JP2010107727A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像パッチのトナー量を検出する光学濃度検出手段(光学センサ)が所定のトナー量(濃度)の範囲で低感度を有す場合でも、画像の濃度が常に安定して形成される、優れた画像の出力を提供できる画像濃度制御及び該画像濃度制御が用いられる画像形成装置を提供することにある。
【解決手段】トナー量の検出感度が低い濃度領域の画像パッチに対しては、光学濃度検出手段に代わって電流検出手段の検出結果に基づきトナー量を判定することにより、全濃度範囲の画像パッチに対し高い精度でトナー量を判定する制御部の提供を可能にする。更に、正確に判定されたトナー量に基づき画像形成条件を調整するよう制御することにより、濃度安定性能に優れ、且つ高画質な画像を常に出力できる制御部と制御部を備える画像形成装置の提供を可能にする。
【選択図】図9
【解決手段】トナー量の検出感度が低い濃度領域の画像パッチに対しては、光学濃度検出手段に代わって電流検出手段の検出結果に基づきトナー量を判定することにより、全濃度範囲の画像パッチに対し高い精度でトナー量を判定する制御部の提供を可能にする。更に、正確に判定されたトナー量に基づき画像形成条件を調整するよう制御することにより、濃度安定性能に優れ、且つ高画質な画像を常に出力できる制御部と制御部を備える画像形成装置の提供を可能にする。
【選択図】図9
Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置に関し、特に、最適な画質を維持するために作像特性の検出をおこなう画像形成装置に関する。
複写機などの画像形成装置は、使用環境や複写枚数などの諸条件によって画像濃度の変動が生じ易い。そのため、従来から、所定タイミングになると感光体ドラムや中間転写ベルトなどの像担持体表面に画像濃度補正のための基準の画像パッチ、例えばトナーパッチを形成し、この画像パッチのトナー量(濃度)を光学センサで検出し、その検出結果に基づいて感光体ドラムの帯電量や露光量などの画像形成条件を適正な値に制御して画像濃度を安定化させる、いわゆる画像濃度制御が行われている。
画像パッチのトナー量(濃度)を光学センサで検出し、その検出結果に基づき画像濃度を安定化させる技術として、次の文献が開示されている。
特許文献1に記載の技術は、像担持体の主走査方向に複数の光学センサを設置し、像担持体の主走査方向に複数の基準画像パターンを形成し、各光学センサで各画像パターンの濃度を検出し、検出した複数の基準画像パターンの濃度情報に基づき画像形成条件を設定するものである。出力画像における主走査方向の濃度ムラを低減するものである。
特許文献2に記載の技術は、像担持体上に画像パッチを形成するパッチ形成面を多数設定し、画像の除去された状態において全てのパッチ形成面から受光される受光部の受光量を一定にするよう、各パッチ形成面に対する発光部の発光量を決定する、ベース補正処理を実行する。更に、ベース補正処理で得られた発光量に基づき像担持体上の画像パッチの濃度を検知している。中間転写ベルト自体の表面反射度の偏差に起因する画像濃度検出性能におけるゆらぎを解消するものである。
特許文献3に記載の技術は、感光体上の画像の濃度を検出する光学センサと画像に応じて発生する現像電流を検出する電流検出手段とを備え、感光体上に画像パッチを形成し、画像パッチに対応して検出される電流検出手段の検出結果と光学センサの検知結果に基づき、感光体に現像されたトナーの帯電量を検出する。更に検出されたトナー帯電量に基づき作像条件を変更するものである。
特開2007−65269号公報
特開2007−249032号公報
特開2005−189790号公報
ところが、カラー画像形成装置の場合に特定色の像担持体上、又は中間転写体上にある画像パッチを光学センサで検出する場合に、トナー量(単位面積当たりのトナーの質量)に対する光学センサの検出出力の関係においてトナー量の検出感度が低下するようなトナー量領域が発生する。
例えば、図4に示す事例では、中間転写体70自体が黒色を有している。そのために、Y色、M色、C色の画像では、トナー量に正比例して出力が増加し、広い範囲のトナー量に対して一定の感度を有するが、K色の画像ではトナー量に逆比例して出力が減少し、高トナー量領域である図示のA領域ではトナー量検出の感度が著しく低下する。従って、A領域に属するトナー量の画像パッチは、B領域に属するトナー量の画像パッチに比較してトナー量の検出感度が著しく低下する。
なお、ここでは、K色の画像を検出する場合には、トナー量に対するセンサ出力が適正な値になるよう、Y色、M色、C色の画像を検出する場合に比較して適当に利得がアップされている。
以上のような理由から、画像形成条件制御のための画像パッチとしてB領域に属するトナー量の画像パッチが用いられ、当該画像パッチを像担持体上、又は中間転写体上に形成し、光学センサで検出する。更に検出された当該画像パッチのトナー量に基づき画像形成条件を適正な値に調整する。そのような画像濃度制御を行っている。
従って、B領域のトナー量に相当する画像濃度の範囲では、自領域であるB領域に属する濃度の画像パッチで検出されたトナー量に基づき画像形成条件が調整されているので、Y色、M色、C色トナーと同一レベルの画像濃度安定性能が得られる。他方、A領域のトナー量に相当する画像濃度の範囲(高濃度域)では、直接的に検出された自領域のトナー量に基づくものではなく、自領域と異なるB領域の濃度の画像パッチで検出されたトナー量に基づき推定されたものである。そのために、K色の画像濃度制御は、Y色、M色、C色トナーの画像濃度制御に比較して濃度安定性が低下する。
図12は、M色及びK色のベタ濃度のパターンを有するサンプリング画像を実際に出力した時に、サンプリング画像におけるベタパターンの濃度推移を時系列的に示している。横軸がプリント数であり、縦軸がM色、K色の濃度値である。図12に示す通り、M色の画像濃度の変動幅に比較してK色トナーの画像濃度の変動幅が大きくなっている。
ここでは、Y色及びC色の濃度推移は示していないが、M色と類似している。
特に、図12に示すように環境が変化した直後に画像濃度の変化が顕著に現れる。また、図示していないが、画像形成装置を長期間停止した直後にも同様の傾向が現れる。
本出願の発明に係わる課題は、画像パッチのトナー量を検出する光学濃度検出手段(光学センサ)が所定のトナー量(反射濃度)の範囲で低感度を有す場合でも、画像の濃度が常に安定して形成される、優れた画像の出力を提供できる画像濃度制御及び該画像濃度制御が用いられる画像形成装置を提供することにある。
前記の本発明の目的は、下記の構成により達成される。
1.像担持体と、前記像担持体上にトナーで画像を形成する現像器と、前記像担持体上の画像を転写体に転写する転写手段と、を有する画像形成部と、発光部と受光部を有し、前記像担持体上、又は転写体上の画像におけるトナーからの反射光量を検出する光学濃度検出手段と、反射光量とトナー量との関係を記憶した記憶部と、前記現像器と前記像担持体との間に流れる現像電流を検出する電流検出手段と、前記画像形成部、前記光学濃度検出手段及び前記電流検出手段を制御して、前記光学濃度検出手段が検出した反射光量に対するトナー量の検出感度が所定以上である第1のトナー量範囲に属する第1の画像パッチと、第1のトナー量範囲に比して前記検出感度が低い第2のトナー量範囲に属する第2の画像パッチと、を前記像担持体上に形成し、前記第1の画像パッチに対応して前記電流検出手段で検出された第1の現像電流と、前記第1の画像パッチに対応して前記光学濃度検出手段で検出された反射光量から算出した第1のトナー量と、前記第2の画像パッチに対応して前記電流検出手段で検出された第2の現像電流と、に基づき、前記第2の画像パッチにおけるトナー量を判定する制御部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
2.前記制御部は、前記第1のトナー量と前記第1の現像電流とに基づきトナー量と前記電流検出手段で検出される現像電流との対応関係を取得し、更に前記対応関係を用いて前記第2の現像電流に基づき、前記第2の画像パッチにおけるトナー量を判定することを特徴とする1に記載の画像形成装置。
3.前記制御部は、前記記憶部に前記対応関係を記憶させておき、記憶させた前記対応関係を用いて前記第1の現像電流に基づき前記第1のトナー量範囲に属する画像パッチにおけるトナー量を判定することを特徴とする2に記載の画像形成装置。
4.前記制御部は、前記第1の画像パッチを形成する時期と、前記第2の画像パッチを形成する時期とが異なる時期であることを特徴とする1乃至3のいずれか1に記載の画像形成装置。
5.前記制御部は、前記第1の画像パッチにおけるトナー量及び前記第2の画像パッチにおけるトナー量に基づき、前記画像形成部の像形成条件を調整することを特徴とする1乃至4のいずれか1に記載の画像形成装置。
6.前記転写体が中間転写体であることを特徴とする1乃至5のいずれか1に記載の画像形成装置。
7.前記光学濃度検出手段が、複数の前記像担持体上、又は前記転写体上に形成された複数の異色の画像パッチを検出することを特徴とする1乃至6のいずれか1に記載の画像形成装置。
1.像担持体と、前記像担持体上にトナーで画像を形成する現像器と、前記像担持体上の画像を転写体に転写する転写手段と、を有する画像形成部と、発光部と受光部を有し、前記像担持体上、又は転写体上の画像におけるトナーからの反射光量を検出する光学濃度検出手段と、反射光量とトナー量との関係を記憶した記憶部と、前記現像器と前記像担持体との間に流れる現像電流を検出する電流検出手段と、前記画像形成部、前記光学濃度検出手段及び前記電流検出手段を制御して、前記光学濃度検出手段が検出した反射光量に対するトナー量の検出感度が所定以上である第1のトナー量範囲に属する第1の画像パッチと、第1のトナー量範囲に比して前記検出感度が低い第2のトナー量範囲に属する第2の画像パッチと、を前記像担持体上に形成し、前記第1の画像パッチに対応して前記電流検出手段で検出された第1の現像電流と、前記第1の画像パッチに対応して前記光学濃度検出手段で検出された反射光量から算出した第1のトナー量と、前記第2の画像パッチに対応して前記電流検出手段で検出された第2の現像電流と、に基づき、前記第2の画像パッチにおけるトナー量を判定する制御部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
2.前記制御部は、前記第1のトナー量と前記第1の現像電流とに基づきトナー量と前記電流検出手段で検出される現像電流との対応関係を取得し、更に前記対応関係を用いて前記第2の現像電流に基づき、前記第2の画像パッチにおけるトナー量を判定することを特徴とする1に記載の画像形成装置。
3.前記制御部は、前記記憶部に前記対応関係を記憶させておき、記憶させた前記対応関係を用いて前記第1の現像電流に基づき前記第1のトナー量範囲に属する画像パッチにおけるトナー量を判定することを特徴とする2に記載の画像形成装置。
4.前記制御部は、前記第1の画像パッチを形成する時期と、前記第2の画像パッチを形成する時期とが異なる時期であることを特徴とする1乃至3のいずれか1に記載の画像形成装置。
5.前記制御部は、前記第1の画像パッチにおけるトナー量及び前記第2の画像パッチにおけるトナー量に基づき、前記画像形成部の像形成条件を調整することを特徴とする1乃至4のいずれか1に記載の画像形成装置。
6.前記転写体が中間転写体であることを特徴とする1乃至5のいずれか1に記載の画像形成装置。
7.前記光学濃度検出手段が、複数の前記像担持体上、又は前記転写体上に形成された複数の異色の画像パッチを検出することを特徴とする1乃至6のいずれか1に記載の画像形成装置。
本発明により、トナー量の検出感度が低い濃度領域の画像パッチに対しては、光学濃度検出手段に代わって電流検出手段の検出結果に基づきトナー量を判定することにより、全濃度範囲の画像パッチに対し高い精度でトナー量を判定する制御部の提供を可能にする。更に、正確に判定されたトナー量に基づき画像形成条件を調整するよう制御することにより、濃度安定性能に優れ、且つ高画質な画像を常に出力できる制御部と制御部を備える画像形成装置の提供を可能にする。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、以下の、本発明の実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを示すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
[画像形成装置]
図1は、本発明の画像形成装置の実施の形態としてのカラー用の画像形成装置を示す概略構成図である。
図1は、本発明の画像形成装置の実施の形態としてのカラー用の画像形成装置を示す概略構成図である。
この画像形成装置100のプリンタ部101は、タンデム構成のフルカラーの画像形成装置と称せられるものである。複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、中間転写体ユニット7と、給紙搬送手段21及び定着器24とから成る。画像形成装置の本体部101の上部には、スキャナ部103が配置されている。
図2は、各画像形成部10Y、10M、10C、10Kの拡大図であり、各画像形成部10Y、10M、10C、10Kについて以下に説明する。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、ドラム状の感光体1Y、該感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、像露光手段3Y、現像器4Y、ローラ状の一次転写手段5Y、クリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、ドラム状の感光体1M、該感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、像露光手段3M、現像器4M、一次転写手段としての一次転写手段5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、ドラム状の感光体1C、該感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、像露光手段3C、現像器4C、一次転写手段としての一次転写手段5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Kは、ドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、像露光手段3K、現像器4K、一次転写手段としての一次転写手段5K、クリーニング手段6Kを有する。
各画像形成部10Y、10M、10C、10Kの各感光体1Y、1M、1C、1Kの周辺の電子写真プロセス各部の実施形態について、図2に従って更に詳しく説明する。
画像形成装置100のシステムスピードは300mm/secであり、各感光体1Y、1M、1C、1Kが直径60mmのOPCであり、各帯電手段2Y、2M、2C、2Kによって負極性に帯電される。
各帯電手段2Y、2M、2C、2Kは、グリッドの電位を切り替えることにより感光体の電位を任意の帯電電位に制御可能であるスコロトロンタイプのコロナ放電極であり、帯電電源2Y1、2M1、2C1、2K1に接続している。
現像器4Y、4M、4C、4Kは2成分現像装置であり、トナーとキャリアからなる2成分現像剤が装填されている。そして、トナーは、キャリアとの相互摩擦により負極性に帯電される。
各現像器4Y、4M、4C、4Kは、現像剤担持体4Y1、4M1、4C1、4K1と、攪拌手段4Y4、4M4、4C4、4K4と、トナー濃度検出手段4Y5、4M5、4C5、4K5と、現像容器4Y6、4M6、4C6、4K6と構成される。
各攪拌手段4Y4、4M4、4C4、4K4は、2本の回転軸とスクリューとで構成される。そして、攪拌手段の回転によって、図示していないトナー補給部から補給されたトナーが既に現像器内に収容された現像剤に均等に混合される共に、トナーとキャリアとの相互摩擦が促されトナー帯電量の向上が促進される。
トナー濃度検出手段4Y5、4M5、4C5、4K5は、各攪拌手段4Y4、4M4、4C4、4K4のひとつに対向するように現像容器4Y5、4M5、4C5、4K5の底部に配設されている。トナー濃度検出手段4Y5、4M5、4C5、4K5は、各現像器に収容される現像剤のトナー濃度を検出している。後述の制御によって、トナー濃度検出手段4Y5、4M5、4C5、4K5で検出されたトナー濃度が基準値以下のなると、前述のトナー補給部の機構を作動するように制御され、各現像器内の現像剤は、常に基準値付近のトナー濃度に維持されている。
各現像剤担持体4Y1、4M1、4C1、4K1上には適量に規制された2成分現像剤の層が形成されている。各現像剤担持体4Y1、4M1、4C1、4K1の回転により、適量の現像剤が感光体1Y、1M、1C、1Kと対向する現像領域へ搬送される。
各現像剤担持体4Y1、4M1、4C1、4K1は、現像バイアス電源4Y2、4M2、4C2、4K2に接続されている。現像バイアス電源4Y2、4M2、4C2、4K2は、DC電圧にAC電圧が重畳されたバイアス電圧を出力している。バイアス電圧のDC成分、AC成分を適宜に変更することにより、カブリ、画像濃度等の現像特性を調整可能にしている。
そして、現像バイアス電源4Y2、4M2、4C2、4K2と感光体の基体と電気的に導通される画像形成装置の本体との間には、電流検出手段4Y3、4M3、4C3、4K3が直列に接続されている。
電流検出手段4Y3、4M3、4C3、4K3は、現像行程において現像剤担持体4Y1、4M1、4C1、4K1から感光体1Y、1M、1C、1Kに転移するトナーによって生ずる電流を検知している。本実施の形態では、現像行程において負極性に帯電したトナーが感光体側に移動しており、図2に示す通り矢印bの向きに電流が流れている。この電流を現像電流Idと称す。
一次転写手段5Y、5M、CM、5Kは、半導電性のスポンジ(登録商標)が被覆された一次転写ローラで構成され、一次転写ローラの抵抗値は1×107Ωである。一次転写手段5Y、5M、CM、5Kは、一次転写電源5Y1、5M1、5C1、5K1に接続され、バイアス電圧が印加される。このバイアス電圧の印加により各感光体1Y、1M、1C、1K上の画像は、本発明の転写体であるところの中間転写体に転写される。一次転写電源5Y1、5M1、5C1、5K1は、主に出力電流を制御する定電流方式である。
各一次転写手段5Y、5M、CM、5Kの下流側に、各感光体クリーニング手段6Y、6M、6C、6Kが配設され、一次転写手段によって無端ベルト状の中間転写体70へ転写できず各感光体1Y、1M、1C、1K上に残された残余トナーが清掃される。残余トナーは、エッジが常に当接するようにクリーニングケーシングに支持固定されるクリーニングブレード6Y1、6M1、6C1、6K1によって感光体上から除去される。除去された残余トナーは、搬送スクリュー6Y1、6M2、6C3、6K4に降下する。そして、搬送スクリュー6Y1、6M2、6C3、6K4の回転により画像形成装置本体の奥側へ搬送された後に、図示していない搬送機構を経て収容容器に収容される。
図1に戻り、中間転写体ユニットについて以下説明する。
中間転写体ユニット7は、垂直方向に縦列配置されている画像形成部10Y、10M、10C、10Kの各感光体1Y、1M、1C、1Kの図示左側方に配置されている。中間転写体ユニット7は、ローラ71、72、73、74、76、77に張架され回動可能に支持された無端ベルト状の中間転写体70(転写体であるところの)と、一次転写手段5Y、5M、5C、5K及び二次転写手段5Aと、クリーニング手段6Aと、光学濃度検出手段8とを有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、一次転写手段5Y、5M、5C、5Kにより、回動する中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。
一次転写手段5Kは、画像形成処理中、感光体1Kに常時圧接している。他の一次転写手段5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
後述で詳しく説明する各色の画像パッチが一次転写手段5Y、5M、5C、5Kの領域を通過する際には、各一次転写手段に印加されるバイアス電圧は、図示していない制御部によって以下のように切り替えられる。
感光体の移動方向における画像領域が一次転写部を通過する時には、感光体上のトナー像が正常に中間転写体に転写させるような通常条件のバイアス電圧が印加される。
一方、感光体の移動方向における画像領域と画像領域の間にあるインターイメージ領域が通過する時は、感光体上のトナーを中間転写体70に転移させないような条件のバイアス電圧に切り替えられる。但し、感光体のインターイメージ領域に本発明に係わる画像パッチが形成された場合には、インターイメージ領域の通過時であっても通常条件のバイアス電圧が印加される。
給紙カセット20内に収容された記録媒体として用紙等の記録材Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段5Aに搬送される。そして、記録材P上にカラー画像が一括転写される。
二次転写手段5Aは、芯金に半導電性のソリッドゴムがコーティングされた二次転写ローラである。二次転写ローラとバックアップローラ74のローラ対によってベルト状の中間転写体70と記録材Pを挟持している。バックアップローラ74も、二次転写ローラと同様に芯金に半導電性のソリッドゴムがコーティングされている。
二次転写電源は、二次転写ローラの芯金と接続されており、二次転写手段5Aにバイアス電圧を印加している。主に出力電流を制御する定電流方式の電源である。一方のバックアップローラ74の芯金は接地されている。
バイアス電圧の出力により中間転写体70上のカラー画像は記録材Pに転写される。記録材Pは、転写後にバックアップローラ74の曲率によって中間転写体70から分離される。そして、定着部24で定着処理した後に、排紙ローラ25によって排紙トレイ26上に排出される。
中間転写体70に残された残余トナーは、クリーニング手段6Aにより中間転写体70から除去される。また、二次転写手段5Aとクリーニング手段6Aとの間に、中間転写体70に対向して、光学濃度検出手段8が配設されている。
光学濃度検出手段8は、各感光体1Y、1M、1C、1K上に形成された後に中間転写体70に転写された各色の画像パッチにおける反射光量を検出し、反射光量からトナー量を算出している。なお、反射光量とトナー量との関係は予め後述の記憶部107に記憶されている。各色の画像パッチは、常時形成されるものではなく、必要に応じてプロセス進行方向における非画像領域に形成される。
二次転写手段5Aは、記録材Pに画像が転写される期間には中間転写体70に圧接するが、各色の画像パッチが通過する際には、少なくとも中間転写体70から離間するように後述の制御部によって制御される。従って、中間転写体70に転写されたトナー画像パッチは、二次転写手段5Aによって乱されることなく、二次転写手段5Aの下流側に設けられた光学濃度検出手段8で検知される。
そして、トナー画像パッチは、クリーニング手段6Aによって中間転写体70から除去される。
図3は、中間転写体70上に形成された各色のトナーパッチの付着量を検知する光学濃度検出手段8と中間転写体70の位置関係を示す拡大図である。
光学濃度検出手段8は、赤外線を発光する発光部81と、中間転写体70で拡散された二次光を受光する受光部82とで構成される。発光部81からの光線は中間転写体70表面の入射点に45°傾斜で入射する。受光部82は、入射点を通る中間転写体70に対する垂直線上に位置し、中間転写体70の表面及び表面上のトナーで散乱される垂直成分の反射光を検知する。
図4は、本実施の形態に用いられた光学濃度検出手段8の検出特性であり、前述で説明しているので、ここでは省略する。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、中間転写体ユニット7とから成る。そして、装置本体Aから支持レール82L、82Rを介して引き出し可能である。
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、中間転写体ユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
上記の帯電、露光、現像、転写(一次転写、二次転写)のサイクルを繰り返し、記録材Pにカラー像が形成される。そして、カラー画像が形成された記録材Pは、定着器24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
[画像形成装置100の制御構成]
図5は、本発明に係わる画像形成装置100の制御部を示すブロック図である。
図5は、本発明に係わる画像形成装置100の制御部を示すブロック図である。
プリンタ部101、制御部102、スキャナ部103、画像処理部104、操作表示部105、画像パターン作成部106、記憶部107、送受信部108、プリントコントローラ部109等により構成される。各部はバス110により接続されている。
制御部102は、CPU、ROM、RAM等により構成される。制御部102のCPUは、操作表示部105の操作により、ROMに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って画像形成装置100各部の動作を集中制御する。
操作表示部105は、LCD(Liquid Crystal Display)を有し、制御部102からの入力指示に従って、表示画面上に各種操作ボタンや装置の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。
LCDの表示画面上は、透明電極を格子状に配置して構成された感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネルに覆われており、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御部102に出力する。
また、操作表示部105は、数字ボタン、スタートボタン等の各種操作ボタンを備え、ボタン操作による操作信号を制御部102に出力する。
スキャナ部103は、原稿を載置するコンタクトガラスの下部にスキャナを備えて構成され、原稿の画像を読み取る。スキャナは、光源、CCD(Charge Coupled Device)、結像光学系、A/D変換器等により構成される。光源からの照明光は原稿を走査し、原稿面からの反射光はCCDに結像する。CCDによって光電変換されて、そして、原稿の画像はR、G、B信号として読み取られる。読み取られた画像は、A/D変換器でアナログ信号からデジタル信号に変換されて画像処理部104に出力される。ここで、画像は、図形や写真等のイメージデータに限らず、プリントコントローラ部によって文字や記号等のテキストデータがイメージデータに変換されたものも含む。
画像処理部104では、スキャナ部103から入力したR、G、Bの画像データをプリンタ部101で処理可能なY、M、C、K色の画像データに変換し、更にプリンタ部101の出力特性に合わせてγ補正処理を行い、あるいは誤拡散方法等の2値化処理を行い、Y、M、C、K色の印刷データを生成し、プリンタ101へ出力する。
一方、ネットワーク上のパソコンから印刷ジョブは送受信部108で受信される。受信された印刷ジョブはプリントコントローラ部109へ送られる。印刷ジョブは、印刷処理に関する情報と印刷データ(ファイル)で構成されている。プリントコントローラ部109は、印刷ジョブの内容に基づき、Y、M、C、K色の画像データであるところの印刷データを生成し、プリンタ部101へ出力する。
画像パターン作成部106は、各感光体1Y、1M、1C、1Kに生成される、本発明に係わる各色画像パッチの素になる電子的画像パターンを作成する。また、中間転写体に形成される各色画像の位置合わせを行うためのレジスト画像パッチの素になる電子的画像パターンも作成する。
記憶部107は、HDD等の電源を切ってもデータが消失しない、データ書き換え可能な不揮発性メモリー部と、データの消失する画像処理用等に使用されるDRAM部とで構成される。当該記憶部には、反射光量とトナー量(付着量ともいう)との関係が予め記憶されており、また後述するトナー量と現像電流との対応関係を記憶することができる。
画像処理部104及びプリントコントローラ部109で生成されたY、M、C、K色の印刷データは記憶部107のDRAM部にあるビットマップメモリ上に展開される。
制御部102によって、所定のタイミングになるとビットマップメモリ上に記憶された所定の各色の印刷データが順次読み出され、各色の画像信号(ビデオ信号)としてプリンタ部101へ出力される。
図6は、プリンタ部101内において本発明に係わる各制御ブロックの構成を示す制御ブロック図である。各制御ブロックは、バスを介して制御部102と接続されている。図6の破線内にある各色の制御ブロックは、色毎に複数あり、それぞれがバスに接続していること表している。
各帯電電源2Y1、2M1、2C1、2K1は各感光体1Y、1M、1C、1Kの帯電電位を制御している。実施形態では、制御部102の指示に基づき帯電手段2Y、2M、2C、2Kにはスコロトロン電位が出力され、各感光体1Y、1M、1C、1Kは所望の表面電位に帯電される。
各像露光手段3Y、3M、3C、3Kは、レーザー光を感光体に移動方向と直交する主走査方向に走査する潜像書込手段であり、前述のビデオ信号に従ってレーザー素子からなるレーザー光源の点灯出力(ON・OFF)を変調している。従って、移動する感光体1Y、1M、1C、1K上にはライン状の潜像が順次形成される。
像露光手段3Y、3M、3C、3Kは、図示しないレーザー光源の点灯電流を一定にしてレーザー光源の点灯時間(ON期間)を可変することにより単位画素に照射される光量を規定し、感光体Y、1M、1C、1K上に形成される潜像電位を変更する。また、レーザー光源の点灯時間を一定にして点灯電流を変更することにより、単位画素に照射される光量を規定し、潜像電位を変更するような構成であってもよい。
制御部102は、バスを介して像露光手段3Y、3M、3C、3Kに結合して、感光体Y、1M、1C、1K上に形成される潜像電位を適宜変更可能であり、本発明に係わる画像パッチの潜像電位も、制御部102により適宜変更することが可能である。
現像バイアス電源4Y2、4M2、4C2、4K2も、バスを介して制御部102と結合されており、制御部102の指示に基づき出力電圧を適宜に変更可能である。つまり、本発明に係わる画像濃度に関係する現像コントラスト電位Vdは、制御部102によって適宜調整可能である。例えば、現像バイアスのDC成分を変更することにより、潜像における画像部の表面電位と現像バイアスのDC電位との差分である現像コントラスト電位を変更し、感光体上の画像部に現像されるトナー量を変える。その結果として用紙上の画像濃度を適正な範囲に維持することは、制御部102によって実現される。
トナー濃度制御手段4Y8、4M8、4C8、4K8は、各色現像部のトナー濃度センサー4Y5、4M5、4C5、4K5によって検出されたトナー濃度が所望値より低下すると、各色現像部にトナーを補給するように図示していないトナー補給機構を作動する手段である。
各電流検出手段4Y3、4M3、4C3、4K3は、前述のように各色の現像器4Y、4M、4C、4Kの現像剤担持体4Y1、4M1、4C1、4K1からトナーが感光体1Y、1M、1C、1Kに転移することで生じる現像電流Idを検出する。各電流検出手段4Y3、4M3、4C3、4K3は、検出された現像電流Idを、制御部102にバスを介して出力する。制御部102は、各現像器4Y、4M、4C、4Kに各画像パッチが通過した時の現像電流値Idを読み取り、有効な現像電流Idとして適宜取得する。そして、取得された各色の現像電流Idはバスを介して記憶部107に記憶される。
光学濃度検出手段8は、バスを介して制御部102に結合しており、光学濃度検出手段8の受光部で検出される検出結果は制御部102に入力される。制御部102は、各色の画像パッチが光学濃度検出手段8を通過する時点の検出データを取り込み、そして記憶部107に色毎に格納されている変換テーブルと参照して各色の画像パッチのトナー量(単位面積あたりの質量)を算出している。算出されたトナー量はバスを介して記憶部107に記憶される。
前述した本発明に係わる課題である、光学濃度検出手段8の検出感度特性により、K色の画像パッチの濃度のみがY色、M色、C色の画像パッチの濃度と異なる中間濃度である。Y色、M色、C色の画像パッチの濃度は、最大濃度域のベタ濃度である。
一次転写電源5Y1、5M1、5C1、5K1は、バスを介して制御部102に結合しており、制御部102によって出力電流がそれぞれ適宜変更される。
二次転写電源5Aは、バスを介して制御部102に結合しており、制御部102によって出力電流がそれぞれ適宜変更される。
[トナー量判定の制御技術と画像濃度安定化制御]
本発明に係わる実施の形態である、「広いトナー量の範囲の画像パッチにおけるトナー量を高い精度で検出(判定)する制御技術」について以下説明する。
本発明に係わる実施の形態である、「広いトナー量の範囲の画像パッチにおけるトナー量を高い精度で検出(判定)する制御技術」について以下説明する。
K色の画像パッチの濃度範囲がベタ濃度域まで拡大しても、画像パッチにおけるトナー量を高精度に検出(判定)できる制御技術である。換言すると、ベタ濃度域でも高いトナー量の検出感度を有する制御技術である。
実施の形態は、各電流検出手段4Y3、4M3、4C3、4K3の検出結果と、光学濃度検出手段8の検出結果と、に基づき、ベタ濃度域の濃度であるK色の画像パッチにおけるトナー量を検出(判定)するものである。
各電流検出手段4Y3、4M3、4C3、4K3で検出される現像電流Idは、単位時間あたりに現像剤担持体から感光体に転移したトナーの総電荷量を意味している。つまり、単位時間あたりに各現像剤担持体から対応する感光体へ転移したトナー量をMtとすると、その転移したトナーの平均帯電量をQtとした場合、次の関係式(1)が成立する。
Id=Qt×Mt・・・(1)
従って、IdとMtとの間に、Qtを定数とする比例関係が成り立つ。換言すると、感光体上に所定濃度の画像パッチを形成しこの画像パッチを現像する時に発生する現像電流Idを検出することによって、画像パッチに現像されたトナー量、つまり、画像パッチにおけるトナー量Mtを導出することは可能である。
従って、IdとMtとの間に、Qtを定数とする比例関係が成り立つ。換言すると、感光体上に所定濃度の画像パッチを形成しこの画像パッチを現像する時に発生する現像電流Idを検出することによって、画像パッチに現像されたトナー量、つまり、画像パッチにおけるトナー量Mtを導出することは可能である。
この方式は光学濃度の方式に比較して次に示す特徴を有する。
長所;トナー及びトナーが付着された像担持体等の光学的性質の影響を受けないこと。そして、原理的にトナー量の検出感度が極めて広い。例えば、画像部にトナーが多層に現像されるようなトナー量の領域でも一定の検出感度を有すること。
短所;Qtに依存するために、絶えずQtの変化を補償するような対策が必要になること。この短所のために、実用化に至っていない。
本願の発明者は上記の特徴を鑑みて、短所を補償する、次に示す制御技術を見出した。
第1ステップ;高い検出感度を有する濃度範囲に属する濃度の第1の画像パッチPa1を形成する。
第2ステップ;この第1の画像パッチPa1に対応して検出された電流検出手段4K3の検出結果(現像電流Id1)と、光学濃度検出手段8の検出結果から算出されるトナー量M1と、に基づき、現像電流Idからトナー量Mを導くための関係を取得する、例えば、比例定数A(=M1/Id1)を算出する。
第3ステップ;ステップ2で取得された関係を利用して、高い検出感度を有する濃度範囲以外の濃度範囲に属する濃度の第2の画像パッチPa2に対応して電流検出手段4K3の検出結果(現像電流Id2)に基づき第2の画像パッチPa2におけるトナー付着M2を判定する。
なお、上記の第1の画像パッチPa1とPa2は同一タイミング(時期)に形成するようにしてもよいが、異なるタイミング(時期)に行ってもよい。
異なるタイミングの場合には、第1ステップと第2ステップで得られた関係(比例定数)に関する情報を記憶手段にバスを介して記憶部107に記憶する。その後のタイミングに第2の画像パッチPa2が形成されると、記憶手段に記憶されている所定の情報から上記関係を取得し、第3ステップを実行して第2の画像パッチPa2におけるトナー量M2を取得する。
異なるタイミングの場合には、画像パッチの形成に消費されるトナー量を低減できること、制御負荷が軽減されること、等の長所がある。そして、現像器に収容されている現像剤のトナー帯電量が変動する状況に適応する所定のタイミング(時期)において、K色画像形成部10Kと電流検出手段4K3と光学濃度検出手段8とを制御して、第1〜2ステップを実行する。
図7は、感光体1Y、1M、1C、1K上に形成される画像パッチを示す。矢印aは感光体の移動方向を示す。画像パッチPa1、Pa2は、同じ大きさの矩形を為し、それぞれの感光体上に2カ所に形成される。第1の画像パッチPa1が上流側であり、第2の画像パッチPa2が下流側である。
Wは、第1の画像パッチPa1及び第2の画像パッチPa2の感光体の移動方向に直交する幅方向における長さである。そして、同一の単位面積当たりのトナー量に対する現像電流IdはWに比例して増加する関係があるので、Wを大きくすると、現像電流の利得が向上する。Woは感光体の幅方向における画像形成可能な長さである。
図8は、画像パッチPa1、Pa2が形成された感光体1Y、1M、1C、1Kの表面電位プロファイルを示している。
矢印aが感光体の移動方向を示し、縦軸が感光体の表面電位(v)を示す。Vcは帯電手段2Y、2M、2C、2Kによって帯電された表面電位を示し、Vp1は第1の画像パッチPa1の表面電位を示し、Vp2は第2の画像パッチPa2の表面電位を示す。Vdcは現像バイアス電源のDC電圧成分を示す。
Vd1、Vd2は画像パッチPa1、Pa2の現像コントラスト電位を示す。コントラスト電位は、画像パッチPa1、Pa2の表面電位と現像バイアス電源のDC電圧成分との差分である。従って、第1の画像パッチPa1の現像コントラスト電位は、Vdc−Vp1であり、第1の画像パッチPa1のコントラスト電位は、Vdc−Vp2である。実施形態では、第2の画像パッチPa2が第1の画像パッチPa1より現像コントラスト電位を大きくなっている。
Vp1とVp2の現像コントラスト電位を形成する方法としては、一般に2つの方式が知られている。第1は、画像パッチの各画素に対してレーザーを点灯する時間(パルス幅デューティー比)を一定にしてレーザー駆動電流を切り替える方式である。第2は、レーザー駆動電流を一定にして各画素単位に対してレーザーを点灯する時間(パルス幅デューティー比)を切り替える方式があり、パルス幅変調方式と称される。また、図8に示す現像バイアスのDC電圧成分であるVdcを変更することでも、Vd1とVd2を変更できる。
現像コントラスト電位Vdである潜像が現像されて中間転写体上に転写された画像におけるトナー量をMとすると、トナー量Mと現像コントラスト電位Vdとの間には次のような関係がある。
M=F(Vd)・・・(2)
上記の関係式(2)は、現像諸因子(トナーの平均帯電量、電荷量分布、トナー濃度、現像剤使用数、等々・・・)の変化に伴い、変動する。現像諸因子の変化に対応して現像バイアスのAC成分Vacを調整するような技術が知られている。
上記の関係式(2)は、現像諸因子(トナーの平均帯電量、電荷量分布、トナー濃度、現像剤使用数、等々・・・)の変化に伴い、変動する。現像諸因子の変化に対応して現像バイアスのAC成分Vacを調整するような技術が知られている。
通常の画像形成において、上記のパルス幅変調方式を用いて現像コントラスト電位Vdを変更させることによって、各画素におけるトナー量(濃度)を制御して、様々な画像が形成される。現像コントラスト電位Vdと単位画素に対してレーザーが点灯するパルス幅PWとの間に次のような関係がある。
Vd=G(PW)・・・(3)
上記の関係式(3)も感光体諸因子(疲労、環境、摩耗、等)により変動する。
上記の関係式(3)も感光体諸因子(疲労、環境、摩耗、等)により変動する。
そして、(2)及び(3)から次の関係式(4)が成り立つ。
M=H(PW)・・・(4)
以上から、各画像形成部の画像形成条件を安定化することは、即ち、関係式(4)を安定化することであるとも言える。
以上から、各画像形成部の画像形成条件を安定化することは、即ち、関係式(4)を安定化することであるとも言える。
本発明に係わる画像濃度制御は、所定の濃度(PW)の画像パッチPaを像担持体上(中間転写体上)に形成し、更に画像パッチPaにおけるトナー量Mを検出する。その後に、検出されたトナー量Mが所定値Moに収まるよう、画像形成条件Vkを調整するものである。
濃度(PW)の異なる複数の画像パッチPajを形成し、その画像パッチPajにおけるトナー量Mjを検出する。更に検出されたトナー量Mjがそれぞれに対応する所定値Mojに付近に収まるよう、画像形成条件Vkを調整する。上記のようにすることにより、本発明に係わる画像濃度制御は、安定性能において一層優れたものにできる。
但し、画像パッチを多数形成すると、制御負荷が増大するために、濃度の異なる画像パッチの数は適宜設定される。通常は、ベタ濃度(パルス幅デューティー比=255/255)の画像パッチのみを形成している。
[K色画像濃度制御、及びK色画像パッチのトナー量判定制御の制御フロー]
以下に説明するK色画像形成部における画像濃度制御では、ベタ濃度の画像パッチを形成し、その画像パッチにおけるトナー量を検出して、その画像パッチにおけるトナー量が所定値になるよう、画像形成条件Vkを調整している。
以下に説明するK色画像形成部における画像濃度制御では、ベタ濃度の画像パッチを形成し、その画像パッチにおけるトナー量を検出して、その画像パッチにおけるトナー量が所定値になるよう、画像形成条件Vkを調整している。
図9は、制御部102によってK色の画像形成部10Kの像形成条件が適正に調整されて、更に調整された像形成条件に基づきK色画像形成部10Kが所定の印刷ジョブを実行する過程における制御フローである。
Y色、M色、C色、K色の各画像濃度制御は、同時に実行されることも多々あるが、独立に制御可能なものであり、本発明に係わるところのK色画像形成部の画像濃度制御について説明する。
S001の行程は、K色画像形成部に対する画像調整指令があるか?否か?を判定する行程である。各印刷ジョブを実行する前に必ずこの行程を経る。そして、調整すべき時期と判断されると、S002行程へ移行する。調整時期でない場合には、S011行程へ移行して印刷ジョブを待機し、印刷ジョブの指令があると、既設定の画像形成条件Vkで印刷ジョブを実行する。
S002の行程は、中間濃度域(光学濃度検出手段が高い感度を有するトナー量の範囲)に属する濃度の第1の画像パッチと、ベタ濃度域(光学濃度検出手段が低い感度を有するトナー量の範囲、最高濃度)に属する第2の画像パッチとを形成するために、各画像形成条件の初期基準値Vk(=V1、V2、V3・・・)を設定する。
初期基準値Vkは、調整指令前の画像形成における動作条件Ckを設定するようにしてもよい。あるいは、予め設定される初期基準値を適用させるようにしてもよい。
S003の行程は、S002の行程で設定された初期基準値Vkに基づき、中間濃度(例えば、パルス幅デューティー比=120/255)の第1の画像パッチPa1とベタ濃度(例えば、パルス幅デューティー比=255/255)の第2の画像パッチPa2を中間転写体70上に形成するよう、画像形成部10Y、10M、10C、10K及び一次転写手段5Y、5M、5C、5Kを制御する工程である。その後に、S004へ移行する。
S004の行程は、光学濃度検出手段8により第1の画像パッチPa1に対応する反射濃度を検出し、反射濃度からトナー量M1を算出する。K色電流検出手段4K3により現像電流Id1を検出する。更にK色電流検出手段4K3により第2の画像パッチPa2に対応する現像電流Id2を検出する。そして、検出されたM1、Id1及びId2を記憶部107の所定アドレスに記憶する。その後に、S005の行程に移行する。
S005の行程は、S004行程で検出された第1の画像パッチPa1におけるトナー量M1が、光学濃度検出手段が高い感度を有する所定のトナー量の範囲であるか否か判定している。そして、所定範囲内でなかった場合には、「NO」と判断しS006の行程に移行する。例えば、図4の(b)に示す「A領域」にある場合、あるいは図4の(b)に示す「B領域」に属するが、1g/m2以下であるような場合である。
一方、所定範囲内にある場合には、「YES」と判断しS007の行程に移行する。
S006の行程は、光学濃度検出手段8で検出されたトナー量M1が前述の所定の範囲に収まるよう、複数の画像形成条件の内のひとつの画像形成条件1の基準値V1を変更する行程である。
ひとつの画像形成条件1の基準値V1としては、現像バイアスのAC成分Vac、あるいはレーザー駆動電流等である。
ここでは、ひとつの画像形成条件1の基準値V1のみを変更しているが、複数の画像形成条件1、3の基準値V1、V3を変更するような制御であってもよい。
つぎに、前述の関係式(1)に示すようにトナー量Mと現像電流Idの間には比例関係にある。S007の行程は、この関係により第1の画像パッチPa1に対応して検出されたトナー量M1と現像電流Id1から比例定数A(=M1/Id1)を算出する。その後にS008の行程に移行する。
S008の行程は、記憶部107から現像電流Id2を読み出し、読み出された現像電流Id2と、S007で算出された比例定数Aとを乗じて、ベタ濃度の第2の画像パッチPa2におけるトナー量M2を判定する行程である。その後に、S009の行程に移行する。
S009の行程は、検出された第2の第2の画像パッチPa2におけるトナー量M2と、第2の画像パッチPa2に設定されている所定値Mo2との差分を求める。そして、その差分に基づき画像形成条件V2を変更する。例えば、画像条件V2として、現像バイアスのDC成分Vdcがある。但し、Vdc以外の条件であってもよい。その後にS010の行程に移行する。
S010の行程は、S002からS010までの行程で、順次更新(変更、調整)された各画像形成条件Vk(=V1、V2、V3、・・・)をK色画像形成部の通常の画像形成における動作条件Ck(=C1、C2、C3、・・・)として決定し、記憶部107の所定アドレスに記憶する。その後にS011の行程に移行する。
S011の行程は、K色画像形成部10Kが処理する印刷ジョブを待機する行程である。印刷ジョブの指令があると(YESの場合)には、S012の行程に移行する。
S012の行程は、記憶部に記憶されている動作条件Ckに基づき通常の画像形成処理を実行する行程である。このフローチャートに示すように、画像濃度制御における次の調整指令が発生するまでの期間、決定された動作条件Ckで基づき通常の画像形成処理を継続実行される。
なお、Y色、M色、C色の画像濃度制御では、ベタ濃度の第2の第2の画像パッチPa2のみを形成する。そして、図4の(a)に示す対応関係に従い、光学濃度検出手段8の検出結果に基づき第2の画像パッチPa2におけるトナー量M2を検出(判定)する。そして、判定されたトナー量M2に基づき画像形成条件Vkを変更する。更に、画像形成Vkを通常の画像形成における動作条件Ckとして決定する。その後は、次の調整までの期間、通常の画像形成処理は上記の動作条件Ckに基づき実行される。
なお、この実施の形態の制御部102は、次のような条件を満たすと、画像濃度制御における調整の指令を発生する。但し、これに拘るものではない。
その1;機械が10時間以上の停止した後、あるいは画像形成装置本体の電源が投入された時に、調整指令を発生する。
その2;各画像形成部の使用カウント(プリント数)が10000プリント経過した後、且つ印刷ジョブが完了した時に、調整指令を発生する。
その3;特殊な印刷ジョブを実行する前に、調整指令を発生する。
[評価テストの結果]
評価テストは、0〜10000プリントまで常温常湿(20℃、60%RH)の下でテストプリントを実施した。そして、10001〜15000プリントの期間は、高温高湿(32℃、80%RH)の下で同一のテストプリントを実施し、更に15000〜20000プリントの期間は、低温低湿(5℃、30%RH)で同一のテストプリントを実施した。
評価テストは、0〜10000プリントまで常温常湿(20℃、60%RH)の下でテストプリントを実施した。そして、10001〜15000プリントの期間は、高温高湿(32℃、80%RH)の下で同一のテストプリントを実施し、更に15000〜20000プリントの期間は、低温低湿(5℃、30%RH)で同一のテストプリントを実施した。
テストプリントは、Y色、M色、C色、K色が各々5%印字率の画像パターンである。上記プリント画像を連続200プリントすると、評価用プリントが印刷出力される。
評価用プリントは、ベタ濃度(PWデューティー比=255/255)の各色画像パターンが配置された画像である。
1日あたり、連続して1000プリントすると、テストは中断し、画像形成装置の電源は遮断される。そして次の日に再開される。これを繰り返してテストは進行する。
また、周囲の条件を常温常湿から高温高湿に切り替える場合、あるいは高温高湿から低温低湿に切り替える場合には、基本的には結露等が生じないように穏やかに周囲条件を切替るために2日の期間を要する。
図10は、評価用プリントにおける各色ベタ濃度の画像パターンを測定してプリント数に応じてプロットした画像濃度の推移である。実線がK色ベタ濃度であり、破線がM色ベタ濃度である。ここでは、C色、Y色は省略しているが、M色と同じような変動幅で推移している。
[従来の画像濃度制御フローと評価テストの結果]
図11は、従来の画像濃度制御技術の制御フロー図である。
図11は、従来の画像濃度制御技術の制御フロー図である。
S101からS106までの行程は、図9のS001からS006までの行程と基本的に同一であり、説明を省く。異なる点は、画像パッチPa1、Pa2を形成するのに対して、中間濃度(PWデューティー比=120/255)の第1の画像パッチPa1のみ作成することである。
また、S108からS110までの行程は、図9のS010からS012までの行程と同一であり、説明を省く。
異なる点はS107の行程であり、“本発明が解決すべき課題”で説明している内容に関する行程である。S107の行程は、光学濃度検出手段8で検出された中間濃度の第1の画像パッチPa1におけるトナー量M1に基づき画像形成条件V2を調整する行程である。
図12は、本発明に係わる実施形態に対して実施した評価テストの結果である。M色ベタ画像の濃度推移と、K色ベタ画像の濃度推移である。M色画像の濃度推移及び図10のK色画像の濃度推移と比較して、画像濃度推移の安定性が大きく低下している。特に、常温常湿から高温高湿に周囲条件は変わった後に、激しく安定性が崩れる。
[本発明の効果]
この結果から、機械の停止や、周囲の条件の大きな変化に対しても、K色画像形成部に対する画像形成条件が適正に調整されて、その結果として画像濃度の安定性が大幅に改善できる。また、Y色、M色、C色と遜色ない、画像濃度の安定性能を得ることができる。
この結果から、機械の停止や、周囲の条件の大きな変化に対しても、K色画像形成部に対する画像形成条件が適正に調整されて、その結果として画像濃度の安定性が大幅に改善できる。また、Y色、M色、C色と遜色ない、画像濃度の安定性能を得ることができる。
上記のようにY色、M色、C色と遜色ない画像濃度安定化制御を得られる事実から、“現像電流Id2に基づきベタ濃度の第2の画像パッチPa2に対応するトナー量M2が正確に判定する”、本発明に係わる制御技術が、十分に所望の性能を備える、有用なトナー量判定技術であることを示している。
なお、上記の評価テストでは、ベタ濃度の画像部における画像濃度の推移を評価しているが、本発明の画像濃度制御技術は、中間濃度領域の画像濃度の推移でも従来に比較して優れている。
更に本発明に係わる画像パッチにおけるトナー量を判定(検出)する制御技術は、画像パッチに対応して生じる現像電流を検出するものであり、広い範囲のトナー量に対して一定に高い感度を有する。従って、検出された現像電流に基づき全濃度範囲の画像パッチにおけるトナー量を高い精度で判定することを可能とする。
また、図4に示すB領域に属する濃度の画像パッチにおけるトナー量は、光学濃度検出手段の検出結果(出力)に基づき判定し、A領域に属する濃度の画像パッチにおけるトナー量は、電流検出手段で検出された現像電流に基づき判定する。このように、制御部102によって濃度領域に応じて両方の検出手段の結果を使い分けるように制御することも可能である。
なお、上記の実施の形態は中間転写体を用いた画像形成装置であるが、本発明は、感光体上の画像を用紙上に直接的に転写する画像形成装置にも適用することが可能である。その場合には用紙が転写体になり、光学濃度検出手段で用紙上の画像パッチにおけるトナー量を光学的に検出するような実施の形態になる。
なお、上記の実施の形態では、光学濃度検出手段8を中間転写体70に対向して配設しているが、光学濃度検出手段を像担持体である感光体に対向して配設するような実施の形態でも、本発明のトナー量判定及び画像濃度安定化の制御技術は適用可能である。
1Y、1M、1C、1K 像担持体
10Y、10M、10C、10K 画像形成部
4Y、4M、4C、4K 現像器
5Y、5M、5C、5K 一次転写手段
70 中間転写体
8 光学濃度検出手段
4Y3、4M3、4C3、4K3 電流検出手段
102 制御部
Pa1 第1の画像パッチ
Pa2 第2の画像パッチ
10Y、10M、10C、10K 画像形成部
4Y、4M、4C、4K 現像器
5Y、5M、5C、5K 一次転写手段
70 中間転写体
8 光学濃度検出手段
4Y3、4M3、4C3、4K3 電流検出手段
102 制御部
Pa1 第1の画像パッチ
Pa2 第2の画像パッチ
Claims (7)
- 像担持体と、前記像担持体上にトナーで画像を形成する現像器と、前記像担持体上の画像を転写体に転写する転写手段と、を有する画像形成部と、
発光部と受光部を有し、前記像担持体上、又は転写体上の画像におけるトナーからの反射光量を検出する光学濃度検出手段と、
反射光量とトナー量との関係を記憶した記憶部と、
前記現像器と前記像担持体との間に流れる現像電流を検出する電流検出手段と、
前記画像形成部、前記光学濃度検出手段及び前記電流検出手段を制御して、前記光学濃度検出手段が検出した反射光量に対するトナー量の検出感度が所定以上である第1のトナー量範囲に属する第1の画像パッチと、第1のトナー量範囲に比して前記検出感度が低い第2のトナー量範囲に属する第2の画像パッチと、を前記像担持体上に形成し、前記第1の画像パッチに対応して前記電流検出手段で検出された第1の現像電流と、前記第1の画像パッチに対応して前記光学濃度検出手段で検出された反射光量から算出した第1のトナー量と、前記第2の画像パッチに対応して前記電流検出手段で検出された第2の現像電流と、に基づき、前記第2の画像パッチにおけるトナー量を判定する制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記第1のトナー量と前記第1の現像電流とに基づきトナー量と前記電流検出手段で検出される現像電流との対応関係を取得し、更に前記対応関係を用いて前記第2の現像電流に基づき、前記第2の画像パッチにおけるトナー量を判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記記憶部に前記対応関係を記憶させておき、記憶させた前記対応関係を用いて前記第1の現像電流に基づき前記第1のトナー量範囲に属する画像パッチにおけるトナー量を判定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記第1の画像パッチを形成する時期と、前記第2の画像パッチを形成する時期とが異なる時期であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記第1の画像パッチにおけるトナー量及び前記第2の画像パッチにおけるトナー量に基づき、前記画像形成部の像形成条件を調整することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記転写体が中間転写体であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記光学濃度検出手段が、複数の前記像担持体上、又は前記転写体上に形成された複数の異色の画像パッチを検出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008279591A JP2010107727A (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2008279591A JP2010107727A (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 画像形成装置 |
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---|---|
JP2010107727A true JP2010107727A (ja) | 2010-05-13 |
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---|---|---|---|
JP2008279591A Pending JP2010107727A (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10492846B2 (en) | 2010-12-27 | 2019-12-03 | St. Jude Medical International Holding S.á r.l. | Prediction of atrial wall electrical reconnection based on contact force measured during RF ablation |
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-
2008
- 2008-10-30 JP JP2008279591A patent/JP2010107727A/ja active Pending
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