JP2010107307A - 水中航走体及び水中航走体の編隊航行方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水深データベースが用意されていない領域においては、慣性航法装置及び対地速度計の計測値に基づいて現在位置を特定し、この現在位置を用いて航跡を生成し、水深データベースを有しない領域から水深データベースを有する領域に進入した場合に、水深データベースに基づいて検出された現在位置に基づいて、慣性航法装置及び対地速度計の計測値に基づいて現在位置を補正する。
【選択図】図5
Description
そこで、例えば、特開2007−292729号公報には、水中航走体に、海底面の各位置の水深を示す水深データベースを搭載し、水中航走体が航行中に取得した計測海底地形データと予め搭載されている水深データベースとをマッチングすることにより、現在位置を特定する技術が開示されている。
本発明は、測深手段と、所定の領域において、位置情報と水深とが対応付けられた水深データベースと、前記水深データベースが存在する領域において、該測深手段の計測値に基づいて作成された計測海底地形データと前記水深データベースとを照合することにより、現在位置を特定する第1位置特定手段と、慣性航法装置と、対地速度計と、少なくとも前記水深データベースが存在しない領域において、前記慣性航法装置及び対地速度計の計測値に基づいて現在位置を特定する第2位置特定手段と、前記第2位置特定手段によって特定される現在位置を用いて航跡を生成する航跡生成手段と、前記水深データベースを有しない領域から前記水深データベースを有する領域に進入した場合に、前記第1位置特定手段によって検出された現在位置に基づいて、前記第2位置特定手段によって特定される現在位置及び前記航跡生成手段によって生成された航跡を補正する航跡補正手段とを具備する水中航走体を提供する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る水中航走体の概略構成を示したブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る水中航走体10は、マルチビーム測深機1と、対地速度計2と、方位センサ3と、慣性航法装置4と、測位演算装置5とを備えている。
図3は、測位演算装置5の構成を示すブロック図である。測位演算装置5は、入力装置11と、表示装置12と、記憶装置13と、インターフェース14と、演算装置15とを備えている。入力装置11と表示装置12とは、オペレータが測位演算装置5を設定するためのヒューマンインターフェースとして使用される。入力装置11としては、例えばキーボードやマウス等が使用され、表示装置12としては、例えば、CRT(cathode ray tube)やLCD(liquid crystal display)が使用される。
第2位置特定部23は、水深データベース16が存在する領域、存在しない領域のどちらにおいても、慣性航法装置4の計測値に基づいて現在位置を特定する。
航跡生成部24は、第2位置特定部23によって特定された時々刻々の位置情報から航跡を生成する。
地形データ生成部21は、マルチビーム測深機1によって計測された海底面の計測深度と航跡生成部24により生成された航跡データから、計測海底地形データを生成する。
第1位置特定部22は、水深データベース16が存在する領域に進入した場合に、作成した計測海底地形データと水深データベース16とを照合することにより現在位置を特定する。具体的には、第1位置特定部22は、特許文献1に開示された方法を採用することにより、水深データベース16に基づいて現在位置を特定する。
航跡補正部25により補正された航跡に基づいて、地形データ生成部は計測海底地形データの位置補正を行い、補正された海底地形データを記憶装置へ出力する。このデータは、次回から、水深データベース16として利用することが可能である。
まず、海底探索を行う範囲(以下「海底探索領域」という。)および航行経路が入力装置11(図3参照)を介して作業員によって設定されると、この情報が水中航走体10の演算装置15に入力される(図6のステップSA1)。演算装置15は、海底探索領域を水深データベース16を有する領域と水深データベース16を有していない領域とに区分する(ステップSA2)。例えば、水深データベース16における水深データは緯度・経度からなる位置情報と対応付けられているので、この位置情報と海底探索領域内の各所の位置情報とを比較することにより、海底探索領域の領域区分を行う。
続いて、現在位置が水深データベース16を有する領域内であるか否かが判定され(ステップSA5)、この結果、水深データベース16を有する領域であれば、水深データベース16を用いた位置検出が第1位置特定部22により行われ(ステップSA6)、水深データベースを有しない領域であれば、慣性航法装置4及び対地速度計2に基づく位置検出が第2位置特定部23により行われる(図7のステップSA8)。
本実施形態では、図8に示されるように、探索開始地点は、領域A内に設定されているので、ステップSA5において「YES」と判断され、ステップSA6において、水深データベース16を用いた位置検出が第1位置特定部22により行われることとなる。
以下、航跡補正部25によって行われる補正について図9を参照して説明する。
そして、上述した処理が航行終了まで繰り返し行われることにより、領域A及び領域Bにおいては、水深データベース16を用いた位置検出が行われ、領域Cにおいては慣性航法装置4及び対地速度計2の計測値に基づく位置検出が行われる。また、領域Cから領域Bに進入したとき、及び、領域Cから領域Aに進入したときには、水深データベース16を用いて検出された現在位置と、慣性航法装置4の計測値に基づいて検出された現在位置とを同定することで、センサ誤差を算出し、更に、航跡を補正する。
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態に係る水中航走体10は、上述した第1の実施形態に係る水中航走体10において、マルチビーム測深機1によって計測される水深データに基づき、海底高度が一定となるように航行する制御を行うものである。
次に、本発明の第3の実施形態について、図面を用いて説明する。
上記第2の実施形態では、1台の水中航走体10を対象としていたが、本実施形態においては、図11に示すように、複数台の水中航走体10a,10b,10cが編隊を組んで航行する場合を想定している。例えば、図8に示したような海底探索領域が設定され、一台の水中航走体10であれば、往復を繰り返しながら全領域における水深データを取得しなければならない場合に、図11に示すように複数の水中航走体10a,10b,10cを進行方向に対して交わる方向、より好ましくは、進行方向に対して直交する方向に配列させ、編隊を組みながら航行させることで効率的に水深データを取得することが可能となる。
なお、複数の水中航走体で編隊を組んで航行する場合には、各水中航走体10a,10b,10cが備えるマルチビーム測深機1から出力する超音波ビームの周波数を互いに異ならせる。または、進行方向に距離差を設けて編隊航走する。これにより、超音波ビームの相互干渉を回避することができる。
2 対地速度計
4 慣性航法装置
5 測位演算装置
11 入力装置
12 表示装置
13 記憶装置
14 インターフェース
15 演算装置
16 水深データベース
21 地形データ作成部
22 第1位置特定部
23 第2位置特定部
24 航跡生成部
25 航跡補正部
Claims (5)
- 測深手段と、
所定の領域において、位置情報と水深とが対応付けられた水深データベースと、
前記水深データベースが存在する領域において、該測深手段の計測値に基づいて作成された計測海底地形データと前記水深データベースとを照合することにより、現在位置を特定する第1位置特定手段と、
慣性航法装置と、
対地速度計と、
少なくとも前記水深データベースが存在しない領域において、前記慣性航法装置及び対地速度計の計測値に基づいて現在位置を特定する第2位置特定手段と、
前記第2位置特定手段によって特定される現在位置を用いて航跡を生成する航跡生成手段と、
前記水深データベースを有しない領域から前記水深データベースを有する領域に進入した場合に、前記第1位置特定手段によって検出された現在位置に基づいて、前記第2位置特定手段によって特定される現在位置及び前記航跡生成手段によって生成された航跡を補正する航跡補正手段と
を具備する水中航走体。 - 前記航跡補正手段は、前記第1位置特定手段によって検出された現在位置と前記第2位置特定手段によって特定された現在位置とを同定することにより、前記慣性航法装置が備えるジャイロの方位誤差、対地速度計のスケールファクタ誤差、及び対地速度計のバイアス誤差をそれぞれ算出し、このセンサ誤差に基づいて前記航跡を補正する請求項1に記載の水中航走体。
- 前記測深手段によって検出される水深に基づいて、海底高度が一定となるように航行する請求項1または請求項2に記載の水中航走体。
- 他の水中航走体と水平方向に間隔をあけて航行する場合において、隣接する他の水中航走体との水平方向における距離が一定となるように、航行を行う請求項1から請求項3のいずれかに記載の水中航走体。
- 複数の水中航走体編隊を組んで航行する場合において、
前記水中航走体の各々は海底高度が一定となるように航行を行うとともに、隣接する他の水中航走体との水平方向における距離が一定となるように航行を行う水中航走体の編隊航行方法。
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