往復巻き)。すなわち、本例では、1個のステータコイルの巻線数を12Tとすると、1T〜3Tまでの第1の巻線群と、4T〜6Tまでの第2の巻線群と、7T〜9Tまでの第3の巻線群と、10T〜12Tまでの第4の巻線群とは、異なる巻線方式をとっている。
すなわち、第1に、図16に示すように、巻き枠VFに対して、エナメル膜等により絶縁被覆された導線VLを、自動巻線機を用いて、順次同一方向に3T分巻回する。このとき、導線VLの太さをPとすると、隣接する巻線間に、3P分の隙間を空けて、順次巻回する。すなわち、巻線ピッチを4Pとして、図16に示すように、1T目から3T目まで巻回する。
そして、4T分の巻回が終了すると、3T目のところで折り返して、図16に示すように、同じ巻回方向で、しかも、1T〜3T目の巻線の間であって、しかも、1T〜3T目の巻線に隣接し、さらに、巻線2本分の隙間を残した状態で、第2群の4T目から6T目を巻回する。
さらに、6T分の巻回が終了すると、6T目のところで折り返して、図16に示すように、同じ巻回方向で、しかも、1T〜3T目の巻線の間であって、しかも、2T〜6T目の巻線に隣接し、さらに、巻線1本分の隙間を残した状態で、第3群の7T目から9T目を巻回する。
さらに、9T分の巻回が終了すると、9T目のところで折り返して、図16に示すように、同じ巻回方向で、しかも、1T〜4T目の巻線と、7T〜9T目の間に、第4群の10T目から12T目を巻回する。
結果として、図16に示すように、1T目−6T目−7T目−12T目−…3T目−4T目−9T目−102T目という順番で、コイルが1層の状態で整列する。
このように整列巻きされたコイルの巻線間静電容量は、従来の1T目から12T目までを順次巻回した場合に比べて、大きくできる。
このように、1個のステータコイルの巻線を、4つの巻線群に分割した上で、巻き枠VLに順次巻回する(4分割巻き=2往復巻き)とともに、第1の巻線群の導線を巻回する際には、隣接する巻線間に、巻線の太さPの3倍分の隙間を空けて、順次巻回する。さらに、第2の巻線群を巻回する際には、第1の巻線群の間に形成された隙間に、第1の巻線群に隣接して順次巻回する。さらに、第3の巻線群を巻回する際には、第1の巻線群の間に形成された隙間に、第2の巻線群に隣接して順次巻回する。さらに、第4の巻線群は、第1群と第3群の隙間に巻回する。このような巻回方法とすることで、巻線間合成静電容量C2を大きくでき、式(3)におけるαを小さくできるため、図7にて説明したように、第1コイルの分担電圧ΔV1を小さくできる。したがって、4個の直列コイルからなるステータコイルの両端にインバータのサージ電圧が供給されたとしても、第1コイルの分担電圧は小さくできるため、従来と同等の被膜厚さを有するエナメル被覆の施された導線を用いても、絶縁破壊することを防止できるものとなる。
なお、以上の説明では、1個のステータコイルの巻線数を12Tとして説明したが、実際には、巻線数はもっと多いものである。例えば、44Tの場合には、第1群〜第4群の巻線数をそれぞれ11Tとして、第1群の1T目〜11T目は、間に導線の太さ分の3倍の隙間を空けて巻枠に巻回した後、第2群の12T目〜24T目は、第1群の巻線に隣接させて隙間に順番に巻回する。さらに、第3群の25T目〜36T目は、第1群と第2群の巻線の間に、第2群に隣接させて巻回する。さらに、第4群の37T目〜44T目は、第1群と第3群の隙間に順番に巻回する。また、巻線数は4の倍数に限らず、1個のステータコイルの巻線数を43Tとした場合には、第1群〜第3群の巻線数を14Tとし、第4群の巻線数を13Tとして、上述のように、巻回する。
以上説明したように、第3実施例によれば、1個のステータコイルを4群に分けて、1層に整列させて巻枠に巻回した後、ステータコアのスロット内に挿入して、ステータコイルを構成するようにしているので、4個の直列コイルからなるステータコイルに、インバータのサージ電圧が印加された場合でも、第1のコイルの分担電圧を小さくでき、絶縁破壊を防止できる。したがって、インバータのサージ電圧に対する耐絶縁性が向上し、しかも、従来と同程度の外形寸法で高出力化が可能となる。
以上の第1実施例(図8,図9及び図11)、第2実施例(図13,図14,図15)、第3実施例(図16)をまとめると、1個のステータコイルをN群(N=2,3,4)に分けるとともに、各群の巻線数は同数若しくはほぼ同数(各群の巻線数の差が「1」)とする。最初に、第1群の巻線を巻枠上に、導線の太さPに対して((N−1)・P)の隙間を空けて巻回する。第1群の巻回が終了すると、そこで折り返して、さらに、この隙間の間に、第1群の巻線に隣接するようにして、第2群の巻線を巻回する。N=3以上の場合には、さらに、その隙間に次の群の巻線を第2群に隣接して巻回し、1層に整列させて巻枠に巻回した後、ステータコアのスロット内に挿入して、ステータコイルを構成するものである。
次に、図17を用いて、第1乃至第3本実施例の回転電機を用いた電動車両の一つであるハイブリッド電気自動車の電機駆動システム(第4実施例)の構成について説明する。
図17は、第1乃至第3実施例の回転電機を用いた電動車両の一つであるハイブリッド電気自動車の電機駆動システム(第4実施例)を示すブロック図である。
第4実施例のハイブリッド電気自動車は、内燃機関であるエンジンENと、前述した第1乃至第3実施例で説明した回転電機からなるフロント側モータ・ジェネレータFMGによって前輪WH−Fを、前述した第1乃至第3実施例で説明した回転電機からなるリア側モータ・ジェネレータRMGによって後輪WH−Rをそれぞれ駆動するように構成された四輪駆動式のものである。尚、本実施形態では、エンジンENとフロント側モータ・ジェネレータFMGによって前輪WH−Fを、リア側モータ・ジェネレータRMGによって後輪WH−Rをそれぞれ駆動する場合について説明するが、エンジンENと前述の各実施形態にて説明した回転電機からなるフロント側モータ・ジェネレータFMGによって後輪WH−Rを、リア側モータ・ジェネレータRMGによって前輪WH−Fをそれぞれ駆動するようにしてもよい。
前輪WH−Fの前輪車軸DS−Fにはフロント側差動装置FDFを介して変速機TMが機械的に接続されている。変速機TMには出力制御機構(図示省略)を介してエンジンENとモータ・ジェネレータMGが機械的に接続されている。出力制御機構(図示省略)は、回転出力の合成や分配を司る機構である。フロント側モータ・ジェネレータMGの固定子巻線にはインバータINVの交流側が電気的に接続されている。インバータINVは、直流電力を三相交流電力に変換する電力変換装置であり、モータ・ジェネレータMGの駆動を制御するものである。インバータINVの直流側にはバッテリBAが電気的に接続されている。
後輪WH−Rの後輪車軸DS−R1,DS−R2にはリア側差動装置RDFとリア側減速機RGを介してリア側モータ・ジェネレータRMGが機械的に接続されている。リア側モータ・ジェネレータRMGの固定子巻線にはインバータINVの交流側が電気的に接続されている。ここで、インバータINVはフロント側モータ・ジェネレータMGFとリア側モータ・ジェネレータRMGに対して共用のものであり、モータ・ジェネレータMG用の変換回路部と、リア側モータ・ジェネレータRMGの変換回路部と、それらを駆動するための駆動制御部とを有する。なお、インバータINVの構成については、図18を用いて後述する。
ハイブリッド電気自動車の始動時及び低速走行時(エンジンENの運転効率(燃費)が低下する走行領域)は、フロント側モータ・ジェネレータFMGによって前輪WH−Fを駆動する。尚、第4実施例では、ハイブリッド電気自動車の始動時及び低速走行時、フロント側モータ・ジェネレータFMGによって前輪WH−Fを駆動する場合について説明するが、フロント側モータ・ジェネレータFMGによって前輪WH−Fを駆動し、リア側モータ・ジェネレータRMGによって後輪WH−Rを駆動するようにしてもよい(四輪駆動走行をしてもよい)。インバータINVにはバッテリBAから直流電力が供給される。供給された直流電力はインバータINVによって三相交流電力に変換される。これによって得られた三相交流電力はフロント側モータ・ジェネレータFMGの固定子巻線に供給される。これにより、フロント側モータ・ジェネレータFMGは駆動され、回転出力を発生する。この回転出力は出力制御機構(図示省略)を介して変速機TMに入力される。入力された回転出力は変速機TMによって変速され、差動装置FDFに入力される。入力された回転出力は差動装置FDFによって左右に分配され、前輪WH−Fの一方における前輪車軸DS−Fと前輪WH−Fの他方における前輪車軸DS−Fにそれぞれ伝達される。これにより、前輪車軸DS−Fが回転駆動される。そして、前輪車軸DS−Fの回転駆動によって前輪WH−Fが回転駆動される。
ハイブリッド電気自動車の通常走行時(乾いた路面を走行する場合であって、エンジンENの運転効率(燃費)が良い走行領域)は、エンジンENによって前輪WH−Fを駆動する。このため、エンジンENの回転出力は出力制御機構(図示省略)を介して変速機TMに入力される。入力された回転出力は変速機TMによって変速される。変速された回転出力はフロント側差動装置FDFを介して前輪車軸DS−Fに伝達される。これにより、前輪WH−Fが回転駆動される。また、バッテリBAの充電状態を検出し、バッテリBAを充電する必要がある場合は、エンジンENの回転出力を、出力制御機構(図示省略)を介してフロント側モータ・ジェネレータFMGに分配し、フロント側モータ・ジェネレータFMGを回転駆動する。これにより、フロント側モータ・ジェネレータFMGは発電機として動作する。この動作により、フロント側モータ・ジェネレータFMGの固定子巻線に三相交流電力が発生する。この発生した三相交流電力はインバータINVによって所定の直流電力に変換される。この変換によって得られた直流電力はバッテリBAに供給される。これにより、バッテリBAは充電される。
ハイブリッド電気自動車の四輪駆動走行時(雪道などの低μ路を走行する場合であって、エンジンENの運転効率(燃費)が良い走行領域)は、リア側モータ・ジェネレータRMGによって後輪WH−Rを駆動する。また、上記通常走行と同様に、エンジンENによって前輪WH−Fを駆動する。さらに、リア側モータ・ジェネレータRMGの駆動によってバッテリBAの蓄電量が減少するので、上記通常走行と同様に、エンジンENの回転出力によってフロント側モータ・ジェネレータFMGを回転駆動してバッテリBAを充電する。リア側モータ・ジェネレータRMGによって後輪WH−Rを駆動するめに、インバータINVにはバッテリBAから直流電力が供給される。供給された直流電力はインバータINVによって三相交流電力に変換され、この変換によって得られた交流電力がリア側モータ・ジェネレータRMGの固定子巻線に供給される。これにより、リア側モータ・ジェネレータRMGは駆動され、回転出力を発生する。発生した回転出力は、リア側減速機RGによって減速され、差動装置RDFの入力される。入力された回転出力は差動装置RDFによって左右に分配され、後輪WH−Rの一方における後輪車軸DS−R1,DS−R2と後輪WH−Rの他方における後輪車軸DS−R1,DS−R2にそれぞれ伝達される。これにより、後輪車軸DS−F4回転駆動される。そして、後輪車軸DS−R1,DS−R2の回転駆動によって後輪WH−Rが回転駆動される。
ハイブリッド電気自動車の加速時は、エンジンENとフロント側モータ・ジェネレータFMGによって前輪WH−Fを駆動する。尚、第4実施例では、ハイブリッド電気自動車の加速時、エンジンENとフロント側モータ・ジェネレータFMGによって前輪WH−Fを駆動する場合について説明するが、エンジンENとフロント側モータ・ジェネレータFMGによって前輪WH−Fを駆動し、リア側モータ・ジェネレータRMGによって後輪WH−Rを駆動するようにしてもよい(四輪駆動走行をしてもよい)。エンジンENとフロント側モータ・ジェネレータFMGの回転出力は出力制御機構(図示省略)を介して変速機TMに入力される。入力された回転出力は変速機TMによって変速される。変速された回転出力は差動装置FDFを介して前輪車軸DS−Fに伝達される。これにより、前輪WH−Fが回転駆動される。
ハイブリッド電気自動車の回生時(ブレーキを踏み込み時,アクセルの踏み込みを緩めた時或いはアクセルの踏み込みを止めた時などの減速時)は、前輪WH−Fの回転出力を前輪車軸DS−F,差動装置FDF、変速機TM、出力制御機構(図示省略)を介してフロント側モータ・ジェネレータFMGに伝達し、フロント側モータジェネレータFMGを回転駆動する。これにより、フロント側モータ・ジェネレータFMGは発電機として動作する。この動作により、フロント側モータ・ジェネレータFMGの固定子巻線に三相交流電力が発生する。この発生した三相交流電力はインバータINVによって所定の直流電力に変換される。この変換によって得られた直流電力はバッテリBAに供給される。これにより、バッテリBAは充電される。一方、後輪WH−Rの回転出力を後輪車軸DS−R1,DS−R2,車両用出力伝達装置100の差動装置RDF、減速機RGを介してリア側モータ・ジェネレータRMGに伝達し、リア側モータ・ジェネレータRMGを回転駆動する。これにより、リア側モータ・ジェネレータRMGは発電機として動作する。この動作により、リア側モータ・ジェネレータRMGの固定子巻線に三相交流電力が発生する。この発生した三相交流電力はインバータINVによって所定の直流電力に変換される。この変換によって得られた直流電力はバッテリBAに供給される。これにより、バッテリBAは充電される。
第4実施例の電機駆動システムによれば、大出力化しても絶縁性に優れ、小刀モータ・ジェネレータ(回転電機)を備えているので、車両への搭載省スペース化を図ることができるので、車両の小型化,軽量化及び低コスト化に寄与することができる。
次に、図18を用いて、図17に示したハイブリッド電気自動車の電機駆動システムに用いるインバータINVの回路構成について説明する。
図18は、図17に示したハイブリッド電気自動車の電機駆動システムに用いるインバータINVの回路構成を示すブロック回路図である。
インバータINVは、2個のインバータINV1,INV2から構成されている。インバータINV1,INV2の構成は同じである。インバータINV1,INV2は、それぞれ、パワーモジュールPMと、ドライバユニットDUから構成される。ドライバユニットDUは、モータ制御ユニットMCUによって制御される。パワーモジュールPMには、バッテリBAから直流電力が供給され、インバータINV1,INV2は、それぞれ、交流電力に変換して、モータ・ジェネレータに供給する。また、モータ・ジェネレータが発電機として動作するときには、発電機の出力は、インバータINV1,INV2によって直流電力に変換され、バッテリBAに蓄電される。
インバータINV1のパワーモジュールPMは6つのアームから構成され、車載用直流電源であるバッテリーBAから供給される直流を交流に変換して回転機であるモータ・ジェネレータFMG,RMGに電力を供給する。パワーモジュールPMの上記6つのアームは、半導体のスイッチング素子としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を使用している。半導体のスイッチング素子としてはIGBT以外に電力用MOS‐FET(Metal Oxide Semiconductor ‐ Field Effect Transistor)を使用することができる。
IGBTは動作速度が速いメリットがある。昔は、電力用MOS‐FETが使用できる電圧が低かったので、高電圧用のインバータはIGBTで作られていた。しかし最近は電力用MOS‐FETの使用できる電圧が高くなり、車両用インバータではどちらも半導体スイッチング素子として使用可能である。電力用MOS‐FETの場合は半導体の構造がIGBTに比べてシンプルであり、半導体の製造工程がIGBTに比べ少なくなるメリットがある。
図18において、U相,V相,W相の各相の上アームと下アームとはそれぞれ直列に接続されている。U相とV相とW相の各上アームのそれぞれのコレクタ端子(電力用MOS‐FET使用の場合はドレーン端子)はバッテリBAの正極側に接続される。一方U相とV相とW相の各下アームのそれぞれのエミッタ端子(電力用MOS‐FETの場合はソース端子)は、バッテリBAの負極側に接続される。
U相上アームのエミッタ端子(電力用MOS‐FETの場合はソース端子)とU相下アームのコレクタ端子(電力用MOS‐FETの場合はドレーン端子)の接続点は、モータ・ジェネレータFMG(RMG)のU相端子に接続され、U相電流が流れる。電機子巻線(永久磁石型同期モータの固定子巻線)がY結線の場合はU相巻線の電流が流れる。V相上アームのエミッタ端子(電力用MOS‐FETの場合はソース端子)とV相下アームのコレクタ端子(電力用MOS‐FETの場合はドレーン端子)の接続点は、モータ・ジェネレータFMG(RMG)のV相の電機子巻線(固定子巻線)のV相端子に接続され、V相電流が流れる。固定子巻線がY結線の場合はV相巻線の電流が流れる。W相上アームのエミッタ端子(電力用MOS‐FETの場合はソース端子)と、W相下アームのコレクタ端子(電力用MOS‐FETの場合はドレーン端子)の接続点はモータ・ジェネレータFMG(RMG)のW相端子に接続される。固定子巻線がY結線の場合はW相巻線の電流が流れる。バッテリBAから供給される直流電力を交流電力に変換して、モータ・ジェネレータFMG(RMG)のステータを構成するU相、V相、W相の3相のステータコイルに供給することにより、3相のステータコイルに流れる電流によって発生する起磁力により、ロータが回転駆動する。
モータ制御ユニットRMによりゲート信号を発生するドライバユニットDUが制御され、各相のドライバユニットからゲート信号が各相の半導体スイッチング素子にゲート信号が供給される。このゲート信号により各アームの導通、非導通(遮断)が制御される。その結果供給された直流は三相交流に変換される。三相交流の発生は既に知られているので詳細な動作説明を省略する。
次に、図19及び図20を用いて、本発明の第5実施例の回転電機の構成について説明する。なお、本実施例による回転電機の全体構成は、図1,図2と同様であり、本実施例の回転電機のステータコイルの結線図は、図3と同様である。
図19は、本発明の第5実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回時の巻線の配置図である。図20は、本発明の第5実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回方法の説明図である。
図8に示したように、第1群のコイルを隙間を空けて巻き枠VFに巻回した後、その隙間に、第2群のコイルを順次巻回した場合(1往復巻きの場合)、図8に示されるように、第1群のコイルに対して、第2群のコイルは、クロスすることになる。同様にして、図13に示したように、第1群のコイルを隙間を空けて巻き枠VFに巻回した後、その隙間に、第2群のコイルを順次巻回し、さらに、隙間に第3群のコイルを巻回した場合(1往復半巻きの場合)、図13に示されるように、第1群のコイルに対して、第2群のコイルは、クロスし、第2群のコイルに対して、第3群のコイルはクロスすることになる。
このように、コイルがクロスした状態で、図12(A)に示すように、ステータのスロット内に、スロットの入口部から順次コイルを挿入した場合、クロスした部分は、スロット内ではなく、スロットの両端部,すなわち、図1のコイルエンド部14に生じる。図2にて説明したように、ステータコイルを分布巻きにした場合には、コイルエンド部14の軸方向の長さは、そもそも長くなることに加えて、クロスした部分が、コイルエンド部に生じることにより、コイルエンド部の軸方向の長さはさらに長くなることになる。このコイルエンド部は、全て、ステータコアの半径方向の外周方向に折り曲げるように成形された後、図1に示すように、ステータ10をハウジング30に挿入して、回転電機が製造される。
ここで、ハウジング30の内径を例えばφ214mmとすると、ステータ10の外形は、ハウジング30の内径以下,すなわち、φ214mm以下にしないと、ステータ10がハウジング30の内部に挿入できないことになる。
図3に示したように、各相のコイルがそれぞれ8個のコイルからなり、全部で24個のコイルからステータコイルが構成される場合、前述の1個のコイルにおいて、クロス部分が生じることにより、コイルエンド部の軸方向の長さが増大する量は僅かであるが、24個のコイルの全てについて、図8に示した1往復巻き若しくは図13に示した1往復半巻きとした場合、全体としてのコイルエンド長はかなり長くなる。その結果、コイルエンド部を外周方向に折り曲げて成形した際、ステータの外径は、ハウジング30の内径よりも大きくなることがある。例えば、図13に示した1往復半巻きとした場合のステータの外径はφ218mmとなる。
このような問題点を解決するために、本実施例では、次のように構成している。すなわち、図3に示したように、各相のコイルが、2直列で4並列の8個のコイルから構成される場合、特に、2直列コイルに着目する。そして、図4に示したように、U相とV相で、4直列コイルとなる場合についてみると、この4直列コイルに高電圧Vinが印加される場合、コイルU1’に最も高電圧が印加される。なお、コイルV1’側に高電圧が印加される場合もある。すなわち、各相コイルの内、口出し線側に位置するコイルU1’やコイルV1’に高電圧が印加される。また、図4に示したような4直列コイルにおいて、各コイルの電圧分担率は、高電圧側(口出し線側)の1番目のコイルの分担率が最も高くなる。
そこで、本実施例では、例えば、図3に示すように、各相のコイルが2直列コイルから構成される場合、口出し線側に位置するコイルU1,U3,U5,U7,V1,V3,V5,V7,W1,W3,W5,W7については、図13に示した1往復半巻きのコイル巻回構成とする。一方、中性点N側に位置するコイルU2,U4,U6,U8,V2,V4,V6,V8,W2,W4,W6,W8については、図19を用いて後述する整列巻きのコイル巻回構成とする。
ここで、図19を用いて、整列巻きのコイル巻回構成について説明する。例えば、図3のコイルU2が12ターンで構成される場合に、図19に示すように、巻き枠VFに対して、エナメル膜等により絶縁被覆された導線VLを、自動巻線機を用いて、順次同一方向に12T分巻回する。このとき、導線VLの太さをPとすると、隣接する巻線間に隙間を空けることなく、互いに隣接するように、順次巻回する。この巻回構成を、整列巻きと称する。
このようにして、中性点N側に位置するコイルU2,U4,U6,U8,V2,V4,V6,V8,W2,W4,W6,W8について、図19に示した整列巻きのコイル巻回構成とした場合、図4に示した4直列コイルにおいて、各コイルの電圧分担率は次のようになる。ここで、例えば、図4の4直列コイルを構成するU1’,U2’,V2’,V1’を全て、1往復巻きのコイル巻回構成とした場合の電圧分担率は、図7にて説明したように、印加される電圧の全体を100%とすると、α=4の場合の第1コイルの分担電圧ΔV1は、約60%であるのに対して、第2コイルの分担電圧ΔV2は、約30%である。4直列回路に1300V以上のサージ電圧が印加された場合、1つのコイルの分担電圧が60%とすると、そのコイルの両端には約800Vが印加される。コイルを被覆するエナメル被覆の絶縁特性は、コイルの両端に約800Vの電圧が印加された状態では、絶縁破壊を生じない程度のものである。
それに対して、図4の4直列コイルを構成するU1’,U2’,V2’,V1’において、口出し線側に位置するコイルU1’,V1’を1往復半巻きとして、中性点N側に位置するコイルU2’,V2’を図19の整列巻きとした場合の電圧分担率は、印加される電圧の全体を100%とすると、第1コイルであるコイルU1’の分担電圧ΔV1は、約41%であるのに対して、第2コイルであるコイルU2’の分担電圧ΔV2は、約57%となった。上述したように、各コイルは、1300Vの60%の電圧が印加されても絶縁破壊を起こさない絶縁皮膜を有するものを用いているため、上述のように、分担電圧ΔV1が約41%で、分担電圧ΔV2が約57%の場合には、第1コイルも第2コイルも絶縁破壊を生じないことになる。なお、第3コイルと第4コイルに印加される電圧が、残りの約2%の電圧であり、もちろん、絶縁破壊を生じないものである。
以上のように、図3に示したように、24個のステータコイルの内、半分の12個についてはクロス部分を有する1往復半巻きのコイル巻回構成として口出し線側の絶縁破壊特性を向上し、残りの半分の12個についてはクロス部分を有しない整列巻きのコイル巻回構成とすることで、コイルエンド長を短くすることができ、かつ、絶縁耐圧も維持することができる。ちなみに、24個のステータコイルの内、半分の12個についてはクロス部分を有する1往復半巻きのコイル巻回構成として口出し線側の絶縁破壊特性を向上し、残りの半分の12個についてはクロス部分を有しない整列巻きのコイル巻回構成とした場合、コイルエンド部を外径方向に折り曲げて成形した場合、ステータの外径はφ214mmとすることができ、ハウジングの中に挿入することができる。
次に、図20を用いて、本実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回方法について説明する。
本例では、2直列コイルの内、第1のステータコイルの巻線を、3つの巻線群に分割した上で、自動巻線機を用いて巻き枠VLに順次巻回する(3分割巻き=1往復半巻き)。すなわち、1個のステータコイルの巻線数を12Tとすると、1T〜4Tまでの第1の巻線群と、5T〜8Tまでの第2の巻線群と、9T〜12Tまでの第3の巻線群とは、異なる巻線方式をとっている。
すなわち、第1に、図20(A)に示すように、巻き枠VFに対して、エナメル膜等により絶縁被覆された導線VLを、自動巻線機を用いて、順次同一方向(R方向)に4T分巻回する。このとき、導線VLの太さをPとすると、隣接する巻線間に、2P分の隙間を空けて、順次巻回する。すなわち、巻線ピッチを3Pとして、図14に示したように、1T目から4T目まで巻回する。
そして、4T分の巻回が終了すると、4T目のところで折り返して、図20(B)に示すように、同じ巻回方向で、しかも、1T〜4T目の巻線の間であって、しかも、1T〜4T目の巻線に隣接し、さらに、巻線1本分の隙間を残した状態で、第2群の5T目から8T目を巻回する。
さらに、8T分の巻回が終了すると、8T目のところで折り返して、図20(C)に示すように、同じ巻回方向で、しかも、1T〜4T目の巻線と、5T〜8T目の間に、第3群の9T目から12T目を巻回する。
結果として、図14に示したように、1T目−8T目−9T目−2T目−7T目−…4T目−5T目−12T目という順番で、コイルが1層の状態で整列する。
さらに、第2の巻枠VF2があり、第1番目のステータコイルと第2番目のステータコイルを直列に接続する場合(図3のステータコイルU1とステータコイルU2のように直列接続する場合)には、引き続いて、第2の巻枠VF2に対して、図19に示したように、12Tのコイルを互いに隣接するように整列巻きで巻回する。
このようにして、2直列コイルの内、第1のコイルを1往復半巻きのコイル巻回構成とし、第2のコイルを整列巻きとすることで、各コイルの絶縁性を向上しつつ、コイルエンド部の長さを短くできるとともに、2個の直列接続されたステータコイルを巻回する際には、1個目の巻線後に、2個目の巻線を第2の巻枠を用いて容易に行える。
次に、図21を用いて、本発明の第6実施例の回転電機の構成について説明する。なお、本実施例による回転電機の全体構成は、図1,図2と同様であり、本実施例の回転電機のステータコイルの結線図は、図3と同様である。
図21は、本発明の第6実施例の回転電機におけるステータコイルの巻回方法の説明図である。
本例では、直列コイルの内、第1のコイルを1往復巻きのコイル巻回構成とし、第2のコイルを整列巻きとすることで、各コイルの絶縁性を向上しつつ、コイルエンド部の長さを短くできるものである。
すなわち、図21に示すように、2直列コイルの内、第1のステータコイルの巻線を、2つの巻線群に分割した上で、自動巻線機を用いて巻き枠VLに順次巻回する(1往復半巻き)。すなわち、1個のステータコイルの巻線数を12Tとすると、1T〜6Tまでの第1の巻線群と、7T〜12Tまでの第2の巻線群とは、異なる巻線方式をとっている。
すなわち、第1に、図21(A)に示すように、巻き枠VFに対して、エナメル膜等により絶縁被覆された導線VLを、自動巻線機を用いて、順次同一方向(R方向)に6T分巻回する。このとき、導線VLの太さをPとすると、隣接する巻線間に、1P分の隙間を空けて、順次巻回する。すなわち、巻線ピッチを2Pとして、図9に示したように、1T目から6T目まで巻回する。
そして、6T分の巻回が終了すると、6T目のところで折り返して、図21(B)に示すように、同じ巻回方向で、しかも、1T〜6T目の巻線の間に隣接した状態で、第2群の7T目から12T目を巻回する。
さらに、第2の巻枠VF2があり、第1番目のステータコイルと第2番目のステータコイルを直列に接続する場合(図3のステータコイルU1とステータコイルU2のように直列接続する場合)には、引き続いて、渡り線を経由して、第2の巻枠VF2に対して、図19に示したように、12Tのコイルを互いに隣接するように整列巻きで巻回する。
このようにして、2直列コイルの内、第1のコイルを1往復巻きのコイル巻回構成とし、第2のコイルを整列巻きとした場合の電圧分担率について説明する。図4の4直列コイルを構成するU1’,U2’,V2’,V1’において、口出し線側に位置するコイルU1’,V1’を1往復巻きとして、中性点N側に位置するコイルU2’,V2’を図19の整列巻きとした場合の電圧分担率は、印加される電圧の全体を100%とすると、第1コイルであるコイルU1’の分担電圧ΔV1は、約48%であるのに対して、第2コイルであるコイルU2’の分担電圧ΔV2は、約53%となった。上述したように、各コイルは、1300Vの60%の電圧が印加されても絶縁破壊を起こさない絶縁皮膜を有するものを用いているため、上述のように、分担電圧ΔV1が約48%で、分担電圧ΔV2が約53%の場合には、第1コイルも第2コイルも絶縁破壊を生じないことになる。しかも、第1コイルと第2コイルの電圧分担率は、図20に示した1往復半巻きのコイル巻回構成と、整列巻きのコイル巻回構成とした場合よりも、絶対値で小さくできる。したがって、4直列コイルの全体に印加される電圧が高くなった場合には、本例の方が、図20の例に比べて、各コイルの電圧分担率を小さくできるため、耐絶縁性が向上することになる。また、1往復半巻きのコイル巻回構成に比べて、1往復巻きのコイル巻回構成はコイルがクロスする部分が少ないため、コイルエンド部の長さも短くできる。
このようにして、2直列コイルの内、第1のコイルを1往復巻きのコイル巻回構成とし、第2のコイルを整列巻きとすることで、各コイルの絶縁性を向上しつつ、コイルエンド部の長さを短くできる。
なお、以上の説明では、1相分のステータコイルは2直列接続されたものとして説明したが、3直列以上の接続としてもよいものである。3直列接続の場合、口出し線側の第1コイルは、1往復半巻きのコイル巻回構成若しくは1往復巻きのコイル巻回構成とする。中性点側の第3コイルは、整列巻きのコイル巻回構成とする。中間の第2コイルについては、1往復半巻きのコイル巻回構成若しくは1往復巻きのコイル巻回構成又は、整列巻きのコイル巻回構成のいずれかとする。耐絶縁性を向上したい場合には、1往復半巻きのコイル巻回構成若しくは1往復巻きのコイル巻回構成とし、コイルエンド部の長さを短くしたい場合には、整列巻きのコイル巻回構成とする。
10…ステータ
20…ロータ
12…ステータコア
14…ステータコイル
22…ロータコア
24…永久磁石
VF…巻枠

Claims (13)

  1. 回転電機において、
    ステータと、
    このステータの周面に空隙を介して対向配置されて回転可能に軸支されたロータとを有し、
    前記ステータは、
    ステータコアと、
    このステータコアに分布巻きで巻回されたステータコイルとを備えており、
    前記ステータコアには、軸方向に連続した複数のスロットが周方向に形成されており、
    前記ステータコイルは、
    1個の前記ステータコイルをN個(N=2,3,4)の群に分けるとともに、各群の巻線数は同数若しくはほぼ同数とし、
    第1群の巻線の間に、他の群の巻線がくるように1層に整列させて巻枠に巻回した後、
    前記ステータのステータコアのスロット内に挿入して、ステータコイルを構成することを特徴とする回転電機。
  2. 回転電機において、
    固定子と、
    該固定子に空隙を介して対向配置されて回転可能に保持された回転子とを有し、
    前記固定子は、
    複数のスロットを有する固定子鉄心と、
    前記複数のスロットに組み込まれた固定子巻線とを備えており、
    前記固定子巻線は、
    複数の単位巻線から構成されたものであって、
    前記複数の単位巻線のそれぞれが、前記スロットのいくつかを挟んで離間する2つの前記スロットに収納されており、
    前記単位巻線のそれぞれは、
    巻線導体を複数回連続で巻いたものであって、
    前記巻線導体の連続する巻順単位で前記巻線導体を複数のグループに分けた場合、異なるグループの前記巻線導体同士が隣接し合うように、対応する2つの前記スロットに収納されている
    ことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項2に記載の回転電機において、
    前記単位巻線のそれぞれは、巻始めの前記巻線導体と、巻終わりの前記巻線導体が隣接して前記スロットの底部側に配置されるように、対応する2つの前記スロットに収納されている
    ことを特徴とする回転電機。
  4. 請求項2に記載の回転電機において、
    前記単位巻線のそれぞれは、異なるグループの前記巻線導体同士が隣接するように、前記巻線導体を1列に整列巻きした状態で、対応する2つの前記スロットに前記巻線導体が順次挿入されることにより、対応する2つの前記スロットに収納される
    ことを特徴とする回転電機。
  5. 請求項4に記載の回転電機において、
    複数のグループのうち、第1番目のグループに属する前記巻線導体は、グループ数に応じた間隔を空けて整列巻きされ、
    他のグループに属する前記巻線導体は、第1番目のグループの前記巻線導体が形成した間隙を補完するように整列巻きされる
    ことを特徴とする回転電機。
  6. 回転電機において、
    固定子と、
    該固定子に空隙を介して対向配置されて回転可能に保持された回転子とを有し、
    前記固定子は、
    複数のスロットを有する固定子鉄心と、
    前記複数のスロットに組み込まれた固定子巻線とを備えており、
    前記固定子巻線は、
    複数の単位巻線から構成されたものであって、
    前記複数の単位巻線のそれぞれが、前記スロットのいくつかを挟んで離間する2つの前記スロットに収納されており、
    前記単位巻線のそれぞれは、
    巻線導体を複数回連続で巻いたものであって、
    前記巻線導体の連続する巻順単位で前記巻線導体を複数のグループに分けて、異なるグループの前記巻線導体同士が隣接するように、前記巻線導体を1列に整列巻きした状態で、対応する2つの前記スロットに前記巻線導体が順次挿入されることにより、対応する2つの前記スロットに収納されている
    ことを特徴とする回転電機。
  7. 請求項6に記載の回転電機において、
    複数のグループのうち、第1番目のグループに属する前記巻線導体は、グループ数に応じた間隔を空けて整列巻きされ、
    他のグループに属する前記巻線導体は、第1番目のグループの前記巻線導体が形成した間隙を補完するように整列巻きされる
    ことを特徴とする回転電機。
  8. 直流電力を交流電力に変換するインバータ装置によって駆動されて電動力を発生する回転電機において、
    固定子と、
    該固定子に空隙を介して対向配置されて回転可能に軸支された回転子とを有し、
    前記固定子は、
    固定子鉄心と、
    該固定子鉄心に装着された3相の固定子巻線とを備えており、
    前記固定子鉄心は、
    環状のヨーク鉄心と、
    該ヨーク鉄心から径方向に突出する複数のティース鉄心から構成されており、
    前記固定子巻線は、
    相毎に複数の単位巻線から構成されたものであって、
    前記複数の単位巻線のそれぞれが、前記ティース鉄心のいくつかを挟んで離間する2つの前記ティース鉄心間に巻かれており、
    前記単位巻線のそれぞれは、
    絶縁被覆が施された巻線導体を複数回連続で巻いたものであって、
    前記巻線導体の連続する巻順単位で前記巻線導体を複数のグループに分けた場合、異なるグループの前記巻線導体同士が隣接し合うように、対応する2つの前記ティース鉄心間に巻かれている
    ことを特徴とする回転電機。
  9. 請求項8に記載の回転電機において、
    前記単位巻線のそれぞれは、巻始めの前記巻線導体と、巻終わりの前記巻線導体が隣接して、対応する前記ティース鉄心間の空間の前記ヨーク鉄心側に配置されるように、対応する2つの前記ティース鉄心間に巻かれている
    ことを特徴とする回転電機。
  10. 請求項8に記載の回転電機において、
    前記単位巻線のそれぞれは、異なるグループの前記巻線導体同士が隣接するように、前記巻線導体を1列に整列巻きした状態で、対応する2つの前記ティース鉄心間の空間に前記巻線導体が順次挿入されることにより、対応する2つの前記ティース鉄心間に巻かれる
    ことを特徴とする回転電機。
  11. 請求項10に記載の回転電機において、
    複数のグループのうち、第1番目のグループに属する前記巻線導体は、グループ数に応じた間隔を空けて整列巻きされ、
    他のグループに属する前記巻線導体は、第1番目のグループの前記巻線導体が形成した間隙を補完するように整列巻きされる
    ことを特徴とする回転電機。
  12. 直流電力を交流電力に変換するインバータ装置によって駆動されて電動力を発生する回転電機において、
    固定子と、
    該固定子に空隙を介して対向配置されて回転可能に軸支された回転子とを有し、
    前記固定子は、
    固定子鉄心と、
    該固定子鉄心に装着された3相の固定子巻線とを備えており、
    前記固定子鉄心は、
    環状のヨーク鉄心と、
    該ヨーク鉄心から径方向に突出する複数のティース鉄心から構成されており、
    前記固定子巻線は、
    相毎に複数の単位巻線から構成されたものであって、
    前記複数の単位巻線のそれぞれが、前記ティース鉄心のいくつかを挟んで離間する2つの前記ティース鉄心間に巻かれており、
    前記単位巻線のそれぞれは、
    絶縁被覆が施された巻線導体を複数回連続で巻いたものであって、
    前記巻線導体の連続する巻順単位で前記巻線導体を複数のグループに分けて、異なるグループの前記巻線導体同士が隣接するように、前記巻線導体を1列に順次巻回した状態で、対応する2つの前記ティース鉄心間の空間に前記巻線導体が順次挿入されることにより、対応する2つの前記ティース鉄心間に巻かれている
    ことを特徴とする回転電機。
  13. 請求項12に記載の回転電機において、
    複数のグループのうち、第1番目のグループに属する前記巻線導体は、グループ数に応じた間隔を空けて順次巻回され、
    他のグループに属する前記巻線導体は、第1番目のグループの前記巻線導体が形成した間隙を補完するように順次巻回される
    ことを特徴とする回転電機。
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